JP2003215044A - 生化学解析用データの生成方法および装置 - Google Patents

生化学解析用データの生成方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせ、定量性に優れた生化学解析用データを
生成することのできる生化学解析用データの生成方法を
提供する。 【解決手段】 吸着性領域から放出される化学発光を固
体エリアセンサを用いて、第一の露出時間よりも長い第
二の露出時間にわたり光電的に検出して、ディジタル信
号をメモリに保存し、メモリに保存されたディジタル信
号の強度を、吸着性領域ごとに飽和値と比較し、強度が
飽和値未満のディジタル信号を対応する吸着性領域のデ
ータとして決定しメモリに保存する。化学発光を第一の
露出時間にわたり、光電的に検出してメモリに保存され
吸着性領域ごとのディジタル信号のうち、吸着性領域か
ら放出される化学発光を、第二の露出時間にわたって、
光電的に検出して、生成されたディジタル信号の信号強
度が飽和値以上の吸着性領域に対応するディジタル信号
の信号強度を、その吸着性領域のデータとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生化学解析用デー
タの生成方法および装置に関するものであり、さらに詳
細には、化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる標識物質の量が少ない試料部分から放出
される化学発光も、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在する試
料部分から放出される化学発光も、ともに、所望のよう
に、検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生
成することのできる生化学解析用データの生成方法およ
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するオートラジオグラフィ解析システムは、写
真フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化
学的処理が不必要であるだけでなく、得られたディジタ
ルデータにデータ処理を施すことにより、所望のよう
に、解析用データを再生し、あるいは、コンピュータに
よる定量解析が可能になるという利点を有している。
【0004】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化
させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起し
て、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、
転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりす
ることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質
を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出す
ることができるという利点がある。
【0005】また、同様に、蛋白質や核酸などの生体由
来の物質を支持体に固定し、化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質によって、
選択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された
生体由来の物質と化学発光基質とを接触させて、化学発
光基質と標識物質との接触によって生ずる可視光波長域
の化学発光を、光電的に検出して、ディジタル信号を生
成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段あるい
は写真フィルムなどの記録材料上に、化学発光画像を再
生して、遺伝子情報などの生体由来の物質に関する情報
を得るようにした化学発光解析システムも知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】化学発光を光電的に検
出して、生化学解析用データを生成する場合には、一般
に、CCDカメラが用いられている。
【0007】しかしながら、CCDのダイナミックレン
ジは3桁程度であるため、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない
試料部分から放出される強度の低い化学発光を検出し
て、定量性に優れた生化学解析用データを生成するため
に、化学発光によるCCDの露出時間を長くすると、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質が多量に存在する試料部分から放出される
化学発光はきわめて強度が高いため、このような化学発
光を検出するときに、CCDのダイナミックレンジの上
限値を越えてしまい、定量性のある化学発光データを生
成することができなくなり、その一方で、化学発光基質
と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物
質が多量に存在する試料部分から放出される化学発光を
検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生成す
るために、化学発光によるCCDの露出時間を短くする
と、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質の量が少ない試料部分から放出され
る強度の低い化学発光を検出して、生成された生化学解
析用データの定量性が著しく低下し、定量性に優れた生
化学解析用データを得ることができないという問題があ
った。
【0008】したがって、本発明は、化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の
量が少ない試料部分から放出される化学発光も、化学発
光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる
標識物質が多量に存在する試料部分から放出される化学
発光も、ともに、所望のように、検出して、定量性に優
れた生化学解析用データを生成することのできる生化学
解析用データの生成方法および装置を提供することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
生化学解析用ユニットに、互いに離間して、形成された
形成された複数の吸着性領域に含まれた構造または特性
が既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質によって標
識された生体由来の物質を、選択的に結合させ、あるい
は、ハプテンによって標識された生体由来の物質を、選
択的に結合させ、さらに、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる酵素により標識された
ハプテンに対する抗体を、生体由来の物質を標識してい
るハプテンと抗原抗体反応によって、結合させ、前記生
化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域に選択的に
含まれている前記標識物質に、化学発光基質を接触させ
て、化学発光を放出させ、前記生化学解析用ユニットの
前記複数の吸着性領域から放出される化学発光を、固体
エリアセンサを用いて、第一の露出時間にわたり、光電
的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性
領域ごとに、アナログ信号を生成し、前記アナログ信号
を、ディジタル化して、前記生化学解析用ユニットの前
記吸着性領域ごとに、ディジタル信号を生成し、メモリ
に保存し、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域
から放出される化学発光を、前記固体エリアセンサを用
いて、前記第一の露出時間よりも長い第二の露出時間に
わたって、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニッ
トの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、前
記アナログ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析
用ユニットの前記吸着性領域ごとに、ディジタル信号を
生成し、前記メモリに保存し、前記生化学解析用ユニッ
トの前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第
二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生成さ
れ、前記メモリに保存されたディジタル信号の信号強度
を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごと
に、飽和値と比較し、信号強度が前記飽和値未満のディ
ジタル信号を、前記生化学解析用ユニットの対応する吸
着性領域の生化学解析用データとして決定し、前記メモ
リに保存し、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領
域から放出される化学発光を、前記第一の露出時間にわ
たり、光電的に検出して、生成され、前記メモリに保存
された前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごと
のディジタル信号のうち、前記生化学解析用ユニットの
前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第二の
露出時間にわたって、光電的に検出して、生成されたデ
ィジタル信号の信号強度が前記飽和値以上の吸着性領域
に対応するディジタル信号の信号強度を、その吸着性領
域の生化学解析用データとして、選択して、生化学解析
用データを生成することを特徴とする生化学解析用デー
タの生成方法によって達成される。
【0010】化学発光を光電的に検出して、生化学解析
用データを生成する場合、一般に、CCDエリアセンサ
などの固体エリアセンサが用いられているが、化学発光
基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標
識物質の量が少ない生化学解析用ユニットの吸着性領域
から放出される強度の低い化学発光を検出して、定量性
に優れた生化学解析用データを生成するために、化学発
光による固体エリアセンサの露出時間を長くすると、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質が多量に存在する生化学解析用ユニットの
吸着性領域から放出される化学発光はきわめて強度が高
いため、このような化学発光を検出するときに、固体エ
リアセンサのダイナミックレンジの上限値を越えてしま
い、定量性のある化学発光データを生成することができ
なくなり、その一方で、化学発光基質と接触させること
によって化学発光を生じさせる標識物質が多量に存在す
る生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化
学発光を検出して、定量性に優れた生化学解析用データ
を生成するために、化学発光による固体エリアセンサの
露出時間を短くすると、化学発光基質と接触させること
によって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない生
化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される強度の
低い化学発光を検出して、生成された生化学解析用デー
タの定量性が著しく低下し、定量性に優れた生化学解析
用データを得ることができないという問題があったが、
本発明によれば、生化学解析用ユニットに、互いに離間
して、形成された形成された複数の吸着性領域に含まれ
た構造または特性が既知の特異的結合物質に、化学発光
基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標
識物質によって標識された生体由来の物質を、選択的に
結合させ、あるいは、ハプテンによって標識された生体
由来の物質を、選択的に結合させ、さらに、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる 酵
素により標識された該ハプテンに対する抗体を、生体由
来の物質を標識しているハプテンと抗原抗体反応によっ
て、結合させ、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領
域に選択的に含まれている標識物質に、化学発光基質を
接触させて、化学発光を放出させ、生化学解析用ユニッ
トの複数の吸着性領域から放出される化学発光を、固体
エリアセンサを用いて、第一の露出時間にわたり、光電
的に検出して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごと
に、アナログ信号を生成し、アナログ信号を、ディジタ
ル化して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、
ディジタル信号を生成し、メモリに保存し、生化学解析
用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光を、固
体エリアセンサを用いて、第一の露出時間よりも長い第
二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生化学解
析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成
し、アナログ信号を、ディジタル化して、生化学解析用
ユニットの吸着性領域ごとに、ディジタル信号を生成
し、メモリに保存し、生化学解析用ユニットの吸着性領
域から放出される化学発光を、第二の露出時間にわたっ
て、光電的に検出して、生成され、メモリに保存された
ディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニットの
吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、信号強度が飽和値
未満のディジタル信号を、生化学解析用ユニットの対応
する吸着性領域の生化学解析用データとして決定し、メ
モリに保存し、生化学解析用ユニットの吸着性領域から
放出される化学発光を、第一の露出時間にわたり、光電
的に検出して、生成され、メモリに保存された生化学解
析用ユニットの吸着性領域ごとのディジタル信号のう
ち、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される
化学発光を、第二の露出時間にわたって、光電的に検出
して、生成されたディジタル信号の信号強度が飽和値以
上の吸着性領域に対応するディジタル信号の信号強度
を、その吸着性領域の生化学解析用データとして、選択
して、生化学解析用データを生成するように構成されて
いるから、従来の方法によれば、化学発光基質と接触さ
せることによって化学発光を生じさせる標識物質の含有
量がきわめて多いため、生化学解析用ユニットの吸着性
領域から放出される化学発光の強度が高く、固体エリア
センサによって、化学発光を検出したときに、固体エリ
アセンサのダイナミックレンジの上限値を越えてしま
い、定量性のある生化学解析用データを生成することが
不可能な場合にも、定量性に優れた生化学解析用データ
を生成することが可能になり、一方、化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の
含有量が少ないため、生化学解析用ユニットの吸着性領
域から放出される化学発光の強度が低く、固体エリアセ
ンサによって、化学発光を光電的に検出して、定量性に
優れた生化学解析用データを生成することが困難な場合
にも、第一の露出時間よりも十分に長い第二の露出時間
にわたって、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放
出された化学発光を光電的に検出して生成したディジタ
ル信号を生化学解析用データとして採用しているから、
定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可
能になる。
【0011】本発明の好ましい実施態様においては、さ
らに、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から
放出される化学発光を、前記第二の露出時間にわたっ
て、光電的に検出して、生成され、前記メモリに保存さ
れたディジタル信号で、信号強度が前記飽和値未満のデ
ィジタル信号の信号強度と、前記生化学解析用ユニット
の対応する吸着性領域から放出される化学発光を、前記
第一の露出時間にわたり、光電的に検出して、生成さ
れ、前記メモリに保存されたディジタル信号の信号強度
との比に基づき、補正係数を算出し、前記生化学解析用
ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、
前記第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生
成されたディジタル信号の信号強度が前記飽和値以上の
ディジタル信号の信号強度に、前記補正係数を乗じて、
その吸着性領域の生化学解析用データを算出するように
構成されている。
【0012】本発明の好ましい実施態様によれば、さら
に、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される
化学発光を、第二の露出時間にわたって、光電的に検出
して、生成され、メモリに保存されたディジタル信号
で、信号強度が飽和値未満のディジタル信号の信号強度
と、生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域から放
出される化学発光を、第一の露出時間にわたり、光電的
に検出して、生成され、メモリに保存されたディジタル
信号の信号強度との比に基づき、補正係数を算出し、生
化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発
光を、第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、
生成されたディジタル信号の信号強度が飽和値以上のデ
ィジタル信号の信号強度に、補正係数を乗じて、その吸
着性領域の生化学解析用データを算出するように構成さ
れているから、生化学解析用ユニットの吸着性領域から
放出される化学発光を、第一の露出時間にわたり、光電
的に検出して、生成され、メモリに保存された生化学解
析用ユニットの吸着性領域ごとのディジタル信号のう
ち、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される
化学発光を、第二の露出時間にわたって、光電的に検出
して、生成され、メモリに保存されたディジタル信号
で、信号強度が飽和値以上の吸着性領域に対応するディ
ジタル信号の信号強度で、その吸着性領域の生化学解析
用データとして、選択されたディジタル信号の信号強度
は、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される
化学発光を、第二の露出時間にわたって、光電的に検出
して、生成され、メモリに保存された信号強度が飽和値
未満のディジタル信号と同様に、生化学解析用ユニット
の吸着性領域から放出される化学発光を、第二の露出時
間にわたって、光電的に検出して、生成された場合と等
価なものに補正されており、したがって、生化学解析用
ユニットの複数の吸着性領域から放出された化学発光を
光電的に検出して、生成されたディジタル信号の信号強
度を比較して、所望のように、高精度で、定量解析を実
行することが可能になる。
【0013】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放
出される化学発光を、前記第二の露出時間にわたって、
光電的に検出して、生成され、前記メモリに保存された
ディジタル信号で、信号強度が前記飽和値未満のディジ
タル信号の信号強度のうち、信号強度が最大のディジタ
ル信号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの対応
する吸着性領域から放出される化学発光を、前記第一の
露出時間にわたり、光電的に検出して、生成され、前記
メモリに保存されたディジタル信号の信号強度によっ
て、除算して、前記補正係数を算出するように構成され
ている。
【0014】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される
化学発光を、第二の露出時間にわたって、光電的に検出
して、生成され、メモリに保存されたディジタル信号
で、信号強度が飽和値未満のディジタル信号の信号強度
のうち、信号強度が最大のディジタル信号の信号強度
を、生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域から放
出される化学発光を、第一の露出時間にわたり、光電的
に検出して、生成され、メモリに保存されたディジタル
信号の信号強度によって、除算して、補正係数を算出す
るように構成されているから、より定量性に優れた生化
学解析用データを生成することが可能になる。
【0015】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
から放出される化学発光を、それぞれの受光端部が、前
記複数のドット状領域のそれぞれに対向して、配置され
た複数の導光部材によって、光検出器に導いて、光電的
に検出し、生化学解析用データを生成するように構成さ
れている。
【0016】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットの基板に、互いに離間して、
二次元的に、複数の吸着性領域を高密度に形成し、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、複数の
吸着性領域に滴下し、複数の吸着性領域に含まれている
特異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質によって標識された
生体由来の物質を、ハイブリダイゼーションなどによ
り、特異的に結合させて、複数の吸着性領域を選択的に
標識した場合においても、生化学解析用ユニットをサン
プルステージに載置し、生化学解析用ユニットの複数の
吸着性領域から放出される化学発光を光電的に検出し
て、生化学解析用データを生成する際に、複数の導光部
材を、それぞれの受光端部が、生化学解析用ユニット
に、互いに離間して、二次元的に形成された複数の吸着
性領域のそれぞれに、十分に近接するように、位置させ
て、複数の吸着性領域のそれぞれから放出される化学発
光を、各導光部材の受光端部によって受光し、固体エリ
アセンサに導いて、固体エリアセンサに光電的に検出さ
せることにより、吸着性領域から放出される化学発光
を、高い集光効率で、固体エリアセンサに導いて、光電
的に検出することが可能になるから、高い分解能で、定
量性に優れた生化学解析用のデータを生成することが可
能になる。
【0017】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材が、それぞれ、少なくとも1本の光フ
ァイバによって構成されている。
【0018】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材が、光ファイバ束によって構成されて
いる。
【0019】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材の前記受光端部とは反対の端部近傍が
集合されている。
【0020】本発明の好ましい実施態様によれば、複数
の導光部材の受光端部とは反対の端部近傍が集合されて
いるから、光電検出面の小さい固体エリアセンサを用い
ることができ、生化学解析用データの生成装置を小型化
することが可能となるとともに、製造コストを低減する
ことが可能なる。
【0021】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材の受光端部近傍が、固定ヘッドによっ
て支持され、前記複数の導光部材の受光端部が、前記複
数のドット状領域のそれぞれに対向して、配置されてい
る。
【0022】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサ
によって構成されている。
【0023】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサによ
って構成されているから、長時間にわたって、生化学解
析用ユニットの複数の吸着性領域から放出される微弱な
化学発光を、複数の導光部材によって集光して、光電的
に検出するができ、したがって、十分に高感度で、化学
発光を検出して、生化学解析用データを生成することが
可能になる。
【0024】本発明の前記目的はまた、互いに離間し
て、形成された複数の吸着性領域に含まれた構造または
特性が既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触さ
せることによって化学発光を生じさせる標識物質によっ
て標識された生体由来の物質が選択的に結合された生化
学解析用ユニットを載置するサンプルステージと、前記
生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域から放出
された化学発光を光電的に検出して、前記生化学解析用
ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成
する固体エリアセンサと、それぞれの受光端部が、前記
サンプルステージに載置された前記生化学解析用ユニッ
トの前記複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置
され、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領
域のそれぞれから放出された光を、前記固体エリアセン
サに導く複数の導光部材と、前記固体エリアセンサによ
って、生成されたアナログ信号を、ディジタル化して、
前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、デ
ィジタル信号を生成するA/D変換器と、前記A/D変
換器によって、生成された前記ディジタル信号を、前記
生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、記憶す
るメモリと、前記メモリに記憶された前記生化学解析用
ユニットの前記吸着性領域ごとのディジタル信号に基づ
いて、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごと
の生化学解析用データを生成するデータ処理手段と、前
記固体エリアセンサ、前記A/D変換器および前記デー
タ処理手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段に
よって、前記固体エリアセンサが、前記生化学解析用ユ
ニットの前記吸着性領域から放出される化学発光を、第
一の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化
学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信
号を生成するとともに、前記生化学解析用ユニットの前
記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第一の露
出時間よりも長い第二の露出時間にわたって、光電的に
検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域
ごとに、アナログ信号を生成し、前記A/D変換器が、
前記固体エリアセンサによって生成された前記生化学解
析用ユニットの前記吸着性領域ごとのアナログ信号を、
ディジタル化して、前記メモリに記憶し、前記データ処
理手段が、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域
から放出される化学発光を、前記第二の露出時間にわた
って、光電的に検出して、生成され、前記メモリに保存
されたディジタル信号の信号強度を、前記生化学解析用
ユニットの前記吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、信
号強度が前記飽和値未満のディジタル信号を、前記生化
学解析用ユニットの対応する吸着性領域の生化学解析用
データとして決定して、前記メモリに保存し、前記生化
学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学
発光を、前記第一の露出時間にわたり、光電的に検出し
て、生成され、前記メモリに保存された前記生化学解析
用ユニットの前記吸着性領域ごとのディジタル信号のう
ち、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放
出される化学発光を、前記第二の露出時間にわたって、
光電的に検出して、生成されたディジタル信号の信号強
度が前記飽和値以上の吸着性領域に対応するディジタル
信号の信号強度を、その吸着性領域の生化学解析用デー
タとして、選択して、生化学解析用データを生成するよ
うに、制御されることを特徴とするを生化学解析用デー
タの生成装置によって達成される。
【0025】本発明によれば、生化学解析用データの生
成装置は、互いに離間して、形成された複数の吸着性領
域に含まれた構造または特性が既知の特異的結合物質
に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質
が選択的に結合された生化学解析用ユニットを載置する
サンプルステージと、生化学解析用ユニットの複数の吸
着性領域から放出された化学発光を光電的に検出して、
生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナログ信
号を生成する固体エリアセンサと、それぞれの受光端部
が、サンプルステージに載置された生化学解析用ユニッ
トの複数の吸着性領域のそれぞれに対向して、配置さ
れ、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域のそれぞ
れから放出された光を、固体エリアセンサに導く複数の
導光部材と、固体エリアセンサによって、生成されたア
ナログ信号を、ディジタル化して、生化学解析用ユニッ
トの吸着性領域ごとに、ディジタル信号を生成するA/
D変換器と、A/D変換器によって、生成されたディジ
タル信号を、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごと
に、記憶するメモリと、メモリに記憶された生化学解析
用ユニットの吸着性領域ごとのディジタル信号に基づい
て、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとの生化学解
析用データを生成するデータ処理手段と、固体エリアセ
ンサ、A/D変換器およびデータ処理手段を制御する制
御手段を備え、制御手段によって、固体エリアセンサ
が、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される
化学発光を、第一の露出時間にわたって、光電的に検出
して、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナ
ログ信号を生成するとともに、生化学解析用ユニットの
吸着性領域から放出される化学発光を、第一の露出時間
よりも長い第二の露出時間にわたって、光電的に検出し
て、生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとに、アナロ
グ信号を生成し、A/D変換器が、固体エリアセンサに
よって生成された生化学解析用ユニットの吸着性領域ご
とのアナログ信号を、ディジタル化して、メモリに記憶
し、データ処理手段が、生化学解析用ユニットの吸着性
領域から放出される化学発光を、第二の露出時間にわた
って、光電的に検出して、生成され、メモリに保存され
たディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニット
の吸着性領域ごとに、飽和値と比較し、信号強度が飽和
値未満のディジタル信号を、生化学解析用ユニットの対
応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定し
て、メモリに保存し、生化学解析用ユニットの吸着性領
域から放出される化学発光を、第一の露出時間にわた
り、光電的に検出して、生成され、メモリに保存された
生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとのディジタル信
号のうち、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出
される化学発光を、第二の露出時間にわたって、光電的
に検出して、生成されたディジタル信号の信号強度が飽
和値以上の吸着性領域に対応するディジタル信号の信号
強度を、その吸着性領域の生化学解析用データとして、
選択して、生化学解析用データを生成するように、制御
されているから、従来の方法によれば、化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
の含有量がきわめて多いため、生化学解析用ユニットの
吸着性領域から放出される化学発光の強度が高く、固体
エリアセンサによって、化学発光を検出したときに、固
体エリアセンサのダイナミックレンジの上限値を越えて
しまい、定量性のある生化学解析用データを生成するこ
とが不可能な場合にも、定量性に優れた生化学解析用デ
ータを生成することが可能になり、一方、化学発光基質
と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物
質の含有量が少ないため、生化学解析用ユニットの吸着
性領域から放出される化学発光の強度が低く、固体エリ
アセンサによって、化学発光を光電的に検出して、定量
性に優れた生化学解析用データを生成することが困難な
場合にも、第一の露出時間よりも十分に長い第二の露出
時間にわたって、生化学解析用ユニットの吸着性領域か
ら放出された化学発光を光電的に検出して生成したディ
ジタル信号を生化学解析用データとして採用しているか
ら、定量性に優れた生化学解析用データを生成すること
が可能になる。
【0026】本発明の好ましい実施態様においては、前
記データ処理手段が、さらに、前記生化学解析用ユニッ
トの前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第
二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生成さ
れ、前記メモリに保存されたディジタル信号で、信号強
度が前記飽和値未満のディジタル信号の信号強度と、前
記生化学解析用ユニットの対応する吸着性領域から放出
される化学発光を、前記第一の露出時間にわたり、光電
的に検出して、生成され、前記メモリに保存されたディ
ジタル信号の信号強度との比に基づき、補正係数を算出
し、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放
出される化学発光を、前記第二の露出時間にわたって、
光電的に検出して、生成されたディジタル信号の信号強
度が前記飽和値以上のディジタル信号の信号強度に、前
記補正係数を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用デ
ータを算出するように構成されている。
【0027】本発明の好ましい実施態様によれば、デー
タ処理手段が、さらに、生化学解析用ユニットの吸着性
領域から放出される化学発光を、第二の露出時間にわた
って、光電的に検出して、生成され、メモリに保存され
たディジタル信号で、信号強度が飽和値未満のディジタ
ル信号の信号強度と、生化学解析用ユニットの対応する
吸着性領域から放出される化学発光を、第一の露出時間
にわたり、光電的に検出して、生成され、メモリに保存
されたディジタル信号の信号強度との比に基づき、補正
係数を算出し、生化学解析用ユニットの吸着性領域から
放出される化学発光を、第二の露出時間にわたって、光
電的に検出して、生成されたディジタル信号の信号強度
が飽和値以上のディジタル信号の信号強度に、補正係数
を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用データを算出
するように構成されているから、生化学解析用ユニット
の吸着性領域から放出される化学発光を、第一の露出時
間にわたり、光電的に検出して、生成され、メモリに保
存された生化学解析用ユニットの吸着性領域ごとのディ
ジタル信号のうち、生化学解析用ユニットの吸着性領域
から放出される化学発光を、第二の露出時間にわたっ
て、光電的に検出して、生成され、メモリに保存された
ディジタル信号で、信号強度が飽和値以上の吸着性領域
に対応するディジタル信号の信号強度で、その吸着性領
域の生化学解析用データとして、選択されたディジタル
信号の信号強度は、データ処理手段によって、生化学解
析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光を、
第二の露出時間にわたって、光電的に検出して、生成さ
れ、メモリに保存された信号強度が飽和値未満のディジ
タル信号と同様に、生化学解析用ユニットの吸着性領域
から放出される化学発光を、第二の露出時間にわたっ
て、光電的に検出して、生成された場合と等価なものに
補正され、したがって、生化学解析用ユニットの複数の
吸着性領域から放出された化学発光を光電的に検出し
て、生成されたディジタル信号の信号強度を比較して、
所望のように、高精度で、定量解析を実行することが可
能になる。
【0028】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、データ処理手段が、前記生化学解析用ユニットの前
記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第二の露
出時間にわたって、光電的に検出して、生成され、前記
メモリに保存されたディジタル信号で、信号強度が前記
飽和値未満のディジタル信号の信号強度のうち、信号強
度が最大のディジタル信号の信号強度を、前記生化学解
析用ユニットの対応する吸着性領域から放出される化学
発光を、前記第一の露出時間にわたり、光電的に検出し
て、生成され、前記メモリに保存されたディジタル信号
の信号強度によって、除算して、前記補正係数を算出す
るように構成されている。
【0029】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、データ処理手段が、生化学解析用ユニットの吸着性
領域から放出される化学発光を、第二の露出時間にわた
って、光電的に検出して、生成され、メモリに保存され
たディジタル信号で、信号強度が飽和値未満のディジタ
ル信号の信号強度のうち、信号強度が最大のディジタル
信号の信号強度を、生化学解析用ユニットの対応する吸
着性領域から放出される化学発光を、第一の露出時間に
わたり、光電的に検出して、生成され、メモリに保存さ
れたディジタル信号の信号強度によって、除算して、補
正係数を算出するように構成されているから、より定量
性に優れた生化学解析用データを生成することが可能に
なる。
【0030】本発明の好ましい実施態様においては、前
記導光部材が、少なくとも1本の光ファイバによって構
成されている。
【0031】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記導光部材が、光ファイバ束によって構成されて
いる。
【0032】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材の前記受光端部とは反対の端部近傍
が、集合されている。
【0033】本発明の好ましい実施態様によれば、複数
の導光部材の受光端部とは反対の端部近傍が集合されて
いるから、光電検出面の小さい固体エリアセンサを用い
ることができ、生化学解析用データの生成装置を小型化
することが可能となるとともに、製造コストを低減する
ことが可能なる。
【0034】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材の受光端部近傍が、固定ヘッドによっ
て支持され、前記複数の導光部材の受光端部が、前記サ
ンプルの前記複数のドット状領域のそれぞれに対向し
て、配置されている。
【0035】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサ
によって構成されている。
【0036】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、固体エリアセンサが、冷却CCDエリアセンサによ
って構成されているから、長時間にわたって、生化学解
析用ユニットの複数の吸着性領域から放出される微弱な
化学発光を、複数の導光部材によって集光して、光電的
に検出するができ、したがって、十分に高感度で、化学
発光を検出して、生化学解析用データを生成することが
可能になる。
【0037】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットが、複数の孔が、互いに離間し
て形成された基板を備え、前記複数の吸着性領域が、前
記基板に形成された前記複数の孔に充填された吸着性材
料に、特異的結合物質を含有させて、形成されている。
【0038】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が、互
いに離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性
領域が、前記基板に形成された前記複数の貫通孔に充填
された吸着性材料に、特異的結合物質を含有させて、形
成されている。
【0039】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、前記基板に形成された複数の貫通孔内に、吸着性材
料を含んだ吸着性膜が圧入され、吸着性膜に、特異的結
合物質を含有させて、形成されている。
【0040】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、複数の凹部が、互い
に離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性領
域が、前記基板に形成された前記複数の凹部に充填され
た吸着性材料に、特異的結合物質を含有させて、形成さ
れている。
【0041】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、吸着性基板と、複数
の貫通孔が、互いに離間して形成され、前記吸着性基板
の少なくとも一方の面に密着された基板を備え、前記複
数の吸着性領域が、前記基板に形成された前記複数の貫
通孔内の前記吸着性基板に、特異的結合物質を含有させ
て、形成されている。
【0042】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、光を減衰させる
性質を有している。
【0043】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの基板が、光を減衰させる性質を有し
ているから、生化学解析用ユニットの基板に、吸着性領
域を高密度に形成し、複数の吸着性領域に含まれた特異
的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体
由来の物質を、選択的にハイブリダイズさせた場合に
も、複数の吸着性領域から放出される化学発光が、基板
内で散乱して、隣り合う吸着性領域から放出された化学
発光と混ざり合うことを効果的に防止することが可能に
なり、したがって、化学発光を光電的に検出して、定量
性に優れた生化学解析用データを生成することが可能に
なる。
【0044】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸
着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中
を透過したときに、光のエネルギーを、1/5以下に減
衰させる性質を有している。
【0045】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
以下に減衰させる性質を有している。
【0046】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50
以下に減衰させる性質を有している。
【0047】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
0以下に減衰させる性質を有している。
【0048】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50
0以下に減衰させる性質を有している。
【0049】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
00以下に減衰させる性質を有している。
【0050】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットに、10以上の吸着性領域が形
成されている。
【0051】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、50以上の吸着性領
域が形成されている。
【0052】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、100以上の吸着性
領域が形成されている。
【0053】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、500以上の吸着性
領域が形成されている。
【0054】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、1000以上の吸着
性領域が形成されている。
【0055】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、5000以上の吸着
性領域が形成されている。
【0056】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、10000以上の吸
着性領域が形成されている。
【0057】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、50000以上の吸
着性領域が形成されている。
【0058】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、100000以上の
吸着性領域が形成されている。
【0059】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、そ
れぞれ、5平方ミリメートル未満のサイズを有してい
る。
【0060】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、1平方ミリメートル未満のサイズを有し
ている。
【0061】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、0.5平方ミリメートル未満のサイズを
有している。
【0062】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、0.1平方ミリメートル未満のサイズを
有している。
【0063】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、0.05平方ミリメートル未満のサイズ
を有している。
【0064】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、0.01平方ミリメートル未満のサイズ
を有している。
【0065】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、
10個/平方センチメートル以上の密度で形成されてい
る。
【0066】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、50個/平方センチメートル以上の密度で形成さ
れている。
【0067】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、100個/平方センチメートル以上の密度で形成
されている。
【0068】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、500個/平方センチメートル以上の密度で形成
されている。
【0069】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、1000個/平方センチメートル以上の密度で形
成されている。
【0070】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、5000個/平方センチメートル以上の密度で形
成されている。
【0071】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、10000個/平方センチメートル以上の密度で
形成されている。
【0072】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、50000個/平方センチメートル以上の密度で
形成されている。
【0073】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、100000個/平方センチメートル以上の密度
で形成されている。
【0074】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、
規則的なパターンで形成されている。
【0075】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の貫通
孔が、それぞれ、略円形に形成されている。
【0076】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するための材料は、光を減衰させる性質を有
していることが好ましいが、とくに限定されるものでは
なく、無機化合物材料、有機化合物材料のいずれをも使
用することができ、金属材料、セラミック材料またはプ
ラスチック材料が、好ましく使用される。
【0077】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために好ましく使用することのできる無
機化合物材料としては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、
アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニッケ
ル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステ
ンレス、青銅などの合金;シリコン、アモルファスシリ
コン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪
素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウムなどの金属酸化物;タングステンカーバイ
ト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパ
タイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げることができ
る。これらは、単結晶、アモルファス、セラミックのよ
うな多結晶焼結体にいずれの構造を有していてもよい。
【0078】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために使用可能な有機化合物材料として
は、高分子化合物が好ましく用いられ、好ましく使用す
ることのできる高分子化合物としては、たとえば、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリ
メチルメタクリレート、ブチルアクリレート/メチルメ
タクリレート共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリ
ロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポ
リフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポ
リクロロトリフルオロエチレン;ポリカーボネート;ポ
リエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレート
などのポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナ
イロン4,10などのナイロン;ポリイミド;ポリスル
ホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリジフェニルシ
ロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノー
ル樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;
ブタジエン−スチレン共重合体;セルロース、酢酸セル
ロース、ニトロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシ
ウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの多糖
類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲ
ン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれら高分子化合
物の共重合体などを挙げることができる。これらは、複
合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラ
ス繊維などを充填することもでき、また、有機化合物材
料をブレンドして、使用することもできる。
【0079】一般に、光の散乱および/または吸収が大
きいほど、光の減衰能が高くなるので、生化学解析用ユ
ニットの基板は、厚さ1cmあたりの吸光度が0.3以
上であることが好ましく、厚さ1cmあたりの吸光度が
1以上であれば、さらに好ましい。ここに、吸光度は、
厚さTcmの板状体の直後に、積分球を置き、計測に利
用するプローブ光またはエミッション光の波長における
透過光量Aを分光光度計によって測定し、A/Tを算出
することによって、求められる。光減衰能を向上させる
ために、光散乱体や光吸収体を、生化学解析用ユニット
の基板に含有させることもできる。光散乱体としては、
生化学解析用ユニットの基板を形成している材料と異な
る材料の微粒子が用いられ、光吸収体としては、顔料ま
たは染料が用いられる。
【0080】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、吸着性基板を備え、
前記複数の吸着性領域が、前記吸着性基板に、特異的結
合物質を含有させて、形成されている。
【0081】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するための吸着性
材料としては、多孔質材料あるいは繊維材料が好ましく
使用される。多孔質材料と繊維材料とを併用して、吸着
性領域あるいは吸着性基板を形成することもできる。
【0082】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる多孔質材料は、有機材料、無機材料のいずれでもよ
く、有機/無機複合体でもよい。
【0083】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる有機多孔質材料は、とくに限定されるものではない
が、活性炭などの炭素材料あるいはメンブレンフィルタ
を形成可能な材料が、好ましく用いられる。具体的に
は、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10な
どのナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、
酪酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲ
ン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/
ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸
類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフル
オライドや、これらの共重合体または複合体が挙げられ
る。
【0084】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる無機多孔質材料は、とくに限定されるものではない
が、好ましくは、たとえば、白金、金、鉄、銀、ニッケ
ル、アルミニウムなどの金属;アルミナ、シリカ、チタ
ニア、ゼオライトなどの金属酸化物;ヒドロキシアパタ
イト、硫酸カルシウムなどの金属塩やこれらの複合体な
どが挙げられる。
【0085】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる繊維材料は、とくに限定されるものではないが、好
ましくは、たとえば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナ
イロン4,10などのナイロン類、ニトロセルロース、
酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどのセルロース
誘導体などが挙げられる。
【0086】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域は、電解処理、プラズマ処理、アーク放電な
どの酸化処理;シランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤などを用いたプライマー処理;界面活性剤処理な
どの表面処理によって形成することもできる。
【0087】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0088】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用データの生成方法に使用される生化学解
析用ユニットの略斜視図である。
【0089】図1に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析用ユニット1は、アルミニウムによって形
成され、多数の略円形状の貫通孔3が高密度に形成され
た基板2を備えており、多数の貫通孔3の内部には、ナ
イロン6が充填されて、多数のドット状の吸着性領域4
が形成されている。
【0090】図1には正確に示されていないが、本実施
態様においては、約0.01平方ミリメートルのサイズ
を有する略円形の貫通孔3が、120列×160行のマ
トリックス状に、規則的に、基板2に形成されており、
したがって、合計19200の吸着性領域4が形成され
ている。吸着性領域4は、その表面が、基板2の表面と
同じ高さに位置するように、多数の貫通孔3内に、ナイ
ロン6が充填されて、形成されている。
【0091】生化学解析にあたっては、生化学解析用ユ
ニット1に規則的に形成された多数の吸着性領域4内
に、たとえば、特異的結合物質として、塩基配列が既知
の互いに異なった複数のcDNAが、スポッティング装
置を使用して、滴下され、吸着性領域4内に吸着され
る。
【0092】図2は、スポッティング装置の略正面図で
ある。
【0093】図2に示されるように、スポッティング装
置は、特異的結合物質の溶液を、生化学解析用ユニット
1の表面に向けて噴射するインジェクタ5とCCDカメ
ラ6を備え、CCDカメラ6によって、インジェクタ5
の先端部と、特異的結合物質を滴下すべき生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4を観察しながら、インジェク
タ5の先端部と、特異的結合物質を滴下すべき吸着性領
域4の中心とが合致したときに、インジェクタ5から、
塩基配列が既知の互いに異なった複数のcDNAなどの
特異的結合物質が滴下されるように構成され、生化学解
析用ユニット1の多数のドット状の吸着性領域4内に、
特異的結合物質を、正確に滴下することができるように
保証されている。
【0094】次いで、こうして、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に吸着され
たcDNAなどの特異的結合物質に、化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質に
よって標識された生体由来の物質が、選択的に、ハイブ
リダイズされる。
【0095】図3は、ハイブリダイゼーション反応容器
の略縦断面図である。
【0096】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション反応容器8は矩形状断面を有し、内部に、化学発
光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる
標識物質によって標識されたプローブである生体由来の
物質を含むハイブリダイゼーション反応溶液9が収容さ
れている。
【0097】ハイブリダイゼーションにあたって、cD
NAなどの特異的結合物質が、多数の吸着性領域4に吸
着されている生化学解析用ユニット1が、ハイブリダイ
ゼーション反応容器8内に挿入される。
【0098】その結果、多数の吸着性領域4に吸着され
ている特異的結合物質に、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識
された生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズさ
れる。
【0099】こうして、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質の化学発光データが
記録される。
【0100】こうして、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に記録された化学発光データは、冷却C
CDカメラを含む生化学解析用データ生成装置によっ
て、読み取られ、生化学解析用データが生成される。
【0101】図4は、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4内に記録された化学発光データを読み取っ
て、生化学解析用データを生成する生化学解析用データ
生成装置の略断面図である。
【0102】図4に示されるように、生化学解析用デー
タ生成装置は、多数の吸着性領域4内に、化学発光デー
タが記録された生化学解析用ユニット1を載置する透明
ガラス板11を備えたサンプルステージ10と、サンプ
ルステージ10に載置された生化学解析用ユニット1の
多数のドット状の吸着性領域4のそれぞれに対向し、近
接した位置に、受光端部12aを有する光ファイバ部材
12を備えている。
【0103】本実施態様においては、各光ファイバ部材
12は、複数の光ファイバによって構成され、受光端部
12aの近傍で、固定ヘッド13に形成された貫通孔1
4内に取り付けられ、光ファイバ部材12の受光端部1
2aが、所望のように、位置決めされている。
【0104】また、図4に示されるように、受光端部1
2aとは反対側の端部12bの近傍で、複数の光ファイ
バ部材12は集合されている。
【0105】図4に示されるように、光ファイバ部材1
2は、それぞれ、受光端部12aとは反対側の端部12
bが、冷却CCDエリアセンサ15の光電面に対向する
ように配置されている。
【0106】図5は、冷却CCDエリアセンサ15の制
御系、検出系およびメモリ系ならびに本実施態様にかか
る生化学解析用データ生成装置の制御系、メモリ系、表
示系および入力系を示すブロックダイアグラムである。
【0107】図5に示されるように、冷却CCDエリア
センサ15は、CCD20と、CCD20が、電荷の形
で蓄積したアナログ信号を、ディジタル化するA/D変
換器21と、A/D変換器21によって、生成されたデ
ィジタル信号を一時的に記憶するデータバッファ22
と、冷却CCDエリアセンサ15の動作を制御するカメ
ラ制御回路23を備えている。
【0108】図5に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析用データ生成装置は、冷却CCDエリアセ
ンサ15の動作を制御するCPU30と、冷却CCDエ
リアセンサ15によって生成されたディジタル信号を、
データバッファ23から読み出すデータ転送手段31
と、データ転送手段31によって読み出されたディジタ
ル信号に、データ処理を施すデータ処理手段32と、デ
ータ処理手段32によって、データ処理が施されたディ
ジタル信号を記憶するデータ記憶手段33と、データ記
憶手段33に記憶されたディジタル信号にデータ処理が
加えられて、生成された生化学解析用データに基づい
て、定量データを生成して、CRT35の画面上に表示
するデータ表示手段34と、種々の指示信号が入力され
るキーボード37を備えている。CPU30は、キーボ
ード37を介して、入力された指示信号に基づき、冷却
CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路23に種々の
信号を出力可能に構成されている。
【0109】以上のように構成された本実施態様にかか
る生化学解析用データ生成装置は、以下のようにして、
生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸
着性領域4に記録されている化学発光データを読み取
り、生化学解析用データを生成する。
【0110】まず、ユーザーによって、生化学解析用ユ
ニット1に形成された多数の吸着性領域4内に含まれた
標識物質に化学発光基質が接触されて、化学発光を放出
している生化学解析用ユニット1が、サンプルステージ
10の透明なガラス板11上に載置される。
【0111】ここに、サンプルステージ10には、ガイ
ド部材(図示せず)が設けられ、多数のドット状の吸着
性領域4が、それぞれ、対応する光ファイバ部材12の
受光端部12aに対向するように、サンプルステージ1
05に、生化学解析用ユニット1が載置されることが保
証されている。
【0112】次いで、ユーザーによって、キーボード3
7に、データ生成開始信号が入力されると、データ生成
開始信号が、CPU30に入力される。
【0113】CPU30は、データ生成開始信号を受け
ると、冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路2
3に、露出開始信号を出力して、化学発光の検出を開始
させる。
【0114】サンプルステージ10に載置された生化学
解析用ユニットの多数の吸着性領域4から放出された化
学発光18は、それぞれ、各吸着性領域4に対向する位
置に配置された光ファイバ部材12の受光端部12aに
よって集光される。
【0115】ここに、複数の光ファイバ部材12は、そ
れぞれの受光端部12aが、サンプルステージ10のガ
ラス板11上に載置された生化学解析用ユニット1の多
数の吸着性領域4のそれぞれに、近接して、対向する位
置に位置するように、受光端部12aの近傍が、固定ヘ
ッド13に形成された貫通孔14内に取り付けられてい
るから、各吸着性領域4から放出された化学発光18
は、確実に、対応する光ファイバ部材12の受光端部1
2aによって集光される。
【0116】光ファイバ部材12の受光端部12aによ
って集光された化学発光18は、光ファイバ部材12に
よってガイドされて、冷却CCDエリアセンサ15のC
CD20の光電面に入射して、光電面に画像を形成す
る。CCD20は、こうして、光電面に形成された像の
光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0117】ここに、多数の光ファイバ部材12は、そ
れぞれの受光端部12aとは反対側の端部12bの近傍
で、集合されているから、多数の吸着性領域4に対応し
て、多数の光ファイバ部材12を設けても、光電面の面
積の小さい冷却CCDエリアセンサ15を用いることが
でき、生化学解析用データ生成装置を小型化することが
可能になるとともに、製造コストを低減することができ
る。
【0118】また、本実施態様にかかる生化学解析用デ
ータ生成装置は、生化学解析用ユニット1に形成された
各吸着性領域4に記録された化学発光データを読み取っ
て、生化学解析用データを生成するものであるため、複
数の光ファイバ部材12の受光端部12aと反対側の端
部12bとが、同様のパターンで、配列される必要はな
い。
【0119】第一の露出時間T1が経過すると、CPU
30は、冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御回路
23に露出完了信号を出力する。
【0120】冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御
回路23は、CPU30から、露出完了信号を受ける
と、第一の露出時間T1の間に、CCD20が電荷の形
で蓄積したアナログデータを、A/D変換器21に転送
して、ディジタル化し、生化学解析用ユニット1の吸着
性領域4ごとのディジタル信号を生成して、データバッ
ファ22に一時的に記憶させる。
【0121】同時に、CPU30は、データ転送手段3
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセン
サ15のデータバッファ22から、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を読み出さ
せ、データ処理手段32に出力させる。
【0122】データ処理手段32は、データ転送手段3
1から入力された生化学解析用ユニット1の吸着性領域
4ごとのディジタル信号を、データ記憶手段33の生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に
記憶させる。
【0123】こうして、第一の露出時間T1にわたっ
て、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出さ
れて、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのデ
ィジタル信号が生成され、データ記憶手段33の生化学
解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記
憶されると、CPU30は、冷却CCDエリアセンサ1
5のカメラ制御回路23に、露出開始信号を出力して、
再度、化学発光の検出を開始させる。
【0124】サンプルステージ10に載置された生化学
解析用ユニットの多数の吸着性領域4から放出された化
学発光18は、それぞれ、各吸着性領域4に対向する位
置に配置された光ファイバ部材12の受光端部12aに
よって集光される。
【0125】光ファイバ部材12の受光端部12aによ
って集光された化学発光18は、光ファイバ部材12に
よってガイドされて、冷却CCDエリアセンサ15のC
CD20の光電面に入射して、光電面に画像を形成す
る。CCD20は、こうして、光電面に形成された像の
光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0126】第一の露出時間T1よりも長い第二の露出
時間T2が経過すると、CPU30は、冷却CCDエリ
アセンサ15のカメラ制御回路23に露出完了信号を出
力する。
【0127】冷却CCDエリアセンサ15のカメラ制御
回路23は、CPU30から、露出完了信号を受ける
と、第二の露出時間T2の間に、CCD20が電荷の形
で蓄積したアナログデータを、A/D変換器21に転送
して、ディジタル化し、生化学解析用ユニット1の吸着
性領域4ごとのディジタル信号を生成して、データバッ
ファ22に一時的に記憶させる。
【0128】同時に、CPU30は、データ転送手段3
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセン
サ15のデータバッファ22から、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を読み出さ
せ、データ処理手段32に出力させる。
【0129】データ処理手段32は、データ転送手段3
1から入力された生化学解析用ユニット1の吸着性領域
4ごとのディジタル信号を、データ記憶手段33の生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に
記憶させる。
【0130】こうして、第一の露出時間T1よりも長い
第二の露出時間T2にわたり、冷却CCDエリアセンサ
15のCCD20が露出されて、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4ごとのディジタル信号が生成され、デ
ータ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸着性領
域4ごとのメモリ領域に記憶されると、CPU30は、
データ処理手段32のデータ処理信号を出力する。
【0131】CPU30からデータ処理信号が入力され
ると、データ処理手段32は、第二の露出時間T2にわ
たって、冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露
出されて、生成された生化学解析用ユニット1の吸着性
領域4ごとのディジタル信号を、データ記憶手段33か
ら読み出す。
【0132】図6は、第二の露出時間T2にわたって、
冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出され
て、生成された生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
ごとのディジタル信号の信号強度の一例を示すグラフで
ある。
【0133】本実施態様においては、第二の露出時間T
2は、第一の露出時間T1よりも十分に長い時間に設定
されており、したがって、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない
吸着性領域4から放出される強度の低い化学発光を、冷
却CCDエリアセンサ15が光電的に検出して、生成さ
れたディジタル信号も、定量解析が可能なレベルの信号
強度を有しているが、その一方で、化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる標識物質を多
量に含んだ吸着性領域4から放出される化学発光は、そ
の強度が大きいため、冷却CCDエリアセンサ15のC
CD20によって検出したときに、冷却CCDエリアセ
ンサ15のCCD20のダイナミックレンジの上限値を
越えてしまうことがあり、冷却CCDエリアセンサ15
のダイナミックレンジの上限値を越え越えた場合には、
得られたディジタル信号は飽和値を越え、定量性を有し
ていない。
【0134】図6の例では、生化学解析用ユニット1の
基板2の位置Aに位置し、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない
吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出し
て、得られたディジタル信号の信号強度SA(2)、生
化学解析用ユニット1の基板2の位置Bに位置し、化学
発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせ
る標識物質の量が多くない吸着性領域4から放出された
化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号
の信号強度SB(2)および生化学解析用ユニット1の
基板2の位置Cに位置し、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質がそれほど多
くない吸着性領域4から放出された化学発光を光電的に
検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC
(2)は、それぞれ、飽和値未満であり、ディジタル信
号の信号強度が高い定量性を有していると認められる
が、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置
し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質がきわめて多く含まれている吸着性
領域4から放出された化学発光を光電的に検出して、得
られたディジタル信号の信号強度SD(2)は、放出さ
れる化学発光の強度が高いため、飽和値を越えてしま
い、ディジタル信号の信号強度が定量性を有していな
い。
【0135】そこで、データ処理手段32は、信号強度
が飽和値未満のディジタル信号の信号強度を、生化学解
析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光
基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標
識物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用
し、データ記憶手段33の生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させ、その一方で、
信号強度が飽和値以上のディジタル信号は、生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質の量を表わす生化学解析用データとして、採用せ
ず、データ記憶手段33には記憶させない。
【0136】図16の例では、データ処理手段32は、
生化学解析用ユニット1の基板2の位置Aに位置し、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質の量が少ない吸着性領域4から放出された
化学発光を光電的に検出して、得られたディジタル信号
の信号強度SA(2)、生化学解析用ユニット1の基板
2の位置Bに位置し、化学発光基質と接触させることに
よって化学発光を生じさせる標識物質の量が多くない吸
着性領域4から放出された化学発光を光電的に検出し
て、得られたディジタル信号の信号強度SB(2)およ
び生化学解析用ユニット1の基板2の位置Cに位置し、
化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じ
させる標識物質がそれほど多くない吸着性領域4から放
出された化学発光を光電的に検出して、得られたディジ
タル信号の信号強度SC(2)を、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量
を表わす生化学解析用データSA、SBおよびSCとし
て、採用して、データ記憶手段33の生化学解析用ユニ
ット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させ、生
化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置し、化学
発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせ
る標識物質がきわめて多く含まれている吸着性領域4か
ら放出された化学発光を光電的に検出して、得られたデ
ィジタル信号の信号強度SD(2)は、生化学解析用ユ
ニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
の量を表わす生化学解析用データとして、採用せず、デ
ータ記憶手段33に記憶させない。
【0137】次いで、データ処理手段32は、第二の露
出時間T2よりも短い第一の露出時間T2にわたって、
冷却CCDエリアセンサ15のCCD20が露出され
て、生成された生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
ごとのディジタル信号を、データ記憶手段33から読み
出す。
【0138】図7は、第二の露出時間T2よりも短い第
一の露出時間T1にわたって、冷却CCDエリアセンサ
15のCCD20が露出されて、生成された生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4ごとのディジタル信号の信
号強度の一例を示すグラフである。
【0139】本実施態様においては、第一の露出時間T
1は、第二の露出時間T2に比し、十分に短い時間に設
定されており、したがって、化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少な
い吸着性領域4から放出される強度の低い化学発光を、
冷却CCDエリアセンサ15が光電的に検出して、生成
されたディジタル信号は、その強度が低く、冷却CCD
エリアセンサ15のCCD20により、化学発光を検出
することによって、定量性に優れたディジタル信号を生
成することは困難であるが、その一方で、化学発光基質
と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物
質の量がきわめて多い吸着性領域4から放出される強度
が高い化学発光を、冷却CCDエリアセンサ15によっ
て検出したときに、冷却CCDエリアセンサ15のダイ
ナミックレンジの上限値を越えてしまうことを、効果的
に防止することができ、化学発光基質と接触させること
によって化学発光を生じさせる標識物質の量がきわめて
多い吸着性領域4から放出される強度が高い化学発光
を、冷却CCDエリアセンサ15によって検出して、定
量性に優れたディジタル信号を生成するが可能になる。
【0140】図7の例では、生化学解析用ユニット1の
基板2の位置Aに位置し、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少ない
吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露出時
間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジタ
ル信号の信号強度SA(1)は、生化学解析用ユニット
1の基板2の位置Aに位置し、化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が少
ない吸着性領域4から放出された化学発光を、第二の露
出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られたデ
ィジタル信号の信号強度SA(2)よりもはるかに小さ
く、ノイズの影響で、定量性がきわめて低いと認めら
れ、また、生化学解析用ユニット1の基板2の位置Bに
位置し、化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる標識物質の量が多くない吸着性領域4か
ら放出された化学発光を、第一の露出時間T1にわた
り、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信号
強度SB(1)および生化学解析用ユニット1の基板2
の位置Cに位置し、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質の量がそれほど多く
ない吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露
出時間T1にわたって、光電的に検出して、得られたデ
ィジタル信号の信号強度SC(1)は、それぞれ、生化
学解析用ユニット1の基板2の位置Bに位置し、化学発
光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる
標識物質の量が多くない吸着性領域4から放出された化
学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検
出して、得られたディジタル信号の信号強度SB(2)
および生化学解析用ユニット1の基板2の位置Cに位置
し、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質の量がそれほど多くない吸着性領域
4から放出された化学発光を、第二の露出時間T2にわ
たって、光電的に検出して、得られたディジタル信号の
信号強度SC(2)よりも小さく、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2の位置Bに位置し、化学発光基質と接触さ
せることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が
多くない吸着性領域4から放出された化学発光を、第二
の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られ
たディジタル信号の信号強度SB(2)および生化学解
析用ユニット1の基板2の位置Cに位置し、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質の量がそれほど多くない吸着性領域4から放出され
た化学発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的
に検出して、得られたディジタル信号の信号強度SC
(2)の方が、定量性が高いと認められるのに対し、生
化学解析用ユニット1の基板2の位置Dに位置し、化学
発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせ
る標識物質がきわめて多く含まれている吸着性領域4か
ら放出された化学発光を光電的に検出して、得られたデ
ィジタル信号の信号強度SD(1)は、飽和値未満で、
放出される化学発光の強度が高いため、高い定量性を有
している。
【0141】したがって、データ処理手段32は、生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学
発光を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出
して、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値を越
え、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出さ
れた化学発光を、第一の露出時間T1にわたって、光電
的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度が飽
和値未満であるディジタル信号の信号強度を、図6およ
び図7の例では、生化学解析用ユニット1の基板2の位
置Dに位置し、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質がきわめて多く含まれて
いる吸着性領域4から放出された化学発光を、第一の露
出時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディ
ジタル信号の信号強度SD(1)を、生化学解析用ユニ
ット1のその吸着性領域4に含まれている化学発光基質
と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物
質の量を表わす生化学解析用データとして、選択する。
【0142】しかしながら、このように、生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、
第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、得ら
れたディジタル信号の信号強度が飽和値を越え、生化学
解析用ユニット1の同じ吸着性領域4から放出された化
学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出
して、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値未満
であるディジタル信号の信号強度を、生化学解析用ユニ
ット1のその吸着性領域4に含まれている化学発光基質
と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物
質の量を表わす生化学解析用データとして、選択する場
合には、図6および図7の例では、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2の位置Dに位置し、化学発光基質と接触さ
せることによって化学発光を生じさせる標識物質がきわ
めて多く含まれている吸着性領域4から放出された化学
発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出し
て、得られたディジタル信号の信号強度SD(1)を、
生化学解析用ユニット1のその吸着性領域4に含まれて
いる化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データと
して、選択する場合には、生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4から放出された化学発光を、第二の露出時間
T2にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル
信号の信号強度を、その吸着性領域4に含まれている化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質の量を表わす生化学解析用データとして、
選択する場合と、露出時間が異なるため、ディジタル信
号の信号強度の絶対値を、そのまま、比較して、定量的
な解析を実行することはできない。
【0143】そこで、データ処理手段32は、化学発光
を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、
生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含
まれている化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用デ
ータとして、採用されて、データ記憶手段33に記憶さ
れているディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強
度の高いディジタル信号を読み出し、読み出したディジ
タル信号の信号強度を、同じ吸着性領域4から放出され
た化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に
検出して、得られたディジタル信号の信号強度によっ
て、除算して、補正係数Kを算出し、生化学解析用ユニ
ット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、第二
の露出時間T2にわたって、光電的に検出して、得られ
たディジタル信号の信号強度が飽和値を越え、生化学解
析用ユニット1の吸着性領域4から放出された化学発光
を、第一の露出時間T1にわたって、光電的に検出し
て、得られたディジタル信号の信号強度が飽和値未満で
あるディジタル信号の信号強度に、補正係数Kを乗じ、
得られた信号強度を、生化学解析用ユニット1の吸着性
領域4に含まれている化学発光基質と接触させることに
よって化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化
学解析用データとして、決定し、データ記憶手段33の
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領
域に記憶させる。
【0144】図6および図7の例においては、化学発光
を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出して、
生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含
まれている化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用デ
ータとして、採用されて、データ記憶手段33に記憶さ
れているディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強
度の高いのはディジタル信号の信号強度SC(2)であ
るから、データ処理手段32は、データ記憶手段33に
記憶されているディジタル信号の信号強度SC(2)を
読み出し、次式にしたがって、同じ吸着性領域4から放
出された化学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光
電的に検出して、得られたディジタル信号の信号強度S
C(1)によって、除算して、補正係数Kを算出する。
【0145】K=SC(2)/SC(1) 次いで、データ処理手段32は、こうして算出した補正
係数Kを用いて、次式にしたがって、生化学解析用ユニ
ット1の基板2の位置Dに位置する吸着性領域4に含ま
れている化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用デー
タSDを決定し、データ記憶手段33の生化学解析用ユ
ニット1の吸着性領域4ごとのメモリ領域に記憶させ
る。
【0146】SD=SD(1)×K 以上のようにして、生化学解析用ユニット1に形成され
た多数の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質の
量を表わす生化学解析用データが生成される。
【0147】本実施態様によれば、複数の光ファイバ部
材12が、それぞれの受光端部12aが、サンプルステ
ージ10のガラス板11上に載置された生化学解析用ユ
ニット1の多数の吸着性領域4のそれぞれに、近接し
て、対向する位置に位置するように、受光端部12aの
近傍が、固定ヘッド13に形成された貫通孔14内に取
り付けられているから、生化学解析用ユニット1の各吸
着性領域4から放出された化学発光18は、確実に、対
応する光ファイバ部材12の受光端部12aによって集
光され、したがって、化学発光18の集光効率を大幅に
向上させることが可能になる。
【0148】しかし、その一方で、複数の光ファイバ部
材12によって、生化学解析用ユニット1の各吸着性領
域4から放出された化学発光18を、冷却CCDエリア
センサ15のCCD20に導いて、化学発光18の集光
効率を向上させるときは、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光18を生じさせる標識物質を多量に
含んだ吸着性領域4から放出される化学発光18は、そ
の強度が大きいため、冷却CCDエリアセンサ15のC
CD20によって、化学発光18を検出したときに、冷
却CCDエリアセンサ15のCCD20のダイナミック
レンジの上限値を越えてしまうおそれがあるが、本実施
態様によれば、第一の露出時間T1よりも十分に長い第
二の露出時間T2にわたって、生化学解析用ユニット1
の吸着性領域4から放出された化学発光18を、冷却C
CDエリアセンサ15によって、光電的に検出して、得
られたディジタル信号の信号強度SD(2)が、飽和値
以上のときは、第二の露出時間T2よりも十分に短い第
一の露出時間T1にわたって、生化学解析用ユニット1
の吸着性領域4から放出された化学発光18を、冷却C
CDエリアセンサ15によって、光電的に検出して、得
られたディジタル信号の信号強度SD(1)を、その吸
着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光18を生じさせる標識物質の量を表
わす生化学解析用データとして、選択しているから、化
学発光の集光効率を向上させた結果、従来の方法によれ
ば、化学発光基質と接触させることによって化学発光1
8を生じさせる標識物質の含有量がきわめて多く、吸着
性領域4から放出される化学発光18の強度が高く、冷
却CCDエリアセンサ15のCCD20によって、化学
発光18を検出したときに、冷却CCDエリアセンサ1
5のCCD20のダイナミックレンジの上限値を越えて
しまい、定量性のある生化学解析用データを生成するこ
とが不可能な場合にも、定量性に優れた生化学解析用デ
ータを生成することが可能になる。
【0149】さらに、本実施態様によれば、化学発光1
8を、第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出し
て、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
に含まれている化学発光基質と接触させることによって
化学発光18を生じさせる標識物質の量を表わす生化学
解析用データとして、選択されて、データ記憶手段33
に記憶されているディジタル信号の信号強度のうち、最
も信号強度の高いディジタル信号SC(2)を、同じ吸
着性領域4から放出された化学発光18を、第一の露出
時間T1にわたり、光電的に検出して、得られたディジ
タル信号の信号強度SC(1)により、除算して、算出
した補正係数Kを、選択した生化学解析用データに乗
じ、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれて
いる化学発光基質と接触させることによって化学発光1
8を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用デー
タとして、決定しているから、生化学解析用ユニット1
の多数の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接
触させることによって化学発光18を生じさせる標識物
質の量を表わす生化学解析用データが、生化学解析用ユ
ニット1の多数の吸着性領域4に含まれている化学発光
基質と接触させることによって化学発光18を生じさせ
る標識物質の量に応じて、冷却CCDエリアセンサ15
のCCD20の露出時間を変えて、生成されているにも
かかわらず、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4ごとの生化学解析用データを比較して、定量解析を
実行することができ、さらに、化学発光18を、第二の
露出時間T2にわたり、光電的に検出して、生成され、
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている
化学発光基質と接触させることによって化学発光18を
生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析用データと
して、選択されて、データ記憶手段33に記憶されてい
るディジタル信号の信号強度のうち、最も信号強度が高
く、定量性が高いディジタル信号ディジタル信号SC
(2)を、同じ吸着性領域4から放出された化学発光1
8を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出し
て、得られたディジタル信号の信号強度SC(1)によ
り、除算して、補正係数Kを算出しているから、生化学
解析用データの定量性を損なうことなく、生化学解析用
データを補正して、定量解析を実行することが可能にな
る。
【0150】また、本実施態様によれば、第一の露出時
間T1よりも十分に長い第二の露出時間T2にわたっ
て、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出さ
れた化学発光18を、冷却CCDエリアセンサ15によ
って、光電的に検出して、得られたディジタル信号の信
号強度SA(2)、SB(2)、SC(2)を、化学発
光基質と接触させることによって化学発光18を生じさ
せる標識物質の含有量が少ない吸着性領域4、化学発光
基質と接触させることによって化学発光18を生じさせ
る標識物質の含有量が多くない吸着性領域4および化学
発光基質と接触させることによって化学発光18を生じ
させる標識物質の含有量がそれほど多くない吸着性領域
4の生化学解析用データとして、決定しているから、従
来は、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出
される化学発光18の強度がきわめて低く、冷却CCD
エリアセンサ15によって、化学発光を光電的に検出し
て、定量性に優れた生化学解析用データを生成すること
がきわめて困難な場合にも、また、従来は、生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4から放出される化学発光1
8の強度が低く、冷却CCDエリアセンサ15によっ
て、化学発光18を光電的に検出して、定量性に優れた
生化学解析用データを生成することがきわめて困難な場
合にも、さらに、従来は、生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4から放出される化学発光18の強度が十分に
は高くなく、冷却CCDエリアセンサ15によって、化
学発光18を光電的に検出して、定量性に優れた生化学
解析用データを生成することがきわめて困難な場合に
も、冷却CCDエリアセンサ15によって、化学発光1
8を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用デ
ータを生成することが可能になる。
【0151】さらに、化学発光18の強度は、経時的に
低下し、時間が経過すると、化学発光18を光電的に検
出して、生成された生化学解析用データの定量性が低下
するが、本実施態様によれば、まず、生化学解析用ユニ
ット1の吸着性領域4から放出された化学発光18を、
第二の露出時間T2よりも十分に短い第一の露出時間T
1にわたって、光電的に検出して、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4ごとのディジタル信号を生成し、次
いで、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出
された化学発光18を、第一の露出時間T1よりも十分
に長い第二の露出時間T2にわたって、光電的に検出し
て、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4ごとのディ
ジタル信号を生成しており、生化学解析用ユニット1の
吸着性領域4から放出された化学発光18を、第一の露
出時間T1よりも十分に長い第二の露出時間T2にわた
って、光電的に検出して、生成されたディジタル信号は
高い信号強度を有しているから、化学発光18の強度の
経時的低下に起因する生化学解析用データの定量性の低
下を効果的に防止することが可能になる。
【0152】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニット1の基板2は、アルミニウムによって形成さ
れ、光を減衰させる性質を有しているから、隣り合う吸
着性領域4から放出された化学発光18が散乱して、混
ざり合うことを効果的に防止することが可能になり、し
たがって、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に記録された化学発光データを読み取って得た生化学
解析用データ中に、化学発光18の散乱に起因するノイ
ズが生成されることを、効果的に防止することが可能に
なる。
【0153】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0154】たとえば、前記実施態様においては、生化
学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に固定されて
いるcDNAなどの特異的結合物質に、化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
によって標識された生体由来の物質を、選択的に、ハイ
ブリダイズさせて、生化学解析用ユニット1の多数の吸
着性領域4に、化学発光データを記録するように構成さ
れているが、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4に固定されているcDNAなどの特異的結合物質
に、ハプテンによって標識された生体由来の物質を、選
択的に、ハイブリダイズさせ、さらに、化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる酵素によ
り標識されたハプテンに対する抗体を、生体由来の物質
を標識しているハプテンと抗原抗体反応によって、結合
させて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
に、化学発光データを記録するようにしてもよい。
【0155】ハプテン/抗体の組合わせの例としては
ジゴキシゲニン/抗ジゴキシゲニン抗体、テオフィリン
/抗テオフィリン抗体、フルオロセイン/抗フルオロセ
イン抗体などをあげることができる。また、ハプテン/
抗体ではなく、ビオチン/アヴィジンや抗原/抗体など
の組合わせを利用することも可能である。
【0156】さらに、前記実施態様においては、化学発
光を、第二の露出時間T2にわたり、光電的に検出し
て、生成され、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
に含まれている化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質の量を表わす生化学解析
用データとして、採用されて、データ記憶手段33に記
憶されているディジタル信号の信号強度のうち、最も信
号強度の高いディジタル信号SC(2)を、同じ吸着性
領域4から放出された化学発光を、第一の露出時間T1
にわたり、光電的に検出して、得られたディジタル信号
の信号強度SC(1)によって、除算して、補正係数K
を算出しているが、化学発光を、第二の露出時間T2に
わたり、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユ
ニット1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
の量を表わす生化学解析用データとして、採用されて、
データ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の
信号強度のうち、最も信号強度の高いディジタル信号S
C(2)を、同じ吸着性領域4から放出された化学発光
を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出して、
得られたディジタル信号の信号強度SC(1)によっ
て、除算して、補正係数Kを算出することは必ずしも必
要でなく、化学発光を、第二の露出時間T2にわたり、
光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニット1
の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる標識物質の量を表
わす生化学解析用データとして、採用されて、データ記
憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号強度
を、それぞれ、対応する吸着性領域4から放出された化
学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出
して、得られたディジタル信号の信号強度によって、除
算し、得られた値を平均して、補正係数Kを算出するこ
ともできるし、化学発光を、第二の露出時間T2にわた
り、光電的に検出して、生成され、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4に含まれている化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる標識物質の量
を表わす生化学解析用データとして、採用されて、デー
タ記憶手段33に記憶されているディジタル信号の信号
強度のうち、信号強度が所定強度以上のディジタル信号
を、それぞれ、対応する吸着性領域4から放出された化
学発光を、第一の露出時間T1にわたり、光電的に検出
して、得られたディジタル信号の信号強度により、除算
し、得られた値を平均して、補正係数Kを算出すること
もできる。
【0157】また、前記実施態様においては、前記生化
学解析用ユニット1の基板2には、19200約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領
域4が、規則的なパターンにしたがって、マトリックス
状に形成されているが、吸着性領域4を略円形に形成す
ることは必ずしも必要でなく、矩形状など、任意の形状
に形成することができる。
【0158】さらに、前記実施態様においては、前記生
化学解析用ユニット1の基板2には、19200約0.
01平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性
領域4が、規則的なパターンにしたがって、マトリック
ス状に形成されているが、吸着性領域4の数およびサイ
ズは、目的に応じて、任意に選択をすることができ、好
ましくは、10以上の5平方ミリメートル未満のサイズ
を有する吸着性領域4が、10個/平方センチメートル
以上の密度で、基板2に形成される。
【0159】また、前記実施態様においては、前記生化
学解析用ユニット1の基板2には、19200約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領
域4が、規則的なパターンにしたがって、マトリックス
状に形成されているが、吸着性領域4を、規則的なパタ
ーンにしたがって、形成することは必ずしも必要でな
い。
【0160】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2に形成さ
れた多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填され
て、形成された多数の吸着性領域4を備えているが、生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4が、ナイロン6に
よって形成されていることは必ずしも必要でなく、ナイ
ロン6以外のメンブレンフィルタが形成可能な多孔質材
料、たとえば、ナイロン6,6、ナイロン4,10など
のナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪
酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲ
ン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/
ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸
類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフル
オライドや、これらの共重合体または複合体、あるい
は、活性炭などの多孔質炭素材料によって、生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4を形成することもでき、さ
らには、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムな
どの金属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトな
どの金属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウ
ムなどの金属塩やこれらの複合体などの無機多孔質材料
あるいは複数の繊維の束によって、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4を形成するようにしてもよい。
【0161】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2を備えてい
るが、生化学解析用ユニット1の基板2を、アルミニウ
ムによって形成することは必ずしも必要でなく、他の材
料によって、基板2を形成することもできる。生化学解
析用ユニット1の基板2は、放射線および/または光を
減衰させる性質を有する材料によって形成されることが
好ましいが、その材料はとくに限定されるものではな
く、無機化合物材料、有機化合物材料のいずれによっ
て、生化学解析用ユニット1の基板2を形成することも
でき、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材
料が、とくに好ましく使用される。生化学解析用ユニッ
ト1の基板2を形成するために好ましく使用することが
できる無機化合物材料としては、たとえば、金、銀、
銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、
鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;
真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコン、アモル
ファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ
素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;タングステン
カーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロ
キシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げるこ
とができる。これらは、単結晶、アモルファス、セラミ
ックのような多結晶焼結体にいずれの構造を有していて
もよい。また、生化学解析用ユニット1の基板2を形成
するために好ましく使用することができる有機化合物材
料としては、高分子化合物が好ましく用いられ、好まし
い高分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタク
リレート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート
共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;
ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニ
リデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリ
フルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナ
フタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,1
0などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフ
ェニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなど
のケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポ
キシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−
スチレン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニト
ロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;
キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンな
どのポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体な
どを挙げることができる。これらは、複合材料でもよ
く、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを
充填することもでき、また、有機化合物材料をブレンド
して、使用することもできる。
【0162】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウ
ム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナ
イロン6が充填されて、形成されているが、貫通孔3に
代えて、多数の凹部を、互いに離間させて、アルミニウ
ム製の基板2に形成し、多数の凹部の内部に、ナイロン
6を充填して、吸着性領域4を形成することもできる。
【0163】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウム
製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイ
ロン6が充填されて、形成されているが、アルミニウム
製の基板2に形成された多数の貫通孔3に、ナイロン6
などの吸着性材料によって形成された吸着性膜を圧入し
て、吸着性領域4を形成することもでき、アルミニウム
製の基板2に形成された多数の凹部の内部に、ナイロン
6を圧入して、吸着性領域4を形成することもできる。
【0164】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウ
ム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナ
イロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料
によって形成された吸着性基板の少なくとも一方の表面
に、多数の貫通孔が形成された基板を密着させ、基板の
多数の貫通孔内の吸着性基板に、特異的結合物質を含む
溶液を滴下して、吸着性領域を形成するようにしてもよ
い。
【0165】また、前記実施態様においては、冷却CC
Dエリアセンサ15を用いて、化学発光18を光電的に
検出して、生化学解析用データを生成しているが、冷却
手段を備えていないCCDエリアセンサを用いて、化学
発光18を光電的に検出して、生化学解析用データを生
成することもでき、さらには、CCDエリアセンサに代
えて、CID(電荷注入素子)、PDA(フォトダイオ
ードアレイ)、MOS型撮像素子などの他の固体センサ
を用いることもできる。
【0166】
【発明の効果】本発明によれば、化学発光基質と接触さ
せることによって化学発光を生じさせる標識物質の量が
少ない試料部分から放出される化学発光も、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質が多量に存在する試料部分から放出される化学発光
も、ともに、所望のように、検出して、定量性に優れた
生化学解析用データを生成することのできる生化学解析
用データの生成方法および装置を提供することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用データの生成方法に使用される生化学解析用
ユニットの略斜視図である。
【図2】図2は、スポッティング装置の略正面図であ
る。
【図3】図3は、ハイブリダイゼーション反応容器の略
縦断面図である。
【図4】図4は、生化学解析用ユニットの多数の吸着性
領域内に記録された化学発光データを読み取って、生化
学解析用データを生成する生化学解析用データ生成装置
の略断面図である。
【図5】図5は、冷却CCDエリアセンサの制御系、検
出系およびメモリ系ならびに本実施態様にかかる生化学
解析用データ生成装置の制御系、メモリ系、表示系およ
び入力系を示すブロックダイアグラムである。
【図6】図6は、第一の露出時間T1よりも十分に長い
第二の露出時間T2にわたって、冷却CCDエリアセン
サのCCDが露出されて、生成された生化学解析用ユニ
ットの吸着性領域ごとのディジタル信号の信号強度の一
例を示すグラフである。
【図7】図7は、第二の露出時間T2よりも十分に短い
第一の露出時間T1にわたって、冷却CCDエリアセン
サのCCDが露出されて、生成された生化学解析用ユニ
ットの吸着性領域ごとのディジタル信号の信号強度の一
例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット 2 基板 3 貫通孔 4 吸着性領域 5 インジェクタ 6 CCDカメラ 8 ハイブリダイゼーション反応容器 9 ハイブリダイゼーション反応溶液 10 サンプルステージ 11 透明ガラス板 12 光ファイバ部材 12a 光ファイバ部材の受光端部 12b 光ファイバ部材の反対側の端部 13 固定ヘッド 14 貫通孔 15 冷却CCDエリアセンサ 20 CCD 21 A/D変換器 22 データバッファ 23 カメラ制御回路 30 CPU 31 データ転送手段 32 データ処理手段 33 データ記憶手段 34 データ表示手段 35 CRT 37 キーボード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/543 545Z 33/543 545 37/00 102 37/00 102 C12N 15/00 A F Fターム(参考) 2G045 FA11 FB03 FB13 GC10 GC15 JA01 2G054 AA06 CA21 EA01 EA04 JA00 4B024 AA11 AA19 CA01 CA09 CA11 HA13 HA14 4B029 AA07 AA08 AA21 BB16 BB20 CC01 CC02 CC03 CC08 FA12 FA15 GA08 GB06 GB10 4B063 QA01 QQ42 QQ52 QR32 QR35 QR38 QR56 QR84 QS34 QX02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生化学解析用ユニットに、互いに離間し
    て、形成された形成された複数の吸着性領域に含まれた
    構造または特性が既知の特異的結合物質に、化学発光基
    質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
    物質によって標識された生体由来の物質を、選択的に結
    合させ、あるいは、ハプテンによって標識された生体由
    来の物質を、選択的に結合させ、さらに、化学発光基質
    と接触させることによって化学発光を生じさせる酵素に
    より標識されたハプテンに対する抗体を、生体由来の物
    質を標識しているハプテンと抗原抗体反応によって、結
    合させ、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性
    領域に選択的に含まれている前記標識物質に、化学発光
    基質を接触させて、化学発光を放出させ、前記生化学解
    析用ユニットの前記複数の吸着性領域から放出される化
    学発光を、固体エリアセンサを用いて、第一の露出時間
    にわたり、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニッ
    トの前記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成し、前
    記アナログ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析
    用ユニットの前記吸着性領域ごとに、ディジタル信号を
    生成し、メモリに保存し、前記生化学解析用ユニットの
    前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記固体エ
    リアセンサを用いて、前記第一の露出時間よりも長い第
    二の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化
    学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信
    号を生成し、前記アナログ信号を、ディジタル化して、
    前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、デ
    ィジタル信号を生成し、前記メモリに保存し、前記生化
    学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学
    発光を、前記第二の露出時間にわたって、光電的に検出
    して、生成され、前記メモリに保存されたディジタル信
    号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着
    性領域ごとに、飽和値と比較し、信号強度が前記飽和値
    未満のディジタル信号を、前記生化学解析用ユニットの
    対応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定
    し、前記メモリに保存し、前記生化学解析用ユニットの
    前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第一の
    露出時間にわたり、光電的に検出して、生成され、前記
    メモリに保存された前記生化学解析用ユニットの前記吸
    着性領域ごとのディジタル信号のうち、前記生化学解析
    用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光
    を、前記第二の露出時間にわたって、光電的に検出し
    て、生成されたディジタル信号の信号強度が前記飽和値
    以上の吸着性領域に対応するディジタル信号の信号強度
    を、その吸着性領域の生化学解析用データとして、選択
    して、生化学解析用データを生成することを特徴とする
    生化学解析用データの生成方法。
  2. 【請求項2】 さらに、前記生化学解析用ユニットの前
    記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第二の露
    出時間にわたって、光電的に検出して、生成され、前記
    メモリに保存されたディジタル信号で、信号強度が前記
    飽和値未満のディジタル信号の信号強度と、前記生化学
    解析用ユニットの対応する吸着性領域から放出される化
    学発光を、前記第一の露出時間にわたり、光電的に検出
    して、生成され、前記メモリに保存されたディジタル信
    号の信号強度との比に基づき、補正係数を算出し、前記
    生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される
    化学発光を、前記第二の露出時間にわたって、光電的に
    検出して、生成されたディジタル信号の信号強度が前記
    飽和値以上のディジタル信号の信号強度に、前記補正係
    数を乗じて、その吸着性領域の生化学解析用データを算
    出することを特徴とする請求項1に記載の生化学解析用
    データの生成方法。
  3. 【請求項3】 前記生化学解析用ユニットの前記複数の
    吸着性領域が、前記生化学解析用ユニットの前記基板
    に、互いに離間して形成された孔内に形成されたことを
    特徴とする請求項1または2に記載の生化学解析用デー
    タの生成方法。
  4. 【請求項4】 互いに離間して、形成された複数の吸着
    性領域に含まれた構造または特性が既知の特異的結合物
    質に、化学発光基質と接触させることによって化学発光
    を生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物
    質が選択的に結合された生化学解析用ユニットを載置す
    るサンプルステージと、前記生化学解析用ユニットの前
    記複数の吸着性領域から放出された化学発光を光電的に
    検出して、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域
    ごとに、アナログ信号を生成する固体エリアセンサと、
    それぞれの受光端部が、前記サンプルステージに載置さ
    れた前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
    のそれぞれに対向して、配置され、前記生化学解析用ユ
    ニットの前記複数の吸着性領域のそれぞれから放出され
    た光を、前記固体エリアセンサに導く複数の導光部材
    と、前記固体エリアセンサによって、生成されたアナロ
    グ信号を、ディジタル化して、前記生化学解析用ユニッ
    トの前記吸着性領域ごとに、ディジタル信号を生成する
    A/D変換器と、前記A/D変換器によって、生成され
    た前記ディジタル信号を、前記生化学解析用ユニットの
    前記吸着性領域ごとに、記憶するメモリと、前記メモリ
    に記憶された前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領
    域ごとのディジタル信号に基づいて、前記生化学解析用
    ユニットの前記吸着性領域ごとの生化学解析用データを
    生成するデータ処理手段と、前記固体エリアセンサ、前
    記A/D変換器および前記データ処理手段を制御する制
    御手段を備え、前記制御手段によって、前記固体エリア
    センサが、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域
    から放出される化学発光を、第一の露出時間にわたっ
    て、光電的に検出して、前記生化学解析用ユニットの前
    記吸着性領域ごとに、アナログ信号を生成するととも
    に、前記生化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放
    出される化学発光を、前記第一の露出時間よりも長い第
    二の露出時間にわたって、光電的に検出して、前記生化
    学解析用ユニットの前記吸着性領域ごとに、アナログ信
    号を生成し、前記A/D変換器が、前記固体エリアセン
    サによって生成された前記生化学解析用ユニットの前記
    吸着性領域ごとのアナログ信号を、ディジタル化して、
    前記メモリに記憶し、前記データ処理手段が、前記生化
    学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学
    発光を、前記第二の露出時間にわたって、光電的に検出
    して、生成され、前記メモリに保存されたディジタル信
    号の信号強度を、前記生化学解析用ユニットの前記吸着
    性領域ごとに、飽和値と比較し、信号強度が前記飽和値
    未満のディジタル信号を、前記生化学解析用ユニットの
    対応する吸着性領域の生化学解析用データとして決定し
    て、前記メモリに保存し、前記生化学解析用ユニットの
    前記吸着性領域から放出される化学発光を、前記第一の
    露出時間にわたり、光電的に検出して、生成され、前記
    メモリに保存された前記生化学解析用ユニットの前記吸
    着性領域ごとのディジタル信号のうち、前記生化学解析
    用ユニットの前記吸着性領域から放出される化学発光
    を、前記第二の露出時間にわたって、光電的に検出し
    て、生成されたディジタル信号の信号強度が前記飽和値
    以上の吸着性領域に対応するディジタル信号の信号強度
    を、その吸着性領域の生化学解析用データとして、選択
    して、生化学解析用データを生成するように、制御され
    ることを特徴とするを生化学解析用データの生成装置。
  5. 【請求項5】 前記データ処理手段が、さらに、前記生
    化学解析用ユニットの前記吸着性領域から放出される化
    学発光を、前記第二の露出時間にわたって、光電的に検
    出して、生成され、前記メモリに保存されたディジタル
    信号で、信号強度が前記飽和値未満のディジタル信号の
    信号強度と、前記生化学解析用ユニットの対応する吸着
    性領域から放出される化学発光を、前記第一の露出時間
    にわたり、光電的に検出して、生成され、前記メモリに
    保存されたディジタル信号の信号強度との比に基づき、
    補正係数を算出し、前記生化学解析用ユニットの前記吸
    着性領域から放出される化学発光を、前記第二の露出時
    間にわたって、光電的に検出して、生成されたディジタ
    ル信号の信号強度が前記飽和値以上のディジタル信号の
    信号強度に、前記補正係数を乗じて、その吸着性領域の
    生化学解析用データを算出するように構成されたことを
    特徴とする請求項4に記載の生化学解析用データの生成
    装置。
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