JP3715752B2 - 抵抗式測温装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、抵抗式測温装置の主としてノイズ対策回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
測温抵抗体を用いて測温を行う場合、測温抵抗体に接続する導線に定電流を供給し、電圧を測定して温度に換算している。この場合、測定環境から、様々なノイズが到来し、測定誤差、誤動作を招くため、ノイズ対策を必要とする。多くは大地アースを必要とし、各入力線に接続した高耐圧コンデンサを大地アースに接続しノイズの除去を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この場合、コンデンサは3000V以上の耐圧を必要とし、形状が大きく、小形化が困難である。また、これだけでは高速のノイズが除去できず、後段にコイルとコンデンサを含むLCフィルタを必要とする。また、抵抗式測温回路では、各入力線の導線抵抗値のバラツキは測定誤差を招くので、LCフィルタのコイルの抵抗値を小さくする必要があるが、そのためにコイルの形状が大きくなってしまう問題点がある。
【0004】
この発明の目的は、以上の点に鑑み、簡易な構成で、十分なノイズ対策を行うことができる抵抗式測温装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、一端に第1の導線、他端に第2、第3の導線を有する測温抵抗体と、少なくとも第1の導線から測温抵抗体に定電流を供給し第1、第2の導線間の出力の測定を行う測定回路と、前記第1の導線と第2の導線との間に設けられた第1のコモンモードチョークコイルと、第3の導線間に設けられた入力及び出力を短絡した第2のコモンモードチョークコイルとを備え、また、この回路を複数チャンネル設け、切換スイッチで切換選択するようにした抵抗式測温装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例を示す構成説明図である。図1において、Riは一端に第1の導線r1、他端に第2、第3の導線r2,r3を有する測温抵抗体で、各導線r1,r2,r3は途中に端子板tの端子t1,t2,t3が設けられ、そして、この測温抵抗体Riの少なくとも第1の導線r1から測温抵抗体Riに定電流iを供給し、第1、第2の導線r1,r2間の出力を測定回路3で測定し周知の1電流式又は2電流式の抵抗式測温回路を構成している。この測定回路3の電圧出力を図示しないA−D変換器でデジタル信号とし処理手段で温度に換算し温度測定を行うことができる。そして、第1の導線r1と第2の導線r2との間に第1のコモンモードチョークコイル1、第3の導線r3に入力及び出力を短絡した第2のコモンモードチョークコイル2が設けられている。また、第1の導線r1又は前記第2の導線r2とグランドGとの間にコンデンサC1,C2が設けられている。なお、このグランドGは、大地アースではなく、回路アースである。
【0007】
ここで、コモンモードチョークコイル1は、2個のコイルL1,L2を鉄心に互いに逆方向に巻いて、導線r1,r2に夫々設け、パルス状のノイズを相殺し効果的に除去できる。コモンモードチョークコイル2は、2個のコイルL3,L4の両入力端を短絡し、又、両出力端を短絡して並列接続し、導線r3の途中に設け、パルス状のノイズを相殺して除去できる。又、必要に応じ、第1の導線r1又は第2の導線r2とグランドGとの間にそれほど耐圧の高くないコンデンサC1,C2を設け、さらにノイズ減衰効果を高めることができる。そして、端子板t、コモンモードチョークコイル1、2は、表面実装部品(チップ部品)で構成し、プリント基板上に設け、小形化を図ることができる。そして、このコモンモードチョークコイル1、2を含む回路を設けたプリント基板に金属板を設けるか、又はプリント基板上に金属領域を設けるようにし、グランドGを接続しグランド板とし、またシールド板とすることができ、ノイズに強いものとなる。
【0008】
つまり、小型の表面実装部品のコモンモードチョークコイル1、2で、特に高速のパルス状のノイズを効果的に除去でき、後段に特別なLCフィルタ等や大地アースを必要とせず、機器のどのような部位にも設置でき、大幅な小形化が図れる。また、表面実装部品のコモンモードチョークコイル1のコイルL1,L2の抵抗値r01,r02,コモンモードチョークコイル2のコイルL3,L4の合成抵抗値r03は小さく均一のものを選択し、例えば抵抗値r01=r02=r03とすれば、配線抵抗のバラツキによる測定誤差を招くことがなく、上記のように小型で済む。そして、必要に応じ、第1の導線r1、第2の導線r2とグランドGとの間にコンデンサC1,C2を設け、さらにノイズ減衰効果を高めることができる。
【0009】
図2は、この発明の他の一実施例を示し、図1において、更に、第3の導線r3とグランドGとの間にコイル及びコンデンサからなるEMI(electromagnetic interference;電磁妨害)除去用のフィルタ4が設けられている。フィルタ2は、第3の導線r3に直列的に2個のコイルL5,L6を接続し、コイルL5,L6の中点とグランドGとの間にコンデンサC0を接続したもので、高周波ノイズをさらに減衰できる。このコンデンサC0は貫通コンデンサでもよく、フィルタ4は双方向のノイズの除去ができる。
【0010】
図3は、多チャンネル化を図った、この発明の一実施例を示す構成説明図で、図1、図2と同一符号は同等の構成要素である。図3において、図1等で示す一端に第1の導線r1、他端に第2、第3の導線r2,r3を各々有する測温抵抗体R1,R2,…,Rnを複数チャンネル設け、各チャンネルの第1の導線r1に接続されたフォトMOS光半導体スイッチのような第1、第2の切換スイッチS11、S12,S21,S22,…,Sn1、Sn2、及び各チャンネルの第2の導線r2に接続されたフォトMOS光半導体スイッチのような第3の切換スイッチS13,S23,…,Sn3の3個一組のチャンネル毎の切換スイッチS11,S12,S13,S21、S22,S23,…,Sn1、Sn2,Sn3を、図示しない発光ダイオードのような発光素子を介し駆動回路8で順次駆動して入力切換を行い、各チャンネルの少なくとも第1の導線r1から測温抵抗体R1…に定電流iを供給し第1、第2の導線r1,r2間の各チャンネルの出力の測定を抵抗電圧変換回路としての測定回路3で行う。そして、この1線コモンの3接点切換により測定した測定回路3の各点の出力をA−D変換回路5でデジタル信号に変換し、データ等を記憶するメモリ7を有する処理手段6で温度換算等のデータ処理その他を行い、データ集録装置を構成したり、ネットワークNに出力するようにし、多箇所、多チャンネルの抵抗式測温装置を構成している。
【0011】
そして、図1等と同様に、各チャンネル毎の第1の導線r1と第2の導線r2との間に第1のコモンモードチョークコイル11,12,…,1nを設け、各チャンネル毎の第3の導線r3に第2のコモンモードチョークコイル21,22,…,2nを設けている。また、各チャンネル毎の第1の導線r1,第2の導線r2とグランド間GにコンデンサC11,C12,C21,C22,…,Cn1,Cn2を設けている。なお、コモンモードチョークコイル11、…、21、…、切換スイッチS11…等は、表面実装部品で構成しプリント基板に設けている。つまり、コモンモードチョークコイル11…、21、…、切換スイッチS11…等を含む回路をプリント基板に設け、金属板を設けるか、又はプリント基板上に金属領域を設け、グランドGに接続し、グランド板、シールド板とすることができる。
【0012】
なお、図3では各チャンネル毎に第2のコモンモードチョークコイル21,…を設ける例について説明したが、図4で示すように各第3の導線r3が測定回路3に接続するラインに共通に1個の第2のコモンモードチョークコイル20を設けるようにしてもよく、部品点数を少なくでき、小型、安価なものとでき、しかも十分なノイズ除去ができる。
【0013】
又、図4において、必要に応じ、図2のような各第3の導線r3と回路アースとしてのグランドとの間にコイル及びコンデンサからなるフィルタ41,42,…,4nを各チャンネル毎に備え、双方向の高周波ノイズをさらに減衰するようにしてもよい。なお、図4で図1〜図3と同一符号は、同等の構成要素である。
【0014】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明は、一端に第1の導線、他端に第2、第3の導線を有する測温抵抗体と、少なくとも第1の導線から測温抵抗体に定電流を供給し第1、第2の導線間の出力の測定を行う測定回路と、前記第1の導線と第2の導線との間に設けられた第1のコモンモードチョークコイルと、第3の導線間に設けられた入力及び出力を短絡した第2のコモンモードチョークコイルとを備え、また、この回路を複数チャンネル設け、切換スイッチで切換選択するようにした抵抗式測温装置である。このため、小型の表面実装部品の2組のコモンモードチョークコイルで、特に高速のパルス状のノイズを効果的に除去でき、後段に特別なLCフィルタ等や大地アースを必要とせず、機器のどのような部位にも設置でき、大幅な小形化が図れる。また、必要に応じ、第3の導線とグランドとの間にフィルタを設けたり、あるいは、第1の導線又は第2の導線とグランドとの間に耐圧の低いコンデンサを用いることで、さらに小型、安価にノイズ減衰効果を高めることができる。また、表面実装部品の両コモンモードチョークコイルの各コイル等の抵抗値は小さく均一ものを選択し、これら抵抗値を等しくすれば、測定誤差を招くことがなく、上記のように小型で済む。また、コモンモードチョークコイル、フィルタ、切換スイッチを含む回路をプリント基板に設け、金属板を設けるか又はプリント基板上に金属領域を設け、グランドに接続し、グランド板、シールド板とすることができ、さらにノイズに強いものとすることができる。そして、測定回路の出力をA−D変換回路でデジタル信号に変換し、処理手段でデータ処理を行い、データ集録装置を構成したり、ネットワークに出力することができ、多用途に用いることができる。例えば、本発明の回路において、実験的に入力の端子と大地と間に2000V以上のインパルスノイズを与えても、このノイズは除去され十分な性能をもつ。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す構成説明図である。
【図2】この発明の一実施例を示す構成説明図である。
【図3】この発明の一実施例を示す構成説明図である。
【図4】この発明の一実施例を示す構成説明図である。
【符号の説明】
1,11,12〜1n 第1のコモンモードチョークコイル
2,21,22〜2n,20 第2のコモンモードチョークコイル
3 測定回路
4,41〜4n フィルタ
Ri,R1,R2〜Rn 測温抵抗体
r1,r2,r3 導線
S11,S12,S13〜Sn1,Sn2,Sn3 切換スイッチ
C0,C1,C2,C11,C12,〜Cn1,Cn2 コンデンサ
L1,L2,L3,L4,L5,L6 コイル
G グランド
Claims (4)
- 一端に第1の導線、他端に第2、第3の導線を有する測温抵抗体と、少なくとも第1の導線から測温抵抗体に定電流を供給し第1、第2の導線間の出力の測定を行う測定回路と、前記第1の導線と第2の導線との間に設けられた第1のコモンモードチョークコイルと、第3の導線間に設けられた入力及び出力を短絡した第2のコモンモードチョークコイルとを備えたことを特徴とする抵抗式測温装置。
- 一端に第1の導線、他端に第2、第3の導線を有する測温抵抗体を複数チャンネル設け、各チャンネルの第1の導線に接続された第1、第2の切換スイッチ及び各チャンネルの第2の導線に接続された第3の切換スイッチと、各チャンネル毎の切換スイッチを順次切換駆動する駆動回路と、各チャンネルの少なくとも第1の導線から測温抵抗体に定電流を供給し第1、第2の導線間の各チャンネルの出力の測定を行う測定回路と、各チャンネル毎の第1の導線と第2の導線との間に設けられたコモンモードチョークコイルと、各チャンネル毎又は共通に第3の導線に設けられた入力及び出力を短絡した第2のコモンモードチョークコイルとを備えたことを特徴とする多箇所の抵抗式測温装置。
- 前記第3の導線とグランドとの間にコイル及びコンデンサからなるフィルタを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の抵抗式測温装置。
- 前記第1の導線又は前記第2の導線とグランド間にコンデンサを設けたことを特徴とする請求項1から請求項3いずれかに記載の抵抗式測温装置。
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