JP3710721B2 - ディスプレイ用フィルタの製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばプラズマディスプレイ等のディスプレイの画面上に設置した場合、電磁波の遮蔽、近赤外線の遮蔽などの機能を付与できるディスプレイ用フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスプレイはテレビジョン用、パーソナルコンピュータ用等として著しく普及し、また、その薄型化、大型化が進んでおり、大型の薄型ディスプレイとしてプラズマディスプレイが注目されている。しかしプラズマディスプレイは、その構造や動作原理上、強度の漏洩電磁界(電磁波)、近赤外線を発生する。電磁波に関しては電気製品取締法等により規制が設けられており、規格値内に抑えることが必要となる。また、近赤外線光は、コードレスフォン等の周辺電子機器に作用して誤動作を引き起こす問題が生じており、近赤外領域である800〜1000nmの波長領域の光を実用上問題ないレベルまでカットする必要がある。
【0003】
電磁波を遮蔽するには、ディスプレイ表面を導電性の高い導電物でおおう必要があり、合成繊維または金属繊維のメッシュに金属被覆したもの、または、金属膜を形成後に例えば格子パターン状にエッチング処理したエッチング膜からなる、導電性メッシュ層を用いることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
また、プラズマディスプレイの表示部は一般に強度が低い為、それを保護する必要がある。表示部を保護し、プラズマディスプレイから放射される近赤外線、電磁波を遮断する部材として、上記のような性能を付加して板状にしたプラズマディスプレイ用フィルタすなわち前面フィルターをディスプレイの前面に設置したり、プラズマディスプレイ表面に貼合する必要がある。また、前面に配置させるため、その可視光線透過率が著しく低かったり、照明等の映り込みがあると、ディスプレイの輝度・画像の鮮明さ・視認性が低下することになる。
【0005】
上記の如く、ディスプレイ用フィルタには複数の機能が要求されており、それらを満たす為には、各機能を有する層を積層する必要がある。例えば、導電性メッシュ層を有する透明基板の、導電性メッシュ層上に反射防止フィルムや近赤外線吸収フィルム等の機能性フィルムを透明な粘着材を貼り合わせる必要がある。しかしながら、導電性メッシュ層の主面上に粘着材を介して機能性フィルムを貼り合わせると、導電性メッシュ層は凹凸を有している為に凹部に気泡を噛み込み、濁りのある、透光性の不足したディスプレイ用フィルタとなってしまう問題があった。この問題を解決する為に予め導電性メッシュ層の凹部に透明な樹脂を埋め込み、貼り合わせ後も気泡を噛み込ませず濁らせない透明化処理が行われているが、工程数が多くなるだけでなく、その歩留まりの低さによって、コスト高となる。
【0006】
本発明の目的は、電磁波遮蔽用に導電性メッシュ層を使用した場合、可視域透過率が高く、ディスプレイ画像の視認性に優れたフィルタを低コストで実現できるディスプレイ用フィルタの製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、導電性メッシュ層上に粘着材を介して機能性フィルムを貼り合わせた後に、加圧処理を行うことにより積層体の透光部の可視光線透過率を変化率10%以上増加させることができ、導電性メッシュ層の透明化処理を省略できるディスプレイ用フィルタの製造方法を見出し、本発明に到った。
【0008】
すなわち、本発明は、透明基体(A)と、
厚さ5〜15μmを有し、メッシュパターン部が線幅5〜20μm、ピッチ150〜400μmおよび面抵抗3Ω/□以下であって、電磁波を遮蔽するための導電性メッシュ層(B)と、
導電性メッシュ層(B)の厚さをdμmとして、(d−2)μm以上、μm未満の範囲に設定される厚さを有する透光性粘着材(D)と、
ハードコート性、反射防止性、防眩性、静電気防止性、防汚性、紫外線カット性、近赤外線カット性のうちの少なくとも1つの機能を有する機能性フィルム(C)とを貼り合わせて、A/B/D/Cの層構成を有する積層体を形成する工程と、
前記積層体に、0.4MPa〜2MPaの圧力下で10分〜6時間保持する加圧処理を施し、積層体の透光部の可視光線透過率を加圧処理の前後で変化率10%以上増加させる工程とを含むことを特徴とするディスプレイ用フィルタの製造方法である。
【0011】
また本発明は、第2の機能性フィルム(C)を透明基体(A)の上に貼り合わせて、C/A/B/D/Cの層構成を有する積層体を形成することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、積層体の少なくとも1層が、色素を含有することを特徴とする。
【0013】
また本発明は、導電性メッシュ層(B)には、外部アースと電気接続するための導通部を形成することを特徴とする。
【0014】
また本発明は、プラズマディスプレイ用であることを特徴とする。
【0015】
また本発明は、透明基体(A)が、透明粘着材(22)と、第1高分子フィルム(21)とから成り、
導電性メッシュ層(B)の前記導通部(11)が、前記メッシュパターン部(12)の周縁部に沿って形成されることを特徴とする。
また本発明は、機能性フィルム(C)が、近赤外線吸収剤含有層(41)と、第2高分子フィルム(43)と、ハードコート性、静電防止性、防汚性を有する反射防止層(42)とから成ることを特徴とする。
また本発明は、前記製造方法で得られるディスプレイ用フィルタである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、導電性メッシュ層上に粘着材を介して機能性フィルムを貼り合わせた後に、加圧処理を行うことにより透光部の可視光線透過率を変化率10%以上増加させることができ、透光性に優れ且つ低コストのディスプレイ用フィルタの製造方法を特徴とする。
【0017】
(透明基体)
導電性メッシュ層(B)を形成する透明基体(A)としては、ガラス、石英等の無機化合物成形物や透明な有機高分子成形物などが挙げられる。透明基体(A)は、導電性メッシュ層等を形成する前に必要な各種公知の前処理を行うことができ、例えばディスプレイ用フィルタ周縁部となる部分に黒色等の有色の額縁印刷を施しても良い。
【0018】
透明基体(A)にガラス板を使用する場合は、機械的強度を付加するために化学強化加工または風冷強化加工を行った半強化ガラス板または強化ガラス板を用いることが望ましい。重量を考慮すると、その厚みは1〜4mm程度である事が好ましい。
【0019】
高分子成形物は軽く割れにくいため、透明基体として好適に使用できる。高分子成形物は可視波長領域において透明であればよく、その種類を具体的にあげれば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら透明な高分子成形物は、主面が平滑であれば板(シート)状であってもフィルム状であっても良いし、ハードコート層等を有していても良い。透明な高分子フィルムは可撓性を有しており、導電性メッシュ層(B)をロールツーロール法で連続的に形成することができる。また、これをディスプレイ表面のガラスやディスプレイ用フィルターのガラス支持体に貼り付けることにより、ガラス破損時の飛散を防止することができる。この場合フィルムの厚さは通常10〜250μmのものが用いられる。
【0020】
透明基体(A)に高分子フィルムを用いた場合、導電性メッシュ層(B)が形成された又は形成される面とは反対の主面を、透光性の粘着材又は接着剤を介して、ディスプレイ用フィルタの支持体となるガラス板、透光性のプラスチック板に貼り合わせることができる。機械的強度や、軽さ、割れにくさからは、プラスチック板が望ましいが、熱による変形等の少ない熱的安定性からガラス板も好適に使用できる。プラスチック板の具体例を挙げると、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)をはじめとするアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、透明ABS樹脂等が使用できるが、これらの樹脂に限定されるものではない。特にPMMAはその広い波長領域での高透明性と機械的強度の高さから好適に使用できる。プラスチック板の厚みは十分な機械的強度と、たわまずに平面性を維持する剛性が得られればよく、特に限定されるものではないが、通常1mm〜10mm程度である。
【0021】
本実施形態においては、導電性メッシュ層(B)が形成された高分子フィルムをガラス板又はプラスチック板に貼り合わせた場合、高分子フィルムと貼り合わせられたガラス板又はプラスチック板をまとめて透明基体(A)と称する。
【0022】
(導電性メッシュ層)
電磁波の遮蔽には導電性メッシュ層(B)を用いる。メッシュ形状としては格子状、ハニカム状であっても良く、特に限定はされない。導電性メッシュ層(B)を透明基体(A)上に形成方法は従来公知の方法を用いることができ、例えば、1)透明基体(A)上に導電性インキをスクリーン印刷、グラビア印刷等の公知の印刷法によりパターン印刷する方法、2)導電性繊維からなる編布を接着剤または粘着材を介して貼り合わせる方法、3)銅、アルミニウム、又はニッケル等からなる金属箔を接着剤または粘着材を介して貼り合わせた後にパターニングする方法、4)銅、アルミニウム、又はニッケル等からなる金属薄膜を蒸着、スパッタリング、無電解メッキ等の各種公知の薄膜形成方法によって形成した後にパターニングする方法、等が挙げられるが特に限定はされない。
【0023】
上述の3)、4)のパターニング方法としては、これも特に限定はされないが、例えばフォトリソグラフィ法が挙げられる。具体的には金属箔又は金属薄膜上に感光性レジストを塗工又は感光性レジストフィルムをラミネートし、パターンマスクを密着させて露光後、現像液で現像してレジストパターンを形成し、さらに適当なエッチング液でパターン部以外の金属を溶出させて所望の導電性メッシュ層(B)を形成する。
【0024】
導電性メッシュ層(B)の厚さとしては、0.5〜20μm程度であり、必要な電磁波シールド能つまりは導電性と、必要な開口率、導電性メッシュ層の形成方法によって層厚が決定される。プラズマディスプレイの電磁波遮蔽に必要な導電性は、面抵抗で3Ω/□以下、好ましくは1Ω/□以下、さらに好ましくは0.3Ω/□以下である。導電性メッシュ層(B)の厚さが薄すぎると導電性が不足し、厚すぎるとコストアップにつながる為、好適には5〜15μmである。
【0025】
導電性メッシュ層(B)のメッシュパターンは、線幅は細いほど、ピッチが広いほど、開口率つまりは透過率が高くなり、また、ディスプレイの画素との視認できる干渉縞を起こしにくくなり好適である。しかしながら、開口率を上げすぎると導電性メッシュ層(B)の持つ導電性が不足する為、線幅は5〜20μm、ピッチは150〜400μmが好適に採用できる。さらにまた、メッシュパターンは例えば格子パターンの場合、縦横に並んで配置されたディスプレイの画素と視認できる干渉縞を起こさないように、画素が並んだ線に対してメッシュパターンの線がある程度の角度(バイアス角)を有していることが肝要である。干渉縞を起こさないバイアス角は画素のピッチや、メッシュパターンのピッチ・線幅により変化するので、特に限定されない。
【0026】
導電性メッシュ層(B)が銅やアルミニウム、ニッケル等の金属からなる場合、その表面及び/又はその透明基体(A)との界面に、黒色顔料又は黒色染料を含有する層、又は、クロム等からなる黒色層を有することが好ましく、これによって金属による反射を防止することでき、コントラスト・視認性に優れたディスプレイ用フィルターが得られる。
【0027】
導電性メッシュ層(B)は、ディスプレイに設置したときに透光部となる部分以外、つまりは表示部ではない部分や額縁印刷に隠れた部分は、必ずしもメッシュパターンを有している必要がなく、これら部分はパターニングされていない、例えば金属箔ベタの層であっても良い。加えて、パターニングされていないベタ部分が、黒色であると、そのままディスプレイ用フィルタの額縁印刷として使えて好適である。
【0028】
(機能性フィルム)
本発明においては、透明基体(A)の主面上に形成された導電性メッシュ層(B)上に、透光性粘着材(D)を介して機能性フィルム(C)を貼り合わせて積層体を得る。ここで、機能性フィルム(C)は、ハードコート性、反射防止性、防眩性、静電気防止性、防汚性、紫外線カット性、近赤外線カット性のうちいずれか1つ以上選ばれる機能を有している。
【0029】
本発明における機能性フィルム(C)は、前記各機能を一つ以上有する機能膜を単数又は複数層形成した透明な高分子フィルムでも、各機能を有する透明な高分子フィルムでも良い。機能膜の形成には、無機化合物薄膜の成膜の場合は、スパッタリング、イオンプレーティング、真空蒸着、湿式塗工等、従来公知の方法のいずれでも採用できるし、有機化合物薄膜の成膜の場合は、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法等の湿式塗工後に乾燥・硬化させる方法等、従来公知の方法を採用できる。
【0030】
また、透明基体(A)の、導電性メッシュ層(B)が形成されていない他方の主面上にも、透光性のある粘着材又は接着剤を介して機能性フィルム(C)を貼り合わせても良い。
【0031】
積層構成としては、例えば、機能性フィルム(C)/透光性粘着材(D)/導電性メッシュ層(B)/高分子フィルム/透光性の粘着材/機能性フィルム(C)、あるいは、機能性フィルム(C)/透光性粘着材(D)/導電性メッシュ層(B)/高分子フィルム/透光性の接着剤/ガラス/透光性の粘着材/機能性フィルム(C)が挙げられる。
【0032】
ディスプレイの画面に照明器具等の映り込みが生ずると、表示画面が見づらくなってしまうため、機能性透明層(C)は、外光反射を抑制するための反射防止(AR:アンチリフレクション)性、または、鏡像の映り込みを防止する防眩(AG:アンチグレア)性、またはその両特性を備えた反射防止防眩(ARAG)性のいずれかの機能を有することが好ましい。さらに、ディスプレイ用フィルタ表面の可視光線反射率が低いと、映り込み防止だけではなく、コントラスト等を向上させる機能を果たす。
【0033】
反射防止性を有する機能性フィルム(C)は、反射防止膜を有し、具体的には、可視域において屈折率が1.5以下、好適には1.4以と低い、フッ素系透明高分子樹脂やフッ化マグネシウム、シリコン系樹脂や酸化珪素の薄膜等を例えば1/4波長の光学膜厚で単層形成したもの、屈折率の異なる、金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、窒化物、硫化物等の無機化合物またはシリコン系樹脂やアクリル樹脂、フッ素系樹脂等の有機化合物の薄膜を2層以上多層積層したものがある。反射防止性を有する機能性フィルム(C)の表面の可視光線反射率は2%以下、好ましくは1.3%以下、さらに好ましくは0.8%以下である。
【0034】
防眩性を有する機能性フィルム(C)は、0.1μm〜10μm程度の微少な凹凸の表面状態を有する可視光線に対して透明な防眩膜を有している。具体的には、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化型又は光硬化型樹脂に、シリカ、有機珪素化合物、メラミン、アクリル等の無機化合物または有機化合物の粒子を分散させインキ化したものを、基体上に塗布、硬化させる。粒子の平均粒径は、1〜40μmである。または、上記の熱硬化型又は光硬化型樹脂を基体に塗布し、所望のヘイズまたは表面状態を有する型を押しつけ硬化することによっても防眩性を得ることができるが、必ずしもこれら方法に限定されるものではない。防眩性を有する機能性フィルム(C)のヘイズは0.5%以上で20%以下であり、好ましくは1%以上で10%以下である。ヘイズが小さすぎると防眩性が不十分であり、ヘイズが大きすぎると透過像鮮明度が低くなる傾向がある。
【0035】
ディスプレイ用フィルタに耐擦傷性を付加させるために、機能性フィルム(C)がハードコート性を有していることも好適である。ハードコート膜としてはアクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化型又は光硬化型樹脂等が挙げられるが、その種類も形成方法も特に限定されない。これら膜の厚さは、1〜50μm程度が好ましい。ハードコート性を有する機能性透明層(C)の表面硬度は、JIS(K―5400)に従った鉛筆硬度が少なくともH、好ましくは2H、さらに好ましくは3H以上である。
【0036】
さらに、ディスプレイ用フィルタには、静電気帯電によりホコリが付着しやすく、また、人体が接触したときに放電して電気ショックを受けることがあるため、帯電防止処理が必要となる場合がある。従って、静電気防止能を付与するために、機能性フィルム(C)が導電性を有していても良い。この場合に必要とされる導電性は、面抵抗で1011Ω/□程度以下であれば良い。導電層としてはITOをはじめとする公知の透明導電膜やITO超微粒子や酸化スズ超微粒子をはじめとする導電性超微粒子を分散させた導電膜が挙げられる。
【0037】
さらに、指紋等の汚れ防止や汚れが付いたときに簡単に取り除くことができるよう、機能性フィルム(C)表面が防汚性を有していると良い。防汚性を有するものとしては、水及び/または油脂に対して非濡性を有するものであって、例えばフッ素化合物やケイ素化合物が挙げられる。
【0038】
さらにまた、ディスプレイ用フィルターが含有する色素が、ディスプレイから放射される光、または、外光に含まれる紫外線により劣化することを防ぐために、機能性透明層(C)が、紫外線カット性を有していても良い。例えば、紫外線を吸収する無機薄膜単層または多層からなる反射防止膜、または、紫外線吸収剤を含有するハードコート膜である。
【0039】
(貼り合わせ)
本発明において、貼り合わせ(ラミネート)は、可視光線に対して透明な任意の粘着材又は接着剤を介して行う。具体的にはアクリル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリビニルブチラール接着剤(PVB)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EVA)等、ポリビニルエーテル、飽和無定形ポリエステル、メラミン樹脂等が挙げられ、実用上の接着強度があればシート状のものでも液状のものでもよい。粘着材は感圧型接着剤でシート状のものが好適に使用できる。シート状粘着材貼り付け後または接着材塗布後に各部材をラミネートすることによって貼り合わせを行う。液状のものは塗布、貼り合わせ後に室温放置または加熱により硬化する接着剤である。塗布方法としては、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法等が挙げられるが、接着剤の種類、粘度、塗布量等から考慮、選定される。層の厚みは、特に限定されるものではないが、0.5μm〜50μm、好ましくは1μm〜30μmである。粘着層を形成される面、貼り合わせられる面は、予め易接着コートまたはコロナ放電処理などの易接着処理により濡れ性を向上させておくことが好適である。
【0040】
本発明においては、導電性メッシュ層(B)上に機能性フィルム(C)を貼り合わせる際、特に透光性粘着材(D)を用いる。透光性粘着材(D)の具体例としては前記と同じだが、その厚さは導電性メッシュ層(B)の凹部を十分埋め込むことができる程度が好ましく、導電性メッシュ層(B)の厚さより薄すぎると、埋め込み不十分で間隙が出来てしまい、後述の処理を行っても十分に透過率を向上させることはできない。透光性粘着材が厚すぎると、粘着材を作製するコストが上昇する等の問題が生じる。本発明者らは、導電性メッシュ層(B)の厚さがdμmであるとき、透光性粘着材(D)の厚さは(d−2)μm以上、(d+30)μm未満の範囲が好ましいことを見出した。
【0041】
前述した通り、凹凸を有する導電性メッシュ層(B)上に粘着材を介してフィルムを貼り合わせると、導電性メッシュ層の凹凸により凹部に気泡を噛み込み、濁りのある、透光性の不足したディスプレイ用フィルタとなってしまう。
【0042】
ディスプレイ用フィルタの可視光線透過率は、35〜85%が好ましい。更に好ましくは40〜75%である。35%未満であると輝度が下がりすぎ視認性が悪くなる。
【0043】
なお、本発明における可視光線透過率、可視光線領域における透過率の波長依存性からJIS(R−3106)に従って計算されるものである。
【0044】
(加圧処理)
本発明者らは十分な厚さを有する透光性粘着材(D)を用い、加圧処理を行うことよって、積層体の透過率を向上させることができることを見出した。貼り合わせ後に加圧処理することによって、貼り合わせ時に部材間に入り込んだ気体を脱泡または、粘着材に固溶させ、積層体の濁りを無くすことができる。
【0045】
加圧処理は、噛み込んだ気泡による積層体の濁りを無くし、十分に透過率を向上させることができる方法、条件を用いることが必要である。可視光線透過率を変化率10%以上向上させることができることが望ましい。ここで、変化率は、加圧処理前の可視光線透過率に対する、処理後の可視光線透過率の変化量の百分率である。
【0046】
加圧方法としては、平板間に積層体を挟み込みプレスする方法、ニップロール間を加圧しながら通す方法、加圧容器内に入れて加圧する方法が挙げられるが、特に限定はされない。加圧容器内で加圧する方法は、積層体全体に一様に圧力がかかり加圧のムラが無く、また、一度に複数枚の積層体を処理できるので好適である。加圧容器としてはオートクレーブ装置を用いることが出来る。
【0047】
加圧条件としては、圧力が高い程、噛み込んだ気泡を無くすことができ、且つ、処理時間を短くすることが出来るが、積層体の耐圧性、加圧方法の装置上の制限から、0.2MPa〜2MPa程度、好ましくは0.4〜1.3MPaであり、本発明では0.4MPa〜2MPaとする。また、加圧時間は、加圧条件によって変わり特に限定されないが、長くなりすぎると処理時間がかかりコストアップとなるので、適当な加圧条件において保持時間が6時間以下であることが好ましい。特に加圧容器の場合は、設定圧力に到達後、10分〜3時間程度保持することが好適であり、本発明では10分〜6時間とする。
【0048】
また、加圧時に同時に加温できると好ましい場合がある。加温することによって、透光性粘着材(D)の流動性が一時的に上がり噛み込んだ気泡を脱泡しやすくなったり、気泡が粘着材中に固溶しやすくなる。加温条件としては積層体を構成する各部材の耐熱性に依り、室温以上80℃以下程度であるが、特に限定を受けない。
【0049】
さらにまた、加圧処理、又は、加圧加温処理は、貼り合わせ後の積層体を構成する各部材間の密着力を向上させることができ、好適である。
【0050】
(調色・光学特性)
前述したがプラズマディスプレイは強度の近赤外線を発生する為、実用上問題無いレベルまでカットする必要がある。問題である波長領域800〜1000nmであり、当該波長領域における透過率を20%以下、好ましくは10%以下とすることが必要である。また、プラズマディスプレイに用いるディスプレイ用フィルタは、その透過色がニュートラルグレーまたはブルーグレーであることが要求される。これは、プラズマディスプレイの発光特性及びコントラストを維持または向上させる必要があったり、標準白色より若干高めの色温度の白色が好まれる場合があるからである。さらにまた、カラープラズマディスプレイはその色再現性が不十分と言われており、その原因である蛍光体又は放電ガスからの不要発光を選択的に低減することが好ましい。特に赤色表示の発光スペクトルは、波長580nmから700nm程度までにわたる数本の発光ピークを示しており、比較的強い短波長側の発光ピークにより赤色発光がオレンジに近い色純度の良くないものとなってしまう問題がある。
【0051】
これらの光学特性は、色素を用いることによって制御できる。つまり、近赤外線カットには近赤外線吸収剤を用い、また、不要発光の低減には不要発光を選択的に吸収する色素を用いて、所望の光学特性を得ることができる。ディスプレイ用フィルターの色調についても可視領域に適当な吸収のある色素を用いることで所望の色調を得ることができる。
【0052】
色素を含有させる方法としては、(1)色素を少なくとも1種類以上、透明な樹脂に混錬させた高分子フィルムまたは樹脂板を使用する方法、(2)色素を少なくとも1種類以上、樹脂または樹脂モノマー/有機系溶媒の樹脂濃厚液に分散・溶解させ、キャスティング法により作製した高分子フィルムまたは樹脂板を使用する方法、(3)色素を少なくとも1種類以上を、樹脂バインダーと有機系溶媒に加え、塗料とし、高分子フィルムまたは樹脂板上にコーティングしたものを使用する方法、(4)色素を少なくとも1種類以上を含有する透明な粘着材を使用する方法、などがあり、これらに限定されない。本発明でいう含有とは、基材または塗膜等の層または粘着材の内部に含有されることは勿論、基材または層の表面に塗布した状態を意味する。
【0053】
色素は可視領域に所望の吸収波長を有する一般の染料または顔料、又は、近赤外線吸収剤であって、その種類は特に限定されるものではないが、例えばアントラキノン系、フタロシアニン系、メチン系、アゾメチン系、オキサジン系、アゾ系、スチリル系、クマリン系、ポルフィリン系、ジベンゾフラノン系、ジケトピロロピロール系、ローダミン系、キサンテン系、ピロメテン系、ジチオール系化合物、ジイミニウム系化合物等の一般に市販もされている有機色素があげられる。その種類・濃度は、色素の吸収波長・吸収係数、ディスプレイ用フィルターに要求される透過特性・透過率、そして分散させる媒体または塗膜の種類・厚さから決まり、特に限定されるものではない。
【0054】
プラズマディスプレイパネルはパネル表面の温度が高く、環境の温度が高いときは画面に設けたディスプレイ用フィルタの温度も上がるため、色素は、例えば80℃で分解等によって顕著に劣化しない耐熱性を有していることが好適である。また、色素が耐光性に乏しく、プラズマディスプレイの発光や外光の紫外線・可視光線による劣化が問題になる場合は、紫外線吸収剤を含む部材や紫外線を透過しない部材を用いることによって、色素の紫外線による劣化を低減すること、紫外線や可視光線による顕著な劣化がない色素を用いることが肝要である。熱、光に加えて、湿度や、これらの複合した環境においても同様である。劣化するとディスプレイ用フィルターの透過特性が変わってしまう。さらには、媒体または塗膜中に分散させるために、適宜の溶媒への溶解性や分散性も重要である。
【0055】
異なる吸収波長を有する色素2種類以上を1つの媒体または塗膜に含有させても良いし、色素を含有する媒体、塗膜を2つ以上有していても良い。
【0056】
上記の色素を含有する方法(1)〜(4)は、本発明においては、色素を含有する透明基体(A)、色素を含有する機能性フィルム(C)、色素を含有する透光性粘着材(D)、その他貼り合わせに用いられる色素を含有する透光性の粘着材または接着剤のいずれか1つ以上の形態をもって、本発明のディスプレイ用フィルタに使用できる。
【0057】
(電磁波シールド機能)
電磁波シールドを必要とする機器には、機器のケース内部に金属層を設けたり、ケースに導電性材料を使用して電波を遮断する。ディスプレイの如く表示部に透明性が必要である場合には、窓状のディスプレイ用フィルタを設置する。電磁波は導電層において吸収されたのち電荷を誘起するため、アースをとることによって電荷を逃がさないと、再びディスプレイ用フィルターがアンテナとなって電磁波を発振し電磁波シールド能が低下する。従って、ディスプレイ用フィルタとディスプレイ本体のアース部が電気的に接触している必要がある。そのため、前述の透明粘着材(D)及び機能性フィルム(C)は、外部から導通を確保するための導通部を残して導電性メッシュ層(B)上に形成されている必要がある。導通部の形状は特に限定しないが、ディスプレイ用フィルタとディスプレイ本体の間に、電磁波の漏洩する隙間が存在しないことが肝要である。従って、導通部は、導電性メッシュ層(B)の周縁部且つ連続的に設けられている事が好適である。すなわち、ディスプレイの表示部である中心部分を除いて、枠状に、導通部が設けられていることが好ましい。
【0058】
導通部はメッシュパターン層であっても、パターニングされていない、例えば金属箔ベタの層であっても良い。
【0059】
導通部の保護のため、及び、電気的接触を良好とするために、導通部に電極を形成することが好ましい。電極形状は特に限定しない。しかしながら、導通部をすべて覆うように形成されていることが好適である。導通部が、例えば金属箔ベタのようにパターニングされていない、及び/又は、導通部の機械的強度が十分強い場合は、導通部そのままを電極として使用できて好適である。
【0060】
電極に用いる材料は、導電性、耐触性および透明導電膜との密着性等の点から、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、亜鉛、カーボン等の単体もしくは2種以上からなる合金や、合成樹脂とこれら単体または合金の混合物、もしくは、ホウケイ酸ガラスとこれら単体または合金の混合物からなるペーストを使用できる。ペーストの印刷、塗工には従来公知の方法を採用できる。また市販の導電性テープも好適に使用できる。導電性テープは両面ともに導電性を有するものであって、カーボン分散の導電性接着剤を用いた片面接着タイプ、両面接着タイプが好適に使用できる。電極の厚さは、これもまた特に限定されるものではないが、数μm〜数mm程度である。
【0061】
上述の構成によって、プラズマディスプレイの輝度を著しく損なわずに、その画質を維持又は向上させることができる光学特性に優れたディスプレイ用フィルタを実現できる。また、プラズマディスプレイから発生する健康に害をなすといわれている電磁波を遮断する電磁波シールド能に優れ、さらに、プラズマディスプレイから発生する800〜1000nm付近の近赤外線線を効率よくカットするため、周辺電子機器のリモコン、伝送系光通信等が使用する波長に悪影響を与えず、それらの誤動作を防ぐことができるディスプレイ用フィルタを低コストで提供できる。
【0062】
【実施例】
次に本発明の実施例により具体的に説明する。本発明はこれらによりなんら制限されるものではない。
【0063】
(実施例1)
両面黒化処理された厚さ10μmの銅箔が接着剤を介して貼り合わせられた2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(以下PET)フィルム(厚さ:100μm)21を、PET面を貼り合わせ面にして厚さ2.5mm、外形寸法950mm×550mmのガラス板23に透明なアクリル系粘着材22を介して貼り合わせた。銅箔層を、周縁部15mmを残してフォトリソグラフィ法により線幅12μm、ピッチ300μm、バイアス角60°の格子パターンをパターニングし、導電性メッシュ層とした。該導電性メッシュ層のメッシュパターン部12の一例を示す平面図を図1に掲げる。図1において、導電性メッシュ層(B)10は、メッシュパターン部12の周縁部に沿って幅15mmの銅ベタから成る導通部11と、ディスプレイ画面を覆うためのメッシュパターン部12とを有する。
【0064】
次に、周縁部20mmより内側の該導電性メッシュ層上に、厚さ25μmのアクリル系透光性粘着材を介して、厚さ100μmPETフィルム、反射防止層、近赤外線吸収剤含有層からなる反射防止機能付近赤外線吸収フィルム(住友大阪セメント(株)製 商品名クリアラスAR/NIR)を貼り合わせた。該アクリル系透光性粘着材層中にはディスプレイ用フィルタの透過特性を調整する調色色素(三井化学製 PS−Red−G、PS−Violet−RC)を含有させた。さらに、該ガラス板の反対の主面には、粘着材を介して反射防止フィルム(日本油脂(株)製 商品名リアルック8201)を貼り合わせ、ディスプレイ用フィルタを作製した。該ディスプレイ用フィルタの構成の一例を示す断面図を図2に掲げる。
【0065】
図2において、ガラス板23の下側主面には、透明粘着材22を介して高分子フィルム21が設けられ、透明基体(A)20を構成する。さらに高分子フィルム21の上には、透光性の接着剤13を含む導電性メッシュ層(B)10が設けられる。さらに導電性メッシュ層(B)10の上には、色素を含有する透光性粘着材(D)30を介して機能性フィルム(C)40が設けられる。機能性フィルム(C)40は、近赤外線吸収剤含有層41と、高分子フィルム43と、ハードコート性及び静電防止性及び防汚性を有する反射防止層42とがこの順に積層されて構成される。
【0066】
ガラス板23の上側主面には、粘着材51と、高分子フィルム53と、ハードコート性及び静電防止性及び防汚性を有する反射防止層52とがこの順に積層された機能性フィルム(C)50が設けられる。
【0067】
次に、このディスプレイ用フィルタをオートクレーブ容器に入れ、温度設定40℃、圧力設定0.8MPa、昇圧時間30分、保持時間30分の条件で、加圧処理した。
【0068】
(実施例2)
実施例1と同様にディスプレイ用フィルタを作製し、このディスプレイ用フィルタをオートクレーブ容器に入れ、温度設定無し、圧力設定0.4MPa、昇圧時間20分、保持時間1時間の条件で、加圧処理した。
【0069】
(比較例1)
実施例1と同様にディスプレイ用フィルタを作製し、加圧処理をしなかった。
【0070】
以上のようにして得られた実施例1及び2及び比較例1の製造方法により得られたディスプレイ用フィルタの透光部を5cm□のサンプルに切り出し、(株)日立製作所製分光光度計(U-3400)の反射積分球(光線入射角度6°)のサンプル側入射口にサンプルを固定し、300〜800nmにおける測定対象物の全光線透過率を測定した。結果を(表1)に掲げる。
【0071】
【表1】
Figure 0003710721
【0072】
表1から明らかなように、加圧処理を施すことによって驚くべきほどに可視光線透過率を向上することができた。
【0073】
また、実施例1及び2得られたディスプレイ用フィルタは、実用上問題ない電磁波遮蔽能(面抵抗0.1Ω/□以下)及び近赤外線カット能(300〜800nmの透過率が15%以下)を有し、両面に有する反射防止層により視認性に優れていた。
【0074】
【発明の効果】
以上詳説したように本発明によれば、電磁波遮蔽用に導電性メッシュ層を使用した場合、可視域透過率が高く、ディスプレイ画像の視認性に優れたフィルタを低コストで実現できる。
【0075】
また、色素を含有させることによって、近赤外線遮蔽機能や調色機能を付与できるため、プラズマディスプレイ等のディスプレイ用フィルタとして好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る導電性メッシュ層のメッシュパターン部12の一例を示す平面図
【図2】本発明に係るディスプレイ用フィルタの構成の一例を示す断面図
【符号の説明】
10 導電性メッシュ層(B)
11 導通部
12 メッシュパターン部
13 透光性の接着剤
20 透明基体(A)
21 高分子フィルム
22 透光性の粘着材
23 ガラス
30 色素を含有する透光性粘着材(D)
40 機能性フィルム(C)
41 近赤外線吸収剤含有層
42 ハードコート性及び静電防止性及び防汚性を有する反射防止層
43 高分子フィルム
50 機能性フィルム(C)
51 粘着材
52 ハードコート性及び静電防止性及び防汚性を有する反射防止層
53 高分子フィルム

Claims (8)

  1. 透明基体(A)と、
    厚さ5〜15μmを有し、メッシュパターン部が線幅5〜20μm、ピッチ150〜400μmおよび面抵抗3Ω/□以下であって、電磁波を遮蔽するための導電性メッシュ層(B)と、
    導電性メッシュ層(B)の厚さをdμmとして、(d−2)μm以上、μm未満の範囲に設定される厚さを有する透光性粘着材(D)と、
    ハードコート性、反射防止性、防眩性、静電気防止性、防汚性、紫外線カット性、近赤外線カット性のうちの少なくとも1つの機能を有する機能性フィルム(C)とを貼り合わせて、A/B/D/Cの層構成を有する積層体を形成する工程と、
    前記積層体に、0.4MPa〜2MPaの圧力下で10分〜6時間保持する加圧処理を施し、積層体の透光部の可視光線透過率を加圧処理の前後で変化率10%以上増加させる工程とを含むことを特徴とするディスプレイ用フィルタの製造方法。
  2. 第2の機能性フィルム(C)を透明基体(A)の上に貼り合わせて、C/A/B/D/Cの層構成を有する積層体を形成することを特徴とする請求項1記載のディスプレイ用フィルタの製造方法。
  3. 積層体の少なくとも1層が、色素を含有することを特徴とする請求項1または2記載のディスプレイ用フィルタの製造方法。
  4. 導電性メッシュ層(B)には、外部アースと電気接続するための導通部を形成することを特徴とする請求項1〜3のうちの1つに記載のディスプレイ用フィルタの製造方法。
  5. プラズマディスプレイ用であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のディスプレイ用フィルタの製造方法。
  6. 透明基体(A)が、透明粘着材(22)と、第1高分子フィルム(21)とから成り、
    導電性メッシュ層(B)の前記導通部(11)が、前記メッシュパターン部(12)の周縁部に沿って形成されることを特徴とする請求項4記載のディスプレイ用フィルタの製造方法。
  7. 機能性フィルム(C)が、近赤外線吸収剤含有層(41)と、第2高分子フィルム(43)と、ハードコート性、静電防止性、防汚性を有する反射防止層(42)とから成ることを特徴とする請求項6記載のディスプレイ用フィルタの製造方法。
  8. 請求項1〜7のうちの1つに記載の製造方法で得られるディスプレイ用フィルタ。
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