JP3715167B2 - ゾル・ゲル製品の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゾル・ゲル加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス光ファイバは、通常、内部クラッドと芯とを囲むオーバークラッドを含む固体プレフォームから引き抜き加工する。オーバークラッド管は一般に内部クラッドおよび芯とは別個に形成され、次に構成要素をまとめてプレフォームを作成する。オーバークラッドは芯および内部クラッドの厳しい純度および均一性の仕様に適合する必要がなく、したがって、光ファイバ製造プロセスの費用を下げるための努力の一部は、オーバークラッドに集中している。このような努力の結果、ゾル・ゲル方法を用いてオーバークラッド管を形成している。
【0003】
米国特許第5,240,488号は、オーバークラッド管を生産するためのゾル・ゲル方法を開示している。この特許方法では、水性コロイド・シリカ分散液を使用する。分散は、通常、水酸化テトラメチルアンモニア(TMAH)などの塩基を添加して安定させる。TMAHは、以下のメカニズムによってシリカ粒子を安定化すると考えられている。つまり、TMAH溶液をシリカ分散液に導入すると、pH値が上昇する。
【0004】
次に、シリカは、下式の反応に従って表面に存在するシラノール基のイオン化によりマイナスの表面電荷を帯びる。
−Si−OH+OH-⇒Si−O-+H2O
シリカ粒子上のマイナス電荷は相互反発力を生成して、実質的な凝集を防止し、分散の安定を維持する。約11〜14のpH値が必要と指摘されている。
【0005】
米国特許第5,240,488号公報の第15欄39〜65行に記載されているように、この特許方法では、その後の段階で、蟻酸メチルなどのゲル化剤を添加してpHを下げる。蟻酸メチルは、水および/または塩基との反応を通して、マイナスに帯電したシリカを、ゲル化が誘発される程度まで中和させる。つまりゼータ電位をほぼゼロまで下げる。(ゼータ電位とは、帯電したコロイド粒子を囲むイオンの拡散層前後の電位差であり、通常は電気泳動易動度、つまりコロイド粒子が溶液中に配置した帯電電極間を移動する速度から測定する。マイナスまたはプラスのゼータ電位は、粒子間の多少の反発を示す。)
【0006】
米国特許第5,240,488号のような方法は良好な結果を生じるが、TMAHを使用すると、大規模な光ファイバの製造に多少不便を生じる。米国特許第5,240,488号公報の第11欄および第12欄の表に示されるように、ゲル化した管を乾燥させたら、管を加熱して、揮発性の有機物質および水を追い出さなければならない。この加熱中に、存在するテトラメチルアンモニア塩(例えば米国特許第5,240,488号の反応における蟻酸テトラメチルアンモニア)は、或る程度までトリメチルアミン(TRIMA)に分解される。これは望ましくない臭気を有し、揮発性かつ可燃性である。同様に、蟻酸メチルはホルムアルデヒドという副産物を生成する。これも臭気のある物質である。
【0007】
したがって、ゾル・ゲル・オーバークラッドの製造にTMAH、さらに蟻酸メチルを使用すると、光ファイバの製造方法を複雑にする可能性がある。したがって、代替のゾル・ゲル製造方法が求められている。
【0008】
代替解決策を目指す一つの試みが、特開平1−183421号公報に記載されている。特開平1−183421号公報に記載の方法は、(1)酸性触媒が存在する状態で、完全なアルコキシシラン(すなわち、テトラアルコキシシラン単量体)の反応によって線状ポリシロキサン重合体を形成し、(2)塩基触媒が存在する状態で、従来通りのTEOS(テトラエトキシシラン)技術でシリカ粒子ゾルを調整し、(3)2つのゾルを混合してゲル化させる。
【0009】
しかし、特開平1−183421号公報に記載の実施例によると、ゲル化を達成するのは困難で、時間がかかる。特に、実施例では混合したゾルを、明らかにされていない期間の間、5℃に保持したときにのみ、ゲル化が達成され、さらに2〜3日待たないと、ゲル化した物体を扱えなかった。次に、乾燥させるのに60〜70℃で15〜25日、100℃で3日かかった。これらの状態は、大抵の用途には許容不可能である。
【0010】
F. Babonneauの「Hybrid Siloxane-Oxide Materials Via Sol-Gel Processing: Structural Characterization」、Polyhedron, Vol. 13, No,8, 1123(1994)には、同様にアルコキシシランを使用する一種のハイブリッド材料が記載されている。Babonneauは、参考文献の図8に反映されているように、四官能価アルコキシシランと二および/または三官能価アルコキシシランとの混合物(ゾル)を反応させて架橋構造(ゲル)を獲得することにより形成したハイブリッド材料について検討している。
【0011】
二または三官能価アルコキシシランは、四官能価アルコキシシラン(Si(OR)4)の生長反応にとって障害物として働き、その結果、ハイブリッド架橋構造になるようである。しかし、これらのシステムは小さい孔を呈し、これは乾燥中に高い毛管圧をもたらす。高い毛管圧によって、ひび割れや破損が生じ、したがって1kgを超える物体の形成が極めて困難になった。したがって、オーバークラッド管など、商業用途へのこのようなハイブリッド材料の適用可能性は疑わしい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的はゾル・ゲル加工方法の改良および代替方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以前の方法の幾つかの望ましくない特徴を回避するゾル・ゲル体製造方法を提供する。本発明によると、シリカ粒子の水性分散液を塩基性条件下でジメチルジエトキシシラン(DMDES)などのジアルキルジアルコキシシラン単量体に添加する。
【0014】
所望により、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などのポリジアルキルシロキサンオリゴマーを単量体とともに、またはその代わりに添加できるように、添加する前に単量体またはその一部を部分的に反応させることもできる。単量体(またはオリゴマー)はシリカのゲル化を含む。この分散したシリカ粒子のゲル化を誘発する比較的単純で一段階の方法により、望ましくない化学物質の使用量が従来技術の方法より少なくて済む。
【0015】
例えば、本発明は弱塩基性環境で実行することができるので、アンモニアやエタノールアミンなど、TMAHより望ましい比較的弱い塩基を使用することが可能である。そして、TMAHを使用する場合(分散の初期安定化を助けるために概ね有利である)にも、従来技術の方法(11ないし14のpH値を必要とする)より必要量が少ない。
【0016】
本発明の方法は、蟻酸メチルなどのゲル化剤も必要とせず、例えば初期ゲル化が単量体/オリゴマーとの混合後約90ないし約120分で完了し、硬化が混合から約12ないし24時間以内に完了する(ゲル化および硬化処理の間中、常温を維持するものとする)など、許容可能な時間内でゲル化および乾燥する。また、例えば1kg超など、比較的大きい物体を形成することができる。(初期ゲル化の完了とは、材料がもう液体の特徴を呈さないことを示す。硬化とは、物体を型から取り出して、破損またはかなりの変形を伴わずにさらに処理できる程度までゲル化が生じていることを示す。)
【0017】
混合物の中では、成長中のポリジアルキルシロキサン鎖上のシラノール基が、シリカ粒子表面上に見られるシラノール基とともに凝集し、これによって鎖を粒子に固定することができる。このような鎖は、(表面上の別個の2点で粒子に接続することにより)粒子間にブリッジを形成し、個々の粒子上にループを形成する能力を有する。このようなブリッジは、シリカ粒子網の形成を開始させ、ポリジアルキルシロキサンのブリッジとループとの両方が、シリカ粒子の疎水性を上昇させる。これらの特徴は両方とも、より伝統的なゾル・ゲル方法が静電気による分散の不安定化を利用するのとは異なり、粒子表面の電荷とほぼ無関係に、シリカ粒子のゲル化に寄与する。
【0018】
或る実施態様では、シリカ粒子分散液は約8ないし約12のpHで塩基に添加することにより、安定する。(混合物全体の重量に基づき)約2ないし約10重量%のDMDES単量体を、シリカ分散液と混合する。最初は、DMDESは水性分散液中に混和できないが、単量体が加水分解するにつれ、その結果生じた化合物が容易に溶解する。
【0019】
例えば15ないし30分などの比較的短期間で、単相の系が概ね獲得され、混合物をモールドに注入する。典型的なオーバークラッド管の場合、初期ゲル化は90ないし120分後に完了し、12ないし24時間後に管を送り出して乾燥させることができ(つまり硬化が完了し)、ここでゲル化および硬化は常温で行われる。予想されるように、温度を上昇させると、ゲル化および硬化のプロセスが加速する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の或る実施態様では、水性シリカ分散液が獲得または形成される。分散液は、分散液の重量に基づき、概ね約30ないし約70重量%のシリカを含有する。約30ないし約55重量%のシリカを含有することが好ましい。シリカは、約30ないし約100m2/gの表面積を有することが好ましい。約40ないし約50m2/gの表面積を有することが更に好ましい。適当な分散液は例えば、Cabot Corporation社製のL-50 Cab-o-Sperse(登録商標)である。
【0021】
分散液は、概して約8ないし約12の範囲のpHで安定する。約9ないし約11のpH値が好ましい。約8未満および約12超のpH値では、その結果生じるゲルが望ましくないほど弱くなる傾向がある。例えば約8ないし約12のpKaを有する第一、第二または第三アミンなど、ルイス塩基の変種が安定化に適している。典型的な塩基には、TMAH、アンモニア、およびエタノールアミンがある。TMAHが唯一の安定塩基ではない場合でも、TMAHは製造プロセスに役立つようなので、分散液に約0.25ないし約0.3重量%など、少量のTMAHがあると有用である。市販されている分散液は、一般に初期安定化および貯蔵寿命のために比較的少量のTMAHを含む。
【0022】
安定した分散液に、(ジメチルジエトキシシラン単量体(DMDES)を含む)分散液の総重量に基づき、約2ないし約10重量%のDMDESを添加する。混合物を激しく攪拌することが好ましい。DMDESは以下の構造を有する。
【化1】
【0023】
この単量体は水性分散液に混和できないが、加水分解の生成物、つまり
【化2】
は、水性分散液に容易に溶解する(ここで加水分解は、例えば約8ないし約11のpHなど、穏やかな塩基状態で生じる。)加水分解中のエタノールの形成も、溶解性の改善に寄与する。
【0024】
DMDESは2つの凝集可能なエポキシ基を有するので、単量体は結局は(加水分解および凝集を通して)重合し、水酸基を末端とするポリジメチルシロキサン(PDMS)を生成する。
【化3】
通常、nは混合物の4ないし10の範囲である。
【0025】
DMDES単量体を添加する代わりに、DMDESを別個に反応させて、比較的低分子量(例えば、前記の式において、nが4〜6である)のPDMS鎖を幾つか形成し、このオリゴマーを粒子分散液に添加することも可能である。(本明細書では、ポリジアルキルシロキサンオリゴマーとは、分子が次式
【化4】
(式中、R’およびRはアルキル基である。)で示される分子を5〜7個含有することを意味する。)オリゴマーを直接添加すると、均質混合物の待ち時間が短くなり、シリカ分散液に必要な混合が少なくなり、それにより閉じ込められて後で除去しなければならない空気の量が少なくなる。したがって、分散液、単量体、オリゴマーまたはその混合物と混合することが可能である。
【0026】
例えば15ないし30分などの比較的短い期間の後、概ね単相系が獲得され、混合物がモールドに注入される。典型的なオーバークラッド管の場合、90ないし120分後に初期ゲル化が完了して、12ないし24時間後に管が硬化し、例えば送り出されて乾燥し、ここで常温でゲル化および硬化が生じる。これらの値は、例えば攪拌および温度のタイプおよび程度など、プロセスの特定のパラメータに応じて変化する。
【0027】
理論にこだわる訳ではないが、ゲル化のメカニズムは以下のように考えられる。水性分散液中のシリカ粒子は、シラノール(Si-OH)表面基を含む。シラノール表面基は、成長中のPDMS(または他のポリジアルキルシロキサン)鎖上のシラノール基と同じ働きをする。したがって、鎖の末端を形成するシラノール基は、粒子表面のシラノール基とともに凝集し、それによってPDMS鎖をシリカ粒子上に共有結合で定着させることができる。
【0028】
1本の鎖が様々な粒子に結合すると、ブリッジが形成され、1本の鎖が1つの粒子上の別個のシラノール基に結合すると、ループが形成される。このようなブリッジとは、シリカ粒子網が形成されたことを示し、粒子表面上にPDMSが存在すると、シリカ粒子の疎水性が高まる。これらの特徴は両方とも、シリカ粒子のゲル化に寄与するようである。通常、4ないし10個の珪素原子を含むブリッジ/ループは、有用な特性を提供する。オリゴマーが大きくなると、相が分離し、オリゴマーの小滴が形成される傾向がある。
【0029】
本発明によるゲル化のメカニズムには、幾つかの要素が関与する。例えば、ポリジアルキルシロキサン鎖の延長を促す凝集は、鎖の末端を形成するシラノール表面基にこのような鎖を付着させる凝集と競合する。このような凝集反応(および加水分解)の動力学は、pH、単量体の濃度および単量体のタイプに強く影響されるので、これら3つの要素は重大な役割を果たす。pHはシリカ粒子の表面電荷を変化させ、したがって分散液の安定性を変化させることもできる。
【0030】
例えば約12超など、pH値が高いと、ゲル物質が弱くなる傾向がある。というのは、このような高いpH値で単量体の凝集および分解の速度が遅くなると、粒子と重合体との結合が十分でなくなる(つまり、十分なブリッジおよび/またはループができない)と考えられるからである。例えば約8未満など、pH値が低くても、弱くなる傾向がある。というのは、シリカ粒子の帯電が弱く、重合体鎖を定着させるのに十分な脱プロトン・シラノールを保持しないと考えられるからである。
【0031】
また、分散液は、通常、このように比較的低いpH値では単量体/オリゴマーとの混合前に十分に安定せず、均質混合物を獲得するのが困難になる。単量体/オリゴマーの充填量が約2重量%未満であると、弱いゲルが生成される傾向がある。というのは、十分な粒子と重合体との結合が形成されない、と考えられるからである。例えば約10重量%超など、単量体/オリゴマーの充填量が多いと、強いが脆弱なゲル物質が生成される傾向がある。これは、粒子と重合体との結合密度が高いと考えられるからである。
【0032】
充填量が多くなると、離液も増加するようである(離液とは、モールド中でゲルが収縮することであり、通常は強度を高め、離型を容易にする)。これは、アルキル単位の存在によりシリカ表面の疎水性が強化されたことによって、水の収縮が増加し、反発力が高まるせいであると考えられる。
【0033】
これらのガイドラインに基づき、他のジアルキルジアルコキシシラン単量体およびポリジアルキルシロキサンを使用することも可能である。珪素原子に結合した2つのアルキル基は、同じであるか、異なる可能性がある。想定されるアルキル基は、メチル、エチル、およいプロピルなどである。珪素原子に結合した2つのアルコキシ基は同じ、または異なる可能性もある。想定されるアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、プロポキシなどである。アルキルおよびアルコキシ基は、概して、水性分散液中での溶融性が困難になるようなサイズではなく、この溶融性の要素は、基を選択する場合のサイズ上限を規定する傾向がある。
【0034】
ゲル物質が適切な物理的特性を呈すると、物質を型から送り出し、乾燥させることができる。乾燥は、前記で参照した米国特許第5,240,488号公報に記載された手順など、従来通りの手順に従って実行する。しかし、本発明により形成したゲルの乾燥プロセスは、従来技術の方法により形成したゾル・ゲル物質の乾燥より簡単になると予想される。特に、疎水性ポリジアルキルシロキサン鎖の存在により、ゲルの全体的な疎水性が高まる。したがって、シリカ表面へと水の結合が弱くなり、水がゲルから流出しやすくなると予想される。
【0035】
また、架橋した粒子は、従来技術のような静電気で不安定化したゲルと比較して、転位の能力が高いと考えられる。このような転位は、乾燥のストレスを解放するようである。また、シラノールを末端とするポリジアルキルシロキサン鎖は既知の界面活性剤であり、物質の孔の内部で水の毛管張力を低下させると予想される。これらの要素は全て、本発明により形成された物質をより過酷に(例えばより高温で短い乾燥時間で)乾燥させる能力をもたらすと予想される。乾燥後、物質は前記で参照した米国特許第5,240,488号公報に記載された方法など、従来技術の方法で脱ヒドロキシル化して焼結することができる。
【0036】
本発明の方法は、例えば前記の米国特許第5,240,488号公報に記載されるような、光ファイバのプレフォームのオーバークラッド管、さらにこのようなプレフォームの基質管を製造するのに有用である。完成したプレフォームを獲得するには、前記の米国特許第4,775,401号公報に記載されているように、通常はオーバークラッド管をコアロッド上に配置し、構成要素を加熱し、コラプス(collapse)して中実の凝固プレフォームにする。
【0037】
コアロッドは、軸付け法(VAD法)、外付け法(OVD法)及び内付け法(MCVD法)などのような当業者に公知の様々なベーパデポジション(蒸着)法のうちの任意の方法を用いて製造することができる。MCVD法は米国特許第4217027号明細書、同第4262035号明細書及び同第4909816号明細書に開示されている。
【0038】
MCVDでは、横方向運動する酸水素トーチでシリカ管(基質管として知られる)の外側を加熱しながら、例えば珪素とゲルマニウムを含む混合ガスなど、高純度のガスを管に通す。管の加熱区域では、粒子を管の壁に付着させる気体相の反応が生じる。この付着物は、トーチの前方で形成され、トーチが通過するにつれ焼結する。必要な量のシリカおよび/またはゲルマニウムをドーピングしたシリカが付着するまで、引き続く工程で加工処理を繰り返す。付着が完了したら、物質を加熱して基質管を圧壊させ、凝固したコアロッドを獲得するが、ここで基質管は内部クラッド材料の外部分を構成する。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に例証する。
【0040】
実施例1
ゾル・ゲル物質を次のように形成した。使用したシリカ分散液は、Cabot Corporation社から市販されているL-50 Cab-o-Sperse(登録商標)であり、これは約100nmの平均直径を有するシリカ粒子を46重量%、および約0.006Mの水酸化テトラメチルアンモニアを含む。分散液のpHは約10であった。単量体と分散液との合計重量を基準にして、激しく攪拌しながら3重量%のDMDESを添加した。混合物を約30分間攪拌し、45分で直径約1インチのコアロッドを有する外径約4インチの管に入れ、管を脱気する。物体は、約90分から120分の間にほぼゲル化したようであった。その結果生じた物体は、約12時間後に管からうまく送り出すことができた。
【0041】
実施例2
ゾル・ゲルのサンプルを実施例1に従って作成し、20℃での空気対流で乾燥させた。次に、マジック角旋回29Si−NMRでサンプルを検査した。MAS−NMRスペクトルを図1に示す。スペクトルは、2タイプの-O-Si(CH3)2-O-部位が存在することを示す(これはD2で表され、これは珪素原子が2つのシロキサン結合手を保持することを示す)。−21.3ppmでのピークは、PDMS鎖のD2部位が他のD2部位に囲まれていることを示し、−18.2ppmのピークは、D2部位がシリカ粒子表面に結合していることを示す。2つのピークの個々の区域に基づき、粒子間(またはループされた)PDMS鎖の平均長さは、約6(せいぜい10未満)である。また、重合体の鎖に未反応のシラノール基が見られず、これは乾燥したゲルにダングリング鎖が残っていないことを示唆した。
【0042】
実施例3
実施例1によりゾル・ゲル物質を製造している間に、(MATEC MBS-8000システムを使用した電気音響学的技術により)ある時間にわたってゼータ電位を測定した。結果を図2に示す(比較の為に従来技術によるゾル・ゲル配合も示す)。(ゲル化が約2時間後には実質的に完了したことに留意されたい。)最初、ゼータ電位は急速に低下するが、結局は約−30mVという開始値から下がって、約−20mVの漸近値に到達した。−20mVのゼータ電位を有するシリカ・ゾルは、本発明のように単量体またはオリゴマーを添加しないと、従来技術による製造条件ではゲル化せず、比較用のプロットに反映されているように、約ゼロのゼータ電位に到達してゲル化する。
【0043】
したがって、粒子が多少の相互反発力を維持しているかのように、重合体の鎖がゲル化を誘発した。この実施例では、図3に示すように、ある時間にわたってpHも測定した。図2と図3を比較すると、ゾルのゼータ電位の低下は、1pH単位の増加を伴うことを示す。この結果は、シリカ・ゾルに関する直観に反する。シリカ・ゾルではpHが増加すると、概して粒子のマイナス電荷が増加するのである。図3の比較用プロットで示すように、従来技術のゾル・ゲル配合では、ゼータ電位を下げ、それによってゲル化を誘発するために、pHを低下させる。
【0044】
したがって、ゼータ電位の低下が観察されたこととpHの増加とを組み合わせると、シリカ粒子の表面にあるマイナスに帯電したシラノール基が、本明細書で検討した重合体のブリッジおよび/またはループと相互作用していることを示す。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、分散したシリカ粒子のゲル化を誘発する比較的単純で一段階の方法により、望ましくない化学物質の使用量が従来技術の方法より少なくて済む。例えば、本発明では弱塩基性環境で実行することができるので、アンモニアやエタノールアミンなど、TMAHより望ましい比較的弱い塩基を使用することが可能である。そして、TMAHを使用する場合であっても、従来技術の方法(11ないし14のpH値を必要とする)より必要量が少ない。本発明の方法は、蟻酸メチルなどのゲル化剤も必要とせず、例えば初期ゲル化が単量体/オリゴマーとの混合後約90ないし約120分で完了し、硬化が混合から約12ないし24時間以内に完了するなど、許容可能な時間内でゲル化および乾燥する。また、例えば1kg超など、比較的大きい物体を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明により生成されたゲルのマジック角旋回29Si−NMRスペクトルを示す。
【図2】 図2は、本発明による分散液のゲル化のゼータ電位対時間を示す。
【図3】 図3は、本発明による分散液のゲル化のpH対時間を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明はゾル・ゲル加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス光ファイバは、通常、内部クラッドと芯とを囲むオーバークラッドを含む固体プレフォームから引き抜き加工する。オーバークラッド管は一般に内部クラッドおよび芯とは別個に形成され、次に構成要素をまとめてプレフォームを作成する。オーバークラッドは芯および内部クラッドの厳しい純度および均一性の仕様に適合する必要がなく、したがって、光ファイバ製造プロセスの費用を下げるための努力の一部は、オーバークラッドに集中している。このような努力の結果、ゾル・ゲル方法を用いてオーバークラッド管を形成している。
【0003】
米国特許第5,240,488号は、オーバークラッド管を生産するためのゾル・ゲル方法を開示している。この特許方法では、水性コロイド・シリカ分散液を使用する。分散は、通常、水酸化テトラメチルアンモニア(TMAH)などの塩基を添加して安定させる。TMAHは、以下のメカニズムによってシリカ粒子を安定化すると考えられている。つまり、TMAH溶液をシリカ分散液に導入すると、pH値が上昇する。
【0004】
次に、シリカは、下式の反応に従って表面に存在するシラノール基のイオン化によりマイナスの表面電荷を帯びる。
−Si−OH+OH-⇒Si−O-+H2O
シリカ粒子上のマイナス電荷は相互反発力を生成して、実質的な凝集を防止し、分散の安定を維持する。約11〜14のpH値が必要と指摘されている。
【0005】
米国特許第5,240,488号公報の第15欄39〜65行に記載されているように、この特許方法では、その後の段階で、蟻酸メチルなどのゲル化剤を添加してpHを下げる。蟻酸メチルは、水および/または塩基との反応を通して、マイナスに帯電したシリカを、ゲル化が誘発される程度まで中和させる。つまりゼータ電位をほぼゼロまで下げる。(ゼータ電位とは、帯電したコロイド粒子を囲むイオンの拡散層前後の電位差であり、通常は電気泳動易動度、つまりコロイド粒子が溶液中に配置した帯電電極間を移動する速度から測定する。マイナスまたはプラスのゼータ電位は、粒子間の多少の反発を示す。)
【0006】
米国特許第5,240,488号のような方法は良好な結果を生じるが、TMAHを使用すると、大規模な光ファイバの製造に多少不便を生じる。米国特許第5,240,488号公報の第11欄および第12欄の表に示されるように、ゲル化した管を乾燥させたら、管を加熱して、揮発性の有機物質および水を追い出さなければならない。この加熱中に、存在するテトラメチルアンモニア塩(例えば米国特許第5,240,488号の反応における蟻酸テトラメチルアンモニア)は、或る程度までトリメチルアミン(TRIMA)に分解される。これは望ましくない臭気を有し、揮発性かつ可燃性である。同様に、蟻酸メチルはホルムアルデヒドという副産物を生成する。これも臭気のある物質である。
【0007】
したがって、ゾル・ゲル・オーバークラッドの製造にTMAH、さらに蟻酸メチルを使用すると、光ファイバの製造方法を複雑にする可能性がある。したがって、代替のゾル・ゲル製造方法が求められている。
【0008】
代替解決策を目指す一つの試みが、特開平1−183421号公報に記載されている。特開平1−183421号公報に記載の方法は、(1)酸性触媒が存在する状態で、完全なアルコキシシラン(すなわち、テトラアルコキシシラン単量体)の反応によって線状ポリシロキサン重合体を形成し、(2)塩基触媒が存在する状態で、従来通りのTEOS(テトラエトキシシラン)技術でシリカ粒子ゾルを調整し、(3)2つのゾルを混合してゲル化させる。
【0009】
しかし、特開平1−183421号公報に記載の実施例によると、ゲル化を達成するのは困難で、時間がかかる。特に、実施例では混合したゾルを、明らかにされていない期間の間、5℃に保持したときにのみ、ゲル化が達成され、さらに2〜3日待たないと、ゲル化した物体を扱えなかった。次に、乾燥させるのに60〜70℃で15〜25日、100℃で3日かかった。これらの状態は、大抵の用途には許容不可能である。
【0010】
F. Babonneauの「Hybrid Siloxane-Oxide Materials Via Sol-Gel Processing: Structural Characterization」、Polyhedron, Vol. 13, No,8, 1123(1994)には、同様にアルコキシシランを使用する一種のハイブリッド材料が記載されている。Babonneauは、参考文献の図8に反映されているように、四官能価アルコキシシランと二および/または三官能価アルコキシシランとの混合物(ゾル)を反応させて架橋構造(ゲル)を獲得することにより形成したハイブリッド材料について検討している。
【0011】
二または三官能価アルコキシシランは、四官能価アルコキシシラン(Si(OR)4)の生長反応にとって障害物として働き、その結果、ハイブリッド架橋構造になるようである。しかし、これらのシステムは小さい孔を呈し、これは乾燥中に高い毛管圧をもたらす。高い毛管圧によって、ひび割れや破損が生じ、したがって1kgを超える物体の形成が極めて困難になった。したがって、オーバークラッド管など、商業用途へのこのようなハイブリッド材料の適用可能性は疑わしい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的はゾル・ゲル加工方法の改良および代替方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以前の方法の幾つかの望ましくない特徴を回避するゾル・ゲル体製造方法を提供する。本発明によると、シリカ粒子の水性分散液を塩基性条件下でジメチルジエトキシシラン(DMDES)などのジアルキルジアルコキシシラン単量体に添加する。
【0014】
所望により、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などのポリジアルキルシロキサンオリゴマーを単量体とともに、またはその代わりに添加できるように、添加する前に単量体またはその一部を部分的に反応させることもできる。単量体(またはオリゴマー)はシリカのゲル化を含む。この分散したシリカ粒子のゲル化を誘発する比較的単純で一段階の方法により、望ましくない化学物質の使用量が従来技術の方法より少なくて済む。
【0015】
例えば、本発明は弱塩基性環境で実行することができるので、アンモニアやエタノールアミンなど、TMAHより望ましい比較的弱い塩基を使用することが可能である。そして、TMAHを使用する場合(分散の初期安定化を助けるために概ね有利である)にも、従来技術の方法(11ないし14のpH値を必要とする)より必要量が少ない。
【0016】
本発明の方法は、蟻酸メチルなどのゲル化剤も必要とせず、例えば初期ゲル化が単量体/オリゴマーとの混合後約90ないし約120分で完了し、硬化が混合から約12ないし24時間以内に完了する(ゲル化および硬化処理の間中、常温を維持するものとする)など、許容可能な時間内でゲル化および乾燥する。また、例えば1kg超など、比較的大きい物体を形成することができる。(初期ゲル化の完了とは、材料がもう液体の特徴を呈さないことを示す。硬化とは、物体を型から取り出して、破損またはかなりの変形を伴わずにさらに処理できる程度までゲル化が生じていることを示す。)
【0017】
混合物の中では、成長中のポリジアルキルシロキサン鎖上のシラノール基が、シリカ粒子表面上に見られるシラノール基とともに凝集し、これによって鎖を粒子に固定することができる。このような鎖は、(表面上の別個の2点で粒子に接続することにより)粒子間にブリッジを形成し、個々の粒子上にループを形成する能力を有する。このようなブリッジは、シリカ粒子網の形成を開始させ、ポリジアルキルシロキサンのブリッジとループとの両方が、シリカ粒子の疎水性を上昇させる。これらの特徴は両方とも、より伝統的なゾル・ゲル方法が静電気による分散の不安定化を利用するのとは異なり、粒子表面の電荷とほぼ無関係に、シリカ粒子のゲル化に寄与する。
【0018】
或る実施態様では、シリカ粒子分散液は約8ないし約12のpHで塩基に添加することにより、安定する。(混合物全体の重量に基づき)約2ないし約10重量%のDMDES単量体を、シリカ分散液と混合する。最初は、DMDESは水性分散液中に混和できないが、単量体が加水分解するにつれ、その結果生じた化合物が容易に溶解する。
【0019】
例えば15ないし30分などの比較的短期間で、単相の系が概ね獲得され、混合物をモールドに注入する。典型的なオーバークラッド管の場合、初期ゲル化は90ないし120分後に完了し、12ないし24時間後に管を送り出して乾燥させることができ(つまり硬化が完了し)、ここでゲル化および硬化は常温で行われる。予想されるように、温度を上昇させると、ゲル化および硬化のプロセスが加速する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の或る実施態様では、水性シリカ分散液が獲得または形成される。分散液は、分散液の重量に基づき、概ね約30ないし約70重量%のシリカを含有する。約30ないし約55重量%のシリカを含有することが好ましい。シリカは、約30ないし約100m2/gの表面積を有することが好ましい。約40ないし約50m2/gの表面積を有することが更に好ましい。適当な分散液は例えば、Cabot Corporation社製のL-50 Cab-o-Sperse(登録商標)である。
【0021】
分散液は、概して約8ないし約12の範囲のpHで安定する。約9ないし約11のpH値が好ましい。約8未満および約12超のpH値では、その結果生じるゲルが望ましくないほど弱くなる傾向がある。例えば約8ないし約12のpKaを有する第一、第二または第三アミンなど、ルイス塩基の変種が安定化に適している。典型的な塩基には、TMAH、アンモニア、およびエタノールアミンがある。TMAHが唯一の安定塩基ではない場合でも、TMAHは製造プロセスに役立つようなので、分散液に約0.25ないし約0.3重量%など、少量のTMAHがあると有用である。市販されている分散液は、一般に初期安定化および貯蔵寿命のために比較的少量のTMAHを含む。
【0022】
安定した分散液に、(ジメチルジエトキシシラン単量体(DMDES)を含む)分散液の総重量に基づき、約2ないし約10重量%のDMDESを添加する。混合物を激しく攪拌することが好ましい。DMDESは以下の構造を有する。
【化1】
【0023】
この単量体は水性分散液に混和できないが、加水分解の生成物、つまり
【化2】
は、水性分散液に容易に溶解する(ここで加水分解は、例えば約8ないし約11のpHなど、穏やかな塩基状態で生じる。)加水分解中のエタノールの形成も、溶解性の改善に寄与する。
【0024】
DMDESは2つの凝集可能なエポキシ基を有するので、単量体は結局は(加水分解および凝集を通して)重合し、水酸基を末端とするポリジメチルシロキサン(PDMS)を生成する。
【化3】
通常、nは混合物の4ないし10の範囲である。
【0025】
DMDES単量体を添加する代わりに、DMDESを別個に反応させて、比較的低分子量(例えば、前記の式において、nが4〜6である)のPDMS鎖を幾つか形成し、このオリゴマーを粒子分散液に添加することも可能である。(本明細書では、ポリジアルキルシロキサンオリゴマーとは、分子が次式
【化4】
(式中、R’およびRはアルキル基である。)で示される分子を5〜7個含有することを意味する。)オリゴマーを直接添加すると、均質混合物の待ち時間が短くなり、シリカ分散液に必要な混合が少なくなり、それにより閉じ込められて後で除去しなければならない空気の量が少なくなる。したがって、分散液、単量体、オリゴマーまたはその混合物と混合することが可能である。
【0026】
例えば15ないし30分などの比較的短い期間の後、概ね単相系が獲得され、混合物がモールドに注入される。典型的なオーバークラッド管の場合、90ないし120分後に初期ゲル化が完了して、12ないし24時間後に管が硬化し、例えば送り出されて乾燥し、ここで常温でゲル化および硬化が生じる。これらの値は、例えば攪拌および温度のタイプおよび程度など、プロセスの特定のパラメータに応じて変化する。
【0027】
理論にこだわる訳ではないが、ゲル化のメカニズムは以下のように考えられる。水性分散液中のシリカ粒子は、シラノール(Si-OH)表面基を含む。シラノール表面基は、成長中のPDMS(または他のポリジアルキルシロキサン)鎖上のシラノール基と同じ働きをする。したがって、鎖の末端を形成するシラノール基は、粒子表面のシラノール基とともに凝集し、それによってPDMS鎖をシリカ粒子上に共有結合で定着させることができる。
【0028】
1本の鎖が様々な粒子に結合すると、ブリッジが形成され、1本の鎖が1つの粒子上の別個のシラノール基に結合すると、ループが形成される。このようなブリッジとは、シリカ粒子網が形成されたことを示し、粒子表面上にPDMSが存在すると、シリカ粒子の疎水性が高まる。これらの特徴は両方とも、シリカ粒子のゲル化に寄与するようである。通常、4ないし10個の珪素原子を含むブリッジ/ループは、有用な特性を提供する。オリゴマーが大きくなると、相が分離し、オリゴマーの小滴が形成される傾向がある。
【0029】
本発明によるゲル化のメカニズムには、幾つかの要素が関与する。例えば、ポリジアルキルシロキサン鎖の延長を促す凝集は、鎖の末端を形成するシラノール表面基にこのような鎖を付着させる凝集と競合する。このような凝集反応(および加水分解)の動力学は、pH、単量体の濃度および単量体のタイプに強く影響されるので、これら3つの要素は重大な役割を果たす。pHはシリカ粒子の表面電荷を変化させ、したがって分散液の安定性を変化させることもできる。
【0030】
例えば約12超など、pH値が高いと、ゲル物質が弱くなる傾向がある。というのは、このような高いpH値で単量体の凝集および分解の速度が遅くなると、粒子と重合体との結合が十分でなくなる(つまり、十分なブリッジおよび/またはループができない)と考えられるからである。例えば約8未満など、pH値が低くても、弱くなる傾向がある。というのは、シリカ粒子の帯電が弱く、重合体鎖を定着させるのに十分な脱プロトン・シラノールを保持しないと考えられるからである。
【0031】
また、分散液は、通常、このように比較的低いpH値では単量体/オリゴマーとの混合前に十分に安定せず、均質混合物を獲得するのが困難になる。単量体/オリゴマーの充填量が約2重量%未満であると、弱いゲルが生成される傾向がある。というのは、十分な粒子と重合体との結合が形成されない、と考えられるからである。例えば約10重量%超など、単量体/オリゴマーの充填量が多いと、強いが脆弱なゲル物質が生成される傾向がある。これは、粒子と重合体との結合密度が高いと考えられるからである。
【0032】
充填量が多くなると、離液も増加するようである(離液とは、モールド中でゲルが収縮することであり、通常は強度を高め、離型を容易にする)。これは、アルキル単位の存在によりシリカ表面の疎水性が強化されたことによって、水の収縮が増加し、反発力が高まるせいであると考えられる。
【0033】
これらのガイドラインに基づき、他のジアルキルジアルコキシシラン単量体およびポリジアルキルシロキサンを使用することも可能である。珪素原子に結合した2つのアルキル基は、同じであるか、異なる可能性がある。想定されるアルキル基は、メチル、エチル、およいプロピルなどである。珪素原子に結合した2つのアルコキシ基は同じ、または異なる可能性もある。想定されるアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、プロポキシなどである。アルキルおよびアルコキシ基は、概して、水性分散液中での溶融性が困難になるようなサイズではなく、この溶融性の要素は、基を選択する場合のサイズ上限を規定する傾向がある。
【0034】
ゲル物質が適切な物理的特性を呈すると、物質を型から送り出し、乾燥させることができる。乾燥は、前記で参照した米国特許第5,240,488号公報に記載された手順など、従来通りの手順に従って実行する。しかし、本発明により形成したゲルの乾燥プロセスは、従来技術の方法により形成したゾル・ゲル物質の乾燥より簡単になると予想される。特に、疎水性ポリジアルキルシロキサン鎖の存在により、ゲルの全体的な疎水性が高まる。したがって、シリカ表面へと水の結合が弱くなり、水がゲルから流出しやすくなると予想される。
【0035】
また、架橋した粒子は、従来技術のような静電気で不安定化したゲルと比較して、転位の能力が高いと考えられる。このような転位は、乾燥のストレスを解放するようである。また、シラノールを末端とするポリジアルキルシロキサン鎖は既知の界面活性剤であり、物質の孔の内部で水の毛管張力を低下させると予想される。これらの要素は全て、本発明により形成された物質をより過酷に(例えばより高温で短い乾燥時間で)乾燥させる能力をもたらすと予想される。乾燥後、物質は前記で参照した米国特許第5,240,488号公報に記載された方法など、従来技術の方法で脱ヒドロキシル化して焼結することができる。
【0036】
本発明の方法は、例えば前記の米国特許第5,240,488号公報に記載されるような、光ファイバのプレフォームのオーバークラッド管、さらにこのようなプレフォームの基質管を製造するのに有用である。完成したプレフォームを獲得するには、前記の米国特許第4,775,401号公報に記載されているように、通常はオーバークラッド管をコアロッド上に配置し、構成要素を加熱し、コラプス(collapse)して中実の凝固プレフォームにする。
【0037】
コアロッドは、軸付け法(VAD法)、外付け法(OVD法)及び内付け法(MCVD法)などのような当業者に公知の様々なベーパデポジション(蒸着)法のうちの任意の方法を用いて製造することができる。MCVD法は米国特許第4217027号明細書、同第4262035号明細書及び同第4909816号明細書に開示されている。
【0038】
MCVDでは、横方向運動する酸水素トーチでシリカ管(基質管として知られる)の外側を加熱しながら、例えば珪素とゲルマニウムを含む混合ガスなど、高純度のガスを管に通す。管の加熱区域では、粒子を管の壁に付着させる気体相の反応が生じる。この付着物は、トーチの前方で形成され、トーチが通過するにつれ焼結する。必要な量のシリカおよび/またはゲルマニウムをドーピングしたシリカが付着するまで、引き続く工程で加工処理を繰り返す。付着が完了したら、物質を加熱して基質管を圧壊させ、凝固したコアロッドを獲得するが、ここで基質管は内部クラッド材料の外部分を構成する。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に例証する。
【0040】
実施例1
ゾル・ゲル物質を次のように形成した。使用したシリカ分散液は、Cabot Corporation社から市販されているL-50 Cab-o-Sperse(登録商標)であり、これは約100nmの平均直径を有するシリカ粒子を46重量%、および約0.006Mの水酸化テトラメチルアンモニアを含む。分散液のpHは約10であった。単量体と分散液との合計重量を基準にして、激しく攪拌しながら3重量%のDMDESを添加した。混合物を約30分間攪拌し、45分で直径約1インチのコアロッドを有する外径約4インチの管に入れ、管を脱気する。物体は、約90分から120分の間にほぼゲル化したようであった。その結果生じた物体は、約12時間後に管からうまく送り出すことができた。
【0041】
実施例2
ゾル・ゲルのサンプルを実施例1に従って作成し、20℃での空気対流で乾燥させた。次に、マジック角旋回29Si−NMRでサンプルを検査した。MAS−NMRスペクトルを図1に示す。スペクトルは、2タイプの-O-Si(CH3)2-O-部位が存在することを示す(これはD2で表され、これは珪素原子が2つのシロキサン結合手を保持することを示す)。−21.3ppmでのピークは、PDMS鎖のD2部位が他のD2部位に囲まれていることを示し、−18.2ppmのピークは、D2部位がシリカ粒子表面に結合していることを示す。2つのピークの個々の区域に基づき、粒子間(またはループされた)PDMS鎖の平均長さは、約6(せいぜい10未満)である。また、重合体の鎖に未反応のシラノール基が見られず、これは乾燥したゲルにダングリング鎖が残っていないことを示唆した。
【0042】
実施例3
実施例1によりゾル・ゲル物質を製造している間に、(MATEC MBS-8000システムを使用した電気音響学的技術により)ある時間にわたってゼータ電位を測定した。結果を図2に示す(比較の為に従来技術によるゾル・ゲル配合も示す)。(ゲル化が約2時間後には実質的に完了したことに留意されたい。)最初、ゼータ電位は急速に低下するが、結局は約−30mVという開始値から下がって、約−20mVの漸近値に到達した。−20mVのゼータ電位を有するシリカ・ゾルは、本発明のように単量体またはオリゴマーを添加しないと、従来技術による製造条件ではゲル化せず、比較用のプロットに反映されているように、約ゼロのゼータ電位に到達してゲル化する。
【0043】
したがって、粒子が多少の相互反発力を維持しているかのように、重合体の鎖がゲル化を誘発した。この実施例では、図3に示すように、ある時間にわたってpHも測定した。図2と図3を比較すると、ゾルのゼータ電位の低下は、1pH単位の増加を伴うことを示す。この結果は、シリカ・ゾルに関する直観に反する。シリカ・ゾルではpHが増加すると、概して粒子のマイナス電荷が増加するのである。図3の比較用プロットで示すように、従来技術のゾル・ゲル配合では、ゼータ電位を下げ、それによってゲル化を誘発するために、pHを低下させる。
【0044】
したがって、ゼータ電位の低下が観察されたこととpHの増加とを組み合わせると、シリカ粒子の表面にあるマイナスに帯電したシラノール基が、本明細書で検討した重合体のブリッジおよび/またはループと相互作用していることを示す。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、分散したシリカ粒子のゲル化を誘発する比較的単純で一段階の方法により、望ましくない化学物質の使用量が従来技術の方法より少なくて済む。例えば、本発明では弱塩基性環境で実行することができるので、アンモニアやエタノールアミンなど、TMAHより望ましい比較的弱い塩基を使用することが可能である。そして、TMAHを使用する場合であっても、従来技術の方法(11ないし14のpH値を必要とする)より必要量が少ない。本発明の方法は、蟻酸メチルなどのゲル化剤も必要とせず、例えば初期ゲル化が単量体/オリゴマーとの混合後約90ないし約120分で完了し、硬化が混合から約12ないし24時間以内に完了するなど、許容可能な時間内でゲル化および乾燥する。また、例えば1kg超など、比較的大きい物体を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明により生成されたゲルのマジック角旋回29Si−NMRスペクトルを示す。
【図2】 図2は、本発明による分散液のゲル化のゼータ電位対時間を示す。
【図3】 図3は、本発明による分散液のゲル化のpH対時間を示す。
Claims (15)
- ゾル・ゲル処理法を用いてガラス部材を製造する方法であって、
(a) シリカ粒子を含有する水性分散液を用意するステップと、
(b) 前記分散液に、ジアルキルジアルコキシシラン単量体及びポリジアルキルシロキサンオリゴマーからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を添加するステップとからなり、
前記化合物の添加が前記分散液のゲル化を誘発することを特徴とするゾル・ゲル製品の製造方法。 - ジアルキルジアルコキシシラン単量体がジアルキルジエトキシシラン単量体であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- ジアルキルジエトキシシラン単量体がジメチルジエトキシシランであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
- ポリジアルキルシロキサンオリゴマーがポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 添加ステップ後の前記分散液のpH値が8ないし12であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記pH値が9ないし11であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 分散液全体と少なくとも1つの化合物との総重量を基準にして、少なくとも1つの化合物を2ないし10重量パーセント添加することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記分散液が、添加ステップ前に30ないし55重量パーセントのシリカを含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記分散系が、水酸化テトラメチルアンモニウムを含有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 前記分散液が、添加ステップ前に、0.25ないし0.30重量%の水酸化テトラメチルアンモウムを含有することを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 添加ステップ前の前記分散液のpH値が8ないし12であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 初期ゲル化が2時間未満で完了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 硬化が24時間未満に完了することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- (c)少なくともゲル化の進行中に、前記分散液をモールド内に配置するステップと、
(d)ゲル化体をモールドから抜き出すステップと、
(e)該ゲル化体を乾燥させるステップと、
(f)該ゲル化体を熱処理するステップとを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 製品が光ファイバ・プレフォームであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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