JP3710968B2 - マッサージ機 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、駆動軸に一対の揉みローラを取り付け、駆動軸の回転により一対の揉みローラにて被マッサージ部位を挟み揉みするマッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種マッサージ機で両足を一度に挟み揉みできるものとして、特開平6−54885号公報(A61H15/00)に、駆動軸を2本平行に設け、1本の駆動軸に2対の揉みローラを設け、他の1本の駆動軸に回転ローラを設け、2対の揉みローラにて一度に両足を挟み揉みできるようにしたものが知られている。
【0003】
このマッサージ機は、揉みローラ間に足を置いて挟み揉みマッサージが行われるが、足の大きさによって幅の広い足の場合には揉みローラから過大な荷重がかかり、足が痛くなり不快に感じる場合があった。
【0004】
この点を解消すべく、本発明者はこの出願より前の特願平11−32823号(A61H15/00)において、駆動軸の中央部に、回転ローラを固定し、この駆動軸の回転ローラの両側に、駆動軸の回転で挟み揉みマッサージをする一対の揉みローラを夫々設け、この各揉みローラの内側の揉みローラを駆動軸の軸方向に移動自在に設けると共に、回転ローラと内側の揉みローラとの間に、内側の揉みローラを外側に付勢するコイルバネを設けたものを出願している。かかる構成により、被マッサージ部位へ過大な荷重が加わると内側の揉みローラが弾性体に抗して内側に退避し、被マッサージ部位に過大な荷重が加わらないようにしている。
【0005】
しかしながら、かかるものは、左右の足幅の異なる人が使用した場合、内側の揉みローラの退避距離が異なることで、これらの揉みローラを外側に付勢するコイルバネの変形量が異なり、左右の足に加わる揉み圧が異なるという問題が生じた。これにより、長時間使用していると、強い揉み圧が加わる足(幅広の足)が痛くなることがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、両足の幅が異なっても両足に加わる揉み圧を均等にできるマッサージ機を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための第1の手段は、駆動軸にスペーサを嵌挿すると共に、駆動軸の前記スペーサの両側に夫々、駆動軸の回転により被マッサージ部位を挟み揉みする一対の揉みローラを設け、この各一対の揉みローラの内側の揉みローラとスペーサとを、駆動軸の軸方向に移動自在とすると共に、前記内側の揉みローラとスペーサとの間に、内側の揉みローラを外側に付勢する弾性体を介在させたものである。
【0008】
これにより、両足の幅の異なる人が使用して内側の揉みローラの退避距離が夫々異なった場合に、内側の揉みローラを外側に付勢する左右の弾性体の変形量が同一となる位置にスペーサが駆動軸の軸方向に移動し、その結果、同一の荷重が各一対の揉みローラにより被マッサージ部位に加えられる。
【0009】
上記構成において、前記スペーサは、駆動軸の回転に対しては一体的に回転するようにし、スペーサの外周に刺激用突部を設けた回転ローラとする。
【0010】
これにより、各一対の揉みローラ間の回転ローラを利用して刺激マッサージをすることができる。
【0011】
また、前記刺激用突部は駆動軸に対して公転すると共に自転することが望ましい。
【0012】
これにより、刺激用突部と被マッサージ部位との間の摩擦抵抗を少なくすることができ、刺激用突部が被マッサージ部位上を移動する際にスムーズに移動できる。
【0013】
また、前記弾性体としてコイルバネを設け、前記スペーサ又は内側の揉みローラに、前記コイルバネに挿入される円筒状部を形成することが望ましい。
【0014】
これにより、コイルバネを安定して設けることができると共に、コイルバネにより駆動軸の外周が傷つくのを防止できる。
【0015】
課題を解決するための第2の手段は、駆動軸に、駆動軸の回転により被マッサージ部位を挟み揉みする二対の揉みローラを設け、この二対の揉みローラの内側の揉みローラを夫々、駆動軸の軸方向に移動自在とすると共に、前記内側の揉みローラ間に、内側の揉みローラを外側に付勢する弾性体を介在させたものである。
【0016】
これにより、両足の幅の異なる人が使用して内側の揉みローラの退避距離が夫々異なった場合でも、内側の揉みローラは1つの弾性体により夫々外側に付勢されるので、内側の揉みローラに弾性体から同一の荷重を加えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のマッサージ機を一実施例として示した図1乃び図2に基づき説明する。1は平面形状がコ字型をした合成樹脂製の本体ケースで、上下2分割可能に構成されている。この本体ケース1の対峙する取付ベース2、3間に後述する揉みローラと回転ローラが装備される。本体ケース1の取付ベース2、3を連結する部分はハンドル4となる。5は本体ケースを床面に設置するための脚で、本体ケース1の下面四隅にある。
【0018】
取付ベース3内には、モータ6が配設されている。モータ6は防振用ゴム7を介して取付金具8により取付ベース3に固定される。このモータ6の駆動力は、ウォーム12、ウォームホイール11の減速装置を介して駆動軸9に伝達される。10は減速装置を収納するギアケースである。ウォームホイール11は駆動軸9に固定され、ウォーム12は、モータ6の軸に連結固定されている。13はモータ6を制御するための制御部、14は電源コードを示す。
【0019】
前記駆動軸9は取付ベース2、3の対峙壁間に、軸受15、15でもって回転自在に支持されている。軸受15、15は、上側と下側の本体ケース1間に挟持される。また、駆動軸9の中央部にはキー溝9aが形成されており、このキー溝9aに駆動軸9の回転を伝えるための直方体のキー9bが取り付けられている。
【0020】
前記駆動軸9の中央部には、回転ローラ16が取り付けられている。回転ローラ16は、駆動軸9のキー9bに嵌合されて軸方向に摺動自在に設けられた一対の支持筒17、17と、この支持筒17の外側に周設された支持フランジ18、18と、この支持フランジ18、18間に周方向に等配をなして架設支持された複数本のローラ軸19とを備えている。
【0021】
前記支持筒17には、後述する弾性体が挿入される円筒状部17aが両側面より突出して形成されている。
【0022】
また、前記ローラー軸19に刺激用の突部となる刺激用玉20が回転自在に支持されている。21は刺激用玉20の位置がずれないようにするためのスペーサで、ローラ軸19に回転自在に支持されている。ローラ軸19には、両側の二つの刺激用玉20、20と中央の一つのスペーサ21が支持されたものと、中央の一つの刺激用玉20と両側の二つスペーサ21、21が支持されたものが支持フランジ18の周方向に交互に配設されている。
【0023】
駆動軸9の回転により回転ローラ16が回転し、刺激用玉20は、自転しながら駆動軸9の周りを公転し、例えば足裏等の被マッサージ部位上をスムーズに移動して刺激マッサージをする。
【0024】
駆動軸9の回転ローラ16の両外側には夫々、相反する方向に傾斜した一対の揉みローラ22a、22bが取り付けられている。各揉みローラ22a、22bは、駆動軸9に対して回転方向には固定された揉み基台23と、揉み基台23の外周に複数の鋼球24を介して回転自在に装着された遊転部25から構成される。遊転部25は、鋼球24に対する摺動面を夫々有する外側環状押さえ板26と、内側環状押さえ板27と、これら両環状押さえ板26、27により挟持される弾性体からなる揉み体28とから構成される。内側環状押さえ板27には、複数の開口が周方向に配列され、この開口より揉み体28に形成された弾性突部29が突出している。30は両環状押さえ板26、27を連結するネジある。
【0025】
ここで駆動軸9が回転すると、揉み基台23は回転するが、遊転部25は、足を一対の遊転部25、25間に挿入するなどして負荷が加わった状態になると、鋼球24の転動を伴って非回転状態を保ち、鋼球24の摺動面が駆動軸9の軸線と平行でなく傾斜しているので、駆動軸9に対する傾倒角度を変えて、その対向面を接近離反する動作を繰り返す。従って、この間に挟まれた足等の被マッサージ部位を挟み揉むことができる。前記突部29はこの際被マッサージ部位を押圧する。
【0026】
ここで、各一対の揉みローラ22a、22bのうち、外側の揉みローラ22aの揉み基台23は駆動軸9に対しその回転方向のみならず軸方向にも固定されているが、各内側の揉みローラ22bの揉み基台23は、キー9bに嵌合されて軸方向には摺動可能になっている。そして、この各内側の揉みローラ22bの揉み基台23と回転ローラ16の支持筒17との間には、揉み基台23を常時外側へ付勢する弾性体(コイルスプリング)31が介在されている。
【0027】
そこで、例えば足を揉みローラ22a、22b間に入れて揉む場合、荷重(負荷)が揉み体28に加わり、負荷が大きくなっていくと、初めは揉み体28の弾性突部29が圧縮されるが、さらに負荷が大きくなると、内側の揉みローラ22bが弾性体31に抗して内方(マッサージ機の中心側)へ退避し、一対の揉みローラ22a、22b間の間隔を拡げる。これにより、被マッサージ部位である足に過大な圧力が加わることを防止できる。従って、足幅の広い人でも過大な圧力が加わって痛みを感じるとがなく、快適な揉みマッサージを行うことができる。
【0028】
この時に図1に示すように両足の幅が異なり(ここでは左側が大きい場合を示す)、左側の揉みローラ間がA、右側の揉みローラ間がC(A>C)となった場合には、内側の揉みローラ22bが弾性体31に抗して退避する距離は夫々異なることになるが、回転ローラ16は駆動軸9の軸方向に摺動自在となっているので、左右の弾性体31、31の変形量が同じになるところまで移動する(図1ではAとCの差の半分であるBだけ右側に移動している)。従って、回転ローラ16の両側の弾性体31、31が内側の揉みローラ22b、22bを外側(一対の揉みローラ22a、22b間を縮める方向)に同じ力で付勢する。
【0029】
このことから、足幅が異なっていても両足に加わる揉み圧を均等にすることができ、両足の挟み揉みマッサージを快適に且つ十分に行うことができる。
【0030】
また、駆動軸9の一対の各揉みローラ22a、22b間には、駆動軸9により回転される補助回転ローラ32が取り付けられ、この補助回転ローラ32には、刺激用突部となる球体33が軸34により回転自在に取り付けられている。
【0031】
従って、この球体33により、例えば一対の揉みローラ22a、22bで足を揉みながら足裏を球体33により刺激することができる。またこの補助回転ローラ32は、各内側揉みローラ22bの外側への移動量を規制する役目もする。
【0032】
上記各揉みローラ22a、22bと回転ローラ16は布製のカバー35で覆われている。
【0033】
各外側の揉みローラ22aと取付ベース2、3との間、及び各内側の揉みローラ22bと回転ローラ16の間に、カバー35が巻き込まれないようにするために、揉み基台23には、夫々サイドカバー36、37が取り付けられている。
【0034】
以上のような構成であるので、駆動軸9が回転すると、駆動軸9の左右両側部にある一対の揉みローラ22a、22bで挟み揉みをすることができるが、足を揉む場合、両足を丁度自然に前に伸ばした状態で、同時に挟み揉みすることができる。この時、足幅の広い人の場合は、内側の揉みローラ22bが内方へ退避して過大な圧力が加わることのないようにしていることは前述の通りである。また、回転ローラ16が駆動軸9の軸方向に移動して両足に加わる揉み圧を均等にできることは前述の通りである。そして、補助回転ローラ32の球体33で足裏を同時に刺激することができることも前述の通りである。
【0035】
また、各一対の揉みローラ22a、22bは、外側揉みローラ22aと内側揉みローラ22bが駆動軸9に対して相反する方向に対称的に傾斜しているので、被マッサージ部位を左右から同じように挟み揉みできる。
【0036】
また、中央部にある回転ローラ16に足を載せることにより、足裏に刺激を与えるマッサージを行うことができる。
【0037】
以上の実施例では、各一対の揉みローラ22a、22bは駆動軸9に対して対称的に相反する方向に傾斜しているが、必ずしも相反する方向に傾斜させる必要はなく、各外側の揉みローラ22aを駆動軸9に対して直交するようにしてもよい。このようにすれば、マッサージ機全体の幅(駆動軸9方向の長さ)を短くできてコンパクト化が図れる。
【0038】
また、各一対の揉みローラ22a、22bは、その内外揉みローラの駆動軸9に対する傾斜の位相が同じであるが、即ち図1のように、一方の(例えば図1で左側にある)揉みローラの内外揉みローラ22a、22b間の間隔が最大の時他方の(図1で右側にある)揉みローラの内外揉みローラ22a、22b間の間隔も最大になり、反対に最小の時最小になるように両揉み基台23を駆動軸9に固定しているが、位相を180度づらせて、一方の揉みローラの内外揉みローラ22a、22b間の間隔が最大の時他方の揉みローラの内外揉みローラ22a、22b間の間隔が最小になるように揉み基台23を駆動軸9に固定してもよい。
【0039】
このようにすれば、左右の各揉みローラ間に挟まれた両足等の被マッサージ部位を交互に挟んで揉むことになり、両足を同時に挟まないので人体への負担を軽減できると共に、駆動モータへの負担も軽減でき、駆動モータの出力を大きくさせる必要なく小型化を図れる。
【0040】
また、上記実施の形態においては前記回転ローラ16と内側の揉みローラ22bとを駆動軸9の軸方向に摺動自在としたが、駆動軸9上を摺動せずに移動自在としていてもよい。
【0041】
また、上記実施の形態のように前記内側の揉みローラ22b間に軸方向に移動自在の回転ローラ16を設けて、この回転ローラ16により刺激マッサージも行えるようにするのが望ましいが、回転ローラ16の代わりに軸方向に移動自在なスペーサを設けてもよい。
【0042】
また、内側の揉みローラ22bと回転ローラ16との間に内側の揉みローラ22bを外側に付勢する弾性体31を設ける代わりに、内側の揉みローラ22b、22b間の回転ローラ16を廃止して、内側の揉みローラ22b、22b間に内側の揉みローラ22bを外側に付勢する弾性体(コイルバネ)を設けてもよい。この場合、内側の揉みローラ22b、22bは、内側の揉みローラ22b、22b間に設けられた一つのコイルバネにより夫々外側に付勢されるので、各内側の揉みローラ22b、22bの退避距離が異なっても、各内側の揉みローラ22b、22bにコイルバネから同一の荷重を加えることができ、上記実施の形態と同様に両足に加わる揉み圧を均等にできる。
【0043】
【発明の効果】
本発明の請求項1によれば、両足の幅の異なる人が使用して内側の揉みローラの退避距離が夫々異なっても、内側の揉みローラを外側に付勢する左右の弾性体の変形量が同一となる位置にスペーサが駆動軸の軸方向に移動するので、内側の揉みローラには夫々、弾性体から同じ荷重が加わり、両足に加わる揉み圧を均等にできる。従って、快適で十分なマッサージを両足同時に行うことができる。
【0044】
請求項2によれば、揉みローラ間の回転ローラを利用して刺激マッサージをすることができる。
【0045】
請求項3によれば、刺激用突部と被マッサージ部位との間の摩擦抵抗を少なくできるので、刺激用突部が被マッサージ部位上を移動する際にスムーズに移動でき、スムーズな刺激マッサージを行うことができる。
【0046】
請求項4によれば、コイルバネを安定して設けることができると共に、コイルバネにより駆動軸の外周が傷つくのを防止できる。
【0047】
請求項5によれば、両足の幅の異なる人が使用して内側の揉みローラの退避距離が夫々異なっても、内側の揉みローラには弾性体から同じ荷重が加わるので、両足に加わる揉み圧を均等にでき、快適で十分なマッサージを両足同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマッサージ機の平面横断面図である。
【図2】同マッサージ機の側面縦断面図である。
【符号の説明】
9 駆動軸
16 回転ローラ(スペーサ)
17a 円筒状部
20 刺激用突部
22a、22b 揉みローラ
31 コイルバネ(弾性体)
Claims (5)
- 駆動軸にスペーサを嵌挿すると共に、駆動軸の前記スペーサの両側に夫々、駆動軸の回転により被マッサージ部位を挟み揉みする一対の揉みローラを設け、該各一対の揉みローラの内側の揉みローラとスペーサとを、駆動軸の軸方向に移動自在とすると共に、前記内側の揉みローラとスペーサとの間に、内側の揉みローラを外側に付勢する弾性体を介在させてなるマッサージ機。
- 前記スペーサは、駆動軸の回転に対しては一体的に回転するようにし、スペーサの外周に刺激用突部を設けた回転ローラである請求項2に記載のマッサージ機。
- 前記刺激用突部は駆動軸に対して公転すると共に自転する請求項2に記載のマッサージ機。
- 前記弾性体としてコイルバネを設け、前記スペーサ又は内側の揉みローラに、前記コイルバネに挿入される円筒状部を形成した請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のマッサージ機。
- 駆動軸に、駆動軸の回転により被マッサージ部位を挟み揉みする二対の揉みローラを設け、該二対の揉みローラの内側の揉みローラを夫々、駆動軸の軸方向に移動自在とすると共に、前記内側の揉みローラ間に、内側の揉みローラを外側に付勢する弾性体を介在させてなるマッサージ機。
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JP2001095871A JP2001095871A (ja) | 2001-04-10 |
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