JP3715042B2 - ゴム印字体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、柄付きのスタンプや回転ゴム印用ベルトに用いられるゴム印字体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以前より、非多孔性ゴムのみからなるゴム印のインキ転写性の悪さ、印影の崩れやべたつきなどの欠点を改良した多孔性ゴムを、非多孔性ゴム表面全体に積層一体化してなるゴム印字体が知られており、実開昭59−97065、実開昭60−3060、特開昭60−124249等が開示されている。
これらのゴム印字体は、0.1〜0.5mm程度の厚さの多孔性ゴムを、非多孔性ゴム上に印字部ばかりでなく非印字部に至る表面全体に積層する構成となっており、明細書中にも明記されているように、未加硫の非多孔性ゴムシートの表面に、トルエンなどの溶剤に塩類などの易溶性物質および未加硫ゴムを溶融させたゴム物質を塗布し、これを金型内に入れて加硫成形したのち、易溶性物質を抽出して作成される。
しかし、このゴム印字体は物性の異なる多孔性ゴムと非多孔性ゴムが2層となっているため、層の境界が剥離してしまう欠点があった。また、多孔性ゴムの厚さが非常に薄いので、インク吸収量がとても少なく、連続5回以上の押印では印影が非常に薄くなってしまい、実質的に連続押印は不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、長期間使用しても層の境界が剥離せず、また、スタンプ台等に軽く触れるだけで多量のインクを吸い上げ、5回以上の連続押印が可能なゴム印字体を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
連続気泡を有する多孔性ゴムと非多孔性ゴムを積層一体化してなるゴム印字体において、ゴム、水溶性微粉末、加硫剤、充填剤、有機系合成繊維を混練した多孔性ゴムシートと、ゴム、加硫剤、充填剤を混練した非多孔性ゴムシートを積層させ、これを加硫成形したのち前記水溶性微粉末を洗除して製造されることを特徴とするゴム印字体。
【0005】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず本発明において使用する原料について説明する。非多孔性ゴムおよび多孔性ゴムの共通する原料としては、ゴム、加硫剤、充填剤、添加剤等があり、そのほか多孔性ゴムには気泡形成剤としての水溶性微粉末と特定の有機系合成繊維を配合する。
本発明の原料ゴムには、分子量約1万〜10万程度(JIS K6300ムーニー粘度=約70〜95)の天然ゴム又は合成ゴムが使用できる。合成ゴムとしては、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、クロロプレン、ポリウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等が使用できる。特に、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ニトリル含量31〜42%)は、耐油性、耐老化性、弾性および靭性に優れているので、ゴム印字体の材料として最適である。
本発明において使用可能な加硫剤としては、硫黄、セレン、テルル、塩化イオウなどの公知の加硫剤をあげることができ、その使用比率はゴム100部に対して2〜30部程度使用する。
本発明において使用可能な充填剤としては、公知のカーボンブラック、微粉ケイ酸、人工ケイ酸塩、炭酸カルシウムなどがあり、とりわけカーボンブラックはゴムと強力な結合をし補強的作用をするので好ましい。その使用比率はゴム100部に対して約40〜60部であり、45〜55部の範囲は特に好ましい。また白色又は有彩色の印字体を得たい場合は、ケイ酸が好ましく用いられ、例えば、ニップシールVN3、ニップシールLP等(以上、日本シリカ工業社製)、レオシール(以上、徳山曹達社製)等が好ましく用いられる。
さらに、本発明においては、通常使用されている添加物を使用することができる。例えば、アミン類などの老化防止剤、ワセリン・可塑剤・プロセスオイルなどの軟化剤、ステアリン酸・亜鉛華などの加硫助剤、グアニジン類・チアゾール類・チラウム類・スルフェンアミド類・ジチオカルバミン酸塩類などの加硫促進剤などを有効量添加することができる。
【0006】
非多孔性ゴムには用いないが、多孔性ゴムを作成するために用いる水溶性微粉末には、塩、糖などの微粉末を用いることができる。塩は、微粉末化し易く、ゴムの加硫時の温度(110℃〜160℃)において分解ガス化せず、かつ、加硫後は水によって容易に洗除できる無機化合物をいい、具体的には塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウムなどの塩が用いられる。直径は、通常32〜350メッシュ(0.044〜0.498mm)のものを使用し、その使用比率はゴム100部に対し約200〜1200部用いられ、特に400〜600部が好ましく用いられる。糖は、ペントースやヘキトースなどの単糖類、サッカロースやマルトースなどの二糖類、デンプンやグリコーゲンなどの多糖類のいずれも使用でき、更に、これらを併用して使用することもできる。粒径は、通常150メッシュパス(0.010〜0.103mm)のものを使用する。中でも特に、バレイショデンプンが可溶性において優れているうえ、均一な所要粒径を有する粉末が容易に得られ、また、安価であるため好ましく使用される。使用比率は、ゴム100部に対して約50〜300部であり、好ましくは100〜200部である。これらの糖は加硫の際、熱の影響を受けて含有している微量水分をガスとして発生する。そして、このガスが一種の発泡剤的作用をなして気泡形成に良い結果を与える。
本発明において水溶性微粉末は、塩と糖をそれぞれ単独で用いてもよいし、併用して用いてもよく、用途によって適宜選択すればよい。併用する場合には、塩と糖の配合重量比は9:1ないし3:1程度がよく、特に4:1の割合で使用するのが好ましい。本発明において、塩と糖の配合重量比をこのような範囲にする理由は、糖の量が多すぎると加硫の際に成形性が悪くなるからである。他方、逆に糖の量が少なすぎると塩粒子相互間に糖粒子が適確に介在せず、糖の効果が充分発揮できない。
【0007】
次に、多孔性ゴムを作成するために用いる有機系合成繊維について説明する。
本発明で使用できる有機系合成繊維は、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリアクリロニトリル繊維、アクリル系繊維、脂肪族ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアルキルパラオキシベンゾエート繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール繊維、ポリ−p−フェニレンベンズビスオキサゾール繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、ポリオキシメチレン繊維から選ばれ、長さ0.1〜3mmのものが用いられる。
また、これらの有機系合成繊維は、特に繊度0.1〜100dのものが好ましく用いられる。
本発明ではゴムとの分散性・接着力の観点から、ナイロン6・ナイロン6/6・ナイロン4/6・ナイロン6/10・ナイロン11などの脂肪族ポリアミド繊維やデュポン社のケブラー(商品名)に代表されるパラ系アラミド繊維やメタ系アラミド繊維などの芳香族ポリアミド繊維が特に好ましく用いられ、長さ0.5〜2mm、繊度2〜3dのものがゴムとの分散性・接着力の観点から最も好ましく用いられる。
また、前記ポリアミド繊維を極高NBR(ニトリル含量43%以上)で処理したものは、更に好ましく用いられる。これは、素練りした極高NBR中に前記大きさのポリアミド繊維を混練することにより、又は、極高NBR中にポリアミド繊維を混練したのち前記大きさに細断することにより得られるものであって、ポリアミド繊維の充填量は約10phr程度のものが好ましい。
【0008】
次に、本発明の製造方法について説明する。
上記の各成分を混練用ゴムローラーにて混練し、これをカレンダーロールにてシート出しして未加硫ゴムシートを作成する。ここで、水溶性微粉末を配合しないものは非多孔性ゴムシートに、水溶性微粉末及び有機系合成繊維を配合したものは多孔性ゴムシートとなる。
次に、前記非多孔性ゴムシートにメチルエチルケトン・ゴムのり等の接着剤を塗布しその上に前記非多孔性ゴムシートを張り合わせ、又は、前記非多孔性ゴムシートに直接前記非多孔性ゴムシートを載せ、これを金型に置く。次に100〜150℃、100〜200kg/cm2で約5〜10分間程度加硫成形する。次に、この成形後の物質から前記水溶性微粉末を洗除すると、連続気泡を有する多孔性ゴムを積層させたゴム印字体ができる。
本発明は、ゴムシートの厚さ、及び、加硫時の温度・圧力・時間等の条件を変化させることによって、様々な構造のゴム印字体を得ることができる。
また、非多孔性ゴムシートと多孔性ゴムシートを張り合わせた後、更に、綿・絹・レーヨン・ナイロン・ポリエステル・アクリルなどの植物系天然繊維・動物系天然繊維・再生繊維・半合成繊維・合成繊維及びこれらのコンビネーションからなる基布を重ね合わせて加硫成形し、成形後の物質の両端を接着したときは、回転ゴム印用の無端ベルトゴム印字体を作成できる。
薄厚の未加硫の多孔性ゴムシートを用いて本発明を製造する場合、接着剤で接着する工程を省いて非多孔性ゴムシートの上に直接多孔性ゴムシートを載せて加硫成形すると、印字部先端の多孔性ゴムが裂けてしまい、印字部に多孔性ゴムを積層させることはできないことがある(図5参照)。よって、薄厚の多孔性ゴムシートを用いるときは、接着剤を使用した方がよい。
【0009】
本発明のゴム印字体において、多孔性ゴムのゴム硬度をスプリング硬さ45(スプリング式硬さ試験C型硬度計の測定値)以上になるよう配合設定した場合は特に優れたゴム印字体が得られ、印影のにじみが生じなくなる。
【0010】
【作用】
何故長期間使用しても層の境界が剥離せず、また、スタンプ台等に軽く触れるだけで多量のインクを吸い上げることができるのか、その詳細は不明であるが、大体以下の通りと推測される。
本発明の有機系合成繊維は、加硫の際に非多孔性ゴムにまで一部侵出し、多孔性ゴムと非多孔性ゴムの境界を物理的に結合させるので、ゴムの物性如何にかかわらず両者を強固に結合する。よって、層の境界の剥離が生じなくなると思われる。
また、有機系合成繊維は気泡の径に比べて相当長いので、複数の気泡を連結又は貫通し、また、有機系合成繊維はゴムとの接着性があまり良好ではないので繊維表面のゴムが剥離して空洞となる部分が数箇所形成され、この相互作用によって連泡性が向上し、よってインキ含有量が向上すると考えられる。しかも気泡の均一性は崩れることはない。有機系合成繊維がポリアミド繊維の場合は、通常の繊維(綿、レーヨン等)に比べ強度が高い為、ゴムの混練中に単繊維形状が破断されにくく、気泡の連結・貫通性が確保されやすいので、更に連泡性が向上すると考えられる。ここで、有機系合成繊維の繊維長が長すぎると、ゴムの剥離している部分が過剰となって、スポンジゴム体全体を脆くするので好ましくない。
また、NBR等の合成ゴムは、ある特定の有機溶剤で膨潤してしまうが、有機系合成繊維は、この膨潤に抵抗する力が働くので、膨潤が押さえられる作用もある。
【0011】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。
(実施例1)
合成ゴム(NBR)100部、硫黄5部、亜鉛華5部、加硫促進剤5部、液状ゴム(低重合NBR)・ワセリン・DBP等からなる軟化剤30部、ケイ酸50部、老化防止剤2部、80〜100メッシュ(0.149〜0.176mm)の塩化ナトリウム微粉末700部、150〜250メッシュ(0.062〜0.103mm)のバレイショデンプン微粉末及びサッカロース微粉末各30部、長さ1mm、繊度3dのパラ系芳香族ポリアミド繊維5部からなる原料をよく混練し、これを厚さ0.6mmになるようにシート出しして多孔性ゴムシートを作成した。これとは別に、合成ゴム(NBR)100部、硫黄5部、亜鉛華5部、加硫促進剤5部、液状ゴム(低重合NBR)・ワセリン・DBP等からなる軟化剤30部、ケイ酸50部、老化防止剤2部からなる原料をよく混練し、これを厚さ3.0mmになるようにシート出しして非多孔性ゴムシートを作成した。
次に、非多孔性ゴムシートの上にメチルエチルケトンをうすく塗布し、多孔性ゴムシートを張り合わせた後、内底面に1mmの印字部形成凹部を彫った金型内に収容した。次いで、150kg/cm2の圧力を加えながら150℃の温度下で10分間加硫成形した。その後、離型して水溶性微粉末が完全に洗除されるまで充分に水洗し、次いで脱水乾燥したところ、印字部の表面にのみ0.6mmの厚さの非多孔性ゴムを積層させたゴム印字体を得た。
このようにして得られたゴム印字体を用いて押印したところ、1万回以上押印しても多孔性ゴムが剥離する事はなかった。また、スタンプ台からインクを塗布して連続押印したところ、10回目の印影においてもにじみやかすれのない鮮明な印影が得られた。
(実施例2)
合成ゴム(NBR)100部、硫黄5部、亜鉛華5部、加硫促進剤5部、液状ゴム(低重合NBR)・ワセリン・DBP等からなる軟化剤30部、ケイ酸50部、老化防止剤2部、200〜350メッシュ(0.044〜0.074mm)の塩化ナトリウム700部、200メッシュ(0.010〜0.074mm)のバレイショデンプン60部、長さ0.5mm、繊度2dのナイロン6繊維10部からなる原料をよく混練し、これを厚さ1.5mmになるようにシート出しして多孔性ゴムシートを作成した。これとは別に、合成ゴム(NBR)100部、硫黄5部、亜鉛華5部、加硫促進剤5部、液状ゴム(低重合NBR)・ワセリン・DBP等からなる軟化剤30部、ケイ酸50部、老化防止剤2部からなる原料をよく混練し、これを厚さ2.0mmになるようにシート出しして非多孔性ゴムシートを作成した。
次に、非多孔性ゴムシートの上にメチルエチルケトンをうすく塗布し、多孔性ゴムシートを張り合わせた後、30番手のレーヨン糸を100本/インチ、30番手のポリエステル糸を60本/インチに平織りにした基布の上に乗せ、内底面に15mmの印字部形成凹部を彫った金型内に収容した。次いで、150kg/cm2の圧力を加えながら100℃の温度下で10分間加硫成形した。加硫後、離型して塩化ナトリウムおよびデンプンが完全に洗除されるまで、充分に水洗し、脱水乾燥した。
次に、成形後の物質の一端を剥がしてできる接着部に、ゴム溶剤に溶かした未加硫ゴムを塗布した後、他端の接着部と加硫接着して無端の環状体を得て、これを所要幅に切断したところ、非多孔性ゴムの表面全体に厚さ1.5mmの多孔性ゴムを積層した無端ベルトゴム印字体を得た。
このようにして得られたゴム印字体を用いて押印したところ、1万回以上押印しても多孔性ゴムが剥離する事はなかった。また、スタンプ台からインクを塗布して連続押印したところ、10回目の印影においてもにじみやかすれのない鮮明な印影が得られた。
(実施例3)
合成ゴム(NBR)100部、硫黄5部、亜鉛華5部、加硫促進剤5部、液状ゴム(低重合NBR)・ワセリン・DBP等からなる軟化剤30部、ケイ酸50部、老化防止剤2部、80〜100メッシュ(0.149〜0.176mm)の塩化ナトリウム微粉末700部、150〜250メッシュ(0.062〜0.103mm)のバレイショデンプン微粉末及びサッカロース微粉末各30部、長さ1mm、繊度3dのパラ系芳香族ポリアミド繊維5部からなる原料をよく混練し、これを厚さ2.0mmになるようにシート出しして多孔性ゴムシートを作成した。これとは別に、合成ゴム(NBR)100部、硫黄5部、亜鉛華5部、加硫促進剤5部、液状ゴム(低重合NBR)・ワセリン・DBP等からなる軟化剤30部、ケイ酸50部、老化防止剤2部からなる原料をよく混練し、これを厚さ3.0mmになるようにシート出しして非多孔性ゴムシートを作成した。
次に、非多孔性ゴムシートの上に、直接多孔性ゴムシートを重ね合わせた後、内底面に1mmの印字部形成凹部を彫った金型内に収容した。次いで、150kg/cm2の圧力を加えながら150℃の温度下で10分間加硫成形した。その後、離型して水溶性微粉末が完全に洗除されるまで充分に水洗し、次いで脱水乾燥したところ、非多孔性ゴムの表面全体及び印字部が多孔性ゴムとなるゴム印字体を得た。
このようにして得られたゴム印字体を用いて押印したところ、1万回以上押印しても多孔性ゴムが剥離する事はなかった。また、スタンプ台からインクを塗布して連続押印したところ、10回目の印影においてもにじみやかすれのない鮮明な印影が得られた。
(実施例4)
合成ゴム(NBR)100部、硫黄5部、亜鉛華5部、加硫促進剤5部、液状ゴム(低重合NBR)・ワセリン・DBP等からなる軟化剤30部、ケイ酸50部、老化防止剤2部、200〜350メッシュ(0.044〜0.074mm)の塩化ナトリウム700部、200メッシュ(0.010〜0.074mm)のバレイショデンプン60部、長さ0.5mm、繊度2dのナイロン6/6繊維10部からなる原料をよく混練し、これを厚さ1.0mmになるようにシート出しして多孔性ゴムシートを作成し、短冊状にカットした。これとは別に、合成ゴム(NBR)100部、硫黄5部、亜鉛華5部、加硫促進剤5部、液状ゴム(低重合NBR)・ワセリン・DBP等からなる軟化剤30部、ケイ酸50部、老化防止剤2部からなる原料をよく混練し、これを厚さ3.0mmになるようにシート出しして非多孔性ゴムシートを作成した。
次に、金型に短冊状の多孔性ゴムシートを並べ、その上に非多孔性ゴムシートを載せ、更にその上に30番手のレーヨン糸を100本/インチ、30番手のポリエステル糸を60本/インチに平織りにした基布を乗せ、150kg/cm2の圧力を加えながら150℃の温度下で10分間加硫成形した。加硫後、離型して塩化ナトリウムおよびデンプンが完全に洗除されるまで、充分に水洗し、脱水乾燥した。
次に、成形後の物質の一端を剥がしてできる接着部に、ゴム溶剤に溶かした未加硫ゴムを塗布した後、他端の接着部と加硫接着して無端の環状体を得て、これを所要幅に切断したところ、印字部上層にのみ多孔性ゴムが存在する無端ベルトゴム印字体を得た。
このようにして得られたゴム印字体を用いて押印したところ、1万回以上押印しても多孔性ゴムが剥離する事はなかった。また、スタンプ台からインクを塗布して連続押印したところ、10回目の印影においてもにじみやかすれのない鮮明な印影が得られた。
【0012】
【効果】
このようにして得られたゴム印字体を用いて押印したところ、1万回以上押印しても多孔性ゴムが剥離する事はなかった。また、スタンプ台からインクを塗布して連続押印したところ、10回目の印影においてもにじみやかすれのない鮮明な印影が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の断面図
【図2】実施例2の断面図
【図3】実施例3の断面図
【図4】実施例4の断面図
【図5】未加硫の多孔性ゴムシートが0.5mmの場合に接着剤で接着する工程を省いて製造したゴム印字体の断面図

Claims (1)

  1. 連続気泡を有する多孔性ゴムと非多孔性ゴムを積層一体化してなるゴム印字体において、ゴム、水溶性微粉末、加硫剤、充填剤、有機系合成繊維を混練した多孔性ゴムシートと、ゴム、加硫剤、充填剤を混練した非多孔性ゴムシートを積層させ、これを加硫成形したのち前記水溶性微粉末を洗除して製造されることを特徴とするゴム印字体。
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