JP2008294372A - 電磁波シールドフィルム - Google Patents

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賢治 長谷川
Toshiyuki Aoyama
俊之 青山
Shozo Ninomiya
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Abstract

【課題】可視光の透過性を損なうことなく、高い電磁波シールド性能を発揮し得、且つ、高い光吸収機能をも備える電磁波シールドフィルムを提供する。
【解決手段】透明基材2と、透明基材2の一方側の主面に設けられた透明導電膜3と、透明導電膜3の一方側の主面に設けられたパターン部材4とを備えた電磁波シールドフィルム1を用いる。透明導電膜3は、金属酸化物によって形成されている。パターン部材4は、透明導電膜3の一方側の主面に並列に配置された複数本のストライプ部材5を有している。複数本のストライプ部材5それぞれは、磁性材料によって形成されている。複数本のストライプ部材5それぞれの可視光に対する透過率は20%以下となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、電磁波シールドフィルムに関し、特には、表示装置の表示画面の前面に配置される表示装置用の電磁波シールドフィルムに関する。
フラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)の一つであるプラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)では、それから発生する電磁波の漏洩を防止する必要がある。このため、PDPにおいては、その前面に、電磁波シールドフィルムが設置される。
電磁波シールドフィルムとしては、例えば、透明基材の一方の主面にワイヤメッシュを貼付することによって形成されたものが知られている。但し、ワイヤメッシュによって形成した電磁波シールドフィルムでは、網目の縮小化が難しく、電磁波シールド能力に限界があるため、近年のPDPの高精細化に対応できないという問題がある。よって、近年においては、透明基材の一方の主面全体に銀や銅等の金属薄膜を成膜して形成された電磁波シールドフィルム(特許文献1参照)が提案されている。
また、電磁波シールド性能を向上させるため、金属薄膜の上に、更に金属パターンが形成された電磁波シールドフィルムも提案されている(特許文献2参照)。特許文献2において、金属パターンは、金属パターンの形成領域が溝となる透明樹脂層を形成し、溝の部分にメッキによって金属層を析出させることによって形成されている。また、金属パターンは、透明基材の一方の主面全体に金属薄膜を形成した後に、レジストパターンを形成し、それをマスクとしたエッチングを行うことによっても形成できる。
また、PDPは、自発光型の表示パネルであるが、明所環境におかれた場合に、表示画像のコントラストが低下するという問題を有している。この対策として、PDPの前面には、電磁波シールドフィルムの他に、外光を吸収する機能を備えた光学フィルムが配置される場合もある。このような光学フィルムとしては、例えば、外光を吸収するルーバーを複数本備えた光学フィルターが知られている(特許文献3及び4参照。)。
特許第3004271号 特開平11−344933号 特開2004−295045号 特開平10−20798号(第7図)
ところで、近年においては、PDPの高精細化が図られ、それによって、PDPが放出する電磁波量も増大している。よって、電磁波量の増大に対応するため、電磁波シールドフィルムにおいては、電磁波シールド性能の向上が求められている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示した電磁波シールドフィルムでは、その構造上、電磁波シールド性能を向上させようとすると、金属薄膜の厚みを大きくしたり、金属パターンの面積や厚みを大きくしたりする必要がある。この場合、電磁波シールドフィルムにおける可視光の透過率が低下し、PDPの表示画像の画質を低下させてしまう。
このため、可視光の透過率を低下させることなく、電磁波シールド性能の向上を図ることができる電磁波シールドフィルムが求められている。また、電磁波シールドフィルムと、上述の光学フィルムとを別々に設置しなければならないとすると、PDPのコストの低減が図れないことから、電磁波シールドフィルムが光学機能を備えていることも求められている。
本発明の目的は、上記問題を解消し、可視光の透過性を損なうことなく、高い電磁波シールド性能を発揮し得、且つ、高い光吸収機能をも備える電磁波シールドフィルムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明における電磁波シールドフィルムは、フィルム状又は板状の透明基材と、前記透明基材の一方側の主面に設けられた透明導電膜と、前記透明導電膜の一方側の主面に設けられたパターン部材とを備え、前記透明導電膜は、金属酸化物によって形成され、前記パターン部材は、前記透明導電膜の一方側の主面に並列に配置された複数本のストライプ部材を有し、前記複数本のストライプ部材それぞれは、磁性材料によって形成され、前記複数本のストライプ部材それぞれの可視光に対する透過率は20%以下となっていることを特徴とする。
以上のように本発明の電磁波シールドフィルムでは、パターン部材は磁性材料によって形成されている。このため、本発明の電磁波シールドフィルムでは、透明導電膜の厚みを大きくしたり、パターン部材を構成するストライプ部材の幅や厚みを大きくしたりすることなく、高い電磁波シールド性が確保される。つまり、本発明における電磁波シールドフィルムによれば、可視光の透過性を損なうことなく、高い電磁波シールド性能を得ることができる。
また、本発明の電磁波シールドフィルムでは、ストライプ部材の可視光に対する透過性は低く、ストライプ部材は、電磁波シールドフィルムに入射する外光を吸収できる。よって、本発明の電磁波シールドフィルムを表示装置に用いれば、外光による表示画像のコントラストの低下が抑制される。
本発明における電磁波シールドフィルムは、フィルム状又は板状の透明基材と、前記透明基材の一方側の主面に設けられた透明導電膜と、前記透明導電膜の一方側の主面に設けられたパターン部材とを備え、前記透明導電膜は、金属酸化物によって形成され、前記パターン部材は、前記透明導電膜の一方側の主面に並列に配置された複数本のストライプ部材を有し、前記複数本のストライプ部材それぞれは、磁性材料によって形成され、前記複数本のストライプ部材それぞれの可視光に対する透過率は20%以下となっていることを特徴とする。
上記本発明における電磁波シールドフィルムでは、前記複数本のストライプ部材は、例えば、それぞれの幅が10μm〜30μm、それぞれの厚みが20μm〜150μmとなるように形成され、且つ、隣接するストライプ部材間のピッチが100μm〜300μmとなるように配置される。
また、上記本発明における電磁波シールドフィルムにおいては、前記透明導電膜が、酸化亜鉛によって形成されているのが良い。また、前記透明導電膜を形成する前記金属酸化物は、アルミニウム、ガリウム、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン、銅、銀、ホウ素のうち少なくとも1種を含んでいるのが好ましい。
上記本発明における電磁波シールドフィルムにおいて、前記複数本のストライプ部材それぞれは、軟磁性材料によって形成されているのが好ましい。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における電磁波シールドフィルムについて、図1〜図5を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態における電磁波シールドフィルムの全体を示す平面図である。図2は、図1中の領域Aの部分を拡大して示す図である。図3は、本発明の実施の形態1における電磁波シールドフィルムの一部分を示す断面図である。図3に示す断面図は、図2に示された切断線X−X´に沿って切断して得られている。図4は、図1中の領域Bの部分を拡大して示す斜視図である。なお、図5に示す例については後述する。
図1〜図4に示す電磁波シールドフィルム1は、PDPの表示画面の前面に配置され、PDPから放出された電磁波の外部への漏洩を抑制するために利用される。図1〜図4に示すように、電磁波シールドフィルム1は、フィルム状の透明基材2と、透明基材2の一方側の主面(上面)に設けられた透明導電膜3と、透明導電膜3の一方側の主面(上面)に設けられたパターン部材4とを備えている。パターン部材4は、透明導電膜3の上面に並列に配置された複数本のストライプ部材5によって形成されている。
本実施の形態では、透明基材2は、例えば、ポリエチレン樹脂(以下「PET」とする。)等によって形成された樹脂フィルムであれば良い。透明基材2の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、125μm程度に設定される。また、透明基材2は、板状の透明基材、例えば、ガラス板であっても良い。
透明導電膜3は、金属酸化物によって形成され、可視光に対して高い透過性を有している。透明導電膜3を形成する金属酸化物は、特に限定されない。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化チタン、酸化スズ等が挙げられる。なお、透明基材2が樹脂材料によって形成されている場合、透明導電膜3の形成時の温度を高温にすることは困難である。例えば、透明基材がPETで形成されている場合、温度を100℃以上に上げることは困難である。このような場合は、透明導電膜3の形成は、低温下で行う必要がある。また、電磁波シールド特性は、透明導電膜3の電気抵抗が小さい程、向上する。
上述した透明導電膜3の形成材料のうち、ITOは、従来の電磁波シールドフィルムにおいても多く採用されている。但し、ITOに含まれるインジウムは埋蔵量の少ないレアメタルであることから、ITOを用いる場合はコストが高くなってしまう。更に、ITOは、300℃以上の温度で形成されると、電気抵抗の小さい良質な膜となるが、100℃以下の温度で形成されると、電気抵抗の大きな膜となってしまう。
これに対して、酸化亜鉛に含まれる亜鉛は、インジウムとは異なり豊富に埋蔵されているため、コストが低いという利点を備えている。更に、酸化亜鉛は、低温下で形成されていても、電気抵抗が低いという特性を備えている。この点から、透明導電膜3の好ましい形成材料としては、酸化亜鉛が挙げられる。本実施の形態では、透明導電膜3は、酸化亜鉛を主成分とする材料によって成膜された酸化亜鉛膜であるのが良い。この場合の成膜方法としては、例えば、スパッタリングが挙げられる。
また、透明導電膜3の導電性を高めるため、透明導電膜3を形成する金属酸化物は、アルミニウム、ガリウム、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン、銅、銀、ホウ素のうち少なくとも1種を含んでいるのが好ましい。例えば、ガリウムを5重量%含有する酸化亜鉛を用いて、スパッタリングによって透明導電膜3を形成した場合は、透明導電膜3のシート抵抗は、4Ω/□程度となり、電磁波シールド性が発揮される。また、この場合、透明導電膜3の可視光に対する透過率は、80%程度となる。
パターン部材4、即ち、ストライプ部材5それぞれは、磁性材料によって形成されており、透明導電膜3と導通している。また、ストライプ部材5は、黒色又は灰色を呈し、その可視光に対する透過率は、外光に対する遮光性を十分に確保する点から、20%以下、好ましくは10%以下となっている。
磁性材料としては、鉄、純鉄、ケイ素鉄、パーマロイ、スーパーマロイ、パーメンジュ、アモルファス、センダスト、MzZnフェライト、Fe−Al−Cr合金、Fe−Si−Al合金といった軟磁性材料、その他、炭素鋼、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石などの永久磁石材料や、酸化鉄、酸化クロム、コバルトニッケル薄膜など磁気記録に使われる磁性材料等が挙げられる。
これらのうち、本実施の形態では、磁性材料として軟磁性材料が用いられるのが好ましい。これは、ストライプ部材5は、磁性材料の複素透磁率の虚数部を利用した透磁損失により、電磁波を減衰させるためである。つまり、透磁率の高い軟磁性材料を使えば、電磁波減衰性能をより高めることができるからである。また、可視光に対する透過率を下げるために、ストライプ部材5の形成材料には、例えばカーボンブラック等の黒色顔料を含有させることもできる。
具体的には、パターン部材4は、次のようにして形成できる。先ず、例えば、Fe−Si−Al合金の粉末を、未硬化の紫外線硬化性樹脂に混入させる。次に、この金属粉末が混入された樹脂をスクリーン印刷によって透明導電膜3の上面に、ストライプ状に塗布する。そして、塗布された樹脂に紫外線を照射し、これを硬化させると、複数本のストライプ部材5が得られ、パターン部材4が完成する。また、上述の例では、ストライプ部材5の形成は、スクリーン印刷を用いて行っているが、これに限定されるものではない。その他の形成方法としては、インクジェット法も挙げられる。この場合、金属粉末が混入された樹脂は、インクジェット装置によって塗布される。
このような構成により、図1〜図4に示す電磁波シールドフィルム1では、PDPから放出された電磁波は、透明導電膜3とストライプ部材5とによって吸収される。特に、ストライプ部材5は、磁性材料によって形成されており、単なる導電性の金属材料によって形成された部材に比べて、電磁波の吸収性に優れている。よって、電磁波シールドフィルム1によれば、透明導電膜3の厚みを大きくしたり、ストライプ部材5の幅や厚みを大きくしたりすることなく、高い電磁波シールド性を得ることができる。
本実施の形態においては、図1及び図4に示すように、電磁波シールドフィルム1は、更に、その外縁に導電層6を備えているのが好ましい。具体的には、導電層6は、透明導電膜3の上面に、透明基材2の外縁に沿って形成され、透明導電膜3と導通している。図4に示すように、導電層6は、各ストライプ部材5の端部に重なるように形成されており、各ストライプ部材5とも導通している。
更に、電磁波シールドフィルム1がPDPの表示画面の前面に配置されたとき、導電層6は、PDPを保持する金属製のフレーム等に電気的に接続され、接地状態とされるのが好ましい。これにより、PDPから放出され、そして透明導電膜3やストライプ部材5に吸収された電磁波は、熱エネルギーに変換され消費される。なお、導電層6の形成方法は、特に限定されるものではない、具体的な形成方法としては、銅ペースト等の金属ペーストを用いたスクリーン印刷が挙げられる。
また、本実施の形態では、ストライプ部材5の可視光に対する透過率は、上述したように20%以下であり、ストライプ部材5は可視光に対しても高い吸収性(遮光性)を有している。よって、ストライプ部材5側の面が視聴者を向くようにして、電磁波シールドフィルム1がPDPの表示画面の前面に配置されると、外部からPDPに入射しようとする光の一部は、ストライプ部材5に吸収される。この結果、特に明所における表示画像のコントラストの低下が抑制される。
更に、図1に示すように、ストライプ部材5それぞれは、電磁シールドフィルム1がPDPの前面に配置されたときに、表示画面の水平方向に平行となるように配列されている。よって、本実施の形態では、特に、透明基材2及び透明導電膜3の法線を垂直方向に沿って傾斜させた方向からの外光、即ち、PDPの画面に上又は下から斜めに入射する外光が、ストライプ部材5によって吸収され易くなっている。このため、視聴者が、PDPの表示画面を正面から見たときに、特に、表示画像のコントラストが向上する。
本実施の形態では、ストライプ部材5の幅は、10μm〜30μmであるのが好ましい。映像光の遮光による表示画像の画質低下を最小限に抑えつつ、十分な電磁波シールド性と外光の吸収性とを確保するためである。また、ストライプ部材5の厚み(透明基材2の法線方向における高さ)は、20μm〜150μmであるのが好ましい。厚みが150μmを越えると、コントラストの低下抑制効果は高まるが、視野角は低下するからである。言い換えると、コントラストの低下を十分に抑制しつつ、PDPにおいて視野角が低下するのを回避するためである。
更に、本実施の形態では、複数本のストライプ部材5は、隣接するストライプ部材間のピッチが100μm〜300μmとなるように配置されているのが好ましい。この場合も、映像光の遮光による表示画像の画質低下を最小限に抑えつつ、十分な電磁波シールド性と外光の吸収性とを確保するためである。
また、本実施の形態においては、電磁波シールドフィルム1は、ネオンカット機能、近赤外線カット機能、防眩機能、及び色調整機能を備えた態様や、フィルム状の透明基材2を保持するためのガラス板を備えた態様であっても良い。このような態様について図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態における電磁波シールドフィルムの他の例の一部分を示す断面図である。
図5に示す例では、電磁波シールドフィルム1は、更に、多機能樹脂層7と、反射防止膜8と、ガラス基板10とを備えている。ガラス基板10は、粘着層9を介して、透明基材2の透明導電膜3が設けられていない側の主面に接合され、透明基材2を保持している。
多機能樹脂層7は、透明導電膜3の上面にストライプ部材5を被覆するように形成されている。また、多機能樹脂層7は、ネオンカット機能、近赤外線カット機能、防眩機能、及び色調整機能を備えている。多機能樹脂層7の形成は、次のようにして行うことができる。
先ず、ネオンカット機能、近赤外線カット機能及び色調整機能を発揮する材料と、防眩機能を発揮する材料とを、未硬化の紫外線硬化樹脂に混入する。次に、材料が混入された樹脂を透明導電膜3の上面に塗布する。このとき、塗布は、樹脂層の表面が平坦化するように行う。そして、塗布された樹脂に紫外線を照射し、これを硬化させると、多機能樹脂層7が完成する。
例えば、ネオンカット機能を発揮する材料としては、580〜620nmの波長に極大吸収値を有する色素化合物が挙げられる。具体的には、シアニン系、アズレニウム系、スクアリウム系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、オキサジン系、アジン系、チオピリリウム系、ビオローゲン系、アゾ系、アゾ金属錯塩系、ビスアゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系、インジゴ系、アゾメチン系、キサンテン系、オキソノール系等の化合物が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、いずれか2種類以上を混合して使用しても良い。
また、近赤外線カット機能を発揮する材料としては、780nm以上の波長をもつ近赤外線に極大吸収値を有する色素化合物が挙げられる。具体的には、フタロシアニン系、アミニウム系、アントラキノン系、ナフタロシアニン系、ジチオール錯体系、ポリメチン系、ピリリウム系、チオピリリウム系、スクアアリリウム系、クロコニウム系、アズレニウム系、テトラデヒドロコリン系、トリフェニルメタン系、ジインモニウム系等の化合物が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、いずれか2種類以上を混合して使用しても良い。
更に、色調整機能を発揮する材料としては、スクアリリウム系、アゾメチン系、シアニン系、オキソノール系、アゾ系、ベンジリデン系、キサンテン系、メロシアニン系、ポルフィラジン系の化合物等が挙げられる。なお、図5に示す例において、色調整機能は、粘着層9に付与することもできる。この場合は、上記の色調整機能を発揮する材料を用いて粘着層9を形成すれば良い。例えば、粘着層9の形成材料として、スクアリリウム系等の色素が混入された粘着材料を用いれば良く、この場合、粘着層9は着色された状態となる。
防眩機能を発揮する材料としては、樹脂で形成され、直径が1μm〜10μm程度の微小なビーズが挙げられる。また、このようなビーズの形成材料としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリカーボネイト、ポリウレタン、炭酸カルシウム、シリカ等が挙げられる。また、紫外線硬化樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
また、反射防止膜8としては、例えば、高屈折率透明膜と低屈折率透明膜との積層膜を用いることができる。高屈折率透明膜としては、ITO(スズインジウム酸化物)、酸化亜鉛(ZnO)、Alをドープした酸化亜鉛、酸化チタン(TiO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化ジルコニウム(ZrO)等によって形成された、屈折率が1.8以上の薄膜が挙げられる。また、低屈折率透明膜としては、シリコン酸化膜(SiO2)、フッ化マグネシウム(MgF2)、酸化アルミニウム(Al23)等によって形成された、屈折率が1.6以下の薄膜が挙げられる。
このような、反射防止膜8は、低屈折率透明膜と高屈折率透明膜とを、交互に、塗工、蒸着、又はスパッタ処理によって形成することで得ることができる。更に、これらの膜の形成工程を交互に繰り返して行って、複数の膜の積層体としても良い。なお、機能樹脂層7及び反射防止膜8は、導電層2(図1及び図4参照)の一部が外部に露出するように形成される。
上述したように透明基材2はフィルム状である。よって、図1〜図4に示した電磁波シールドフィルタ1をPDPの表示画面の前面に配置する場合、電磁波シールドフィルタ1はPDPに直接貼付するか、別途設置されている板状の透明部材に貼付する必要がある。これに対して、図5の例によれば、電磁波シールドフィルタ1は、ガラス基板10を有しているため、PDPの前面に単独で配置することができる。なお、透明基材2として、ガラス板が用いられる場合は、図5の例とすることなく、図1〜図4に示す電磁波シールドフィルタ単独での配置が可能となる。
図1〜図4に示す電磁波シールドフィルム1を作製した。具体的には、先ず、透明基材2となるPETフィルム(縦:約1100mm、横:約690mm、厚み:125μm)が用意され、この片面全部に、スパッタリングによって、ガリウムを5重量%含有した酸化亜鉛膜(厚み:1μm)が形成される。酸化亜鉛膜のシート抵抗は4Ω/□、透過率は80%であった。この酸化亜鉛膜が透明導電膜3となる。
次に、透明導電膜3の上面に、Fe−Si−Al合金の粉末が混入した未硬化の紫外線硬化性樹脂が、スクリーン印刷によってストライプ状に塗布される。そして、この塗布された樹脂を硬化させるために、紫外線が照射される。硬化した樹脂が、ストライプ部材5となり、電磁波シールフィルム1となる。なお、各ストライプ部材の幅及び厚みは、共に20μmであった。また、隣り合うストライプ部材間のピッチは、200μmであった。
また、比較例として、ストライプ部材5が無く、透明基材2と透明導電膜(酸化亜鉛膜)3としか備えていない電磁波シールドフィルムも作製した。比較例の電磁波シールドフィルムは、ストライプ部材5が無い以外は、実施例の電磁波シールドフィルム1と同じである。
[明所コントラストの測定]
外部からの光の入射が遮蔽された実験室内に、PDP(表示画面の大きさ:42インチサイズ)を配置した。そして、実施例の電磁波シールドフィルム1を、ストライプ部材5側が外側となるようにして、PDPの前面に配置されたガラス板に貼着し、明所コントラストの測定を行った。なお、PDPとガラス板との間隔は、5mmに設定されている。
また、実験室の天井には、照明器具(40ワット蛍光灯複数)が配置されている。照明器具を点灯したとき、PDPの表示画面上の外光照度は100ルクスであった。そして、PDPの表示画面が全面黒一色の場合と全面白一色の場合とについて、電磁波シールドフィルム1越しに輝度を測定し、両者の比を求め、求められた比を明所コントラストとした。
同様に、比較例の電磁波シールドフィルムについても、PDPの前面に配置されたガラス板に貼着し、実施例の場合と同様の条件で明所コントラストを測定した。この結果、実施例の電磁波シールドフィルム1によれば、比較例の電磁波シールドフィルムに比べて、明所コントラストが約1.1倍になることが確認できた。
[電磁波シールド特性の測定]
電波暗室内に、明所コントラスト測定時と同様に、実施例の電磁波シールフィルムが前面に配置されたPDPを設置し、3m法によって電磁波シールド特性の測定を行った。具体的には、PDPに電源を投入し、所定の基準信号を入力した状態で、画面から3m離れた位置において、水平方向における電界強度と、垂直方向における電界強度とを測定した。また、このとき、電解強度測定の周波数は、30MHz〜1000MHzであった。
同様に、比較例の電磁波シールドフィルムについても、実施例の場合と同様の条件で、水平方向における電界強度と、垂直方向における電界強度とを測定した。この結果、実施例の電磁波シールドフィルム1によれば、周波数が30MHz近傍における電磁波シールド特性が、比較例の電磁波シールドフィルムに比べて約1dBμV/m低くなることが確認できた。
以上のように、実施例の電磁波シールドフィルム1によれば、比較例の電磁波シールドフィルムに比べて、電磁波シールド性と明所コントラストとを同時に向上させることができる。
以上のように、本発明の電磁波シールドフィルムは、電磁波シールド性及び光吸収性に優れていることから、PDP等の表示パネル用として特に有用である。本発明の電磁波シールドフィルムは、産業上の利用可能性を有するものである。
図1は、本発明の実施の形態における電磁波シールドフィルムの全体を示す平面図である。 図2は、図1中の領域Aの部分を拡大して示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1における電磁波シールドフィルムの一部分を示す断面図である。図3に示す断面図は、図2に示された切断線X−X´に沿って切断して得られている。 図4は、図1中の領域Bの部分を拡大して示す斜視図である。 図5は、本発明の実施の形態における電磁波シールドフィルムの他の例の一部分を示す断面図である。
符号の説明
1 電磁波シールドフィルム
2 透明基材
3 透明導電膜
4 パターン部材
5 ストライプ部材
6 導電層
7 多機能樹脂層
8 反射防止膜
9 粘着層
10 ガラス基板

Claims (5)

  1. フィルム状又は板状の透明基材と、前記透明基材の一方側の主面に設けられた透明導電膜と、前記透明導電膜の一方側の主面に設けられたパターン部材とを備え、
    前記透明導電膜は、金属酸化物によって形成され、
    前記パターン部材は、前記透明導電膜の一方側の主面に並列に配置された複数本のストライプ部材を有し、
    前記複数本のストライプ部材それぞれは、磁性材料によって形成され、前記複数本のストライプ部材それぞれの可視光に対する透過率は20%以下となっている電磁波シールドフィルム。
  2. 前記複数本のストライプ部材は、それぞれの幅が10μm〜30μm、それぞれの厚みが20μm〜150μmとなるように形成され、且つ、隣接するストライプ部材間のピッチが100μm〜300μmとなるように配置されている請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
  3. 前記透明導電膜が、酸化亜鉛によって形成されている請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
  4. 前記透明導電膜を形成する前記金属酸化物が、アルミニウム、ガリウム、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン、銅、銀、ホウ素のうち少なくとも1種を含んでいる請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
  5. 前記複数本のストライプ部材それぞれが、軟磁性材料によって形成されている請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015503244A (ja) * 2011-12-19 2015-01-29 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 導電性および光透過性層及びその製造方法

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