JP2008242232A - 視野角制御フィルムおよびそれを用いたディスプレイ用光学フィルター - Google Patents

視野角制御フィルムおよびそれを用いたディスプレイ用光学フィルター Download PDF

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Abstract

【課題】広い視野角とコントラストと導電性を両立する視野角制御フィルムおよびそれを用いたディスプレイ用光学フィルターを提供する。
【解決手段】視野角を制御する為に一定の間隔で連続して配置された導電性を有する光吸収部の各線を、水平方向と垂直方向とで間隔を変えて配置させる事で、電磁波シールド性とコントラストが高く、広い視野角が両立できる視野角制御フィルムが得られる。この視野角制御フィルムをディスプレイ用光学フィルターに用いることで、広い視野角と高いコントラストを有するディスプレイが得られる。
【選択図】図4

Description

本発明はディスプレイおよび窓材において使用される視野角制御フィルムおよびそれを用いたディスプレイ用光学フィルターに関する。
ディスプレイはテレビジョン用、パーソナルコンピューター用、モニター用等として広く普及し、また、その薄型化、大型化が進んでいる。大型の薄型ディスプレイとしては、プラズマディスプレイパネルが注目されている。しかしプラズマディスプレイパネルは、その構造や動作原理上、強度の電磁波、近赤外線を発生する。電磁波に関しては電気用品安全法等により規制が設けられており、規格値内に抑えることが必要となっている。また、近赤外線は、赤外線リモコン機器等の周辺電子機器に作用して誤動作を引き起こす問題が生じており、近赤外領域である800〜1000nmの波長領域の光を実用上問題ないレベルまでカットする必要がある。現在プラズマディスプレイパネル前面にはこれらの電磁波および近赤外線を遮蔽するための光学フィルターが設置されている。
現在、上記のような電磁波および近赤外線を遮蔽する光学フィルターとしては、主に、電磁波シールド能と近赤外線カット能を有する金属および金属酸化物の多層スパッタフィルムを使用したタイプ(以下スパッタタイプと略す)や電磁波シールド能として基材上に金属および金属化合物がメッシュパターン状に形成されたフィルムを近赤外線カット能を有するフィルムと併用するタイプ(以下メッシュタイプと略す)の2種類が存在する。スパッタタイプは電磁波シールド能と近赤外線カット能を併せ持つ為コスト優位性があるが、電磁波遮蔽能がメッシュタイプに劣るという欠点も有し、一方メッシュタイプはコスト優位性は低いものの、電磁遮蔽能が高い為様々な種類のプラズマディスプレイパネルに対して汎用性が高いと言う利点を持つ。また、メッシュタイプの欠点であるコストを低減するために、従来の銅箔を用いてエッチングによりメッシュパターンを形成する方式だけでなく、印刷方式や銀塩写真方式など様々な形成方法が検討されている。
一方、プラズマディスプレイは液晶ディスプレイと比較し、パネル表面の光線反射率が高い為に室内照明光などの外光が画像に影響を与えやすく、結果として明所コントラスト(明るい場所における画像のコントラスト)が低いと言う欠点を有している。この明所コントラストを向上させるために、光吸収部を配列させたルーバータイプの視野角制御シートを用いたり、ディスプレイ用フィルター表面に反射防止層を設けたり、外光の特定波長を吸収する色素を含有させるなどの方法が取られている。
近年では、ルーバータイプの視野角制御シートにおいて光吸収部の断面形状および視野角制御層の屈折率を最適化することで外光をカットすると同時に、パネル方向からの光輝度の低下は極力抑制する視野角制御シートが提案され、プラズマディスプレイにおける明所コントラストの向上への応用に期待がもたれている(特許文献1)。しかしながらこの種のフィルムを使用することでディスプレイ用フィルターのコストアップは避けられず、少しでもコストを下げる工夫が望まれている。
特許文献2および3で提案されている導電性を有するレンズシートを参考に、特許文献1に記載されている視野角制御シートの視野角制御部に導電性を付与することで、視野角制御機能んと電磁波シールド機能を兼ね備えたディスプレイ用光学フィルターを作ることが考えられるが、特許文献2に記載されている方法では一方向に配列された各光吸収部が互いに接続していない為に十分な導電性を得られず、また特許文献3に記載されている方法では観察者から見て水平方向の視野角が狭くなってしまう。
特開2005−338270号公報 特開平10−282309号公報 特開2006−253332号公報
本発明の課題は、上記の従来技術を鑑み、十分な導電性と広い視野角を両立した視野角制御フィルムおよびそれを用いたコントラストの良いディスプレイ用光学フィルターを提供する事にある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、導電性を有する光吸収部を一定の間隔で連続して配置し、光吸収部の各線が観察者から見て水平方向と垂直方向とで配置間隔を変えることで、電磁波シールド性と高いコントラスト、広い視野角が両立できる視野角制御フィルムが得られる事を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
(1)透明基材(A)に、四角形又は三角形の断面形状を有する線状の光吸収部(a)が一定の間隔で連続して配置された視野角制御フィルムにおいて、該光吸収部(a)が視野角制御領域全体に配置され、該光吸収部(a)が導電性を有し、視野角制御フィルムの光吸収部(a)が配置される間隔が、直交するニ方向で異なることを特徴とする視野角制御フィルムに関する。
(2)光吸収部(a)が、四角形又は三角形の断面形状を有する空隙部を一定の間隔で連続して形成された透明基材(B)の該空隙部に導電性および光吸収性を有する材料が充填されたものであることを特徴とする(1)に記載の視野角制御フィルムが好ましい。
(3)視野角制御フィルムの一方向における光吸収部(a)と、該方向と直交する方向における光吸収部(a)とが接触していることを特徴とする(1)または(2)に記載の視野角制御フィルムが好ましい。
(4)光吸収部(a)と接触するように電極が形成されたことを特徴とする(1)乃至(3)に記載の視野角制御フィルムが好ましい。
(5)導電性および光吸収性を有する材料が、銅、銀、炭素、ニッケル、鉄、クロム、アルミニウムのうち、少なくとも一種以上の元素を含む微粒子を含むことを特徴とする(1)乃至(4)に記載の視野角制御フィルムが好ましい。
さらに本発明は、
(6)(1)乃至(5)のいずれかに記載の視野角制御フィルムを用いたディスプレイ用フィルターに関する。
本発明によれば、電磁波遮蔽能を有し、コントラストの高い、視野角制御フィルムおよびディスプレイ用光学フィルターを提供する事ができる。
本発明を図面で以って説明する。本発明は図面に記載の構成に限定されるものではない。視野角制御フィルムは透明基材(A)および光吸収部(a)を有する。視野角視野角制御フィルムの形態としては、図1のような、一定間隔で空隙が形成された透明基材(A)20の空隙部に導電性および光吸収性を有する材料を充填することで光吸収部(a)30が形成された構成が基本的な構成である。図1は視野角制御フィルムの一例の断面図であり、光吸収部(a)が形成された側(つまり図1の断面図の下側)がディスプレイパネル側となる。図2のように透明基材(A)20を別の透明基材(B)10上に形成し、この空隙部に導電性および光吸収性を有する材料を充填することで光吸収部(a)30が形成された構成もある。透明基材(A)が自立膜でない場合、図2のような構成であるとよい。また、本発明における視野角制御フィルムを用いた光学フィルターの形態としてはガラス基板やそれに準ずる合成の高い樹脂版に接着剤により貼り合わせ、ディスプレイパネルとの距離を取って設置されるタイプ(以下ガラスタイプと略す)、あるいは視野角制御フィルムを接着剤を介してディスプレイパネルに直接貼り合わせるタイプ(以下フイルム直貼りタイプと略す)の二通りを挙げる事ができる。
また、これらの基本形態にさらに別の機能層(C)を設けてもよい。機能層(C)は、上記の直貼りタイプのディスプレイ用光学フィルターとして用いる場合は透明基材(A)のディスプレイとは逆側の面に設けることができる。この場合、機能層(C)を透明基材(A)上に直接形成してもよいし、機能層(C)として、特定の機能を有するフイルムを使用し、接着剤を介して透明基材(A)に貼りあわせても良い。また、透明基材(B)を用いる場合は、機能層(C)は透明基材(B)上に設けるとよい。図3のように、透明基材(B)10に直接機能層(C)40を形成してもよいし、図4のように、透明基材42上に様々な機能を有する層として機能コーティング層41および43を形成し、接着剤層50で透明基材(B)上に貼り合わせてもよい。図4の場合、機能層(C)とは、機能コーティング層41および43、透明基材42を指す。ディスプレイ画面に直接貼り付ける光学フィルターの場合は、図4に示すように、視野角制御フィルム00面に、ディスプレイ画面に貼り付けるための接着剤層50を設けるとよい。光学フィルターの周縁部には、光吸収部(a)と接触するように電極70を形成するとよい。電極については後述する。また、接着剤層が機能層(C)を兼ねてもよい。ガラスタイプのディスプレイ用光学フィルターとして用いる場合には、ガラスや剛性基板等の支持体に、視野角制御フィルム、機能層(C)を設けるとよい。例えば、図5では、ガラスまたは剛性基板60の一方の面に、接着剤層50を介して視野角制御フィルム00を貼りあわせ、逆側の面に機能層(C)40を接着剤層50を介して貼りあわせ、光学フィルターの周縁部に、光吸収部(a)と接触するように電極を形成した例を示す。本発明における光吸収部(a)は視野角を制御する機能を持ち、ディスプレイ用光学フィルターとして使用する場合にコントラストを向上させ、かつ電磁波シールド能を有する最重要部分である。
光吸収部(a)の断面形状は四角形又は三角形である。四角形の場合は、向かい合う平行な辺が視野角制御フィルム表面に対して平行である。三角形の場合はディスプレイ用フィルターの厚さ方向の断面形状で、三角形の底辺がディスプレイ画面と平行であり、かつ三角形の底辺側がディスプレイ画面側となる。四角形、三角形の頂点は曲線であってもよい。
光吸収部(a)は、視野角制御領域全体に配置される。図6〜図11は視野角制御フィルムの一例の平面図を示す。長辺側が地面と水平に、短辺側が地面と垂直になるように使用する。光吸収部(a)は図6の光吸収部31に示すように地面に対して平行もしくは平行に近い角度で一定方向に配置されると、ディスプレイの上部から照射される太陽光や照明などの外光のディプレイへの入射を防ぐことができる。本発明において、平行に近い角度とは、平行を0°としたときに、0°以上、30°以下、もしくは150°以上180°以下までの角度を言う。
しかしながら、図6のように光吸収部(a)が一方向だけに形成されている場合、視野角やディスプレイのコントラストとしては性能が得られるが、電気的な接続が少ないため充分な導電性が得られず、好ましくない。
図7は視野角制御フィルムの一例の平面図を示し、長辺側が地面と水平に、短辺側が地面と垂直になるように使用する。図7に示すように地面に対して平行方向に配列された光吸収部(31)に対して垂直もしくは垂直に近い方向にも光吸収部(32)を配列させることで、光吸収部(a)が上下左右4方向でに電気的に接続し、ディスプレイ用光学フィルターとして十分な導電性を有する事ができる。本発明において、垂直に近い角度とは、平行を0°、垂直を90°としたときに、60°以上120°以下までの角度を言う。ここで、図7中の光吸収部31のように平行もしくは平行に近い角度で配列された光吸収部を光吸収部(a1)、図中の光吸収部32のように垂直もしく垂直に近い角度で配列された光吸収部を光吸収部(a2)とする。
しかしながら、垂直方向の光吸収部(a2)が密に配置されていると、左右方向の視野角を低減させてしまう為、ディスプレイ用光学フィルターとして使用する場合好ましくない。
本発明においては上記の点から、光吸収部(a)の間隔が2方向(a1、a2)で異なる事が必要である。例えば、図8に示すように、地面に対して垂直または垂直に近い方向の光吸収部(a2)の間隔が平行または平行に近い方向の光吸収部(a1)よりも長いパターンを挙げる事ができる。この場合、上部からの外光は密に配置された光吸収部(a1)により遮断される為にコントラストが高く、かつ該光吸収部(a1)よりも光吸収部(a2)が疎に配置されることで、左右方向の視野角を維持しつつ、導電性の高い視野角制御シートを得る事ができる。光吸収部(a)の間隔は特に制限はないが、左右の視野角を両立するために、光吸収部(a2)の間隔が光吸収部(a1)の間隔の3倍以上であることが好ましく、更に好ましくは5倍以上である。ここで、光吸収部(a)の間隔とは、光吸収部(a)の断面形状が三角形の場合は、三角形の頂点を基準として各光吸収部(a)の間隔を言う。断面形状が四角形の場合は、四角形のディスプレイパネル側とは反対側、つまり観察者側の辺の中点を基準として各光吸収部(a)の間隔を言う。
光吸収部の配列パターンは二方向の間隔が異なっていれば特に制限はない。、光吸収部(a)は線状であるが、図9に示すように光吸収部(a)が波状に並んでいてもよいし、図10に示すように光吸収部(a)の一部が不連続となっていてもよい。また、各光吸収部(a1、a2)は互いに接触するに十分な角度を持っていることが重要であり、必ずしも光吸収部(a1)、光吸収部(a2)が直交している必要はなく、またそれぞれ地面に対して厳密に平行、垂直である必要もない。ディスプレイと光学フィルターの光干渉(モワレ)を防ぐ為に、図11に示すように、光吸収部(a1)(a2)は地面に対して一定の角度を持っていてもよい。また、光吸収部(a1)が、各々同じ間隔、線幅、深さでなくてもよい。同様に、光吸収部(a2)が、各々同じ間隔、線幅、深さでなくてもよい。また、光吸収部(a1)と光吸収部(a2)が同じ深さでなくてもよく、各々の断面形状や断面積が異なってもよい。光吸収部(a)の断面形状は三角形または四角形であるが、外光からの入射光を極力低減し、かつディスプレイ側からの発光を極力妨げない為に、特に地面に平行方向の光吸収部(a1)については三角形または台形の形状である事が好ましい。台形の場合、向かい合う平行な1組の辺のうち、長い方の辺側がディスプレイ側になると好ましい。
透明基材(B)と光吸収部(a)の界面における光の屈折においては、下記に示すスネルの法則が成り立つ事が知られている。
sinθ/ sinθ’=n’/n (式1)
ここでsinθ、sinθ’、n、n’は入射角、屈折角、透明基材(A)の屈折率、光吸収部(a)の屈折率である。屈折角が90°の時、光は光吸収部(a)に進入せず、全反射される。このときの入射角は式(1)から以下のように表される。
sinθ=n’/n (式2)
図12からわかるように、光吸収部(a1)31の断面形状が三角形または台形を有していると、視野角制御フィルムの、ディスプレイ側とは反対側から入射する外光100(図12の破線矢印で入射経路を示す)は、ディスプレイ側から入射するパネル発光110(図12の太実線矢印で入射および外部放出経路を示す)と比較して光吸収部(a1)への入射角が大きくなる為吸収されやすい。逆にパネル発光110は全反射により外部に出やすくなる。このように光吸収部(a)の断面は外光の入射角がパネル発光の入射角よりも大きくなるように設計されているとよい。
図13、図14に、本発明の視野角制御フィルムの一例の断面図を示す。光吸収部(a)が形成されている側がディスプレイパネル側となる。図13のように光吸収部(a)30の断面形状の三角形または台形が一部曲率をもっていてもよいし、図14のように光吸収部(a)30の断面形状の三角形または台形の角度が一定でなくともよい。
光吸収部(a)の導電性で視野角制御フィルムの導電性が決定する。視野角制御フィルムの導電性に特に制限はないが、ディスプレイから発生する不要電磁波の遮蔽の為、表面抵抗値にして5Ω/□以下が好ましく、2Ω/□以下であれば更に好ましい。表面抵抗値は、透明基板(A)の光吸収部(a)形成面の値を測定する。
光吸収部(a)の形成方法に特に制限はないが、例えば、空隙を有する透明基材(A)を形成し、該空隙に光を吸収し、かつ導電性を有する材料を充填するとよい。透明基材(A)に空隙を形成する方法としては、具体的には、光吸収部(a)の反転形状を有する金型と基材(B)との間に一定の間隔をあけ、そこにエネルギー硬化性樹脂を入れ、金型と基材(B)の間にエネルギー硬化性樹脂を挟み込んだ状態でエネルギー付与してエネルギー硬化性樹脂を硬化することで、基材(B)上に、パターン化された空隙を有する透明基材(A)を形成する。つまり、エネルギー硬化性樹脂層が透明基材(A)となる。もしくは、基材(B)の上にエネルギー硬化性樹脂を塗布した後に、光吸収部(a)の反転形状を有する金型を押し付け、硬化させた後に金型を剥離させる事でパターン化された空隙を形成する事ができる。
透明基材(A)が自立するのであれば、必ずしも基材(B)を使用する必要はない。このようにして作製された透明基材(A)の空隙部に、導電性を有する光吸収材料をスキージ等で充填する事で、光吸収部(a)を形成する方法をあげることができる。この場合、金型表面に離型処理がなされていると加工上好ましく、また、金型がロール形状をしていると連続的な加工が実施できる為好ましい。
基材(B)は、透明なものであればそのまま視野角制御フィルムを構成する透明基材(B)として使用してもよいし、透明基材(A)が自立膜であれば基材(B)から透明基材(A)を剥離してもよい。
基材(B)としては、そのまま視野角制御フィルムの構成の一部とする場合、つまり透明基材(B)として用いる場合、可視光線領域において光を透過するものであればよい。本発明において、透明とは可視光線領域の光を一部でも透過することを指す。透明基材(B)の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、さらにはエネルギー線硬化型の樹脂等が好ましく使用されるが、これらに限定されるものではない。透明基材(B)は、ハードコート層や易接着層などの下塗り層を有していても良い。透明基材(B)に対して、洗浄処理やコロナ処理等の必要な各種公知の前処理を行うことも出来る。
透明基材(B)の厚さとしては、10μm以上250μm以下が好適であるがこれに限定されるものではない。また、後述する接着剤や機能層に添加する色素の劣化を防ぐ為に透明基材(B)の中に紫外線吸収剤等の添加剤を加えてもよい。
本発明における光吸収部(a)は入射した可視光線の吸収性能と導電性の両方の機能が求められる。これを満たす材料に特に制限はないが、バインダー樹脂に銅、銀、炭素、ニッケル、鉄、クロム、アルミニウムなどの導電性粒子を添加した材料を例示する事ができる。また、導電性粒子が黒色を有していると可視光線吸収能を兼ねる事ができるため好ましい。あるいは、黒色の染料または顔料を添加してもよい。バインダー樹脂としては公知のものを用いる事ができるが、式(2)の全反射条件を満たすように、ウレタンアクリレートやシリコン樹脂などの屈折率の低い樹脂を好適に用いる事ができる。光吸収部(a)の充填率に特に制限はないが、充填率が低いと光線透過率や導電性に影響を及ぼす為、空隙に対して95%以上である事が好ましい。
本発明で使用する透明基材(A)は視野角制御シートおよびそれを用いたディスプレイ用光学フィルターとした際に光を透過する部分で有り、透明性を有している公知の材料を用いる事ができる。中でも紫外線硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などのエネルギー硬化性樹脂は架橋度の高い樹脂を使用すると、空隙を有する形状の透明基材が短時間で得られる為好ましい。特に紫外線硬化樹脂は硬化が短時間で済み、光源と樹脂と硬化剤の多種の組み合わせから条件に合わせて選択する事ができるのでより好ましい。材質は特に限定されないが、メチルアクリレート、カーボネート、エステル、スチレン、アクリルなどのモノマーを重合させることで形成されるポリマーを例示する事ができる。また、透明基材(A)の屈折率は特に制限はないが、前述のように全反射を起こす為に光吸収部(a)の屈折率より大きい事が好ましい。光吸収部(a)の断面形状の三角形や四角形の角度によって適した屈折率を有する材料を使用する。断面形状の角度と屈折率については、特開2003−282260で開示されている中から適宜設計すればよい。尚、透明基材(A)に近赤外線カット能、静電防止能、透過色調整能、防汚能、ハードコート能のいずれか1種以上の性能を含むように別の物質を添加してもよい。
前述の通り、視野角制御フィルムの一方の面に、ハードコート性、反射防止性、防眩性、静電気防止性、防汚性、紫外線カット性、近赤外線カット性、耐衝撃性、の中から選ばれるいずれか一つ以上の機能を有する機能層(C)を設けてもよい。
視野角制御フィルムをディスプレイ用光学フィルターに用いる場合、光学フィルターのディスプレイパネル側となる面に設けられる機能層(C)は、照明器具等の映り込みによってディスプレイ画面が見づらくなるのを防ぐために、外光反射を抑制するための反射防止(AR:アンチリフレクション)性、または、鏡像の映り込みを防止する防眩(AG:アンチグレア)性、またはその両特性を備えた反射防止防眩(ARAG)性のいずれかの機能を有するものが好ましい。ディスプレイ用光学フィルター表面の可視光反射率が低いと、外光の映り込みを防止できるだけではなく、画像のコントラストを向上させることができる。可視光反射率は、JIS−R−3106の方法によって、波長380nm〜780nmの領域の分光反射率から測定できる。
また、ディスプレイ用光学フィルターに耐擦傷性を付加するために、機能層(C)としてハードコート性を有する層を設けることも好ましい。さらに、ディスプレイ用光学フィルターは、静電気帯電によりホコリが付着しやすく、また、人体が接触したときに放電して人が電気ショックを受けることがあるため、帯電防止性が必要とされる場合がある。従って、静電気防止性を付与するために、機能層(C)が導電性を有していても良い。機能層(C)であるハードコート膜や反射防止膜、防眩膜は、導電性を有しているもの、導電性微粒子を含有しているものが好適に使用される。
さらに、指紋等の汚れ防止や汚れが付いたときに簡単に取り除くことができるよう、防汚性を有していると良い。反射防止膜に、防汚性のある材料を用いると、防汚性を有する反射防止膜が得られて好ましい。
プラズマディスプレイパネルは強度の近赤外線を発生する為、実用上問題無いレベルまで近赤外線が外部に放出されないようにする必要がある。また、プラズマディスプレイパネルに用いるディスプレイ用光学フィルターはその透過色がニュートラルグレーまたはブルーグレーであることが好ましい。光学フィルターの透過色を制御することで、プラズマディスプレイパネルの発光特性及び発光色のコントラストを維持または向上させることができる。標準白色より若干高めの色温度の白色が好まれる場合は特に好ましい。さらにまた、カラープラズマディスプレイパネルはその色再現性が不十分と言われており、その原因である蛍光体又は放電ガスからの不要発光をディスプレイ用光学フィルターで選択的に低減することが好ましい。
これらの光学特性は、ディスプレイ用光学フィルターに色素を含有させることによって制御できる。つまり、近赤外線カットには近赤外線を吸収する色素を用いる。また、不要発光の低減には該当する波長の光を吸収する色素を用いることで、所望の光学特性とすることが出来る。特に波長400nm〜700nmの光を選択的に吸収する色素を用いると、所望の光学特性とすることが出来て好ましい。また、ディスプレイ用光学フィルターの色調は、可視光線領域に適当な吸収のある色素を用いて好適なものとすることができる。
色素をディスプレイ用光学フィルターに含有させる方法としては例えば、(イ)色素を高分子フィルムや樹脂板に混錬する方法、(ロ)色素を、樹脂または樹脂モノマーを有機系溶媒に溶解した液に分散・溶解させ、キャスティング法により高分子フィルムや樹脂板を作製する方法、(ハ)色素を樹脂バインダーや有機系溶媒に加え塗料とし、高分子フィルムまたは樹脂板上にコーティングする方法、(二)色素を接着材に含有させる方法、のいずれか一つ以上選択できるが、これらに限定されない。本発明でいう含有とは、基材または塗膜または接着剤等に含有されることは勿論、基材に塗布した状態をも意味する。含有する色素は複数の種類でも構わない。
また、本発明においては異なる吸収波長を有する色素を2種類以上一つの媒体または塗膜に含有させても良いし、色素を含有する媒体、塗膜を2つ以上有していても良い。色素は透明基材(A)、接着剤層、機能層(C)、透明基材(B)等のいずれの層に含まれてもよい。
本発明の光吸収部(a)とディスプレイパネル本体を電気的に接続させアースをとることで、ディスプレイ用光学フィルターに電磁波シールド能を持たせることができる。一般に、電気機器から発生する電磁波は導電性物質に吸収されることにより該導電性物質上に電荷を発生させる。発生した電荷は該導電性物質をアンテナとして再び電磁波を発振させるため、アースをとることによって、発生した電荷を速やかに外部へ逃がさなければ電磁波が漏洩する恐れがある。
図15に、本発明の視野角制御フィルムの一例の断面図を示す。光吸収部(a)が形成されている側がディスプレイパネル側となる。光吸収部(a)は透明基材(A)の空隙部に導電性および光吸収性を有する材料を充填することで作製される為、充填が不十分であると、図15(a)に断面を示すように、光吸収部(a)30が最表面になく、透明基材(A)20が最表面となり、ディスプレイ装置本体のアース部分と電気的に接続する事ができない。そこで、充填率を100%以上として、最表面に光吸収部(a)が露出した状態とするか、図15(b)のように、光吸収部(a)30と接触するように導電性ペースト等で電極70を形成し、確実に電気的に接続するようにすることで、光吸収部(a)をディスプレイ装置本体のアース部分と確実に接触させることができ好ましい。
導電性ペーストをディスプレイ用フィルターの電極として用いる場合、導電性、耐食性、およびディスプレイパネル前面との密着性等の点から、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、亜鉛、カーボン等の単体もしくは2種以上からなる合金や、これら単体または合金と合成樹脂との混合物、もしくは、これら単体または合金とホウケイ酸ガラスとの混合物からなるペーストを使用できる。導電性ペーストの印刷、塗工には従来公知の方法を採用できる。使用するペーストは黒色である事が好ましい。形成された電極が黒色を有している事で、ディスプレイパネルの表示部分と非表示部分を区別する為にディスプレイ用光学フィルターの周縁部に施される黒色額縁印刷の代替とする事ができ、より低コストで光学フィルターが製造できる。この場合使用するペーストは上記に述べた合金や樹脂を用いる事ができるが、カーボン単体と樹脂によるぺ―スト、もしくは銀や銅等の導電性の高い金属ペーストにカーボン微粒子を添加して黒色としたものを特に好適に使用できる。電極の厚さは、特に限定されるものではないが、数μm〜数mm程度であることが好ましい。
本発明における視野角制御フィルムを用いたディスプレイ用光学フィルターの形態としては、図5に示すような、ガラス板やそれに準ずる剛性の高い樹脂板等の基材60に視野角制御フィルム00側を貼り合わせた、ディスプレイパネルと光学フィルターとを間隔をあけて設置するガラスタイプ、あるいは図3や図4に示すような、視野角制御フィルム00を接着剤50を介してディスプレイパネルに直接貼り合わせるフィルム直貼りタイプの二通りを挙げる事ができる。ガラスタイプにおいては、光学フィルターとディスプレイパネルとの隙間にアース部品を挿入してディスプレイパネル本体との電気的接続を取る事が比較的容易であるが、フィルム直貼りタイプにおいてはこのような隙間がないため、例えば図16に示すように、ディスプレイパネル90前面の周縁部に導電性を有する電極80を、ディスプレイ用光学フィルターの外周よりも大きくなるように形成し、電極80と、視野角制御フィルム00の光吸収部(a)を接触するように設けた電極70を接触させると好ましい。この場合、露出した電極80をディスプレイ装置本体のアース部品と接続する事で、吸収した電磁波を電荷としてうまく外部に逃がし、電磁波漏洩を防ぐ事ができる。ディスプレイパネル90前面の周縁部に電極80を形成する方法としては、導電性ペーストを塗布する方法や、導電性テープを前面の周縁部四辺に貼り合わせる方法が好ましく使用できる。使用する導電性ペーストとしては上記のディスプレイ用フィルターに付与するものと同様のものを好適に用いる事ができる。
ディスプレイ用光学フィルターとディスプレイパネルとの固定方法は特に制限はなく、ディスプレイ用光学フィルターの周囲をテープで固定したり、適度なばね性の治具を有するディスプレイパネルのフレームで押さえつけることで固定するなどの方法を用いる事ができる。
このように、導電性を有する光吸収部を、水平方向の視野角を失わないように水平方向と垂直方向で断面積を変えて配列する事で、電磁波シールド性と高いコントラスト、広い視野角が両立できる視野角制御フィルムが得られる。
つぎに、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明はこれらによりなんら制限されるものではない。
[実施例1]
(視野角制御フィルムの作成)
巾620mmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製コスモシャイン(登録商標)銘柄:A4300 厚さ:100μm)に紫外線硬化型のアクリルモノマーを塗布し、断面形状が三角形である凸部を有するロール金型とPETフィルムの間に該アクリルモノマーが挟まれた状態で紫外線(UV)照射を行ってからロール金型を剥離し、ロール金型の反転形状が転写されたアクリル樹脂塗工フィルムを得た。このとき、アクリル樹脂の空隙部が下記のようになるようなロール金型を使用した。
・線巾(三角形の底辺の幅) : 20μm
・空隙部の深さ : 100μm
・ロールの流れ方向に平行な方向の空隙部の間隔 : 70μm
・ロールの巾方向に平行な方向の空隙部の間隔 : 700μm
次に、アクリル樹脂塗工フィルムの、ロール金型で形成された空隙部に、平均粒径3μmの銀粒子60重量部、粒子径50nmのカーボン粒子5重量部、アクリルウレタン系バインダー樹脂10重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート25重量部を含む樹脂を充填、乾燥して、空隙部の体積に対する樹脂の充填率が98%の導電性を有する視野角制御フィルムを得た。
(近赤外線吸収フィルムの作製)
巾620mmの2軸延伸UV吸収剤入りPETフイルム(帝人デュポンフイルム株式会社製 テイジン(登録商標)テトロン(登録商標)フイルム 銘柄:HBタイプ、厚さ:100μm)の一方の面にアクリル系ハードコート層、防汚性・静電防止能付き反射防止層を順次、湿式塗工により形成し、他方の面に近赤外線吸収剤とアクリル系バインダー樹脂からなる近赤外線吸収層を形成し、UVカット性、防汚性、静電防止性、ハードコート性、反射防止性を有する近赤外線吸収フイルム(以下、AR・NIRAフイルム)を作製した。
上記AR・NIRAフイルムの近赤外線吸収層形成面と、上記視野角制御フィルムの光吸収部が露出していない側の面を、ディスプレイ用光学フィルターの透過特性を調整するための調色色素(三井化学株式会社製 PS−Red−G、PS−Violet−RC)を含有させたアクリル系透明接着剤を用いてロール・トゥー・ロール方式で貼り合わせ、フィルムロールを得た。
(電極の作成と裁断)
上記フィルムロールの視野角制御フィルム面側に平均粒径3μmの銀粒子60重量部、アクリル系バインダー樹脂15重量部、ブチルセロソルブアセテート20重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5重量部を含む導電性ペーストをロール・トゥー・ロール方式で外周950mm×550mmの長方形の枠状にパターン塗工し、電極部を作成した。このとき、長方形の枠状の電極が、フィルムロールの流れ方向を0°とした時に時計回りに2.5°傾くように角度をつけて形成した。このとき、長方形の枠状の電極が 電極が形成された上記フィルムロールを、周囲四辺に電極が形成された長方形のシートとなるように裁断し、950mm×550mmのシートを得た。
(ディスプレイ用光学フィルターの作製)
上記シートの視野角制御層側の面に930mm×530mmに裁断したアクリル系粘着フィルムを、上記シートの電極が露出するように貼り合わせた。これにより視野角制御フィルムを備えた、反射防止能、近赤外線カット能、電磁波カット能、コントラスト向上能を有するディスプレイ用光学フィルターを得た。光学フィルターは、JIS R3106で測定される可視光線透過率が40%、波長595nmの透過率が15%であった。得られた光学フィルターの断面図を図4に示す。
[実施例2]
実施例1で作製した視野角制御フィルムのPETフィルム面側に、反射防止層、UVカット層、ハードコート層、帯電防止層を有するように湿式コーティングを行った。視野角制御フィルムの光吸収層が露出している面に、実施例1と同様に電極を形成し、裁断後、近赤外線および可視光の透過特性を調整する色素を加えたアクリル系粘着フィルムを、電極が形成された面に、電極が露出するように貼り合わせて、実施例1と同等の機能を有するディスプレイ用光学フィルターを作製した。得られた光学フィルターの断面図を図3に示す。
[比較例1]
実施例1の視野角制御フィルムの作製において、アクリル樹脂の空隙部が下記のようになるようなロール金型を使用し、光吸収部の方向をロールの流れ方向の一方向のみとした以外は実施例1と同じ方法で視野角制御フィルムおよびディスプレイ用光学フィルターを作製した。
・線巾(三角形の底辺の幅) : 20μm
・空隙部の深さ : 100μm
・空隙部の間隔(並んだ三角形の頂点の間隔): 70μm
[比較例2]
実施例1の視野角制御フィルムの作成において、アクリル樹脂の空隙部が下記のようになるようなロール金型を使用した以外は実施例1と同じ方法で視野角制御フィルムおよびディスプレイ用光学フィルターを作製した。
・線巾 (三角形の底辺の幅) : 20μm
・空隙部の深さ : 100μm
・ロールの流れ方向に平行な方向の空隙部の間隔(並んだ三角形の頂点の間隔):70μm
・ロールの巾方向に平行な方向の空隙部の間隔(並んだ三角形の頂点の間隔) :70μm
[比較例3]
(電磁波シールドフィルムの作製)
巾620mmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡績株式会社製 コスモシャイン(登録商標) 銘柄A4300、厚さ:100μm)にハロゲン化銀とゼラチンを含む乳剤を塗布し、レーザーを用いて連続露光・現像し、メッシュ状に銀塩が凝集したフィルムを作製した。次に硫酸銅を用いたロール・トゥー・ロールの電解メッキ処理を施し、防錆処理を行い、線巾15μm、厚さ5μm、間隔300μmの格子状のメッシュパターンが連続的に形成された導電性シールド層を得た。
視野角制御フィルムの代わりに上記電磁波シールドフィルムを用いて、電磁波シールドフィルムにおいて電磁波シールド層の形成されてない側の面に近赤外線吸収フィルムを貼り合わせたこと以外は実施例1と同じ方法でディスプレイ用光学フィルターを作製した。
上記実施例1、2、比較例1〜3で得られたディスプレイ用光学フィルターについて以下の試験を行った。試験結果を表1に示す。
(1)光学特性
JIS R3106に従い、ディスプレイフィルターとして設置する場合にパネル側となる面を入射面として波長380〜780nmの分光透過率、分光反射率の値から可視光透過率、可視光反射率を得た。
(2)表面抵抗測定
ディスプレイ用フィルターを50mm角程度にカットして、粘着フィルムを剥離した視野角制御フィルム面側または電磁波シールドフィルム面側の渦電流測定(LEHIGHTON ELECTRONICS,INC.製 非接触式シート抵抗測定機 MODELNo.1300MU)の逆数を計算する事で表面抵抗値を得た。表面抵抗値は5Ω/□以下である事が好ましく、5Ω/□以上であると電磁波遮蔽能が十分でないため漏洩した電磁波が人体に影響する可能性がある。
(3)視野角評価
プラズマディスプレイパネルの前面にディスプレイ用フィルターを貼り合わせた状態でプラズマディスプレイを白色表示させ、真正面での角度を0°として分光輝度計(コニカミノルタホールディングス株式会社製 分光放射輝度計 CS−1000の受光部をディスプレイに向けながら右および左に5°ずつ同心円状に動かしていき、輝度が角度0°の時の半分となる時の角度を求めた。尚、実際にディスプレイパネルを使用する際には輝度が角度0°の時の半分となるときの角度が40°以上であることが好ましい。40%未満であると左右からディスプレイ画面を視認するのに不具合を生ずる為好ましくない。
(4)コントラスト評価
プラズマディスプレイパネルの前面にディスプレイ用フィルターを貼り合わせ、画面中央における分光輝度測定を実施した。分光輝度測定には、分光輝度計(コニカミノルタホールディングス株式会社製 分光放射輝度計 CS−1000を使用し、3波長形蛍光管(日立ライティング株式会社製、ハイルミック(登録商標)N型)下における白(W)と黒(BL)の発光スペクトルを測定し、明所におけるコントラストを算出した。コントラストはパネル点灯時の輝度/パネル消灯時の輝度を計算することで求めることができる。尚、本発明では視野角制御機能を付与していない比較例3で算出するコントラストを100としたときの各実施例、比較例の相対値を記載した。画像の明暗の輝度の比率の指標で有る。特にプラズマディスプレイにおいてはパネル表面の可視光線反射率が高い為明所におけるコントラストが液晶等の他のディスプレイより劣っているため、明所コントラストが高ければ高いほど好ましい。
Figure 2008242232
表1より、実施例1、2では表面抵抗値、視野角、コントラストのすべての面で良好な結果を示したのに対し、比較例1では表面抵抗、比較例2では視野角、比較例3ではコントラストがそれぞれ実施例1、2に比べて劣る結果を得た。
本発明の視野角制御フィルムの一例を示す断面図 本発明の視野角制御フィルムの一例を示す断面図 本発明のディスプレイ用光学フィルターの一例を示す断面図 本発明のディスプレイ用光学フィルターの一例を示す断面図 本発明のディスプレイ用光学フィルターの一例を示す断面図 光吸収部が一方向のみで形成された視野角制御フィルムの平面図 二方向の光吸収部の間隔が同じである視野角制御フィルムの平面図 本発明の視野角制御フィルムの一例を示す平面図 本発明の視野角制御フィルムの一例を示す平面図 本発明の視野角制御フィルムの一例を示す平面図 本発明の視野角制御フィルムの一例を示す平面図 本発明の視野角制御フィルムに対しての外光およびパネルからの発光の挙動を示す断面図 本発明の視野角制御フィルム中の光吸収部(a)の一例を示す断面図 本発明の視野角制御フィルム中の光吸収部(a)の一例を示す断面図 視野角制御フィルムの光吸収部(a)の充填が不十分な状態の断面図、および未充填部に電極を形成した状態の断面図 本発明のディスプレイ用光学フィルターを設置したディスプレイパネルの一例を示す断面図
符号の説明
00 視野角制御フイルム
10 透明基材(B)
20 透明基材(A)
30 光吸収部(a)
31 地面に対して平行方向に配置された光吸収部(a1)
32 地面に対して垂直方向に配置された光吸収部(a2)
40 機能層(C)
41 機能コーティング層
42 透明基材
43 機能コーティング層
50 接着剤層
60 ガラスまたは剛性基板
70 電極
80 電極
90 ディスプレイパネル
100 外光
110 パネル発光

Claims (6)

  1. 透明基材(A)に、四角形又は三角形の断面形状を有する線状の光吸収部(a)が一定の間隔で連続して配置された視野角制御フィルムにおいて、該光吸収部(a)が視野角制御領域全体に配置され、該光吸収部(a)が導電性を有し、視野角制御フィルムの光吸収部(a)が配置される間隔が、直交するニ方向で異なることを特徴とする視野角制御フィルム。
  2. 光吸収部(a)が、四角形又は三角形の断面形状を有する空隙部を一定の間隔で連続して形成された透明基材(B)の該空隙部に導電性および光吸収性を有する材料が充填されたものであることを特徴とする請求項1に記載の視野角制御フィルム。
  3. 視野角制御フィルムの一方向における光吸収部(a)と、該方向と直交する方向における光吸収部(a)とが接触していることを特徴とする請求項1または2に記載の視野角制御フィルム。
  4. 光吸収部(a)と接触するように電極が形成されたことを特徴とする請求項1乃至3に記載の視野角制御フィルム。
  5. 導電性および光吸収性を有する材料が、銅、銀、炭素、ニッケル、鉄、クロム、アルミニウムのうち、少なくとも一種以上の元素を含む微粒子を含むことを特徴とする請求項1乃至4に記載の視野角制御フィルム。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の視野角制御フィルムを用いたディスプレイ用フィルター。
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