JP3710752B2 - 生化学解析用データの生成方法および装置 - Google Patents

生化学解析用データの生成方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生化学解析用データの生成方法および装置に関するものであり、さらに詳細には、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない試料部分から放出される化学発光も、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在する試料部分から放出される化学発光も、ともに、所望のように、検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することのできる生化学解析用データの生成方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線が照射されると、放射線のエネルギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シートと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルムなどの記録材料上に、画像を再生するように構成されたオートラジオグラフィ解析システムが知られている(たとえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】
蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料として使用するオートラジオグラフィ解析システムは、写真フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化学的処理が不必要であるだけでなく、得られたディジタルデータにデータ処理を施すことにより、所望のように、解析用データを再生し、あるいは、コンピュータによる定量解析が可能になるという利点を有している。
【0004】
他方、オートラジオグラフィ解析システムにおける放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解析システムが知られている。この蛍光解析システムによれば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによって、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウスにおける投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価などをおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出することによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質分子の位置および量的分布を検出したりすることができる。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動された蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白質分子の位置および量的分布を検出したりすることができる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNAを変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッティング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的とするDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRNAと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりすることができる。
さらに、標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDNAと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質により標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起して、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりすることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出することができるという利点がある。
【0005】
また、同様に、蛋白質や核酸などの生体由来の物質を支持体に固定し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって、選択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された生体由来の物質と化学発光基質とを接触させて、化学発光基質と標識物質との接触によって生ずる可視光波長域の化学発光を、光電的に検出して、ディジタル信号を生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段あるいは写真フィルムなどの記録材料上に、化学発光画像を再生して、遺伝子情報などの生体由来の物質に関する情報を得るようにした化学発光解析システムも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
化学発光を光電的に検出して、生化学解析用データを生成する場合には、一般に、CCDカメラが用いられている。
【0007】
しかしながら、CCDのダイナミックレンジは3桁程度であるため、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない試料部分から放出される強度の低い化学発光を検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成するために、化学発光によるCCDの露出時間を長くすると、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在する試料部分から放出される化学発光はきわめて強度が高いため、このような化学発光を検出するときに、CCDのダイナミックレンジの上限値を越えてしまい、定量性のある化学発光データを生成することができなくなり、その一方で、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在する試料部分から放出される化学発光を検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成するために、化学発光によるCCDの露出時間を短くすると、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない試料部分から放出される強度の低い化学発光を検出して、生成された生化学解析用データの定量性が著しく低下し、定量性に優れた生化学解析用データを得ることができないという問題があった。
【0008】
したがって、本発明は、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない試料部分から放出される化学発光も、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在する試料部分から放出される化学発光も、ともに、所望のように、検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することのできる生化学解析用データの生成方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、生化学解析用ユニットに、互いに離間して、形成された形成された複数の吸着性領域に含まれた構造または特性が既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質を、選択的に結合させ、あるいは、ハプテンによって標識された生体由来の物質を、選択的に結合させ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対する抗体を、生体由来の物質を標識しているハプテンと抗原抗体反応によって、結合させ、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域に選択的に含まれている前記標識物質に、化学発光基質を接触させて、化学発光を放出させ、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域から放出される化学発光を、固体エリアセンサを用いて、第一の露出時間にわたり、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、前記アナログ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、第一のディジタル信号を生成し、生成された第一のディジタル信号をメモリに保存し、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記固体エリアセンサを用いて、前記第一の露出時間よりも長い第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、前記アナログ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、第二のディジタル信号を生成し、生成された第二のディジタル信号を前記メモリに保存し、前記第二のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、前記第二のディジタル信号の信号強度が前記飽和値未満のときは、第二のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定し、前記第二のディジタル信号の信号強度が飽和値以上のときは、前記生化学解析用ユニットの他の吸着性領域から得られた信号強度が飽和値未満の第二のディジタル信号の信号強度と、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度との比に基づいて、補正係数を算出し、信号強度が飽和値以上の第二のディジタル信号が得られた前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度に、前記補正係数を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用データとして決定することを特徴とする生化学解析用データの生成方法によって達成される。
【0010】
化学発光を光電的に検出して、生化学解析用データを生成する場合、一般に、CCDエリアセンサなどの固体エリアセンサが用いられているが、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される強度の低い化学発光を検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成するために、化学発光による固体エリアセンサの露出時間を長くすると、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在する生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光はきわめて強度が高いため、このような化学発光を検出するときに、固体エリアセンサのダイナミックレンジの上限値を越えてしまい、定量性のある化学発光データを生成することができなくなり、その一方で、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在する生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光を検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成するために、化学発光による固体エリアセンサの露出時間を短くすると、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される強度の低い化学発光を検出して、生成された生化学解析用データの定量性が著しく低下し、定量性に優れた生化学解析用データを得ることができないという問題があったが、本発明によれば、生化学解析用ユニットに、互いに離間して、形成された形成された複数の吸着性領域に含まれた構造または特性が既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質を、選択的に結合させ、あるいは、ハプテンによって標識された生体由来の物質を、選択的に結合させ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対する抗体を、生体由来の物質を標識しているハプテンと抗原抗体反応によって、結合させ、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に選択的に含まれている標識物質に、化学発光基質を接触させて、化学発光を放出させ、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域から放出される化学発光を、固体エリアセンサを用いて、第一の露出時間にわたり、光電的に検出して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、アナログ信号を、ディジタル化して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、第一のディジタル信号を生成し、生成された第一のディジタル信号をメモリに保存し、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光を、固体エリアセンサを用いて、第一の露出時間よりも長い第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、アナログ信号を、ディジタル化して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、第二のディジタル信号を生成し、生成された第二のディジタル信号をメモリに保存し、第二のディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、第二のディジタル信号の信号強度が飽和値未満のときは、第二のディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定するように構成されているから、従来の方法によれば、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の含有量が少ないため、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光の強度が低く、固体エリアセンサによって、化学発光を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが困難な場合にも、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になり、一方、第二のディジタル信号の信号強度が飽和値以上のときは、生化学解析用ユニットの他の吸着性領域から得られた信号強度が飽和値未満の第二のディジタル信号の信号強度と、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度との比に基づいて、補正係数を算出し、信号強度が飽和値以上の第二のディジタル信号が得られた生化学解析用ユニットの吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度に、補正係数を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用データとして決定するように構成されているから、従来の方法によれば、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の含有量がきわめて多いため、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光の強度が高く、固体エリアセンサによって、化学発光を検出したときに、固体エリアセンサのダイナミックレンジの上限値を越えてしまい、定量性のある生化学解析用データを生成することが不可能な場合にも、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0013】
本発明の好ましい実施態様においては、信号強度が前記飽和値未満の前記第二のディジタル信号の信号強度のうち、信号強度が最大の第二のディジタル信号の信号強度を、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度によって、前記補正係数を算出するように構成されている。
【0014】
本発明の好ましい実施態様によれば、信号強度が前記飽和値未満の前記第二のディジタル信号の信号強度のうち、信号強度が最大の第二のディジタル信号の信号強度を、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度によって、前記補正係数を算出するように構成されているから、より定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0015】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域から放出される化学発光を、それぞれの受光端部が、前記複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置された複数の導光部材によって、前記固体エリアセンサに導いて、光電的に検出し、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成するように構成されている。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、生化学解析用ユニットの基板に、互いに離間して、二次元的に、複数の吸着性領域を高密度に形成し、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、複数の吸着性領域に滴下し、複数の吸着性領域に含まれている特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼーションなどにより、特異的に結合させて、複数の吸着性領域を選択的に標識した場合においても、生化学解析用ユニットをサンプルステージに載置し、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域から放出される化学発光を光電的に検出して、生化学解析用データを生成する際に、複数の導光部材を、それぞれの受光端部が、生化学解析用ユニットに、互いに離間して、二次元的に形成された複数の吸着性領域のそれぞれに、十分に近接するように、位置させて、複数の吸着性領域のそれぞれから放出される化学発光を、各導光部材の受光端部によって受光し、固体エリアセンサに導いて、固体エリアセンサに光電的に検出させることにより、吸着性領域から放出される化学発光を、高い集光効率で、固体エリアセンサに導いて、光電的に検出することが可能になるから、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用のデータを生成することが可能になる。
【0017】
本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の導光部材が、それぞれ、少なくとも1本の光ファイバによって構成されている。
【0018】
本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の導光部材が、光ファイバ束によって構成されている。
【0019】
本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の導光部材の前記受光端部とは反対の端部近傍が集合されている。
【0020】
本発明の好ましい実施態様によれば、複数の導光部材の受光端部とは反対の端部近傍が集合されているから、光電検出面の小さい固体エリアセンサを用いることができ、生化学解析用データの生成装置を小型化することが可能となるとともに、製造コストを低減することが可能なる。
【0021】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記複数の導光部材の受光端部近傍が、固定ヘッドによって支持され、前記複数の導光部材の受光端部が、前記複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置されている。
【0022】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサによって構成されている。
【0023】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサによって構成されているから、長時間にわたって、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域から放出される微弱な化学発光を、複数の導光部材によって集光して、光電的に検出するができ、したがって、十分に高感度で、化学発光を検出して、生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0024】
本発明の前記目的はまた、互いに離間して、形成された複数の吸着性領域に含まれた構造または特性が既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質が選択的に結合された生化学解析用ユニットを載置するサンプルステージと、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域から放出された化学発光を光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成する固体エリアセンサと、それぞれの受光端部が、前記サンプルステージに載置された前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置され、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域のそれぞれから放出された光を、前記固体エリアセンサに導く複数の導光部材と、前記固体エリアセンサによって、生成されたアナログ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、ディジタル信号を生成するA/D変換器と、前記A/D変換器によって、生成された前記ディジタル信号を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとのディジタル信号に基づいて、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとの生化学解析用データを生成するデータ処理手段と、前記固体エリアセンサ、前記A/D変換器および前記データ処理手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段によって、前記固体エリアセンサが、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、第一の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成するとともに、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第一の露出時間よりも長い第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、前記A/D変換器が、前記固体エリアセンサによって生成された前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとのアナログ信号を、ディジタル化して、前記メモリに記憶し、前記データ処理手段が、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生成され、前記メモリに保存された第一のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、前記第二のディジタル信号の信号強度が前記飽和値未満のときは、第二のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定し、前記第二のディジタル信号の信号強度が飽和値以上のときは、前記生化学解析用ユニットの他の吸着性領域から得られた信号強度が飽和値未満の第二のディジタル信号の信号強度と、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度との比に基づいて、補正係数を算出し、信号強度が飽和値以上の第二のディジタル信号が得られた前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度に、前記補正係数を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用データとして決定するように構成されたことを特徴とする生化学解析用データの生成装置によって達成される。
【0025】
本発明によれば、生化学解析用データの生成装置は、互いに離間して、形成された複数の吸着性領域に含まれた構造または特性が既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質が選択的に結合された生化学解析用ユニットを載置するサンプルステージと、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域から放出された化学発光を光電的に検出して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成する固体エリアセンサと、それぞれの受光端部が、サンプルステージに載置された生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置され、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域のそれぞれから放出された光を、固体エリアセンサに導く複数の導光部材と、固体エリアセンサによって、生成されたアナログ信号を、ディジタル化して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、ディジタル信号を生成するA/D変換器と、A/D変換器によって、生成されたディジタル信号を、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、記憶するメモリと、メモリに記憶された生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとのディジタル信号に基づいて、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとの生化学解析用データを生成するデータ処理手段と、固体エリアセンサ、A/D変換器およびデータ処理手段を制御する制御手段を備え、制御手段によって、固体エリアセンサが、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光を、第一の露出時間にわたって、光電的に検出して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成するとともに、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光を、第一の露出時間よりも長い第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、A/D変換器が、固体エリアセンサによって生成された生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとのアナログ信号を、ディジタル化して、メモリに記憶し、データ処理手段が、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光を、第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生成され、メモリに保存された第一のディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、第二のディジタル信号の信号強度が飽和値未満のときは、第二のディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定し、第二のディジタル信号の信号強度が飽和値以上のときは、生化学解析用ユニットの他の吸着性領域から得られた信号強度が飽和値未満の第二のディジタル信号の信号強度と、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度との比に基づいて、補正係数を算出し、信号強度が飽和値以上の第二のディジタル信号が得られた生化学解析用ユニットの吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度に、補正係数を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用データとして決定するように制御されているから、従来の方法によれば、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の含有量がきわめて多いため、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光の強度が高く、固体エリアセンサによって、化学発光を検出したときに、固体エリアセンサのダイナミックレンジの上限値を越えてしまい、定量性のある生化学解析用データを生成することが不可能な場合にも、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になり、一方、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の含有量が少ないため、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光の強度が低く、固体エリアセンサによって、化学発光を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが困難な場合にも、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0028】
本発明の好ましい実施態様においては、前記データ処理手段が、信号強度が前記飽和値未満の前記第二のディジタル信号の信号強度のうち、信号強度が最大の第二のディジタル信号の信号強度を、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度によって、前記補正係数を算出するように構成されている。
【0029】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、データ処理手段が、信号強度が飽和値未満の第二のディジタル信号の信号強度のうち、信号強度が最大の第二のディジタル信号の信号強度を、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度によって、補正係数を算出するように構成されているから、より定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0030】
本発明の好ましい実施態様においては、前記導光部材が、少なくとも1本の光ファイバによって構成されている。
【0031】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記導光部材が、光ファイバ束によって構成されている。
【0032】
本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の導光部材の前記受光端部とは反対の端部近傍が、集合されている。
【0033】
本発明の好ましい実施態様によれば、複数の導光部材の受光端部とは反対の端部近傍が集合されているから、光電検出面の小さい固体エリアセンサを用いることができ、生化学解析用データの生成装置を小型化することが可能となるとともに、製造コストを低減することが可能なる。
【0034】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、生化学解析用データの生成装置は、さらに、前記複数の導光部材の受光端部近傍を支持する固定ヘッドを備えている。
【0035】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサによって構成されている。
【0036】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサによって構成されているから、長時間にわたって、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域から放出される微弱な化学発光を、複数の導光部材によって集光して、光電的に検出するができ、したがって、十分に高感度で、化学発光を検出して、生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0037】
本発明の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットが、複数の孔が、互いに離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性領域が、前記基板に形成された前記複数の孔に充填された吸着性材料に、特異的結合物質を含有させて、形成されている。
【0038】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が、互いに離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性領域が、前記基板に形成された前記複数の貫通孔に充填された吸着性材料に、特異的結合物質を含有させて、形成されている。
【0039】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、前記基板に形成された複数の貫通孔内に、吸着性材料を含んだ吸着性膜が圧入され、吸着性膜に、特異的結合物質を含有させて、形成されている。
【0040】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットが、複数の凹部が、互いに離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性領域が、前記基板に形成された前記複数の凹部に充填された吸着性材料に、特異的結合物質を含有させて、形成されている。
【0041】
本発明の別の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットが、吸着性基板と、複数の貫通孔が、互いに離間して形成され、前記吸着性基板の少なくとも一方の面に密着された基板を備え、前記複数の吸着性領域が、前記基板に形成された前記複数の貫通孔内の前記吸着性基板に、特異的結合物質を含有させて、形成されている。
【0042】
本発明の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、光を減衰させる性質を有している。
【0043】
本発明の好ましい実施態様によれば、生化学解析用ユニットの基板が、光を減衰させる性質を有しているから、生化学解析用ユニットの基板に、吸着性領域を高密度に形成し、複数の吸着性領域に含まれた特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質を、選択的にハイブリダイズさせた場合にも、複数の吸着性領域から放出される化学発光が、基板内で散乱して、隣り合う吸着性領域から放出された化学発光と混ざり合うことを効果的に防止することが可能になり、したがって、化学発光を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0044】
本発明の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/5以下に減衰させる性質を有している。
【0045】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10以下に減衰させる性質を有している。
【0046】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50以下に減衰させる性質を有している。
【0047】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/100以下に減衰させる性質を有している。
【0048】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/500以下に減衰させる性質を有している。
【0049】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/1000以下に減衰させる性質を有している。
【0050】
本発明の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、10以上の吸着性領域が形成されている。
【0051】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、50以上の吸着性領域が形成されている。
【0052】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、100以上の吸着性領域が形成されている。
【0053】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、500以上の吸着性領域が形成されている。
【0054】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、1000以上の吸着性領域が形成されている。
【0055】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、5000以上の吸着性領域が形成されている。
【0056】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、10000以上の吸着性領域が形成されている。
【0057】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、50000以上の吸着性領域が形成されている。
【0058】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、100000以上の吸着性領域が形成されている。
【0059】
本発明の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、それぞれ、5平方ミリメートル未満のサイズを有している。
【0060】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、それぞれ、1平方ミリメートル未満のサイズを有している。
【0061】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.5平方ミリメートル未満のサイズを有している。
【0062】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.1平方ミリメートル未満のサイズを有している。
【0063】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.05平方ミリメートル未満のサイズを有している。
【0064】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.01平方ミリメートル未満のサイズを有している。
【0065】
本発明の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、10個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0066】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、50個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0067】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、100個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0068】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、500個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0069】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、1000個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0070】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、5000個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0071】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、10000個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0072】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、50000個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0073】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、100000個/平方センチメートル以上の密度で形成されている。
【0074】
本発明の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、規則的なパターンで形成されている。
【0075】
本発明の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の貫通孔が、それぞれ、略円形に形成されている。
【0076】
本発明において、生化学解析用ユニットの基板を形成するための材料は、光を減衰させる性質を有していることが好ましいが、とくに限定されるものではなく、無機化合物材料、有機化合物材料のいずれをも使用することができ、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材料が、好ましく使用される。
【0077】
本発明において、生化学解析用ユニットの基板を形成するために好ましく使用することのできる無機化合物材料としては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げることができる。これらは、単結晶、アモルファス、セラミックのような多結晶焼結体にいずれの構造を有していてもよい。
【0078】
本発明において、生化学解析用ユニットの基板を形成するために使用可能な有機化合物材料としては、高分子化合物が好ましく用いられ、好ましく使用することのできる高分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体などを挙げることができる。これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、また、有機化合物材料をブレンドして、使用することもできる。
【0079】
一般に、光の散乱および/または吸収が大きいほど、光の減衰能が高くなるので、生化学解析用ユニットの基板は、厚さ1cmあたりの吸光度が0.3以上であることが好ましく、厚さ1cmあたりの吸光度が1以上であれば、さらに好ましい。ここに、吸光度は、厚さTcmの板状体の直後に、積分球を置き、計測に利用するプローブ光またはエミッション光の波長における透過光量Aを分光光度計によって測定し、A/Tを算出することによって、求められる。光減衰能を向上させるために、光散乱体や光吸収体を、生化学解析用ユニットの基板に含有させることもできる。光散乱体としては、生化学解析用ユニットの基板を形成している材料と異なる材料の微粒子が用いられ、光吸収体としては、顔料または染料が用いられる。
【0080】
本発明の別の好ましい実施態様においては、前記生化学解析用ユニットが、吸着性基板を備え、前記複数の吸着性領域が、前記吸着性基板に、特異的結合物質を含有させて、形成されている。
【0081】
本発明において、生化学解析用ユニットの吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するための吸着性材料としては、多孔質材料あるいは繊維材料が好ましく使用される。多孔質材料と繊維材料とを併用して、吸着性領域あるいは吸着性基板を形成することもできる。
【0082】
本発明において、生化学解析用ユニットの吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用される多孔質材料は、有機材料、無機材料のいずれでもよく、有機/無機複合体でもよい。
【0083】
本発明において、生化学解析用ユニットの吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用される有機多孔質材料は、とくに限定されるものではないが、活性炭などの炭素材料あるいはメンブレンフィルタを形成可能な材料が、好ましく用いられる。具体的には、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフルオライドや、これらの共重合体または複合体が挙げられる。
【0084】
本発明において、生化学解析用ユニットの吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用される無機多孔質材料は、とくに限定されるものではないが、好ましくは、たとえば、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトなどの金属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウムなどの金属塩やこれらの複合体などが挙げられる。
【0085】
本発明において、生化学解析用ユニットの吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用される繊維材料は、とくに限定されるものではないが、好ましくは、たとえば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン類、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
【0086】
本発明において、生化学解析用ユニットの吸着性領域は、電解処理、プラズマ処理、アーク放電などの酸化処理;シランカップリング剤、チタンカップリング剤などを用いたプライマー処理;界面活性剤処理などの表面処理によって形成することもできる。
【0087】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0088】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生化学解析用データの生成方法に使用される生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【0089】
図1に示されるように、本実施態様にかかる生化学解析用ユニット1は、アルミニウムによって形成され、多数の略円形状の貫通孔3が高密度に形成された基板2を備えており、多数の貫通孔3の内部には、ナイロン6が充填されて、多数のドット状の吸着性領域4が形成されている。
【0090】
図1には正確に示されていないが、本実施態様においては、約0.01平方ミリメートルのサイズを有する略円形の貫通孔3が、120列×160行のマトリックス状に、規則的に、基板2に形成されており、したがって、合計19200の吸着性領域4が形成されている。吸着性領域4は、その表面が、基板2の表面と同じ高さに位置するように、多数の貫通孔3内に、ナイロン6が充填されて、形成されている。
【0091】
生化学解析にあたっては、生化学解析用ユニット1に規則的に形成された多数の吸着性領域4内に、たとえば、特異的結合物質として、塩基配列が既知の互いに異なった複数のcDNAが、スポッティング装置を使用して、滴下され、吸着性領域4内に吸着される。
【0092】
図2は、スポッティング装置の略正面図である。
【0093】
図2に示されるように、スポッティング装置は、特異的結合物質の溶液を、生化学解析用ユニット1の表面に向けて噴射するインジェクタ5とCCDカメラ6を備え、CCDカメラ6によって、インジェクタ5の先端部と、特異的結合物質を滴下すべき生化学解析用ユニット1の吸着性領域4を観察しながら、インジェクタ5の先端部と、特異的結合物質を滴下すべき吸着性領域4の中心とが合致したときに、インジェクタ5から、塩基配列が既知の互いに異なった複数のcDNAなどの特異的結合物質が滴下されるように構成され、生化学解析用ユニット1の多数のドット状の吸着性領域4内に、特異的結合物質を、正確に滴下することができるように保証されている。
【0094】
次いで、こうして、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に吸着されたcDNAなどの特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズされる。
【0095】
図3は、ハイブリダイゼーション反応容器の略縦断面図である。
【0096】
図3に示されるように、ハイブリダイゼーション反応容器8は矩形状断面を有し、内部に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識されたプローブである生体由来の物質を含むハイブリダイゼーション反応溶液9が収容されている。
【0097】
ハイブリダイゼーションにあたって、cDNAなどの特異的結合物質が、多数の吸着性領域4に吸着されている生化学解析用ユニット1が、ハイブリダイゼーション反応容器8内に挿入される。
【0098】
その結果、多数の吸着性領域4に吸着されている特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズされる。
【0099】
こうして、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の化学発光データが記録される。
【0100】
こうして、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録された化学発光データは、冷却CCDカメラを含む生化学解析用データ生成装置によって、読み取られ、生化学解析用データが生成される。
【0101】
図4は、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4内に記録された化学発光データを読み取って、生化学解析用データを生成する生化学解析用データ生成装置の略断面図である。
【0102】
図4に示されるように、生化学解析用データ生成装置は、多数の吸着性領域4内に、化学発光データが記録された生化学解析用ユニット1を載置する透明ガラス板11を備えたサンプルステージ10と、サンプルステージ10に載置された生化学解析用ユニット1の多数のドット状の吸着性領域4のそれぞれに対向し、近接した位置に、受光端部12aを有する光ファイバ部材12を備えている。
【0103】
本実施態様においては、各光ファイバ部材12は、複数の光ファイバによって構成され、受光端部12aの近傍で、固定ヘッド13に形成された貫通孔14内に取り付けられ、光ファイバ部材12の受光端部12aが、所望のように、位置決めされている。
【0104】
また、図4に示されるように、受光端部12aとは反対側の端部12bの近傍で、複数の光ファイバ部材12は集合されている。
【0105】
図4に示されるように、光ファイバ部材12は、それぞれ、受光端部12aとは反対側の端部12bが、冷却CCDエリアセンサ15の光電面に対向するように配置されている。
【0106】
図5は、冷却CCDエリアセンサ15の制御系、検出系およびメモリ系ならびに本実施態様にかかる生化学解析用データ生成装置の制御系、メモリ系、表示系および入力系を示すブロックダイアグラムである。
【0107】
図5に示されるように、冷却CCDエリアセンサ15は、CCD20と、CCD20が、電荷の形で蓄積したアナログ信号を、ディジタル化するA/D変換器21と、A/D変換器21によって、生成されたディジタル信号を一時的に記憶するデータバッファ22と、冷却CCDエリアセンサ15の動作を制御するカメラ制御回路23を備えている。
【0108】
図5に示されるように、本実施態様にかかる生化学解析用データ生成装置は、冷却CCDエリアセンサ15の動作を制御するCPU30と、冷却CCDエリアセンサ15によって生成されたディジタル信号を、データバッファ23から読み出すデータ転送手段31と、データ転送手段31によって読み出されたディジタル信号に、データ処理を施すデータ処理手段32と、データ処理手段32によって、データ処理が施されたディジタル信号を記憶するデータ記憶手段33と、データ記憶手段33に記憶されたディジタル信号にデータ処理が加えられて、生成された生化学解析用データに基づいて、定量データを生成して、CRT35の画面上に表示するデータ表示手段34と、種々の指示信号が入力されるキーボード37を備えている。CPU30は、キーボード37を介して、入力された指示信号に基づき、冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路23に種々の信号を出力可能に構成されている。
【0109】
以上のように構成された本実施態様にかかる生化学解析用データ生成装置は、以下のようにして、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に記録されている化学発光データを読み取り、生化学解析用データを生成する。
【0110】
まず、ユーザーによって、生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸着性領域4内に含まれた標識物質に化学発光基質が接触されて、化学発光を放出している生化学解析用ユニット1が、サンプルステージ10の透明なガラス板11上に載置される。
【0111】
ここに、サンプルステージ10には、ガイド部材(図示せず)が設けられ、多数のドット状の吸着性領域4が、それぞれ、対応する光ファイバ部材12の受光端部12aに対向するように、サンプルステージ105に、生化学解析用ユニット1が載置されることが保証されている。
【0112】
次いで、ユーザーによって、キーボード37に、データ生成開始信号が入力されると、データ生成開始信号が、CPU30に入力される。
【0113】
CPU30は、データ生成開始信号を受けると、冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路23に、露出開始信号を出力して、化学発光の検出を開始させる。
【0114】
サンプルステージ10に載置された生化学解析用ユニットの多数の吸着性領域4から放出された化学発光18は、それぞれ、各吸着性領域4に対向する位置に配置された光ファイバ部材12の受光端部12aによって集光される。
【0115】
ここに、複数の光ファイバ部材12は、それぞれの受光端部12aが、サンプルステージ10のガラス板11上に載置された生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4のそれぞれに、近接して、対向する位置に位置するように、受光端部12aの近傍が、固定ヘッド13に形成された貫通孔14内に取り付けられているから、各吸着性領域4から放出された化学発光18は、確実に、対応する光ファイバ部材12の受光端部12aによって集光される。
【0116】
光ファイバ部材12の受光端部12aによって集光された化学発光18は、光ファイバ部材12によってガイドされて、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20の光電面に入射して、光電面に画像を形成する。CCD20は、こうして、光電面に形成された像の光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0117】
ここに、多数の光ファイバ部材12は、それぞれの受光端部12aとは反対側の端部12bの近傍で、集合されているから、多数の吸着性領域4に対応して、多数の光ファイバ部材12を設けても、光電面の面積の小さい冷却CCDエリアセンサ15を用いることができ、生化学解析用データ生成装置を小型化することが可能になるとともに、製造コストを低減することができる。
【0118】
また、本実施態様にかかる生化学解析用データ生成装置は、生化学解析用ユニット1に形成された各吸着性領域4に記録された化学発光データを読み取って、生化学解析用データを生成するものであるため、複数の光ファイバ部材12の受光端部12aと反対側の端部12bとが、同様のパターンで、配列される必要はない。
【0119】
第一の露出時間T1が経過すると、CPU30は、冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路23に露出完了信号を出力する。
【0120】
冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路23は、CPU30から、露出完了信号を受けると、第一の露出時間T1の間に、CCD20が電荷の形で蓄積したアナログデータを、A/D変換器21に転送して、ディジタル化し、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を生成して、データバッファ22に一時的に記憶させる。
【0121】
同時に、CPU30は、データ転送手段31にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセンサ15のデータバッファ22から、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を読み出させ、データ処理手段32に出力させる。
【0122】
データ処理手段32は、データ転送手段31から入力された生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させる。
【0123】
こうして、第一の露出時間T1にわたって、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出されて、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号が生成され、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶されると、CPU30は、冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路23に、露出開始信号を出力して、再度、化学発光の検出を開始させる。
【0124】
サンプルステージ10に載置された生化学解析用ユニットの多数の吸着性領域4から放出された化学発光18は、それぞれ、各吸着性領域4に対向する位置に配置された光ファイバ部材12の受光端部12aによって集光される。
【0125】
光ファイバ部材12の受光端部12aによって集光された化学発光18は、光ファイバ部材12によってガイドされて、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20の光電面に入射して、光電面に画像を形成する。CCD20は、こうして、光電面に形成された像の光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0126】
第一の露出時間T1よりも長い第二の露出時間T2が経過すると、CPU30は、冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路23に露出完了信号を出力する。
【0127】
冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路23は、CPU30から、露出完了信号を受けると、第二の露出時間T2の間に、CCD20が電荷の形で蓄積したアナログデータを、A/D変換器21に転送して、ディジタル化し、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を生成して、データバッファ22に一時的に記憶させる。
【0128】
同時に、CPU30は、データ転送手段31にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセンサ15のデータバッファ22から、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を読み出させ、データ処理手段32に出力させる。
【0129】
データ処理手段32は、データ転送手段31から入力された生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させる。
【0130】
こうして、第一の露出時間T1よりも長い第二の露出時間T2にわたり、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出されて、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号が生成され、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶されると、CPU30は、データ処理手段32のデータ処理信号を出力する。
【0131】
CPU30からデータ処理信号が入力されると、データ処理手段32は、第二の露出時間T2にわたって、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出されて、生成された生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を、データ記憶手段33から読み出す。
【0132】
図6は、第二の露出時間T2にわたって、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出されて、生成された生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号の信号強度の一例を示すグラフである。
【0133】
本実施態様においては、第二の露出時間T2は、第一の露出時間T1よりも十分に長い時間に設定されており、したがって、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない吸着性領域4から放出される強度の低い化学発光を、冷却CCDエリアセンサ15が光電的に検出して、生成されたディジタル信号も、定量解析が可能なレベルの信号強度を有しているが、その一方で、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質を多量に含んだ吸着性領域4から放出される化学発光は、その強度が大きいため、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20によって検出したときに、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20のダイナミックレンジの上限値を越えてしまうことがあり、冷却CCDエリアセンサ15のダイナミックレンジの上限値を越え越えた場合には、得られたディジタル信号は飽和値を越え、定量性を有していない。
【0134】
図6の例では、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Aに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SA(2)、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Bに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が多くない吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SB(2)および生化学解析用ユニット1の基板2の位置Cに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質がそれほど多くない吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(2)は、それぞれ、飽和値未満であり、ディジタル信号の信号強度が高い定量性を有していると認められるが、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質がきわめて多く含まれている吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SD(2)は、放出される化学発光の強度が高いため、飽和値を越えてしまい、ディジタル信号の信号強度が定量性を有していない。
【0135】
そこで、データ処理手段32は、信号強度が飽和値未満のディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用し、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させ、その一方で、信号強度が飽和値以上のディジタル信号は、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用せず、データ記憶手段33には記憶させない。
【0136】
図16の例では、データ処理手段32は、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Aに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SA(2)、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Bに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が多くない吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SB(2)および生化学解析用ユニット1の基板2の位置Cに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質がそれほど多くない吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(2)を、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データSA、SBおよびSCとして、採用して、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させ、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質がきわめて多く含まれている吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SD(2)は、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用せず、データ記憶手段33に記憶させない。
【0137】
次いで、データ処理手段32は、第二の露出時間T2よりも短い第一の露出時間T2にわたって、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出されて、生成された生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を、データ記憶手段33から読み出す。
【0138】
図7は、第二の露出時間T2よりも短い第一の露出時間T1にわたって、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出されて、生成された生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号の信号強度の一例を示すグラフである。
【0139】
本実施態様においては、第一の露出時間T1は、第二の露出時間T2に比し、十分に短い時間に設定されており、したがって、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない吸着性領域4から放出される強度の低い化学発光を、冷却CCDエリアセンサ15が光電的に検出して、生成されたディジタル信号は、その強度が低く、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20により、化学発光を検出することによって、定量性に優れたディジタル信号を生成することは困難であるが、その一方で、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量がきわめて多い吸着性領域4から放出される強度が高い化学発光を、冷却CCDエリアセンサ15によって検出したときに、冷却CCDエリアセンサ15のダイナミックレンジの上限値を越えてしまうことを、効果的に防止することができ、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量がきわめて多い吸着性領域4から放出される強度が高い化学発光を、冷却CCDエリアセンサ15によって検出して、定量性に優れたディジタル信号を生成するが可能になる。
【0140】
図7の例では、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Aに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SA(1)は、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Aに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SA(2)よりもはるかに小さく、ノイズの影響で、定量性がきわめて低いと認められ、また、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Bに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が多くない吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SB(1)および生化学解析用ユニット1の基板2の位置Cに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量がそれほど多くない吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(1)は、それぞれ、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Bに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が多くない吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SB(2)および生化学解析用ユニット1の基板2の位置Cに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量がそれほど多くない吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(2)よりも小さく、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Bに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が多くない吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SB(2)および生化学解析用ユニット1の基板2の位置Cに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量がそれほど多くない吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(2)の方が、定量性が高いと認められるのに対し、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質がきわめて多く含まれている吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SD(1)は、飽和値未満で、放出される化学発光の強度が高いため、高い定量性を有している。
【0141】
したがって、データ処理手段32は、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値を越え、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値未満であるディジタル信号の信号強度を、図6および図7の例では、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質がきわめて多く含まれている吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SD(1)を、生化学解析用ユニット1のその吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、選択する。
【0142】
しかしながら、このように、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値を越え、生化学解析用ユニット1の同じ吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値未満であるディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニット1のその吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、選択する場合には、図6および図7の例では、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質がきわめて多く含まれている吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SD(1)を、生化学解析用ユニット1のその吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、選択する場合には、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度を、その吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、選択する場合と、露出時間が異なるため、ディジタル信号の信号強度の絶対値を、そのまま、比較して、定量的な解析を実行することはできない。
【0143】
そこで、データ処理手段32は、化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用されて、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強度の高いディジタル信号を読み出し、読み出したディジタル信号の信号強度を、同じ吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度によって、除算して、補正係数Kを算出し、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値を越え、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値未満であるディジタル信号の信号強度に、補正係数Kを乗じ、得られた信号強度を、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、決定し、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させる。
【0144】
図6および図7の例においては、化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用されて、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強度の高いのはディジタル信号の信号強度SC(2)であるから、データ処理手段32は、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度SC(2)を読み出し、次式にしたがって、同じ吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(1)によって、除算して、補正係数Kを算出する。
【0145】
K=SC(2)/SC(1)
次いで、データ処理手段32は、こうして算出した補正係数Kを用いて、次式にしたがって、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置する吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データSDを決定し、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させる。
【0146】
SD=SD(1)×K
以上のようにして、生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データが生成される。
【0147】
本実施態様によれば、複数の光ファイバ部材12が、それぞれの受光端部12aが、サンプルステージ10のガラス板11上に載置された生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4のそれぞれに、近接して、対向する位置に位置するように、受光端部12aの近傍が、固定ヘッド13に形成された貫通孔14内に取り付けられているから、生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4から放出された化学発光18は、確実に、対応する光ファイバ部材12の受光端部12aによって集光され、したがって、化学発光18の集光効率を大幅に向上させることが可能になる。
【0148】
しかし、その一方で、複数の光ファイバ部材12によって、生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4から放出された化学発光18を、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20に導いて、化学発光18の集光効率を向上させるときは、化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質を多量に含んだ吸着性領域4から放出される化学発光18は、その強度が大きいため、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20によって、化学発光18を検出したときに、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20のダイナミックレンジの上限値を越えてしまうおそれがあるが、本実施態様によれば、第一の露出時間T1よりも十分に長い第二の露出時間T2にわたって、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光18を、冷却CCDエリアセンサ15によって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SD(2)が、飽和値以上のときは、第二の露出時間T2よりも十分に短い第一の露出時間T1にわたって、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光18を、冷却CCDエリアセンサ15によって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SD(1)を、その吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、選択しているから、化学発光の集光効率を向上させた結果、従来の方法によれば、化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の含有量がきわめて多く、吸着性領域4から放出される化学発光18の強度が高く、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20によって、化学発光18を検出したときに、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20のダイナミックレンジの上限値を越えてしまい、定量性のある生化学解析用データを生成することが不可能な場合にも、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0149】
さらに、本実施態様によれば、化学発光18を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、選択されて、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強度の高いディジタル信号SC(2)を、同じ吸着性領域4から放出された化学発光18を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(1)により、除算して、算出した補正係数Kを、選択した生化学解析用データに乗じ、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、決定しているから、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データが、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の量に応じて、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20の露出時間を変えて、生成されているにもかかわらず、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4ごとの生化学解析用データを比較して、定量解析を実行することができ、さらに、化学発光18を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、選択されて、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強度が高く、定量性が高いディジタル信号ディジタル信号SC(2)を、同じ吸着性領域4から放出された化学発光18を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(1)により、除算して、補正係数Kを算出しているから、生化学解析用データの定量性を損なうことなく、生化学解析用データを補正して、定量解析を実行することが可能になる。
【0150】
また、本実施態様によれば、第一の露出時間T1よりも十分に長い第二の露出時間T2にわたって、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光18を、冷却CCDエリアセンサ15によって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SA(2)、SB(2)、SC(2)を、化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の含有量が少ない吸着性領域4、化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の含有量が多くない吸着性領域4および化学発光基質と接触させることによって化学発光18を生じさせる標識物質の含有量がそれほど多くない吸着性領域4の生化学解析用データとして、決定しているから、従来は、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出される化学発光18の強度がきわめて低く、冷却CCDエリアセンサ15によって、化学発光を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することがきわめて困難な場合にも、また、従来は、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出される化学発光18の強度が低く、冷却CCDエリアセンサ15によって、化学発光18を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することがきわめて困難な場合にも、さらに、従来は、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出される化学発光18の強度が十分には高くなく、冷却CCDエリアセンサ15によって、化学発光18を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することがきわめて困難な場合にも、冷却CCDエリアセンサ15によって、化学発光18を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0151】
さらに、化学発光18の強度は、経時的に低下し、時間が経過すると、化学発光18を光電的に検出して、生成された生化学解析用データの定量性が低下するが、本実施態様によれば、まず、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光18を、第二の露出時間T2よりも十分に短い第一の露出時間T1にわたって、光電的に検出して、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を生成し、次いで、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光18を、第一の露出時間T1よりも十分に長い第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を生成しており、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光18を、第一の露出時間T1よりも十分に長い第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、生成されたディジタル信号は高い信号強度を有しているから、化学発光18の強度の経時的低下に起因する生化学解析用データの定量性の低下を効果的に防止することが可能になる。
【0152】
また、本実施態様によれば、生化学解析用ユニット1の基板2は、アルミニウムによって形成され、光を減衰させる性質を有しているから、隣り合う吸着性領域4から放出された化学発光18が散乱して、混ざり合うことを効果的に防止することが可能になり、したがって、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録された化学発光データを読み取って得た生化学解析用データ中に、化学発光18の散乱に起因するノイズが生成されることを、効果的に防止することが可能になる。
【0153】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0154】
たとえば、前記実施態様においては、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に固定されているcDNAなどの特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイズさせて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、化学発光データを記録するように構成されているが、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に固定されているcDNAなどの特異的結合物質に、ハプテンによって標識された生体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイズさせ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対する抗体を、生体由来の物質を標識しているハプテンと抗原抗体反応によって、結合させて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、化学発光データを記録するようにしてもよい。
【0155】
ハプテン/抗体の組合わせの例としては ジゴキシゲニン/抗ジゴキシゲニン抗体、テオフィリン/抗テオフィリン抗体、フルオロセイン/抗フルオロセイン抗体などをあげることができる。また、ハプテン/抗体ではなく、ビオチン/アヴィジンや抗原/抗体などの組合わせを利用することも可能である。
【0156】
さらに、前記実施態様においては、化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用されて、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強度の高いディジタル信号SC(2)を、同じ吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(1)によって、除算して、補正係数Kを算出しているが、化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用されて、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強度の高いディジタル信号SC(2)を、同じ吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC(1)によって、除算して、補正係数Kを算出することは必ずしも必要でなく、化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用されて、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度を、それぞれ、対応する吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度によって、除算し、得られた値を平均して、補正係数Kを算出することもできるし、化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用されて、データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度のうち、信号強度が所定強度以上のディジタル信号を、それぞれ、対応する吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度により、除算し、得られた値を平均して、補正係数Kを算出することもできる。
【0157】
また、前記実施態様においては、前記生化学解析用ユニット1の基板2には、19200約0.01平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領域4が、規則的なパターンにしたがって、マトリックス状に形成されているが、吸着性領域4を略円形に形成することは必ずしも必要でなく、矩形状など、任意の形状に形成することができる。
【0158】
さらに、前記実施態様においては、前記生化学解析用ユニット1の基板2には、19200約0.01平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領域4が、規則的なパターンにしたがって、マトリックス状に形成されているが、吸着性領域4の数およびサイズは、目的に応じて、任意に選択をすることができ、好ましくは、10以上の5平方ミリメートル未満のサイズを有する吸着性領域4が、10個/平方センチメートル以上の密度で、基板2に形成される。
【0159】
また、前記実施態様においては、前記生化学解析用ユニット1の基板2には、19200約0.01平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領域4が、規則的なパターンにしたがって、マトリックス状に形成されているが、吸着性領域4を、規則的なパターンにしたがって、形成することは必ずしも必要でない。
【0160】
さらに、前記実施態様においては、生化学解析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填されて、形成された多数の吸着性領域4を備えているが、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4が、ナイロン6によって形成されていることは必ずしも必要でなく、ナイロン6以外のメンブレンフィルタが形成可能な多孔質材料、たとえば、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフルオライドや、これらの共重合体または複合体、あるいは、活性炭などの多孔質炭素材料によって、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4を形成することもでき、さらには、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトなどの金属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウムなどの金属塩やこれらの複合体などの無機多孔質材料あるいは複数の繊維の束によって、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4を形成するようにしてもよい。
【0161】
また、前記実施態様においては、生化学解析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2を備えているが、生化学解析用ユニット1の基板2を、アルミニウムによって形成することは必ずしも必要でなく、他の材料によって、基板2を形成することもできる。生化学解析用ユニット1の基板2は、放射線および/または光を減衰させる性質を有する材料によって形成されることが好ましいが、その材料はとくに限定されるものではなく、無機化合物材料、有機化合物材料のいずれによって、生化学解析用ユニット1の基板2を形成することもでき、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材料が、とくに好ましく使用される。生化学解析用ユニット1の基板2を形成するために好ましく使用することができる無機化合物材料としては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げることができる。これらは、単結晶、アモルファス、セラミックのような多結晶焼結体にいずれの構造を有していてもよい。また、生化学解析用ユニット1の基板2を形成するために好ましく使用することができる有機化合物材料としては、高分子化合物が好ましく用いられ、好ましい高分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体などを挙げることができる。これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、また、有機化合物材料をブレンドして、使用することもできる。
【0162】
さらに、前記実施態様においては、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填されて、形成されているが、貫通孔3に代えて、多数の凹部を、互いに離間させて、アルミニウム製の基板2に形成し、多数の凹部の内部に、ナイロン6を充填して、吸着性領域4を形成することもできる。
【0163】
また、前記実施態様においては、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填されて、形成されているが、アルミニウム製の基板2に形成された多数の貫通孔3に、ナイロン6などの吸着性材料によって形成された吸着性膜を圧入して、吸着性領域4を形成することもでき、アルミニウム製の基板2に形成された多数の凹部の内部に、ナイロン6を圧入して、吸着性領域4を形成することもできる。
【0164】
さらに、前記実施態様においては、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料によって形成された吸着性基板の少なくとも一方の表面に、多数の貫通孔が形成された基板を密着させ、基板の多数の貫通孔内の吸着性基板に、特異的結合物質を含む溶液を滴下して、吸着性領域を形成するようにしてもよい。
【0165】
また、前記実施態様においては、冷却CCDエリアセンサ15を用いて、化学発光18を光電的に検出して、生化学解析用データを生成しているが、冷却手段を備えていないCCDエリアセンサを用いて、化学発光18を光電的に検出して、生化学解析用データを生成することもでき、さらには、CCDエリアセンサに代えて、CID(電荷注入素子)、PDA(フォトダイオードアレイ)、MOS型撮像素子などの他の固体センサを用いることもできる。
【0166】
【発明の効果】
本発明によれば、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない試料部分から放出される化学発光も、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在する試料部分から放出される化学発光も、ともに、所望のように、検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成することのできる生化学解析用データの生成方法および装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生化学解析用データの生成方法に使用される生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【図2】図2は、スポッティング装置の略正面図である。
【図3】図3は、ハイブリダイゼーション反応容器の略縦断面図である。
【図4】図4は、生化学解析用ユニットの多数の吸着性領域内に記録された化学発光データを読み取って、生化学解析用データを生成する生化学解析用データ生成装置の略断面図である。
【図5】図5は、冷却CCDエリアセンサの制御系、検出系およびメモリ系ならびに本実施態様にかかる生化学解析用データ生成装置の制御系、メモリ系、表示系および入力系を示すブロックダイアグラムである。
【図6】図6は、第一の露出時間T1よりも十分に長い第二の露出時間T2にわたって、冷却CCDエリアセンサのCCDが露出されて、生成された生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとのディジタル信号の信号強度の一例を示すグラフである。
【図7】図7は、第二の露出時間T2よりも十分に短い第一の露出時間T1にわたって、冷却CCDエリアセンサのCCDが露出されて、生成された生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとのディジタル信号の信号強度の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット
2 基板
3 貫通孔
4 吸着性領域
5 インジェクタ
6 CCDカメラ
8 ハイブリダイゼーション反応容器
9 ハイブリダイゼーション反応溶液
10 サンプルステージ
11 透明ガラス板
12 光ファイバ部材
12a 光ファイバ部材の受光端部
12b 光ファイバ部材の反対側の端部
13 固定ヘッド
14 貫通孔
15 冷却CCDエリアセンサ
20 CCD
21 A/D変換器
22 データバッファ
23 カメラ制御回路
30 CPU
31 データ転送手段
32 データ処理手段
33 データ記憶手段
34 データ表示手段
35 CRT
37 キーボード

Claims (16)

  1. 生化学解析用ユニットに、互いに離間して、形成された形成された複数の吸着性領域に含まれた構造または特性が既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質を、選択的に結合させ、あるいは、ハプテンによって標識された生体由来の物質を、選択的に結合させ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対する抗体を、生体由来の物質を標識しているハプテンと抗原抗体反応によって、結合させ、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域に選択的に含まれている前記標識物質に、化学発光基質を接触させて、化学発光を放出させ、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域から放出される化学発光を、固体エリアセンサを用いて、第一の露出時間にわたり、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、前記アナログ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、第一のディジタル信号を生成し、生成された第一のディジタル信号をメモリに保存し、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記固体エリアセンサを用いて、前記第一の露出時間よりも長い第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、前記アナログ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、第二のディジタル信号を生成し、生成された第二のディジタル信号を前記メモリに保存し、前記第二のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、前記第二のディジタル信号の信号強度が前記飽和値未満のときは、第二のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定し、前記第二のディジタル信号の信号強度が飽和値以上のときは、前記生化学解析用ユニットの他の吸着性領域から得られた信号強度が飽和値未満の第二のディジタル信号の信号強度と、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度との比に基づいて、補正係数を算出し、信号強度が飽和値以上の第二のディジタル信号が得られた前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度に、前記補正係数を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用データとして決定することを特徴とする生化学解析用データの生成方法。
  2. 信号強度が前記飽和値未満の前記第二のディジタル信号の信号強度のうち、信号強度が最大の第二のディジタル信号の信号強度を、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度によって、前記補正係数を算出することを特徴とする請求項1に記載の生化学解析用データの生成方法。
  3. 前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域から放出される化学発光を、それぞれの受光端部が、前記複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置された複数の導光部材によって、前記固体エリアセンサに導いて、光電的に検出し、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の生化学解析用データの生成方法。
  4. 前記複数の導光部材が、それぞれ、少なくとも1本の光ファイバによって構成されていることを特徴とする請求項3に記載の生化学解析用データの生成方法。
  5. 前記複数の導光部材が、光ファイバ束によって構成されていることを特徴とする請求項3に記載の生化学解析用データの生成方法。
  6. 前記複数の導光部材の前記受光端部とは反対の端部近傍が集合されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  7. 前記複数の導光部材の受光端部近傍が、固定ヘッドによって支持され、前記複数の導光部材の受光端部が、前記複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置されていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  8. 前記固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサによって構成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  9. 前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、互いに離間して形成された孔内に形成されたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  10. 互いに離間して、形成された複数の吸着性領域に含まれた構造または特性が既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質が選択的に結合された生化学解析用ユニットを載置するサンプルステージと、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域から放出された化学発光を光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成する固体エリアセンサと、それぞれの受光端部が、前記サンプルステージに載置された前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置され、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域のそれぞれから放出された光を、前記固体エリアセンサに導く複数の導光部材と、前記固体エリアセンサによって、生成されたアナログ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、ディジタル信号を生成するA/D変換器と、前記A/D変換器によって、生成された前記ディジタル信号を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとのディジタル信号に基づいて、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとの生化学解析用データを生成するデータ処理手段と、前記固体エリアセンサ、前記A/D変換器および前記データ処理手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段によって、前記固体エリアセンサが、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、第一の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成するとともに、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第一の露出時間よりも長い第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、前記A/D変換器が、前記固体エリアセンサによって生成された前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとのアナログ信号を、ディジタル化して、前記メモリに記憶し、前記データ処理手段が、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生成され、前記メモリに保存された第一のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、前記第二のディジタル信号の信号強度が前記飽和値未満のときは、第二のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定し、前記第二のディジタル信号の信号強度が飽和値以上のときは、前記生化学解析用ユニットの他の吸着性領域から得られた信号強度が飽和値未満の第二のディジタル信号の信号強度と、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度との比に基づいて、補正係数を算出し、信号強度が飽和値以上の第二のディジタル信号が得られた前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度に、前記補正係数を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用データとして決定するように構成されたことを特徴とする生化学解析用データの生成装置。
  11. 前記データ処理手段が、信号強度が前記飽和値未満の前記第二のディジタル信号の信号強度のうち、信号強度が最大の第二のディジタル信号の信号強度を、その吸着性領域から得られた第一のディジタル信号の信号強度によって、前記補正係数を算出するように構成されたことを特徴とする請求項10に記載の生化学解析用データの生成装置。
  12. 前記複数の導光部材が、それぞれ、少なくとも1本の光ファイバによって構成されていることを特徴とする請求項10または11に記載の生化学解析用データの生成装置。
  13. 前記複数の導光部材が、光ファイバ束によって構成されていることを特徴とする請求項10または11に記載の生化学解析用データの生成装置。
  14. 前記複数の導光部材の前記受光端部とは反対の端部近傍が集合されていることを特徴とする請求項10ないし13のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生成装置。
  15. さらに、前記複数の導光部材の受光端部近傍を支持する固定ヘッドを備えたことを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生成装置。
  16. 前記固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサによって構成されていることを特徴とする請求項10ないし15のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生成装置。
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