JP2007264578A - ディスプレイ用光学フィルタ及びプラズマディスプレイ - Google Patents

ディスプレイ用光学フィルタ及びプラズマディスプレイ Download PDF

Info

Publication number
JP2007264578A
JP2007264578A JP2006093372A JP2006093372A JP2007264578A JP 2007264578 A JP2007264578 A JP 2007264578A JP 2006093372 A JP2006093372 A JP 2006093372A JP 2006093372 A JP2006093372 A JP 2006093372A JP 2007264578 A JP2007264578 A JP 2007264578A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
optical filter
sensitive adhesive
pressure
adhesive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006093372A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiro Yamashita
雄大 山下
Yuji Nakatsugawa
雄二 中津川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2006093372A priority Critical patent/JP2007264578A/ja
Publication of JP2007264578A publication Critical patent/JP2007264578A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】PDPの画像表示ガラス板前面に板として直接貼り付ける光学フィルタにおいて、PDPの表示を高コントラストで視認でき、かつ、量産性が良く低コストで供給可能な光学フィルタを提供すること。
【解決手段】プラズマディスプレイの画像表示ガラス板Gの前面に板として直接貼り付ける光学フィルタであって、 ポリエチレンテレフタレート基材11の一方の面に粘着剤層20を有すると共に、他方の面に機能層を有し、かつ、前記粘着剤層20の屈折率が、前記画像表示ガラス板Gの屈折率とポリエチレンテレフタレート基材11の屈折率との中間に位置するように調整したことを特徴とする光学フィルタ10、及びこれを画像表示ガラス板Gに貼着したプラズマディスプレイである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイとりわけプラズマディスプレイに適した光学フィルタ及びプラズマディスプレイに関するものである。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと略記することがある。)における画像表示は、PDP内に充填されたキセノンやネオンが放電によって励起して、紫外領域から近赤外領域にわたる線スペクトルが発生し、この中の紫外線が蛍光体に当たると、この蛍光体から画像表示のための可視光が発生する。
このように、PDPからは、可視光以外に波長800nm〜1000nmの近赤外線を放出しており、これがプラズマディスプレイ装置やビデオ装置などの赤外線リモートコントローラの誤動作の原因となる場合がある。また、PDPからは、30MHz〜130MHzの周波数の電磁波が発生するため、周囲にあるコンピュータ、もしくはコンピュータ利用機器に影響を与えることがあり、また、人体や動物に対して影響を与えることがあると言われており、発生する電磁波をできるだけ外部に洩らさないことが望まれている。
さらに、PDP内に充填されたネオンからオレンジ色の発光が起こり、画像の色調が狂うことがある。
また、PDPの前面に外光(蛍光灯)が差し込んだ場合、反射光によって映像のコントラストが低下して画面が見えにくくなる。
このため、プラズマディスプレイにおいては、強化ガラスやプラスチックからなる基材に、電磁波シールド層、近赤外線吸収カット層、色補正層、ネオン光吸収層、および反射防止層を積層した光学フィルタを、PDPの前面に配置することによって、電磁波の漏洩防止、近赤外線の漏洩防止、色調の補正、および外光の反射防止を行っている。
また、PDPの前面の表面温度は、90℃程度に達することがあるが、この光学フィルタをPDPの前面に空冷用の隙間をあけて配置することによって、PDPの前面の冷却が行われる。同時に、光学フィルタをPDPの前面に隙間をあけて配置することによって、強化ガラスからなるPDPの前面へ外部からの衝撃が直接加わらないように保護し、PDPの前面の破損を防いでいる。
ところで、PDPには、薄型化が求められているが、上述したプラズマディスプレイでは、空冷用の隙間を設けているために薄型化の点で十分ではない。しかも、空冷用の隙間が存在することで、フィルタとPDPの前面とで外光が二重に反射され、画像の輪郭がぼやけるという不具合を生じる。
このような二重映り込みを防止する目的で、PDP前面に直接貼り付けるための光学フィルタが開発されている。例えば光透過性フィルムの一面に、ネオン光吸収層としての機能を発現する為にネオン光吸収カット色素、キセノン色補正層としての機能を発現する為に各種着色カット色素及び近赤外線吸収層としての機能を発現する為に近赤外線吸収カット色素から選ばれる少なくとも1種とカーボンブラックを含有し、かつ架橋剤を含む(メタ)アクリル系樹脂を粘着成分とする粘着剤層を設けると共に、他方の面にハードコート層、導電層、防眩層及び反射防止層から選ばれた少なくとも1層が積層されてなる電子ディスプレイ用着色・粘着剤フィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この電子ディスプレイ用着色・粘着剤フィルムは、PDP前面に貼り付けるための粘着剤層に、種々の機能を付与し、層構成を少なくすることを試みているが、PDP前面に貼付した場合、PDP前面のガラス板と、前記粘着剤層と、光透過性フィルムの屈折率との差に起因する界面反射によるコントラストの低下については、何ら配慮されていない。
すなわち、コントラストは、
コントラスト=(白表示輝度+外光反射)/(黒表示輝度+外光反射)
で表され、今、白輝度=100、黒輝度=2、外光反射=10とすると、外光反射がないときは、コントラスト=100/2=50であるが、外光反射があると
コントラスト=110/12=9.2となって、コントラストが低下する。
従来のPDP直貼りフィルタにおいては、光学フィルタ外表面反射率が0.5%、光学フィルタの透過率40%、PDP界面反射5%程度と仮定すると、
外光反射=0.5+(40×0.05×0.4)=1.3%
の外光反射が想定され、直貼りされた光学フィルタとPDPとの界面反射が影響することが想定される。
特開2003−82302号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、PDPの画像表示ガラス板前面に直接貼り付ける光学フィルタにおいて、PDPの表示を高コントラストで視認でき、かつ、量産性が良く低コストで供給可能な光学フィルタを提供することを主目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、PDPの画像表示ガラス板と光学フィルタの接合のための粘着剤層について、両層界面に於ける外光反射を低減するため、粘着剤層の屈折率に着目し、屈折率の調整方法を鋭意検討して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)プラズマディスプレイの画像表示ガラス板前面に板として直接貼り付ける光学フィルタであって、
ポリエチレンテレフタレート基材の一方の面に粘着剤層を有すると共に、他方の面に機能層を有し、かつ、前記粘着剤層の屈折率が、前記画像表示ガラス板の屈折率とポリエチレンテレフタレート基材の屈折率との中間に位置するように調整したことを特徴とする光学フィルタ、
(2)粘着剤層が、アクリル系粘着成分と屈折率調整用の平均粒径が500nm以下の金属化合物系微粒子を含む前記(1)記載の光学フィルタ、
(3)金属化合物系微粒子の平均粒径が5〜200nmである前記(2)記載の光学フィルタ、
(4)粘着剤層中の金属化合物系微粒子の含有量が1〜30質量%である前記(2)又は(3)に記載の光学フィルタ、
(5)粘着剤層の屈折率が、厚み方向に均質である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学フィルタ、
(6)粘着剤層の屈折率が、ポリエチレンテレフタレート基材面から、該粘着剤層の外表面に向けて、連続的又は段階的に変化する前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学フィルタ、
(7)機能層が、電磁波遮蔽層、近赤外線吸収層及び反射防止層を有する前記(1)〜(6)のいずれかに記載の光学フィルタ、
(8)機能層が、さらに調色層、ネオン光吸収層及び防汚層を有する前記(7)に記載の光学フィルタ、及び
(9)プラズマディスプレイパネルと、プラズマディスプレイパネルの画像表示ガラス板前面に該粘着剤層を介して貼り合わされた前記(1)〜(8)のいずれかに記載の光学フィルタとを備えたことを特徴とするプラズマディスプレイ
を提供する。
本発明によれば、PDPの画像表示ガラス板前面に板として直接貼り付ける光学フィルタにおいて、PDPの表示を高コントラストで視認でき、かつ、量産性が良く低コストで供給可能な光学フィルタ及びそれを用いた高コントラストのPDPを提供することができる。
本発明の光学フィルタは、PDPの画像表示ガラス前面に板として直接貼り付ける光学フィルタであって、
ポリエチレンテレフタレート基材の一方の面に粘着剤層を有すると共に、他方の面に機能層を有し、かつ、前記粘着剤層の屈折率が、前記画像表示ガラス板の屈折率とポリエチレンテレフタレート基材の屈折率との中間に位置するように調整したことを特徴とする光学フィルタである。
なお、本発明において、機能層とは、電磁波シールド層、近赤外線吸収カット層、色補正層、および反射防止層、防眩層、防汚層、及びハードコート層等を意味する。
また、本発明のプラズマディスプレイは、プラズマディスプレイパネルと前記の本発明の光学フィルタとを備えたことを特徴とするPDPである。
以下、本発明について、図面を参照しつつ詳述する。
〔形態例1〕
図1は、本発明のプラズマディスプレイ用光学フィルタの一例を示す断面図である。このプラズマディスプレイ用光学フィルタ10は、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETという。)基材11とその一方の面に順に形成された、場合により用いられる接着剤層12、電磁波遮蔽層13、平坦化層と色補正層とを兼ねる調色粘着剤層14、PET基材15、近赤外線吸収層16、ネオン光吸収層を兼ねる粘着剤層17、PET基材層18、反射防止層19を有すると共に、該基材11の他方の面に形成された、この積層体をPDPの表示ガラス板Gに貼り付けるための粘着剤層20を有している。
これらの層構成は、PET基材11、15、18に電磁波遮蔽層13、近赤外線吸収層16、反射防止層19の各機能層を形成し、さらに、PET基材に、接着剤又は粘着剤をコートして、接着剤層12、調色粘着剤層14、ネオン光吸収粘着剤層17を直接形成するか、既に準備され離型シートに挟持された半硬化状の接着剤又は粘着剤をドライラミネートして、各PET基材単位の機能層を準備し、それを積層することによって達成される。
光学フィルタとしての積層体をPDPの画像表示ガラス板Gに貼り付けるための粘着剤層20についても、PET基材11に粘着剤を直接コートして形成してもよいし、既に形成された剥離タイプの粘着剤をドライラミネートしてもよい。
図1で示される本発明の光学フィルタ10は、2つの部材に分けることができる。すなわち、PET基材11と、その上に順に設けられた、場合により用いられる接着剤層12と、電磁波遮蔽層13とを有する電磁波遮蔽部材1と、PET基材15と、該PET基材15の一方の面に設けられた調色粘着剤層14と、他方の面に順に設けられた近赤外線吸収層16と、PET基材18と、該PET基材18の一方の面に設けられたネオン光吸収層(粘着剤層)17と、他方の面に設けられた光反射防止層19とを有する光学フィルタ部材2に分けることができる。
本発明の光学フィルタを前面板として直接貼り付ける対象であるPDPの画像表示ガラス板Gとしては、屈折率nd1.517程度の通常PDPの画像表示ガラス板として汎用されているものが対象とされる。
本発明に使用されるポリエチレンテレフタレート(PET)基材は、1.65程度の屈折率ndを有する。ポリエチレンテレフタレートは、透明性、耐熱性、取扱い性、量産されていることによる低コスト性などの点から選択されたものであって、厚みは加工性の面からは、12μm程度〜300μm程度の範囲であることが好ましい。厚みがこの範囲であれば、柔軟過ぎて、加工する際の張力による伸張やシワの発生がなく、また、フィルムの可撓性が減少することなく、各工程での連続巻取りが可能で、かつ、PET基材どうしを複数枚積層する際の加工性が大幅に低下することもない。
PET基材は、必ずしも無色透明である必要はなく、光線透過率が極端に減少しなければ着色された透明であってもよい。
PET基材には、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤等の添加剤を所望により適宜添加できる。
PET基材は、通常機械的強度の点から延伸されたものが使用されるが、1軸延伸や2軸延伸した延伸シート又はフィルムが機械的強度の点でより好ましい。
また、PET基材は、必ずしも単層である必要がなく、その表面層のみが紫外線吸収剤の高濃度の耐候層を有しているもの等であってもよい。
さらに、場合によっては、特開平11−116826公報に記載のように、近赤外線吸収色素及び色調補正用可視吸収色素等の色素を分散させて、例えばPET基材15、18等においては、近赤外線吸収機能層を兼ねさせることもできる。
なお、PET基材は、適宜その表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの公知の易接着処理を行ってもよい。
(粘着剤層)
PET基材11の一方の面に、本発明のフィルタをPDPの画像表示ガラス板に貼付するために設けられた粘着剤層20は、それを構成する粘着剤として、通常の粘着シート、粘着フィルムに使用されるものの中から屈折率を勘案して選択され、特に限定することなく使用することができる。中でも、透明で主成分樹脂のガラス転移温度が−50℃〜−130℃の範囲にあるポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルへキシルを使用したアクリル酸エステル系、ポリイソブチレン系、SBR系、天然ゴム等のゴム系、ウレタンーアクリレート系、エポキシーアクリレート系、シリコーンゴム系、塩化ビニール系又は酢酸ビニル成分含有量が20〜40質量%程度のエチレン酢酸ビニル系が好ましい。特に、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルへキシルを使用したアクリル系粘着剤が耐熱性、耐候性、粘着力の観点から好ましい。これらの粘着剤は、何れも1.48〜1.49程度の屈折率ndを有する。
前記粘着剤には、粘着付与剤や軟化剤を含有させることができ、粘着付与剤としては、ロジン、ロジンエステル及びその誘導体、テルペン樹脂、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、炭化水素樹脂等が使用され、さらに軟化剤として脂肪酸エステル、動植物油脂、ワックス、石油重質留分が用いられ、透明で主成分樹脂との相溶性より適宜選択される。
粘着剤層は、5〜1000μm程度の厚みを有し、かつ透明性が高いことが好ましい。粘着剤層20の厚みが5μm未満では、粘着剤を均一に形成することが困難で、1000μmを超えると、例えば夏期の高温下でディスプレイパネル表面等への積層一体化の際に皺等の欠陥が生じ易く好ましくない。さらに好ましい粘着剤層20の厚さは、10〜600μmである。
この粘着剤層20は、転写印刷、ナイフコーター、ロールコーター、コンマコータ、グラビアコーター等の通常使用される塗布方法により塗布し、赤外線、熱風、蒸気等により加熱乾燥されPET基材の片面に形成する。PDP画像表示ガラス板に貼り付ける方法としては特に制限はないが、通常圧着方式が用いられる。
又、粘着剤層を保護するための剥離フィルムを貼着していてもよい。
本発明において、粘着剤層20の屈折率(1.48〜1.49程度)が、前記画像表示ガラス板Gの屈折率(1.517程度)とポリエチレンテレフタレート基材11の屈折率(1.65程度)との中間に位置するように調整するには、粘着剤層20の透明な主成分樹脂(粘着成分)を、屈折率を考慮して選択するか、又は粘着成分に屈折率調整用の平均粒径が好ましくは500nm以下の金属化合物系微粒子を添加することによって達成できる。
粘着成分としては、上述の如く、アクリル系のものが特に好ましい。
金属化合物系微粒子としては、アクリル系粘着成分に不溶性である限り各種の化合物を採用することができる。好適な金属化合物系微粒子としては、金属酸化物及び有機金属化合物を挙げることができる。前記金属酸化物としては、Mg、Al、Si、K、Ca、Ti、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Zr、Pd、Ag、Sn、Pt及びAuよりなる群から選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物を好適例として挙げることができる。さらに好ましい金属酸化物としては、Al23、TiO2、SnO2、ZnO等を挙げることができる。
因みに、金属酸化物の屈折率は、例えば、TiO2(屈折率2.2)、ZrO2(屈折率2.0)、ATO(屈折率1.9)、ITO(屈折率1.9)、Sb25(屈折率1.64)程度である。
前記有機金属化合物としては、Mg、Al、Si、K、Ca、Ti、Mn、Fe、Ni、Cu、Zn、Zr、Pd、Ag、Sn、Pt及びAuよりなる群から選ばれた少なくとも一種の金属のアルコキシド、前記金属のアセチルアセトナート等を挙げることができる。前記有機金属化合物の中でも、前記金属のアルコキシドが好ましく、特にチタンアルコキシドが好ましく、就中チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトラブトキシドが好ましい。
金属化合物系微粒子は、平均粒径が大きくとも500nmが好ましく、平均粒径が5〜200nmがより好ましく、大きくとも100nmである微粒子が特に好ましい。
金属化合物系微粒子の平均粒径が500nmよりも大きいと、粘着剤成分と金属化合物系微粒子との界面で光散乱が生じて透明性が低下するおそれを生じる。
また、平均粒子径が5nmを下まわると、粘着成分に分散させ難い。
ここで、金属化合物系微粒子の平均粒径は、市販の粒度分布測定装置例えばレーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製、SALD−70000)を用いて測定することができる。
また、金属化合物系微粒子は、表面処理された粒子であることが望ましい。表面処理は、その微粒子が粘着成分に対する濡れ性を向上させ、粘着成分中における微粒子の分散性を向上させるためである。このような表面処理としては、カップリング剤を用いた処理を挙げることができる。前記カップリング剤としては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、アセトアルコキシアルミニウムジプロピオネート等のアルミニウム系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート及びイソプロピルトリオクタノイルチタネート等のチタネート系カップリング剤等を挙げることができる。
本発明においては、粘着剤層20中の金属化合物系微粒子の含有量は、1〜30質量%の範囲が好ましい。金属化合物系微粒子の含有量が1〜30質量%の範囲であれば、粘着剤層20の屈折率を有効に調整でき、粘着剤層20の光透過率が低下することもなく、また、塗工液の粘度が極端に上昇することもない。
なお、金属化合物系微粒子の粘着成分への均一分散は、要すれば、溶媒も添加して、ロール混練、撹拌、超音波分散等の公知の方法で行うことができる。
本発明において、粘着剤層20の屈折率を、厚み方向に均質にすることができる。
粘着剤層20の屈折率を、厚み方向に均質にするためには、粘着剤層20の透明な主成分樹脂(粘着成分)を屈折率を考慮して選択された塗工液、又は粘着成分に屈折率調整用の前記の金属化合物系微粒子を添加した塗工液を均質な状態で一層としてコートすることによって達成できる。
また、本発明においては、粘着剤層20の屈折率が、ポリエチレンテレフタレート基材11面から、該粘着剤層20の外表面に向けて、連続的又は段階的に変化する構成の光学フィルタとすることができる。
この場合は、粘着剤層20形成用の粘着剤として、屈折率が連続的に傾斜するもの又は段階的に異なるものを準備し、屈折率が連続的に傾斜するように塗布するか、屈折率の順に複数回に分けてコートすることによって達成される。
(電磁波遮蔽層)
本発明の光学フィルタ10は、機能層が、電磁波遮蔽層13、近赤外線吸収層16及び反射防止層19を有する光学フィルタとすることができる。
電磁波遮蔽層13は、導電性を有する層であって、電磁波遮蔽機能を担う層であり、またそれ自体は不透明性であっても、メッシュ状の形状で開口部が存在することにより、電磁波シールド性能と光透過性を両立させている。メッシュ状領域101を形成している導電体層22の一例を図2に示す。メッシュ状領域101を形成している導電体層22は、開口部103が密に配列したメッシュ状であり、該メッシュ状領域は開口部103と枠をなしているライン部104から構成されている。
本発明において、メッシュ状領域や上記接地用領域を形成している導電体層の材料及び形成方法は特に限定されるものではなく、従来公知の光透過性の電磁波遮蔽層における各種導電体層を適宜採用できるものである。導電体層は、通常金属層を主とし、これに加えて、後述するような導電処理層や、場合により、導電性を有する黒化層や防錆層を含むものである。
メッシュの形状は、任意で特に限定されないが、開口部の形状としては正方形が代表的である。開口部の形状は、例えば、正三角形等の三角形、正方形、長方形、菱形、台形等の四角形、六角形、等の多角形、或いは、円形、楕円形などが挙げられる。メッシュはこれらの形状からなる複数の開口部を有し、開口部間は通常幅均一のライン状のライン部となり、通常は、開口部及び開口部間は全面で同一形状同一サイズである。具体的サイズを例示すれば、開口率及びメッシュの非視認性の点で、開口部間のライン部104の幅は、図2に示すようにライン幅Tと称し、25μm以下、好ましくは20μm以下であることが好ましい。但し、電磁波遮蔽効果の発現、破断防止のためには、少なくとも5μm以上確保することが好ましい。また、開口部の間口幅は(ラインピッチP)−(ライン幅T)で表され、本発明においては150μm以上、好ましくは200μm以上とするのが、光透過性、及び後述する光学フィルタとの積層時に開口部内に気泡が残留し難い点から好ましい。但し、MHz〜GHz帯の電磁波遮蔽性発現のためには、最大3000μm以下とする。また、本発明においては、最終的に得られるメッシュ状領域の厚み、すなわち、開口部間のライン部104の高さHを5μm以下とすることが好ましい。このような場合には、光学フィルタとの積層前に予めメッシュ面への平坦化工程を省略した場合であっても、電磁波遮蔽層と光学フィルタの積層及び接着時に金属メッシュの開口部内に接着剤層が均一に入り易く、開口部内に気泡が残留し難いからである。この場合には、該気泡の光散乱による光学フィルタの曇値(ヘイズ)が上昇するという不都合を回避でき、透明性の高い光学フィルタを生産効率良く得ることができる。金属の電気抵抗値が増え電磁波遮蔽効果が損なわれやすくならないように、電磁波遮蔽機能の点を考慮すると、メッシュ状領域のライン部の高さは、1〜3μmとなるようにすることが更に好ましい。なお、メッシュ状領域のライン部の高さは、ライン部104を形成する層の厚みを全て含む総厚みをいう。例えば、ライン部104が導電体層のみから成る場合は、ライン部の高さは導電体層の厚さに等しいが、例えば、ライン部が導電体層、非導電性黒化層、及び非導電性防錆層とから成る場合は、ライン部の高さは導電体層、非導電性黒化層、及び非導電性防錆層の厚みの合計値となる。
また、メッシュ状領域のバイアス角度(メッシュのライン部と電磁波遮蔽層の外周辺とのなす角度)は、ディスプレイの画素ピッチや発光特性を考慮して、モアレが出難い角度に適宜設定すればよい。
このような、メッシュ状領域を有する導電体層が少なくとも積層されてなる電磁波遮蔽用シートを準備する方法としては、特に制限されず、例えば、次の4つの方法が挙げられる。
(1)PET基材11へ導電インキをパターン状に印刷し、該導電インキ層の上へ金属メッキする方法(例えば、特開2000−13088号公報)。
(2)PET基材11へ、導電インキ又は化学メッキ触媒含有感光性塗布液を全面に塗布し、該塗布層をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とした後に、該メッシュの上へ金属メッキする方法(例えば、住友大阪セメント株式会社新材料事業部新規材料研究所新材料研究グループ、“光解像性化学メッキ触媒”、[online]、掲載年月日記載なし、住友大阪セメント株式会社、[平成15年1月7日検索]、インターネット〈URL:http://www.socnb.com/product/hproduct/display.html〉)。
(3)PET基材11と金属箔とを接着剤層12で積層した後に、金属箔をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とする(例えば、特開平11−145678号公報)。
(4)PET基材11の一方の面へ、金属薄膜をスパッタ等により形成して導電処理層を形成し、その上に電解メッキにより金属メッキ層として金属層を形成したPET基材11を準備し、該金属メッキしたPET基材11の金属メッキ層及び導電処理層を、フォトリソグラフィー法でメッシュ状とする(例えば、特許第3502979号公報、特開2004−241761号公報)。
中でも、本発明においては特に、透明性及びメッシュ精度に優れ、ディスプレイ画像を良好に視認でき、さらに、製造工程において、反りや気泡の混入などが少なく、短い工程で歩留りがよく安価に製造できる点から、上記(4)の方法を用いることが特に好ましい。そこで、上記(4)の方法によりメッシュ状領域を形成している導電体層を有する電磁波遮蔽用シートを準備する方法を、詳細に説明する。
上記(4)の方法により形成された、PET基材11の一方の面に、メッシュ状領域を形成している導電体層が少なくとも積層されてなる電磁波遮蔽層について、その一例を図3に示す。図3は、図2のAA断面図、及びBB断面図である。図3(A)は開口部を横断する断面を示し、開口部103とライン104が交互に構成され、図3(B)はライン104を縦断する断面を示し、導電体層22からなるライン104が連続して形成されている。図3において、導電体層22は導電処理層23と金属メッキ層24(以下両者を総称して単に金属層とも称する)とを含むものである。
(導電処理層の形成)
上記のようなPET基材11に、上記(4)の方法においては、後述する金属電解メッキに先立ち導電処理を行い、導電処理層23を形成する。該導電処理の方法としては、公知の導電性を持つ材料の薄膜を形成すればよい。該導電性を持つ材料としては、例えば金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロムなどの金属、或いはこれらの金属の合金(例えば、ニッケル−クロッム合金)から成る。また、酸化スズ、ITO、ATOなどの透明な金属酸化物でもよい。該導電処理は単層あるいは多層(例えば、ニッケル−クロッム合金と銅層との積層)であってもよく、これらの材料を公知の真空蒸着法、スパッタリング法、無電解メッキ法などの方法で形成し導電処理層23とする。該導電処理層23の厚さは、メッキ時に必要な導電性が得られればよいので、0.001〜1μm程度の極薄い層であることが好ましい。
(金属メッキ層)
導電処理層23の面へ電解メッキ法により金属メッキ層24を形成して、金属メッキPET基材とする。金属メッキ層24の材料としては、例えば金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロムなど充分に電磁波をシールドできる程度の導電性を持つ金属、或いはこれらの金属を含む合金が適用できる。金属メッキ層24は単体でなくても、多層であってもよく、電解メッキのしやすさと導電性から銅又は銅合金が好ましい。本発明においては、上述のようにメッシュ状領域のライン部の高さを1〜3μmとすることが好ましいため、該金属メッキ層24の厚さは最大2μm程度であることが好ましい。上記メッシュ状領域のライン部の高さがこれ以下の厚さでは、金属の電気抵抗値が増え電磁波遮蔽効果が損なわれやすく、これ以上の厚さでは、メッシュに加工した際にライン部と開口部の段差が大きくなり、接着剤層を積層する際に気泡が残留し易くなる。また、所望する高精細なメッシュの形状が得られず、その結果、実質的な開口率が低くなり、光線透過率が低下し、さらに視角も低下して、画像の視認性が低下する。
(黒化層)
電磁波遮蔽用層13への外光を吸収させて、ディスプレイの画像の視認性を向上するために、メッシュ状領域を形成している導電体層22の観察側に黒化処理を行って、コントラスト感を出すことが好ましい。このために、図4に示されるように、金属メッキ層24の少なくとも片面に、必要に応じて、黒化層25A及び/又は25Bを設ける。該黒化層は金属メッキ層24面を粗面化するか、全可視光スペクトルに亘って光吸収性を付与する(黒化)か、或いは両者を併用するかの何れかにより行なう。また、PET基材11面に黒化層を設ける場合には、該PET基材へ導電処理を行い、黒色メッキ層(黒化層)25Aを設けた後に、金属メッキ層24を設ければよい。
黒化層25A、25Bとしては、金属酸化物、金属硫化物の形成や種々の手法が適用できる。鉄の場合には、通常スチーム中、450〜470℃程度の温度で、10〜20分間さらして、1〜2μm程度の酸化膜(黒化膜)を形成するが、濃硝酸などの薬品処理による酸化膜(黒化膜)でもよい。また、銅の場合には、銅を硫酸、硫酸銅及び硫酸コバルトなどからなる電解液中で、陰極電解処理を行って、カチオン性粒子を付着させるカソーディック電着が好ましい。カチオン性粒子を設けることでより粗化し、同時に黒色が得られる。カチオン性粒子としては、銅粒子、銅と他の金属との合金粒子が適用できるが、好ましくは銅‐コバルト合金の粒子である。カチオン性粒子の粒径は、黒濃度の点から、平均粒径0.1〜1μm程度が好ましい。
黒化層の好ましい黒濃度は0.6以上である。なお、黒濃度の測定方法は、COLOR CONTROL SYSTEMのGRETAG SPM100−11(キモト社製、商品名)を用いて、観察視野角10度、観察光源D50、照明タイプとして濃度標準ANSITに設定し、白色キャリブレイション後に、試験片を測定する。また、黒化層の光線反射率としては5%以下が好ましい。光線反射率は、JIS−K7105に準拠して、ヘイズメーターHM150(村上色彩社製、商品名)を用いて測定する。また、反射率の測定に換えて、色差計により反射のY値で表わしてもよく、この際にはY値として10以下が好ましい。
(防錆層)
さらに、金属メッキ層24の少なくとも片面を覆うように、また、黒化層を設けた場合には、黒化層25A及び/又は25Bの少なくとも片面を覆うように、防錆層26A及び/又は26Bを設けることが好ましい。
防錆層26A、26Bは、防錆機能と黒化層の脱落や変形を防止するために、少なくとも、黒化層上に設けることが好ましい。防錆層26Bとしては、ニッケル、亜鉛、及び/又は銅の酸化物、又はクロメート処理層が適用できる。ニッケル、亜鉛、及び/又は銅の酸化物の形成は、公知のメッキ法でよく、厚さとしては、0.001〜1μm程度、好ましくは0.001〜0.1μmである。
防錆層26Aを、PET基材11面の黒化層25A面に設ける場合には、PET基材11へ導電処理を行い、上記の26Bと同様の材料及び方法で防錆層26Aを設ければよい。この場合には、防錆層26A面へ、黒色メッキ層(黒化層25Aに相当する)、金属メッキ層24、さらに必要に応じて、黒化層25B、防錆層26Bを順次設ける。
黒化層25A、25B、及び防錆層26A、26Bは、少なくとも観察側に設ければよく、コントラストが向上してディスプレイの画像の視認性が良くなる。また、他方の面、即ちディスプレイ面側に設けてもよく、ディスプレイから発生する迷光を抑えられるので、さらに、画像の視認性が向上する。
次に、上述のように設けられたPET基材11上の導電体層を、フォトリソグラフィー法でメッシュ状とする工程について説明する。
まず、上記のように準備したPET基材11上の導電体層、例えばPET基材11上の金属層(金属メッキ層)24面へ、レジスト層を設け、メッシュパターン化し、レジスト層で覆われていない部分の金属層24をエッチングにより除去した後に、レジスト層を除去する所謂フォトリソグラフィー法で、メッシュ状の金属層とする。
さらに、既存の設備を使用でき、これらの製造工程の多くを連続的に行うことで、品質がよく、かつ、生産効率が高く歩留りがよく、安価に生産できる。
(フォトリソグラフィー法)
積層体の導電体層面へ、レジスト層をメッシュパターン状に設け、レジスト層で覆われていない部分の導電体層をエッチングにより除去した後に、レジスト層を除去するフォトリソグラフィー法で、メッシュ状とする。
(マスキング)
まず、PET基材11と導電体層22の積層体の導電体層側の面をフォトリソグラフィー法でメッシュ状とし、メッシュ状領域101を形成する。この工程も、帯状で連続して巻き取られたロール状の積層体を加工して行く(巻取り加工、ロール・ツウ・ロール加工という)ことが好ましい。積層体を連続的又は間歇的に搬送しながら、緩みなく伸張した状態で、マスキング、エッチング、レジスト剥離する。
まず、マスキングは、例えば、メッシュ状領域を形成する導電体層22上へ感光性レジストを塗布し、乾燥した後に、所定のパターン版(フォトマスク)にて密着露光し、水現像し、硬膜処理などを施し、ベーキングする。尚、感光性レジストのネガ型、ポジ型の何れも使用可である。感光性レジストがネガ型の場合は、パターン版のメッシュパターンはライン部が透明なポジ(陽画)とする。又感光性レジストがポジ型の場合は、パターン版のメッシュパターンは開口部が透明なネガ(陰画)とする。又、露光パターンとしては、電磁波遮蔽用シートとして所望のパターンであり、最低限メッシュ状領域のパターンから構成される。更に必要に応じて、図5の如く、メッシュ状領域の外周に接地用領域のパターン102を追加する。
レジストの塗布は、巻取り加工では、帯状の積層体(PET基材11と、導電体層22との積層体)を連続又は間歇で搬送させながら、メッシュ状領域を形成する導電体層22面へ、カゼイン、PVA、ゼラチンなどのレジストをディッピング(浸漬)、カーテンコート、掛け流しなどの方法で行う。また、レジストは塗布ではなく、ドライフィルムレジストを用いてもよく、作業性が向上できる。
ベーキングはカゼインレジストの場合、200〜300℃で行うが、積層体の反りを防止するために、できるだけ低温度が好ましい。
(エッチング)
マスキング後にエッチングを行う。該エッチングに用いるエッチング液としては、エッチングを連続して行う場合には循環使用が容易にできる塩化第二鉄、塩化第二銅の溶液が好ましい。また、該エッチングは、帯状で連続する鋼材、特に厚さ20〜80μm程度の薄板をエッチングするカラーTVのブラウン管用のシャドウマスクを製造する設備と、基本的に同様の工程である。即ち、該シャドウマスクの既存の製造設備を流用でき、マスキングからエッチングまでが一貫して連続生産できて、極めて効率がよい。エッチング後は、水洗、アルカリ液によるレジスト剥離、洗浄を行ってから乾燥すればよい。このようにして形成された、メッシュ開口部の表面はPET基材が露出しているので、メッシュ開口部の透明性がよい。
メッシュ状の電磁波遮蔽層13が、PET基材11に、接着剤層12を介して積層される場合は、接着剤層の接着剤としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系、酢酸ビニル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポリビニルブチラール系、フェノール系、エポキシ系、石油ロジン系の接着剤が挙げられる。
(調色粘着剤層、平坦化層)
本発明においては、PET基材15の一方の面に近赤外線吸収層16を形成し、他の面に調色粘着剤層14を形成し、該調色粘着剤層14は、積層後においてメッシュ状領域を平坦化する平坦化層機能をも有する。この点から、調色粘着剤層14は、透明でメッシュの導電体層との接着性が良く、次工程の接着剤との接着性がよいものであればよい。特に積層時に流動性がよく、メッシュ内部に気泡などが残留することのないものが特に好ましい。該調色粘着剤層を構成する粘着剤として用いる樹脂としては、特に限定されず各種の天然又は合成樹脂が適用できるが、樹脂の耐久性、塗布性、平坦化しやすさ、平面性などから、アクリル系の紫外線硬化樹脂が好適である。
調色粘着剤層14は、予め調色用色素を含む粘着剤を剥離フィルムに挟持された状態のものを準備し、これを、近赤外線吸収層が形成されたPET基材15の反対側の面に積層してもよい。また、積層は、光学フィルタ全体を積層する工程で行ってもよい。
調色粘着剤層14は、近赤外線(約800nm〜1100nm)の吸収、及びPDPからのNe(ネオン)発光スペクトルである595nmの波長を吸収する色素を使用することができる。具体的には、800nm以上の波長の透過率を10%以下とし、595nmの波長の透過率を20%以下とするように調色色素を用いることができる。近赤外線の吸収を図ることで、赤外線リモコンの誤動作等を低減でき、595nmの波長を吸収することで、オレンジ色成分を低減し、赤色純度を向上させることができる。そしてこの調色粘着剤層14の色調をCIEの色度図上の座標x=0.301、y=0.311に調色し、PDPからの赤色成分を吸収し、色調補正を行うようにする。この調色は、上記赤外線吸収色素に更に他の色素を使用し、上記座標値の色調にすることを意味する。
なお、本発明においては、中でも、調色粘着剤層14は、前記電磁波遮蔽層13のメッシュ部と、接着及び積層時に流動性を有する粘着剤層であることが好ましい。尚、ここで云う流動性とは、外力に対して復元力を持たないか、或いは持っても僅かで、事実上無制限に変形、変位する性質を云う。例えば水の様なNewton粘性、ダイラタンシー又はチキソトロピック(非Newton)粘性、或いはクリープ変形性を包括していう。このような場合には、電磁波遮蔽層のメッシュ面が平坦化されていないものであっても、電磁波遮蔽層と光学フィルタの積層及び接着時にメッシュの開口部内の隅々にまで粘着剤が行き渡るため、開口部内に気泡が残留することを防止できる。従って、メッシュ面への平坦化工程を省略しながら、気泡の光散乱による光学フィルタの曇値(ヘイズ)が上昇するという不都合を回避でき、透明性の高い光学フィルタを生産効率良く得ることができる。従って本発明における前記粘着剤層が有する流動性は、粘着剤層が変形してメッシュ状領域開口部内の空気と置換し、該開口部を充填し得る程度の流動性とする。本発明における粘着剤層が有する流動性は、目安として、該粘着剤がメッシュ面に圧着される時に、50Pa・s以下、好ましくは10Pa・s程度(C型回転粘度計での測定値。接着時の温度に於ける値。)の粘度を有することが好適な高流動性ものとして挙げられる。又粘度が50Pa・s超過の低流動性の粘着剤を用いた場合でも、接着時に粘着剤層を加熱し、更に電磁波遮蔽層側から真空吸引すれば、上記気泡残留を解消することが可能である。但し、電磁波遮蔽層のメッシュ開口部を充填し、連続状光学フィルタ部材2と積層した以降は、必要に応じて、該粘着剤の流動性を低下させてもよい。即ち、電磁波遮蔽層との接着時においては、メッシュ開口部を確実に充填する都合上、粘着剤の流動性は高い程好ましい。しかしながら、接着及び積層後においては、粘着剤は流動性がないことが重要であり、電磁波遮蔽層と連続状光学フィルタ部材2との積層界面から粘着剤が流出したり、粘着剤層中に色素(着色剤)を添加した場合の該色素の変褪色を促進することがない粘着剤を選択して使用すればよい。
流動性を有する粘着剤層としては、接着及び積層時に流動性を有すれば良く、例えば、溶剤で溶解又は分散して流動化(液状化)した樹脂からなる粘着剤層、溶剤で溶解又は分散することなくそれ自体室温で流動性を有する天然ゴムや合成樹脂、或いは反応モノマー中にその重合体が溶解しているようなシロップ型の粘着剤からなる粘着剤層などあってもよい。また、適宜温度をかけることにより溶融して流動性を有するホットメルト型の粘着剤層であってもよい。更に、室温で液状の重合反応性モノマーを含有する粘着剤層であって、積層後に光及び/又は熱により硬化させる形態をとる粘着剤層であってもよい。中でも、粘着剤層の流動性を低下させる方法としては、例えば、予め粘着剤層中に架橋剤を添加し、電磁波遮蔽層と接着した以後、加熱、紫外線照射等により、粘着剤を架橋ないしは重合せしめる方法等が好適な方法として挙げられる。
これらの中でも、流動性を有する粘着剤が好ましい。
ここで粘着剤とは、接着剤の1種のことであり、接着剤のうち、接着の際には単に適度な、通常、軽く手で押圧する程度の加圧のみにより、表面の粘着性のみで接着可能なものをいう。
粘着剤の接着力発現には、通常特に、加熱、加湿、放射線(紫外線や電子線等)照射といった物理的なエネルギー乃至作用が不要で、かつ重合反応等の化学反応も不要である。
また、粘着剤は、接着後も再剥離可能な程度の接着力を経時的に維持し得るものである。
このような粘着剤としては、特に制限はなく、公知の粘着剤として慣用されているものの中から、適度な粘着性(接着力)、透明性、塗工適性を有し、本発明において使用する光学フィルタの透過スペクトルを実質的に変化させることの無いものを適宜選択する。
好適に用いられる粘着剤としては、アクリル系粘着剤が挙げられる。アクリル系粘着剤は、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを含んで重合させたものである。炭素原子数1〜18程度のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとの共重合体であるのが一般的である。なお、本発明において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。
ここで使用される(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸sec-プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸sec-ブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル及び(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。
また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常はアクリル系粘着剤中に30〜99.5質量%の量で共重合されている。
また、アクリル系粘着剤を形成するカルボキシル基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノブチル及びβ-カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基を含有するモノマーを挙げることができる。
さらに、本発明で用いられるアクリル系粘着剤には、上記の他に、アクリル系粘着剤の特性を損なわない範囲内で他の官能基を有するモノマーが共重合されていてもよい。他の官能基を有するモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル及びアリルアルコール等の水酸基を含有するモノマー;(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド及びN-エチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;N-メチロール(メタ)アクリルアミド及びジメチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド基とメチロール基とを含有するモノマー;アミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びビニルピリジン等のアミノ基を含有するモノマーのような官能基を有するモノマー;アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸グリシジルエーテルなどのエポキシ基含有モノマーなどが挙げられる。この他にもフッ素置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリロニトリルなどのほか、スチレン及びメチルスチレンなどのビニル基含有芳香族化合物、酢酸ビニル、ハロゲン化ビニル化合物などを挙げることができる。
さらに、本発明で用いられるアクリル系粘着剤には、上記のような他の官能基を有するモノマーの他に、他のエチレン性二重結合を有するモノマーを使用することができる。ここでエチレン性二重結合を有するモノマーの例としては、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル及びフマル酸ジブチル等のα,β-不飽和二塩基酸のジエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルエーテル;スチレン、α-メチルスチレン及びビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;(メタ)アクリロニトリル等を挙げることができる。
また、上記のようなエチレン性二重結合を有するモノマーの他に、エチレン性二重結合を2個以上有する化合物を併用することもできる。このような化合物の例としては、ジビニルベンゼン、ジアリルマレート、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ-ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。
さらに、上記のようなモノマーの他に、アルコキシアルキル鎖を有するモノマー等を使用することができる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-エトキシブチルなどを挙げることができる。
アクリル系粘着剤の市販品としては、例えば、巴川製紙所製の、商品名TU−41A、TD−06、日東電工製の、No.591、No.5915、No.5919M、No.595B、CS9621、LA−50、LA−100、HJ−9210、HJ−9150W等が好適に用いられる。
また、ゴム系粘着剤としては、主成分として、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などの中から選ばれた少なくとも1種を含有するものが用いられる。
また、粘着剤層には、酸化防止剤を配合することが好ましい。得られる光学フィルタの粘着剤層と電磁波遮蔽層との界面で、粘着剤に含まれる酸成分によって電磁波遮蔽層が酸化され、色変化が起きるのを防ぐことができる。
さらに、粘着剤層には、所望に応じて、イソシアネート化合物等の架橋剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、充填剤等を配合することができる。
また、前記同様に、調色粘着剤層14、粘着剤層17中に金属化合物系微粒子を添加して、屈折率をPET基材11とPET基材15及びPET基材15とPET基材18の中間又は、PET基材の屈折率に近似させると、PET基材との界面での外光反射が抑えられて、コントラストが向上する。
(近赤外線吸収層)
近赤外線吸収層16は、PET基材15に、近赤外線吸収色素をバインダ樹脂へ含有させて塗布すればよい。近赤外線吸収色素としては、光学フィルタが代表的な用途であるPDPの前面に適用される場合、PDPがキセノンガス放電を利用して発光する際に生じる近赤外線領域、即ち、800nm〜1100nmの波長域を吸収するもの、該帯域の近赤外線の透過率が20%以下、更に15%以下であることが好ましい。同時に近赤外線吸収層は、可視光領域、即ち、380nm〜780nmの波長域で、十分な光線透過率を有することが望ましい。近赤外線吸収色素としては、具体的には、ポリメチン系化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、イモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、アミニウム系化合物、ピリリウム系化合物、セリリウム系化合物、スクワリリウム系化合物、銅錯体類、ニッケル錯体類、ジチオール系金属錯体類の有機系近赤外線吸収色素、酸化タングステン系化合物、酸化スズ、酸化インジウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化ニッケル、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アンモン、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化ランタン、酸化ニオブ、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化タンタル、及び酸化セシウム、硫化亜鉛、更には、PrB6、LaB6、CeB6、NdB6、CaB6等六ホウ化物等の無機系近赤外線吸収色素、を1種、又は2種以上を併用することができる。
また、バインダ樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂や、熱又は紫外線などで硬化するエポキシ、アクリレート、メタアクリレート、イソシアネート基などの反応を利用した硬化タイプなどが適用できる。
また、PET基材を用いることなく、近赤外線吸収機能を有する市販フィルム(例えば、東洋紡績社製、商品名No2832)を直接接着剤で積層してもよい。
近赤外線吸収層の厚さは、通常、5〜30μmである。
(反射防止層)
また、機能層のうち、反射防止層〔AR(Anti Reflection〕層とも略称)としては、PET基材18に例えば、低屈性率層と高屈折率層とを交互に積層した多層構成が一般的であり、蒸着やスパッタ等の乾式法で、或いは塗工等の湿式法も利用して形成することができる。なお、低屈折率層はケイ素酸化物、フッ化マグネシウム、フッ素含有樹脂等が用いられ、高屈折率層には、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等が用いられる。
(ネオン光吸収層)
さらに、機能層が、ネオン光吸収層及び防汚層を有する光学フィルタとすることができる。
ネオン光吸収層は、光学フィルタがプラズマディスプレイ用として用いられる際には、PDPから放射されるネオン光を吸収するべく設置される。ネオン光の吸収領域は波長550〜640nmであり、波長550nmにおける光線の透過率が50%以下になるように設計することが好ましい。ネオン光吸収層は、少なくとも550〜640nmの波長領域内に吸収極大を有する色素として従来から利用されてきた色素を近赤外線吸収層の説明において例示したバインダ樹脂に分散させて形成することができる。該色素の具体例としては、シアニン系、オキソノール系、メチン系、サブフタロシアニン系もしくはポルフィリン系等を挙げることができる。
さらに、ネオン光吸収能を有する前記色素を接着剤又は粘着剤に添加して、粘着剤層とネオン光吸収層を兼ねることができる。
(防汚層)
また、機能層のうち、防汚層は、一般的に、撥水性、撥油性のコートで、シロキサン系、フッ素化アルキルシリル化合物などが適用できる。撥水性塗料として用いられるフッ素系或いはシリコーン系樹脂を好適に用いることができる。例えば、反射防止層の低屈折率層をSiO2により形成した場合には、フルオロシリケート系撥水性塗料が好ましく用いられる。
(ハードコート層)
また、機能層のうち、ハードコート層〔HC(Hard Coat)層とも略称〕としては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートプレポリマー、或いは、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーを単独で或いはこれらのモノマー或いはプレポリマーの中から2種以上選択して組み合わせて配合した電離放射線硬化性樹脂を用いた塗膜として形成するとことができる。
なおここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する複合的表記である。
(防眩層)
また、機能層のうち、防眩層〔AG(Anti Glare)層とも略称〕としては、樹脂バインダ中にシリカなどの無機フィラーを添加した塗膜形成や、或いは賦形シートや賦形版等を用いた賦形加工により、層表面に外光を乱反射する微細凹凸を設けた層として形成することができる。樹脂バインダの樹脂としては、表面層として表面強度が望まれる関係上、硬化性アクリル樹脂や、上記ハードコート層同様に電離放射線硬化性樹脂等が好適には使用される。
また、本発明は、プラズマディスプレイパネルと、プラズマディスプレイパネルの前面に貼り合わされた前記の光学フィルタとを備えたプラズマディスプレイをも提供する。貼り合わせは、粘着剤層20によって、プラズマディスプレイの画像表示ガラス板Gに、前面板として光学フィルタ10を直接貼り付けるものである。粘着剤層20は、耐衝撃層としての機能も有する。
PDP表示パネル面に貼り付ける方法としては特に制限はないが、通常圧着方式が用いられる。
[光学フィルタの形状及び寸法]
次に、光学フィルタの形状及び寸法について説明する。
本発明の光学フィルタは、第一に、適用されるディスプレイの画像表示領域の全領域を均一に当該光学フィルタの機能を発揮させるために、適用されるディスプレイの画像表示領域を全て覆うことが可能な形状及び寸法を有する必要がある。従って、本発明の光学フィルタは、第一に、後述の図5に示す上記電磁波遮蔽層13のディスプレイの画像表示領域に対峙する部分30を全て覆うことが可能な形状及び寸法を有する。
ここで、上記画像表示領域とは、ディスプレイの表示側から見た場合に外枠体による枠の内側全体の領域をいい、当該枠の内側であって実質的に画像を表示している領域の外側に実質的に画像を表示していない黒い領域(縁取り)が存在する場合には、ここは本来画像表示領域外である。但し、実用上好ましくは当該黒い領域の部分も目に触れる以上は外観が画像表示領域と異なることは違和感がある。よって便宜上、当該黒い領域も画像表示領域に含めて扱うことが好ましい。
また、電磁波遮蔽層13のディスプレイの画像表示領域に対峙する部分とは、電磁波遮蔽層13のメッシュ状領域101のうち、適用されるディスプレイの画像表示領域を全て覆うように画像表示領域に対面させる領域をいい、画像表示領域と概略同じ形状及び寸法を有する領域である。通常は、ディスプレイの画像表示領域との位置合わせを容易にするために、ディスプレイの画像表示領域と比べて若干(数mm程度)大きめにする場合が多い。
一方、本発明においては枚葉化光学フィルタ部材2を電磁波遮蔽部材1と積層すると同時に電磁波遮蔽層13上に接地部を確保するために、本発明に用いられる光学フィルタは、上記電磁波遮蔽層13の接地用領域の少なくとも一部を露出することが可能な形状及び寸法を有する。この接地用領域は、本来メッシュ形成が不要であるが、メッシュが形成されていても良い。また露出される部分は、ディスプレイの画像表示領域に対峙する部分の外縁部に存在するメッシュ状領域の一部を含んでいても良い。
上記電磁波遮蔽層13の接地用領域の少なくとも一部を露出することが可能な形状及び寸法を有するためには、電磁波遮蔽部材1が実際にディスプレイ用光学フィルタとして用いられる際の一枚分の電磁波遮蔽部材1の全領域と全く同じの形状及び寸法とすることはできず、電磁波遮蔽部材1の一枚分の全領域によって覆われるような、すなわち、電磁波遮蔽部材1の一枚分の全領域よりも小さい寸法を有する必要がある。しかしながら、該接地用領域の少なくとも一部を露出することが可能であれば良いので、上述のように必ずしも上記画像表示領域や電磁波遮蔽層13のディスプレイの画像表示領域に対峙する部分の概略相似の形状でなくても良く、例えば図6(A)のように電磁波遮蔽部材1の一枚分の領域の縁部に重なる線が存在しながら一部のみが露出部40となるような形状であっても良いし、また図6(B)のように例えば電磁波遮蔽部材1の一枚分の領域の縁部が重なりながら露出部40が中抜きとなるような形状であっても良い。
また、光学フィルタ部材2の寸法は、電磁波遮蔽部材1の一枚分の領域と比べて、各辺を例えば1mm〜20mm程度、更に好ましくは1mm〜10mm、特に好ましくは2mm〜5mm程度ずつ小さくすることができる。
枚葉化光学フィルタ部材2は、予め所定の寸法及び形状を有する枚葉化されたPET基材を用いてその上に光学フィルタ部材2の機能層を積層することにより作製しても良いが、ロール状に作製された光学フィルタ部材2を適宜切断することにより得る方が生産性効率の点から好ましい。
<上記電磁波遮蔽層の縁部を露出させる工程>
当該工程では、上記枚葉化光学フィルタ部材2の接着剤層側を、上記電磁波遮蔽部材1の電磁波遮蔽層13側に向け、且つ上記枚葉化光学フィルタ部材2が上記電磁波遮蔽層13におけるディスプレイの画像表示領域に対峙する部分直上に対峙する様に位置合わせした状態で、上記電磁波遮蔽部材1に上記枚葉化光学フィルタ部材2を接着、及び積層すると共に、上記電磁波遮蔽層13の接地用領域の少なくとも一部を露出させる。
このような本発明のディスプレイ用光学フィルタの製造方法について、図面を用いて具体的に説明する。図7は、本発明のディスプレイ用光学フィルタの製造方法の(C)工程の一例を示す工程図である。図7(A1)は上記枚葉化光学フィルタ部材2が、上記電磁波遮蔽部材1の電磁波遮蔽層13におけるディスプレイの画像表示領域に対峙する部分直上に対峙する様に位置合わせした状態を示す断面図であり、図7(A2)は当該位置あわせをした状態を示す平面図である。図7においては、電磁波遮蔽部材1は、枚葉化されたものが図示されているが、電磁波遮蔽部材1は連続帯状のまま、枚葉化光学フィルタ部材2を積層しても良い。
本工程においては、まず、図7(A1)に示すように、上記枚葉化光学フィルタ部材2の調色粘着剤層14側を、上記電磁波遮蔽部材1の電磁波遮蔽層側13に向け、且つ図7(A2)に示すように、上記枚葉化光学フィルタ部材2が上記電磁波遮蔽部材1、或いは連続帯状の電磁波遮蔽層を用いる場合には電磁波遮蔽層の一枚分の全領域50中におけるディスプレイの画像表示領域に対峙する部分30直上に、当該画像表示領域に対峙する部分30を全て覆うように対峙させて位置合わせをする。この位置合わせをする際には、電磁波遮蔽部材1上に見当マークを付したり、光センサーを利用する等して、位置精度を上げることが好ましい。
上記のように位置合わせをした状態で、次に、図7(B1)に示すように、電磁波遮蔽部材1に光学フィルタ部材2の調色粘着剤層14を接着、及び積層すると共に、上記電磁波遮蔽部材1の接地用領域の少なくとも一部を露出させる。露出部40としては、接地が可能となるように適宜設計されれば特に制限されないが、通常四角形の電磁波遮蔽層の4辺周囲の画像表示に影響しない部分を額縁状に設けられることが多い。電磁波遮蔽層13の縁部の全周囲を露出させなくても、一辺のみを露出させても良いし、一部分を一又は数箇所露出させても良い。
以上のような工程を含む製造方法により製造された光学フィルタは、該光学フィルタの接地のために行う、電磁波遮蔽部材1上からの他の光学フィルタ部材2の剥離除去工程を有さずに電磁波遮蔽層の露出及び接地が可能である。ディスプレイ1台毎に1回ずつ実施する必要が有る剥離除去工程を有しないため、まとめて量産加工可能であって生産効率が良い。
また、特に、前記電磁波遮蔽層として、前記メッシュ状領域のライン部の高さが3μm以下、メッシュの開口部の間口幅が150μm以上であり、且つメッシュの開口部に平坦化層の被覆の無い電磁波遮蔽層を用いると共に、前記光学フィルタ部材2として、接着及び積層時に流動性の調色粘着剤層を有する光学フィルタ部材2を用いる場合には、上述したようなメッシュ状領域の平坦化工程が不要であり、余分な材料及び工程を削減することが可能な上、優れた透明性を有する光学フィルタを生産効率良く得ることができる。
本発明に係る製造方法によって得られるディスプレイ用光学フィルタは、透明性が高いものが得られることが好ましく、ヘイズが3以下であることが好ましい。
ここでヘイズは、JIS K7105−1981に準拠した方法により測定された値を意味する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。
実施例1
(1)粘着剤層付き電磁波遮蔽部材1の製造
図5(A)の平面図に示す電磁波遮蔽部材1を次の様にして作製した(図3参照)。
PET基材11として厚さ100μmで片面にポリエステル樹脂系プライマー層を形成した、連続帯状の無着色透明な2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用意した。
このPET基材のプライマー層上に、スパッタ法で、順次、厚さが0.1μmのニッケル−クロム合金層及び厚さが0.2μmの銅層(導電体層の一部)を設けて導電処理層23とした。
該導電処理層面に、硫酸銅浴を用いた電解メッキ法で厚さが2.0μmの銅の金属メッキ層24を設け、これら導電処理層23及び金属メッキ層24の両層を導電体層22として形成して、PET基材上に導電体層が直接形成された銅貼り積層シートを作製した。
次いで、該導電体層22上に黒化層25Bを形成した。具体的には、アノードにニッケル板を使用し、硫酸ニッケルアンモニウム水溶液と硫酸亜鉛水溶液とチオシアン酸ナトリウム水溶液との混合水溶液からなる黒化処理メッキ浴に、上記銅貼り積層シートを、浸漬して電解メッキを行って黒化処理して、ニッケル−亜鉛合金からなる黒化層25Bを、露出している導電体層全面に被覆形成して、導電体層部材(導電処理層23、金属メッキ層24、及び黒化層25B)が積層されたシートを得た。
次いで、上記積層シートに対して、その導電体層部材をフォトリソグラフィー法を利用したエッチングにより、開口部103及びライン部104とから成るメッシュ状領域101、及びメッシュ状領域101の4周を囲繞する外縁部に額縁状の接地用領域102を形成した(図5参照)。
エッチングは、具体的には、カラーTVシャドウマスク用の製造ラインを利用して、連続帯状の上記積層シートに対してマスキングからエッチングまでを一貫して行った。すなわち、上記積層シートの導電体層面全面に感光性のエッチングレジストを塗布後、所望のメッシュパターンを密着露光し、現像、硬膜処理、ベーキングして、メッシュのライン部に相当する領域上にはレジスト層が残留し、開口部に相当する領域上にはレジスト層が無い様なパターンにレジスト層を加工した後、塩化第二鉄水溶液で、導電体層及び黒化層を、エッチング除去してメッシュ状の開口部を形成し、次いで、水洗、レジスト剥離、洗浄、乾燥を順次行った。
メッシュ状領域のメッシュの形状は、その開口部が正方形で非開口部となる線状部分のライン幅は10μm、そのライン間隔(ピッチ)は300μm、ライン部の高さは2.3μm、長方形の枚葉シートに切断した場合に、該長方形の長辺に対する劣角として定義されるバイアス角度は49度であった。また、メッシュ状領域101は、完成された光学フィルタを画像表示装置(ディスプレイ)前面に装着した際に、該ディスプレイの画像表示領域に対峙する部分30(図参照)が存在し、又該メッシュ状領域101の周縁部には、光学フィルタ部材2を四角形の枚葉シートに切断した時に、その四辺外周に接地用領域102として開口部が無い幅15mmの額縁部を残す様なパターンに設計した。このようにして、平坦化層の無い、電磁波遮蔽部材1を得た。
一方、電磁波遮蔽部材1のPET基材11の他方の面にPDPの表示ガラス板に貼り付けるための粘着剤層20を以下のように形成した。
先ず、粘着剤層20の屈折率を、表示ガラス板の屈折率1.55とPET基材の屈折率1.65の中間である1.58にすべく、アクリル系粘着成分(総研化学社製:SK2094)に金属化合物系微粒子として、屈折率が2.2程度で平均粒子径10nmのTiO2を10質量%添加した粘着剤コート液を準備した。
これを、表面に剥離剤がコートされた厚み100μmのPETフィルム(離型フィルム)にコートし、このコート層上に表面に剥離層が形成された前記と同一のPETフィルムを重ね、紫外線硬化装置に挿通して、連続ロール巻き状の硬化した厚み500μmの粘着剤層とした。
粘着剤層の厚みは、表示ガラス板Gに貼着使用時の、衝撃吸収層としての役割も考慮して、500μmの厚みとした。
この粘着剤層の屈折率を、25℃の雰囲気下、ナトリウムD線を照射してアッベ屈折率計にて屈折率を測定した。屈折率は1.58であった。
この粘着剤層のPET基材と接触する側の離型フィルムを剥離しつつ、連続状電磁波遮蔽部材1をロールから連続供給し、一対のゴムローラー間で線圧98N/cmで圧接し、粘着剤層付の電磁波遮蔽部材1を得た。
(2)枚葉化光学フィルタ部材2の製造
次いで、上記電磁波遮蔽部材1上に積層すべき枚葉化光学フィルタ部材2を用意した。光学フィルタ部材2の層構成としては、反射防止層19/ネオン光吸収粘着剤層17(粘着剤層17はネオン光吸収層を兼用)及び近赤外外線吸収層16/調色粘着剤層14(粘着剤層14は調色層を兼用)の構成のものを準備した。
PET基材としては、紫外線吸収剤を練込んで成る透明な、厚さ100μmの2軸延伸PETフィルムであるテトロンフィルム(帝人(株)製、商品名「HBタイプ」)をPET基材15、18として用いた。
反射防止層19は、PET基材層18の上に、高屈折率層と低屈折率層を順次形成した物から構成した。
ここで、高屈折率層は、ジルコニア超微粒子を紫外線硬化性樹脂中に分散させた組成物(JSR(株)製、商品名「KZ7973」)の厚さ3μm、屈折率1.69の硬化物層から成る。
また、低屈折率樹脂層は、フッ素樹脂系の紫外線硬化性樹脂(JSR(株)製、商品名「TM086」)の厚さ100nm、屈折率1.41の硬化物とした。
また、PET基材18の反射防止層19とは反対側に粘着剤層17を形成し、且つ該粘着剤層17中に、ネオン光吸収剤を添加することにより、該粘着剤層をネオン光吸収層と兼用した。
ネオン光吸収剤としてシアニン系色素(旭電化工業株式会社製、商品名「TY−167」)を、又近赤外線吸収剤として、ジイモニウム系色素(日本カーリット社製、商品名「CIR1085」)、フタロシアニン系色素(日本触媒社製、商品名「IR12」)、及びフタロシアニン系色素(日本触媒社製、商品名「IR14」)を添加した。さらに、平均粒子径10nmの金属化合物系微粒子TiO2を10質量%添加した。
調色粘着剤層14及びネオン光吸収層17の粘着剤としては、低流動性のアクリル樹脂系の粘着剤(製造元;日東電工(株)製、商品名;CS9621)を用い、粘着剤層の厚みを25μmとした。
前記と同様に測定した調色粘着剤層14の屈折率は1.58、粘着剤層17の屈折率は1.54であった。
上記の反射防止層と近赤外線防止層が形成されたPET基材をそれぞれ重ね合せて、粘着剤層17を介在させて積層し、電磁波遮蔽層13のメッシュ上領域の画像表示領域と対峙する部分30(長方形)と同形状で、且つ寸法は縦横共に4mmずつ大きく裁断し、1枚の枚葉化光学フィルタ部材2とした。
(3)光学フィルタの製造
そして、得られた該粘着剤層付き電磁波遮蔽部材1と該枚葉化光学フィルタ部材2とを、図7の如く、調色粘着剤層14が電磁波遮蔽層13の該メッシュ状領域101と対向する向きで、且つ該枚葉化光学フィルタ部材2が、該メッシュ状領域101の画像表示領域と対峙する部分30を全部被覆し、しかも該接地用領域102の内周側2mmは該枚葉化光学フィルタ部材2で被覆され、一方、該接地用領域102の外周側13mmは何も被覆されずに導電体層が露出する様に位置合わせした上で、互いに接着積層した。この際の積層条件としては、真空ポンプを使って、電磁波遮蔽層側から吸引し、且つ枚葉化光学フィルタ部材2側から80℃の温風吹付けにより、加熱加圧状態で積層(所謂オートクレーブ加工)し、光学フィルタ10を得た。
この、光学フィルタを、42インチのPDP(日立社製:W37P−H8000)の画像表示ガラス板に貼着し、以下のような方法で明所コントラストを測定したところ、約8%明所コントラストが向上した。これらの結果をまとめて表1に示す。
実施例2
実施例1のPET基材が2層付きの光学フィルタ部材2に替えて、PET基材(18)の片面に反射防止層、もう一方の面に(近赤外線吸収層+ネオン吸収層)を形成し、(近赤外線吸収層+ネオン吸収層)側に色調層を兼ねる粘着剤層14を形成したものを用いた以外は、実施例1と同様にして、光学フィルタを得た。
粘着剤層14には、実施例1と同一の金属化合物系微粒子を同一量添加し、屈折率は、1.52〜1.54で厚み25μmであった。
比較例1
実施例1の粘着剤層20、14、17において、金属化合物系微粒子を添加することなく屈折率を調整しない他は、実施例1と同様の光学フィルタを得た。
比較例2
実施例2において、粘着剤層14に金属化合物系微粒子を添加することなく屈折率を調整しない他は、実施例2と同様の光学フィルタを得た。
〔性能評価方法〕
上記、各実施例、及び比較例に対して、以下の点を評価した。各実施例、比較例における層構成、厚み、屈折率と、光学フィルタの反射率、透過率、明所コントラストによる評価をまとめて表1に示す。
(1)屈折率
前記の通りナトリウムD線を用い、25℃下、アッベの屈折計で測定した。
(2)コントラスト
図8に示すように、PDPの中心部から294mmの位置にガラスフィルタ、315mmの位置にフィルムフィルタを配した輝度計(トプコン社製、TOPCON bm−7)を配し、蛍光灯を2灯、図8に示す距離に配置し、明所コントラストを測定した。
(3)反射率及び透過率
分光光度計(島津製作所製:UV−3100PC)を用い、反射率および透過率測定をおこなった。
Figure 2007264578
表1の結果より、粘着剤層の屈折率を調整した実施例1の明所コントラストが270に対して、粘着剤層に金属化合物系微粒子を添加しない比較例1では、明所コントラストが250であり、実施例1は8%のコントラストの向上が認められた。また、実施例1よりPET基材を一層減らし、粘着剤層の屈折率を調整した実施例2と、屈折率を調整しない比較例2において、明所コントラストがそれぞれ273、263であり、層数を減らすことによって明所コントラストの向上が認められた。実施例2では、従来ベースの明所コントラストを比較例1の構成とすると、9%向上していると認められる。なお、比較例1では、粘着剤層の厚みを800μmとしたものも作製し評価した。
本発明のPDPの画像表示ガラス板前面に直接貼り付ける光学フィルタは、PET基材の一方の面に粘着剤層を有すると共に、他方の面に機能層を有し、かつ、前記粘着剤層の屈折率が、前記画像表示ガラス板の屈折率とPET基材の屈折率との中間に位置するように調整したので、画像表示ガラス板やPET基材の界面での反射が抑制され、明所コントラストが向上し、PDPの映像を高コントラストで視認でき、かつ、長尺ロール状の材料を連続的に供給しつつ量産ができるので、高機能の光学フィルタを低コストで提供できる有用な発明である。
図1は、本発明の実施形態例1の光学フィルタの断面構造説明図。 本発明の導電体層のメッシュ状領域101の一例を示す斜視図である。 本発明に用いられる電磁波遮蔽層の一例を示す図である。 本発明に用いられる電磁波遮蔽層の他の一例を示す図である。 図5(A)は、本発明に用いられる電磁波遮蔽層の一単位を示す平面図であり、図5(B)は、本発明に用いられる電磁波遮蔽層の一例の断面図である。 本発明における電磁波遮蔽層の露出部の一例を示す図である。 本発明の光学フィルタの枚葉製造における接着、積層工程の一例を示す図である。 コントラスト評価系の説明図である。
符号の説明
1 電磁波遮蔽部材
2 光学フィルタ部材
11、15、18 PET基材
12 接着剤層
13 電磁波遮蔽層
14 (調色)粘着剤層
16 近赤外線吸収層
17 粘着剤層(兼ネオン光吸収層)
19 反射防止層(AR層)
20 粘着剤層(兼耐衝撃層)
21 機能層
22 導電体層
23 導電処理層
24 金属メッキ層
101 メッシュ状領域
40、102 接地用領域
103 開口部
104 ライン部

Claims (9)

  1. プラズマディスプレイの画像表示ガラス板前面に板として直接貼り付ける光学フィルタであって、
    ポリエチレンテレフタレート基材の一方の面に粘着剤層を有すると共に、他方の面に機能層を有し、かつ、前記粘着剤層の屈折率が、前記画像表示ガラス板の屈折率とポリエチレンテレフタレート基材の屈折率との中間に位置するように調整したことを特徴とする光学フィルタ。
  2. 粘着剤層が、アクリル系粘着成分と屈折率調整用の平均粒径が500nm以下の金属化合物系微粒子を含む請求項1に記載の光学フィルタ。
  3. 金属化合物系微粒子の平均粒径が5〜200nmである請求項2に記載の光学フィルタ。
  4. 粘着剤層中の金属化合物系微粒子の含有量が1〜30質量%である請求項2又は3に記載の光学フィルタ。
  5. 粘着剤層の屈折率が、厚み方向に均質である請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルタ。
  6. 粘着剤層の屈折率が、ポリエチレンテレフタレート基材面から、該粘着剤層の外表面に向けて、連続的又は段階的に変化する請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルタ。
  7. 機能層が、電磁波遮蔽層、近赤外線吸収層及び反射防止層を有する請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルタ。
  8. 機能層が、さらに調色層、ネオン光吸収層及び防汚層を有する請求項7に記載の光学フィルタ。
  9. プラズマディスプレイパネルと、プラズマディスプレイパネルの画像表示ガラス板前面に該粘着剤層を介して貼り合わされた請求項1〜8のいずれかに記載の光学フィルタとを備えたことを特徴とするプラズマディスプレイ。
JP2006093372A 2006-03-30 2006-03-30 ディスプレイ用光学フィルタ及びプラズマディスプレイ Withdrawn JP2007264578A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006093372A JP2007264578A (ja) 2006-03-30 2006-03-30 ディスプレイ用光学フィルタ及びプラズマディスプレイ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006093372A JP2007264578A (ja) 2006-03-30 2006-03-30 ディスプレイ用光学フィルタ及びプラズマディスプレイ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007264578A true JP2007264578A (ja) 2007-10-11

Family

ID=38637584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006093372A Withdrawn JP2007264578A (ja) 2006-03-30 2006-03-30 ディスプレイ用光学フィルタ及びプラズマディスプレイ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007264578A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010016190A1 (ja) * 2008-08-07 2010-02-11 日本写真印刷株式会社 反射像のゆらぎを抑制した積層体及びフラットパネルディスプレイ装置
JP2011034068A (ja) * 2009-07-06 2011-02-17 Dainippon Printing Co Ltd 表示装置
JP2016177557A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 富士フイルム株式会社 タッチパネル部材、タッチパネル及びタッチパネル表示装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010016190A1 (ja) * 2008-08-07 2010-02-11 日本写真印刷株式会社 反射像のゆらぎを抑制した積層体及びフラットパネルディスプレイ装置
JP2011034068A (ja) * 2009-07-06 2011-02-17 Dainippon Printing Co Ltd 表示装置
JP2016177557A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 富士フイルム株式会社 タッチパネル部材、タッチパネル及びタッチパネル表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5194616B2 (ja) 粘着剤組成物、該粘着剤組成物を用いたプラズマディスプレイ用シート状複合フィルタ、及びプラズマディスプレイパネル表示装置
JP4783721B2 (ja) 金属黒化処理方法、電磁波遮蔽フィルタ及び複合フィルタ、並びにディスプレイ
TWI240233B (en) Front plate for plasma display and plasma display
JP2007272161A (ja) Pdp用前面フィルタ
JP2007095971A (ja) 電磁波遮蔽シート
JP2004140283A (ja) ディスプレイ用薄型電磁波シールド積層体及びその製造方法
JPWO2008153139A1 (ja) ディスプレイ用光学フィルタ、これを備えたディスプレイ及びプラズマディスプレイパネル
JPWO2008001856A1 (ja) 光学フィルタ用粘着剤組成物、光学フィルタ機能を有する粘着剤層、及び複合フィルタ
JP2007094191A (ja) フラットディスプレイ用耐衝撃吸収材、プラズマディスプレイ用光学フィルタ、プラズマディスプレイパネル、及びフラットディスプレイ用耐衝撃吸収材の製造方法
JP2008311565A (ja) ディスプレイ用複合フィルタ
JP2007101639A (ja) 画像表示装置用フィルタおよびその製造方法
JPWO2008038729A1 (ja) 光学フィルタ用粘着剤組成物、光学フィルタ、及び表示装置
JP2007324524A (ja) 複合フィルタ
JP2009031720A (ja) ディスプレイ用複合フィルタ
JP2007096111A (ja) ディスプレイ用複合フィルタ、及びディスプレイ用複合フィルタの製造方法
JP2007048789A (ja) ディスプレイ用複合フィルタの製造方法
JP5286692B2 (ja) 光学フィルタ用粘着剤組成物、光学フィルタ機能を有する粘着剤層、及び複合フィルタ
JP2007264579A (ja) ディスプレイ用光学フィルタ及びプラズマディスプレイ
JP2007266239A (ja) プラズマディスプレイ用シート状複合フィルタの製造方法、及びプラズマディスプレイ用シート状複合フィルタ
JP2010025959A (ja) ディスプレイ用光学フィルタ、これを備えたディスプレイ及びプラズマディスプレイパネル
JP2004333746A (ja) 光学フィルタ
JP2007264578A (ja) ディスプレイ用光学フィルタ及びプラズマディスプレイ
JP2008300393A (ja) ディスプレイ用電磁波遮蔽フィルタ、複合フィルタ、及びその製造方法
JP2004241761A (ja) 電磁波遮蔽用シート、及びその製造方法
JP2008209486A (ja) ディスプレイ用複合フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090602