JP3714132B2 - 内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンクから汲み上げられた燃料を高圧ポンプで高圧に加圧して燃料噴射弁に圧送する高圧燃料供給システムの異常の有無を判定する内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、気筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式エンジンは、燃焼性を確保するために、噴射圧力を高圧にして噴射燃料を微粒化する必要がある。そのため、筒内噴射エンジンでは、燃料タンクから低圧ポンプで汲み上げた燃料を高圧ポンプで高圧に加圧して燃料噴射弁へ圧送するようにしている。この高圧ポンプは、大きな駆動力を必要とするため、エンジンのカム軸に嵌着されたカムにより高圧ポンプのピストンを往復運動させることで燃料を圧送するようにしている。このような高圧燃料供給システムでは、燃料噴射弁に供給する燃料の圧力(以下「燃圧」と略記する)を燃圧センサで検出し、その検出燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて高圧ポンプの吐出量をフィードバック制御することで、燃圧を目標燃圧に制御するようにしている。尚、高圧ポンプの吐出量の制御は、高圧ポンプの吐出行程時に吸入口側の燃圧制御弁の閉弁時間を制御することで行うようにしたものが多い。
【0003】
このような高圧燃料供給システムにおいても、異常診断機能(ダイアグノーシス)を搭載したものがある。例えば、特許第2844881号公報では、高圧ポンプの吐出量指令値が正常時に越えることのない値よりも大きくなったときに、異常と判定するようにしている。
【0004】
また、特開平10−89135号公報では、噴射時期を挟まない2つの時期に燃圧を検出し、その燃圧の偏差と燃料圧送指令量とに基づいて高圧燃料供給システムの異常の有無を判定するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者(特許第2844881号公報)の異常診断方法では、例えば、高圧ポンプの吐出量指令値が正常範囲の最大値付近に張り付いた状態が長く続いているにも拘らず、実燃圧が目標燃圧まで上昇しない状態が長く続くような異常が発生した場合でも、高圧ポンプの吐出量指令値が正常時に越えることのない値よりも大きくならない限り、異常を検出することができない。例えば、高圧燃料供給システムから燃料が少しずつ漏れる場合や、燃圧センサの経時劣化等により燃圧センサの検出精度が悪化した場合、或は、一部の気筒の燃料噴射弁が異常になった場合等は、高圧ポンプの吐出量指令値が正常時に越えることのない値よりも大きくなるとは限らないため、異常を検出できない可能性がある。また、燃圧センサの出力にノイズが重畳した場合は、その燃圧センサの出力(検出燃圧)に基づいてフィードバック補正される高圧ポンプの吐出量指令値が正常時に越えることのない値よりも瞬間的に大きくなる可能性があり、ノイズによって異常を誤検出する可能性がある。
【0006】
また、後者(特開平10−89135号公報)の異常診断方法では、噴射時期を挟まない2つの時期の燃圧の偏差を異常診断パラメータとして用いるが、噴射時期を挟まない2つの時期の間隔は非常に短いため、例えば、燃料が少しずつ漏れても、それを燃圧の偏差として検出することができない可能性が高い。要するに、この異常診断方法では、短時間で燃圧が急激に変化するような異常しか検出することができない。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、従来の異常診断方法では検出できなかった異常も検出することができると共に、ノイズ等による異常の誤検出を防止でき、高圧燃料供給システムの異常診断の信頼性を向上させることができる内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述したように、高圧燃料供給システムは、燃圧センサの検出燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて高圧ポンプの吐出量をフィードバック制御することで、燃圧を目標燃圧に制御するようにしているため、高圧ポンプの吐出量指令値が正常範囲の最大値付近に張り付いた状態が長く続いているにも拘らず、実燃圧が目標燃圧まで上昇しない状態が長く続くような場合は、例えば、燃料漏れ、高圧ポンプの故障、燃圧センサの異常等が発生しているものと考えられる。
【0009】
この点に着目し、本発明の請求項1の内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置は、高圧ポンプの吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続したか否かを異常診断手段によって監視し、吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続したときに高圧燃料供給システムの異常と判定することを第1の特徴とし、更に、吐出量指令値と比較する判定値を、該吐出量指令値の正常時の最大値よりも小さい値に設定することを第2の特徴とし、更に、目標燃圧が上昇したときに、判定時間を正常時の燃圧制御の応答遅れ時間(つまり実燃圧が目標燃圧付近に上昇するまでの時間)よりも長い時間に設定することを第3の特徴とする。このようにすれば、高圧ポンプの吐出量指令値が正常範囲の最大値を越えないような異常が発生した場合でも、その異常を検出できると共に、燃圧センサの出力がノイズ等で瞬間的に異常値になっても、それを高圧燃料供給システムの異常と誤って判定することを回避することができ、高圧燃料供給システムの異常診断の信頼性を向上させることができる。しかも、吐出量指令値と比較する判定値を、該吐出量指令値の正常時の最大値よりも小さい値に設定すれば、吐出量指令値が上限ガード値(最大値)に張り付いた状態とならないような異常(例えば少量の燃料漏れ等)も検出することができる。
ところで、内燃機関の運転中に目標燃圧が上昇すると、それに追従して実燃圧を目標燃圧に上昇させようとして、高圧ポンプの吐出量指令値が大きくなり、この状態が実燃圧が目標燃圧付近に上昇するまで続くため、判定時間が短すぎると、目標燃圧が上昇したときに異常を誤検出するおそれがある。
そこで、請求項1,4のように、目標燃圧が上昇したときに、判定時間を正常時の燃圧制御の応答遅れ時間(つまり実燃圧が目標燃圧付近に上昇するまでの時間)よりも長い時間に設定すれば、目標燃圧が上昇したときに、吐出量指令値が判定値以上となる状態が暫く続いたとしても、高圧燃料供給システムが正常であれば、燃圧制御の応答遅れ時間が経過するまでには、吐出量指令値が判定値よりも低下するため、燃圧制御の応答遅れによる異常の誤検出を未然に防止することができる。
【0010】
ところで、内燃機関の停止中は、高圧ポンプも停止して、燃料配管内の燃圧を高圧に保つことができないため、内燃機関の停止中に燃圧が大気圧付近まで低下する。従って、始動時には、大気圧付近まで低下した燃圧を目標燃圧へ上昇させる必要があり、しかも、始動時は燃料噴射量が多くなるため、始動時は吐出量指令値が大きい状態が暫く続く。また、加速時、高負荷時等には、燃料噴射量が多くなるため、吐出量指令値が大きい状態が暫く続く。従って、始動時や燃料噴射量が多いときには、高圧燃料供給システムが正常な場合でも、吐出量指令値が判定値以上となる状態が判定時間以上継続するおそれがあり(但し判定時間が短い場合)、異常の誤検出が発生するおそれがある。
【0011】
そこで、請求項8のように、内燃機関の始動時及び/又は燃料噴射量指令値(要求噴射量)が所定値以上となる運転状態のときには、異常診断を異常診断禁止手段によって禁止するようにすると良い。このようにすれば、吐出量指令値が大きい状態が暫く続くと予想される運転状態のときに、高圧燃料供給システムの異常診断を禁止して、異常の誤検出を未然に防止することができ、正常時と異常時の吐出量指令値の挙動が顕著に異なる運転状態のときに、高圧燃料供給システムの異常/正常を容易に且つ精度良く判定することができる。
【0012】
尚、高圧ポンプの吐出量指令値を予め設定した上限ガード値(最大値)でガード処理するようなシステムでは、高圧ポンプの吐出量指令値と比較する判定値を上限ガード値(最大値)に設定して、吐出量指令値が上限ガード値(最大値)に張り付いている状態が所定の判定時間以上継続したときに高圧燃料供給システムの異常と判定するようにしても良い。
【0015】
また、請求項2,5,6のように、判定時間を燃料噴射量指令値に応じて変化させるようにしても良い。つまり、判定時間を短くするほど、異常を早期に検出しやすくなるが、燃料噴射量が多いときは、実燃圧が目標燃圧に収束するまでの時間が長くなり、高圧ポンプの吐出量指令値が大きい状態が比較的長く続くため、燃料噴射量が多いときに、判定時間を短くすると、異常を誤検出する可能性がある。従って、例えば、燃料噴射量指令値が小さいときに、判定時間を短くし、燃料噴射量指令値が大きいときに、判定時間を長くすれば、異常の早期検出と誤検出防止とを両立させることができる。
【0016】
また、請求項3,7のように、高圧ポンプの吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続し、且つ目標燃圧と燃圧センサの検出燃圧との偏差が所定値以上の場合に、高圧燃料供給システムの異常と判定するようにしても良い。つまり、高圧ポンプの吐出量指令値は目標燃圧と燃圧センサの検出燃圧との偏差を小さくするように制御されるため、高圧ポンプの吐出量指令値が大きい状態が長く続いているにも拘らず、目標燃圧と燃圧センサの検出燃圧との偏差が小さくならない(つまり燃圧センサの検出燃圧が目標燃圧付近まで上昇しない)ということは、例えば、燃料漏れ、高圧ポンプの故障、燃圧センサの異常等が発生していることを意味する。従って、請求項3,7のように、目標燃圧と燃圧センサの検出燃圧との偏差も考慮して異常診断を行えば、高圧燃料供給システムの異常を精度良く検出することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]
以下、本発明を筒内噴射式内燃機関に適用した実施形態(1)を図1乃至図8に基づいて説明する。
【0018】
まず、図1に基づいてエンジン制御系システム全体の概略構成を説明する。筒内噴射式内燃機関である筒内噴射式エンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、ステップモータ14によって開度調節されるスロットルバルブ15が設けられている。ステップモータ14がエンジン電子制御回路(以下「エンジンECU」と表記する)16からの出力信号に基づいて駆動されることで、スロットルバルブ15の開度(スロットル開度)が制御され、そのスロットル開度に応じて各気筒ヘの吸入空気量が調節される。スロットルバルブ15の近傍には、スロットル開度を検出するスロットルセンサ17が設けられている。
【0019】
このスロットルバルブ15の下流側には、サージタンク19が設けられ、このサージタンク19に、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が接続されている。各気筒の吸気マニホールド20内には、それぞれ第1吸気路21と第2吸気路22が仕切り形成され、これら第1吸気路21と第2吸気路22が、エンジン11の各気筒に形成された2つの吸気ポート23にそれぞれ連結されている。各気筒の第2吸気路22内には、スワールコントロール弁24が配置されている。各気筒のスワールコントロール弁24は、共通のシャフト25を介してステップモータ26に連結されている。このステップモータ26がECU16からの出力信号に基づいて駆動されることで、スワールコントロール弁24の開度が制御され、その開度に応じて各気筒内のスワール流強度が調整される。ステップモータ26には、スワールコントロール弁24の開度を検出するスワールコントロール弁センサ27が取り付けられている。
【0020】
また、エンジン11の各気筒の上部には、燃料を筒内に直接噴射する燃料噴射弁28が取り付けられている。各気筒の燃料噴射弁28には、後述する高圧燃料供給システム50によって高圧の燃料が供給される。
【0021】
更に、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ(図示せず)が取り付けられ、各点火プラグの点火によって燃焼室内の混合気が着火される。また、気筒判別センサ32は、特定気筒が吸気上死点に達した時に気筒判別信号パルスを出力し、クランク角センサ33は、エンジン11のクランクシャフトが所定クランク角(例えば30℃A)回転する毎にクランク角信号パルスを出力し、このクランク角信号の出力周波数によってエンジン回転速度Neが検出される。更に、このクランク角信号と気筒判別信号によって、クランク角の検出や気筒判別が行われる。
【0022】
一方、エンジン11の排気ポート35には、排気マニホールド36を介して排気管37が接続されている。この排気管37には、理論空燃比付近で排気を効率良く浄化する三元触媒38とNOx吸蔵型のリーンNOx触媒39とが直列に配置されている。このリーンNOx触媒39は、排気中の酸素濃度が高いリーン運転中に、排気中のNOxを吸着し、空燃比がリッチに切り換えられて排気中の酸素濃度が低下した時に、吸着したNOxを還元浄化して放出する。このリーンNOx触媒39の下流側には、リーンNOx触媒39から流出する排気中のNOx濃度を検出するNOx濃度センサ(図示せず)が設置され、排気中のNOx濃度から推定したリーンNOx触媒39のNOx吸着量が所定値より多くなった時に一時的に空燃比がリーンからリッチに切り換えられる。
【0023】
また、排気管37のうちの三元触媒38の上流側とサージタンク19との間には、排気の一部を還流させるEGR配管40が接続され、このEGR配管40の途中に、EGR量(排気還流量)を制御するEGR弁41が設けられている。また、アクセルペダル18には、アクセル開度を検出するアクセルセンサ42が設けられている。
【0024】
次に、各気筒の燃料噴射弁28に高圧の燃料を供給する高圧燃料供給システム50の構成を図2乃至図4に基づいて説明する。燃料を貯留する燃料タンク51内には、燃料を汲み上げる低圧ポンプ52が設置されている。この低圧ポンプ52は、バッテリ(図示せず)を電源とする電動モータ(図示せず)によって駆動される。この低圧ポンプ52から吐出される燃料は、燃料配管53を通して高圧ポンプ54に供給される。燃料配管53には、プレッシャレギュレータ55が接続され、このプレッシャレギュレータ55によって低圧ポンプ52の吐出圧(高圧ポンプ54への燃料供給圧力)が例えば0.3MPa程度に調圧され、その圧力を越える燃料の余剰分は燃料戻し管56により燃料タンク51内に戻される。
【0025】
図3に示すように、高圧ポンプ54は、円筒状のポンプ室58内でピストン59を往復運動させて燃料を吸入/吐出するピストンポンプであり、ピストン59は、エンジン11のカム軸60に嵌着されたカム61の回転運動によって駆動され、該ピストン59のリフト量が図4に示すようにクランク角に応じて周期的に変化する。この高圧ポンプ54の吸入口63側には、電磁弁からなる燃圧制御弁62が設けられている。この燃圧制御弁62が開弁された状態で、ピストン59が下降すると、低圧ポンプ52から送られてくる燃料がポンプ室58内に吸入される。また、燃圧制御弁62が開弁された状態で、ピストン59が上昇すると、ポンプ室58内の燃料が低圧ポンプ52側に戻されるが、このようなピストン59の上昇中に、燃圧制御弁62が閉弁されると、ポンプ室58内の燃料が燃料配管45を通して燃料噴射弁28側に圧送される。従って、ピストン59の上昇中に、燃圧制御弁62の閉弁時間を制御することで、高圧ポンプ54から燃料噴射弁28側への燃料吐出量(図4中の斜線部分)を制御し、それによって、燃料噴射弁28に供給する燃料の圧力(燃圧)を制御する。この場合、燃圧を上昇させるときには燃圧制御弁62の閉弁時間を長くし、逆に、燃圧を低下させるときには燃圧制御弁62の閉弁時間を短くする。
【0026】
一方、高圧ポンプ54の吐出口64側には、吐出した燃料の逆流を防止する逆止弁65が設けられている。高圧ポンプ54から吐出された燃料は、燃料配管45を通してデリバリパイプ29に送られ、このデリバリパイプ29からエンジン11のシリンダヘッドに気筒毎に取り付けられた燃料噴射弁28に高圧の燃料が分配される。高圧ポンプ54の吐出口64側の燃料配管45には、燃圧を検出する燃圧センサ30が設けられ、この燃圧センサ30の出力信号(検出燃圧)がECU16に入力される。
【0027】
このECU16は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵のROM(記憶媒体)に記憶された燃圧制御プログラム(図示せず)を実行することで、燃圧センサ30の検出燃圧を目標燃圧に一致させるように高圧ポンプ54の燃圧制御弁62の閉弁時間をフィードバック制御する燃圧制御手段として機能する。この燃圧制御弁62の閉弁時間は、ECU16から燃圧制御弁62に出力される吐出量指令値Dutyによって制御される。
【0028】
また、ECU16は、エンジン回転速度、吸気管圧力(又は吸入空気量)、冷却水温等のエンジン運転状態を検出する前記各種センサの出力信号を読み込み、エンジン制御用の各種プログラム(図示せず)に従って、前述したステップモータ14,26、EGR弁41、燃料噴射弁28、点火プラグの動作を制御し、吸入空気量(スロットル開度)、スワール流強度(スワールコントロール弁24の開度)、EGR量(EGR弁41の開度)、燃料噴射量、噴射時期(燃焼モード)、点火時期等を制御する。
【0029】
例えば、低・中負荷運転時には、空燃比がリーンとなるように少量の燃料を圧縮行程で噴射し、点火プラグの近傍に成層混合気を形成して成層燃焼させることで、燃費を向上させる(成層燃焼モード)。また、高負荷運転時には、理論空燃比付近又はそれよりも若干リッチとなるように燃料噴射量を増量し、燃料を吸気行程で噴射して均質混合気を形成して均質燃焼させることで、エンジン出力を高める(均質燃焼モード)。
【0030】
更に、ECU16は、内蔵のROM(記憶媒体)に記憶された図5及び図6のプログラムを実行することで、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが所定の判定値A以上となる状態が所定の判定時間B以上継続したか否かを監視し、吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が判定時間B以上継続したときに高圧燃料供給システム50の異常と判定する。このECU16の異常診断機能が特許請求の範囲でいう異常診断手段に相当する役割を果たす。以下、図5及び図6のプログラムの処理内容を説明する。
【0031】
図5の異常診断実行条件判定プログラムは、イグニッションスイッチ66(図2参照)のオン後に、所定時間毎又は所定クランク角毎に繰り返し実行され、次のようにして、異常診断実行条件が成立しているか否かを判定する。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、始動時であるか否かを判定し、始動時であれば、異常診断実行条件が不成立となり、ステップ104に進み、異常診断実行フラグを「0」にセットする。
【0032】
一方、ステップ101で、始動時でないと判定された場合は、ステップ102に進み、要求噴射量(燃料噴射量指令値)が所定値Qよりも少ないか否かを判定し、要求噴射量が所定値Q以上である場合も、異常診断実行条件が不成立となり、ステップ104に進み、異常診断実行フラグを「0」にセットする。
【0033】
これに対し、ステップ102で、要求噴射量が所定値Qよりも少ないと判定された場合は、異常診断実行条件が成立し、ステップ103に進み、異常診断実行フラグを「1」にセットする。
【0034】
従って、異常診断実行条件は、▲1▼始動時でないこと(ステップ101)、▲2▼要求噴射量が所定値Qよりも少ないこと(ステップ102)であり、これら2つの条件▲1▼,▲2▼が共に満たされたときに異常診断実行条件が成立し、いずれか一方でも満たされない条件があれば、異常診断実行条件が不成立となる。尚、ステップ101,102,104の処理は、特許請求の範囲でいう異常診断禁止手段としての役割を果たす。
【0035】
本実施形態(1)では、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が判定時間B以上継続したときに高圧燃料供給システム50の異常と判定するため、高圧燃料供給システム50が正常な場合に吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が判定時間B以上継続する可能性のある運転状態のときに、異常診断を禁止する必要がある。このような可能性のある運転状態は、始動時と、燃料噴射量が多いときである。
【0036】
エンジン停止中は、高圧ポンプ54も停止して、燃料配管45,29内の燃圧を高圧に保つことができないため、エンジン停止中に燃圧が大気圧付近まで低下する。従って、始動時には、大気圧付近まで低下した燃圧を目標燃圧へ上昇させる必要があり、しかも、始動時は燃料噴射量が多くなるため、始動時は吐出量指令値Dutyが大きい状態が暫く続く。また、加速時、高負荷時等には、燃料噴射量が多くなるため、吐出量指令値Dutyが大きい状態が暫く続く。従って、始動時や燃料噴射量が多いときには、高圧燃料供給システム50が正常な場合でも、吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が判定時間B以上継続するおそれがあり、異常の誤検出が発生するおそれがある。それ故に、始動時と、要求噴射量が所定値Q以上のときは、異常診断を禁止するものである。
【0037】
一方、図6の異常診断プログラムは、イグニッションスイッチ66(図2参照)のオン後に、所定時間毎又は所定クランク角毎に繰り返し実行され、次のようにして、高圧燃料供給システム50の異常の有無を判定する。本プログラムが起動されると、まず、ステップ111で、異常診断実行条件が成立しているか否かを異常診断実行フラグが「1」であるか否かによって判定する。もし、異常診断実行条件が成立していなければ、ステップ116に進み、異常検出カウンタをクリアし、次のステップ117で、異常検出フラグを異常無しを意味する「0」にセットして、本プログラムを終了する。
【0038】
これに対し、ステップ111で、異常診断実行条件が成立していると判定された場合は、ステップ112に進み、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが予め設定された所定の判定値A以上である否かを判定する。ここで、判定値Aは、吐出量指令値Dutyの正常時の最大値(100%)よりも小さい値、例えば、正常時の最大値の70〜95%の値、より好ましくは、80〜90%の値に設定されている。このステップ112で、吐出量指令値Dutyが判定値Aよりも小さいと判定されれば、ステップ116に進み、異常検出カウンタをクリアし、次のステップ117で、異常検出フラグを「0」にセットして、本プログラムを終了する。
【0039】
もし、ステップ112で、吐出量指令値Dutyが判定値A以上と判定されれば、ステップ113に進み、異常検出カウンタをカウントアップして、吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が継続する時間をカウントする。この後、ステップ114に進み、異常検出カウンタの値(吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態の継続時間)が予め設定された所定の判定時間B以上になったか否かを判定し、判定時間B未満であれば、異常検出フラグを「0」に維持し(ステップ117)、本プログラムを終了する。
【0040】
これに対し、ステップ114で、異常検出カウンタの値(吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態の継続時間)が判定時間B以上になったと判定されれば、高圧燃料供給システム50の異常と判断して、ステップ115に進み、異常検出フラグを異常有りを意味する「1」にセットして、本プログラムを終了する。
【0041】
図7の目標空燃比算出プログラムは、エンジン運転中に所定時間毎又は所定クランク角毎に繰り返し起動される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ121で、現在のエンジン回転速度Neと要求トルクを読み込み、次のステップ122で、現在のエンジン回転速度Neと要求トルクに応じてマップ等により目標空燃比を算出する。従って、エンジン運転中に、エンジン回転速度Neや要求トルクが大きく変化すると、図8に示すように、目標燃圧がステップ的に変化することがある。
【0042】
以上説明した本実施形態(1)の異常診断処理の一例を図8のタイムチャートを用いて説明する。図8(a),(b)はいずれもエンジン運転中に目標燃圧がステップ的に上昇した場合の挙動を示し、図8(a)は正常時の挙動で、図8(b)は異常時の挙動である。エンジン運転中に目標燃圧がステップ的に上昇すると、目標燃圧と実燃圧との偏差が大きくなるため、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyがステップ的に大きくなる。
【0043】
高圧燃料供給システム50が正常な場合でも、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが大きくなると、図8(a)に示すように、一時的に吐出量指令値Dutyが判定値A以上となって異常検出カウンタがカウントアップを開始することがある。しかし、正常時は、実燃圧が目標燃圧付近まで速やかに上昇して目標燃圧と実燃圧との偏差が速やかに小さくなるため、吐出量指令値Dutyが短時間で判定値Aを下回るようになり、異常検出カウンタがクリアされる。従って、正常時は、異常検出カウンタの値(吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態の継続時間)が判定時間B以上となることはなく、異常検出フラグが異常無しを意味する「0」に維持される。
【0044】
これに対し、高圧燃料供給システム50の燃料漏れ等の異常が発生すると、図8(b)に示すように、目標燃圧がステップ的に上昇しても、実燃圧の上昇が遅く、目標燃圧と実燃圧との偏差が大きい状態が長くなるため、吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が長く続いて、異常検出カウンタの値が判定時間B以上となり、その時点で、異常検出フラグが異常有りを意味する「1」にセットされ、高圧燃料供給システム50の異常が検出される。
【0045】
ところで、図8に示すように、エンジン運転中に目標燃圧が上昇すると、それに追従して実燃圧を目標燃圧に上昇させようとして、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが大きくなり、この状態が実燃圧が目標燃圧付近に上昇するまで続くため、判定時間Bが短すぎると、目標燃圧が上昇したときに異常を誤検出するおそれがある。
【0046】
この対策として、図8に示すように、判定時間Bを、目標燃圧が上昇したときの正常時の燃圧制御の応答遅れ時間(つまり実燃圧が目標燃圧付近に上昇するまでの時間)よりも長い時間に設定すると良い。このようにすれば、目標燃圧が上昇したときに、吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が暫く続いたとしても、高圧燃料供給システム50が正常であれば、燃圧制御の応答遅れ時間が経過するまでには、吐出量指令値Dutyが判定値Aよりも低下するため、燃圧制御の応答遅れによる異常の誤検出を未然に防止することができる。
【0047】
尚、判定時間Bは、予め設定した固定値としても良いが、目標燃圧が上昇したときに、所定時間が経過するまで、判定時間Bを正常時の燃圧制御の応答遅れ時間よりも長い時間に設定し、それ以外の期間(燃圧制御の応答遅れが問題とならない期間)は、判定時間Bを短くするようにしても良い。このようにすれば、燃圧制御の応答遅れが問題とならない期間に、判定時間Bを短くするすることで、異常を早期に検出することができる利点がある。
【0048】
以上説明した本実施形態(1)では、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが所定の判定値A以上となる状態が所定の判定時間B以上継続したか否かを監視し、吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が判定時間B以上継続したときに高圧燃料供給システム50の異常と判定するようにしたので、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが正常時の最大値を越えないような異常が発生した場合でも、その異常を検出できると共に、燃圧センサ30の出力がノイズ等で瞬間的に異常値になっても、それを高圧燃料供給システム50の異常と誤って判定することを回避することができ、高圧燃料供給システム50の異常診断の信頼性を向上させることができる。
【0049】
しかも、本実施形態(1)では、始動時と、要求噴射量が所定値Q以上のときに、異常診断を禁止するようにしたので、吐出量指令値Dutyが大きい状態が暫く続くと予想される運転状態のときに、異常診断を禁止して、異常の誤検出を未然に防止することができ、正常時と異常時の吐出量指令値Dutyの挙動が顕著に異なる運転状態の時のみに、高圧燃料供給システム50の異常/正常を容易に且つ精度良く判定することができる。
【0050】
[実施形態(2)]
次に、図9及び図10に基づいて本発明の実施形態(2)を説明する。本実施形態(2)は、次の2つの特徴がある。
【0051】
第1の特徴は、判定時間Bを要求噴射量に応じて変化させることである。つまり、判定時間Bを短くするほど、異常を早期に検出しやすくなるが、燃料噴射量が多いときは、実燃圧が目標燃圧に収束するまでの時間が長くなって、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが大きい状態が比較的長く続くため、燃料噴射量が多いときに、判定時間Bを短くすると、異常を誤検出する可能性がある。従って、例えば、要求噴射量が少ないときに、判定時間Bを短くし、要求噴射量が多いときに、判定時間Bを長くすれば、異常の早期検出と誤検出防止とを両立させることができる。
【0052】
第2の特徴は、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態の継続時間の他に、目標燃圧と燃圧センサ30の検出燃圧との偏差も異常診断パラメータとして用い、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が判定時間B以上継続し、且つ目標燃圧と燃圧センサ30の検出燃圧との偏差が所定値C以上の場合に、高圧燃料供給システム50の異常と判定するようにしている。つまり、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyは目標燃圧と燃圧センサ30の検出燃圧との偏差を小さくするように制御されるため、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが大きい状態が長く続いているにも拘らず、目標燃圧と燃圧センサ30の検出燃圧との偏差が小さくならない(つまり燃圧センサ30の検出燃圧が目標燃圧付近まで上昇しない)ということは、例えば、燃料漏れ、高圧ポンプ54の故障、燃圧センサ30の異常等が発生していることを意味する。従って、目標燃圧と燃圧センサ30の検出燃圧との偏差も考慮して異常診断を行えば、高圧燃料供給システム50の異常を精度良く検出することができる。
【0053】
本実施形態(2)で実行する図9の異常診断プログラムは、前記実施形態(1)で説明した図5の異常診断プログラムのステップ114の処理を、3つのステップ114a,114b,114cの処理に変更したものであり、その他の処理は同じである。
【0054】
図9の異常診断プログラムでは、異常診断実行中は、ステップ113で異常検出カウンタをカウントアップした後、ステップ114aに進み、現在の要求噴射量とエンジン回転速度Neに応じて図10のマップから判定時間Bを設定する。図10のマップの特性は、要求噴射量が多くなるほど、また、エンジン回転速度Neが高くなるほど、判定時間Bi (i=1〜4)が長くなるように設定されている。
【0055】
判定時間Bの設定後、ステップ114bに進み、異常検出カウンタの値(吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態の継続時間)が判定時間B以上になっているか否かを判定し、判定時間B以上になっていれば、ステップ114cに進み、目標燃圧と燃圧センサ30の検出燃圧との偏差が所定値C以上であるか否かを判定する。
【0056】
これら2つのステップ114b,114cの判定結果が共に「Yes」の場合、つまり、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が判定時間B以上継続し、且つ目標燃圧と燃圧センサ30の検出燃圧との偏差が所定値C以上の場合に、高圧燃料供給システム50の異常と判断して、ステップ115に進み、異常検出フラグを異常有りを意味する「1」にセットする。
【0057】
一方、2つのステップ114b,114cのいずれかで「No」と判定された場合、つまり、高圧ポンプ54の吐出量指令値Dutyが判定値A以上となる状態が判定時間B以上継続していない場合、又は、目標燃圧と燃圧センサ30の検出燃圧との偏差が所定値C未満の場合は、異常検出フラグを「0」にセットする(ステップ117)。
【0058】
尚、本実施形態(2)では、判定時間Bを要求噴射量とエンジン回転速度Neに応じて設定したが、判定時間Bを要求噴射量とエンジン回転速度Neのいずれか一方のみで設定しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)におけるエンジン制御系システム全体の概略構成を示す図
【図2】高圧燃料供給システム全体の概略構成を示す図
【図3】高圧ポンプの概略構成を示す図
【図4】高圧ポンプの吸入・吐出動作を説明するためのタイムチャート
【図5】実施形態(1)の異常診断実行条件判定プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図6】実施形態(1)の異常診断プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図7】実施形態(1)の目標燃圧プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図8】(a)は目標燃圧が上昇した場合の正常時の挙動を示すタイムチャート、(b)は目標燃圧が上昇した場合の異常時の挙動を示すタイムチャート
【図9】実施形態(2)の異常診断プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図10】要求噴射量とエンジン回転速度Neに応じて判定時間Bの設定するマップを概念的に示す図
【符号の説明】
11…筒内噴射式エンジン(内燃機関)、12…吸気管、15…スロットルバルブ、16…ECU(燃圧制御手段,異常診断手段,異常診断禁止手段)、24…スワールコントロール弁、28…燃料噴射弁、29…デリバリパイプ、30…燃圧センサ、37…排気管、38…三元触媒、39…リーンNOx触媒、41…EGR弁、45…燃料配管、50…高圧燃料供給システム、51…燃料タンク、52…低圧ポンプ、54…高圧ポンプ、55…プレッシャレギュレータ、59…ピストン、60…カム軸、61…カム、62…燃圧制御弁、65…逆止弁。
Claims (8)
- 燃料タンクから汲み上げられた燃料を加圧して燃料噴射弁に圧送する高圧ポンプと、
前記高圧ポンプの吐出側の燃料の圧力(以下「燃圧」と略記する)を検出する燃圧センサと、
前記燃圧センサで検出した燃圧を目標燃圧に一致させるように前記高圧ポンプの吐出量をフィードバック制御する燃圧制御手段とを備えた内燃機関の高圧燃料供給システムにおいて、
前記高圧ポンプの吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続したときに高圧燃料供給システムの異常と判定する異常診断手段を備え、
前記高圧ポンプの吐出量指令値と比較する前記判定値は、該吐出量指令値の正常時の最大値よりも小さい値に設定され、
前記異常診断手段は、前記目標燃圧が上昇したときに前記判定時間を正常時の燃圧制御の応答遅れ時間よりも長い時間に設定することを特徴とする内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置。 - 前記異常診断手段は、前記判定時間を燃料噴射量指令値に応じて変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置。
- 前記異常診断手段は、前記高圧ポンプの吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続し、且つ目標燃圧と前記燃圧センサの検出燃圧との偏差が所定値以上の場合に、高圧燃料供給システムの異常と判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置。
- 燃料タンクから汲み上げられた燃料を加圧して燃料噴射弁に圧送する高圧ポンプと、
前記高圧ポンプの吐出側の燃料の圧力(以下「燃圧」と略記する)を検出する燃圧センサと、
前記燃圧センサで検出した燃圧を目標燃圧に一致させるように前記高圧ポンプの吐出量をフィードバック制御する燃圧制御手段とを備えた内燃機関の高圧燃料供給システムにおいて、
前記高圧ポンプの吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続したときに高圧燃料供給システムの異常と判定する異常診断手段を備え、
前記異常診断手段は、前記目標燃圧が上昇したときに前記判定時間を正常時の燃圧制御の応答遅れ時間よりも長い時間に設定することを特徴とする内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置。 - 前記異常診断手段は、前記判定時間を燃料噴射量指令値に応じて変化させることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置。
- 燃料タンクから汲み上げられた燃料を加圧して燃料噴射弁に圧送する高圧ポンプと、
前記高圧ポンプの吐出側の燃料の圧力(以下「燃圧」と略記する)を検出する燃圧センサと、
前記燃圧センサで検出した燃圧を目標燃圧に一致させるように前記高圧ポンプの吐出量をフィードバック制御する燃圧制御手段とを備えた内燃機関の高圧燃料供給システムにおいて、
前記高圧ポンプの吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続したときに高圧燃料供給システムの異常と判定する異常診断手段を備え、
前記異常診断手段は、前記判定時間を燃料噴射量指令値に応じて変化させることを特徴とする内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置。 - 燃料タンクから汲み上げられた燃料を加圧して燃料噴射弁に圧送する高圧ポンプと、
前記高圧ポンプの吐出側の燃料の圧力(以下「燃圧」と略記する)を検出する燃圧センサと、
前記燃圧センサで検出した燃圧を目標燃圧に一致させるように前記高圧ポンプの吐出量をフィードバック制御する燃圧制御手段とを備えた内燃機関の高圧燃料供給システムにおいて、
前記高圧ポンプの吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続したときに高圧燃料供給システムの異常と判定する異常診断手段を備え、
前記異常診断手段は、前記高圧ポンプの吐出量指令値が所定の判定値以上となる状態が所定の判定時間以上継続し、且つ目標燃圧と前記燃圧センサの検出燃圧との偏差が所定値以上の場合に、高圧燃料供給システムの異常と判定することを特徴とする内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置。 - 内燃機関の始動時及び/又は燃料噴射量指令値が所定値以上となる運転状態のときに前記異常診断手段による高圧燃料供給システムの異常診断を禁止する異常診断禁止手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の内燃機関の高圧燃料供給システムの異常診断装置。
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