JP3712813B2 - 自燃性物質の締め堅めに適した締め堅め方法、手段及び装置 - Google Patents

自燃性物質の締め堅めに適した締め堅め方法、手段及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自燃性物質、特に、原子力関連産業から生じるスクラップ金属の締め堅めに特に好適な締め堅め方法と、この方法を実施するのに適当な締め堅め手段及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、原子力関連分野において構成され開発されたものである。尚、以下の記載において、本発明を、自燃性のブランケット処置対象物質を、最適化された補助外部ブランケット処置によって締め堅めすることに適用しているが、当業者に於いては、本発明をその他の分野に適用することも可能であることが理解されるであろう。
【0003】
従来、放射能を浴びた核燃料アセンブリの解体(この解体工程は、特に、特許出願EP−A−347312に記載されている)から生じるシェル及び端部部材は、それぞれのすすぎ装置から出された後、この種の高放射能レベル廃棄物専用の同じドラムに投入され、その後、このドラムにセメントスラリを満杯にまで注ぎ込むことによってこのセメントスラリによって(そのまま)被覆していた。そして、安全蓋を溶接によって取り付けた後、これらの充填されたドラムは、直接、保管設備にまで搬送される。
【0004】
この廃棄物の保管容積を大幅に削減するために、これを締め堅めしていた。この締め堅め工程の一例は、特に、特許出願WO−A−94/16449に提案されている。ここでその好適な手順は下記の工程から成る。
▲1▼ 約80リットルの筒状ケースを廃棄物で満たす、
▲2▼ 充填した容器をプレスによって締め堅める、そして、
▲3▼ この新しいタイプの締め堅められた廃棄物を、高レベル容器、HLCと呼ばれているガラス化核融合製品用の容器と同じ構造の容器中にパッケージ化する。
【0005】
具体的には、引火及び/又は爆発の可能性のある金属性物質からなる、この種の自然発火性廃棄物の締め堅めには純粋に技術的な問題が生じる。明かな安全上の理由により、前記廃棄物を収納したケースの締め堅めの前に、好ましくは不活性ガス中にて(締め堅めスカート内での前記ケースの周辺の外部ブランケット処置)、不活性ガスによる乾燥と飽和(内部ブランケット処置)と、更に、漏出ガスの回収とを行うことが必須である。
内部ブランケット処置(締め堅め処理の前における、乾燥ステーションでの、締め堅められるべきケース又は容器の、不活性ガスによる飽和)と、
窒素等の不活性ガスを使用して捕集ダストの吸引を行いながらの、外部ブランケット処置(ケースの締め堅め中における、該ケースの周辺の空間の不活性ガスによる飽和)とから成る技術が、本出願人によって、特許出願WO−A−94−15775に記載されている。
【0006】
尚、その他の固体又は液体を通過させるブランケット処置技術は、その必要とされる不活性物質の量が多大であるためここでは除外される。従って、その性質が、締め堅め対象の廃棄物が有する自燃性に明らかに適している不活性ガスが使用される。
更に、使用される締め堅め装置は、実質的に以下の構成要素を有する。即ち、
▲1▼ 締め堅め対象ケース又は容器を支持する固定ブロック、
▲2▼ 前記ケースとともに前記ブロック上に位置決めされる締め堅めスカート。この締め堅めスカートの目的は、締め堅め手段を案内するとともに、締め堅め中に於いてケースが側方に膨出することを防止することにある(このスカートは、特許出願WO−A−94/16449に記載されているように、水平移動可能に構成して、前記ブロック上の所定位置へと移動された時に、その内部に締め堅め対象ケースが既に配置されているように構成するか、あるいは、ケースの軸芯に平行に移動可能に構成して、ケースの前記ブロック上での位置決め後に、ケースの周囲に位置決めすることが可能に構成することができる)、そして、
▲3▼ 前記ケースの軸芯に沿って移動して、締め堅めスカート内のケースを締め堅め可能な締め堅め手段。
【0007】
そして、このように内部ブランケット処置されたケースの、補助外部ブランケット処置による締め堅め処理は以下のように行われる。
前記締め堅め手段からの圧力の作用によってケースには亀裂が生じる(このケースの特性(即ち、その構成物質、その厚み等)はこの亀裂発生を制御する目的で最適化されている)。そして、この亀裂から、内部のブランケット処置用ガスが漏出し、自燃性ダスト、特にジルカロイ・ダストを捕捉する。ここで、このダストを回収し適当な処理装置にまで退避させることが必要である。同時に、ダストが前記締め堅めスカート内で蓄積し、締め堅めセル中に散乱することを絶対に避けなければならない。ダストの回収は、前記締め堅めスカートの頂部に取り付けられた吸引装置によって行われる。
【0008】
前記補助外部ブランケット処置の目的は、内部のブランケット処置用不活性ガス(最初はケース内部に収納されている)の漏出速度を制御することが困難であることから、締め堅め処理中における、ケース周囲のブランケット状態を補強することにある。この補助外部ブランケット処置は、前記締め堅めスカートの上方に配設された注入ノズルと吸引管とによって行われる。この種の補助外部ブランケット処置は、特許出願WO−A−94/15775の図2に略示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成においては、外部ブランケット処置システムは、締め堅めスカートと、締め堅め手段とケースとから成るアセンブリ(より正確には、ケースと、前記スカート内に入った締め堅め手段の端部とから成る)との間に位置する空間を効果的に掃気することが出来ない。
そこで、本出願人は、ここに、締め堅め工程の安全性を改善することを目的とする上述した外部ブランケット処置技術の改善を提案するものである。より具体的には、下記の手順で行われるような外部ブランケット処置による締め堅め処理(及びその関連手段)を提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、前記締め堅め手段の端部と締め堅め対象のケースとが接触する前に(締め堅め工程の前に締め堅めスカート内部において)、ケースと、締め堅めスカートと締め堅め手段との間に存在する空気を全部、排出する。そして、
締め堅め工程中において(締め堅め対象ケースに対する締め堅め手段の作用中)、発生するすべてのダストを回収する。
これにより、前記処理中、又は処理後(即ち、締め堅めスカートと締め堅められたケースとが分離された時)においてダストが分散する可能性が無くなる。
【0011】
次に、本発明に係る方法、締め堅め手段及び締め堅め装置を、先ず、それらの概観を、次に、付随の図面を参照してより詳細に記載する。
従って、本発明は、先ず、自燃性物質の締め堅めに特に適した締め堅め方法に関する。従来、このような方法において、前述したような物質が充填されかつ、不活性ガスによって飽和されたケース又は容器は、締め堅めスカート内において、該スカートが前記容器と共に載置される支持面と、該支持面に対向して配置され、縦軸芯に沿って移動可能で、かつ、前記締め堅めスカート内に侵入して前記容器と接触(この容器を粉砕するべく)することを目的とする下端部を備えた締め堅め手段との協動によって行われる。
【0012】
このような方法において、本発明の特徴構成によれば、
前記締め堅めスカートが前記容器と接触する前に、前記締め堅め手段の下端部が、前記締め堅めスカート内に少なくとも部分的に係合した時に、前記容器、締め堅めスカート及び締め堅め手段間の空間中に存在する空気を、不活性ガスの吹き込みによって排出し、かつ、
前記締め堅め手段の下端部を容器に押し付けることによって締め堅めを行う時に、前記容器と、スカートと締め堅め手段との間の前記空間を、不活性ガス流によって掃気し、
上記、二つの連続する吹き込み及び掃気工程において、前記不活性ガスは、前記締め堅め手段を介して、該手段の前記下端部を通じて搬送される。
【0013】
このように、本発明による締め堅め処理は、新規な外部ブランケット処置、より正確には、新規な供給手段を有する外部ブランケット処置によって行われるものである。使用する不活性ガスは、前記締め堅め手段を介し搬送され、締め堅められるべき容器の上面において、前記締め堅め手段の下端部のこの端部の側面に直に形成される複数のオリフィスを介して注入される。
前記端部にこれらのオリフィスを形成することによっても、その機械強度には実質的に影響が無いことを本出願人は既に確認している。
【0014】
一実施形態において、前記締め堅め手段を単独の部材として構成する場合には、前記端部は、それ自身が「独立した」部材として構成されない。別の実施形態において、前記締め堅め手段は、一つのタイロッドによって、それぞれの軸芯に沿って互いに接続された複数の部分から構成され、その端部が前記端部として構成される。この第2実施形態の構成において、前記締め堅め手段は、その下端部に少なくとも一つのビードが形成されたラムとして構成することができる。
【0015】
本発明の外部ブランケット処置は、以下の二つの連続した工程において行われる。
不活性ガスの吹き込みである第1段階(締め堅めの前の、締め堅め手段が締め堅め対象の容器の上面と接触する前)、その目的は、締め堅めスカートと、締め堅められるべき容器と締め堅め手段(より正確には、締め堅めスカート内に導入されたその下端部)との間の空間に存在する空気を排出することにある。
掃気としての第2段階。これは、締め堅め工程の開始からその工程全部を通じて、粒子を含有したガス状排出物を掃気するものである。
上記両工程の内の第1工程、即ち、吹き込み工程は、締め堅め手段の前記端部が、前記締め堅めスカートに係合した後(この係合は、前記締め堅め手段の下端部に形成されたオリフィスが、十分に前記スカート内に位置して、これらオリフィスを介して不活性ガスが吹き込まれるのに十分なものである)において行われ、その後、締め堅め手段は、締め堅められるべき容器の上面と接触するまで下降移動され続けるか、もしくは、締め堅め手段が容器上面と接触する直前にその下降移動は一旦中断される。締め堅め手段の移動が、該締め堅め手段の下端部が締め堅められるべき容器の上面から2−3ミリにまで来た時に一時的に中断された時に、不活性が吹き込まれる場合には、この第2実施形態構成を利用することが好ましい。
【0016】
この本発明による外部ブランケット処置の第1段階中における不活性ガスの吹き込みによって、容器と、締め堅めスカートと締め堅め手段との間の空間に最初に存在する空気が吐き出される。もちろん、この空気を排出可能であることが必要であるが、これは、前記空間が、ベース部を通じての周囲雰囲気とまだ連通状態にある場合、即ち、締め堅めスカートが、まだ、その支持面(又はブロック)と接触してこれから力を受けていない場合には、周囲雰囲気(締め堅めがセル内で行われる場合には、そのセルの雰囲気)中に排出されることが好ましい。これは、不活性ガスが締め堅め手段を介して吹き込まれるこの第1段階の好適実施形態である。この実施形態の範囲内において、前記不活性ガスは、開放キャビティ、即ち、前記ベース部を介して外部ど連通している空間へ吹き込まれる。実際に、締め堅めスカートの支持面上への位置決めと、吹き込み操作とを同期させることによって、このような開放キャビティを形成することは完全に可能である。従って、締め堅めスカートが容器(既にブロック上において位置決めされている)の周囲の位置を占有するべく締め堅めの軸芯に対して平行に下降する場合に、この締め堅めスカートの下降移動を、支持面から数ミリの距離で一時的に停止することができる。スカートがまだ「持ち上げられている」状態で、締め堅め手段を下降させ、時間差を持って、あるいは、即座に吹き込み作業を始めることができる。このようにして空気が排出されると、すぐに、スカートはその下降移動を再開して、前記支持面上の安定位置へと移動し、次に、前記掃気作業と締め堅め作業とを同時に開始することが出来る。この不活性ガス掃気による第2段階の詳細については後述する。
【0017】
これに対して、締め堅めステーションにおいて既に容器を充填された平行移動可能な締め堅めスカートが支持面に到着する場合にも(特許出願WO−A−94/16449に記載の方法)、シリンダによってその締め堅めスカートが前記支持面上へと下降移動される直前に、開放キャビティを形成することが可能である。
尚、上記二種類の場合において(即ち、水平移動スカートと、垂直移動スカート)、締め堅めスカートは、円錐状係合によって、前記支持面(又は、ブロック)上にほぼ完全に係合する。
その方法によって、最初に存在する空気を非常に効率的に排出ことが可能である限り、本発明の外部ブランケット処置の前記第1段階(吹き込み)は、開放キャビティにおいて行うことが好ましい。又、不活性ガスを加圧して吹き込みように構成すれば、この排出を更に効率的に行うことができる。即ち、吹き込み作業(開放キャビティ内における)のこの好適実施形態の範囲において、前記吹き込み作業により、前記キャビティ内には僅かな過圧が作り出される。この過圧を完全に制御するためには、上述したように、締め堅め手段の下降が一時中断された時にこの吹き込み作業を行うことが好ましいが、これは必須ではない。
【0018】
同様に、本発明の外部ブランケット処置のこの第1段階(吹き込み)を、閉鎖キャビティ内で行うこと、即ち、締め堅めスカートが支持面上において位置決めされた後、において行うことも本発明の範囲に含まれる。但し、この場合には、掃気された空気を排出しその後、不活性ガスを吹き込むために、適当な吸引装置を設ける必要がある。いずれの場合においても、このような装置は、本発明による外部ブランケット処置の第2段階(掃気)においては使用される。この閉鎖キャビティ内における吹き込み段階(即ち、吸引による)も、該キャビティ内において僅かな過圧が作り出されるように行うことが好ましい。
【0019】
しかしながら、既に説明したように、本発明の外部ブランケット処置の第1段階(吹き込み)は、締め堅めスカートがまだ支持面と接触していない時に、開放キャビティにおいて行うことが好ましい。
前記スカートが支持面と接触し、容器と、締め堅めスカートと締め堅め手段との間の空間に最初に存在する空気が排出された(そして、前記締め堅め手段を通じて吹き込まれた不活性ガスによって置換された)状態で、前記締め堅め手段の端部が容器の上面と接触し、この容器を粉砕する。これによって、前記締め堅め手段をスカート内にて下降移動させることによって、締め堅めが行われる。この締め堅め工程を通じて、放出されたダストを退避させ回収させなければならない。この目的の為に、本発明による外部ブランケット処置は、その第2段階に入る。
即ち、前記締め堅め手段を通じて搬送される不活性ガスを、この手段の端部を通して吹き込む(その側面に形成されたオリフィスを通じて)(第1段階と同様にして)。そして
吹き込まれた不活性ガスと、前記容器内に最初から存在している不活性ガス(容器の粉砕によって放出される内部ブランケット処置用ガス)とを、これらガスが、前記容器、スカート、及び締め堅め手段との間の、締め堅め工程中において形状変化する可能性のある空間の全部を掃気した後、これらのガスを粒子を含んだ状態で回収する。
【0020】
尚、もしも第1段階において既に作動しているのでないのであれば、前記吸引装置を、スカートが支持面と接触して不活性ガスが吹き込まれる直後に始動させなければならない。従って、この掃気作業は、閉鎖キャビティ内で行われる。このキャビティ内に於ける掃気作業の効率を最適化するために(特に、容器と、締め堅め手段と、締め堅めスカートとの間の環状空間の全高さに渡って)、前記吸引装置(吸引手段に接続されている)を、締め堅めスカートに固定することが望ましい。
【0021】
更に、この閉鎖キャビティに於ける不活性ガスの吹き込みと吸引とを、この閉鎖キャビティが僅かな負圧(周囲雰囲気に対して)下に維持される状態で行うとが更に好ましい。これによって、容器から周囲雰囲気(もしも締め堅めがセル内で行われる場合には、その締め堅めセルの雰囲気)中への自燃性又はその他の粒子の分散が避けられることによって、方法の安全性が改善される。
これによって、容器とその内部の自燃性物質とが、その締め堅め工程全体を通じてブランケット処置されるのである。
締め堅めが完了すると、締め堅めスカートを僅かに持ち上げるとともに、締め堅め手段を、その退避方向に僅かに持ち上げる。この締め堅め手段の退避移動に先だって、締め堅められた容器をそのまま取り外すことができる。締め堅め手段を退避させて取り外しを完了した後、締め堅めスカートは完全に持ち上げられる。
【0022】
特許出願WO94/16449に記載されている方法の実施形態において、前記締め堅め手段の退避後、締め堅めスカートは、締め堅められた容器とともに、取り外しステーションへと移送される。
使用する締め堅め方法のいずれの実施形態においても(即ち、締め堅めスカートが水平移動する構成、又は、容器の軸芯に対して平行に移動する構成)、締め堅めが終了して、一旦、締め堅め手段が締め堅めスカートから僅かに持ち上げられた時に、不活性ガスの供給が停止される。
【0023】
従って、本発明による外部ブランケット処置の、それぞれ、吹き込み工程、掃気工程と称する、二つの連続する工程中、不活性ガスは締め堅め手段を介して搬送され、同手段を通じて吹き込まれる。更に、前記不活性ガスの吹き込みは、前記吹き込み作業の最初から掃気作業の終わりまで(中断無く)連続的に行われることが好ましい。そして、この吹き込みは、これら二つの連続する工程中において、共に同じ流速で行われることが好ましい。又、この吹き込みは、前記吹き込み工程の最初から掃気工程の最後まで、中断無く、同じ流速で行われることが好ましい。
【0024】
前述したように、本発明による外部ブランケット処置法は、自燃性のあらゆる物質の締め堅め中、特に、高放射能レベルの核廃棄物を充填した容器の締め堅め中において行うことが出来る。一般に、この方法は、遠隔操作によって、セル中にて行うことが可能である。
以上の記載によって、当業者は本発明の方法の重要性、特に、容器の軸芯に対して平行に移動可能な締め堅めスカートを使用して、自燃性の高放射能レベル核廃棄物の締め堅めの重要性の概要が理解されたであろう。本発明によって行われる外部ブランケット処置は、安全を保証し、締め堅めセルの汚染を減少するものである。これは、更に、締め堅めスカートの汚染(このスカートのライニングの汚染)を最小限にするものである。
【0025】
本発明は、第2に、上述した締め堅め方法を実施するのに適した締め堅め手段に関する。尚、前記方法の構成には、必ずしもこの締め堅め手段の使用を必須とするものではない。
ラム、プレス、又はシリンダ等から構成されるこの締め堅め手段は、従来より、締め堅めスカート内に侵入し、締め堅められるべき物体と接触する端部を有している。この構成のものにおいて、本発明によれば、前記締め堅め手段はその本体に、該手段の使用時において、その端部の近傍へとガスを導くための少なくとも一つのガスダクトを有している。そして、このダクトは、下記の開口部を備えている。
【0026】
前記端部の上流側で、締め堅め作業中において前記締め堅めスカートに侵入しない前記締め堅め手段の部分に形成された、前記ガスの供給を受けるための開口部、そして
前記端部の側面に形成されて前記ガスを供給するための開口部。
前記締め堅め手段は、その全体が、前記締め堅めスカートの内部において垂直軸芯に沿って移動可能である。その高さの一部に渡って延出して、これら締め堅め手段は、その下端部において、複数のオリフィスへと分岐する一つのガスダクトを有している。これらオリフィスは、好ましくは、前記下端部の側面に渡って均等に分布され、その軸芯は、好ましくは、ガスが下方に向けて吹き出されるように方向付けられている。これらオリフィスの配置方向を最適化することによって、注入されるガスの循環を最適化するように構成することが可能である。
【0027】
特に、ガスの側方流を作り出し(上述した掃気作業を最適化するために)、かつ、同時に、締め堅めスカートに対する噴出流の衝撃を最小限に抑え、圧縮力下に於ける締め堅め手段の端部での機械的安定性を維持するべく、ガスが可能な限り接線方向に注入されるように構成することが可能である。
前述したように、前記締め堅め手段は一つの部材から構成することが出来る。これらは、一般に、その下端部に少なくとも一つのビードが設けられたラムとして構成される。該ラムの端部に二つのビード、即ち、中間ビードと、いわゆる固定ビード、を設け、「ヒューズ」(破断部)として作用するその中間ビードを、前記ラムと前記固定ビードとの間に配設することも可能である。これらのビードは取り外し可能で、非常に硬質の材料から形成される。
前記単数又は複数のビードは、タイロッドによって前記ラムに接続されている。本発明の範囲内において、これらの異なった部分(ラム−ビード(単数又は複数)−タイロッド)間に於ける既存の空間を、締め堅め中において、前記締め堅め手段の下端部((固定)端部)において排出されるべき前記ガスのための通路又はダクトを形成するのに利用することが好ましい。
【0028】
本発明の好適実施形態の範囲内において、前記締め堅め手段の異なった構成部分を接続するのに使用される前記タイロッドは、その下部に、長手溝を備えている。このように機械加工することによって、注入ガスのための循環通路が提供される。
【0029】
本発明は、最後に、上述した締め堅め方法、即ち、最適化された外部ブランケット処置による締め堅め処理、を実施するのに特に適した締め堅め装置に関する。
この締め堅め装置は、従来より以下の要素を有する。即ち、
支持面又はブロック、
締め堅められるべき容器とともに、前記支持面上において位置決めされる締め堅めスカート(このスカートを、それが前記ブロック上にて位置決めされる時において、既に容器をセットされているように水平移動可能に構成するか、あるいは、容器をブロック上に位置決めした後で、容器の周部に配置されるように、締め堅め作業の軸芯に対して平行に移動可能に構成することができる)、そして
前記支持面に対向して配設され、かつ、前記締め堅めスカート内において、垂直軸芯に沿って移動可能な締め堅め手段。
【0030】
上記構成のものにおいて、本発明の特徴構成によれば、
前記締め堅め手段は、その本体部において、上述したように、少なくとも一つのガスダクトを備え、これによって、締め堅め作業中において、ガスがその内部で搬送され、その下端部から排出される、そして、
前記装置は、更に、前記締め堅めスカートに固定され、かつ、吸引手段に接続された吸引装置を有している。
吸引を吹き込みと組み合わせることによって、前記装置は、所望のガス掃気流(締め堅め作業中に発生するすべてのダストの排出のため)を作り出すことができる。前記装置は、特にダスト抽出装置として構成可能な、ガス状排出物を処理するためのシステムに接続されている。
前記ガス吸引装置は、主として、好ましくは、非破壊的除去を許容するとともに、前記方法に対する抵抗性を有する(核関連処理においては、放射能に対する抵抗性)システムによって、前記スカートに対して保持された環状チャンバから構成されている。前記チャンバの入口と内部とを、粒子の壁状での蓄積を最小限にするか完全に防止するためには、その粒子の最低捕捉速度よりもはるかに速くなければならない粒子含有ガスの排出速度を最もよく制御できるように最適化することが好ましい。この目的の為に、前記ガス吸引装置に、特に、可変断面領域を設けることが出来る。
次に、図面を参照しながら上述した本発明の三つの態様について詳述する。
尚、これらの図面は純粋に例示的なものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図1(a)ないし(c)を参照して、本発明に依る締め堅め方法を説明する(この図示した実施形態に於いて、締め堅め軸芯に対して平行に移動可能な前記締め堅めスカートは、容器がブロック上に位置決めされた後に、該容器の周囲に配置される)。
乾燥され不活性ガスによって飽和された(内部ブランケット処置)自燃性の廃棄物によって満たされた容器1が、締め堅めステーションのブロック2上にセットされている。この位置は、センサによってチェックされている。その目的のためにロック部材上に載置される持ち上げ位置にあった締め堅めスカート3は、ロックを解除され、下方移動されて、前記容器の周囲に係合している。そして、この下方移動は、その下端部が前記ブロック2から約50ミリの位置で停止されている。容器1と締め堅めスカート3との間に数ミリの空間が形成され、これによって開放キャビティCが形成されるように構成されている。
【0032】
同様に作業前において持ち上げ位置にあった締め堅め手段4も、締め堅めスカート3に続いて下降移動されている。具体的には、これら締め堅めスカート3及び締め堅め手段4は、前記吸引装置5を通過した係合位置にまで降ろされ、その下端部15が、前記容器1の上面から5ミリの位置に来た時に停止される。前記締め堅め手段4がエンコーダによって示される正しい位置に位置決めされると、すぐに、前記締め堅め手段4を介して不活性ガスを吹き込む装置が自動的に始動される。これによって、前記開放キャビティCに存在する空気が、底部を介して排出される(図1(a))。
【0033】
次に、前記スカート3は、その下降移動を完了して前記ブロック2に円錐状に係合する。この一方に於ける締め堅めスカート3の移動と、他方に於ける締め堅め手段4の移動とは、互いに独立して行われる。
次に、前記容器1、スカート3及び締め堅め手段4との間の環状空間C’(この場合、C’は閉鎖キャビティである)内に浮遊するダストを排出を目的とする前記吸引装置5を始動し、前記環状空間C’が効率的に掃気されるように不活性ガスの吹き込みを維持する(図1(b))。
前記ダストは、締め堅め手段4が下降移動される時に発生する。締め堅め圧力がある限度に達するやいなや、前記容器1の壁には亀裂が生じる。そして、該容器1の内部に予め存在していた不活性ガスが、ダスト(放射線を浴びた燃料アセンブリの解体から発生した廃棄物によって満たされた容器の場合においてはジルカロイダスト)と共に、これらの亀裂を通じて前記連続掃気されているキャビティC’に流入する。このようにして自燃性廃棄物は、締め堅め工程を全体を通じて連続的にブランケット処置される。
【0034】
図1(c)は、前記爪堅めスカート3の内部に於ける前記締め堅め手段4の最終位置を示している。
次に、前記スカート3と締め堅め手段4とが、協動で、それぞれのロック位置にまで持ち上げられる前に、締め堅められた容器7の取り外しを行う。吹き出し操作と吸引装置5を介した吸引とを停止する。これによって締め堅めサイクルが完了する。締め堅められた廃棄物7は、保管容器(原子力関連においては高レベル容器(HLC)と呼ばれている)中に収納されるべく移送される。
【0035】
次に、図2ないし図7を参照して、本発明に係る前記締め堅め手段と締め堅め装置とについて説明する。
以下の詳細説明には、本発明の具体的適用例、即ち、原子力関連において例として記載される技術的仕様(寸法)が含まれている。
先ず、図2及び2aないし2cを参照して、不活性ガス吹き出し装置(その吹き出しは、参照番号6によって略示されている)を備えた締め堅め手段について詳述する。この締め堅め手段4は、その下端部に、中間ビード11と、固定ビード15とを備えたラム4’として構成されている。これらのパーツは、タイロッド13によって互いに接続されている。
【0036】
前記吹き出し装置6は、以下の要素を有する。
不活性ガスディスペンサ装置に接続された供給ホース9(このホースの長さは2mであり、その内径は11mmである)、そして
前記ホース9を締め堅め手段4のオリフィスに接続するコネクタ10(この具体例に於いて、該コネクタ10は、STAUBLIタイプの直径11mmの遠隔ハンドル付きコネクタであって、原子力環境に適したものである)。
【0037】
前記オリフィスは、締め堅め手段4のその長さの一部に渡って延出している。
これらのオリフィスは、不活性ガスダクトを形成するものであり、これらは以下の要素に対応する。即ち、
前記ラム本体4’内における、
前記コネクタ10のレベルにおいて締め堅め手段4の幅方向に形成された孔22(直径20mmの二つの垂直孔)、
前記タイロッド13とラム4’との間の数ミリの空間23、そして
前記タイロッド13の案内長全体を通じて形成された溝又は通路24(図3参照)(約6×12×100mmの6つの通路)。
【0038】
そして、前記ラム4’と中間ビード11との間における、
一方がタイロッド13に形成された肩部によって形成され、他方がラム4’のボアの下端部に形成された内部面取り部によって形成された「分配チャンバ」21、そして
前記中間ビード11の上面に形成された「分配チャンバ」26、
更に、前記中間ビード11内における、
前記タイロッド13の軸芯に対して平行な軸芯を有し、前記チャンバ26と連通する複数の孔12(5つの等間隔の位置に穿孔によって形成された直径6mmの5つの孔)、そして、
前記中間ビード11の下面の摩砕によって形成され、前記複数の孔12と連通し、更に、ノズル14内に開口する複数のチャンバ25(5つのチャンバ)、そして、
前記固定ビード15内における、
前記複数のチャンバ25と連通し、前記固定ビード15の中央の位置14’で該ビードの側面に開口する(図4及び図5参照)前記複数のノズル14(ノズル形状に形成された複数の孔)(ガス噴出流を前記キャビティC’の底に向けるべく水平方向に対して30度の角度をなす直径6mmの5つのノズル)、これらノズルの軸芯の水平突出部と前記固定ビード15の周部に対する接線との間の角度が約34度であることによって、一方に於いて、噴流6のスカート3に対する衝撃を最小限にして注入ガスの回転移動を作り出すための最も接線方向に近い注入と、他方に於いて、前記固定ビード15の良好な機械的安定性との両立が確保されている。
互いに連通することにより、上記の様々なオリフィスは、前記不活性ガスが流動することが出来る前記ダクトを構成する。
【0039】
次に、図2,5,6を参照して、前記吸引装置5について詳述する。前記吸引装置5は、前記締め堅めスカート3のライニング上に配設されている。この吸引装置は、以下の要素を有する。
次のものを備えた環状吸入チャンバ、
内リング28の軸芯(前記容器の軸芯と同じ)と外リング29の軸芯との間のオフセットにより、その吸引領域17が可変である3つの大きな吸引オリフィス16。前記吸引チャンバは、その最小断面が吸引ホース20に接続された吸引入口に対してほぼ直径方向に対向するように構成されている(該吸引チャンバの下面は、非破壊的除去を許容し、かつ、放射能に対する抵抗性を有するシステムによって前記スカート3に保持されている)、そして
ガスケット18(図7参照)(ショア硬度60のネオプレーンタイプのガスケット)、このガスケットによって、締め堅めスカート3内に於ける締め堅め手段4の全移動ストロークに渡って、前記チャンバC又はC’と締め堅め手段4との間の気密性が保証される。
【0040】
前記吸引チャンバと吸引ホース20とを接続するコネクタ19(この例では、該コネクタ19は、前述のコネクタ10と同様に、原子力環境に適した直径11mmのSTAUBLIタイプの遠隔ハンドル付きコネクタである)、そして
前記ガス状排出物処理装置に接続された前記吸引ホース20(このホースは、長さが2m、内径が19mmである)。
添付の図面に図示し、上述した寸法仕様を有する本発明の外部ブランケット処置装置を使用して、本発明の方法を、窒素ガスの吹き込みによる、シェルと端部片(放射能を照射された核燃料アセンブリの解体から発生したもの)を充填し乾燥ステーションにてアルゴン(空気よりも重い不活性ガス)によってブランケット処置した容器の締め堅めを行った。
【0041】
前記方法は、図1(a)ないし(c)の下記の条件下で行った。
窒素ガスを前記締め堅め手段を介して搬送し、連続して行われる二つの連続した吹き込み及び掃気工程中にて8l(8リットル)/sの流速で吹き込む。
開放キャビティCへの第1吹き込み工程中においては、2l/sの流速でも十分ではあるが、最初から8l/sの流速で注入することが好ましい。その理由は、単に、これによって、前記キャビティCからの空気の排出が改善されることと、更に、吸引を開始する前に吹き込み作業(閉鎖キャビティC’を掃気するため)を予め規制することが可能となるからである。
【0042】
この8l/sの流率によって、前記ノズル14の出口に於ける窒素ガスの流速は約60m/sとなり、これによって、キャビティC’を完全に掃気することが可能となり、ここで自燃性の粒子が沈積する(締め堅め工程中に於いて)ことが防止される。
【0043】
この8l/sの窒素ガスの流速と、前述した吹き込み装置とにより、前記供給ホース9の上流側に於ける0.1ないし1バールのオーダの前記キャビティC’内の圧力に対する過圧Psが発生し、これによって、前記装置内部で発生する圧力降下を補償することが可能となる。尚、前記圧力降下は、実質的に前記ホース9内に於いて、前記注入ノズル14のすぐ上流側において発生するものである。従って、これらの圧力降下は、実質的に、前記ホース9の長さと、前記ノズル14の形状(直径、角度)とに依存する。
【0044】
吸引に関する限り、前記キャビティC’に到着するガスは、全部、前記吸引装置5によって排出されなければならなず、キャビティC’が僅かな負圧下に置かれることが必要である。前記8l/sの流速によれば、前記粒子の捕捉の最低流速(5.6l/s)を十分に越えることが出来、締め堅め時に発生するダストを良好な排出が保証される。この流速とダスト排出用の上述した吸引装置5とを使用する場合、前記圧力降下を補償し、これによって、排出システム(例えば、ファンにおいて)内において負圧を作り出す必要がある。この負圧は、前記すべての圧力降下と、キャビティC’内において維持されるべき負圧の大きさとによって決まる。
この目的の為に、吸引(前記吸引ホース20の端部で)によって作り出される負圧と、吹き込み(前記供給ホース9の最初の部分)によって作り出される過圧との間を調節するように構成される。
【0045】
別実施形態を説明する。締め堅め手段4を、芯部分と、芯周辺部とにより構成し、芯部分と、芯周辺部とを交互に動かして締め堅めを行うようにしてもよい。この場合、各部の先端をテーパにすれば締め堅めが行いやすくなり好ましい。
【0046】
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る締め堅め方法の特徴工程(外部ブランケット処置の二つの連続工程)を示すブロック図
【図2】本発明に係る締め堅め装置の縦断面図であり、特に、その締め堅め手段(その下端部)と、締め堅めスカートに取り付けられた吸引装置とを示す図
【図3】図2の詳細、即ち、締め堅め手段の下端部を特に示す図
【図4】締め堅め手段の縦立面図
【図5】締め堅め手段の平面図
【図6】締め堅めスカートに取り付けられた吸引装置の断面(図2に於けるIId−IIdに沿った)を示す図
【図7】吸引装置の詳細部Bを示す図
【符号の説明】
1 容器
2 支持面
3 締め堅めスカート
4 締め堅め手段
5 吸引装置
6 吹き出し装置
15 下端部

Claims (11)

  1. 自燃性物質の締め堅めに適した締め堅め方法であって、
    前記物質充填し、不活性ガスによって飽和された容器(1)が、締め堅めスカート(3)内において、該スカート(3)が前記容器(1)と共に載置される支持面(2)と、該支持面(2)に対向して配設されるとともに、垂直軸芯に沿って移動可能な締め堅め手段(4)との間の協動作用によって締め堅められ、前記締め堅め手段(4)が、前記締め堅めスカート(3)内に侵入して前記容器(1)と接触するための下端部(15)を備えたものにおいて、
    前記締め堅め手段(4)の前記下端部(15)が、前記容器(1)と接触する前に前記締め堅めスカート(3)と少なくとも部分的に係合した状態で、前記容器(1)と、前記締め堅めスカート(3)と、前記締め堅め手段(4)との間の空間に存在する空気が不活性ガスの吹き込みによって排出され、そして
    前記締め堅め手段(4)の前記下端部(15)を前記容器(1)に対して押し付けることによって締め堅めが行われる時に、前記締め堅めスカート(3)が前記支持面(2)に係合して、前記容器(1)と、前記スカート(3)と前記締め堅め手段(4)との間の前記空間に存在する粒子を含んだ不活性ガスが、さらなる不活性ガス流によって掃気され、前記二つの連続した吹き込み及び掃気作業において、前記不活性ガスが、前記締め堅め手段(4)を通して搬送され、前記締め堅め手段(4)の前記下端部(15)から吹き込まれることを特徴とする自燃性物質の締め堅めに適した締め堅め方法。
  2. 前記吹き込み作業は、前記スカート(3)内に於ける前記締め堅め手段(4)の移動が一時的に中断される時に行われることを特徴とする請求項1に記載の締め堅め方法。
  3. 前記吹き込み作業は、前記締め堅めスカート(3)がまだ前記支持面(2)と接触していない時に、開放キャビィティ(C)内で行われ、更に、この吹き込み作業が、前記開放キャビィティ(C)を僅かな過圧下に維持した状態において行われることを特徴とする請求項1に記載の締め堅め方法。
  4. 前記掃気作業は、前記締め堅めスカート(3)が前記支持面(2)と接触している状態で、閉鎖キャビティ(C’)内で行われ、前記掃気用の不活性ガスと、前記容器(1)内の不活性ガスとが、粒子を含んだ状態で、吸引装置(5)によって回収され、更に、前記掃気作業が、前記閉鎖キャビティ(C’)を僅かな負圧下に維持した状態において行われることを特徴とする請求項1に記載の締め堅め方法。
  5. 前記不活性ガスは、前記連続した吹き込み及び掃気作業の吹き込み作業の最初から掃気作業の最後まで同じ流速で、前記締め堅め手段(4)を通して連続的に吹き込まれることを特徴とする請求項1に記載の締め堅め方法。
  6. 前記締め堅め方法は、原子力環境等においてセル内にて遠隔操作によって行われることを特徴とする請求項1に記載の締め堅め方法。
  7. 自燃性物質の締め堅めに適した締め堅め手段(4)であって、
    当該締め堅め手段(4)の下端部(15)は、締め堅めスカート(3)内において、この締め堅めスカート(3)を載置する支持面(2)と協働して、前記自燃性物質を充填し不活性ガスで飽和した容器(1)を締め堅めることが可能であり、
    前記締め堅め手段(4)の内部には、前記不活性ガスを搬送するためのガス・ダクト(22+23+24+21+26+12+25+14)が形成され、
    前記締め堅め手段(4)の下端部(15)の側面には、前記不活性ガスを下方に吹き込むための複数のオリフィス(14’)が均等に設けられ、
    前記締め堅め手段(4)の下端部(15)を前記容器(1)に押し付ける前は、前記締め堅め手段(4)の下端部(15)が前記締め堅めスカート(3)と少なくとも部分的に係合し、前記容器(1)と、前記前記締め堅めスカート(3)と、前記締め堅め手段(4)との間に存在する空気が、前記複数のオリフィス(14’)から吹き込まれた不活性ガス流によって排気され、
    前記締め堅め手段(4)の下端部(15)を前記容器(1)に押し付けたときは、前記 締め堅めスカート(3)が前記支持面(2)に係合し、前記容器(1)と、前記締め堅めスカート(3)と、前記締め堅め手段(4)との間の空間に存在する粒子を含んだ不活性ガスが、前記複数のオリフィス(14’)から吹き込まれた更なる不活性ガス流によって掃気される締め堅め手段。
  8. 前記締め堅め手段は前記締め堅めスカート(3)の垂直軸芯に沿って移動可能であり、かつ、該手段(4)は、その下端部に少なくとも一つのビード(11,15)を備えたラム(4’)として構成され、前記ラム(4’)と前記ビード(11,15)とが、タイロッド(13)によって互いに接続され、これらの部分(4’,11,15,13)間に既存の空間が、前記ガスダクト(22+23+24+21+26+12+25+14)を部分的に形成していることを特徴とする請求項7に記載の締め堅め手段。
  9. 前記タイロッド(13)は、その下部に、長手溝(24)を備えている請求項8に記載の締め堅め手段。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載の締め堅め方法を実施するための、自燃性物質の締め堅めに適した締め堅め装置であって、
    支持面(2)と、
    前記支持面(2)上に、締め堅められるべき容器(1)と共に位置決めされる締め堅めスカート(3)と、
    前記支持面(2)に対向して配置されるとともに、前記締め堅めスカート(3)内において垂直軸芯に沿って移動可能な締め堅め手段(4)とを有したものにおいて、
    前記締め堅め手段(4)が請求項7に記載の構成を備えるものであり、該手段が、更に、前記締め堅めスカート(3)に固定され、かつ、吸引手段に接続されたガス吸引装置(5)を有していることを特徴とする自燃性物質の締め堅めに適した締め堅め装置。
  11. 前記ガス吸引装置(5)は、可変断面領域(17)を有していることを特徴とする請求項10に記載の締め堅め装置。
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