JP2008304634A - 光学シート - Google Patents

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賢治 長谷川
Toshiyuki Aoyama
俊之 青山
Shozo Ninomiya
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Abstract

【課題】設置環境の明るさに関わらず、表示画面のコントラストの低下を抑制し得る光学シートを提供する
【解決手段】フィルム状の透明基材2と、透明基材2の一方の主面側に設けられたパターン部材とを備えた光学シート1を用いる。パターン部材は、主面の面方向において並列に配置された複数本のストライプ部材5を有している。複数本のストライプ部材5それぞれは、周囲から入射する光が明るいほど(例えば、直射日光が差し込むような状況下で)可視光に対する透過率が低下するフォトクロミック材料によって形成されている。光学シート1においては、透明基材2の一方の主面上に、金属酸化物によって形成された透明導電膜3が設けられているのが好ましい。このとき、ストライプ部材5は、透明導電膜3の一方の主面上に配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル等の表示パネルに用いられる光学シート、特には、表示パネルのコントラスト向上を目的とした光学シートに関する。
近年、薄型テレビの需要の増大と共に、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)や液晶表示パネルといったフラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)の需要が増加している。ディスプレイの表示品位の一つの指標として、明表示の輝度を暗表示の輝度で割った値、即ち、コントラストが用いられる。コントラストが低い表示装置は、白黒の表示が不明瞭になるだけではなく、カラー表示の色純度が低下する。このため、コントラストは非常に重要な指標である。
ところで、PDPによれば、暗い場所で液晶表示パネルに対して非常に高いコントラストを得ることができる。しかし、PDPでは、明るい日光が画面に差し込む室内や屋外といった環境(以下「明所環境」という。)において、コントラストが大幅に低下してしまうことが課題の1つとされている。
明所環境でPDPのコントラストが低下するのは、表示による輝度に加えて、周囲の照明や光がPDPパネルで反射された光も同時に観察されるためである。よって、PDPにおいては、明所環境でのコントラストの向上が求められている。このような求めに応えるため、近年においては、明所環境でのコントラストを向上させる光学シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示の光学シートは、外光を吸収するルーバーを複数本備えている。この光学フィルターが表示画面の前面に配置されていると、外部から表示画面に入射しようとする外光の一部が光学シートによって吸収されるため、明所環境における表示画像のコントラストが向上する。
特開2004−295045号
しかしながら、特許文献1に開示の光学シートの光吸収能力は、設置環境の明るさに関わらず一定である。このため、特許文献1に開示の光学シートは、画面に日光が差し込まない室内といった環境(以下「室内環境」という。)では、PDPから出射される映像光を吸収してしまい、逆にコントラストを低下させてしまう。
一方、室内環境下でのコントラストの低下の問題は、PDP側で、室内環境かどうかの検知を行い、室内環境である場合は輝度を上昇させるようにすることで解消できる。しかし、このような対応による場合は、PDPのコストが上昇するという問題や、消費電力が上昇するという問題が新たに生じてしまう。
本発明の目的は、上記問題を解消し、設置環境の明るさに関わらず、表示画面のコントラストの低下を抑制し得る光学シートを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明における光学シートは、フィルム状又は板状の透明基材と、前記透明基材の一方の主面側に設けられたパターン部材とを備え、前記パターン部材は、前記主面の面方向において並列に配置された複数本のストライプ部材を有し、前記複数本のストライプ部材それぞれは、周囲から入射する光が明るいほど可視光に対する透過率が低下するフォトクロミック材料によって形成されていることを特徴とする。
以上のように、本発明の光学シートでは、ストライプ部材は、フォトクロミック材料によって形成されているため、ストライプ部材の可視光に対する透過率は、明所環境では低下し、室内環境では増加する。ストライプ部材は、例えば、明所環境では黒色又は褐色等の濃い色を呈し、室内環境では透明又はそれに近い状態となる。このため、本発明の光学シートは、表示画面の前面に配置されると、明所環境では外光を吸収してコントラストの低下を抑制し、室内環境では映像光を通過させて吸収によるコントラストの低下を抑制する。
本発明における光学シートは、フィルム状又は板状の透明基材と、前記透明基材の一方の主面側に設けられたパターン部材とを備え、前記パターン部材は、前記主面の面方向において並列に配置された複数本のストライプ部材を有し、前記複数本のストライプ部材それぞれは、周囲から入射する光が明るいほど可視光に対する透過率が低下するフォトクロミック材料によって形成されていることを特徴とする。
上記本発明における光学シートは、前記透明基材の一方の主面上に、金属酸化物によって形成された透明導電膜が設けられ、前記複数本のストライプ部材が、前記透明導電膜の一方の主面上に配置されている態様とできる。この態様によれば、光学シートは電磁波シールド性も備えることができる。また、この態様では、前記透明導電膜は、例えば、酸化亜鉛によって形成できる。更に、前記透明導電膜を形成する前記金属酸化物は、アルミニウム、ガリウム、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン、銅、銀、ホウ素のうち少なくとも1種を含んでいるのが好ましい。この場合、透明導電膜の可視光に対する透過率を高めることができる。
上記本発明における光学シートにおいては、前記フォトクロミック材料としては、フォトクロミックガラスの粉末と樹脂とを混合して得られた材料を用いることができる。また、前記複数本のストライプ部材は、例えば、それぞれの幅が10μm〜30μm、それぞれの厚みが20μm〜150μmとなるように形成される。更に、前記複数本のストライプ部材は、例えば、接するストライプ部材間のピッチが100μm〜300μmとなるように配置される。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態における光学シートについて、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態における光学シートの全体を示す平面図である。図2は、本発明の実施の形態における光学シートの一部分を示す断面図である。図2に示す断面図は、図1に示された切断線A−A´に沿った切断面の一部に相当する。図3は、図1に示す光学シートの主面の一部分を拡大して示す平面図であり、図3(a)は室内環境における状態を示し、図3(b)は明所環境における状態を示している。なお、図4に示す例については後述する。
図1〜図3に示す光学シート1は、PDPの表示画面の前面に配置され、表示画像のコントラストの低下を抑制するために用いられる。図1〜図3に示すように、光学シート1は、フィルム状の透明基材2と、透明基材2の一方の主面(上面)側に設けられたパターン部材4とを備えている。パターン部材4は、透明基材2の上面に並列に配置された複数本のストライプ部材5によって形成されている。
本実施の形態では、透明基材2は、例えば、ポリエチレン樹脂(以下「PET」とする。)等によって形成された樹脂フィルムであれば良い。透明基材2の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、125μm程度に設定される。また、透明基材2は、板状の透明基材、例えば、ガラス板であっても良い。
また、本実施の形態では、光学シート1は、透明導電膜3を更に有している。透明導電膜3は、透明基材2の上面に設けられている。ストライプ部材5は、この透明導電膜3の一方側の主面(上面)に配置されている。また、透明導電膜3は、金属酸化物によって形成され、可視光に対して高い透過性を有している。
透明導電膜3を形成する金属酸化物は、特に限定されない。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化チタン、酸化スズ等が挙げられる。なお、透明基材2が樹脂材料によって形成されている場合、透明導電膜3の形成時の温度を高温にすることは困難である。例えば、透明基材がPETで形成されている場合、温度を100℃以上に上げることは困難である。このような場合は、透明導電膜3の形成は、低温下で行う必要がある。また、電磁波シールド特性は、透明導電膜3の電気抵抗が小さい程、向上する。
上述した透明導電膜3の形成材料のうち、ITOは、従来の電磁波シールドフィルムにおいても多く採用されている。但し、ITOに含まれるインジウムは埋蔵量の少ないレアメタルであることから、ITOを用いる場合はコストが高くなってしまう。更に、ITOは、300℃以上の温度で形成されると、電気抵抗の小さい良質な膜となるが、100℃以下の温度で形成されると、電気抵抗の大きな膜となってしまう。
これに対して、酸化亜鉛に含まれる亜鉛は、インジウムとは異なり豊富に埋蔵されているため、コストが低いという利点を備えている。更に、酸化亜鉛は、低温下で形成されていても、電気抵抗が低いという特性を備えている。この点から、透明導電膜3の好ましい形成材料としては、酸化亜鉛が挙げられる。本実施の形態では、透明導電膜3は、酸化亜鉛を主成分とする材料によって成膜された酸化亜鉛膜であるのが良い。この場合の成膜方法としては、例えば、スパッタリングが挙げられる。
透明導電膜3の導電性を高めるため、金属酸化物は、アルミニウム、ガリウム、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン、銅、銀、ホウ素のうち少なくとも1種を含んでいるのが好ましい。例えば、ガリウムを5重量%含有する酸化亜鉛を用いて、スパッタリングによって透明導電膜3を形成した場合は、透明導電膜3のシート抵抗は、4Ω/□程度となり、電磁波シールド性が発揮される。この場合、透明導電膜3の可視光に対する透過率は、80%程度となる。
また、ストライプ部材5は、周囲から入射する光(外光)が明るいほど可視光(波長:400nm〜780nm)に対する透過率が低下するフォトクロミック材料によって形成されている。従って、図3(a)に示すように、ストライプ部材5の可視光に対する透過率は室内環境では増加し、ストラップ部材5は透明又はそれに近い状態(半透明を含む)となる。また、図3(b)に示すように、ストライプ部材5の可視光に対する透過率は明所環境では低下し、ストラップ部材5は黒色又は褐色等の濃い色を呈した状態となる。なお、ここでいう「外光が明るい」とは、日光が差し込んでいるような状態をいい、周辺から入射する光の光度が高い場合に限らず、入射する紫外線の量が多い場合も含まれる。
よって、光学シート1によれば、明所環境では、PDPの表示画面へと入射しようとする外光の一部は、ストライプ部材5により吸収され、PDPパネルにおける外光反射が低減するためコントラストの低下が抑制される。室内環境では、PDPから出射された映像光は、光学シート1に吸収されることなく、それを通過できるので、映像光の吸収によるコントラストの低下が抑制される。また、上述のように、光学シート1は、透明導電膜3を備えており、それによって、PDPから放出された電磁波を吸収できる。光学シート1は、電磁波シールドフィルムとしても機能できる。
本実施の形態において、ストライプ部材5を形成するフォトクロミック材料としては、フォトクロミックガラスの粉末を未硬化の樹脂材料に混入して得られた材料(混合材料)や、スピロオキサジン化合物といった光機能性高分子材料が挙げられる。また、フォトクロミック材料には、色調整のために着色剤を混入させることもできる。
前者の混合材料を用いる場合の樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂といった紫外線硬化樹脂が挙げられる。フォトクロミックガラスとしては、例えば、銅含有のハロゲン化銀を含んだガラス(特許第2839533号参照)、銀の塩化物と銀の臭化物とを含んだガラス(特表2001−522777号公報参照)等が挙げられる。
上記のフォトクロミックガラスのうち、銅含有のハロゲン化銀を含んだガラスを用いた場合は、ストライプ部材5の可視光に対する透過率は、室内環境(例えば、光学シート1の表面における明るさが100ルクス〜200ルクス程度で、入射する紫外線量が50μW/平方センチメートル以下)においては、約80%〜90%程度である。また、混合材料に着色剤を混入した場合、例えば、カーボンブラックを、1重量%混入した場合は、上記の透過率は約75%〜85%程度となる。
一方、明所環境(光学シート1の表面における明るさが1000ルクス程度以上で、入射する紫外線量が1000μW/平方センチメートル以上)においては、上記の場合のストライプ部材5の可視光に対する透過率は、約20%〜30%程度となる。
更に、混合材料や光機能性高分子材料を用いる場合のストライプ部材5の形成方法としては、スクリーン印刷法やインクジェット法等が挙げられる。なお、紫外線硬化樹脂が混入された混合材料が用いられる場合は、スクリーン印刷法やインクジェット法等による塗布の終了後、紫外線の照射による硬化工程が実行される。
本実施の形態では、図1に示すように、ストライプ部材5それぞれは、光学シート1がPDPの前面に配置されたときに、表示画面の水平方向に平行となるように配列されている。よって、明所環境では、特に、透明基材2の法線を垂直方向に沿って傾斜させた方向からの外光、即ち、PDPの画面に上又は下から斜めに入射する外光が、ストライプ部材5によって吸収され易くなっている。このため、視聴者が、明所環境において、PDPの表示画面を正面から見たときに、特に、表示画像のコントラストが向上する。
本実施の形態では、ストライプ部材5の幅は、10μm〜30μmであるのが好ましい。明所環境において、映像光の遮光による表示画像の画質低下を最小限に抑えつつ、十分な外光の吸収性を確保するためである。また、ストライプ部材5の厚み(透明基材2の法線方向における高さ)は、20μm〜150μmであるのが好ましい。厚みが150μmを越えると、明所環境でのコントラストの低下抑制効果は高まるが、視野角は低下するからである。言い換えると、明所環境において、コントラストの低下を十分に抑制しつつ、PDPにおいて視野角が低下するのを回避するためである。
更に、本実施の形態では、複数本のストライプ部材5は、隣接するストライプ部材間のピッチが100μm〜300μmとなるように配置されているのが好ましい。この場合も、明所環境において、映像光の遮光による表示画像の画質低下を最小限に抑えつつ、十分な電磁波シールド性と外光の吸収性とを確保するためである。
また、本実施の形態では、図1に示すように、光学シート1は、その外縁に導電層6を備えているのが好ましい。具体的には、導電層6は、透明導電膜3の上面に、透明基材2の外縁に沿って形成され、透明導電膜3と導通している。また、光学シート1がPDPの表示画面の前面に配置されたとき、導電層6は、PDPを保持する金属製のフレーム等に電気的に接続され、接地状態とされるのが好ましい。これにより、PDPから放出され、そして透明導電膜3やストライプ部材5に吸収された電磁波は、熱エネルギーに変換され消費される。なお、導電層6の形成方法は、特に限定されるものではない、具体的な形成方法としては、銅ペースト等の金属ペーストを用いたスクリーン印刷法が挙げられる。
また、本実施の形態においては、光学シート1は、ネオンカット機能、近赤外線カット機能及び防眩機能を備えた態様や、フィルム状の透明基材2を保持するためのガラス板を備えた態様であっても良い。このような態様について図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態における光学シートの他の例の一部分を示す断面図である。
図4に示す例では、光学シート1は、更に、多機能樹脂層7と、反射防止膜8と、ガラス基板10とを備えている。ガラス基板10は、粘着層9を介して、透明基材2の透明導電膜3が設けられていない側の主面に接合され、透明基材2を保持している。
多機能樹脂層7は、透明導電膜3の上面にストライプ部材5を被覆するように形成されている。また、多機能樹脂層7は、ネオンカット機能、近赤外線カット機能、及び防眩機能を備えている。多機能樹脂層7の形成は、次のようにして行うことができる。
先ず、ネオンカット機能及び近赤外線カット機能を発揮する材料と、防眩機能を発揮する材料とを、未硬化の紫外線硬化樹脂に混入する。次に、材料が混入された樹脂を透明導電膜3の上面に塗布する。このとき、塗布は、樹脂層の表面が平坦化するように行う。そして、塗布された樹脂に紫外線を照射し、これを硬化させると、多機能樹脂層7が完成する。
例えば、ネオンカット機能を発揮する材料としては、580〜620nmの波長に極大吸収値を有する色素化合物が挙げられる。具体的には、シアニン系、アズレニウム系、スクアリウム系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、オキサジン系、アジン系、チオピリリウム系、ビオローゲン系、アゾ系、アゾ金属錯塩系、ビスアゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系、インジゴ系、アゾメチン系、キサンテン系、オキソノール系等の化合物が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、いずれか2種類以上を混合して使用しても良い。
また、近赤外線カット機能を発揮する材料としては、780nm以上の波長をもつ近赤外線に極大吸収値を有する色素化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニン系、アミニウム系、アントラキノン系、ナフタロシアニン系、ジチオール錯体系、ポリメチン系、ピリリウム系、チオピリリウム系、スクアアリリウム系、クロコニウム系、アズレニウム系、テトラデヒドロコリン系、トリフェニルメタン系、ジインモニウム系等の化合物が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、いずれか2種類以上を混合して使用しても良い。
防眩機能を発揮する材料としては、樹脂で形成された直径が1μm〜10μm程度の微小なビーズが挙げられる。また、このようなビーズの形成材料としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリカーボネイト、ポリウレタン、炭酸カルシウム、シリカ等が挙げられる。また、紫外線硬化樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
更に、多機能樹脂層7にも、ストライプ部材5と同様に、色調整機能を付与することができる。この場合は、多機能樹脂層7の形成材料に、色調整機能を発揮する材料が混入される。色調整機能を発揮する材料としては、スクアリリウム系、アゾメチン系、シアニン系、オキソノール系、アゾ系、ベンジリデン系、キサンテン系、メロシアニン系、ポルフィラジン系の化合物等が挙げられる。
なお、図4に示す例において、色調整機能は、粘着層9に付与することもできる。この場合は、上記の色調整機能を発揮する材料を用いて粘着層9を形成すれば良い。例えば、粘着層9の形成材料として、スクアリリウム系等の色素が混入された粘着材料を用いれば良く、この場合、粘着層9は着色された状態となる。
また、反射防止膜8としては、例えば、高屈折率透明膜と低屈折率透明膜との積層膜を用いることができる。高屈折率透明膜としては、ITO(スズインジウム酸化物)、酸化亜鉛(ZnO)、Alをドープした酸化亜鉛、酸化チタン(TiO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化ジルコニウム(ZrO)等によって形成された、屈折率が1.8以上の薄膜が挙げられる。また、低屈折率透明膜としては、シリコン酸化膜(SiO2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、酸化アルミニウム(Al23)等によって形成された、屈折率が1.6以下の薄膜が挙げられる。
このような、反射防止膜8は、低屈折率透明膜と高屈折率透明膜とを、交互に、塗工、蒸着、又はスパッタ処理によって形成することで得ることができる。更に、これらの膜の形成工程を交互に繰り返して行って、複数の膜の積層体としても良い。なお、機能樹脂層7及び反射防止膜8は、導電層6(図1及び図4参照)の一部が外部に露出するように形成される。
上述したように透明基材2はフィルム状である。よって、図1〜図3に示した光学シート1をPDPの表示画面の前面に配置する場合、光学シート1はPDPに直接貼付するか、別途設置されている板状の透明部材に貼付する必要がある。これに対して、図4の例によれば、光学シート1は、ガラス基板10を有しているため、PDPの前面に単独で配置することができる。なお、透明基材2として、ガラス板が用いられる場合は、図4の例とすることなく、図1〜図3に示す光学シート単独での配置が可能となる。
図1〜図3に示す光学シート1を作製した。具体的には、先ず、透明基材2となるPETフィルム(縦:約1100mm、横:約690mm、厚み:125μm)が用意され、この片面全部に、スパッタリングによって、ガリウムを5重量%含有した酸化亜鉛膜(厚み:1μm)が形成される。酸化亜鉛膜のシート抵抗は4Ω/□、透過率は80%であった。この酸化亜鉛膜が透明導電膜3となる。
次に、透明導電膜3の上面に、銅含有のハロゲン化銀を含んだガラスの粉末が混入された未硬化の紫外線硬化性樹脂が、スクリーン印刷によってストライプ状に塗布される。そして、この塗布された樹脂を硬化させるために、紫外線が照射される。硬化した樹脂が、ストライプ部材5となる。
各ストライプ部材5の幅及び厚みは、共に20μmであった。また、隣り合うストライプ部材間のピッチは、200μmであった。また、ストライプ部材5の可視光に対する透過率は、室内環境(光学シート1の表面における明るさが100ルクス〜200ルクス程度で、入射する紫外線量が50μW/平方センチメートル以下)においては、約85%であった。一方、明所環境(光学シート1の表面における明るさが1000ルクス程度以上で、入射する紫外線量が1000μW/平方センチメートル以上)においては、ストライプ部材5の可視光に対する透過率は、約20%であった。
また、比較例として、周囲の明るさに応じて透過率が変化しないストライプ部材が形成された光学シートも作製した。なお、比較例の光学シートでは、ストライプ部材は、カーボンブラックと樹脂材料とによって形成されており、その色彩は黒色を呈している。比較例の光学シートにおいて、ストライプ部材の可視光線に対する透過率は、室内環境及び明所環境の両方において、20%であった。
[室内環境下でのコントラストの測定]
外部からの光の入射が遮蔽された実験室内に、PDP(表示画面の大きさ:42インチ)を配置した。そして、実施例の光学シート1を、ストライプ部材5側が外側となるようにして、PDPの前面に配置されたガラス板に貼着し、室内環境下でのコントラスト(室内コントラスト)の測定を行った。なお、PDPとガラス板との間隔は、5mmに設定されている。
そして、実験室の天井に設置されている照明器具(42ワットの蛍光灯)を点灯させた時、PDPの表示画面上の外光照度は100ルクスであった。次いで、PDPの表示画面が全面黒一色の場合と全面白一色の場合とについて、光学シート1越しに輝度を測定し、両者の比を求め、求められた比を室内コントラストとした。
同様に、比較例の光学シートについても、PDPの前面に配置されたガラス板に貼着し、実施例の場合と同様の条件で室内コントラストを測定した。この結果、実施例の光学シート1の室内コントラストは、比較例の光学シートのそれに対して、約1.1倍程度となっていることが確認できた。
[明所環境下でのコントラストの測定]
外部から日光が差し込んでいる実験室において、天井に設置されている照明器具(42ワットの蛍光灯)を点灯させ、明所環境下でのコントラスト(明所コントラスト)の測定も行なった。この場合、PDPの表示画面上の外光照度は1000ルクスであった。この結果、実施例の光学シート1と比較例の光学シートとの明所コントラストは略同一であることが確認できた。
なお、ストライプ部材5が無く、透明基材2と透明導電膜(酸化亜鉛膜)3としか備えていない光学シートも作製し、これについても明所コントラストの測定を行った。その結果、実施例の光学シート1の明所コントラストは、このストライブ部材を有さない光学シートの明所コントラストに対して、約1.1倍程度になることが確認できた。
このように、実施例の光学シート1を用いれば、設置環境の明るさに関わらず、表示画面のコントラストの低下を抑制できる。なお、フォトクロミック材料を使った他の光学シートとして、例えばフィルム全面にフォトクロミック材料の層が形成されたものも考えられる。この光学シートであっても、コントラストの向上は可能であると考えられる。しかし、この光学シートでは、フィルム全体の透過率が変化するため、外光だけでなくPDPの映像光も全体で吸収してしまう。これに対して、本発明の光学シートでは、フォトクロミック材料の層はストライプ状に形成されている。よって、上述の例のように必要以上に光を吸収することはない。本発明の光学シートでは、上方から来る外光は吸収されるが、PDPの映像光はあまり吸収されずに正面に届くため、コントラストをより向上させることが出来る。
以上のように、本発明の光学シートは、周囲の明るさに応じて光吸収性が変化することから、PDP等の表示パネル用として特に有用である。本発明の光学シートは、産業上の利用可能性を有するものである。
図1は、本発明の実施の形態における光学シートの全体を示す平面図である。図2は、本発明の実施の形態における光学シートの一部分を示す断面図である。 図2に示す断面図は、図1に示された切断線A−A´に沿った切断面に相当する。 図3は、図1に示す光学シートの主面の一部分を拡大して示す平面図であり、図3(a)は室内環境における状態を示し、図3(b)は明所環境における状態を示している。 図4は、本発明の実施の形態における光学シートの他の例の一部分を示す断面図である。
符号の説明
1 光学シート
2 透明基材
3 透明導電膜
4 パターン部材
5 ストライプ部材
6 導電層
7 多機能樹脂層
8 反射防止膜
9 粘着層
10 ガラス基板

Claims (6)

  1. フィルム状又は板状の透明基材と、前記透明基材の一方の主面側に設けられたパターン部材とを備え、
    前記パターン部材は、前記主面の面方向において並列に配置された複数本のストライプ部材を有し、
    前記複数本のストライプ部材それぞれは、周囲から入射する光が明るいほど可視光に対する透過率が低下するフォトクロミック材料によって形成されている光学シート。
  2. 前記透明基材の一方の主面上に、金属酸化物によって形成された透明導電膜が設けられ、
    前記複数本のストライプ部材が、前記透明導電膜の一方の主面上に配置されている請求項1に記載の光学シート。
  3. 前記フォトクロミック材料が、フォトクロミックガラスの粉末と樹脂とを混合して得られた材料である請求項1に記載の光学シート
  4. 前記複数本のストライプ部材は、それぞれの幅が10μm〜30μm、それぞれの厚みが20μm〜150μmとなるように形成され、且つ、隣接するストライプ部材間のピッチが100μm〜300μmとなるように配置されている請求項1に記載の光学シート。
  5. 前記透明導電膜が、酸化亜鉛によって形成されている請求項2に記載の光学シート。
  6. 前記透明導電膜を形成する前記金属酸化物が、アルミニウム、ガリウム、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン、銅、銀、ホウ素のうち少なくとも1種を含んでいる請求項2に記載の光学シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011018044A (ja) * 2009-07-09 2011-01-27 Samsung Corning Precision Materials Co Ltd グラデーションを有するディスプレイフィルタおよび保護ケース
JP2012163905A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Shin Etsu Polymer Co Ltd フォトクロミック機能付遮光フィルム
JP2021018280A (ja) * 2019-07-18 2021-02-15 大日本印刷株式会社 光路制限装置
WO2022140940A1 (zh) * 2020-12-28 2022-07-07 深圳市艾比森光电股份有限公司 一种光学膜及使用该光学膜的led显示屏

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