JP3712354B2 - 張力変動吸収装置及び該装置を備えた段ボールシートの製造装置 - Google Patents

張力変動吸収装置及び該装置を備えた段ボールシートの製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、張力変動吸収装置及び装置を備えた段ボールシートの製造装置に関し、より詳細には、原紙に生じる張力の変動を的確に吸収することにより品質良好な段ボールシートを製造することができる張力変動吸収装置及び装置を備えた段ボールシートの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
中芯とライナーとの間にニップ圧をほとんど加えることなしに、中芯とライナーとの間で良好な接着を行って、段ボールシートを製造することが可能な段ボールシートの製造装置が開発されている。
この段ボールシートの製造装置について、片面段ボールシートを製造する場合及び両面段ボールシートを製造する場合を以下に説明する。
図7は、従来からの片面段ボールシートの製造装置の概略システム全体図である。図7に示すように、片面段ボールシートの製造装置100は、原紙が送られるラインの上流側から下流側に向かって、原紙ロールを備えたロールスタンド120と、原紙の紙継ぎを行うスプライサー140と、それぞれロールスタンド120から繰り出され、場合により紙継ぎを行った中芯原紙Bとライナー原紙Aとを貼り付けて段ボールシートを製造するシングルフェーサ160とから構成される。
【0003】
ロールスタンド120は、ライナー原紙Aを巻き付けたライナー被駆動ロール180と、中芯原紙Bを巻き付けた中芯被駆動ロール200とを有し、各被駆動ロール180、200は、紙継ぎ用に控えロール(180bのみ示す)を備え、現在使用中のロールの原紙がなくなると、後に説明するスプライサー140によって控えロールに紙継ぎされるようにしている。
【0004】
スプライサー140は、紙継ぎ装置であり、運転中の原紙ロールの原紙を控え中の原紙ロールの原紙に対して圧接することにより紙継ぎを行うための圧接機260と、この圧接機260のライン下流側に配置された、複数のアキュームレータロール280と複数の支持ロール300とからなるアキュームロールユニット320と、複数のアキュームレータロール280を通常運転位置と紙継ぎ位置との間で移動させるためのロール移動手段(図示せず)とを有し、これらのロールにより、複数条のアキュームされた原紙を形成する。このような構成により、使用中の原紙をアキュームレータロール280に何段にも巻き込むことにより溜めておき、紙を継ぐ直前にアキュームレータロール280を通常運転位置から紙継ぎ位置まで移動させ、それによりラインによる原紙の繰り出し量に対して余裕分を確保することにより、使用中の原紙が停止するのと同様な状態にしている間に、新原紙に予め貼っていた両面テープで旧原紙と新原紙とを継ぎ、その後アキュームレータロール280を通常運転位置に戻すようにしている。
【0005】
シングルフェーサ160は、第1段付駆動ロール360と、この第1段付駆動ロール360の回転により、中芯原紙Bが第1段付駆動ロール360との間を通過して波形に形成されるように配置された第2段付ロール380とを有する。さらに、この第2段付ロール380に対して第1段付駆動ロール360の回転方向進み側に、第1段付駆動ロール360と協働して、中芯原紙Bに重ねた形態でライナー原紙Aを案内するための第1案内ロール400を第1段付駆動ロール360に設けるとともに、この第1案内ロール400に対して第1段付駆動ロール360の回転方向進み側に、第1段付駆動ロール360と協働して、糊付けされたライナー原紙A及び中芯Bを案内するための第2案内ロール440を有する。なお、第1案内ロール400と第2段付ロール380との間に、波形に形成された中芯に糊を塗布するための糊付けロール420を第1段付駆動ロール360に設けている。
【0006】
このような構成により、繰り出された中芯原紙は、第1段付駆動ロール360と第2段付ロール380の間を所定ニップ圧で通過することにより波形状の中芯に形成された後、糊付けロール420により糊が塗布される一方、繰り出されたライナーAは、糊が塗布された中芯Bとともに第1段付駆動ロール360の外周面に沿って、第1段付駆動ロール360と第1案内ライナー400との間、さらに第1段付駆動ロール360と第2案内ロール440との間を通過する。
【0007】
このとき、第2案内ロール440の回転速度を第1段付駆動ロール360の回転速度より大きくすることにより、第1案内ロール400と第2案内ロール440との間で、ライナー原紙Aに対して所定張力が付加され、それによりライナー原紙Aが中芯Aを挟んだ状態で第1段付駆動ロール360の外表面に押圧される。この状態でライナー原紙A及び中芯Bが案内される間に、ライナー原紙Aと中芯Bとの接着が完了し、片面段ボールシートが完成する。
【0008】
このように、第1段付駆動ロール360と第1案内ロール400との間でライナーA及び中芯に大きなニップ圧を付加する代わりに、第1案内ロール400と第2案内ロール440との間でライナーAに張力を付加することによって、中芯とライナーAとの間の良好な接着を行っている。換言すれば、従来は、中芯とライナーとの貼り付けを線接触の形態で行っていたのを、面接触の形態で行うことにより、ライナーの外面に押圧痕が付き、後工程のバーコード印刷工程等に悪影響を与えるのを防止することが可能となった。
【0009】
次に、両面段ボールシートの製造装置は、シングルフェーサで製造された片面段ボールシートにバックライナーを貼り合わせて両面段ボールシートを製造するために、上述の片面段ボールシートの製造装置と、バックライナーを供給するバックライナー供給装置と、片面段ボールシートとバックライナーを貼り付けて、両面段ボールシートを製造するためのダブルフェーサとを有する。バックライナー供給装置は、バックライナーロールスタンドと、スプライサーとを有する。一方ダブルフェーサは、形成された片面段ボールシート及び供給されたバックライナーをそれぞれ予備加熱するためのプレヒータと、予備加熱した片面段ボールシート及びバックライナーにそれぞれ糊付けするためのグルーマシンと、糊付けされた片面段ボールシート及びバックライナーを接着するためのヒーティングユニットとを有する。
【0010】
このような構成により、片面段ボールシートとバックライナーとを貼り付けることによって、片面段ボールシートの場合と同様に、押圧痕の残らない良好に貼り付けされた両面段ボールシートが製造される。
【0011】
しかしながら、このような片面及び両面段ボール製造装置には、中芯とライナーとの貼り付けが両者に生じる張力により大きく影響を受けることに起因して、紙継ぎ時及び通常運転時の運転モードに基づいて、以下のような技術的問題がある。
第1に、紙継ぎ時、特にライナーに生じる張力が変動する。
【0012】
より詳細には、紙継ぎの際、前述のように、旧原紙と新原紙とを圧接して紙継ぎを行う間、ダンサーロールが通常運転位置から紙継ぎ位置まで移動することによって、旧原紙の繰り出しがない、即ち旧原紙に働く張力がほとんどない状態が形成されるようにしてある。しかしながら、ダンサーロールの移動は、通常圧接の開始に伴って行われるため、このような圧接に伴い原紙に衝撃荷重が発生し、それにより原紙には略パルス状の張力の変動が生じる。
【0013】
第2に、通常運転時、完成した片面段ボールは、たとえばダブルフェーサ或いは印刷工程等後工程で処理するために、図7に示すように、中芯とライナーとの接着部分を乾燥させるために、所定乾燥時間を確保することを目的に、滞留させている。このとき、後工程の処理速度が上がると、滞留部分が減って乾燥時間を確保できなくなるので、シングルフェーサ160における処理速度もそれに基づいて上げる必要が生じる。これにより、原紙の引っ張り速度が速くなり、原紙に生じる張力が増大する。また逆に、後工程の処理速度が遅くなると、滞留部分が多すぎるので、シングルフェーサ160における処理速度もそれに基づいて下げる必要が生じ、原紙の引っ張り速度が遅くなり、原紙に生じる張力が低下する。このように、効率的な製品処理の観点から、人為的に張力を変動させざるをえない状況が生じる。
【0014】
このように、通常運転時及び紙継時それぞれにおいて、ライナー或いは中芯に生じる張力が変動するが、それに起因して、以下のように、段ボールシート製品に対して種々の問題が生じる。
【0015】
片面段ボールシート及び両面段ボールシートに共通の問題としては、第1に、完成した段ボールシートに反りが発生することである。この反りは、S字反り、下反り及び上反りに大別され、それらが流れ方向及び/又は幅方向に発生して、印刷工程、製箱工程に悪影響を与えるともに、完成する箱の強度を低下させる。
【0016】
第2に、製造された段ボールシートを切断したり、或いは生産量を計測するために、段ボールシートの端に小さいマークを所定指定ピッチで印刷し、このマークをセンサーで読み取ることにより各種の生産管理データとして使用しているが、張力の変動によって、マーク間のピッチが変化し、それにより切断長さのエラーや各種生産管理データに悪影響が及ぼされる。
【0017】
片面段ボールシート特有の問題としては、第1に、糊が乾燥して接着が完了するまでの間に、中芯或いはライナーに生じる張力が変動すると、中芯とライナー間の接着位置がずれて良好な接着が行われないことである。
第2に、特に中芯固有の問題として、中芯に過度の張力が急に加わると、段割れ及び段倒れが発生することがある。
以上のように、運転モードに応じた張力の変動により段ボールシート製品に対して種々の問題が生じるが、このような張力の変動に対処するための張力変動吸収装置が、例えば特開平10-45290号公報に開示されている。
【0018】
この張力変動吸収装置は、スプライサーのライン下流側に設けられ、原紙が巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側の原紙及びライン下流側の原紙を通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構とを備えた、原紙に生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段と、原紙を繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過する原紙に対して所定ニップ圧を作用しながら、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、原紙の繰り出し速度を増減することにより、原紙に生じる張力を調整するための張力調整手段を、この張力変動検出手段のライン上流側近傍に有する。
以上のような構成によれば、張力変動検出手段により原紙に生じる張力の変動を検出し、この検出した張力の変動に基づいて、原紙の繰り出し速度を調整することにより、原紙に生じる張力を調整し、それにより張力の変動を制限することが可能となる。
【0019】
しかしながら、このような従来の張力変動吸収装置には、以下のような技術的問題点がある。
第1に、この張力変動吸収装置は、ダンサーロールに作用する原紙からの張力とピストン/シリンダー機構からの付勢力とを釣り合わせた上で、張力の変動があれば、この釣り合い状態がくずれ、その結果ダンサーロールが移動することを利用して、ダンサーロールの移動を検出することによって、張力の変動を検出しているところ、張力の変動に対する検出感度は、主にダンサーロールの移動の張力の変動に対する応答性に依存する。この点で、ライン上流側及びライン下流側の原紙の延び方向が、ラックの延び方向と平行でない場合には、張力の変動のうちラックの延び方向成分しか釣り合いに対して影響を及ぼさないので、上記応答性が劣ることは避けられない。特に、前述したように、シングルフェーサ及びダブルフェーサにおける段ボール製品に対する問題は、張力の微妙な変動によっても生じる。とりわけ、シングルフェーサにおける中芯とライナーとの接着は、接合強度に優れた浸透接着ではなく、主に界面接着によるため、張力の微妙な変動に伴う中芯とライナーとの間の少しのずれであっても、接着不良を引き起こす可能性がある。
【0020】
第2に、ロールスタンドからスプライサを経てシングルフェーサ或いはダブルフェーサに到るラインの全長は、相当な長さに及ぶため、途中に設けた中間ロールの摩擦等機械的ロス或いは加減速さ分等の張力に対する外乱が生じ得るため、実際に張力の変動を問題とする位置と、張力を検出する位置或いは張力を調整する位置とが離れていると、的確な張力の検出及び調整を行うことができないか、或いは非常に困難となる。この点で、実際に張力の変動を問題とするシングルフェーサ及びダブルフェーサの上流側近傍で張力の検出及び調整することが強く望まれる。
一方、このような張力の変動を防止するために、既存の段ボール製造装置に対して大幅な改造、場合により取り替えが必要となるのでは、高額な初期コスト及び製造ラインの長期間の停止が余儀なくされる。この点で、既存の段ボール製造装置に対して、ワンユニットとして組み込み可能な張力変動吸収装置の開発が強く望まれる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、原紙に生じる張力の変動に対して、迅速且つ的確に対応することが可能な段ボールシートの製造装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、中芯とライナーとの間の良好な接着を確実に行うことにより品質良好な段ボールを製造可能な段ボールシートの製造装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、既存の段ボールシートの製造装置に大幅な改造或いは変更を行うことなく、ワンユニットとして組み込み可能な、原紙に生じる張力の変動を防止することができる張力変動吸収装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、本発明の張力変動吸収装置は、
原紙が巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側の原紙及びライン下流側の原紙を通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構とを備えた、前記ダンサーロールの釣り合い基準位置からの移動を通じて、原紙に生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段と、
原紙を繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過する原紙に対して所定ニップ圧を作用しながら、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、原紙の繰り出し速度を増減することにより、原紙に生じる張力を調整するための張力調整手段を、この張力変動検出手段のライン上流側近傍に有する張力変動吸収装置において、
前記張力変動検出手段は、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側の原紙の延び方向と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン下流側の原紙の延び方向とがそれぞれ、前記ラックの延びる方向と略平行となるように、前記ダンサーロールのライン上流側及びライン下流側にそれぞれ、案内ロールをさらに有し、
前記ピストン/シリンダー機構は、ライン上流側原紙及びライン下流側原紙を通じて前記ダンサーロールに作用する張力に基づいて、その付勢力が調整可能であり、
前記押圧ロールは、それぞれが前記駆動ロールの軸長より短い軸長を有するとともに、前記駆動ロールの軸長に沿って略直線状に整列した複数のロールからなる構成としてある。
【0023】
上記課題に鑑み、本発明の片面段ボールシートの製造装置は、
ライナー原紙及び中芯原紙を繰り出しながら、ライナー原紙と中芯原紙を所定の波形状に形成した中芯とを貼り合わせて、片面段ボールシートを製造するシングルフェーサを備えた片面段ボールシートの製造装置において、
前記シングルフェーサのライン上流側近傍に、ライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段を有し、
この張力変動検出手段は、ライナー原紙及び/又は中芯原紙が巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙及びライン下流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙を通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙の延び方向と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン下流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙の延び方向とがそれぞれ、前記ラックの延びる方向と略平行となるように、前記ダンサーロールのライン上流側及びライン下流側にそれぞれ設けた案内ロールとを有し、
さらに、この張力変動検出手段のライン上流側近傍に、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、ライナー原紙及び/又は中芯原紙のシングルフェーサへの繰り出し速度を増減することにより、シングルフェーサ近傍のライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力を調整するための張力調整手段を有し、
この張力調整手段は、ライナー原紙及び/又は中芯原紙を繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過するライナー原紙及び/又は中芯原紙に対して所定ニップ圧を作用する構成としてある。
【0024】
上記課題に鑑み、本発明の片面段ボールシートの製造装置は、
ライナー原紙を巻き付けたライナー被駆動ロールと、
中芯原紙を巻き付けた中芯被駆動ロールと、
ライナー被駆動ロールからライナー原紙を繰り出し、一方中芯被駆動ロールから中芯原紙を繰り出しながら、ライナー原紙と中芯原紙を波形状に形成した中芯とを、ライナー原紙に張力を加えることにより貼り合わせて、片面段ボールシートを製造するシングルフェーサと、
前記ライナー被駆動ロール及び/又は前記中芯被駆動ロールと前記シングルフェーサとの間に設置された、ライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力を検出するための張力検出手段とを有し、
前記ライナー被駆動ロール及び/又は中芯被駆動ロールは、この張力検出手段によって検出された張力に基づいて、前記ライナー被駆動ロール及び/又は中芯被駆動ロールの回転速度を減速することにより、ライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力を粗調整するための張力粗調整手段を有する片面段ボールシートの製造装置において、
前記シングルフェーサのライン上流側近傍に、ライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段を有し、
この張力変動検出手段は、ライナー原紙及び/又は中芯原紙が巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙及びライン下流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙を通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙の延び方向と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン下流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙の延び方向とがそれぞれ、前記ラックの延びる方向と略平行となるように、前記ダンサーロールのライン上流側及びライン下流側にそれぞれ設けた案内ロールとを有し、
さらに、この張力変動検出手段のライン上流側近傍に、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、ライナー原紙及び/又は中芯原紙のシングルフェーサへの繰り出し速度を増減することにより、シングルフェーサ近傍のライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力を調整するための張力調整手段を有し、
この張力調整手段は、ライナー原紙及び/又は中芯原紙を繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過するライナー原紙及び/又は中芯原紙に対して所定ニップ圧を作用する構成としてある。
【0025】
また、紙継ぎ装置を前記張力調整手段のライン上流側にさらに有し、この紙継ぎ装置は、運転中の原紙ロールの原紙と控え中の原紙ロールの原紙とを圧接することにより紙継ぎをするための圧接機と、
この圧接機のライン下流側に配置された、複数のアキュームレータロールと複数の支持ロールとを備えたアキュームロールユニットと、
複数のアキュームレータロールを通常運転位置と紙継ぎ位置との間で移動させるためのロール移動手段とを有し、
この複数のアキュームレータロールが前記紙継ぎ位置にあるとき、複数条のアキュームされた原紙を形成するのが好ましい。
【0026】
さらにまた、前記シングルフェーサは、外周面に波形段部を形成した第1段付駆動ロールと、この波形段部に噛み合う波形段部を外周面に形成した、前記第1段付駆動ロールの回転により、中芯原紙が第1段付駆動ロールとの間を通過して波形に形成されるように配置された第2段付ロールとを有し、
さらに、この第2段付ロールに対して前記第1段付駆動ロールの回転方向進み側に、前記第1段付駆動ロールと協働して、前記第1段付駆動ロールの外周面に沿って中芯の上に重ねた形態でライナー原紙を案内するための第1案内ロールを前記第1段付駆動ロールに設け、
さらに、この第1案内ロールに対して前記第1段付駆動ロールの回転方向進み側に、前記第1段付駆動ロールと協働して、前記第1段付駆動ロールの外周面に沿ってライナー原紙及び中芯を案内するための第2案内ロールを前記第1段付駆動ロールに設け、
前記第1案内ロールと前記第2案内ロールとの間で、ライナー原紙に対して所定張力を付加することにより、ライナー原紙を中芯を挟んだ状態で前記第1段付駆動ロールの外周面に押圧するように、前記第2案内ロールの回転速度を前記第1段付駆動ロールの回転速度より大きくするのがよい。
【0027】
上記課題に鑑み、本発明の両面段ボールシートの製造装置は、
ライナーと所定波形に形成された中芯とからなる片面段ボールシートと、バックライナーとを貼り合わせて、両面段ボールシートを製造するダブルフェーサを備えた両面段ボールシートの製造装置において、
前記ダブルフェーサのライン上流側近傍に、バックライナーに生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段を有し、
この張力変動検出手段は、バックライナーが巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のバックライナー及びライン下流側のバックライナーを通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のバックライナーの延び方向と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン下流側のバックライナーの延び方向とがそれぞれ、前記ラックの延びる方向と略平行となるように、前記ダンサーロールのライン上流側及びライン下流側にそれぞれ設けた案内ロールとを有し、
さらに、この張力変動検出手段のライン上流側近傍に、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、バックライナーのダブルフェーサへの繰り出し速度を増減することにより、ダブルフェーサ近傍のバックライナーに生じる張力を調整するための張力調整手段を有し、
この張力調整手段は、バックライナーを繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過するバックライナーに対して所定ニップ圧を作用する構成としてある。
また、前記片面段ボールシートは、上述の片面段ボールシートの製造装置によって製造されるのがよい。
【0028】
【作用】
以上の構成を有する本発明の張力変動吸収装置によれば、ワンユニットとして構成しつつ、押圧ロールを複数のロールに分割することにより原紙にしわが生じるのを防止しながら、ダンサーロールに巻き掛けられるライン上流側の原紙の延び方向とライン下流側の原紙の延び方向とがそれぞれ、ダンサロールをピニオンを介して支持するラックの延びる方向と略平行となるように配置することにより、原紙に生じる張力が変動する際、張力の変動のラックの延び方向成分が卓越する結果、ダンサーロールの釣り合い基準位置からの移動に対する応答性を向上することが可能となり、その結果張力の変動に対する微調整を行うことができる。
また、張力と釣り合うピストン/シリンダ機構の付勢力を調整可能とすることにより、ダンサーロールの釣り合い基準位置における張力値、すなわち張力の変動を検出する際の基準張力値を調整することが可能となり、それにより張力の変動そのものだけでなく、例えば過度の張力を検出し、それを調整することが可能となる。
【0029】
以上の構成を有する本発明の片面段ボールシートの製造装置によれば、中芯原紙或いはライナー原紙に生じる張力の変動が問題となるシングルフェーサの上流近傍に張力変動検出手段を設け、この張力変動検出手段により中芯原紙或いはライナー原紙に生じる張力の変動を検出し、この検出した張力の変動に基づいて、中芯原紙或いはライナー原紙のシングルフェーサに向かう繰り出し速度を調整することにより、原紙に生じる張力を調整し、それにより張力の変動を一定範囲以内に制限することが可能となる。
これにより、通常運転時、ダブルフェーサ工程或いは印刷工程等後工程との関係でシングルフェーサの原紙処理速度の変更が生じたり、或いは紙継ぎ時、スプライサーにより原紙にパルス状の張力変動が生じる場合、シングルフェーサにおける張力の変動を実質的に検出して、その張力の変動に基づいて張力を微調整することにより、シングルフェーサにおける張力の変動を的確且つ迅速に防止し、その結果このような張力の変動に伴う中芯とライナーとの間の接着不良或いは片面段ボールシートの反り並びに中芯の段割れ或いは段倒れを防止することにより、品質良好な片面段ボールシートを製造することが可能となる。
【0030】
以上の構成を有する本発明の両面段ボールシートの製造装置によれば、バックライナーに生じる張力の変動が問題となるダブルフェーサの上流近傍に張力変動検出手段を設け、この張力変動検出手段によりバックライナーに生じる張力の変動を検出し、この検出した張力の変動に基づいて、バックライナーのダブルフェーサに向かう繰り出し速度を調整することにより、バックライナーに生じる張力を調整し、それにより張力の変動を一定範囲以内に制限することが可能となる。
これにより、通常運転時、製箱工程或いは印刷工程等後工程との関係でダブルフェーサの原紙処理速度の変更が生じたり、或いは紙継ぎ時、スプライサーによりバックライナーにパルス状の張力変動が生じる場合、ダブルフェーサにおける張力の変動を実質的に検出して、その張力の変動に基づいて張力を微調整することにより、ダブルフェーサにおける張力の変動を的確且つ迅速に防止し、その結果このような張力の変動に伴う両面段ボールシートの反りを防止し、或いは切断工程等後工程に対する生産性の低下等生産管理上への悪影響を回避することより、品質良好な両面段ボールシートを製造することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図1乃至図5を参照しながら、以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる片面段ボールシートの製造装置の概略システム全体図である。図2は、図1のA部の拡大図である。図3は、図2の矢視IIIから見た部分側面図である。図4は、図4(a)は、図2の矢視IVから見た部分平面図であり、図4(b)は、図4(a)の矢視Vから見た部分側面図である。図5は、張力変動吸収装置の作用を説明するための概略図である。
【0032】
本発明の第1の実施の形態は、片面段ボールシートDの製造装置に係わる。
図1に示すように、片面段ボールシートDの製造装置10は、ライナー原紙A及び中芯原紙Bを繰り出しながら、ライナー原紙Aに所定の波形状に形成された中芯を貼り合わせて、片面段ボールシートDを製造するために、原紙が送られるラインの上流側から下流側に向かって、原紙ロールを備えたロールスタンド12と、原紙の紙継ぎを行うスプライサー14と、それぞれロールスタンド12から繰り出され、場合により紙継ぎを行った中芯原紙B及びライナー原紙Aを貼り付けて段ボールシートを製造するシングルフェーサ16とから構成される点で、従来の片面段ボールシートDの製造装置と基本的に同様である。
ロールスタンド12は、図1に示すように、ライナー原紙Aを巻き付けたライナー被駆動ロール18と、中芯原紙Bを巻き付けた中芯被駆動ロール20と、ライナー被駆動ロール18とシングルフェーサ16との間に設置された、ライナー原紙Aに生じる張力を検出するための張力検出手段22とを有し、ライナー被駆動ロール18は、張力検出手段22によって検出された張力に基づいて、ライナー被駆動ロール18の回転速度の減速量を調整することにより、ライナー原紙Aに生じる張力を粗調整するための張力粗調整手段24を有する。より詳細には、張力検出手段22は、従来から公知の張力検出器であり、一方張力粗調整手段24は、従来から公知のブレーキ装置であり、ライナー被駆動ロール18の巻出軸にブレーキを掛けてライナー被駆動ロール18の回転速度を低減するようにしている。張力検出器で検出したライナー原紙Aの張力信号は、張力アンプ25を介して張力粗調整手段24に送信され、この信号に基づいてブレーキ力を調整するようにしている。
【0033】
スプライサー14は、 運転中の原紙ロールの原紙と控え中の原紙ロールの原紙とを圧接することにより紙継ぎをするための圧接機26と、この圧接機26のライン下流側に配置された、複数のアキュームレータロール28と複数の支持ロール30とを備えたアキュームロールユニット32と、複数のアキュームレータロール26を通常運転位置と紙継ぎ位置との間で移動させるためのロール移動手段(図示せず)とを有し、この複数のアキュームレータロール28が紙継ぎ位置にあるとき、複数条のアキュームされた原紙を形成するようにしている。
【0034】
シングルフェーサ16は、 外周面に波形段部を形成した第1段付駆動ロール36と、この波形段部に噛み合う波形段部を外周面に形成した、第1段付駆動ロール36の回転により、中芯原紙Bが第1段付駆動ロール36との間を通過して波形に形成されるように配置された第2段付ロール38とを有する。さらに、この第2段付ロール38に対して第1段付駆動ロール36の回転方向進み側に、第1段付駆動ロール36と協働して、第1段付駆動ロール36の周面に沿って中芯原紙Bの上に重ねた形態でライナー原紙Aを案内するための第1案内ロール40を第1段付駆動ロール36に設けるとともに、この第1案内ロール40に対して第1段付駆動ロール36の回転方向進み側に、第1段付駆動ロール36と協働して、糊付けされたライナー原紙A及び中芯を第1段付駆動ロール36の周面に沿って案内するための第2案内ロール44を有する。なお、第1案内ロール40と第2段付ロール38との間に、波形に形成された中芯に糊を塗布するための糊付けロール42を第1段付駆動ロール36に設けてある。第1案内ロール40と第2案内ロール44との間で、ライナー原紙Aに対して所定張力を付加することにより、ライナー原紙Aを中芯を挟んだ状態で第1段付駆動ロール36の外表面に押圧するように、第2案内ロール44の回転速度を第1段付駆動ロール36の回転速度より大きくしている。以上の構成により、ライナー被駆動ロール18からライナー原紙Aを繰り出し、一方中芯被駆動ロール20から中芯原紙Bを繰り出しながら、ライナー原紙Aと中芯原紙Bを波形状に形成した中芯とを、ライナー原紙Aに張力を加えることにより貼り合わせて、片面段ボールシートDを製造するようにしている。
【0035】
次に、本発明の特徴部分である張力変動吸収装置50は、スプライサー14の下流、シングルフェーサ16のライン上流近傍にワンユニットとして組み込み可能になっている。
図1及び図2に示すように、張力変動吸収装置50は、各側に設けたフレーム73の間に、シングルフェーサ16のライン上流側近傍に、シングルフェーサ16近傍のライナー原紙Aに生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段52と、この張力変動検出手段52のライン上流側に、この張力変動検出手段52によって検出された張力変動に基づいて、ライナー原紙Aのシングルフェーサ16への繰り出し速度を調整することにより、シングルフェーサ16近傍のライナー原紙Aに生じる張力を調整するための張力調整手段54とを有する。
より詳細には、図2に示すように、張力調整手段54は、ライナー原紙Aを繰り出す駆動ロール56と、この駆動ロール56の回転速度を調整するための回転速度調整手段(図示せず)とを有する。張力調整手段54は、駆動ロール56に隣接して設けられた押圧ロール60をさらに有し、駆動ロール56と押圧ロール60との間を通過するライナー原紙Aに対して所定ニップ圧を作用する。押圧ロール60は、図3に示すように、それぞれが駆動ロール56の軸長より短い軸長を有するとともに、駆動ロール56の軸長に沿って略直線状に整列した5つのロールからなる。これにより、ライナー原紙Aと駆動ロール56との間の滑りを防止するに十分な所定ニップ圧をライナー原紙Aに加えつつ、ライナー原紙Aにしわが生じるのを防止することができる。
【0036】
一方、張力変動検出手段は、図4に示すように、ライナー原紙Aが巻き掛けられたダンサーロール62と、このダンサーロール62をその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオン64aと、このピニオン64aと噛み合うラック64bとからなるピニオン/ラック機構64と、このダンサーロール62に対するライン上流側の原紙及びライン下流側の原紙を通じて、ダンサーロール62に作用する張力と釣り合うように、このダンサーロール62を付勢するピストン/シリンダー機構66とを有する。このダンサーロール62の釣り合い基準位置からの移動は、エンコーダ(図示せず)によって検出され、検出信号が駆動ロール56の回転速度調整手段58に送信されるようにしている。さらに、図2に示すように、ダンサーロール62に対するライン上流側の原紙の延び方向と、ダンサーロール62に対するライン下流側の原紙の延び方向とが、略平行となるように、ダンサーロール62のライン上流側及びライン下流側それぞれに案内ロール68、69を設けている。これにより、ライナー原紙Aのダンサーロール62に対する巻き掛け角度は、略180度となる。さらに、ピストン/シリンダー機構66は、ライン上流側原紙及びライン下流側原紙を通じてダンサーロール62に作用する張力に基づいて、その付勢力が調整可能としている。
【0037】
以上の構成を有する片面段ボールの製造装置10について、その作用を以下に説明する。
まず、ライナー原紙A及び中芯原紙Bが、シングルフェーサ16の駆動ロール56によってそれぞれの被駆動ロール18から繰り出される。このとき、ライナー原紙A及び中芯原紙Bに発生する張力を検出し、この検出値に基づいて、それぞれの被駆動ロールに設けられたブレーキ装置によって被駆動ロール56の回転速度の低減量を調整することにより、張力を粗調整する。これにより、ライナー原紙A及び中芯原紙Bそれぞれには、しわの発生を防止するのに必要なベースの張力が掛けられる。次いで、スプライサー14において、ライナー原紙A及び中芯原紙Bは、適宜紙継ぎされ、その際、原紙には張力の変動が生じる。次いで、プレヒータ15によって、ライナー原紙Aは予備加熱される。
次いで、ライナー原紙A及び中芯原紙Bは、プレヒータ15、ガイドロール75を経て張力変動吸収装置50に到る。ここで、シングルフェーサ16の上流側近傍に設置された張力変動検出手段52によってライナー原紙Aに生じる張力の変動を検出するとともに、検出した張力の変動に基づいて、ライナー原紙Aのシングルフェーサ16に向かう原紙繰り出し速度を調整することによって、シングルフェーサ16近傍のライナー原紙Aに生じる張力を調整して、張力の変動が一定範囲内に収まるようにする。
【0038】
より具体的には、紙継ぎ時或いは通常運転時に原紙に生じる張力が一定範囲を越えて変動すると、ダンサーロール62は、両端に設けられたピニオン64aがラック64b上を噛み合いながら移動することにより、基準釣り合い位置からころがり移動する。例えば、張力が一定範囲以上上がった場合には、ダンサーロール62は、図5において、図面上左側に移動する。この移動をエンコーダ(図示せず)によって検出し、エンコーダから駆動ロール56に制御信号を送る。この制御信号に基づいて、駆動ロール56は、その回転速度を調整して、ライナー原紙Aの繰り出し速度を調整する。ライナー原紙Aは、駆動ロール56と駆動ロール56に近接して設けられた押圧ロール60との間を通過する際、5つの分割ロールにより原紙にしわが生じないようにしながら、所定ニップ圧で駆動ロール56に対して押圧されるので、ライナー原紙Aと駆動ロール56との間に滑りを生じることなく、駆動ロール56によって、駆動ロール56の回転速度に応じた繰り出し速度で送り出される。例えば、駆動ロール56の回転速度をシングルフェーサ16の第1段付駆動ロール36による繰り出し速度より大きくした場合には、駆動ロール56の下流側の原紙に生じる張力は、原紙に弛みが生じて減少し、一方シングルフェーサ16の第1段付駆動ロール36による繰り出し速度より小さくした場合には、駆動ロール56の下流側の原紙に生じる張力は、原紙に引っ張りが生じて増大する。駆動ロール56によるこのような張力の積極的な増減により、駆動ロール56の上流側で原紙に生じる張力の変動を吸収すべく微調整し、その結果、シングルフェーサ16近傍における原紙の張力の変動を所定範囲内に制限することができる。
【0039】
なお、ピストン/シリンダー機構66によるダンサーロール62の付勢力を調整することにより、或いは案内ロール68、69の設置位置を適宜選択することにより、ダンサーロール62に巻き掛けられた原紙の上流側及び下流側の延び方向を適宜調節することにより、釣り合い基準位置において原紙に生じる張力の値を調整することができる。これにより、張力の変動の基準となる基準張力値を適宜調節することが可能となる。
次いで、このようにシングルフェーサ16の上流近傍側で適宜張力の変動が防止されたライナー原紙Aが、ガイドロール77を経てシングルフェーサ16に至り、ここで、中芯原紙Bが所定の波形の中芯に形成されるとともに、糊付け手段によって中芯原紙Bの段頂部に糊が付与され、その一方でライナー原紙Aが供給され、糊が付与された中芯とライナー原紙Aが接着される。このようにして、中芯とライナー原紙Aとは、ライナー原紙Aに加わる張力によって、ニップ圧を加えることなく接着される。ここで、シングルフェーサ16の上流側で張力の変動を防止しているので、ライナー原紙Aと中芯との間のずれが防止され、良好な接着が可能となるとともに、片面段ボールシートDに反りが発生するのを防止することができる。さらに、片面段ボールシートDに印刷したマークのピッチが変化するのを防止することができるので、生産管理或いは後工程、例えば切断工程に対する悪影響を回避することができる。
次いで、完成した片面段ボールシートDは、テイクアップコンベア70を経て搬送コンベア71に送られ、ここで印刷工程或いは切断工程等後工程に備えて待機状態に置かれる。
以上のように、原紙に生じる張力の変動を防止することにより、品質良好な片面段ボールシートDの製造が可能となる。
【0040】
以下に、図7を参照しながら、第2の実施の形態を説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態に係わる両面段ボールシートの製造装置の概略システム全体図である。
本実施の形態に係る段ボールシートの製造装置は、両面段ボールシートの製造装置であり、特にフルートの異なる片面段ボールシートDを2層とバックライナーCとを貼り付けた両面段ボールシートを対象とする。
図7に示すように、両面段ボールシートの製造装置10は、Aフルート用の片面段ボールシートDを製造する片面段ボールシートDの製造装置(図示せず)と、Bフルート用の片面段ボールシートDを製造する片面段ボールシートDの製造装置(図示せず)と、バックライナーCを供給するバックライナーC供給装置82と、片面段ボールシートDとバックライナーCを貼り付けて、両面段ボールシートを製造するためのダブルフェーサ84とから概略構成される。
A及びBフルート用の片面段ボールシートDの製造装置は、第1の実施の形態のものと同じであるので、その説明は省略する。A及びBフルート用の片面段ボールシートDの製造装置それぞれは、各シングルフェーサの上流側近傍に張力変動吸収装置を備える。
【0041】
バックライナーC供給装置82は、第1の実施の形態におけるライナー供給の場合と同様に、バックライナーCロールスタンド86と、スプライサー88とを有する。さらに、後に説明するダブルフェーサの上流側近傍に、第1の実施の形態の場合と同様に、張力変動吸収装置が設けられている。この張力変動吸収装置の構成は、張力変動検出手段と張力調整手段とからなり、第1の実施の形態のそれと同一であるので、ここではその説明は省略する。
【0042】
ダブルフェーサ84について説明すれば、ダブルフェーサ84は、それぞれの片面段ボールシートD製造によって並行して製造され、供給された片面段ボールシートD及び供給されたバックライナーCをそれぞれ予備加熱するためのプレヒータ90と、予備加熱した片面段ボールシートD及びバックライナーCにそれぞれ糊付けするためのグルーマシン92と、糊付けされた各片面段ボールシートD及びバックライナーCを接着するためのヒーティングユニット94とを有する。
【0043】
以上の構成を有する両面段ボールシートの製造装置について、その作用を以下に説明する。
まず、Aフルート及びBフルート用片面段ボールシートDが、それぞれの片面段ボール製造装置で並行して製造され、プレヒータ90に供給されて、予備加熱されるとともに、バックライナーCがバックライナーC供給装置82によって、同様にプレヒータ90に供給され、ここで予備加熱される。このとき、各片面段ボールシートDは、第1の実施の形態におけるのと同様な仕方で、シングルフェーサの上流側近傍に設けられた張力変動吸収装置によって、張力変動検出手段によって、紙継ぎモード或いは通常運転モードにおいて、ライナー或いは中芯に生じる張力の変動が検出されるとともに、張力調整手段によって、検出した張力の変動に基づいて、その張力が調整されることにより、ライナーと中芯との間で良好な接着を確保した片面段ボールシートDが供給される。一方、バックライナーCについても同様に、プレヒータ90の上流近傍、スプライサー88下流側に設けられた張力変動吸収装置によって、紙継ぎモード或いは通常運転モードにおいて、バックライナーCに掛かる張力の変動が防止される。
次いで、予備加熱が完了した、Aフルート及びBフルート用片面段ボールシートD及びバックライナーCはそれぞれ、グルーマシン92に搬送され、ここで、第1の実施の形態におけるシングルフェーサの場合と同様な方法で、それぞれ糊付けされる。
次いで、糊付けが完了した、Aフルート及びBフルート用片面段ボールシートD及びバックライナーCはそれぞれ、ヒーティングユニット94に搬送され、ここでコンベア96によって、Aフルート片面段ボールシートDの中芯段頂部側にBフルート片面段ボールシートDのライナー外面が、重ねられ、さらにBフルート片面段ボールシートDの中芯段頂部側にバックライナーCが重ねられた状態で搬送されながら、ヒーティングボックス98で加熱される。この間に、接着が完了して、両面段ボールシートが完成する。
完成した両面段ボールシートは、Aフルート及びBフルート用の片面段ボールシートDの接着が良好なことに加え、両面段ボールシート全体としての反りの発生が有効に防止されるとともに、後工程で両面段ボールシートを切断したり、生産量を計測する際に、シートに付したマーク同士の間隔が略一定に維持されるので、総じて製品の歩留まりを維持することができる。
【0044】
本発明の実施の形態を詳細に説明したが、請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更、修正が可能である。
例えば、第1の実施の形態では、専らライナーに加わる張力によって、ライナーと中芯とを接着するタイプのシングルフェーサを対象にライナー側に張力変動吸収装置を設ける場合を説明したが、それに限定されることなく、例えば従来のニップ圧によって接着するタイプのシングルフェーサに対しても適用可能であり、その場合には、特に中芯側に張力変動吸収装置を設ければ、紙継ぎモード或いは通常運転モードにおける張力の変動を防止することを通じて、過度の張力が中芯に加わらないようにすることにより、中芯の段割れ或いは段倒れを有効に防止することが可能となる。
また、第2の実施の形態では、バックライナーCを対象にダブルフェーサの上流側近傍に張力変動吸収装置を設けるだけでなく、バックライナーCに貼り付けられる片面段ボールシートDを対象にシングルフェーサの上流側近傍にも同様に張力変動吸収装置を設ける場合を説明したが、これに限定されることなく、例えばバックライナーC側だけ、或いはAフルート及びBフルート用片面段ボールシートDのうち一方のみに張力変動吸収装置を設けてもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の段ボールシートの製造装置によれば、原紙に生じる張力の変動に対して迅速且つ的確に対応することが可能となる。
さらに、中芯原紙とライナー原紙との間の良好な接着を確実に行うことにより、高品質の段ボールシートを製造することができる。
本発明の張力変動吸収装置によれば、原紙、特にライナーに生じる張力の変動を防止するとともに、既存の段ボールの製造装置に大幅な改造或いは変更を行うことなく、ワンユニットとして組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる片面段ボールシートの製造装置の概略システム全体図である。
【図2】図1のA部の拡大図である。
【図3】図2の矢視IIIから見た部分側面図である。
【図4】図4(a)は、図2の矢視IVから見た部分平面図であり、図4(b)は、図4(a)の矢視Vから見た部分側面図である。
【図5】張力変動吸収装置の作用を説明するための概略図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わる両面段ボールシートの製造装置の概略システム全体図である。
【図7】従来からの片面段ボールシートの製造装置の概略システム全体図である。
【符号の説明】
A ライナー原紙
B 中芯原紙
C バックライナー
D 片面段ボールシート
10 段ボールシートの製造装置
12 ロールスタンド
14 スプライサー
15 プレヒータ
16 シングルフェーサ
18 ライナー被駆動ロール
20 中芯被駆動ロール
22 張力検出手段
24 張力調整手段
26 圧接機
28 アキュームレータロール
30 支持ロール
32 アキュームロールユニット
36 第1段付駆動ロール
38 第2段付ロール
40 第1案内ロール
42 糊付けロール
44 第2案内ロール
50 張力変動装置
52 張力変動検出手段
54 張力調整手段
56 駆動ロール
58 回転速度調整手段
60 押圧ロール
62 ダンサーロール
64 ラック/ピニオン機構
66 ピストン/シリンダ機構
68 案内ロール
69 案内ロール
70 テイクアップコンベア
71 搬送コンベア
73 フレーム
82 ライナー供給装置
84 ダブルフェーサ
86 バックライナーCロールスタンド
88 スプライサー
90 プレヒータ
92 グルーマシン
94 ヒーティングユニット
96 コンベア
98 ヒーティングボックス

Claims (7)

  1. 原紙が巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側の原紙及びライン下流側の原紙を通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構とを備えた、前記ダンサーロールの釣り合い基準位置からの移動を通じて、原紙に生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段を有し
    原紙を繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過する原紙に対して所定ニップ圧を作用しながら、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、原紙の繰り出し速度を増減することにより、原紙に生じる張力を調整するための張力調整手段を、この張力変動検出手段のライン上流側近傍にさらに有する張力変動吸収装置において、
    前記張力変動検出手段は、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側の原紙の延び方向と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン下流側の原紙の延び方向とがそれぞれ、前記ラックの延びる方向と略平行となるように、前記ダンサーロールのライン上流側及びライン下流側にそれぞれ、案内ロールをさらに有し、
    それにより、前記張力調整手段は、前記駆動ロールの上流側で張力が付与された原紙の張力をさらに微調整するように構成され、
    前記ピストン/シリンダー機構は、ライン上流側原紙及びライン下流側原紙を通じて前記ダンサーロールに作用する張力に基づいて、その付勢力が調整可能であり、
    前記押圧ロールは、それぞれが前記駆動ロールの軸長より短い軸長を有するとともに、前記駆動ロールの軸長に沿って略直線状に整列した複数のロールからなることを特徴とする張力変動吸収装置。
  2. ライナー原紙及び中芯原紙を繰り出しながら、ライナー原紙と中芯原紙を所定の波形状に形成した中芯とを貼り合わせて、片面段ボールシートを製造するシングルフェーサを備えた片面段ボールシートの製造装置において、
    前記シングルフェーサのライン上流側近傍に、ライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段を有し、
    この張力変動検出手段は、ライナー原紙及び/又は中芯原紙が巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙及びライン下流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙を通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙の延び方向と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン下流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙の延び方向とがそれぞれ、前記ラックの延びる方向と略平行となるように、前記ダンサーロールのライン上流側及びライン下流側にそれぞれ設けた案内ロールとを有し、
    さらに、この張力変動検出手段のライン上流側近傍に、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、ライナー原紙及び/又は中芯原紙のシングルフェーサへの繰り出し速度を増減することにより、シングルフェーサ近傍のライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力を調整するための張力調整手段を有し、
    この張力調整手段は、ライナー原紙及び/又は中芯原紙を繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過するライナー原紙及び/又は中芯原紙に対して所定ニップ圧を作用し、それにより、前記張力調整手段は、前記駆動ロールの上流側で張力が付与された原紙の張力をさらに微調整するように構成される、ことを特徴とする片面段ボールシートの製造装置。
  3. ライナー原紙を巻き付けたライナー被駆動ロールと、
    中芯原紙を巻き付けた中芯被駆動ロールと、
    ライナー被駆動ロールからライナー原紙を繰り出し、一方中芯被駆動ロールから中芯原紙を繰り出しながら、ライナー原紙と中芯原紙を波形状に形成した中芯とを、ライナー原紙に張力を加えることにより貼り合わせて、片面段ボールシートを製造するシングルフェーサと、
    前記ライナー被駆動ロール及び/又は前記中芯被駆動ロールと前記シングルフェーサとの間に設置された、ライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力を検出するための張力検出手段とを有し、
    前記ライナー被駆動ロール及び/又は中芯被駆動ロールは、この張力検出手段によって検出された張力に基づいて、前記ライナー被駆動ロール及び/又は中芯被駆動ロールの回転速度を減速することにより、ライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力を粗調整するための張力粗調整手段を有する片面段ボールシートの製造装置において、
    前記シングルフェーサのライン上流側近傍に、ライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段を有し、
    この張力変動検出手段は、ライナー原紙及び/又は中芯原紙が巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙及びライン下流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙を通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙の延び方向と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン下流側のライナー原紙及び/又は中芯原紙の延び方向とがそれぞれ、前記ラックの延びる方向と略平行となるように、前記ダンサーロールのライン上流側及びライン下流側にそれぞれ設けた案内ロールとを有し、
    さらに、この張力変動検出手段のライン上流側近傍に、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、ライナー原紙及び/又は中芯原紙のシングルフェーサへの繰り出し速度を増減することにより、シングルフェーサ近傍のライナー原紙及び/又は中芯原紙に生じる張力を調整するための張力調整手段を有し、
    この張力調整手段は、ライナー原紙及び/又は中芯原紙を繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過するライナー原紙及び/又は中芯原紙に対して所定ニップ圧を作用する、
    ことを特徴とする片面段ボールシートの製造装置。
  4. さらに、紙継ぎ装置を前記張力調整手段のライン上流側に有し、この紙継ぎ装置は、
    運転中の原紙ロールの原紙と控え中の原紙ロールの原紙とを圧接することにより紙継ぎをするための圧接機と、
    この圧接機のライン下流側に配置された、複数のアキュームレータロールと複数の支持ロールとを備えたアキュームロールユニットと、
    複数のアキュームレータロールを通常運転位置と紙継ぎ位置との間で移動させるためのロール移動手段とを有し、
    この複数のアキュームレータロールが前記紙継ぎ位置にあるとき、複数条のアキュームされた原紙を形成する請求項2または請求項3に記載の片面段ボールシートの製造装置。
  5. 前記シングルフェーサは、外周面に波形段部を形成した第1段付駆動ロールと、この波形段部に噛み合う波形段部を外周面に形成した、前記第1段付駆動ロールの回転により、中芯原紙が第1段付駆動ロールとの間を通過して波形に形成されるように配置された第2段付ロールとを有し、
    さらに、この第2段付ロールに対して前記第1段付駆動ロールの回転方向進み側に、前記第1段付駆動ロールと協働して、前記第1段付駆動ロールの外周面に沿って中芯の上に重ねた形態でライナー原紙を案内するための第1案内ロールを前記第1段付駆動ロールに設け、
    さらに、この第1案内ロールに対して前記第1段付駆動ロールの回転方向進み側に、前記第1段付駆動ロールと協働して、前記第1段付駆動ロールの外周面に沿ってライナー原紙及び中芯を案内するための第2案内ロールを前記第1段付駆動ロールに設け、
    前記第1案内ロールと前記第2案内ロールとの間で、ライナー原紙に対して所定張力を付加することにより、ライナー原紙を中芯を挟んだ状態で前記第1段付駆動ロールの外周面に押圧するように、前記第2案内ロールの回転速度を前記第1段付駆動ロールの回転速度より大きくする請求項4に記載の片面段ボールシートの製造装置。
  6. ライナーと所定波形に形成された中芯とからなる片面段ボールシートと、バックライナーとを貼り合わせて、両面段ボールシートを製造するダブルフェーサを備えた両面段ボールシートの製造装置において、
    前記ダブルフェーサのライン上流側近傍に、バックライナーに生じる張力の変動を検出するための張力変動検出手段を有し、
    この張力変動検出手段は、バックライナーが巻き掛けられたダンサーロールと、このダンサーロールをその軸線に対して略直角方向にころがり移動可能に支持する、その各端に設けられたピニオンと、このピニオンと噛み合うラックとからなるピニオン/ラック機構と、このダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のバックライナー及びライン下流側のバックライナーを通じて、ダンサーロールに作用する張力と釣り合うように、このダンサーロールを付勢するピストン/シリンダー機構と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン上流側のバックライナーの延び方向と、前記ダンサーロールに巻き掛けられたライン下流側のバックライナーの延び方向とがそれぞれ、前記ラックの延びる方向と略平行となるように、前記ダンサーロールのライン上流側及びライン下流側にそれぞれ設けた案内ロールとを有し、
    さらに、この張力変動検出手段のライン上流側近傍に、この張力変動検出手段によって検出された張力変動に基づいて、バックライナーのダブルフェーサへの繰り出し速度を増減することにより、ダブルフェーサ近傍のバックライナーに生じる張力を調整するための張力調整手段を有し、
    この張力調整手段は、バックライナーを繰り出す駆動ロールと、この駆動ロールの回転速度を調整するための回転速度調整手段と、前記駆動ロールに隣接して設けられた押圧ロールとを備え、前記駆動ロールと前記押圧ロールとの間を通過するバックライナーに対して所定ニップ圧を作用し、それにより、前記張力調整手段は、前記駆動ロールの上流側で張力が付与された原紙の張力をさらに微調整するように構成される、ことを特徴とする両面段ボールシートの製造装置。
  7. 前記片面段ボールシートは、請求項4に記載の片面段ボールシートの製造装置によって製造される請求項6に記載の両面段ボールシートの製造装置。
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