JP3714259B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、いわゆるリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池に関し、特に、エネルギー密度、出力密度が大きく、かつ優れた充放電サイクル特性を有する非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型の電子機器が次々と開発されており、その電源として電池が重要な位置を占めるようになっている。携帯型電子機器には小型かつ軽量であることが要求されるので、それに伴い電池に対しても、小型かつ軽量であることが求められている。また、電子機器の収納スペースを効率的に使えるように、形状の自由度の大きなものが求められている。このような要求を満たす電池としては、エネルギー密度および出力密度の大きいリチウム二次電池、あるいは負極にリチウムイオンを可逆的に吸蔵および脱離することが可能な炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池がある。中でも、リチウムイオン二次電池は、広く実用化されており、カムコーダ、ノート型パソコンあるいは携帯電話などの携帯型電子機器を中心に用途が広がってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リチウム二次電池およびリチウムイオン二次電池は、充放電を繰り返すことにより放電容量が徐々に減少してしまうという問題があった。これは、電池を構成する材料、例えば正極材料、導電剤、結着剤あるいは電解質などの性能低下の影響による場合もあるが、多くは、負極と電解質との反応に起因する。負極は充電状態において強還元剤となるため、電解質と極めて反応しやすい。充電状態の負極と電解質とが反応すると、負極が自己放電したこととなるため、正極の充電深度とずれが生じる。電池内部で正負極のどちらか片方だけを充放電することはできないので、この正負極間での充電深度のずれが回復不可能な容量低下の原因となるのである。また、負極と電解質とが反応する際に、負極が変性あるいは崩壊を起こして失活し、容量が低下することもある。
【0004】
このような負極と電解質との反応は、充電時に電解質が還元分解して負極表面に形成する不動態被膜により抑制される。しかし、被膜の形成には上述したように負極の自己放電を伴い、しかも、形成された被膜により電池の内部抵抗も増加する。すなわち、被膜が過剰に形成されるとエネルギー密度および出力密度が低下してしまう。また、反対に被膜の形成が不十分であると充放電サイクル特性の低下を十分に抑制することができない。従って、高いエネルギー密度および出力密度と優れた充放電サイクル特性とを両立するためには、良質な被膜を必要最小限形成させることが必要である。
【0005】
本発明はこのような従来の実情に鑑みてなされたものであり、エネルギー密度、出力密度が大きく、かつ優れた充放電サイクル特性を有する非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の非水電解質二次電池は、負極および正極と、電解質とを備え、初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn(Mは、Cu、Ni、Ag、Ti、Sn、Crから選ばれる少なくとも一つの金属であり、nは整数である。)を含有し、上記負極内に含有されるふっ化物MFnの量m[mol]が、電池の初回充電容量をQ[mAh]とし、ファラデー定数をF[C/mol]としたときに、式(1)で表される範囲内であることを特徴とする。
【0007】
0.0036Q/nF≦m≦0.36Q/nF (1)
上述したような本発明に係る非水電解質二次電池では、初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn が含有されているので、初回充電時に当該金属ふっ化物が還元され、この反応生成物により良質な被膜が適正に形成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
非水電解液二次電池1は、例えば図1に示すように、帯状の正極2と、帯状の負極3とが、セパレータ4を介して密着状態で巻回された電池素子が、電池缶5の内部に収容されてなる。
【0010】
正極2は、正極活物質と結着剤とを含有する正極合剤を集電体上に塗布、乾燥することにより作製される。集電体には例えばアルミニウム箔等の金属箔が用いられる。
【0011】
正極活物質としては、例えば、リチウムと金属元素とを含むリチウム複合酸化物あるいはV2O5などの金属酸化物、TiS2、MoS2などの金属硫化物、またはポリアセチレンあるいはポリピロールなどの高分子材料が挙げられ、これらのうちいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
【0012】
中でも、リチウムとコバルト(Co)と酸素(O)とを含むリチウム・コバルト複合酸化物、リチウムとニッケル(Ni)と酸素とを含むリチウム・ニッケル複合酸化物、またはリチウムとマンガン(Mn)と酸素とを含むリチウム・マンガン複合酸化物を用いるようにすれば、電圧を高くすることができ、エネルギー密度を高くすることができるので好ましい。これらリチウム複合酸化物としては、例えば、化学式LixMI1−yMIIyO2で表されるものが挙げられる。式中、MIはCo、NiおよびMnからなる第1の元素群のうちの少なくとも1種を表し、xの値は0<x≦1であり、yの値は0<y≦1である。中でも、リチウムおよび第1の元素に加えて、第2の元素を含むものが好ましい。結晶構造が安定であり、高い化学的安定性を有しているからである。なお、これらの正極材料の他にも、LiFePO4あるいはNbSe2などを用いてもよい。なお、第2の元素としては、Al、Mg、Ti、Cr、Feが好ましい。また、以上のような正極活物質を使用して正極活物質を形成するときには、公知の導電剤や結着剤等を添加することができる。
【0013】
負極3は、負極活物質と結着剤とを含有する負極合剤を、集電体上に塗布、乾燥することにより作製される。上記集電体には、例えば銅箔等の金属箔が用いられる。
【0014】
負極活物質としては、例えばリチウムを吸蔵および脱離することが可能な炭素材料、金属酸化物あるいは高分子材料などを用いることができる。炭素材料としては、例えば、難黒鉛化炭素系や黒鉛系の炭素材料が挙げられ、より具体的には、黒鉛類、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズカーボンファイバー等の炭素繊維、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適度な温度で焼成し炭素化したもの)、及び活性炭等の炭素材料を使用することができる。
【0015】
リチウムを吸蔵および脱離可能な負極材料としては、リチウムと合金を形成可能な金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物も挙げられる。なお、合金には、2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素からなるものも含める。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうち2種以上が共存するものがある。
【0016】
このような金属あるいは半金属元素としては、例えば、Sn、Pb、Al、In、Si、Zn、Sb、Bi、Ga、Ge、As、Ag、Hf、Zr、Yが挙げられる。これらの合金あるいは化合物としては、例えば、化学式MaeMbfLig、あるいはMahMciMdjで表されるものが挙げられる。これら化学式において、Maはリチウムと合金あるいは化合物を形成可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、MbはリチウムおよびMa以外の金属元素および半金属元素のうち少なくとも1種を表し、Mcは非金属元素の少なくとも1種を表し、MdはMa以外の金属元素および半金属元素のうち少なくとも1種を表す。また、e、f、g、h、i、jの値はそれぞれe>0、f≧0、g≧0、h>0、i>0、j≧0である。
【0017】
中でも、4B族の金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が好ましく、特に好ましいのはSiあるいはSn、またはこれらの合金あるいは化合物である。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
【0018】
このような合金あるいは化合物について具体的に例を挙げれば、LiAl、AlSn、CuMgSb、SiB4、SiB6、Mg2Si、Mg2Sn、Ni2Si、TiSi2、MoSi2、CoSi2、NiSi2、CaSi2、CrSi2、Cu5Si、FeSi2、MnSi2、NbSi2、TaSi2、VSi2、WSi2、ZnSi2、SiC、Si3N4、Si2N2O、SiOk(0<k≦2)、SnOl(0<l≦2)、SnSiO3、LiSiO、LiSnOなどがある。リチウムを吸蔵および脱離可能な負極材料としては、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。また、このような材料から負極を形成するときには、公知の結着剤等を添加することができる。
【0019】
そして、この非水電解質二次電池においては、初回充電前の負極内にふっ化物MFn(Mは、Cu、Ni、Ag、Ti、Sn、Crから選ばれる少なくとも一つの金属であり、nは整数である。)を含有している。ふっ化物MFnは電池の初回充電時に式(2)で表される反応で還元され、ふっ化物イオンを遊離する。このふっ化物イオンが負極近傍に存在する電解質塩や溶媒と反応することにより、負極上に良質な被膜が形成される。
【0020】
MFn+ne−→M+nF− (2)
そして、この皮膜が、サイクルに伴う容量低下の原因となる負極と電解液との反応を防ぎ、高いエネルギー密度および出力密度と優れた充放電サイクル特性とを両立することができる。
【0021】
非水電解質中にふっ化物イオンを溶存させることでも、負極上に被膜を形成させることは可能である。しかしながら、正極に到達したふっ化物イオンはガス発生や正極活物質の劣化といった弊害をもたらす。一方で、負極中でふっ化物から生成したふっ化物イオンは速やかに被膜形成に消費されるため、このような弊害がなく好適である。
【0022】
ふっ化物の還元反応により負極では活物質の充電に寄与しない電流が消費され、正極との間で充電深度のずれが生じる。しかしながら、一度形成された良質な被膜により、それ以降電解質の還元分解反応が抑制されるため、充放電サイクル特性が向上する。さらに、ふっ化物の還元により生じた金属Mは負極の電子導電助剤として働き、充放電反応を阻害することもない。
【0023】
負極中に含有されるふっ化物は、Cu、Ni、Ag、Ti、Sn、Crといった金属のふっ化物を挙げることができる。具体的には、CuF2、NiF2、AgF、AgF2、TiF3、TiF4、SnF2、CrF2、CrF3、CrF4などを用いることができる。これらのうち、化合物の取扱いが比較的容易で、還元反応により生成する金属単体がリチウムと合金化することのないCuF2、NiF2が特に好ましい。
【0024】
ふっ化物は粉末として負極活物質と混合する、冷水等の適切な溶媒に溶解して負極に塗布後、溶媒を乾燥させる、などの方法で負極に添加することができる。また、ふっ化物MFnの添加量m[mol]は、電池の初回充電容量をQ[mAh]、ファラデー定数をF[C/mol]としたときに、式(1)で表される範囲内であることが望ましい。
【0025】
0.0036Q/nF≦m≦0.36Q/nF (1)
ふっ化物の添加量が、0.0036Q/nF[mol]よりも少なすぎるとサイクル特性向上の効果が発揮されず、0.36Q/nF[mol]よりも多すぎると充放電サイクル特性は向上するものの電池容量が低下する。
【0026】
非水電解質は、電解質塩を非水溶媒に溶解して調製される。
【0027】
非水溶媒の主溶媒としては、従来より非水電解液に使用されている種々の非水溶媒を使用することができる。例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ブチルメチルカーボネート、ブチルエチルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、及びこれら炭酸エステル類の水素原子をハロゲン原子に置換した溶媒、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1、3−ジオキソラン、4−メチル1、3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、酪酸メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、プロピオン酸メチル等を使用することができる。これらの非水溶媒は単独で使用してもよく、複数種を混合して使用してもよい。
【0028】
電解質塩としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2等のうち少なくとも一つの化合物を使用することが望ましい。
【0029】
上述したような正極2と、負極3とは、セパレータ4を介して密着して渦巻型に多数回巻回されて巻層体を構成する。そして、内側にニッケルメッキを施した鉄製の電池缶5の底部に絶縁板6が配されており、絶縁板6上に上記巻層体が収納されている。
【0030】
そして、負極の集電をとるための、例えばニッケルからなる負極リード7の一端が負極3に圧着され、他端が電池缶5に溶接されている。これにより、電池缶5は負極3と導通をもつこととなり、非水電解液二次電池1の外部負極となる。
【0031】
また、正極2の集電をとるための、例えばアルミニウムからなる正極リード8の一端が正極2に取り付けられ、他端が電流遮断用薄板9を介して電池蓋10と電気的に接続されている。この電流遮断用薄板9は、電池内圧に応じて電流を遮断するものである。これにより、電池蓋10は正極2と導通をもつこととなり、非水電解液二次電池1の外部正極となる。
【0032】
そして、この電池缶5の中には非水電解液が注入されており、巻回体を浸している。そして、アスファルトを塗布した絶縁封口ガスケット11を介して電池缶5がかしめられており、これにより電池蓋10が固定されている。
【0033】
なお、この非水電解液二次電池1においては、図1に示すように、負極リード7及び正極リード8に接続するセンターピン12が設けられているとともに、電池内部の圧力が所定値よりも高くなったときに内部の気体を抜くための安全弁装置13及び電池内部の温度上昇を防止するためのPTC素子14が設けられている。
【0034】
このような非水電解質二次電池1では、初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn が含有されているので、初回充電時に当該金属ふっ化物が還元され、この反応生成物により良質な被膜が適正に形成される。そして、この皮膜が負極と電解液との反応を防ぎ、高いエネルギー密度および出力密度と優れた充放電サイクル特性とが両立されたものとなる。
【0035】
なお、上述した実施の形態では、非水電解液を用いた電池缶を使用した非水電解液二次電池を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導電性高分子化合物の単体あるいは混合物を含有する高分子固体電解質を用いた固体電解質電池や、非水電解液が高分子マトリクスによってゲル状とされてなるゲル電解質を用いたゲル状電解質電池についても適用可能である。例えば、上記非水電解質としてゲル状電解質や固体電解質等を使用した場合には、電池缶を用いずラミネートフィルムを外装材とする薄型電池とすることもできる。
【0036】
高分子マトリクスとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリメタクリルニトリル等が挙げられ、使用形態(ゲル状、固体状)等に応じてこれらから選択して使用される。
【0037】
図2及び図3は、薄型の形状を有する非水電解質二次電池20の構成例を示すものであり、この非水電解質二次電池20は、正極活物質層を有する正極21と、負極活物質層を有する負極22とが、セパレータ23を介して重ね合わされることによって形成された電池素子24が、外装フィルム25の内部に封入されてなる。
【0038】
上記正極21の集電体は正極リード26と接続されており、負極22の集電体は負極リード27と接続されている。そして、これら正極リード26及び負極リード27は、外装フィルム25とのシール部に樹脂フィルム28が介在され、絶縁性が確保されるとともに、一端が外部に引き出されている。
【0039】
また、上記正極21と負極22の活物質層上には、それぞれゲル状電解質が含浸固化されており、これらゲル状電解質層が互いに対抗するように正極21と負極22とがセパレータ23を介して重ね合わされている。したがって、セパレータ23にもゲル状電解質、あるいはこれに含まれる電解質塩が溶解された非水溶媒が一部含浸される。
【0040】
また、本発明にかかる非水電解質二次電池の形状は、円筒型、角型、コイン型、ボタン型等、任意の形状とすることができ、その形状については特に限定されることはない。その寸法も任意である。
【0041】
【実施例】
つぎに、本発明の効果を確認すべく行った実施例について説明する。なお、以下の説明では具体的な化合物名及び数値等を挙げて説明しているが、本発明はこれらの例に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0042】
〈サンプル1〉
正極は、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)を92重量%と、粉状PVdFを3重量%と、粉状黒鉛を5重量%とを混合し、N−メチルピロリドン(NMP)を溶媒として分散させて正極合剤を調製した。この正極合剤を正極集電体となるアルミニウム箔の両面に塗布し、100℃にて24時間減圧乾燥した。更に適当に加圧したロールプレスにより圧縮した。これを50mm×300mmに切り出して正極を作製した。
【0043】
負極活物質には人造黒鉛を用い、黒鉛に対して0.0369重量%の粉末状CuF2を添加した。この黒鉛・ふっ化物の混合物を91重量%と、粉状PVdFを9重量%とを混合し、NMPに分散させて負極合剤を調製した。この負極合剤を銅箔上に塗布し、100℃にて24時間減圧乾燥して作製した。更に適当に加圧したロールプレスにより圧縮し、52mm×320mmに切り出して負極を作製した。この電極に含まれるCuF2は、5.68×10−4g、5.59×10−6molであった。
【0044】
電解質にはPVdF系ゲル状電解質を用いた。PVdFゲル電解質及び電池は以下の手順で作製した。まず、ヘキサフルオロプロピレンを7.7重量%未満含む共重合体であるPVdFと電解液と、ポリマーの溶剤であるDMCを混合攪拌して溶解した。電解液は、ECが60重量%、PCが40重量%で混合されてなる混合溶媒にLiPF6を溶媒質量に対し0.9mol/kgの濃度で溶解して調製した。
【0045】
そして、正極、負極それぞれの活物質膜上に、ゾル状態のゲル電解質を塗布し、溶剤を揮発させて電極上にゲル電解質膜を作製した。次に、微多孔性ポリエチレンフィルムよりなるセパレータを用意し、セパレータ、正極、セパレータ、負極の順に積層して平たく巻回して電池素子を作製した。この電池素子を、アルミニウム箔をポリオレフィンフィルムでサンドイッチした汎用のアルミラミネートフィルムで真空包装し、ゲル状電解質二次電池を完成した。
【0046】
〈サンプル2〉
黒鉛に対するCuF2の添加量を0.0738重量%としたこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。負極に含まれるCuF2の量は、1.17×10−3g、1.15×10−5molであった。
【0047】
〈サンプル3〉
黒鉛に対するCuF2の添加量を0.732重量%としたこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。負極に含まれるCuF2の量は、1.14×10−2g、1.12×10−4molであった。
【0048】
〈サンプル4〉
黒鉛に対するCuF2の添加量を6.72重量%としたこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。負極に含まれるCuF2の量は、1.17×10−1g、1.15×10−3molであった。
【0049】
〈サンプル5〉
黒鉛に対するCuF2添加量を9.63重量%としたこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。負極に含まれるCuF2の量は、1.78×10−1g、1.75×10−3molであった。
【0050】
〈サンプル6〉
黒鉛に対してCuF2を添加しなかったこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。
【0051】
以上のようにして作製されたサンプル電池に対して、充放電試験を行った。
【0052】
まず、それぞれの電池に対して電流値100mA、定電圧値4.20Vの定電流定電圧充電により電流値が5mAまで減衰するまで充電した。充電完了後、1時間の休止をおいてから100mAで3.00Vまで定電流放電して初回の放電容量を計測した。次に、放電容量計測後、500mA、4.20Vの定電流定電圧にて電流値が20mAに減衰するまで行う充電と、500mA、3.00V終止の定電流放電とを1サイクルとし、これを繰り返して行い、放電容量のサイクル毎の変化を測定した。また、放電容量維持率を、5サイクル目の放電容量に対する300サイクル目の放電容量の比率、すなわち(300サイクル目の放電容量/5サイクル目の放電容量)×100として算出した。
【0053】
ふっ化物MFnが式(2)に従い完全に還元されるのに必要な電気量は、mnF[C]である。ここで、mはふっ化物のモル数、Fはファラデー定数である。この電気量は負極のみで消費されるため、電池としては容量損失となる。電池容量と比較するために単位を揃えると、電池の初回充電容量Q[mAh]に対する比率R[%]は式(3)のように表される。このR値についても調べた。
【0054】
R=(mnF/3.6Q)×100 (3)
それぞれの電池についての、充電容量、放電容量、充放電容量維持率、R値の値の測定結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
表1から明らかなように、負極中にふっ化物MFn を含有させたサンプル1〜5の電池は、ふっ化物MFn を含有させなかったサンプル6の電池よりも高い放電容量維持率が得られた。また、初回放電容量はR値が大きいほど減少していることがわかる。その中でも、サンプル2〜サンプル4から、特に高いエネルギー密度と良好な充放電サイクル特性を両立するためにはR値は0.1≦R≦10であることが好ましいことがわかった。これを、式(3)を用いてふっ化物MFnのモル数mで表すと、式(1)のようになった。
【0057】
0.0036Q/nF≦m≦0.36Q/nF (1)
ふっ化物の添加量mが、0.0036Q/nF[mol]よりも少なすぎると(サンプル1)、サイクル特性向上の効果が発揮されず、また、0.36Q/nF[mol]よりも多すぎると(サンプル5)、充放電サイクル特性は向上するものの電池容量が低下してしまう。
【0058】
【発明の効果】
本発明では、初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn を含有することで、初回充電時に当該金属ふっ化物が還元され、この反応生成物により良質な被膜が適正に形成される。そして、この皮膜が負極と電解液との反応を防ぐことができ、高いエネルギー密度および出力密度と優れた充放電サイクル特性とが両立された優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒型非水電解質二次電池の一構成例を示す概略断面図である。
【図2】ゲル状電解質を用いた薄型非水電解質二次電池の一例を示す概略平面図である。
【図3】図2に示す電池の概略断面図である。
【符号の説明】
1 非水電解液電池、 2 正極、 3 負極、 4 セパレータ、 5 電池缶、 6 絶縁板、 7 負極リード、 8 正極リード、 9 電流遮断用薄板、 10 電池蓋、 11 絶縁封口ガスケット、 12 センターピン、13 安全弁装置、 14 PTC素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、いわゆるリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池に関し、特に、エネルギー密度、出力密度が大きく、かつ優れた充放電サイクル特性を有する非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型の電子機器が次々と開発されており、その電源として電池が重要な位置を占めるようになっている。携帯型電子機器には小型かつ軽量であることが要求されるので、それに伴い電池に対しても、小型かつ軽量であることが求められている。また、電子機器の収納スペースを効率的に使えるように、形状の自由度の大きなものが求められている。このような要求を満たす電池としては、エネルギー密度および出力密度の大きいリチウム二次電池、あるいは負極にリチウムイオンを可逆的に吸蔵および脱離することが可能な炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池がある。中でも、リチウムイオン二次電池は、広く実用化されており、カムコーダ、ノート型パソコンあるいは携帯電話などの携帯型電子機器を中心に用途が広がってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リチウム二次電池およびリチウムイオン二次電池は、充放電を繰り返すことにより放電容量が徐々に減少してしまうという問題があった。これは、電池を構成する材料、例えば正極材料、導電剤、結着剤あるいは電解質などの性能低下の影響による場合もあるが、多くは、負極と電解質との反応に起因する。負極は充電状態において強還元剤となるため、電解質と極めて反応しやすい。充電状態の負極と電解質とが反応すると、負極が自己放電したこととなるため、正極の充電深度とずれが生じる。電池内部で正負極のどちらか片方だけを充放電することはできないので、この正負極間での充電深度のずれが回復不可能な容量低下の原因となるのである。また、負極と電解質とが反応する際に、負極が変性あるいは崩壊を起こして失活し、容量が低下することもある。
【0004】
このような負極と電解質との反応は、充電時に電解質が還元分解して負極表面に形成する不動態被膜により抑制される。しかし、被膜の形成には上述したように負極の自己放電を伴い、しかも、形成された被膜により電池の内部抵抗も増加する。すなわち、被膜が過剰に形成されるとエネルギー密度および出力密度が低下してしまう。また、反対に被膜の形成が不十分であると充放電サイクル特性の低下を十分に抑制することができない。従って、高いエネルギー密度および出力密度と優れた充放電サイクル特性とを両立するためには、良質な被膜を必要最小限形成させることが必要である。
【0005】
本発明はこのような従来の実情に鑑みてなされたものであり、エネルギー密度、出力密度が大きく、かつ優れた充放電サイクル特性を有する非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の非水電解質二次電池は、負極および正極と、電解質とを備え、初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn(Mは、Cu、Ni、Ag、Ti、Sn、Crから選ばれる少なくとも一つの金属であり、nは整数である。)を含有し、上記負極内に含有されるふっ化物MFnの量m[mol]が、電池の初回充電容量をQ[mAh]とし、ファラデー定数をF[C/mol]としたときに、式(1)で表される範囲内であることを特徴とする。
【0007】
0.0036Q/nF≦m≦0.36Q/nF (1)
上述したような本発明に係る非水電解質二次電池では、初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn が含有されているので、初回充電時に当該金属ふっ化物が還元され、この反応生成物により良質な被膜が適正に形成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
非水電解液二次電池1は、例えば図1に示すように、帯状の正極2と、帯状の負極3とが、セパレータ4を介して密着状態で巻回された電池素子が、電池缶5の内部に収容されてなる。
【0010】
正極2は、正極活物質と結着剤とを含有する正極合剤を集電体上に塗布、乾燥することにより作製される。集電体には例えばアルミニウム箔等の金属箔が用いられる。
【0011】
正極活物質としては、例えば、リチウムと金属元素とを含むリチウム複合酸化物あるいはV2O5などの金属酸化物、TiS2、MoS2などの金属硫化物、またはポリアセチレンあるいはポリピロールなどの高分子材料が挙げられ、これらのうちいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。
【0012】
中でも、リチウムとコバルト(Co)と酸素(O)とを含むリチウム・コバルト複合酸化物、リチウムとニッケル(Ni)と酸素とを含むリチウム・ニッケル複合酸化物、またはリチウムとマンガン(Mn)と酸素とを含むリチウム・マンガン複合酸化物を用いるようにすれば、電圧を高くすることができ、エネルギー密度を高くすることができるので好ましい。これらリチウム複合酸化物としては、例えば、化学式LixMI1−yMIIyO2で表されるものが挙げられる。式中、MIはCo、NiおよびMnからなる第1の元素群のうちの少なくとも1種を表し、xの値は0<x≦1であり、yの値は0<y≦1である。中でも、リチウムおよび第1の元素に加えて、第2の元素を含むものが好ましい。結晶構造が安定であり、高い化学的安定性を有しているからである。なお、これらの正極材料の他にも、LiFePO4あるいはNbSe2などを用いてもよい。なお、第2の元素としては、Al、Mg、Ti、Cr、Feが好ましい。また、以上のような正極活物質を使用して正極活物質を形成するときには、公知の導電剤や結着剤等を添加することができる。
【0013】
負極3は、負極活物質と結着剤とを含有する負極合剤を、集電体上に塗布、乾燥することにより作製される。上記集電体には、例えば銅箔等の金属箔が用いられる。
【0014】
負極活物質としては、例えばリチウムを吸蔵および脱離することが可能な炭素材料、金属酸化物あるいは高分子材料などを用いることができる。炭素材料としては、例えば、難黒鉛化炭素系や黒鉛系の炭素材料が挙げられ、より具体的には、黒鉛類、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズカーボンファイバー等の炭素繊維、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適度な温度で焼成し炭素化したもの)、及び活性炭等の炭素材料を使用することができる。
【0015】
リチウムを吸蔵および脱離可能な負極材料としては、リチウムと合金を形成可能な金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物も挙げられる。なお、合金には、2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素からなるものも含める。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうち2種以上が共存するものがある。
【0016】
このような金属あるいは半金属元素としては、例えば、Sn、Pb、Al、In、Si、Zn、Sb、Bi、Ga、Ge、As、Ag、Hf、Zr、Yが挙げられる。これらの合金あるいは化合物としては、例えば、化学式MaeMbfLig、あるいはMahMciMdjで表されるものが挙げられる。これら化学式において、Maはリチウムと合金あるいは化合物を形成可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、MbはリチウムおよびMa以外の金属元素および半金属元素のうち少なくとも1種を表し、Mcは非金属元素の少なくとも1種を表し、MdはMa以外の金属元素および半金属元素のうち少なくとも1種を表す。また、e、f、g、h、i、jの値はそれぞれe>0、f≧0、g≧0、h>0、i>0、j≧0である。
【0017】
中でも、4B族の金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が好ましく、特に好ましいのはSiあるいはSn、またはこれらの合金あるいは化合物である。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
【0018】
このような合金あるいは化合物について具体的に例を挙げれば、LiAl、AlSn、CuMgSb、SiB4、SiB6、Mg2Si、Mg2Sn、Ni2Si、TiSi2、MoSi2、CoSi2、NiSi2、CaSi2、CrSi2、Cu5Si、FeSi2、MnSi2、NbSi2、TaSi2、VSi2、WSi2、ZnSi2、SiC、Si3N4、Si2N2O、SiOk(0<k≦2)、SnOl(0<l≦2)、SnSiO3、LiSiO、LiSnOなどがある。リチウムを吸蔵および脱離可能な負極材料としては、これらのいずれか1種または2種以上を混合して用いてもよい。また、このような材料から負極を形成するときには、公知の結着剤等を添加することができる。
【0019】
そして、この非水電解質二次電池においては、初回充電前の負極内にふっ化物MFn(Mは、Cu、Ni、Ag、Ti、Sn、Crから選ばれる少なくとも一つの金属であり、nは整数である。)を含有している。ふっ化物MFnは電池の初回充電時に式(2)で表される反応で還元され、ふっ化物イオンを遊離する。このふっ化物イオンが負極近傍に存在する電解質塩や溶媒と反応することにより、負極上に良質な被膜が形成される。
【0020】
MFn+ne−→M+nF− (2)
そして、この皮膜が、サイクルに伴う容量低下の原因となる負極と電解液との反応を防ぎ、高いエネルギー密度および出力密度と優れた充放電サイクル特性とを両立することができる。
【0021】
非水電解質中にふっ化物イオンを溶存させることでも、負極上に被膜を形成させることは可能である。しかしながら、正極に到達したふっ化物イオンはガス発生や正極活物質の劣化といった弊害をもたらす。一方で、負極中でふっ化物から生成したふっ化物イオンは速やかに被膜形成に消費されるため、このような弊害がなく好適である。
【0022】
ふっ化物の還元反応により負極では活物質の充電に寄与しない電流が消費され、正極との間で充電深度のずれが生じる。しかしながら、一度形成された良質な被膜により、それ以降電解質の還元分解反応が抑制されるため、充放電サイクル特性が向上する。さらに、ふっ化物の還元により生じた金属Mは負極の電子導電助剤として働き、充放電反応を阻害することもない。
【0023】
負極中に含有されるふっ化物は、Cu、Ni、Ag、Ti、Sn、Crといった金属のふっ化物を挙げることができる。具体的には、CuF2、NiF2、AgF、AgF2、TiF3、TiF4、SnF2、CrF2、CrF3、CrF4などを用いることができる。これらのうち、化合物の取扱いが比較的容易で、還元反応により生成する金属単体がリチウムと合金化することのないCuF2、NiF2が特に好ましい。
【0024】
ふっ化物は粉末として負極活物質と混合する、冷水等の適切な溶媒に溶解して負極に塗布後、溶媒を乾燥させる、などの方法で負極に添加することができる。また、ふっ化物MFnの添加量m[mol]は、電池の初回充電容量をQ[mAh]、ファラデー定数をF[C/mol]としたときに、式(1)で表される範囲内であることが望ましい。
【0025】
0.0036Q/nF≦m≦0.36Q/nF (1)
ふっ化物の添加量が、0.0036Q/nF[mol]よりも少なすぎるとサイクル特性向上の効果が発揮されず、0.36Q/nF[mol]よりも多すぎると充放電サイクル特性は向上するものの電池容量が低下する。
【0026】
非水電解質は、電解質塩を非水溶媒に溶解して調製される。
【0027】
非水溶媒の主溶媒としては、従来より非水電解液に使用されている種々の非水溶媒を使用することができる。例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ブチルメチルカーボネート、ブチルエチルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、及びこれら炭酸エステル類の水素原子をハロゲン原子に置換した溶媒、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1、3−ジオキソラン、4−メチル1、3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、酪酸メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、プロピオン酸メチル等を使用することができる。これらの非水溶媒は単独で使用してもよく、複数種を混合して使用してもよい。
【0028】
電解質塩としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2等のうち少なくとも一つの化合物を使用することが望ましい。
【0029】
上述したような正極2と、負極3とは、セパレータ4を介して密着して渦巻型に多数回巻回されて巻層体を構成する。そして、内側にニッケルメッキを施した鉄製の電池缶5の底部に絶縁板6が配されており、絶縁板6上に上記巻層体が収納されている。
【0030】
そして、負極の集電をとるための、例えばニッケルからなる負極リード7の一端が負極3に圧着され、他端が電池缶5に溶接されている。これにより、電池缶5は負極3と導通をもつこととなり、非水電解液二次電池1の外部負極となる。
【0031】
また、正極2の集電をとるための、例えばアルミニウムからなる正極リード8の一端が正極2に取り付けられ、他端が電流遮断用薄板9を介して電池蓋10と電気的に接続されている。この電流遮断用薄板9は、電池内圧に応じて電流を遮断するものである。これにより、電池蓋10は正極2と導通をもつこととなり、非水電解液二次電池1の外部正極となる。
【0032】
そして、この電池缶5の中には非水電解液が注入されており、巻回体を浸している。そして、アスファルトを塗布した絶縁封口ガスケット11を介して電池缶5がかしめられており、これにより電池蓋10が固定されている。
【0033】
なお、この非水電解液二次電池1においては、図1に示すように、負極リード7及び正極リード8に接続するセンターピン12が設けられているとともに、電池内部の圧力が所定値よりも高くなったときに内部の気体を抜くための安全弁装置13及び電池内部の温度上昇を防止するためのPTC素子14が設けられている。
【0034】
このような非水電解質二次電池1では、初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn が含有されているので、初回充電時に当該金属ふっ化物が還元され、この反応生成物により良質な被膜が適正に形成される。そして、この皮膜が負極と電解液との反応を防ぎ、高いエネルギー密度および出力密度と優れた充放電サイクル特性とが両立されたものとなる。
【0035】
なお、上述した実施の形態では、非水電解液を用いた電池缶を使用した非水電解液二次電池を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導電性高分子化合物の単体あるいは混合物を含有する高分子固体電解質を用いた固体電解質電池や、非水電解液が高分子マトリクスによってゲル状とされてなるゲル電解質を用いたゲル状電解質電池についても適用可能である。例えば、上記非水電解質としてゲル状電解質や固体電解質等を使用した場合には、電池缶を用いずラミネートフィルムを外装材とする薄型電池とすることもできる。
【0036】
高分子マトリクスとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリメタクリルニトリル等が挙げられ、使用形態(ゲル状、固体状)等に応じてこれらから選択して使用される。
【0037】
図2及び図3は、薄型の形状を有する非水電解質二次電池20の構成例を示すものであり、この非水電解質二次電池20は、正極活物質層を有する正極21と、負極活物質層を有する負極22とが、セパレータ23を介して重ね合わされることによって形成された電池素子24が、外装フィルム25の内部に封入されてなる。
【0038】
上記正極21の集電体は正極リード26と接続されており、負極22の集電体は負極リード27と接続されている。そして、これら正極リード26及び負極リード27は、外装フィルム25とのシール部に樹脂フィルム28が介在され、絶縁性が確保されるとともに、一端が外部に引き出されている。
【0039】
また、上記正極21と負極22の活物質層上には、それぞれゲル状電解質が含浸固化されており、これらゲル状電解質層が互いに対抗するように正極21と負極22とがセパレータ23を介して重ね合わされている。したがって、セパレータ23にもゲル状電解質、あるいはこれに含まれる電解質塩が溶解された非水溶媒が一部含浸される。
【0040】
また、本発明にかかる非水電解質二次電池の形状は、円筒型、角型、コイン型、ボタン型等、任意の形状とすることができ、その形状については特に限定されることはない。その寸法も任意である。
【0041】
【実施例】
つぎに、本発明の効果を確認すべく行った実施例について説明する。なお、以下の説明では具体的な化合物名及び数値等を挙げて説明しているが、本発明はこれらの例に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0042】
〈サンプル1〉
正極は、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)を92重量%と、粉状PVdFを3重量%と、粉状黒鉛を5重量%とを混合し、N−メチルピロリドン(NMP)を溶媒として分散させて正極合剤を調製した。この正極合剤を正極集電体となるアルミニウム箔の両面に塗布し、100℃にて24時間減圧乾燥した。更に適当に加圧したロールプレスにより圧縮した。これを50mm×300mmに切り出して正極を作製した。
【0043】
負極活物質には人造黒鉛を用い、黒鉛に対して0.0369重量%の粉末状CuF2を添加した。この黒鉛・ふっ化物の混合物を91重量%と、粉状PVdFを9重量%とを混合し、NMPに分散させて負極合剤を調製した。この負極合剤を銅箔上に塗布し、100℃にて24時間減圧乾燥して作製した。更に適当に加圧したロールプレスにより圧縮し、52mm×320mmに切り出して負極を作製した。この電極に含まれるCuF2は、5.68×10−4g、5.59×10−6molであった。
【0044】
電解質にはPVdF系ゲル状電解質を用いた。PVdFゲル電解質及び電池は以下の手順で作製した。まず、ヘキサフルオロプロピレンを7.7重量%未満含む共重合体であるPVdFと電解液と、ポリマーの溶剤であるDMCを混合攪拌して溶解した。電解液は、ECが60重量%、PCが40重量%で混合されてなる混合溶媒にLiPF6を溶媒質量に対し0.9mol/kgの濃度で溶解して調製した。
【0045】
そして、正極、負極それぞれの活物質膜上に、ゾル状態のゲル電解質を塗布し、溶剤を揮発させて電極上にゲル電解質膜を作製した。次に、微多孔性ポリエチレンフィルムよりなるセパレータを用意し、セパレータ、正極、セパレータ、負極の順に積層して平たく巻回して電池素子を作製した。この電池素子を、アルミニウム箔をポリオレフィンフィルムでサンドイッチした汎用のアルミラミネートフィルムで真空包装し、ゲル状電解質二次電池を完成した。
【0046】
〈サンプル2〉
黒鉛に対するCuF2の添加量を0.0738重量%としたこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。負極に含まれるCuF2の量は、1.17×10−3g、1.15×10−5molであった。
【0047】
〈サンプル3〉
黒鉛に対するCuF2の添加量を0.732重量%としたこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。負極に含まれるCuF2の量は、1.14×10−2g、1.12×10−4molであった。
【0048】
〈サンプル4〉
黒鉛に対するCuF2の添加量を6.72重量%としたこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。負極に含まれるCuF2の量は、1.17×10−1g、1.15×10−3molであった。
【0049】
〈サンプル5〉
黒鉛に対するCuF2添加量を9.63重量%としたこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。負極に含まれるCuF2の量は、1.78×10−1g、1.75×10−3molであった。
【0050】
〈サンプル6〉
黒鉛に対してCuF2を添加しなかったこと以外は、サンプル1と同様にしてゲル状電解質二次電池を作製した。
【0051】
以上のようにして作製されたサンプル電池に対して、充放電試験を行った。
【0052】
まず、それぞれの電池に対して電流値100mA、定電圧値4.20Vの定電流定電圧充電により電流値が5mAまで減衰するまで充電した。充電完了後、1時間の休止をおいてから100mAで3.00Vまで定電流放電して初回の放電容量を計測した。次に、放電容量計測後、500mA、4.20Vの定電流定電圧にて電流値が20mAに減衰するまで行う充電と、500mA、3.00V終止の定電流放電とを1サイクルとし、これを繰り返して行い、放電容量のサイクル毎の変化を測定した。また、放電容量維持率を、5サイクル目の放電容量に対する300サイクル目の放電容量の比率、すなわち(300サイクル目の放電容量/5サイクル目の放電容量)×100として算出した。
【0053】
ふっ化物MFnが式(2)に従い完全に還元されるのに必要な電気量は、mnF[C]である。ここで、mはふっ化物のモル数、Fはファラデー定数である。この電気量は負極のみで消費されるため、電池としては容量損失となる。電池容量と比較するために単位を揃えると、電池の初回充電容量Q[mAh]に対する比率R[%]は式(3)のように表される。このR値についても調べた。
【0054】
R=(mnF/3.6Q)×100 (3)
それぞれの電池についての、充電容量、放電容量、充放電容量維持率、R値の値の測定結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
表1から明らかなように、負極中にふっ化物MFn を含有させたサンプル1〜5の電池は、ふっ化物MFn を含有させなかったサンプル6の電池よりも高い放電容量維持率が得られた。また、初回放電容量はR値が大きいほど減少していることがわかる。その中でも、サンプル2〜サンプル4から、特に高いエネルギー密度と良好な充放電サイクル特性を両立するためにはR値は0.1≦R≦10であることが好ましいことがわかった。これを、式(3)を用いてふっ化物MFnのモル数mで表すと、式(1)のようになった。
【0057】
0.0036Q/nF≦m≦0.36Q/nF (1)
ふっ化物の添加量mが、0.0036Q/nF[mol]よりも少なすぎると(サンプル1)、サイクル特性向上の効果が発揮されず、また、0.36Q/nF[mol]よりも多すぎると(サンプル5)、充放電サイクル特性は向上するものの電池容量が低下してしまう。
【0058】
【発明の効果】
本発明では、初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn を含有することで、初回充電時に当該金属ふっ化物が還元され、この反応生成物により良質な被膜が適正に形成される。そして、この皮膜が負極と電解液との反応を防ぐことができ、高いエネルギー密度および出力密度と優れた充放電サイクル特性とが両立された優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒型非水電解質二次電池の一構成例を示す概略断面図である。
【図2】ゲル状電解質を用いた薄型非水電解質二次電池の一例を示す概略平面図である。
【図3】図2に示す電池の概略断面図である。
【符号の説明】
1 非水電解液電池、 2 正極、 3 負極、 4 セパレータ、 5 電池缶、 6 絶縁板、 7 負極リード、 8 正極リード、 9 電流遮断用薄板、 10 電池蓋、 11 絶縁封口ガスケット、 12 センターピン、13 安全弁装置、 14 PTC素子
Claims (4)
- 負極および正極と、電解質とを備え、
初回充電前の負極内に、ふっ化物MFn(Mは、Cu、Ni、Ag、Ti、Sn、Crから選ばれる少なくとも一つの金属であり、nは整数である。)を含有し、
上記負極内に含有されるふっ化物MFnの量m[mol]が、電池の初回充電容量をQ[mAh]とし、ファラデー定数をF[C/mol]としたときに、式(1)で表される範囲内であることを特徴とする非水電解質二次電池。
0.0036Q/nF≦m≦0.36Q/nF (1) - 上記ふっ化物MFnの一部、あるいは全てが初回充電時に還元され、初回充電後に単体金属Mが負極内に存在することを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 上記ふっ化物MFnが、CuF2又はこの水和物であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 上記ふっ化物MFnが、NiF2又はこの水和物であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
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