JP3716779B2 - パンチプレス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パンチ加工部に対して板材を移動させて、板材に孔開け加工や成形加工を行うパンチプレスに関する。
【0002】
【従来の技術】
パンチプレスを制御するNC装置では、通常、板材が所定の加工位置に停止するのを待ってパンチ動作をさせるが、完全に停止するのを待つと、サイクルタイムが長くなり、ヒットレートが低下する。
これを改善するため、図9(A),(B)に板材移動速度およびラム駆動のモータ速度をそれぞれ示すように、テーブル装置による板材移動を停止する前に、パンチ動作の下降を開始することが行われている。なお、この例は、図8にクランク角度を示すように、クランク機構を往復動作させる場合の例である。クランク機構は、パンチ工具が板材に接する手前の待機位置HH1′から、打ち抜き後に板材から離れる抜け出し位置HH2′までの間を、下死点BDCを通過して往復動作させ、上死点TDCは通過させない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の制御は、ヒットレートの向上効果は得られるが、ラムの急加速を必要とし、モータ駆動のエネルギ消費が多くなるという課題がある。
【0004】
この発明の目的は、高ヒットレート、およびパンチ駆動の省エネルギを実現できるパンチプレスを提供することである。
この発明の他の目的は、制御系の演算負荷が小さく、簡易な制御で上記高ヒットレートおよび省エネルギを可能とすることである。
この発明のさらに他の目的は、非パンチ時のラムの昇降動作を滑らかにすることができて、振動や衝撃の緩和に優れたものとすることである。
この発明のさらに他の目的は、高ヒットレート、およびパンチ駆動の省エネルギを実現できる板材移動・パンチ動作制御プログラムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明を実施形態に対応する図1と共に説明する。このパンチプレスは、板材の複数箇所に孔あけ加工および成形加工の両方またはいずれか片方の加工をパンチ工具(6)で行うものとしてある。このパンチプレスは、板材(W)を移動させる板材移動手段(3)と、サーボモータ(19)を駆動源とし、このサーボモータ(19)の回転をラム(8)の昇降に変換する回転/直線運動変換機構(20)を有し、前記ラム(8)によってパンチ工具(6)を昇降させるパンチ駆動手段(9)と、前記板材移動手段(3)を制御する板材移動制御手段(32)と、前記パンチ駆動手段(9)を制御するラム軸制御手段(33)とを備える。 前記板材移動制御手段(32)は、パンチ工具(6)が板材(W)をパンチした後、板材(W)から接触しない抜け出し高さ(HH2)まで上昇したときに板材移動を開始するように前記板材移動手段(3)を制御するものとする。
前記ラム軸制御手段(33)は、前記サーボモータ(19)を一方向に回転させ、前記板材移動手段(3)による前記板材移動が完了するときに、パンチ工具(6)が板材接触寸前高さ(HH1)に至るように制御し、かつ前記パンチ工具(6)が前記接触しない抜け出し高さ(HH2)から上昇し上死点(TDC)を経て前記板材接触寸前高さ(HH1)に至るまでのサーボモータ(19)の回転速度パターンであるモータ速度パターン(VP)を、前記板材移動の距離(S)に応じて生成し、板材移動の距離(S)が設定距離以下ではモータ速度を零としないパターンとする。なお、上記モータ速度パターン(VP)は、板材移動が完了し、パンチ工具(6)が板材接触寸前高さ(HH1)に至ったときに、パンチ工具(6)がパンチ加工ための設定速度に達するものとすることが好ましい。前記回転/直線運動変換機構(20)は、例えばクランク機構や偏心カム機構等である。
【0006】
この構成によると、板材移動制御手段(32)とラム軸制御手段(33)とにより、パンチ工具(6)が板材(W)から接触しない抜け出し高さ(HH2)まで上昇したときに板材(W)の移動を開始し、かつ板材移動が完了するときにパンチ工具(6)が板材接触寸前高さ(HH1)に至るように、板材移動手段(3)とラム軸制御手段(9)を同期制御する。そのため、無駄な待機時間が生じず、ヒットレートが向上する。また、ラム軸制御手段(33)は、前記サーボモータ(19)を一方向に回転させ、かつ前記接触しない抜け出し高さ(HH2)から上昇して前記板材接触寸前高さ(HH1)に至るまでのモータ速度パターン(VP)を、板材移動の距離(S)に応じて生成し、板材移動距離(S)が設定距離以下ではモータ速度を零としないパターンとするため、サーボモータ(19)をできるだけ止めないように連続回転させることができる。このため、加減速の負荷が小さく、加減速エネルギが少なくて済む。このように、高ヒットレート、およびパンチ駆動の省エネルギを共に実現することができる。
上記設定距離は、任意に設定される距離であるが、直接に距離の値で定めなくても良く、例えばモータ速度パターン(VP)の生成方法が設定されることによって定まる距離であっても良い。
なお、パンチ工具(6)で成形加工を行う場合、一般には成形加工部分が上面側に突出するように加工されるが、このような成形加工部分が突出するため、上記板材接触寸前高さ(HH1)および接触しない抜け出し高さ(HH2)は、孔あけ加工の場合よりも板材上面側に離れた位置に設定される。
【0007】
前記ラム軸制御手段(33)は、前記板材移動の距離(S)に応じた前記モータ速度パターン(VP)を、板材移動の距離(S)にかかわらず、加速時および減速時の加速度が一定のパターンとするものである。
加速度を一定とすると、パンチ駆動手段(9)によって板材移動の距離(S)に応じたモータ速度パターン(VP)を演算する負荷が小さくて済み、簡単な制御で上記高ヒットレートおよび省エネルギが可能となる。
【0008】
前記モータ速度パターン(VP)は、一定速度のパターン部分を有するものであっても良い。このパターン部分における前記一定速度は、板材移動距離に応じて異なった値とされ、かつ前記板材移動の距離が設定距離以下では前記一定速度が零ではない値とされる。 モータ速度パターン(VP)を、V字状に減速から加速に切り替わる曲線とすると、切り替わり時に振動や衝撃が生じる。非パンチ時に、このような振動や衝撃が生じることは、無駄に振動等を生じさせることになるため、好ましくない。一定速度のパターン部分を有するようにすると、このような急激な速度変化が生じず、非パンチ時のラムの昇降動作を滑らかにすることができて、振動や衝撃の緩和に優れたものとなる。
【0009】
こ発明の板材移動・パンチ動作制御プログラムは、パンチプレスの制御手段となるコンピュータを、次の板材移動制御手段(32)およびラム軸制御手段(33)として機能させるためのプログラムである。
上記パンチプレスは、板材の複数箇所に孔あけ加工および成形加工の両方またはいずれか片方の加工をパンチ工具(6)で行うものであり、板材(W)を移動させる板材移動手段(3)と、サーボモータ(19)を駆動源とし、このサーボモータ(19)の回転をラム(8)の昇降に変換する回転/直線運動変換機構(20)を有し、前記ラム(8)によってパンチ工具(6)を昇降させるパンチ駆動手段(9)とを備えるものである。
上記板材移動・パンチ動作制御プログラムにより構成される板材移動制御手段(32)およびラム軸制御手段(33)は、次の機能を持つ手段である。
前記板材移動制御手段(32)は、前記板材移動手段(3)を制御する手段であって、パンチ工具(6)が板材(W)をパンチした後、板材(W)から接触しない抜け出し高さ(HH2)まで上昇したときに板材移動を開始するように前記板材移動手段(3)を制御するものとする。
前記ラム軸制御手段(33)は、前記パンチ駆動手段(9)を制御する手段であって、前記サーボモータ(19)を一方向に回転させ、前記板材移動手段(32)による前記板材移動が完了するときに、パンチ工具(6)が板材接触寸前高さ(HH1)に至るように制御し、かつ前記パンチ工具(6)が前記接触しない抜け出し高さ(HH2)から上昇し上死点(TDC)を経て前記板材接触寸前高さ(HH1)に至るまでのモータ速度パターン(VP)を、前記板材移動の距離(S)に応じて生成し、板材移動の距離(S)が設定距離以下ではモータ速度を零としないパターンとする。モータ速度パターン(VP)は、一定速度のパターン部分を有するものである。
このパターン部分における前記一定速度は、板材移動距離に応じて異なった値とされ、かつ前記板材移動の距離が設定距離以下では零ではない値とされる。
【0010】
この発明の記録媒体は、この板材移動・パンチ動作制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0011】
この発明の請求項4にかかる板材移動・パンチ動作制御プログラムを実施形態に対応する図7と共に説明する。この板材移動・パンチ動作制御プログラムは、パンチプレスの制御手段となるコンピュータに、板材のパンチ加工を行う部位をラム位置に移動させる板材移動指令がブロックで記述された加工プログラムと共に、上記コンピュータに実行させる板材移動・パンチ動作制御プログラムであって、次の各手順を含む。
すなわち、この板材移動・パンチ動作制御プログラムは、
上記加工プログラムにおける実機械動作の制御として実行中のブロックから何番目か次のブロックである先読みブロックを読み込む手順(S2)と、
この読み込まれた先読みブロックから同ブロックの板材移動量を演算する手順(S3)と、
この演算された板材移動量から同先読みブロックの板材移動の速度パターンを生成し記憶する手順(S4)と、
この生成された板材移動の速度パターンから同先読みブロックの板材移動時間を算出する手順(S6)と、
この算出された板材移動時間から同先読みブロックにおけるパンチ駆動手段のラムの動作時間を設定する手順(S7)と、
前記ラムを駆動する前記サーボモータを一方向に回転させることで、前記パンチ工具が板材を加工した後に板材に接触しない抜け出し高さまで上昇した後、上死点を経て板材接触寸前高さに至るまでの上記ラムの動作である非接触時ラム動作が、上記の算出されたラム動作時間に行われるように、かつこのラム動作時間が設定時間以下ではモータ速度を零としないように、上記非接触時ラム動作のモータ速度パターンを生成し記憶する手順(S8)と、
上記先読みブロックにより実機械動作の制御を行わせる実行時に、上記の生成された板材移動の速度パターンおよびラム動作のモータ速度パターンを用い、パンチ工具が板材を加工した後、前記抜け出し高さまで上昇したときに、上記板材移動の速度パターンによる板材移動を開始させる手順(S9〜S11)とを含む。
上記モータ速度パターンを生成し記憶する手順(S8)において、上記モータ速度パターンは、板材移動の距離にかかわらず、加速時および減速時の加速度が一定のパターンとし、かつこのモータ速度パターンは、一定速度のパターン部分を有するものであり、このパターン部分における前記一定速度は、板材移動距離に応じて異なった値とされ、かつ前記板材移動の距離が設定距離以下では零ではない値とされる。
【0012】
この発明の請求項5記載の記録媒体は、この発明の請求項4記載の板材移動・パンチ動作制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を図1ないし図4と共に説明する。図1に示すように、このパンチプレスは機械部分であるパンチプレス本体1と、このパンチプレス本体1を制御する制御装置2とで構成される。
パンチプレス本体1は、図2および図3に示すように、板材Wを移動させる板材移動手段3と、パンチ加工を行う加工手段4とをフレーム5に設置したものである。加工手段4は、パンチ工具6を昇降させるラム8の駆動を行うパンチ駆動手段9と、パンチ工具6およびダイ工具(図示せず)をそれぞれ保持する工具保持手段10,11とで構成される。工具保持手段10,11は、互いに同軸心上に設置されたタレットからなる。パンチ工具6は、孔あけ加工用のものであっても、成形加工用のものであっても良い。
【0014】
板材移動手段3は、板材Wをワークホルダ12で保持してテーブル13上で前後方向(Y軸方向)および左右方向(X軸方向)に移動させるテーブル装置である。テーブル13は、固定テーブル13aと可動テーブル13bとからなり、可動テーブル13bは、キャリッジ14と共にフレーム5のレール15上を前後移動する。キャリッジ14にはクロススライド16が左右移動自在に設置され、クロススライド16に複数のワークホルダ12が取付けられている。キャリッジ14およびびクロススライド16は、各軸のサーボモータ17,18により、ボールねじ等の運動変換機構を介して駆動される。
【0015】
パンチ駆動手段9は、サーボモータ19を駆動源とし、このサーボモータ19の回転をラム8の昇降に変換する回転/直線運動変換機構20とを有し、ラム8によってパンチ工具6を昇降させるものである。ラム8は、所定のラム位置P(図3)でフレーム5に昇降自在に設置され、ラム位置Pに割り出された工具保持手段10のパンチ工具6を昇降させる。
【0016】
図1において、制御装置2は、コンピュータによる数値制御装置(NC装置)およびプログラマブルコントローラで構成されるものであり、加工プログラム31を解読して実行するプログラム制御式のものである。
制御装置2は、板材移動手段3を制御する板材移動制御手段32と、パンチ駆動手段9を制御するラム軸制御手段33と、パンチプレス本体1の各種のシーケンス制御を行うシーケンス制御手段(図示せず)と、加工プログラム31を解読して前記各制御手段32,33…に加工プログラム31の指令を与える解読実行手段35とを備える。板材移動制御手段32とラム軸制御手段33とは、例えばパルス分配による同期制御が行われる。
【0017】
加工プログラム31は、プログラムメモリ36に記憶され、または外部から解読実行手段35に読み込まれる。加工プログラム31は、NCコード等で記述されていて、板材移動手段3にX軸方向およびY軸方向の移動をそれぞれ行わせる板材移動指令であるX軸移動指令およびY軸移動指令と、パンチ駆動手段9に昇降動作の指令を与えるパンチ指令と、パンチプレス本体1の各部のシーケンス動作を制御するためのシーケンス指令(図示せず)等が記述されている。また、加工プログラム31は、その属性情報の記憶部に、板厚の情報が記述されている。
【0018】
板材移動制御手段32は、板材移動手段3のX軸およびY軸のサーボモータ17,18を制御する手段であり、サーボコントローラ39を介してサーボモータ17,18を駆動する。板材移動制御手段32およびサーボコントローラ39は、各軸のサーボモータ17,18に対してそれぞれ設けられるが、図1では両軸に対するものを一つのブロックで代表して示してある。
板材移動制御手段32は、同期制御部32aを有しており、同期制御部32aは、パンチ工具6が板材Wをパンチした後、板材Wから接触しない抜け出し高さHH2(同図(B))まで上昇したときに板材Wの移動を開始するように、板材移動手段3を制御する。
【0019】
板材移動制御手段32は、同図(C)に示すように、板材移動速度を、加速度一定の加速区間、定速区間、および加速度一定の減速区間が生じる台形の速度曲線となる台形制御を行う。同図の板材移動速度曲線の台形部分内の面積が板材移動距離Sである。
また、板材移動制御手段32は、例えば、パルスの払出しによって移動指令を与えるものとされ、速度の変更はパルス分配周波数の変更により行われる。その場合、サーボコントローラ39は、パルス列の入力に従ってモータ電流を制御するディジタルサーボとされる。
【0020】
ラム軸制御手段33は、パンチ駆動手段9のサーボモータ19を制御する手段であり、サーボコントローラ40を介してサーボモータ19を制御する。ラム軸制御手段33は、回転/直線運動変換機構20を一方向に回転させ、板材移動手段3による板材移動が完了するときに、パンチ工具6が板材接触寸前高さHH1に至るように制御する。また、ラム軸制御手段33は、パンチ工具6が前記接触しない抜け出し高さHH2から上昇し上死点TDCを経て板材接触寸前高さHH1に至るまでのモータ速度パターンVPを、板材移動距離Sに応じて生成し、板材移動距離Sが設定距離以下ではモータ速度を零としないパターンとする。上記設定距離は、任意に設定される距離であるが、この実施形態では直接に距離の値で定めておらず、モータ速度パターンVPの生成方法となる演算方法が定められていて、その演算方法を用いる結果、モータ速度が零となる板材移動距離Sが定まる。その板材移動距離Sが上記設定距離となる。
モータ速度パターンVPの生成方法、つまり生成する基準は種々の基準が採用できる。例えば、モータ速度パターンVPは、板材移動の距離Sにかかわらず、加速時および減速時の加速度が一定となるパターンとする。すなわち、各回の1周期のモータ速度パターンVPの曲線において、加速部分VPc(図4(B))の傾斜角度を互いに一定とし、減速部分VPaの傾斜角度も互いに一定とする。また、加速部分VPcと減速部分VPaの傾斜角度は、互いに絶対値を一定とする。
また、モータ速度パターンVPは、一定速度のパターン部分VPbを有するパターンとされ、台形(上下の向きを区別すると逆台形)の速度曲線となるパターンとされる。
【0021】
ラム軸制御手段33は、同期モータ速度パターン生成部33aを有しており、この生成部33aに、モータ速度パターンVPの生成方法が設定され、その生成方法に従って、板材移動距離Sに応じたモータ速度パターンVPが成形される。具体的には、制御装置2は、解読実行手段35よりも先に加工プログラム36を読む先読み手段38を有していて、この先読み手段38により、現在実行中のパンチ指令の次の板材移動指令を先読みする。同期モータ速度パターン生成部33aは、設定された演算式により、上記の先読みした板材移動距離Sに応じてモータ速度パターンVPを生成する。
同期モータ速度パターン生成部33aは、サーボモータ19をできるだけ止めないモータ速度パターンVPを生成するものとするが、板材移動距離Sが設定距離以上に長くなると、サーボモータ19を止める区間が生じる。「サーボモータ19をできるだけ止めない」とは、「サーボモータ19を止めないことにより、その効果である省エネルギの効果が有意義に得られる範囲では止めることなく、」という意味であるが、具体的には次のようにして範囲が定められる。例えば、上記のようにモータ速度パターンVPを台形の速度曲線とし、かつ板材移動距離Sにかかわらず加速時および減速時の加速度を一定とする場合、板材移動距離Sが長いと、図8(B)の右端のモータ速度パターンVPで示すように、速度が零となる部分が生じる。このような場合にはサーボモータ19を止めるが、その他の場合はサーボモータ19を止めないことにする。
【0022】
ラム軸制御手段33は、例えば、板材移動制御手段32と同じく、パルスの払出しによって移動指令を与えるものされ、そのパルス列pの例を図1(A)中に引き出して示すように、速度の変更はパルス分配周波数の変更により行われる。その場合、サーボコントローラ40は、パルス列の入力に従ってモータ電流を制御するディジタルサーボとされる。また、同期モータ速度パターン生成部33aは、このパルス分配周波数を途中で変化させたパルス列を生成するものとされる。
【0023】
なお、上記板材接触寸前高さHH1および抜け出し高さHH2は、それぞれ板材Wの表面から設定余裕距離だけ上方に離れた高さ位置であり、上記設定余裕距離は任意に定められる。この設定余裕距離は、板材接触寸前高さHH1と抜け出し高さHH2とで異なる値としても良い。板材Wの表面位置は、加工プログラム31に設定されている板材厚さの情報から得られる。
また、上記モータ速度パターンVPは、サーボモータ19の回転速度のパターンであり、回転/直線運動変換機構20を介しているため、ラム8の昇降速度とサーボモータ19の回転速度は比例関係とはならないが、一定の関数による関係を持つ。したがって、ラム8の昇降速度は、その関係に従った昇降速度制御が行われることになる。
【0024】
上記構成の動作を説明する。パンチ加工に際して、サーボモータ19は常に一方向に回転させ、これにより回転/直線運動変換機構20は、図1(B)に示すように常に一方向へ回転させられる。回転/直線運動変換機構20の1回転の間に、ラム8は、接触寸前高さHH1から下死点BCDまで下降するときに、板材Wに孔明け加工等のパンチ加工を行う。接触寸前高さHH1にあるときに、ラム速度はパンチ加工のための好適速度に達していて(図4参照)、下死点BCDまでの下降、および下死点BCDから抜け出し位置HH2までの間、上記好適速度を維持する。またこの間は板材Wは停止状態とされる。
【0025】
抜け出し位置HH2までパンチ工具6が上昇すると、板材移動手段3による板材Wの移動が開始され、かつ板材移動が完了するときに、パンチ工具6が板材接触寸前高さHH1に至る。このように、板材移動手段3とパンチ駆動手段9の同期制御が行われる。そのため、無駄な待機時間が生じず、ヒットレートが向上する。
【0026】
また、ラム軸制御手段33は、前記のように回転/直線運動変換機構20を一方向に回転させ、前記抜け出し高さHH2から上昇した後、板材接触寸前高さHH1に至る間は、板材移動の距離Sに応じたモータ速度パターンVPとすることにより、ラム8をできるだけ止めないようにする。このため、パンチ駆動用のサーボモータ19の加減速負荷が小さく、加減速エネルギが少なくて済む。このように、高ヒットレート、およびパンチ駆動の省エネルギを共に実現することができる。
上記モータ速度パターンVPは、先読み手段38により加工プログラム31を先読みし、その先読みした板材移動指令の移動距離に応じて同期モータ速度パターン生成部33aにより生成される。このとき、板材移動距離Sにかかわらず、加速度を一定とするため、制御装置2を構成するコンピュータによりモータ速度パターンVPを演算する負荷が軽くて済み、比較的簡単なコンピュータによっても即座に演算することができる。
また、モータ速度パターンVPは台形とされ、一定速度のパターン部分VPbを有するため、急激な速度変化が生じず、非パンチ時のラム8の昇降動作を滑らかにすることができて、振動や衝撃の緩和に優れたものとなる。
【0027】
この実施形態と図8,図9に示す従来例とをシミュレーション手段で概算し、比較すると、次の結果が得られた。
従来例および実施形態におけるパンチ駆動手段の各条件および必要エネルギは次のように定める。
(従来例)
・条件
必要打抜トン数(大出力トルク) :Tm1
高速加減速 (ローイナーシャ):Jm1
・必要エネルギ
打抜エネルギ :Wp1
加減速エネルギ :Wa1
(実施形態)
・条件
必要打抜トン数(大出力トルク) :Tm2
高速加減速 (通常イナーシャ):Jm2
・必要エネルギ
打抜エネルギ :Wp2
加減速エネルギ :Wa2
【0028】
シミュレーションの結果によると、Tm2=Tm1、Jm2=4×Jm1、であって、この実施形態ではイナーシャ(慣性)が従来例よりも大きく、汎用サーボによるパンチ駆動手段9が実現できる。
例えば、Wp2=Wp1、Wa2=1/6Wa1であり、この実施形態では加減速エネルギが従来例の1/6と小さく、打抜エネルギは同じであり、省エネルギ駆動が実現されることが確認できた。
【0029】
なお、上記実施形態は、モータ速度パターンVPを、直線加減速が行われる台形としたが、モータ速度パターンVPは、曲線加減速(いわゆるS字加減速)が行われる速度パターンとしても良い。
また、ラム軸制御手段33によるモータ速度パターンVPの生成方法、つまり同期モータ速度パターン生成部33aによるモータ速度パターンVPの生成方法は、上記の各例の他、例えば加速部分や減速部分が、一定形状の曲線の相似形状となるように生成するものであっても良く、その場合も、演算負荷が小さくて済む。
【0030】
図1と共に説明した制御装置2の板材移動制御手段32およびラム軸制御手段33等は、図5に示すように、制御装置2を構成するコンピュータ2Aと、このコンピュータ2Aで実行可能な板材移動・パンチ動作制御プログラム50とで構成される。この板材移動・パンチ動作制御プログラム50は、記憶媒体51に記録させ、この記憶媒体51をコンピュータ2Aの記憶媒体読み出し装置(図示せず)で読み出すようにしてもよい。記憶媒体51は、例えばコンパクトディスクや、光磁気ディスク等である。この他に、板材移動・パンチ動作制御プログラム50は、このプログラム50を記憶した別のコンピュータから、通信回線を介して上記コンピュータ2Aに与えるようにしても良い。
【0031】
板材移動・パンチ動作制御プログラム50は、次の機能を持つ板材移動制御手段32およびラム軸制御手段33を構成するものである。これらの制御手段32,33は、図1〜図4と共に前述したものであるが、要点を再度説明すると、板材移動制御手段32は、板材移動手段3を制御する手段であって、パンチ工具6が板材Wをパンチした後、板材Wから接触しない抜け出し高さHH2まで上昇したときに板材移動を開始するように板材移動手段3を制御するものとする。ラム軸制御手段33は、パンチ駆動手段9を制御する手段であって、サーボモータ19を一方向に回転させ、板材移動手段3による板材移動が完了するときに、パンチ工具6が板材接触寸前高さHH1に至るように制御し、かつパンチ工具6が前記接触しない抜け出し高さHH2から上昇し上死点TDCを経て前記板材接触寸前高さHH1に至るまでのモータ速度パターンを、前記板材移動の距離に応じて生成し、板材移動の距離が設定距離以下ではモータ速度を零としないパターンとする。
【0032】
図6は、加工プログラム31の構造例を示す。加工プログラム31は、図1では各軸の移動指令やパンチ指令毎に示したが、一般的には図6のように、順次実行されるブロックBの並びとして構成される。各ブロックBに、板材移動指令Baや工具指令Bbなどの各種の指令が、一つまたは複数記述される。板材移動指令Baは、移動方向を示す符号(XまたはY等の符号)に続けて、移動量を記述したものとされる。パンチプレスでは、板材移動指令Baは、その大部分が、板材のパンチ加工を行う部位をラム位置に移動させる指令である。そのため、この例では、板材移動指令Baを含むブロックBは、板材移動後にパンチ動作をさせる意味を持つものとされ、板材移動後にパンチ動作を行わせないブロックBに、板材移動指令Baの後に、パンチ動作を行わせない指令をMコード等で付すようにしている。したがって、コンピュータ2Aにおける加工プログラム31を解読する手段は、板材送り指令Baを含むブロックBは、非パンチ指令が付されていない限り、パンチ指令を含むと解釈する。
【0033】
図7は、板材移動・パンチ動作制御プログラム50(図5)の具体例を示す。この板材移動・パンチ動作制御プログラム50は、板材W(図3)のパンチ加工を行う部位をラム位置Pに移動させる板材移動指令が、図6の例等のようにブロックBで記述された加工プログラム31をコンピュータ2Aに実行させるときに、そのコンピュータ2Aに実行させる制御プログラムであり、次の各手順S1〜S11を含む。これらの手順S1〜S11を順に説明する。
【0034】
手順S1は、先読みブロックBの読み込みタイミングとなるまで待つ処理であり、定められた読み込みタイミングとなるのを待って、次の手順に進める。
手順S2は、加工プログラム31における実機械動作の制御として実行中のブロックBから何番目か次のブロックである先読みブロックBを読み込む処理である。何番目とするかは、適宜設定される。例えば、実行中ブロックBの直ぐ次のブロックBであっても良く、また実行中ブロックBから2番目または3番目のブロックBであっても良い。
手順S3では、この読み込まれた先読みブロックBから、同ブロックBの板材移動指令Ba(図6)による板材移動量S(図1,図4)を演算する。この演算は、例えば、各軸方向の移動量の合成移動量であっても、長い方の移動量や、各軸の移動可能最大速度に対して移動時間のかかる軸方向の移動量を選択する演算であっても良く、また板材移動指令Baに含まれている移動量をそのまま板材移動量Sとするものであっても良い。
手順S4は、この演算された板材移動量Sから同先読みブロックBの板材移動の速度パターンを生成し記憶する処理である。板材移動の速度パターンは、図1や図4と共に前述した台形等の速度パターンとされる。
【0035】
手順S5は、次の手順S6〜S8等のラム動作の演算をスタートさせる条件が充足されるのを待つ処理である。例えば、設定されただけのブロックBが読み込まれたことで、条件が充足されたものとされる。なお、この手順S5は、省略することが可能である。
手順S6は、上記の生成された板材移動の速度パターンから同先読みブロックBの板材移動時間を算出する処理である。板材移動の速度パターンが定まれば、板材移動時間は定まる。
手順S7は、この算出された板材移動時間から同先読みブロックBにおけるパンチ駆動手段9のラムの動作時間を設定する処理である。例えば、板材移動時間を、抜け出し高さHH2から接触寸前高さHH1に至るまでのラム8の非接触時の動作時間とする。接触寸前高さHH1から下死点BDCを経て抜け出し高さHH2に至るまでは、設定された一定のラム速度(例えば最大速度)で動作させるものとされ、したがってこの間の動作時間は一定である。
【0036】
手順S8は、上記非接触時ラム動作のモータ速度パターンVP(図1,図4)を生成し記憶する処理である。非接触時ラム動作は、ラム8を駆動するサーボモータ19を一方向に回転させることで、パンチ工具6が板材Wのパンチ後に板材Wに接触しない抜け出し高さHH2まで上昇した後、上死点TDCを経て板材接触寸前高さHH1に至るまでのラム8の動作である。手順S8では、この非接触時ラム動作が、上記の算出されたラム動作時間に行われるように、かつこのラム動作時間が設定時間以下ではモータ速度を零としないように、上記非接触時ラム動作のモータ速度パターンVPを生成する。この設定時間とラム動作時間の比較は、結果として時間の比較が行えれば良く、上記実施形態で示したように、板材移動距離を設定距離と比較するようにしても良い。また、これとは逆に、上記実施形態や請求項1等で言う「板材移動の距離が設定距離以下」という事項も、結果としてその判断ができれば良く、時間で比較しても良い。
【0037】
このように、先読みにより、後のブロックBにおける板材移動の速度パターンおよびラム8の速度パターンVPを生成して記憶しておき、設定された出力タイミングで(S9)、板材移動の速度パターンおよびラム8のモータ速度パターンVPを出力する(S10,S11)。これらの出力先は、例えばサーボコントローラ39,40(図1)へパルス分配等を行う手段である。このパルス分配を行う手段は、この板材移動・パンチ動作制御プログラム50の一部として設けても、あるいはこの制御プログラム50とは別に設けても良い。板材移動・パンチ動作制御プログラム50を実行するコンピュータ2Aと同じコンピュータ2Aでパルス分配を行う場合、割り込み処理等でパルス分配と図7に示す各手順の処理とを並行して行うことになる。
このようにして、先読みされて速度パターンの生成されたブロックBが実際に実機械動作の制御を行わせる実行時に、上記の生成された板材移動の速度パターンおよびラム動作のモータ速度パターンVPを用い、パンチ工具6が板材Wをパンチした後、抜け出し高さHH2まで上昇したときに、上記板材移動の速度パターンによる板材移動を開始させるようにする。
【0038】
【発明の効果】
この発明のパンチプレスは、板材移動制御手段とラム軸制御手段とにより、パンチ工具が板材から接触しない抜け出し高さまで上昇したときに板材の移動を開始し、かつ板材移動が完了するときにパンチ工具が板材接触寸前高さに至るように、板材移動手段とラム軸制御手段を同期制御し、またラム軸制御手段によりサーボモータを一方向に回転させ、かつパンチ工具が前記接触しない抜け出し高さから板材接触寸前高さに至るまでのモータ速度パターンを板材移動距離に応じて生成し、サーボモータをできるだけ止めないようにしたため、高ヒットレート、およびパンチ駆動の省エネルギを共に実現することができる。 前記モータ速度パターンは、板材移動の距離にかかわらず、加速時および減速時の加速度を一定とするため、制御系の演算負荷が小さく、簡易な制御で上記高ヒットレートおよび省エネルギを可能とできる。
モータ速度パターンは、一定速度のパターン部分を有するものとしたため、非パンチ時のラムの昇降動作を滑らかにすることができて、振動や衝撃の緩和に優れたものとなる。 この発明の板材移動・パンチ動作制御プログラムは、パンチプレスによる加工の高ヒットレート、およびパンチ駆動の省エネルギを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の一実施形態にかかるパンチプレスの制御系の概念構成を示すブロック図、(B)はその回転/直線運動変換機構の動作説明図、(C)および(D)はそれぞれ板材移動速度とモータ速度の関係を示す概略タイムチャートである。
【図2】同パンチプレスの正面図と制御装置のブロック図とを組み合わせた説明図である。
【図3】同パンチプレスの平面図である。
【図4】同パンチプレスにおける板材移動速度とモータ速度の関係を示すタイムチャートである。
【図5】この発明の一実施形態にかかる板材移動・パンチ動作制御プログラムとコンピュータと加工プログラムの関係を示すブロック図である。
【図6】加工プログラムの構成の説明図である。
【図7】板材移動・パンチ動作制御プログラムの一例の流れ図である。
【図8】従来例における回転/直線運動変換機構の動作説明図である。
【図9】同従来例の板材移動速度とモータ速度の関係を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1…パンチプレス本体
2…制御装置
2A…コンピュータ
3…板材移動手段
6…パンチ工具
8…ラム
9…ラム駆動手段
13…テーブル
17,18,19…サーボモータ
20…回転/直線運動変換機構
31…加工プログラム
32…板材移動制御手段
32a…同期制御部
33…ラム軸制御手段
33a…同期モータ速度パターン生成部
35…解読実行手段
38…先読み手段
50…板材移動・パンチ動作制御プログラム
51…記録媒体
HH1…板材接触寸前高さ
HH2…抜け出し高さ
B…ブロック
Ba…板材移動指令
P…ラム位置
S…板材移動距離
VP…モータ速度パターン
VPa…減速部分
VPb…一定速度のパターン部分
VPc…加速部分
W…板材
Claims (5)
- 板材の複数箇所に孔あけ加工および成形加工の両方またはいずれか片方の加工をパンチ工具で行うパンチプレスであって、板材を移動させる板材移動手段と、サーボモータを駆動源とし、このサーボモータの回転をラムの昇降に変換する回転/直線運動変換機構を有し、前記ラムによってパンチ工具を昇降させるパンチ駆動手段と、前記板材移動手段を制御する板材移動制御手段と、前記パンチ駆動手段を制御するラム軸制御手段とを備え、
前記板材移動制御手段は、パンチ工具が板材を加工した後、板材から接触しない抜け出し高さまで上昇したときに板材移動を開始するように前記板材移動手段を制御するものとし、
前記ラム軸制御手段は、前記サーボモータを一方向に回転させ、前記板材移動手段による前記板材移動が完了するときに、パンチ工具が板材接触寸前高さに至るように制御し、かつ前記パンチ工具が前記接触しない抜け出し高さから上昇し上死点を経て前記板材接触寸前高さに至るまでのモータ速度パターンを、前記板材移動の距離に応じて生成し、板材移動の距離が設定距離以下ではモータ速度を零としないパターンとし、
前記ラム軸制御手段は、前記板材移動の距離に応じた前記モータ速度パターンを、板材移動の距離にかかわらず、加速時および減速時の加速度が一定のパターンとし、
前記モータ速度パターンは、一定速度のパターン部分を有するものであり、このパターン部分における前記一定速度は、板材移動距離に応じて異なった値とされ、かつ前記板材移動の距離が設定距離以下では零ではない、
ことを特徴とするパンチプレス。 - パンチプレスの制御手段となるコンピュータを、次の板材移動制御手段およびラム軸制御手段として機能させるためのプログラムであって、
上記パンチプレスは、板材の複数箇所に孔あけ加工および成形加工の両方またはいずれか片方の加工をパンチ工具で行うものであり、板材を移動させる板材移動手段と、サーボモータを駆動源とし、このサーボモータの回転をラムの昇降に変換する回転/直線運動変換機構を有し、前記ラムによってパンチ工具を昇降させるパンチ駆動手段とを備え、
前記板材移動制御手段は、前記板材移動手段を制御する手段であって、パンチ工具が板材を加工した後、板材から接触しない抜け出し高さまで上昇したときに板材移動を開始するように前記板材移動手段を制御するものとし、
前記ラム軸制御手段は、前記パンチ駆動手段を制御する手段であって、前記サーボモータを一方向に回転させ、前記板材移動手段による前記板材移動が完了するときに、パンチ工具が板材接触寸前高さに至るように制御し、かつ前記パンチ工具が前記接触しない抜け出し高さから上昇し上死点を経て前記板材接触寸前高さに至るまでのモータ速度パターンを、前記板材移動の距離に応じて生成し、板材移動の距離が設定距離以下ではモータ速度を零としないパターンとし、
前記ラム軸制御手段は、前記板材移動の距離に応じた前記モータ速度パターンを、板材移動の距離にかかわらず、加速時および減速時の加速度が一定のパターンとし、
前記モータ速度パターンは、一定速度のパターン部分を有するものであり、このパターン部分における前記一定速度は、板材移動距離に応じて異なった値とされ、かつ前記板材移動の距離が設定距離以下では零ではない、
ことを特徴とする板材移動・パンチ動作制御プログラム。 - 請求項2記載の板材移動・パンチ動作制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 板材の複数箇所に加工を行うパンチプレスの制御手段となるコンピュータに、板材のパンチ加工を行う部位をラム位置に移動させる板材移動指令がブロックで記述された加工プログラムと共に、上記コンピュータに実行させる板材移動・パンチ動作制御プログラムであって、
上記加工プログラムにおける実機械動作の制御として実行中のブロックから何番目か次のブロックである先読みブロックを読み込む手順と、
この読み込まれた先読みブロックから同ブロックの板材移動量を演算する手順と、
この演算された板材移動量から同先読みブロックの板材移動の速度パターンを生成し記憶する手順と、
この生成された板材移動の速度パターンから同先読みブロックの板材移動時間を算出する手順と、
この算出された板材移動時間から同先読みブロックにおけるパンチ駆動手段のラムの動作時間を設定する手順と、
前記ラムを駆動する前記サーボモータを一方向に回転させることで、前記パンチ工具が板材を加工した後に板材に接触しない抜け出し高さまで上昇した後、上死点を経て板材接触寸前高さに至るまでの上記ラムの動作である非接触時ラム動作が、上記の算出されたラム動作時間に行われるように、かつこのラム動作時間が設定時間以下ではモータ速度を零としないように、上記非接触時ラム動作のモータ速度パターンを生成し記憶する手順と、 上記先読みブロックにより実機械動作の制御を行わせる実行時に、上記の生成された板材移動の速度パターンおよびラム動作のモータ速度パターンを用い、パンチ工具が板材を加工した後、前記抜け出し高さまで上昇したときに、上記板材移動の速度パターンによる板材移動を開始させる手順とを含み、
上記モータ速度パターンを生成し記憶する手順において、上記モータ速度パターンは、板材移動の距離にかかわらず、加速時および減速時の加速度が一定のパターンとし、かつこのモータ速度パターンは、一定速度のパターン部分を有するものであり、このパターン部分における前記一定速度は、板材移動距離に応じて異なった値とされ、かつ前記板材移動の距離が設定距離以下では零ではない、
板材移動・パンチ動作制御プログラム。 - 請求項4記載の板材移動・パンチ動作制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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