JP3714616B2 - Tdmaフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置に係り、とくに、受信TDMAフレームの或る受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を直前の受信タイムスロットの衝突制御フィールド期間で送受兼用アンテナの側と受信アンテナの側に切替えたときの受信状態を比較し、良好な側にアンテナ切替手段を切り換えて受信させるようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話ではPDC(Personal Digital Cellular )方式で移動局と基地局との間の通信がなされている。このPDC方式では複数の移動局と1つの基地局との多元接続をTDMA(時分割多元接続)方式で実現している。TDMA方式では、TDMAフレームと呼ばれる1つのフレームを複数のタイムスロットに分割し、各移動局は異なるタイムスロットを用いて基地局と通信を行う。1フレーム当たり3タイムスロット、1フレームの周期20msの場合を例に、TDMA方式の概要を説明すると、図11に示す如く、移動局から或る送信データTDを送信したい場合、タイムスロット単位に分割してtd1、td2、td3、・・とし、例えば、各上りTDMAフレームの内のタイムスロット#1に割り当てて送信される。基地局では、タイムスロット#1の受信データtd1、td2、td3、・・を受信し、合体させて元のTDを得る。反対に基地局から或る送信データTD´を送信したい場合、図12に示す如く、タイムスロット単位に分割してtd1´、td2´、td3´、・・とし、例えば、各下りTDMAフレームの内のタイムスロット#1に割り当てて送信される。移動局では、タイムスロット#1の受信データtd1´、td2´、td3´、・・を受信し、合体させて元のTD´を得る。
なお、移動局がデータ送信する上りタイムスロットを送信タイムスロットと呼び、移動局がデータ受信する下りタイムスロットを受信タイムスロットと呼ぶ。
【0003】
移動局が複数のタイムスロットを用いてデータ送信したい場合、例えば図13に示す如く、送信データTDをより優先度の高い第1群のデータTD1と、より優先度の低い第2群のデータTD2に大別しておき、第1群のデータTD1をタイムスロット単位に分割してtd1 1、td1 2、td1 3、・・とし、第2群のデータTD2をタイムスロット単位に分割してtd2 1、td2 2、td2 3、・・に分割する。そして、第1群と第2群が各々、各上りTDMAフレームの例えばタイムスロット#1、#2に割り当てて送信される。基地局では、タイムスロット#1の送信データtd1 1、td1 2、td1 3、・・を受信し、合体させて元の第1群のデータTD1を得、またタイムスロット#2の送信データtd2 1、td2 2、td2 3、・・を受信し、合体させて元の第2群のデータTD2を得る。
また、移動局が基地局から送信された全てのタイムスロットの送信データを受信したい場合(フルスロット受信)、タイムスロット#1、#2、#3の別に各下りTDMAフレームでの受信データを合体させれば良い。
【0004】
なお、基地局が送信する下りTDMAフレームの各タイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドと呼ばれる期間には、送信の許可/非許可を示すデータや、移動局から送信された送信データの先頭のタイムスロット部分の基地局側での受信/非受信を示すデータ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信された送信データの先頭のタイムスロット部分に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータが含まれており、移動局が基地局へ送信を開始する際に空きの上りタイムスロットを判別したり、正常に送信が開始したか否かを判別するのに利用される。上りのタイムスロットの開始タイミングから次の下りのタイムスロットの開始タイミングまでの時間差が1ms、下りのタイムスロットの最後の衝突制御フィールドの期間は約500μsである。
また、PDCでは、データ通信を行う際、通信速度向上のため移動局から基地局への上り回線の周波数と基地局から移動局への下り回線の周波数を分け、送受信を同時に行えるようにしたフルデュプレクス方式が採用されている。
【0005】
また、移動局では受信時にマルチパスによるフェージングの影響で受信特性が悪化するのを避けるためアンテナダイバーシティが利用されている。これは、受信時に2本のアンテナを使用し、いずれか受信状態の良好な方に切り替えて受信するものである。
図14にPDC方式でのTDMAフルデュプレクス通信を行うアンテナダイバーシティ機能付の移動局の通信系の構成を示す。
1はTDMA信号処理部であり、送信データを入力して上りTDMAフレームの或る送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出し、タイムスロット別に合体させて出力したりする。TDMA信号処理部1はディジタル受信ベースバンド信号から上りと下りのTDMAフレームの各タイムスロットの開始・終了タイミング信号と、下りのTDMAフレームの各タイムスロットの衝突制御フィールドの開始・終了タイミング信号及び衝突制御フィールドの期間信号等、各種タイミング信号を生成する同期・タイミング信号生成回路(図示せず)を含む。
【0006】
2はディジタル送信ベースバンド信号に対しディジタル変調、周波数変換、電力増幅を行う送信部、3は送受兼用アンテナ、4は受信専用アンテナ、5は送受兼用アンテナ3でのアンテナ受波信号と受信専用アンテナ4でのアンテナ受波信号を択一的に切替えて出力するアンテナ切り替え部、6はアンテナ受波信号に対し低雑音増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を出力する受信部であり、受信電界強度を検出して受信電界強度検出信号RDを出力する機能も有する。7は送信部2の出力が受信部6やアンテナ切り替え部5の側へ回り込まないようにしたり、アンテナ切り替え部5の出力が送信部2の側へ回り込まないようにしたりする送受分離部(デュプレクサ)である。8は受信ダイバーシティ制御部であり、衝突制御フィールドの期間を利用して、アンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側から受信専用アンテナ4の側または受信専用アンテナ4の側から送受兼用アンテナ5の側に切替えるとともに、受信部6から出力される受信電界強度検出信号RDより、送受兼用アンテナ3の側と受信専用アンテナ4の側での受信状態を比較し、受信状態の良好な側を判別してて良好な側へアンテナ切り替え部5を切り替える受信ダイバーシティ制御を行う。受信ダイバーシティ制御のためのアンテナ切り替えは、衝突制御フィールドの期間内に実行される。
【0007】
ところで、基地局からフルスロットまたは或る1つのタイムスロットのデータを受信中に、移動局側からも基地局宛てに或るタイスムスロットで送信したい場合、衝突制御フィールド期間でのアンテナ切り替え動作が丁度、送信タイムスロットの期間と重なることが有る。アンテナ切り替え部5の送受兼用アンテナ3の端子aと共通端子cとの間のアイソレーションが十分でなく漏れが有る場合、送信タイムスロットの期間中に送受分離部7のアンテナ出力点から送受兼用アンテナ3を見たインピーダンスが変化し、基地局に送信されるTDMA送信信号が影響を受けて信号劣化を生じ、送信エラーが起きやすくなる。このため、従来の移動局では、受信中にデータ送信を行う場合、データ送信を開始してから終了するまでの間、アンテナダイバーシティ動作を停止し、アンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側に固定するようにしていた。
【0008】
移動局がフルスロット受信中に、或る送信データを上りのタイムスロット#1で送信する場合を図15を参照して具体的に説明する。TDMA信号処理部1は受信部6から入力したディジタル受信ベースバンド信号から衝突制御フィールド期間信号T1を生成して出力しており、また、データ送信中信号T2をLレベルとしている。TDMA信号処理部1は自身で生成した各種タイミング信号を用いて、ディジタル受信ベースバンド信号から各タイムスロット#1、#2、#3の受信データを抽出し、タイムスロット別に各下りTDMAフレームの受信データを合体して図示しないコントロール部へ出力する。一方、受信ダイバーシティ制御部8は、データ送信中信号T2がLレベルのとき、衝突制御フィールド期間信号T1に従い、衝突制御フィールド期間CRFの開始タイミングで受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図15のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせて受信アンテナダイバーシティ制御を行い(図15のTY 参照)、フェージングの影響を受けにくくする。
【0009】
この状態で、移動局内の図示しないコントロール部から例えばタイムスロット#1で送信すべき送信データTD´を入力すると、TDMA信号処理部1は1タイムスロット分ずつtd1´、td2´、・・に分割し、直後の対応する受信タイムスロット#11 の開始時点(図15の矢印S参照)でデータ送信中信号T2をHレベルにデータ送信中であることを示したあと、所定の衝突回避処理をする。
データ送信中信号T2がHレベルになると受信ダイバーシティ制御部8はアンテナ切り替え部5をaの側に固定し、受信アンテナダイバーシティ制御を停止して、送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーが生じにくくする(受信ダイバーシティ制御部8はT2がHレベルの間、受信アンテナダイバーシティ制御を停止する)。
【0010】
衝突回避処理では、TDMA信号処理部1はまず受信タイムスロット#11 の衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#11 で最初の分割データtd1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、タイムスロット#1で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1は最初の送信タイムスロット#11 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。一方、基地局側は今回タイムスロット#11 で送信されたtd1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#12 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、タイムスロット#11 での送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して、衝突制御フィールドにパーシャルエコーデータとして含める。
【0011】
TDMA信号処理部1は最初の分割データを送信後、次に受信した対応するタイムスロット#12 の衝突制御フィールド期間CRF2 の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、または「受信」となっていてもパーシャルエコーが移動局側で事前に計算したCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び衝突回避処理からやり直すが、受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局側で計算したCRCチェックコードと一致していたときは、次の上りタイムスロット#12 で2番目の分割データtd2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、最後の分割データまで上りのタイムスロット#1での送信を継続し、今回の送信データTD´の送信をし終えた直後の受信タイムスロットの終了タイミング(図15の矢印E参照)でデータ送信中信号T2をLレベルとする。
データ送信中信号T2がLレベルになると受信ダイバーシティ制御部8は再び、各受信タイムスロットの直前の衝突回避制御フィールド毎の受信アンテナダイバーシティ制御を再開させる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記した従来の移動局の構成では、或るタイムスロットでのデータ送信が継続している間、受信アンテナダイバーシティが停止しているので、平行して受信したデータのエラー率が悪化してしまう問題があった。
本発明は上記した従来技術の問題に鑑み、データの送受信を同時に行っているときでも、マルチパスによる受信エラーを抑えることのできるTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置を提供することを、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1では、送信データを入力してm個のタイムスロットで構成された上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、m個のタイムスロットで構成され、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出すTDMA信号処理手段と、ディジタル送信ベースバンド信号のディジタル変調、周波数変換、電力増幅をする送信手段と、送信手段の出力側に接続された送受兼用アンテナと、受信アンテナと、送受兼用アンテナでの受波信号と受信アンテナでの受波信号を切替えて出力するアンテナ切替手段と、アンテナ切替手段の出力の増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を生成する受信手段と、下りTDMAフレームの或る1または複数の受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を送受兼用アンテナの側から受信アンテナの側または受信アンテナの側から送受兼用アンテナの側に切替えて受信状態を比較し、良好な側へ切り替える受信ダイバーシティ制御を行う受信ダイバーシティ制御手段と、を備え、受信ダイバーシティ制御手段は、受信ダイバーシティ制御で必要なアンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行うようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置において、受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、各送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をし、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、各送信タイムスロットの期間と重なる衝突制御フィールドの期間ではアンテナ切り替えを省略し、アンテナ切替手段を直前の切り替え状態のまま固定させるようにしたこと、を特徴としている。
【0014】
本発明の請求項2では、送信データを入力してm個のタイムスロットで構成された上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、m個のタイムスロットで構成され、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出すTDMA信号処理手段と、ディジタル送信ベースバンド信号のディジタル変調、周波数変換、電力増幅をする送信手段と、送信手段の出力側に接続された送受兼用アンテナと、受信アンテナと、送受兼用アンテナでの受波信号と受信アンテナでの受波信号を切替えて出力するアンテナ切替手段と、アンテナ切替手段の出力の増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を生成する受信手段と、下りTDMAフレームの或る1または複数の受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を送受兼用アンテナの側から受信アンテナの側または受信アンテナの側から送受兼用アンテナの側に切替えて受信状態を比較し、良好な側へ切り替える受信ダイバーシティ制御を行う受信ダイバーシティ制御手段と、を備え、TDMA信号処理手段は、或る1または複数の受信タイムスロットの受信中に送信データの送信を1または複数の送信タイムスロットで開始する際、衝突制御フィールドを検査して上りタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するようにし、受信ダイバーシティ制御手段は、受信ダイバーシティ制御で必要なアンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行うようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置において、受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信の有無を確認するために検査する衝突制御フィールド以外であって、かつ各送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をし、各受信タイムスロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信の有無を確認するために検査する衝突制御フィールドと、各送信タイムスロットの期間と重なる衝突制御フィールドとの期間ではアンテナ切り替えを省略し、アンテナ切替手段を直前の切り替え状態のまま固定させるようにしたこと、を特徴としている。
【0015】
本発明の請求項3では、受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドではアンテナ切り替えはせず、代わりに下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、当該第1の衝突制御フィールドを含む第1の下りタイムスロットより時間軸上で先行する(m−1)タイムスロット期間内で、当該第1の下りタイムスロットに一番近い受信タイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドから当該第1の下りタイムスロットの1つ前の下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドまでの間で、非送信の上りタイムスロットと重なる或る1つの第2の衝突制御フィールドの開始または終了タイミングでアンテナ切り替え手段を送受兼用アンテナの側に切り替えておくようにし、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、前記第1、第2の衝突制御フィールドを除く衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をするようにしたこと、を特徴としている。
【0016】
本発明の請求項4では、受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドではアンテナ切り替えはせず、代わりに下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、当該第1の衝突制御フィールドを含む第1の下りタイムスロットより時間軸上で先行する(m−1)タイムスロット期間内で、当該第1の下りタイムスロットに一番近い受信タイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドから当該第1の下りタイムスロットの1つ前の下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドまでの間で、非送信の上りタイムスロットと重なる或る1つの第2の衝突制御フィールドの開始または終了タイミングでアンテナ切り替え手段を送受兼用アンテナの側に切り替えておくとともに、TDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの内、非送信の上りタイムスロットと重なる衝突制御フィールドの終了タイミングでアンテナ切り替え手段を送受兼用アンテナの側に切り替えておく一方、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、前記第1、第2の衝突制御フィールド以外であってかつTDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドを除く衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をするようにしたこと、を特徴としている。
【0017】
本発明の請求項5では、受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、(m−1)以下の1または複数の受信タイムスロットを用いた受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いた送信が同時に行われるときは、アンテナ切り替えを、下りの非受信のタイムスロットの期間の内、各送信タイムスロットの期間を除く期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行うようにしたこと、を特徴としている。
【0018】
本発明の請求項6では、受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、(m−1)以下の1または複数の受信タイムスロットを用いた受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いた送信が同時に行われるときは、アンテナ切り替えを、下りの非受信のタイムスロットの期間の内、各送信タイムスロットの期間以外であって、かつTDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの期間を除く期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行うようにしたこと、を特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1の実施の形態を図1を参照して説明する。図1は本発明に係るPDC方式でのTDMAフルデュプレクス通信を行うアンテナダイバーシティ機能付の移動局の通信系の構成を示し、図14と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
なお、ここでは説明の便宜上、TDMAフレームのスロット数mは3とし、3つのタイムスロット#1、#2、#3で構成されており、TDMAフレームの周期T=20ms、上りのタイムスロットの開始タイミングから次の下りのタイムスロットの開始タイミングまでの時間差が1ms、下りのタイムスロットの最後の衝突制御フィールドの期間t0 は約500μsであるとする(図2、図3参照)。
【0020】
1AはTDMA信号処理部であり、送信データを入力して上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出し、タイムスロット別に合体させて出力したりする。TDMA信号処理部1Aはディジタル受信ベースバンド信号から上りと下りのTDMAフレームの各タイムスロットの開始・終了タイミング信号と、下りのTDMAフレームの各タイムスロットの衝突制御フィールドの開始・終了タイミング信号及び衝突制御フィールドの期間信号等、各種タイミング信号を生成する同期・タイミング信号生成回路(図示せず)を含み、信号処理の同期に使用する。TDMA信号処理部1Aは1または複数の受信タイムスロットでデータ受信中のとき、各受信タイムスロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールド期間信号T1を生成して出力している。また、データ送信を開始するとき、TDMA信号処理部1Aは空きの上りタイムスロットを確認したり、上りタイムスロットの空きと基地局側での送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの期間信号T3、送信データを分割して送信する各送信タイムスロットの期間信号T4を生成して出力する。
【0021】
8Aは受信ダイバーシティ制御部であり、移動局がデータの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行う。具体的には、衝突制御フィールドの期間を利用して、アンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側から受信専用アンテナ4の側または受信専用アンテナ4の側から送受兼用アンテナ3の側に切替えるとともに、受信部6から出力される受信電界強度検出信号RDより、送受兼用アンテナ3の側と受信専用アンテナ4の側での受信状態を比較し、受信状態の良好な側を判別して良好な側へアンテナ切り替え部5を切り替える。
【0022】
また、受信ダイバーシティ制御部8Aは、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するための衝突制御フィールド以外で、かつ各送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をし、各受信タイムスロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認する衝突制御フィールドと、各送信タイムスロットの期間と重なる衝突制御フィールドとの期間ではアンテナ切り替えを省略し、アンテナ切り替え部5を直前の切り替え状態のまま固定させる。
【0023】
9は論理回路部であり、T3とT4を反転する反転回路10、11、T1と反転回路10、11の出力の論理積を取るAND回路12を含み、AND回路12の出力がダイバーシティタイミング信号T5として受信ダイバーシティ制御部8Aに入力される。受信ダイバーシティ制御部8Aは、T5が立ち上がる度に受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図2、図3のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせることで受信アンテナダイバーシティ制御を行う(図2、図3のTY 参照)。以上の受信アンテナダイバーシティ制御は衝突制御フィールドの期間t0 の間に実行される。
図1のその他の構成部分は図14と全く同様に構成されている。
【0024】
次に、図2、図3のタイムチャートを参照して上記した実施の形態の動作を説明する。
(1)フルスロット受信、1スロット送信(#1)・・図2参照
移動局がフルスロット受信中でありデータ送信はしていないとき、TDMA信号処理部1Aは自身で生成した各種タイミング信号を用いて、ディジタル受信ベースバンド信号から各タイムスロット#1、#2、#3の受信データを抽出し、タイムスロット別に各TDMAフレームの受信データを合体して外部のコントロール部へ出力する。また、受信部6から入力したディジタル受信ベースバンド信号から各受信スロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールド期間を示すT1を生成して出力しており、T3とT4はLレベルとしている。よって、論理回路部9から出力されるT5はT1と同一となり、受信ダイバーシティ制御部8Aはタイミング信号T5に従い、タイミング信号T5の立ち上がりで受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図2のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図2のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0025】
この状態で、図示しないコントロール部からタイムスロット#1で送信すべき送信データTD´を入力すると、TDMA信号処理部1Aはフルスロット受信は継続しながら、送信データTD´を1タイムスロット分ずつtd1´、td2´、・・に分割するとともに所定の衝突回避処理をする。
衝突回避処理では、TDMA信号処理部1Aはまず次の下りのタイムスロット#11 の衝突制御フィールド(図2のCRF1 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#11 で最初の分割データtd1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#1で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Aは最初の送信タイムスロット#11 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。基地局側は今回上りのタイムスロット#11 で送信されたtd1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#12 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信された送信データの先頭のタイムスロット部分に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。
【0026】
TDMA信号処理部1Aは最初の分割データを送信後、次に受信したタイムスロット#12 の衝突制御フィールド(図2のCRF2 参照)の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、「受信」となっていてもパーシャルエコーが移動局側で計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び衝突回避処理からやり直すが、受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局で計算しておいたデータと一致していたときは、次の上りのタイムスロット#12 で2番目の分割データtd2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、最後の分割データまでタイムスロット#1での送信を継続する。勿論、データ送信中もタイムスロット#1〜#3でのフルスロット受信は継続している。
【0027】
ところで、TDMA信号処理部1Aはデータ送信を行う際、データ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認する衝突制御フィールド(図2のCRF1 、CRF2 )についての衝突制御フィールド期間信号T3と、送信データを分割して送信する送信タイムスロット期間信号T4を生成して出力する。論理回路部9によりT3とT4からダイバーシティタイミング信号T5が形成されるが、タイムスロットの空きを確認したり、送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認する衝突制御フィールドと、送信スロットと重なる衝突制御フィールドでは、T5がLレベルのままとなっている。
【0028】
この結果、受信タイムスロットの直前の下りのタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するためにタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認する衝突制御フィールド(図2の矢印A参照)と、各送信タイムスロットと重なった衝突制御フィールド(図2の矢印B参照)での受信ダイバーシティ制御が省略され、アンテナ切替部3が直前の切り替え状態(ここでは直前の受信ダイバーシティ動作で受信状態が良好と判断された側)のまま固定される。直前の受信ダイバーシティ制御からの経過時間が短ければ、マルチパスの状況がそれほど変化していないので、フェージングの影響をある程度抑えることができる。そして、データ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するための衝突制御フィールドの移動局でのデータ受信エラーを抑えることができ、送信タイムスロットでの送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーも生じにくくできる。
【0029】
また、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するためにタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認する衝突制御フィールド以外であって、かつ各送信タイムスロットの期間に重なる衝突制御フィールド以外の衝突制御フィールドの期間では受信ダイバーシティ制御が継続されるので、データ受信エラーを生じにくくできる。
その後、タイムスロット#1でのデータ送信が終わればT3とT4はLレベルとされ、各受信タイムスロットが始まる直前で受信ダイバーシティ動作がされる。
【0030】
(2)1スロット受信(#3)、2スロット送信(#2、#3)・・図3参照
移動局が下りのタイムスロット#3で受信中でありデータ送信はしていないとき、TDMA信号処理部1Aはディジタル受信ベースバンド信号からタイムスロット#3の受信データを抽出し、各TDMAフレームの受信データを合体して外部の図示しないコントロール部へ出力する。また、受信部6から入力したディジタル受信ベースバンド信号から受信タイムスロットの直前の下りタイムスロット#2の衝突制御フィールド期間を示すT1を生成して出力しており、T3とT4はLレベルとしている。よって、受信ダイバーシティ制御部8Aは衝突制御フィールドの期間を利用して、アンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側から受信専用アンテナ4の側または受信専用アンテナ4の側から送受兼用アンテナ3の側に切替えるとともに、受信部6から出力される受信電界強度検出信号RDより、送受兼用アンテナ3の側と受信専用アンテナ4の側での受信状態を比較し、受信状態の良好な側を判別して良好な側へアンテナ切り替え部5を切り替える。
【0031】
この状態で、図示しないコントロール部からタイムスロット#2、#3で送信すべき送信データTD´を入力すると、TDMA信号処理部1Aはタイムスロット#3での受信は継続しながら、送信データTD´をより優先度の高い第1群のデータTD1´とより優先度の低い第2群のデータTD2´の2群に分け、かつ、第1群のデータTD1´を1タイムスロット分ずつtd1 1´、td1 2´、td1 3´、td1 4´、・・に分割するとともに、第2群のデータTD2´を1タイムスロット分ずつtd2 1´、td2 2´、td2 3´、td2 4´、・・に分割したのち、所定の衝突回避処理をする。
衝突回避処理では、TDMA信号処理部1Aはまず次の下りのタイムスロット#21 の受信データを抽出し(タイムスロット#21 はダミー受信であり、T1はダミー受信の受信タイムスロットの直前の衝突制御フィールド期間でもHレベルとされる。)、衝突制御フィールド(図3のCRF1 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#21 で第1群の最初の分割データtd1 1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#2で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Aは最初の送信タイムスロット#21 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。
【0032】
同様に、下りのタイムスロット#31 の衝突制御フィールド(図3のCRF2 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#31 で第2群の最初の分割データtd2 1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF2 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#3で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Aは最初の送信タイムスロット#31 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。
【0033】
基地局側は今回上りのタイムスロット#21 で送信されたtd1 1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#22 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信されたタイムスロット#21 に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。また、上りのタイムスロット#31 で送信されたtd2 1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#32 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信されたタイムスロット#31 に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。
【0034】
TDMA信号処理部1Aは第1群の最初のtd1 1´を送信後、次に受信した下りのタイムスロット#22 (タイムスロット#22 はダミー受信であり、T1はダミー受信の受信タイムスロットの直前の衝突制御フィールド期間でもHレベルとされる)の衝突制御フィールド(図3のCRF3 参照)で受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、または「受信」となっているがパーシャルエコーが移動局側で事前に計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び第1群の送信について衝突回避処理からやり直すが、td1 1´を送信後、次に受信したタイムスロット#22 の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局側で計算したCRCチェックコードと一致していたときは、次の上りタイムスロット#22 で第1群の2番目の分割データtd1 2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、第1群の最後の分割データまでタイムスロット#2での送信を継続する。
【0035】
また、TDMA信号処理部1Aは第2群の最初のtd2 1´を送信後、次に受信した下りのタイムスロット#32 の衝突制御フィールド(図3のCRF4 参照)で受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、または「受信」となっているがパーシャルエコーが移動局側で事前に計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び第2群の送信について衝突回避処理からやり直すが、td2 1´を送信後、次に受信したタイムスロット#32 の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局側で計算したCRCチェックコードと一致していたときは、次の上りタイムスロット#32 で第2群の2番目の分割データtd2 2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、第2群の最後の分割データまでタイムスロット#3での送信を継続する。勿論、データ送信中もタイムスロット#3での受信は継続している。
【0036】
ところで、TDMA信号処理部1Aはデータ送信を行う際、データ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認する衝突制御フィールド(図3のCRF1 〜CRF4 )についての衝突制御フィールド期間信号T3と、送信データを分割して送信する送信タイムスロット期間信号T4を生成して出力する。論理回路部9によりT3とT4からダイバーシティタイミング信号T5が形成されるが、タイムスロットの空きを確認したり、送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認する衝突制御フィールドと、送信スロットと重なる衝突制御フィールドでは、T5がLレベルのままとなっている。
【0037】
この結果、受信タイムスロットの直前の下りのタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するためにタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信を確認する衝突制御フィールド(図3の矢印A参照)と、各送信タイムスロットと重なった衝突制御フィールド(図3の矢印B参照)での受信ダイバーシティ動作が省略され、アンテナ切替部3が直前の切り替え状態(ここでは直前の受信ダイバーシティ動作で受信状態が良好と判断された側)のまま固定される。直前の受信ダイバーシティ制御からの経過時間が短ければ、マルチパスの状況がそれほど変化していないので、フェージングの影響をある程度抑えることができる。そして、データ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するための衝突制御フィールドの移動局でのデータ受信エラーを抑えることができ、送信タイムスロットでの送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーも生じにくくできる。
【0038】
また、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するためにタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認する衝突制御フィールド以外であって、かつ各送信タイムスロットの期間に重なる衝突制御フィールド以外の衝突制御フィールドの期間では受信ダイバーシティ制御が継続されるので、データ受信エラーを生じにくくできる。
その後、タイムスロット#2、#3でのデータ送信が終わればT3とT4はLレベルとされ、各受信タイムスロットが始まる直前で受信ダイバーシティ制御がされる。
【0039】
この実施の形態によれば、1または複数のタイムスロットで受信中にTDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するとき、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドと、各送信タイムスロットと重なった衝突制御フィールドでの受信ダイバーシティ制御が省略され、アンテナ切替部5が直前の切り替え状態(ここでは直前の受信ダイバーシティで良好と判別された側)のまま固定される。直前の受信ダイバーシティ制御からの経過時間が短ければ、マルチパスの状況がそれほど変化していないので、フェージングの影響をある程度抑えることができる。そして、データ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドのデータ受信エラーを抑えることができ、送信タイムスロットでの送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーも生じにくくできる。
また、各受信タイムスロットの直前の下りのタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Aがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールド以外であってかつ各送信タイムスロットの期間に重なる衝突制御フィールド以外の衝突制御フィールドの期間では受信ダイバーシティ制御が継続されるので、データ受信エラーを生じにくくできる。
【0040】
次に、本発明の第2の実施の形態を図4を参照して説明する。図4は本発明に係るPDC方式でのTDMAフルデュプレクス通信を行うアンテナダイバーシティ機能付の移動局の通信系の構成を示し、図1と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
1BはTDMA信号処理部であり、送信データを入力して送信TDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む受信TDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出し、タイムスロット別に合体させて出力したりする。TDMA信号処理部1Bは1または複数の受信タイムスロットでデータ受信中のとき、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールド期間信号T1と、各下りタイムスロットの衝突制御フィールド期間信号T0を生成して出力している。また、データ送信を開始するとき、TDMA信号処理部1Bは上りタイムスロットの空きを確認したり、送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールドについての衝突制御フィールド期間信号T3、送信データを分割して送信する各送信タイムスロットの期間信号T4、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信データを分割して送信する各送信タイムスロットと重なる衝突制御フィールドに対応して、該衝突制御フィールドと重なる送信タイムスロットに先行し一番近い1つの非送信タイムスロットの期間信号T6を生成して出力する。
【0041】
8Bは受信ダイバーシティ制御部であり、移動局がデータの受信だけしており送信をしていないときは、各受信タイムスロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールドの期間を利用して受信ダイバーシティ制御を行う。具体的には、衝突制御フィールドの期間を利用して、アンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側から受信専用アンテナ4の側または受信専用アンテナ4の側から送受兼用アンテナ4の側に切替えるとともに、受信部6から出力される受信電界強度検出信号RDより、送受兼用アンテナ3の側と受信専用アンテナ4の側での受信状態を比較し、受信状態の良好な側を判別して良好な側へアンテナ切り替え部5を切り替える。
【0042】
また、受信ダイバーシティ制御部8Bは、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドではアンテナ切り替えはせず、代わりに各下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、当該第1の衝突制御フィールド含む受信タイムスロットより時間軸上で先行する(m−1)タイムスロット期間内で当該第1の衝突制御フィールドに一番近い受信タイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドから当該第1の衝突制御フィールドまでで、非送信の上りタイムスロットと重なる或る1つ(ここでは、送信タイムスロットに先行する一番近い1つの非送信の上りタイムスロットと重なる衝突制御フィールド)の第2の衝突制御フィールドの終了タイミング(開始タイミングでも良い)でアンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側に切り替えておく。また、受信ダイバーシティ制御部8Bは、TDMA信号処理部1Bがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの内、非送信の上りタイムスロットと重なる第3の衝突制御フィールドの期間ではアンテナ切り替えはせず、代わりに第3の衝突制御フィールドの期間の終了タイミングでもアンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側に切り替えておく。一方、受信ダイバーシティ制御部8Bは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、前記第1、第2の衝突制御フィールドと、TDMA信号処理部1Bがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドを除く衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をする。
【0043】
9Bは論理回路部であり、T3とT4を反転する反転回路10、11、T3と反転回路11の出力との論理積を取るAND回路13、T0とT6の論理積を取るAND回路14、AND回路13とAND回路14の論理和を取るOR回路15、OR回路15の出力を反転する反転回路16、T1と反転回路10、11、16の出力の論理積を取るAND回路17を含み、AND回路17とOR回路15の出力が各々ダイバーシティタイミング信号T5、T7として受信ダイバーシティ制御部8Bに入力される。受信ダイバーシティ制御部8Bは、T5が立ち上がる度に受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図5、図6のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせることで受信アンテナダイバーシティ制御を行う(図5、図6のTY 参照)。以上の受信アンテナダイバーシティ制御は衝突制御フィールドの期間t0 の間に実行される。また、受信ダイバーシティ制御部8BはT7が立ち下がる度にアンテナ切り替え部5をa側に切り替えさせる。
図4のその他の構成部分は図1と全く同様に構成されている。
【0044】
次に、図5、図6のタイムチャートを参照して上記した実施の形態の動作を説明する。
(1)フルスロット受信、1スロット送信(#1)・・図5参照
移動局がフルスロット受信中でありデータ送信はしていないとき、TDMA信号処理部1Bは自身で生成した各種タイミング信号を用いて、ディジタル受信ベースバンド信号から各タイムスロット#1、#2、#3の受信データを抽出し、タイムスロット別に各TDMAフレームの受信データを合体して外部の図示しないコントロール部へ出力する。また、受信部6から入力したディジタル受信ベースバンド信号から各受信スロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールド期間を示すT1と、各下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールド期間を示すT0を生成して出力しており、T3とT4とT6はLレベルとしている。よって、論理回路部9Bから出力されるT5はT1と同一となり、T7はLレベルとなる。受信ダイバーシティ制御部8Bはタイミング信号T5に従い、タイミング信号T5の立ち上がりで受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図5のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図5のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0045】
この状態で、図示しないコントロール部からタイムスロット#1で送信すべき送信データTD´を入力すると、TDMA信号処理部1Bはフルスロット受信は継続しながら、送信データTD´を1タイムスロット分ずつtd1´、td2´、・・に分割するとともに所定の衝突回避処理をする。
衝突回避処理では、TDMA信号処理部1Bはまず次の下りのタイムスロット#11 の衝突制御フィールド(図5のCRF1 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#11 で最初の分割データtd1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#1で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Bは最初の送信タイムスロット#11 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。基地局側は今回上りのタイムスロット#11 で送信されたtd1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#12 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信された送信データの先頭のタイムスロット部分に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。
【0046】
TDMA信号処理部1Bは最初の分割データを送信後、次に受信したタイムスロット#12 の衝突制御フィールド(図5のCRF2 参照)の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、「受信」となっていてもパーシャルエコーが移動局側で計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び衝突回避処理からやり直すが、受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局で計算しておいたデータと一致していたときは、次の上りのタイムスロット#12 で2番目の分割データtd2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、最後の分割データまでタイムスロット#1での送信を継続する。勿論、データ送信中もタイムスロット#1〜#3でのフルスロット受信は継続している。
【0047】
ところで、TDMA信号処理部1Bはデータ送信を行う際、データ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールド(図5のCRF1 、CRF2 )についての衝突制御フィールド期間信号T3と、送信データを分割して送信する送信タイムスロット期間信号T4と、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドに対応して、該第1の衝突制御フィールドと重なる送信タイムスロットに先行し、該送信タイムスロットに一番近い1つの非送信タイムスロットの期間信号T6を生成して出力する。論理回路部9BのAND回路17から出力されるダイバーシティタイミング信号T5は、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドではLレベルのままとなり、受信ダイバーシティ制御部8Bは受信ダイバーシティ制御をしない(図5の矢印B参照)。代わりに、論理回路部9BのOR回路15から出力されるダイバーシティタイミング信号T7が、各下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットの直前に有る1つの非送信タイムスロットの期間と重なる第2の衝突制御フィールドの期間でHレベルとなるので、受信ダイバーシティ制御部8BはT7の立ち下がりタイミング(第2の衝突制御フィールドの終了タイミング)でアンテナ切り替え部5をa側に切り替えておく(図5の矢印C参照)。よって、送信タイムスロットの途中で、送信タイムスロットでの送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーが生じにくくなる。
【0048】
また、論理回路部9BのAND回路17から出力されるダイバーシティタイミング信号T5は、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Bがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールド(図5のCRF1 、CRF2 )の内、非送信の上りタイムスロットと重なる第3の衝突制御フィールドの期間でもLレベルのままとなり、受信ダイバーシティ制御部8Bは受信ダイバーシティ制御をせず、アンテナ切り替え部5を直前の切り替え状態のまま固定する(図5の矢印A参照)。代わりに、論理回路部9BのOR回路15から出力されるダイバーシティタイミング信号T7が、第3の衝突制御フィールドの期間でHレベルとなり、受信ダイバーシティ制御部8BはT7の立ち下がりタイミングでアンテナ切り替え部5をa側に切り替えておく(図5の矢印CA 参照)。よって、データ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信を確認するために検査する衝突制御フィールドのデータ受信エラーを抑えることができる。
【0049】
そして、論理回路部9BのAND回路17から出力されるダイバーシティタイミング信号T5は各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、前記第1、第2の衝突制御フィールドと、TDMA信号処理部1Bがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドを除く衝突制御フィールドの期間でHレベルとなる。受信ダイバーシティ制御部8Bは、T5が立ち上がる度に受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせることで受信アンテナダイバーシティ制御を行う。よって、各受信タイムスロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールドの内、第1、第2の衝突制御フィールド以外であってかつTDMA信号処理部1Bがデータ送信を開始するためにタイムスロットの空きと基地局側での送信データの先頭部分の受信を確認する衝突制御フィールド以外では受信ダイバーシティ制御が継続されるので、データ受信エラーを生じにくくできる。
その後、タイムスロット#1でのデータ送信が終わればT3とT4とT6はLレベルとされ、各受信タイムスロットが始まる直前で受信ダイバーシティ制御がされる。
【0050】
(2)1スロット受信(#3)、2スロット送信(#2、#3)・・図6参照
移動局がタイムスロット#3で受信中でありデータ送信はしていないとき、TDMA信号処理部1Bは自身で生成した各種タイミング信号を用いて、ディジタル受信ベースバンド信号から下りタイムスロット#3の受信データを抽出し、各TDMAフレームの受信データを合体して外部の図示しないコントロール部へ出力する。また、受信部6から入力したディジタル受信ベースバンド信号から受信タイムスロットの直前の下りタイムスロット#2の衝突制御フィールド期間を示すT1と、各下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールド期間を示すT0を生成して出力しており、T3とT4とT6はLレベルとしている。よって、論理回路部9Bから出力されるT5はT1と同一となり、T7はLレベルとなる。受信ダイバーシティ制御部8Bはタイミング信号T5に従い、タイミング信号T5の立ち上がりで受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図6のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図6のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0051】
この状態で、図示しないコントロール部からタイムスロット#2、#3で送信すべき送信データTD´を入力すると、TDMA信号処理部1Bはタイムスロット#3での受信は継続しながら、送信データTD´をより優先度の高い第1群のデータTD1´とより優先度の低い第2群のデータTD2´の2群に分け、かつ、第1群のデータTD1´を1タイムスロット分ずつtd1 1´、td1 2´、td1 3´、td1 4´、・・に分割するとともに、第2群のデータTD2´を1タイムスロット分ずつtd2 1´、td2 2´、td2 3´、td2 4´、・・に分割したのち、所定の衝突回避処理をする。
衝突回避処理では、TDMA信号処理部1Bはまず次の下りのタイムスロット#21 の受信データを抽出し(タイムスロット#21 はダミー受信であり、T1はダミー受信の受信タイムスロットの直前の衝突制御フィールド期間でもHレベルとされる。)、衝突制御フィールド(図6のCRF1 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#21 で第1群の最初の分割データtd1 1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#2で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Bは最初の送信タイムスロット#21 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。
【0052】
同様に、下りのタイムスロット#31 の衝突制御フィールド(図6のCRF2 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#31 で第2群の最初の分割データtd2 1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF2 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#3で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Bは最初の送信タイムスロット#31 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。
【0053】
基地局側は今回上りのタイムスロット#21 で送信されたtd2 1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#22 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信されたタイムスロット#21 に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。また、上りのタイムスロット#31 で送信されたtd2 1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#32 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信されたタイムスロット#31 に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。
【0054】
TDMA信号処理部1Bは最初のtd1´を送信後、次に受信した下りのタイムスロット#22 (タイムスロット#22 はダミー受信であり、T1はダミー受信の受信タイムスロットの直前の衝突制御フィールド期間でもHレベルとされる)の衝突制御フィールド(図6のCRF3 参照)で受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、または「受信」となっているがパーシャルエコーが移動局側で事前に計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び第1群の送信について衝突回避処理からやり直すが、td1 1´を送信後、次に受信したタイムスロット#22 の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局側で計算したCRCチェックコードと一致していたときは、次の上りタイムスロット#22 で第1群の2番目の分割データtd1 2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、第1群の最後の分割データまでタイムスロット#2での送信を継続する。
【0055】
また、TDMA信号処理部1Bは最初のtd2 1´を送信後、次に受信した下りのタイムスロット#32 の衝突制御フィールド(図6のCRF4 参照)で受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、または「受信」となっているがパーシャルエコーが移動局側で事前に計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び第2群の送信について衝突回避処理からやり直すが、td2 1´を送信後、次に受信したタイムスロット#32 の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局側で計算したCRCチェックコードと一致していたときは、次の上りタイムスロット#32 で第2群の2番目の分割データtd2 2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、第2群の最後の分割データまでタイムスロット#3での送信を継続する。勿論、データ送信中もタイムスロット#3での受信は継続している。
【0056】
ところで、TDMA信号処理部1Bはデータ送信を行う際、データ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールド(図6のCRF1 〜CRF4 )についての衝突制御フィールド期間信号T3と、送信データを分割して送信する送信タイムスロット期間信号T4と、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドに対応して、該第1の衝突制御フィールドと重なる送信タイムスロットに先行し、該送信タイムスロットに一番近い1つの非送信タイムスロットの期間信号T6を生成して出力する。ダイバーシティタイミング信号T5は、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドではLレベルのままとなり、受信ダイバーシティ制御部8Bは受信ダイバーシティ制御をしない(図6の矢印B参照)。代わりに、ダイバーシティタイミング信号T7が、各下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットの直前に有る1つの非送信タイムスロットの期間と重なる第2の衝突制御フィールドの期間でHレベルとなるので、受信ダイバーシティ制御部8BはT7の立ち下がりタイミングでアンテナ切り替え部5をa側に切り替えておく(図6の矢印C参照)。よって、送信タイムスロットの途中で、送信タイムスロットでの送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーが生じにくくなる。
【0057】
また、ダイバーシティタイミング信号T5は、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Bがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールド(図6のCRF1 〜CRF4 )の内、非送信の上りタイムスロットと重なる第3の衝突制御フィールドの期間でもLレベルのままとなり、受信ダイバーシティ制御部8Bは受信ダイバーシティ制御をしない(図6の矢印A参照)。代わりに、論理回路部9BのOR回路15から出力されるダイバーシティタイミング信号T7が、第3の衝突制御フィールドの期間でHレベルとなり、受信ダイバーシティ制御部8BはT7の立ち下がりタイミングでアンテナ切り替え部5をa側に切り替えておく(図6の矢印CA 参照)。よって、データ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信を確認するために検査する衝突制御フィールドのデータ受信エラーを抑えることができる。
【0058】
その後、タイムスロット#2、#3でのデータ送信が終わればT3とT4とT6はLレベルとされ、各受信タイムスロットが始まる直前で受信ダイバーシティ制御がされる。
【0059】
この実施の形態によれば、1または複数のタイムスロットで受信中にデータ送信を開始する際、受信ダイバーシティ制御部8Bは、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドでは受信ダイバーシティ制御をせず、代わりに、第1の衝突制御フィールドと重なる送信タイムスロットに先行し、該送信タイムスロットに一番近い1つの非送信タイムスロットの期間と重なる第2の衝突制御フィールドの終了タイミングでアンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側に切り替えるようにしたので、送信タイムスロットでの送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーが生じにくくなる。また、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理部1Bがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドであって、非送信の上りのタイムスロットと重なる第3の衝突制御フィールドでも受信ダイバーシティ制御をせず、第3の衝突制御フィールドの終了タイミングでアンテナ切り替え部5を送受兼用アンテナ3の側に切り替えるようにしたので、データ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信を確認するために検査する衝突制御フィールドのデータ受信エラーを抑えることができる。
そして、各受信タイムスロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールドの内、第1、第2の衝突制御フィールド以外であってかつTDMA信号処理部1Bがデータ送信を開始するためにタイムスロットの空きと基地局側での送信データの先頭部分の受信を確認する衝突制御フィールド以外では受信ダイバーシティ制御が継続されるので、データ受信エラーを生じにくくできる。
【0060】
なお、上記した図4の実施の形態では、第2の衝突制御フィールドは、第1の衝突制御フィールドと重なる送信タイムスロットに先行し、該送信タイムスロットに一番近い1つの非送信タイムスロットの期間と重なる衝突制御フィールドとしたが、下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、第1の衝突制御フィールドを含む第1の下りタイムスロットより時間軸上で先行する(m−1)タイムスロット期間内で、当該第1の下りタイムスロットに一番近い受信タイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドから当該第1の下りタイムスロットの1つ前の下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドまでの間で、非送信の上りタイムスロットと重なる任意の1つの衝突制御フィールドであれば、他の衝突制御フィールドであっても良い。
【0061】
次に、本発明の第3の実施の形態を図7を参照して説明する。図7は本発明に係るPDC方式でのTDMAフルデュプレクス通信を行うアンテナダイバーシティ機能付の移動局の通信系の構成を示し、図1と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
1CはTDMA信号処理部であり、送信データを入力して送信TDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む受信TDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出し、タイムスロット別に合体させて出力したりする。TDMA信号処理部1Cは1または複数の受信タイムスロットでデータ受信中のとき、各受信タイムスロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールド期間信号T1を生成して出力している。また、データ送信を開始するとき、上りタイムスロットの空きを確認したり、送信データの先頭部分が基地局側で受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールドについての衝突制御フィールド期間信号T3、データ送信中の期間を示すデータ送信中期間信号T2、送信タイムスロット期間信号T4、受信タイムスロットと送信タイムスロットのいずれでもない期間の期間信号T8を生成して出力する。
【0062】
8Cは受信ダイバーシティ制御部であり、移動局がデータの受信だけしており送信をしていないときは、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、(m−1)以下の1または複数の受信タイムスロットを用いた受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いた送信が同時に行われるときは、アンテナ切り替えを、下りの非受信のタイムスロットの期間の内、各送信タイムスロットの期間以外であって、かつTDMA信号処理部1Cがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの期間を除く期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行う。
【0063】
9Cは論理回路部であり、送信タイムスロット期間信号T4を反転する反転回路11、転回路11の出力と衝突制御フィールド期間信号T3の論理積を取るAND回路13、データ送信中期間信号T2を反転する反転回路18、T1と反転回路18の出力の論理積を取るAND回路19、T2とT8の論理積を取るAND回路20を含み、AND回路19、13、20の出力が各々ダイバーシティタイミング信号T5、T9、T10として受信ダイバーシティ制御部8Cに入力される。受信ダイバーシティ制御部8Cは、T5とT10が立ち上がる度に、受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図8、図9のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせることで受信アンテナダイバーシティ制御を行う(図8、図9のTY 参照)。以上の受信アンテナダイバーシティ制御は衝突制御フィールドの期間t0 の間に実行される。また、T9が立ち下がる度にアンテナ切り替え部5をa側に切り替えさせる。
図7のその他の構成部分は図1と全く同様に構成されている。
【0064】
次に、図8〜図10を参照して上記した実施の形態の動作を説明する。
(1)2スロット受信(#2、#3)、1スロット送信(#1)・・図8参照
移動局がタイムスロット#2と#3の2スロット受信中でありデータ送信はしていないとき、ディジタル受信ベースバンド信号から各タイムスロット#2、#3受信データを抽出し、タイムスロット別に各TDMAフレームの受信データを合体して外部の図示しないコントロール部へ出力する。また、受信部6から入力したディジタル受信ベースバンド信号から各受信スロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールド期間を示すT1を生成して出力しており、T2、T3、T4はLレベルとしている。また、下りTDMAフレームのタイムスロット#1の期間でT8をHレベルとし、タイムスロット#2、#3の期間でT8をLレベルとしている。よって、論理回路部9Cから出力されるT5はT1と同一となり、T9、T10はLレベルとなる。受信ダイバーシティ制御部8Cはタイミング信号T5に従い、タイミング信号T5の立ち上がりで受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図8のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図8のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0065】
この状態で、外部の図示しないコントロール部からタイムスロット#1で送信すべき送信データTD´を入力すると、TDMA信号処理部1Cは1タイムスロット分ずつtd1´、td2´、・・に分割するとともに所定の衝突回避処理をする。
衝突回避処理では、TDMA信号処理部1Cはまず次の下りタイムスロット#11 の開始タイミングでT2をHレベルとし(送信データTD´の送信が完了したところでT2はLとされる)、タイムスロット#11 をダミー受信し、その衝突制御フィールド(図8のCRF1 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可(すなわちタイムスロットが空きであること)を示していれば、次の上りのタイムスロット#11 で最初の分割データtd1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#1で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Cは最初の送信タイムスロット#11 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。基地局側は今回上りのタイムスロット#11 で送信されたtd1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#12 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信された送信データの先頭のタイムスロット部分に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。
【0066】
TDMA信号処理部1Cは最初の分割データを送信後、次に受信したタイムスロット#12 の衝突制御フィールド(図8のCRF2 参照)の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、「受信」となっていてもパーシャルエコーが移動局側で計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び衝突回避処理からやり直すが、受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局で計算しておいたデータと一致していたときは、次の上りのタイムスロット#12 で2番目の分割データtd2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、最後の分割データまでタイムスロット#1での送信を継続する。勿論、データ送信中もタイムスロット#2、#3でのフルスロット受信は継続している。
【0067】
ところで、TDMA信号処理部1Cはデータ送信を行う際、データ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールド(図8のCRF1 、CRF2 )についての衝突制御フィールド期間信号T3と、送信データを分割して送信する送信タイムスロット期間信号T4と、受信タイムスロットと送信タイムスロットのいずれでもない期間(アイドル期間という)を示す期間信号T8を生成して出力する。論理回路部9CによりT1、T2からダイバーシティタイミング信号T5が形成されるが、データ送信が始まるとLレベルのままとなっている。また、論理回路部9CによりT2、T8からダイバーシティタイミング信号T10が形成されるが、データ送信が始まると受信タイムスロットと送信タイムスロットのいずれでもない期間が開始する度にHレベルとなる。論理回路部9CによりT3、T4からダイバーシティタイミング信号T9が形成されるが、TDMA信号処理部1Cがデータ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間が開始する度にHレベルとなる(図8のA参照)。
【0068】
受信ダイバーシティ制御部8Cは、T9が立ち下がる度にアンテナ切り替え部5をa側に切り替えさせる(図8のCA 参照)。また、T10が立ち上がる度に(図8のD参照)、受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図8のTx 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図8のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0069】
この結果、TDMA信号処理部1Cがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドでの受信ダイバーシティ制御が省略され、アンテナ切替部5が直前の切り替え状態に固定されるので衝突制御フィールドのデータ受信エラーを抑えることができる(図8のA参照)。
また、各受信タイムスロット#2、#3に先行するタイミングで受信ダイバーシティ制御がされるので、受信タイムスロット#2、#3のデータ受信エラーを抑えることもできる。更に、送信タイムスロットの途中でアンテナ切替部5が切り替えられることはないので(図8のB参照)、送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーも生じにくくできる。
その後、タイムスロット#1でのデータ送信が終わればT2、T3、T4はLレベルとされ、各受信タイムスロットが始まる直前の衝突制御フィールドで受信ダイバーシティ制御がされる。
【0070】
(2)2スロット受信(#2、#3)、1スロット送信(#3)・・図9参照
移動局がタイムスロット#2と#3の2スロット受信中でありデータ送信はしていないときは、(1)と同様にして、アンテナ切り替えを受信タイムスロット#2、#3の直前の衝突制御フィールド期間CRFで行いながら、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間の終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図9のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0071】
この状態で、外部の図示しないコントロール部からタイムスロット#3で送信すべき送信データTD´を入力すると、TDMA信号処理部1Cは1タイムスロット分ずつtd1´、td2´、・・に分割するとともに所定の衝突回避処理をする。
衝突回避処理では、TDMA信号処理部1Cはまず次の下りタイムスロット#31 の開始タイミングでT2をHレベルとし(送信データTD´の送信が完了したところでT2はLとされる)、タイムスロット#31 の衝突制御フィールド(図9のCRF1 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可(すなわちタイムスロットが空きであること)を示していれば、次の上りのタイムスロット#31 で最初の分割データtd1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#3で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Cは最初の送信タイムスロット#31 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。基地局側は今回上りのタイムスロット#31 で送信されたtd1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#32 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信された送信データの先頭のタイムスロット部分に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。
【0072】
TDMA信号処理部1Cは最初の分割データを送信後、次に受信したタイムスロット#32 の衝突制御フィールド(図9のCRF2 参照)の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、「受信」となっていてもパーシャルエコーが移動局側で計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び衝突回避処理からやり直すが、受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局で計算しておいたデータと一致していたときは、次の上りのタイムスロット#32 で2番目の分割データtd2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、最後の分割データまでタイムスロット#3での送信を継続する。勿論、データ送信中もタイムスロット#2、#3でのフルスロット受信は継続している。
【0073】
ところで、TDMA信号処理部1Cはデータ送信を行う際、データ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールド(図9のCRF1 、CRF2 )についての衝突制御フィールド期間信号T3と、送信データを分割して送信する送信タイムスロット期間信号T4と、受信タイムスロットと送信タイムスロットのいずれでもない期間(アイドル期間という)を示す期間信号T8を生成して出力する。論理回路部9CによりT1、T2からダイバーシティタイミング信号T5が形成されるが、データ送信が始まるとLレベルのままとなっている。また、論理回路部9CによりT2、T8からダイバーシティタイミング信号T10が形成されるが、データ送信が始まると受信タイムスロットと送信タイムスロットのいずれでもない期間が開始する度にHレベルとなる。論理回路部9CによりT3、T4からダイバーシティタイミング信号T9が形成されるが、TDMA信号処理部1Cがデータ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間が開始する度にHレベルとなる(図9のA参照)。
【0074】
受信ダイバーシティ制御部8Cは、T9が立ち下がる度にアンテナ切り替え部5をa側に切り替えさせる(図9のCA 参照)。また、T10が立ち上がる度に(図9のD参照)、受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図9のTx 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図9のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0075】
この結果、TDMA信号処理部1Cがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドでの受信ダイバーシティ制御が省略され、アンテナ切替部5が直前の切り替え状態に固定されるので衝突制御フィールドのデータ受信エラーを抑えることができる(図9のA参照)。
また、各受信タイムスロット#2、#3に先行するタイミングで受信ダイバーシティ制御がされるので、受信タイムスロット#2、#3のデータ受信エラーを抑えることもできる。更に、送信タイムスロットの途中でアンテナ切替部5が切り替えられることはないので(図9のB参照)、送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーも生じにくくできる。
その後、タイムスロット#3でのデータ送信が終わればT2、T3、T4はLレベルとされ、各受信タイムスロットが始まる直前の衝突制御フィールドで受信ダイバーシティ制御がされる。
【0076】
(3)1スロット受信(#3)、2スロット送信(#2、#3)・・図10参照移動局がタイムスロット#3で受信中でありデータ送信はしていないとき、TDMA信号処理部1Cはディジタル受信ベースバンド信号からタイムスロット#3の受信データを抽出し、各TDMAフレームの受信データを合体して外部の図示しないコントロール部へ出力する。また、受信部6から入力したディジタル受信ベースバンド信号から受信タイムスロットの直前のタイムスロット#2の衝突制御フィールド期間を示すT1を生成して出力しており、T2、T3、T4はLレベルとしている。また、下りTDMAフレームのタイムスロット#1、#2の期間でT8をHレベルとし、タイムスロット#3の期間でT8をLレベルとしている。よって、論理回路部9Cから出力されるT5はT1と同一となり、T9、T10はLレベルとなる。受信ダイバーシティ制御部8Cはタイミング信号T5に従い、タイミング信号T5の立ち上がりで受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図10のTX 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図10のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0077】
この状態で、外部の図示しないコントロール部からタイムスロット#2、#3で送信すべき送信データTD´を入力すると、TDMA信号処理部1Cはタイムスロット#3での受信は継続しながら、送信データTD´をより優先度の高い第1群のデータTD1´とより優先度の低い第2群のデータTD2´の2群に分け、かつ、第1群のデータTD1´を1タイムスロット分ずつtd1 1´、td1 2´、td1 3´、td1 4´、・・に分割するとともに、第2群のデータTD2´を1タイムスロット分ずつtd2 1´、td2 2´、td2 3´、td2 4´、・・に分割したのち、所定の衝突回避処理をする。
衝突回避処理では、TDMA信号処理部1Cはまず次の下りのタイムスロット#21 の開始タイミングでT2をHレベルとし(送信データTD´の送信が完了したところでT2はLとされる)、タイムスロット#21 の受信データを抽出し(タイムスロット#21 はダミー受信であり、T1はダミー受信の受信タイムスロットの直前の衝突制御フィールド期間でもHレベルとされる。)、衝突制御フィールド(図10のCRF1 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#21 で第1群の最初の分割データtd1 1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF1 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#2で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Cは最初の送信タイムスロット#21 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。
【0078】
同様に、下りのタイムスロット#31 の衝突制御フィールド(図10のCRF2 参照)のデータが送信許可を示しているか判別し、送信許可を示していれば、次の上りのタイムスロット#31 で第2群の最初の分割データtd2 1´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、送信部2、送受分離部7、送受兼用アンテナ3から所定の無線周波数で送信させる(なお、衝突制御フィールド期間CRF2 の衝突制御フィールドデータが送信許可を示していなければ、上りのタイムスロット#3で送信許可となるまで待って送信する)。この際、TDMA信号処理部1Cは最初の送信タイムスロット#31 の送信データに対しCRCエラーチェックコードを計算して内部に記憶しておく。
【0079】
基地局側は今回上りのタイムスロット#21 で送信されたtd1 1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#22 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信されたタイムスロット#21 に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。また、上りのタイムスロット#31 で送信されたtd2 1´を受信すると、次の下りのタイムスロット#32 を送信する際、衝突制御フィールドの受信/非受信のデータを「受信」とし、かつ、受信データのエラーの有無を確認するためのパーシャルエコー(移動局から送信されたタイムスロット#31 に対して基地局側で生成したCRCチェックコード)のデータを含めておく。
【0080】
TDMA信号処理部1Cは第1群の最初のtd1 1´を送信後、次に受信した下りのタイムスロット#22 (タイムスロット#22 はダミー受信であり、T1はダミー受信の受信タイムスロットの直前の衝突制御フィールド期間でもHレベルとされる)の衝突制御フィールド(図10のCRF3 参照)で受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、または「受信」となっているがパーシャルエコーが移動局側で事前に計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び第1群の送信について衝突回避処理からやり直すが、td1 1´を送信後、次に受信したタイムスロット#22 の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局側で計算したCRCチェックコードと一致していたときは、次の上りタイムスロット#22 で第1群の2番目の分割データtd1 2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、第1群の最後の分割データまでタイムスロット#2での送信を継続する。
【0081】
また、TDMA信号処理部1Cは第2群の最初のtd2 1´を送信後、次に受信した下りのタイムスロット#32 の衝突制御フィールド(図10のCRF4 参照)で受信/非受信のデータが「受信」となっていないか、または「受信」となっているがパーシャルエコーが移動局側で事前に計算しておいたCRCチェックコードと一致していなかったときは、再び第2群の送信について衝突回避処理からやり直すが、td2 1´を送信後、次に受信したタイムスロット#32 の衝突制御フィールドで受信/非受信のデータが「受信」となっており、かつ、パーシャルエコーが移動局側で計算したCRCチェックコードと一致していたときは、次の上りタイムスロット#32 で第2群の2番目の分割データtd2 2´を含むディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力し、基地局側に送信させ、以下、第2群の最後の分割データまでタイムスロット#3での送信を継続する。勿論、データ送信中もタイムスロット#3での受信は継続している。
【0082】
ところで、TDMA信号処理部1Cはデータ送信を行う際、データ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールド(図10のCRF1 〜CRF4 )についての衝突制御フィールド期間信号T3と、送信データを分割して送信する送信タイムスロット期間信号T4と、受信タイムスロットと送信タイムスロットのいずれでもない期間を示す期間信号T8を生成して出力する。論理回路部9CによりT1、T2からダイバーシティタイミング信号T5が形成されるが、データ送信が始まるとLレベルのままとなっている。また、論理回路部9CによりT2、T8からダイバーシティタイミング信号T10が形成されるが、データ送信が始まると受信タイムスロットと送信タイムスロットのいずれでもない期間が開始する度にHレベルとなる。論理回路部9CによりT3、T4からダイバーシティタイミング信号T9が形成されるが、TDMA信号処理部1Cがデータ送信を開始するため上りタイムスロットの空きを確認したり、移動局からの送信データの先頭部分が基地局側で正しく受信できたか確認するために検査する衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間が開始する度にHレベルとなる。
【0083】
受信ダイバーシティ制御部8CはT9が立ち下がる度にアンテナ切り替え部5をa側に切り替えさせる(図10のCA 参照)。また、T10が立ち上がる度に(図10のD参照)、受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶し、直ちに、アンテナ切り替え部5を反対側に切り替えさせ(図10のTx 参照)、再び受信部6から受信電界強度検出信号RDを入力して、その時点でのアンテナ切り替え部5で切り替えられている側のアンテナによる受信電界強度を内部に記憶する。そして、送受兼用アンテナ3と受信専用アンテナ4のいずれが受信状態が良いか判別し(ダイバー測定)、衝突制御フィールド期間CRFの終了直前に受信状態の良い方へアンテナ切り替え部5を切り替えさせる(図10のTY 参照)。これにより、フェージングの影響を受けにくくする。
【0084】
この結果、TDMA信号処理部1Cがデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドでの受信ダイバーシティ制御が省略され、アンテナ切替部5が直前の切り替え状態に固定されるので衝突制御フィールドのデータ受信エラーを抑えることができる(図10のA参照)。
また、各受信タイムスロット#3に先行するタイミングで受信ダイバーシティ制御がされるので、受信タイムスロット#3のデータ受信エラーを抑えることもできる。更に、送信タイムスロットの途中でアンテナ切替部5が切り替えられることはないので(図10のB参照)、送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーも生じにくくできる。
その後、タイムスロット#2、#3でのデータ送信が終わればT2、T3、T4はLレベルとされ、各受信タイムスロットが始まる直前の衝突制御フィールドで受信ダイバーシティ制御がされる。
【0085】
この実施の形態によれば、1または(m−1)以下の複数のタイムスロットで受信中にTDMA信号処理部1Cが1または(m−1)以下の複数のタイムスロットでデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの先頭部分の受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間ではアンテナ切り替えが省略されて、直前の切り替え状態に固定される。よって、データ送信を開始するために検査する衝突制御フィールドのデータ受信エラーを抑えることができる。また、受信タイムスロットに先行するタイミングで受信ダイバーシティ制御がされるので、受信タイムスロットのデータ受信エラーを抑えることもできる。更に、送信タイムスロットの途中でアンテナ切替部5が切り替えられることはないので、送受分離部7の出力点から送受兼用アンテナ3を見たときのインピーダンス変化を抑え、データ送信エラーも生じにくくできる。
【0086】
なお、図7の実施の形態では、送受信が同時になされるとき、受信タイムスロットと送信タイムスロットのいずれの期間でもない期間(アイドル期間)の最初方の期間で受信アンテナダイバーシティ制御を行うようにしたが、本発明は何らこれに限定されるものでなく、アイドル期間の最後尾の方で受信アンテナダイバーシティ制御を行うようにしても良い。
【0087】
また、上記した各実施の形態では、1TDMAフレームが3タイムスロットで構成される場合を例に挙げて説明したが、2または4以上のタイムスロットで構成される場合にも同様に適用できる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、データ受信とデータ送信を同時に行っている間でも、送信タイムスロットと重ならない期間で適宜、受信ダイバーシティ動作を行いうため、受信データのエラーが生じにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るTDMAフルデュプレクス通信を行うアンテナダイバーシティ機能付の移動局の通信系の構成図である。
【図2】図1の受信アンテナダイバーシティ動作を説明するタイムチャートである。
【図3】図1の受信アンテナダイバーシティ動作を説明するタイムチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るPDC方式でのTDMAフルデュプレクス通信を行うアンテナダイバーシティ機能付の移動局の通信系の構成図である。
【図5】図4の受信アンテナダイバーシティ動作を説明するタイムチャートである。
【図6】図4の受信アンテナダイバーシティ動作を説明するタイムチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るTDMAフルデュプレクス通信を行うアンテナダイバーシティ機能付の移動局の通信系の構成図である。
【図8】図7の受信アンテナダイバーシティ動作を説明するタイムチャートである。
【図9】図7の受信アンテナダイバーシティ動作を説明するタイムチャートである。
【図10】図7の受信アンテナダイバーシティ動作を説明するタイムチャートである。
【図11】TDMA方式の説明図である。
【図12】TDMA方式の説明図である。
【図13】TDMA方式の説明図である。
【図14】従来のTDMAフルデュプレクス通信を行うアンテナダイバーシティ機能付の移動局の通信系の構成図である。
【図15】図14の受信ダイバーシティ制御部による受信アンテナダイバーシティ制御を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1A、1B、1C TDMA信号処理部
2 送信部 3 送受兼用アンテナ
4 受信専用アンテナ 5 アンテナ切り替え部
6 受信部 7 送受分離部
8A、8B、8C 受信ダイバーシティ制御部
9、9B、9C 論理回路部
Claims (6)
- 送信データを入力してm個のタイムスロットで構成された上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、m個のタイムスロットで構成され、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出すTDMA信号処理手段と、ディジタル送信ベースバンド信号のディジタル変調、周波数変換、電力増幅をする送信手段と、送信手段の出力側に接続された送受兼用アンテナと、受信アンテナと、送受兼用アンテナでの受波信号と受信アンテナでの受波信号を切替えて出力するアンテナ切替手段と、アンテナ切替手段の出力の増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を生成する受信手段と、下りTDMAフレームの或る1または複数の受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を送受兼用アンテナの側から受信アンテナの側または受信アンテナの側から送受兼用アンテナの側に切替えて受信状態を比較し、良好な側へ切り替える受信ダイバーシティ制御を行う受信ダイバーシティ制御手段と、を備え、受信ダイバーシティ制御手段は、受信ダイバーシティ制御で必要なアンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行うようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置において、
受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、各送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をし、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、各送信タイムスロットの期間と重なる衝突制御フィールドの期間ではアンテナ切り替えを省略し、アンテナ切替手段を直前の切り替え状態のまま固定させるようにしたこと、
を特徴とするTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置。 - 送信データを入力してm個のタイムスロットで構成された上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、m個のタイムスロットで構成され、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出すTDMA信号処理手段と、ディジタル送信ベースバンド信号のディジタル変調、周波数変換、電力増幅をする送信手段と、送信手段の出力側に接続された送受兼用アンテナと、受信アンテナと、送受兼用アンテナでの受波信号と受信アンテナでの受波信号を切替えて出力するアンテナ切替手段と、アンテナ切替手段の出力の増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を生成する受信手段と、下りTDMAフレームの或る1または複数の受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を送受兼用アンテナの側から受信アンテナの側または受信アンテナの側から送受兼用アンテナの側に切替えて受信状態を比較し、良好な側へ切り替える受信ダイバーシティ制御を行う受信ダイバーシティ制御手段と、を備え、TDMA信号処理手段は、或る1または複数の受信タイムスロットの受信中に送信データの送信を1または複数の送信タイムスロットで開始する際、衝突制御フィールドを検査して上りタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するようにし、受信ダイバーシティ制御手段は、受信ダイバーシティ制御で必要なアンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行うようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置において、
受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信の有無を確認するために検査する衝突制御フィールド以外であって、かつ各送信タイムスロットと重ならない衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をし、各受信タイムスロットの直前のタイムスロットの衝突制御フィールドの内、TDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信の有無を確認するために検査する衝突制御フィールドと、各送信タイムスロットの期間と重なる衝突制御フィールドとの期間ではアンテナ切り替えを省略し、アンテナ切替手段を直前の切り替え状態のまま固定させるようにしたこと、
を特徴とするTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置。 - 送信データを入力してm個のタイムスロットで構成された上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、m個のタイムスロットで構成され、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出すTDMA信号処理手段と、ディジタル送信ベースバンド信号のディジタル変調、周波数変換、電力増幅をする送信手段と、送信手段の出力側に接続された送受兼用アンテナと、受信アンテナと、送受兼用アンテナでの受波信号と受信アンテナでの受波信号を切替えて出力するアンテナ切替手段と、アンテナ切替手段の出力の増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を生成する受信手段と、下りTDMAフレームの或る1または複数の受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を送受兼用アンテナの側から受信アンテナの側または受信アンテナの側から送受兼用アンテナの側に切替えて受信状態を比較し、良好な側へ切り替える受信ダイバーシティ制御を行う受信ダイバーシティ制御手段と、を備え、受信ダイバーシティ制御手段は、受信ダイバーシティ制御で必要なアンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行うようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置において、
受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドではアンテナ切り替えはせず、代わりに下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、当該第1の衝突制御フィールドを含む第1の下りタイムスロットより時間軸上で先行する(m−1)タイムスロット期間内で、当該第1の下りタイムスロットに一番近い受信タイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドから当該第1の下りタイムスロットの1つ前の下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドまでの間で、非送信の上りタイムスロットと重なる或る1つの第2の衝突制御フィールドの開始または終了タイミングでアンテナ切り替え手段を送受兼用アンテナの側に切り替えておくようにし、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、前記第1、第2の衝突制御フィールドを除く衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をするようにしたこと、
を特徴とするTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置。 - 送信データを入力してm個のタイムスロットで構成された上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、m個のタイムスロットで構成され、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出すTDMA信号処理手段と、ディジタル送信ベースバンド信号のディジタル変調、周波数変換、電力増幅をする送信手段と、送信手段の出力側に接続された送受兼用アンテナと、受信アンテナと、送受兼用アンテナでの受波信号と受信アンテナでの受波信号を切替えて出力するアンテナ切替手段と、アンテナ切替手段の出力の増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を生成する受信手段と、下りTDMAフレームの或る1または複数の受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を送受兼用アンテナの側から受信アンテナの側または受信アンテナの側から送受兼用アンテナの側に切替えて受信状態を比較し、良好な側へ切り替える受信ダイバーシティ制御を行う受信ダイバーシティ制御手段と、を備え、TDMA信号処理手段は、或る1または複数の受信タイムスロットの受信中に送信データの送信を1または複数の送信タイムスロットで開始する際、衝突制御フィールドを検査して上りタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無の確認するようにし、受信ダイバーシティ制御手段は、受信ダイバーシティ制御で必要なアンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行うようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置において、
受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、1または複数の受信タイムスロットを用いてのデータ受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いてのデータ送信が同時になされるときは、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、送信タイムスロットと重なる第1の衝突制御フィールドではアンテナ切り替えはせず、代わりに下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、当該第1の衝突制御フィールドを含む第1の下りタイムスロットより時間軸上で先行する(m−1)タイムスロット期間内で、当該第1の下りタイムスロットに一番近い受信タイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドから当該第1の下りタイムスロットの1つ前の下りタイムスロットの最後尾の衝突制御フィールドまでの間で、非送信の上りタイムスロットと重なる或る1つの第2の衝突制御フィールドの開始または終了タイミングでアンテナ切り替え手段を送受兼用アンテナの側に切り替えておくとともに、TDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの内、非送信の上りタイムスロットと重なる衝突制御フィールドの終了タイミングでアンテナ切り替え手段を送受兼用アンテナの側に切り替えておく一方、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの内、前記第1、第2の衝突制御フィールド以外であってかつTDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドを除く衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御をするようにしたこと、
を特徴とするTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置。 - 送信データを入力してm個のタイムスロットで構成された上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、m個のタイムスロットで構成され、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出すTDMA信号処理手段と、ディジタル送信ベースバンド信号のディジタル変調、周波数変換、電力増幅をする送信手段と、送信手段の出力側に接続された送受兼用アンテナと、受信アンテナと、送受兼用アンテナでの受波信号と受信アンテナでの受波信号を切替えて出力するアンテナ切替手段と、アンテナ切替手段の出力の増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を生成する受信手段と、下りTDMAフレームの或る1または複数の受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を送受兼用アンテナの側から受信アンテナの側または受信アンテナの側から送受兼用アンテナの側に切替えて受信状態を比較し、良好な側へ切り替える受信ダイバーシティ制御を行う受信ダイバーシティ制御手段と、を備え、受信ダイバーシティ制御手段は、受信ダイバーシティ制御で必要なアンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行うようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置において、
受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、(m−1)以下の1または複数の受信タイムスロットを用いた受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いた送信が同時に行われるときは、アンテナ切り替えを、下りの非受信のタイムスロットの期間の内、各送信タイムスロットの期間を除く期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行うようにしたこと、
を特徴とするTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置。 - 送信データを入力してm個のタイムスロットで構成された上りTDMAフレームの或る1または複数の送信タイムスロット毎に分割したディジタル送信ベースバンド信号を生成して出力したり、m個のタイムスロットで構成され、各タイムスロットが最後尾に衝突制御フィールドを含む下りTDMAフレームのディジタル受信ベースバンド信号を入力し、或る1または複数の受信タイムスロットの受信データを取り出すTDMA信号処理手段と、ディジタル送信ベースバンド信号のディジタル変調、周波数変換、電力増幅をする送信手段と、送信手段の出力側に接続された送受兼用アンテナと、受信アンテナと、送受兼用アンテナでの受波信号と受信アンテナでの受波信号を切替えて出力するアンテナ切替手段と、アンテナ切替手段の出力の増幅、周波数変換、ディジタル復調を行いディジタル受信ベースバンド信号を生成する受信手段と、下りTDMAフレームの或る1または複数の受信タイムスロットの受信をする際、アンテナ切替手段を送受兼用アンテナの側と受信アンテナの側に切替えたときの受信状態の比較と良好な側への切り替えを行う受信ダイバーシティ制御手段と、を備え、TDMA信号処理手段は、或る1または複数の受信タイムスロットの受信中に送信データの送信を1または複数の送信タイムスロットで開始する際、衝突制御フィールドを検査して上りタイムスロットの空きと基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無の確認するようにし、受信ダイバーシティ制御手段は、受信ダイバーシティ制御で必要なアンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行うようにしたTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置において、
受信ダイバーシティ制御手段は、データの受信だけしており送信をしていないときは、アンテナ切り替えを、各受信タイムスロットの直前の下りタイムスロットの衝突制御フィールドの期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行い、(m−1)以下の1または複数の受信タイムスロットを用いた受信と、(m−1)以下の1または複数の送信タイムスロットを用いた送信が同時に行われるときは、アンテナ切り替えを、下りの非受信のタイムスロットの期間の内、各送信タイムスロットの期間以外であって、かつTDMA信号処理手段がデータ送信を開始するために上りタイムスロットの空きと、基地局側での移動局からの送信データの受信エラーの有無を確認するために検査する衝突制御フィールドの期間を除く期間で行いながら受信ダイバーシティ制御を行うようにしたこと、
を特徴とするTDMAフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置。
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