JP2571947Y2 - 端末機器用電磁防護フィルタ装置 - Google Patents

端末機器用電磁防護フィルタ装置

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JP2571947Y2
JP2571947Y2 JP1993015508U JP1550893U JP2571947Y2 JP 2571947 Y2 JP2571947 Y2 JP 2571947Y2 JP 1993015508 U JP1993015508 U JP 1993015508U JP 1550893 U JP1550893 U JP 1550893U JP 2571947 Y2 JP2571947 Y2 JP 2571947Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本案は、電気通信回線設備の伝送
線路終端と端末機器間に介挿され、当該伝送線路に混入
した高周波電流のコモンモードノイズを除去し、当該端
末機器における高周波妨害の発生を防止する端末機器用
電磁防護フィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気通信回線設備の伝送線路の内、多重
化が低く対数の多い市内ケーブルとしては、ツイステッ
ドペアー/カッドケーブル、装荷ケーブル、無装荷ケー
ブル等が使用されている。これらのケーブルは外部電磁
界に対して電気的なシールド効果が不十分であるので、
一種のアンテナとして作用し、電磁誘導により誘起され
るこれら外部電磁界の高周波電流が比較的容易に混入す
る。
【0003】当該ケーブルに混入した高周波電流は、端
局たる端末機器において復調されて本来の復調信号に重
畳したり、或いは端末機器に内蔵された電子回路にいわ
ゆる回り込みを発生させ、当該端末機器の誤動作を招く
等していた。この高周波電流の雑音成分は、ノーマルモ
ードノイズ(正相雑音)とコモンモードノイズ(同相雑
音)に大別される。
【0004】ノーマルモードノイズは、対を成す伝送線
路間に異なった電位で現れる雑音成分であり、その除去
は比較的難しい。これに対してコモンモードノイズは、
対を成す伝送線路間に等しい電位、則ち同相で現れる雑
音成分であり、この同相成分を相互に打ち消しあうこと
により比較的容易に除去可能である。
【0005】そこで従来より、伝送線路に混入したコモ
ンモードノイズを低減させる方法として、コモンモード
チョークコイルやコンデンサを各々の伝送線路のノイズ
レベル、ノイズの周波数帯域、ノイズの種類、伝送線路
及び端末機器のインピーダンス等に適宜応じて個別に、
対を成す当該伝送線路間或いは伝送線路終端と端末機器
間に直列或いは並列に接続する方法が採られていた。
【0006】則ち、これらの素子をコモンモードノイズ
が一定値以上のレベルとなる周波数帯域において、所要
の減衰量を有するバンドエリミネートフィルタ(帯域除
去濾波器)として機能させて、一定の周波数帯域幅を有
するコモンモードノイズを除去する方法である。
【0007】ここでコモンモードチョークコイルとは、
フェライトコアに対を成す伝送線路の両極の巻線の始端
及び終端を同じ向きに捲着して伝送信号を通過させ、両
極に印加された同相成分を逆起電力により相互に打ち消
しあう作用を有するチョークコイルの一種である。ま
た、伝送線路に混入したコモンモードノイズを低減させ
る装置として、複数のコモンモードチョークコイルを選
択自在に伝送線路終端と端末機器間に挿入するノイズフ
ィルタ選択装置が従来より存在していた。
【0008】従来例のノイズフィルタ選択装置につき図
面を用いて説明する。図6は従来例のノイズフィルタ選
択装置の外観斜視図、図7は同・回路構成図、図8は同
・減衰特性線図である。図中、Aはノイズフィルタ選択
装置、1は導体で構成されたシールドケースたる装置匡
体である。
【0009】2は伝送線路終端に接続されるべく前記装
置匡体1に取り付けられた4芯の伝送線路側モジュラー
ジャック、3a〜3dは4回路連動形のフィルタ選択ス
イッチ、4は端末機器に接続されるべく前記装置匡体1
に取り付けられた4芯の端末機器側モジュラージャッ
ク、5は前記装置匡体1に電気的接続されて接地を行う
アース端子、6a〜6dは4回路分が一体内蔵されたコ
モンモードチョークコイルである。
【0010】図7の回路構成図において、伝送線路側モ
ジュラージャック2からのコモンモードノイズを含んだ
伝送信号は、フィルタ選択スイッチ3a〜3dによりそ
れぞれ中心周波数の異なるコモンモードチョークフィル
タ6a〜6dを順次通過或いはバイパスするよう切替自
在に接続され、コモンモードノイズを除去された後、端
末機器側モジュラージャック4に出力される。
【0011】このように、それぞれ中心周波数の異なる
コモンモードフィルタ6a〜6dを通過させることによ
り、一定の周波数帯域において連続的に一定値以上の減
衰量を確保する。また、フィルタ選択スイッチ3a〜3
dが独立して切り替え可能な為、伝送信号を複数のコモ
ンモードチョークフィルタ6a〜6dに通過させること
も可能である。ここで伝送信号は4回路を連動して一括
切り替えされている。
【0012】図8に従来例のノイズフィルタ選択装置の
減衰特性線図を示す。測定にあたってはインピーダンス
50Ω系に於いて行った。本測定結果では、65kHz
〜40MHzの周波数帯域において30dBの減衰量
が、200kHz〜3.5MHzの周波数帯域において
40dBの減衰量が得られることが示されている。ま
た、最大減衰量は58dB(於800kHz)であっ
た。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】ところが、これら従来
の方法及び装置では、インダクタンスたるコモンモード
チョークコイル或いはキャパシタンスたるコンデンサの
みを伝送線路に直列或いは並列接続しているため、これ
と共にLC共振回路を構成するための十分なキャパシタ
ンス或いはインダクタンスを得ることができなかった。
よってLC共振によるバンドエリミネートフィルタとし
ては十分な減衰量を得ることができず、高いコモンモー
ドノイズ除去効果を得ることができない欠点を有してい
た。
【0014】さらに従来の方法では、接続されるそれぞ
れの端末機器毎に、コモンモードチョークコイル或いは
コンデンサの接続方法や各種定数等を適宜選択して、コ
モンモードノイズを逐一測定しつつ最良の素子を選択す
る作業が必要であり、この作業は非常に煩雑なものであ
った。
【0015】コモンモードチョークコイルやコンデンサ
を手作業にて、ハンダ付けにより仮着、コネクタ部に挿
入或いは鰐口クリップを用いて伝送線路を銜え込み把持
する等の方法により伝送線路に仮設接続していたため接
触不良が多発し、信頼性に乏しい上、コモンモードノイ
ズ除去効果を正確に測定できなかった。また、従来のノ
イズフィルタ選択装置は、内蔵された複数のコモンモー
ドチョークコイルの中心周波数が相互に近接しているこ
とから、適用可能な周波数帯域が狭い(前記従来例では
500kHz〜10MHz)欠点を有していた。
【0016】このため、ノイズフィルタ選択装置の適用
可能な周波数帯域内の中波放送波(0.5〜1.6MH
z)や短波帯アマチュア無線波(主に3.5,7,14
MHz帯)は除去可能であるものの、これらよりさらに
低い周波数による各種電磁誘導雑音や、さらに高い周波
数を使用する短波帯・超短波帯アマチュア無線波(主に
21,28,50MHz帯)や違法な大電力市民無線
(CB)波(27MHz帯)、業務用無線波(40MH
z帯)等による高周波妨害に対するコモンモードノイズ
除去効果が不十分であった。
【0017】さらに、これらアマチュア無線波等の到来
は散発的であることから、コモンモードノイズ除去効果
の測定が困難かつ調整作業に多大な時間を費やしてい
た。ここにおいて、本案は伝送線路及び端末機器のイン
ピーダンス及びコモンモードノイズの周波数,種類等に
応じて最適な減衰特性を選択切替自在な端末機器用電磁
防護フィルタ装置を提供せんとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決は、本案
が次に列挙する新規な特徴的構成手段を採用することに
より達成される。すなわち、本案の第1の特徴は、中心
周波数の異なる複数のコモンモードチョークコイルと、
当該複数のコモンモードチョークコイルを選択自在とな
すコモンモードチョークコイル選択スイッチと、容量の
異なる複数のコンデンサと、当該複数のコンデンサを選
択自在となすコンデンサ選択スイッチとよりなり、前記
コモンモードチョークコイル選択スイッチ及び前記コン
デンサ選択スイッチにより、前記コモンモードチョーク
コイル及び前記コンデンサを単独で或いは直列並列任意
に接続組み合わせ自在としてフィルタ回路を構成すると
ともに、伝送線路終端と端末機器間にそれぞれの端子を
用いて当該フィルタ回路を介挿してなる端末機器用電磁
防護フィルタ装置である。
【0019】本案の第2の特徴は、前記第1の特徴にお
ける複数のコモンモードチョークコイルと複数のコンデ
ンサ相互が、接続順序切替スイッチにより接続順序を入
れ替え自在に接続されてなる端末機器用電磁防護フィル
タ装置である。
【0020】本案の第3の特徴は、前記第1又は第2の
特徴に於けるフィルタ回路が、小型の金属製装置匡体内
に一体実装されてなる端末機器用電磁防護フィルタ装置
である。
【0021】本案の第4の特徴は、前記第1,第2又は
第3の特徴におけるそれぞれの端子が、モジュラージャ
ック、ネジ式端子等各種の着脱容易な接続手段を用いて
なる端末機器用電磁防護フィルタ装置である。
【0022】
【作用】本案は、前記のような構成手段を採用するの
で、コモンモードノイズの種類及び周波数帯域に合わせ
てフィルタの種類や定数を自由に選択することができ
る。さらに、伝送線路終端と端末機器間への電気的接続
を容易に行うことが可能である。
【0023】
【実施例】本案の実施例を図面につき詳説する。図1は
本実施例の端末機器用電磁防護フィルタ装置の外観斜視
図、図2は同・回路構成図、図3(a)はそれぞれコモ
ンモードチョークコイル,(b)は平衡コンデンサ,
(c)は接地コンデンサ,(d)はコモンモードチョー
クコイルの伝送線路側に接地コンデンサを並列接続した
共振形フィルタ,(e)はコモンモードチョークコイル
の端末機器側に接地コンデンサを並列接続した共振形フ
ィルタの回路構成図、図4は同・コモンモードチョーク
コイルの減衰特性線図、図5は同・コモンモードチョー
クコイルの伝送線路側に接地コンデンサを並列接続した
共振形フィルタの減衰特性線図である。
【0024】図中、Bは端末機器用電磁防護フィルタ装
置、Cb,Cb1〜Cb4は平衡コンデンサ、Ce,C
e1〜Ce4は接地コンデンサ、CPはバイパス線、
L,L1〜L4はコモンモードチョークコイル、LPは
バイパス線、7は導体で構成されたシールドケースたる
装置匡体、8は前記装置匡体7に取り付けられた2芯の
伝送線路側モジュラージャックである。
【0025】9は伝送線路側端子、10は接続順序切替
スイッチ、11はコンデンサ選択スイッチ、12はコモ
ンモードチョークコイル選択スイッチ、13は装置匡体
7に取り付けられた2芯の端末機器側モジュラージャッ
ク、14は端末機器側端子、15は前記装置匡体7に電
気的接続されて接地するアース端子である。
【0026】図2において、並列接続された伝送線路側
モジュラージャック8或いは伝送線路側端子9の何れか
に図示しない伝送線路終端が接続されており、接続順序
切替スイッチ10の端子10aに接続されている。同様
に並列接続された端末機器側モジュラージャック13或
いは端末機器側端子14の何れかに図示しない端末機器
が接続されており、接続順序切替スイッチ10の端子1
0dに接続されている。
【0027】当該接続順序切替スイッチ10は、コモン
モードチョークコイルL1〜L4とコンデンサCb1〜
Cb4,Ce1〜Ce4の接続順序を入れ替え自在に切
り替えるものである。当該接続順序切替スイッチ10の
端子10bは、コンデンサ選択スイッチ11の端子11
aに接続されている。
【0028】当該コンデンサ選択スイッチ11は、各平
衡コンデンサCb1〜Cb4,各接地コンデンサCe1
〜Ce4,バイパス線CPの何れかを択一的に通過させ
るものである。平衡コンデンサCb1〜Cb4は、対を
成す伝送線路に並列接続されている。接地コンデンサC
e1〜Ce4は、対を成す伝送線路をそれぞれ同容量の
コンデンサを介して接地している。バイパス線CPは、
コンデンサCb1〜Cb4,Ce1〜Ce4が不要の際
にバイパスさせる役割を果たす。
【0029】コンデンサ選択スイッチ11の端子11b
は、コモンモードチョークコイル選択スイッチ12の端
子12aに接続されている。当該コモンモードチョーク
コイル選択スイッチ12は、各コモンモードチョークコ
イルL1〜L4,バイパス線LPの何れかを択一的に通
過させるものである。コモンモードチョークコイルL1
〜L4は、伝送線路に直列に介接される。バイパス線L
Pは、コモンモードチョークコイルL1〜L4が不要の
際にバイパスさせる役割を果たす。
【0030】本実施例ではコンデンサCb1〜Cb4,
Ce1〜Ce4の容量はそれぞれ、1μF,0.1μ
F,0.01μF,0.001μF,1μF,0.1μ
F,0.01μF,0.001μFであり、コモンモー
ドチョークコイルL1〜L4の減衰特性はそれぞれ、3
0Hz〜300kHz(40dB損失),300Hz〜
600kHz(40dB損失),200kHz〜3MH
z(40dB損失),6MHz〜40MHz(30dB
損失)となっている。
【0031】コモンモードチョークコイル選択スイッチ
12の端子12bは、再び接続順序切替スイッチ10の
端子10cに接続される。また、アース端子15には、
前記接地コンデンサCe1〜Ce4の接地極及び導体で
ある装置匡体7が一点接地されており、地面に接続され
る。
【0032】次に本実施例の仕様はこのような具体的実
施態様であって、その動作につき詳説する。端末機器に
おいて高周波電流によるコモンモードノイズが混入する
場合には、本実施例の端末機器用電磁防護フィルタ装置
Bを伝送線路終端と端末機器との間に介挿する。具体的
には伝送線路の終端たるモジュラープラグを端末機器の
モジュラージャックより切り離し、それぞれ当該端末機
器用電磁防護フィルタ装置Bの伝送線路側モジュラージ
ャック8及び端末機器側モジュラージャック13に接続
する。
【0033】伝送線路終端或いは端末機器がモジュラー
プラグ/ジャックを採用していない場合には、それぞれ
前記伝送線路側モジュラージャック8及び端末機器側モ
ジュラージャック13に並列接続されたそれぞれの伝送
線路側端子9或いは端末機器側端子14に接続すること
となる。
【0034】次いでコンデンサ選択スイッチ11及びコ
モンモードチョークコイル選択スイッチ12をそれぞれ
操作し、コモンモードノイズが最も小さくなるフィルタ
構成及び各定数値の組み合わせを選択する。必要に応じ
て接続順序切替スイッチ10も操作し、コモンモードノ
イズが最小となるフィルタの接続順序を選択する。
【0035】ここで図3(a)〜(e)の各フィルタの
回路構成につき詳説する。図3(a)ではコモンモード
チョークコイルLを伝送線路終端と端末機器間に直列介
挿し、当該コモンモードノイズフィルタL固有の周波数
帯域のコモンモードノイズに対して大きなインダクタン
ス成分として作用し、コモンモードノイズの通過を阻止
する。
【0036】図3(b)では対を成す伝送線路間に平衡
コンデンサCbが接続され、コモンモードノイズの周波
数において電気的不平衡となっている伝送線路を電気的
に平衡に保つ。図3(c)では対を成す伝送線路とアー
ス間それぞれに、コモンモードノイズの周波数帯域で低
インピーダンスとなる接地コンデンサCeを挿入するこ
とによりコモンモードノイズを接地させて除去する。
【0037】図3(d)ではコモンモードチョークコイ
ルLの伝送線路側に接地コンデンサCeを並列接続して
LC共振形フィルタを構成しており、伝送線路のコモン
モードインピーダンスが端末機器のコモンモードインピ
ーダンスより高い場合に有効である。伝送線路側から混
入したコモンモードノイズは、接地コンデンサCeが低
インピーダンスとなる周波数帯域において吸収されるの
で、コモンモードチョークコイルLのみを直列介接した
図3(a)の場合と比較してより広帯域で高い減衰率が
得られる。
【0038】図3(e)ではコモンモードチョークコイ
ルLの端末機器側に接地コンデンサCeを並列接続して
LC共振形フィルタを構成しており、端末機器のコモン
モードインピーダンスが伝送線路のコモンモードインピ
ーダンスと比較して高い場合に有効な接続方法であっ
て、図3(d)と同様の効果を発揮する。
【0039】図3(d)及び図3(e)に示すように、
固有の中心周波数を有するコモンモードチョークコイル
LをコンデンサCb,Ceに組み合わせ、強制的に共振
周波数を変化させる。本実施例では、当該コンデンサC
b,Ceの最大容量が1μF,最小容量が0.001μ
Fで、その比率が1000倍であることから、非常に広
帯域なバンドエリミネートフィルタを構成可能である。
【0040】(測定結果) 本実施例の端末機器用電磁防護フィルタ装置Bの減衰特
性線図を図4乃至図5に示す。図4にコモンモードチョ
ークフィルタの減衰特性線図を、図5にコモンモードチ
ョークフィルタの伝送線路側に接地フィルタを接続した
共振形フィルタの減衰特性線図をそれぞれ示す。測定に
あたってはインピーダンス50Ω系に於いて行った。
【0041】図4では10Hz〜35MHzの周波数帯
域において30dBの減衰量が、40Hz〜3.5MH
zの周波数帯域において40dBの減衰量が、図5では
10Hz〜70MHzの周波数帯域において30dBの
減衰量が、40Hz〜50MHzの周波数帯域において
40dBの減衰量が得られることが示されている。
【0042】よって図7に示した従来例のノイズフィル
タ選択装置を用いた場合と比較して大幅に減衰特性が改
善されている。また、最大減衰量は図4の場合で104
dB(於3.5kHz)、図5の場合で103dB(於
3.5kHz)と、従来例のノイズフィルタ選択装置A
を用いた場合と比較して非常に高い減衰率を得ることが
できた。
【0043】コモンモードノイズを十分に減衰させるた
めには、フィルタには30〜40dB以上の減衰量が要
求されるが、本案で選択可能な各種のフィルタを用いれ
ば、30〜60MHzもの広い帯域幅に亙って40〜1
00dBもの減衰量を得ることが可能である。特に常時
コモンモードノイズの多い周波数帯域である100Hz
〜1MHzの周波数帯域をカバーすることにより、端末
機器に侵入するコモンモードノイズの大部分を除去する
ことができる。
【0044】尚、本実施例では1回線用の端末機器用電
磁防護フィルタ装置Bにつき詳説したが、より多回線に
適用しても可能なことは言うまでもない。この際、対を
なす伝送線路を単位としてフィルタを構成しても、或い
は全ての伝送線路につき一括してフィルタを切り替えて
も何れでも構わない。
【0045】
【考案の効果】かくして、本案によれば、コモンモード
チョークコイル及びコンデンサを選択組み合わせ接続自
在となし、各種のフィルタを構成可能としたことから、
広帯域に亙って高いコモンモードノイズ排除能力を有す
る。
【0046】コモンモードチョークコイル及びコンデン
サの値をそれぞれコモンモードチョークコイル選択スイ
ッチ及びコンデンサ選択スイッチにて任意選択自在に構
成したことから、コモンモードノイズの周波数帯域に合
せて最大の除去効果を発揮することができる。
【0047】同様に、接続切替スイッチ,コモンモード
チョークコイル選択スイッチ,コンデンサ選択スイッチ
にて、予め設定された各種のフィルタを選択自在とした
ことにより、伝送線路及び端末機器のインピーダンス及
び伝送線路の状態に応じて最良の除去効果を発揮するフ
ィルタを容易に選択可能である。従来のノイズフィルタ
選択装置と比較して回路構成がさほど複雑化しないこと
から、小型,軽量,安価に製作可能であり、取扱いが容
易で可搬性を有している。
【0048】また、フィルタの共振周波数を予め測定し
ておくことにより、コモンモードノイズの周波数帯域に
合ったフィルタを迅速に選択したり、或いは逆にコモン
モードノイズの周波数帯域を測定することが可能であ
る。さらに、伝送線路終端と端末機器間に着脱自在なモ
ジュラージャック等を用いて接続したことにより、着脱
及び調整作業が容易で作業性が大幅に改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本案の実施例を示す端末機器用電磁防護フィル
タ装置の外観斜視図である。
【図2】同上・回路構成図である。
【図3】(a)はコモンモードチョークコイル、(b)
は平衡コンデンサ、(c)は接地コンデンサ、(d)は
コモンモードチョークコイルの伝送線路側に接地コンデ
ンサを並列接続した共振形フィルタ、(e)はコモンモ
ードチョークコイルの端末機器側に接地コンデンサを並
列接続した共振形フィルタのそれぞれ回路構成図であ
る。
【図4】同上・フィルタとしてコモンモードチョークコ
イルを用いた場合の減衰特性線図である。
【図5】同上・フィルタとしてコモンモードチョークコ
イルの伝送線路側に接地コンデンサを接続した共振形フ
ィルタを用いた場合の減衰特性線図である。
【図6】従来例のノイズフィルタ選択装置の外観斜視図
である。
【図7】同上・回路構成図である。
【図8】同上・減衰特性線図である。
【符号の説明】
A…ノイズフィルタ選択装置 B…端末機器用電磁防護フィルタ装置 Cb,Cb1〜Cb4…平衡コンデンサ Ce,Ce1〜Ce4…接地コンデンサ L,L1〜L4…コモンモードチョークコイル 1…装置匡体 2…伝送線路側モジュラージャック 3a〜3d…フィルタ選択スイッチ 4…端末機器側モジュラージャック 5…アース端子 6a〜6d…コモンモードチョークコイル 7…装置匡体 8…伝送線路側モジュラージャック 9…伝送線路側端子 10…接続順序切替スイッチ 11…コンデンサ選択スイッチ 12…コモンモードチョークコイル選択スイッチ 13…端末機器側モジュラージャック 14…端末機器側端子 15…アース端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−129312(JP,A) 実開 昭61−90313(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03H 7/09 H03H 7/12 H04M 1/00

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心周波数の異なる複数のコモンモードチ
    ョークコイルと、当該複数のコモンモードチョークコイ
    ルを選択自在となすコモンモードチョークコイル選択ス
    イッチと、容量の異なる複数のコンデンサと、当該複数
    のコンデンサを選択自在となすコンデンサ選択スイッチ
    とよりなり、前記コモンモードチョークコイル選択スイ
    ッチ及び前記コンデンサ選択スイッチにより、前記コモ
    ンモードチョークコイル及び前記コンデンサを単独で或
    いは直列並列任意に接続組み合わせ自在としてフィルタ
    回路を構成するとともに、伝送線路終端と端末機器間に
    それぞれの端子を用いて当該フィルタ回路を介挿したこ
    とを特徴とする端末機器用電磁防護フィルタ装置。
  2. 【請求項2】複数のコモンモードチョークコイルと複数
    のコンデンサ相互は、接続順序切替スイッチにより接続
    順序を入れ替え自在に接続されたことを特徴とする請求
    項1記載の端末機器用電磁防護フィルタ装置。
  3. 【請求項3】フィルタ回路は、小型の金属製装置匡体内
    に一体実装されたことを特徴とする請求項2又は3記載
    の端末機器用電磁防護フィルタ装置。
  4. 【請求項4】それぞれの端子は、モジュラージャック、
    ネジ式端子等各種の着脱容易な接続手段を用いたことを
    特徴とする請求項2,3又は4記載の端末機器用電磁防
    護フィルタ装置。
JP1993015508U 1993-03-31 1993-03-31 端末機器用電磁防護フィルタ装置 Expired - Lifetime JP2571947Y2 (ja)

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