JP3715175B2 - イージーピール包装用積層フィルム材 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレンの容器のフランジ部に熱シールして被せるフィルム蓋材に用いるフィルム材に関するものであり、更に詳しくは、フィルム蓋材として用いる場合に、ガスバリヤ性を有し、開封時に、シール部分で剥がして容器から取除く際に、界面剥離によるイージーピール性を有し、かつフィルム材が裂けない構造を有する新しいタイプの合成樹脂製積層フィルム材に関するものである

【0002】
【従来の技術】
従来、固形カレールウ等を収容する容器として、容器のフランジ部に積層フィルム蓋材を被せた容器が使用されている。この種の容器の構造は、底壁とその周りに立設した周壁と上部開口を備え、更に当該周壁の上端縁より水平方向に延出したフランジ部を備えた容器本体と、積層フィルム蓋材とを組み合わせて、当該容器本体のフランジ部に積層フィルム蓋材を熱シールして容器の上部開口に施蓋した構造を有している。
【0003】
一般に、この種の容器に用いられる蓋材として、多層にラミネートされた積層フィルム蓋材が開発されており、種々のタイプのものが利用されている。
例えば、容器に固形カレールウ等の内容物を収容し、蓋材を被せて密封シールした製品を製造する場合、特に、製品の製造技術上の問題として、安定したシール強度が得られること、安全性及び衛生上の問題がないこと、包装袋として高い強度を有すること、製品の流通過程で破袋しないこと、蓋材が成形性、耐熱性、保形性、ガスバリアー性、ヒートシール性、製膜性、容器材料及び使用条件への適合性、などに優れていること、コストアップとならないこと、また、製品の利用上の問題として、簡単に開封できること、易開封性(イージーピール性)であること、開封時に、蓋材が裂けることなく単一操作で容易に開封できること、蓋材のシーラントが容器のフランジ部に残ることがないこと、などがあげられる。
【0004】
各種の製品が上市されその包装の目的、用途などが多様化するのに応じて、上記の特性を具備した各種の複合フィルム蓋材が提案されているが、その中で、優れたフィルム素材の開発と製品の低価格化競争が激化するに伴い、高品質及び高性能で低コストを満たす新しいタイプのシーラントフィルムの開発が重要課題となりつつある。また、商品価値を高める上で、このような蓋材に求められる特性の中でも、特に、易開封性は、商品の利用時の便利性を左右する重要な機能であり、開封性が優れているほど、製品の商品価値を高め、他商品との差別化の面でプラスの要因となり得ると考えられる。
しかし、易開封性は、蓋材の本来の技術目的であるシール密封性と相反する機能であり、実際に、安定したシール強度が得られ、かつ、易開封性に優れた包装容器を、その高品質を保持させて、しかも、低コストで製造することは、決して容易なことではない。
【0005】
即ち、従来、易開封性を目的とした複合フィルムが種々開発されているが、それらの製品は、シール強度の確保を重視する必要性から、容器と複合フィルムのシーラント層の間で剥離させる凝集破壊(剥離)型のフィルム蓋材がほとんどである。即ち、これらの製品では、複合フィルム材のシーラント層の破壊強度よりも、容器のフランジ部に当接するシーラント層によるシール強度、及び複合フィルム蓋材の各層の素材の破壊強度及び各層間のラミネート強度(ラミ強度)を強くして、複合フィルム蓋材のシーラント層の破壊を優先させること、即ち、蓋材の基材と中間層とシーラント層との接着強度を容器とのシール強度より強くすること、あるいはシーラントの樹脂の凝集力を他層の凝集力及び層間の接着強度より弱くすること、によって、安定したシール強度と易開封性をバランスさせている。したがって、これらの製品は、開封時に手で容器の蓋材を剥がした場合、蓋材のシーラントの破壊により、容器のフランジ部に蓋材のシーラントが残り、外観が悪いとともに、残ったシーラントが内容物に混入する恐れがあるため、安全性及び食品衛生上の問題が残る可能性がある。
【0006】
このような問題を回避するために、蓋材と容器とのシール界面で微視的に融着部と非融着部とを形成することによって、シール界面で剥離させる界面剥離による方法も検討されているが、そのためには、安定なシール密封性を確保し、しかも、易開封性を実現する必要があるために、特殊な素材及び構造の複合フィルムを使用せざるを得ず、この方式の実際の商品への適用はコスト的に見て困難である場合がほとんどであり、したがって、上記特殊な素材及び構造の複合フィルムの品質性能を保持し、しかも、低コスト化の可能な新しいタイプの界面剥離による易開封性の蓋材付き容器の開発が強く要請されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、安定したシール強度を有し、しかも、易開封性を有する界面剥離型の蓋材用フィルム材を低コストで実現することを可能とする新しいタイプの蓋材用フィルム材の構造を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、容器と蓋材とのシール界面のシール強度と中間層の層間のラミ強度を調整し得るようにした特定の素材及び構造のシーラント層及び中間層を有するフィルム材を採用することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、安定したシール強度を有し、開封時に、容器と蓋材のシール界面が剥離し、蓋材とシーラント層を貼り合わせた中間層の層間が剥離する構造により、蓋材が裂けないようにした界面剥離型の蓋材付き容器に用いるフィルム材を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、開封時に、界面剥離によりイージーピールし、同時に基材から破れが走って蓋材が破れそうになると、中間層の部分が層間剥離して、蓋材の破れを防止するようにした蓋材付き容器に用いるフィルム材を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、開封時に、容器と蓋材のシール界面の界面剥離と、中間層の層間の層間剥離とが、一定のタイムラグで協動的に起こるようにして、蓋材の破れの防止とイージーピール性を付与した蓋材付き容器に用いるフィルム材を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、以下の手段からなる。
(1)容器のフランジ部に熱シールして被せる積層フィルム蓋材に用いる、容器と蓋材のシール界面のシール強度と中間層の層間のラミネート強度を調整して、開封時に、1)シーラント層の界面剥離が起こり、2)剥離部分において基材層に破れが生じた場合には、中間層の層間の層間剥離により上記の破れを吸収して、フィルム蓋材が裂けることを防止するようにしたフィルム蓋材用のフィルム材であって、少なくとも、熱シール面に当接するポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイからなる界面剥離性シーラント層(イ)と、該シーラント層(イ)と基材層(ニ)とを貼り合わせるためのポリエチレン系樹脂からなる中間層(ハ)と基材層(ニ)を記載の順に貼り合わせて備えたことを特徴とするイージーピール包装用積層フィルム材。
(2)中間層(ハ)が、低密度ポリエチレンとポリエチレンの複数層である前記(1)記載のフィルム材。
(3)シーラント層(イ)の厚さが30〜50μm、フィルム材の全体の厚さが60〜200μmである前記(1)又は(2)に記載のフィルム材。
(4)シーラント層(イ)と中間層(ハ)との間に支持層(ロ)を備えた前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のフィルム材。
(5)基材層(ニ)が、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、アルミニウム箔、紙の単体又はこれらの2以上の複合材である前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のフィルム材。
(6)容器の上部がポリプロピレンのフランジ部に熱シールして被せるために用いるものである前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載のフィルム材。
(7)上記容器に、食品を充填し、該容器のフランジ部に上記積層フィルム材を熱シールする工程により、上記蓋材付き容器を製造する方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳述する。
本発明の第1の態様では、特定のポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイからなる界面剥離性シーラント層(イ)と基材層(ニ)を、ポリエチレン系樹脂からなる中間層(ハ)で貼り合わせる点が重要である。シーラント層(イ)を支持するためのポリプロピレン系樹脂からなる支持層(ロ)の設置は任意であり、特に制限されない。
ポリエチレン系樹脂でシーラント層(イ)と基材層(ニ)が好適に貼り合わされるが、これにより、上記特定の界面剥離性シーラント層(イ)の適正な界面剥離によるイージーピール性能と、フィルム全体の強度及びガスバリヤー性を同時に達成することが可能となる。
【0011】
ここで、ポリマーアロイについて説明すると、ポリマーアロイとは、マトリックスポリマーの海の中に少量成分が島状に分散した多層構造の、いわゆる海島構造をとるものを意味する。ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド比率は、ポリエチレンが80重量%を越えるようにすることが望ましく、85〜90%が最も好ましい。残りをポリプロピレンとするが、約5%までエラストマー等を加えて熱シール性を調整することが可能である。これらにより、安定に界面剥離によるイージーピールが可能となる。この、ポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイのブレンド比率は、中間層(ハ)の層間のラミ強度との組み合わせで、その好適な範囲を定めることが重要である。
【0012】
次に、中間層(ハ)をポリエチレン系樹脂、好ましくは、低密度ポリエチレンとするが、更に、好適には、本発明の第2の態様として、中間層(ハ)を直鎖状低密度ポリエチレン等の低密度ポリエチレンとポリエチレンとの複数層とする。これにより中間層(ハ)を構成する低密度ポリエチレンとポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイ/(ポリプロピレン系樹脂)のシーラント層(イ)/(支持層(ロ))並びにポリエチレンと基材層(ニ)が夫々の相溶性及び接着性がよくなるので好ましい。
本発明の第3及び第4の態様では、シーラント層(イ)の厚さを30〜50μmとするが、これにより、支持層(ロ)がなくても強度の保持が可能となる。支持層(ロ)を設けると、シーラント層(イ)がより薄くても強度の保持が可能となる。この場合、支持層(ロ)として、ポリプロピレンとポリエチレンの混合物等が用いられる。
【0013】
本発明の第5の態様として、基材層(ニ)としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、アルミニウム箔、紙の単体又はこれらの2以上の複合材を採用することが可能である。アルミニウムや酸化アルミニウム(アルミナ)を樹脂に蒸着した材質も使用可能である。特に、ポリエステル、中でもポリエチレンテレフタレートが好ましく、上記蒸着樹脂とするのがよい。これらの適当な選択で強度やガスバリヤー性や耐熱性や防湿性を付与することが可能となる。
【0014】
中間層(ハ)の層間のラミネート強度の調整は、中間層(ハ)と隣接するフィルム層と間のラミネート強度を他の層間のものより弱くし、これにより、開封時に容器からシーラント層(イ)が界面剥離するのと協動的に、上記中間層(ハ)の層間において層間剥離が起こるように適宜行えばよい。上記のラミネート強度の弱い部分は、中間層(ハ)と隣接する上下いずれのフィルム層と間に設けてもよく、また、上下の両方に設けてもよいが、基材層(ニ)と中間層(ハ)との間に設けることが好ましい。
上記中間層(ハ)のラミネート強度の弱い部分を形成するには、接着剤を含む各々の層の材料の選定、各種ラミネート法で各層をラミネートする際の条件の選択等により適宜行えばよい。この場合、基材層(ニ)と中間層(ハ)との間に、アンカーコート等を塗布した印刷層(ホ)を、該塗布面を中間層(ハ)側にして設けて、印刷層(ホ)と中間層(ハ)との間にラミネート強度の弱い部分を形成することも適宜可能である。
上記の積層フィルム材を熱シールして被せる容器としては、少なくとも熱シール面となる上部がポリプロピレンであるフランジ部を備えたもので、これを満たせば、任意の材料、積層構造のシート材で、任意の形状に形成されたものとすることができる。
【0015】
上記の構成により、開封の際、シーラント層(イ)がポリプロピレンの容器に対して確実に界面剥離を起こし、それによりイージーピール性を達成することができる。この場合、シーラント層(イ)と基材層(ニ)とを貼り合わせるためのポリエチレン樹脂からなる中間層(ハ)と基材層(ニ)を順に貼り合わせることにより、フィルム材全体の強度保持と、これによる界面剥離(イージーピール)の安定と均一化及びフィルム材の裂け防止を図ることが可能となる。また、適当な基材層を貼り合わせて適正なガスバリヤー性等を達成することができる。
【0016】
【作用】
従来、各種の易開封性積層フィルム蓋材が開発されているが、シーラント層及び中間層として、特定のポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイ/ポリエチレン系樹脂を用いて開封時に界面剥離を起こさせ、次いで、一定のタイムラグで、中間層の層間で層間剥離を起こさせるようにした点については、これまで報告されていない。このように、本発明では、容器と蓋材のシール界面のシーラント層とその中間層に、特定の材質、即ち、前者にポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイを使用し、後者にポリエチレン系樹脂を使用し、薄層フィルムにかかわらず、安定なシール強度を達成し、しかも、開封時に、シーラント層が界面剥離によりイージーピールし、同時に基材から破れが走って蓋材が破れそうになると、中間層の層間のラミ強度が弱いので、この部分で層間剥離が起こり、破れの力が分散、吸収され、トータルとして破れが防止されて安定かつ均一なイージーピールが達成される。
【0017】
本発明は、特に、容器と蓋材とのシール界面のシーラント層及びその中間層に特定のポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイ及びポリエチレン系樹脂を使用し、かつ、シーラント層のシール強度と中間層の層間のラミ強度を調整することが重要であり、単に、シーラント層の材質をポリマーアロイに特定しただけでは、安定かつ均一なイージーピール性を達成することはできない。このように、本発明は、上記シーラント層及び中間層の材質を特定しただけではなく、シール界面のシール強度と中間層の層間のラミ強度を調整して、シール界面の界面剥離と中間層の層間剥離が一定のタイムラグで起こるようにしたことを特徴とするものであり、それにより、蓋材の破れの防止と、安定かつ均一なイージーピール性を得ることを可能とするものである。
【0018】
【実施例】
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
実施例
ポリプロピレン及びポリエチレンを含有するブレンドポリマーアロイ(三菱化学社製:商品名“VMX”)とポリプロピレンのランダムコポリマー70%及びポリエチレン30%の混合物と、直鎖状低密度ポリエチレンを共押出し法で貼り合わせて製膜した。更に、上記フィルムの直鎖状低密度ポリエチレン側に、アルミナを蒸着したポリエチレンテレフタレートと印刷層を重ね、印刷層側にアンカーコートを塗布したものを溶融したポリエチレンで貼り合わせた。
得られたフィルム材は、上記のポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイ(シーラント層(イ))15μm、ポリプロピレンの混合物(支持層(ロ))15μm、直鎖状低密度ポリエチレン(中間層(ハ))10μm、ポリエチレン(中間層(ハ))15μm、印刷層(ホ)(厚さは基材層(ニ)の厚さに含まれる)及びポリエチレンテレフタレート(基材層(ニ))16μmの積層構造のものであった。
【0019】
これをフィルム蓋材として、常法によりカレールウを充填したポリプロピレン製のトレイ容器のフランジ部に被せ、145℃、3Kg/cm2 、1秒間で熱シールした。フィルム蓋材はガスバリヤ性を有し、開封時にシール部分を剥がして容器から取除く際は、界面剥離によるイージーピール性を有し、かつフィルム材が裂けない良好な性能のものであった。
尚、上記の蓋材付き容器において、蓋材を構成するシール強度は、以下の通りであった。
A:容器フランジ部とシーラント層(イ)とのシール強度 6N
B:中間層(ハ)と基材層(ニ)とのシール強度 1.5N
上記の構成により、開封の際、シーラント層(イ)がポリプロピレンの容器に対して確実に界面剥離起こし、それによりイージーピール性を達成する。この場合、中間層(ハ)によりシーラント層(イ)と基材層(ニ)とを適正な層間強度で貼り合わせ、フィルム材全体の強度保持と、これによる界面剥離(イージーピール)の安定均一化及びフィルム材の裂け防止を図ることが可能となる。また、上記性能と共に適正なガスバリヤ性等を達成することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述した通り、容器のフランジ部に熱シールして被せる積層フィルム蓋材に用いる、容器と蓋材のシール界面のシール強度と中間層の層間のラミネート強度を調整して、開封時に、1)シーラント層の界面剥離が起こり、2)剥離部分において基材層に破れが生じた場合には、中間層の層間の層間剥離により上記の破れを吸収して、フィルム蓋材が裂けることを防止するようにしたフィルム蓋材用のフィルム材であって、少なくとも、熱シール面に当接するポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイからなる界面剥離性シーラント層(イ)と、該シーラント層(イ)と基材層(ニ)とを貼り合わせるためのポリエチレン系樹脂からなる中間層(ハ)と基材層(ニ)を記載の順に貼り合わせて備えたことを特徴とするイージーピール包装用積層フィルム材に係るものであり、本発明によれば、1)安定したシール強度を有し、開封時に、容器と蓋材のシール界面が剥離し、協動的に蓋材とシーラント層を貼り合わせた中間層の層間が剥離するようにした界面剥離型の蓋材付き容器の構造を提供することができる、2)開封時に、界面剥離によりイージーピールし、同時に基材から破れが走って蓋材が破れそうになると、中間層の部分が層間剥離して、蓋材の破れを防止するようにした蓋材付き容器の構造を提供することができる、3)開封時に、容器と蓋材のシール界面の界面剥離と、中間層の層間の層間剥離とが、一定のタイムラグで共動的に起こるようにして、蓋材の破れの防止とイージーピール性を付与した蓋材付き容器の構造を提供することができる、4)開封時にシール界面の界面剥離が起こり、次いで、中間層の層間の層間の層間剥離が一定のタイムラグで起こり、トータルとして、蓋材の破れを防止して安定かつ均一なイージーピール性を達成できる蓋材付き容器の構造を提供することができる、等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋材付き容器の構造における蓋材の一例を示す説明図である。

Claims (6)

  1. 容器のフランジ部に熱シールして被せる積層フィルム蓋材に用いる、容器と蓋材のシール界面のシール強度と中間層の層間のラミネート強度を調整して、開封時に、1)シーラント層の界面剥離が起こり、2)剥離部分において基材層に破れが生じた場合には、中間層の層間の層間剥離により上記の破れを吸収して、フィルム蓋材が裂けることを防止するようにしたフィルム蓋材用のフィルム材であって、少なくとも、熱シール面に当接するポリプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイからなる界面剥離性シーラント層(イ)と、該シーラント層(イ)と基材層(ニ)とを貼り合わせるためのポリエチレン系樹脂からなる中間層(ハ)と基材層(ニ)を記載の順に貼り合わせて備えたことを特徴とするイージーピール包装用積層フィルム材。
  2. 中間層(ハ)が、低密度ポリエチレンとポリエチレンの複数層である請求項1記載のフィルム材。
  3. シーラント層(イ)の厚さが30〜50μm、フィルム材の全体の厚さが60〜200μmである請求項1又は2に記載のフィルム材。
  4. シーラント層(イ)と中間層(ハ)との間に支持層(ロ)を備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム材。
  5. 基材層(ニ)が、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、アルミニウム箔、紙の単体又はこれらの2以上の複合材である請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルム材。
  6. 容器の上部がポリプロピレンのフランジ部に熱シールして被せるために用いるものである請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム材。
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