JP3710637B2 - 皮膚のコンディションを示すクレンジング用パッチ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレンジング効果を有するパッチ(patch)に関する。クレンジング効果に加えて、このパッチは他の効果、特に表皮への一又は複数の製薬用、化粧品用又は皮膚医薬用活性化合物の徐放による効果を奏するものである。このようなパッチは皮膚表面上に存在する不純物の除去に特に効果的である。このような不純物には、環境汚染に関連した残留物、皮膚死細胞、皮脂栓、にきび、汗残留物等が含まれる。
【0002】
【従来の技術】
活性化合物を経皮プロセスにより浸透させるパッチを使用することは従来から知られている。このようなパッチは、以下の順の複数の連続層からなる構造を一般に有している。すなわち、一般的に閉塞的である支持層、すなわち、活性化合物の劣化及び/又は蒸散を防いで経皮プロセスを容易にするように、特に水、空気又は活性化合物に対して不浸透性の物質からなる支持層として知られる第1層と、支持層に接合されると共に、活性化合物を含有し、皮膚と直接接触され得るポリマー層として知られる第2層と、場合によっては、皮膚へのパッチの貼付を容易にするため、ポリマー層の表面に塗布され、活性化合物を浸透せしめ得る付着物質の層と、最後に、パッチの使用前の保管期間においてあらゆる外的汚染からポリマー層を保護するようにポリマー層を密封して被覆する剥離可能な保護層とからなる構造を有する。
【0003】
例えば、閉塞支持層と、該支持層に接合せしめられ、油性粒子を分散状態で含有するシリコーンポリマーマトリックスからなるポリマー層とからなるパッチ構造は、特に米国特許第5232707号公報により知られている。
【0004】
また、浸透剤として使用される油を更に含有可能な無水マトリックス中にパウダー形態の水溶性活性化合物を含有せしめた、上述したタイプのシワのトリートメントに適した形態の閉塞パッチが、国際公開第96/14822号公報に開示されている。
【0005】
更に他の例として、例えば仏国特許公開第2738744号公報には、少なくとも1種の吸湿剤の粒子と、酸化媒体中で不安定であってもよい活性化合物の粒子とが分散せしめられた疎水性のポリマーマトリックスからなり、支持層に接合せしめられた層を有し、該貯蔵層が無水である、少なくとも1つの化粧品用又は皮膚製薬用活性化合物の徐放パッチが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ある種の活性成分、例えば角質溶解性活性成分、なかでもサリチル酸、又はα−ヒドロキシ酸は、「スクラブ」効果があることから使用されており、皮膚から全ての不純物、特に皮膚死細胞を除去するのに効果がある。他の活性成分は皮脂又はある種の脂肪性もしくは汗性残留物に対し吸収効果があることから使用されている。特に表皮表面又は内部への徐放により皮膚と接触せしめられるこれら全ての活性成分は、多くの場合、皮膚に対して比較的攻撃的である。よって、必要以上にこれらを使用しないことが望ましい。
【0007】
上述した種類のパッチに、このような活性成分を導入することは既に知られている。これらの器具の全てに関連している一つの欠点は、不必要に皮膚を攻撃することなく、所望する結果を得るために必要かつ十分な塗布頻度を導き出すことが困難であることに起因する。加えて、使用されるトリートメント法が、処理される皮膚の要求に最も適したトリートメント法であるとは必ずしも限らない。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
よって、本発明の一つの目的は、必要かつ十分な塗布頻度及び/又は皮膚に必要なトリートメントの種類を使用者に告知することができるクレンジング効果を有するパッチを調製することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、どのような形態であれ、皮膚から不純物を除去する効果に加えて、他の効果、特に保湿、柔軟又は治癒効果を有する活性成分(活性化合物)が導入されたパッチを調製することにある。
【0010】
本発明は、皮膚が含む不純物を皮膚から除去することができるパッチであって、少なくとも1つの活性成分を含有するポリマーマトリックスを支持体上に有し、皮膚に接触せしめられるパッチ面が付着性であるパッチにおいて、皮膚から取り除かれ上記付着面上に存在する不純物を自分の目で定量及び/又は定性することができるように、有色層を有することを特徴とするパッチを提供する。
【0011】
付着面は、乾燥時に自己付着性であるものが好ましい。あるいは、付着面は水分の添加により付着性になり、ゲルを形成する。後者の場合では、予め湿らせておいた皮膚に乾燥したパッチを配するか、もしくは乾燥した皮膚に湿らせたパッチを配することができる。
【0012】
活性成分は、特に、皮膚から不純物を取り除くことができる効果を有する化合物(例えば、皮膚死細胞を分離する角質溶解剤)であり、続いて、接着剤の機械的作用によりパッチから除去される。また、活性成分は、脂肪物質(皮脂)又は水性物質(汗)を直接吸収し得るマトリックス中に存在する一または複数の化合物である。更に、活性成分はこのような活性成分の混合物でもあってもよい。
【0013】
例えば、皮膚からパッチを分離すると、パッチの有色の付着面にはトリートメント中に出てきた全ての不純物が付着している。このような不純物は、特に死亡した皮膚小片、にきび、又は脂肪性もしくは汗性残留物のような種々の形態で存在する。これらの不純物は、固体状形態(一般的に淡い色彩、特に灰色がかった白色)であるか、また脂肪もしくは汗の場合は、マトリックス中に存在する吸収剤化合物による「吸い上げ」の結果得られるパッチの有色面上に可視される環状部(比較的淡い)を形成する。固体粒子の場合、それは、マトリックス又は付加的な層により形成される付着層により除去される。換言すれば、接着剤それ自体が皮膚上での「剥離」の役割を果たすことが可能である。液体、特に脂肪の場合は、マトリックス中に存在する吸収剤活性成分の吸収作用により、パッチへの移動が生じる。
【0014】
本発明においては、有色層が存在することから、自身の眼で見て、パッチの有色面上の不純物の定量(数又は大きさ)及び/又は定性を行うことができる。除去される不純物の量は、前記パッチの望ましい適用頻度を表す。しかして、このような残留物が多量に存在すれば、比較的高頻度(例えば毎日)でパッチを適用しなければならないこと使用者に示していることになる。このような不純物が少量であると、使用頻度をより少なくすべき(例えば1週間に1度)ことを示している。換言すれば、本発明のパッチから、それによりなされるトリートメントの効果を定量することができる。加えて、除去される不純物の種類により、使用者は皮膚にとって必要な最も好ましい種類のトリートメントを選択することが可能になる。
【0015】
本発明において使用可能なクレンジング効果を有する活性成分には、特に角質溶解剤、例えばα−及びβ−ヒドロキシカルボン酸又はβ−ケトカルボン酸、それらの塩類、アミド類又はエステル類、特にα−ヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸又はマンデル酸、及び一般には果実酸及びβ−ヒドロキシ酸、例えばサリチル酸及びその誘導体、特にアルキル化誘導体、例えば5−(n−オクタノイル)サリチル酸が含まれる。また、皮脂を吸収可能な活性成分、例えばカオリンパウダー又はポリアミド粒子[特にアトケム(Atochem)社から「オルガソール(Orgasol)」の名称で販売されているもの]を使用することができ、更に後者は皮膚と接触して柔軟効果を付与する。また更に、吸収特性がある故に、タンニン又はシエンナを使用することもできる。また、抗菌剤、例えばリン酸クリンダマイシン、エリスロマイシン、又はテトラサイクリン属の抗生物質を使用することもできる。このような活性成分は、特に、エモリエント、柔軟剤、なかでもハチミツ又はロウ類、及び/又は治癒剤、特にある種の無機塩類と組み合わせて使用することもできる。
【0016】
皮膚から出てくる不純物は一般に淡い色調を示し、これと十分に対比させるため、有色層(有色面)は暗色であると有利である。典型的には、暗青色、暗緑色、暗赤色、黒色、褐色、オレンジ色等を使用することができる。
【0017】
ポリマーマトリックスはポリアクリル又はポリビニル系接着剤をベースとしたマトリックス、もしくはシリコーン又はポリエステルポリウレタン又はポリエーテルポリウレタン型のポリウレタンポリマーをベースとした疎水性マトリックスで構成することができる。適当ならば、架橋触媒又は重付加剤を、架橋又は重付加が不完全になるような量で使用し、好ましくは支持層に付着層を被覆しなくともよいようにポリマー層自体が満足のいく自己付着性を示すようにする。また、溶媒、特に酢酸エチル又はアルコールに溶解したポリマー、例えばポリアクリル化合物を使用することもできる。本発明に係るパッチの付着力は、典型的には50g/cm2〜800g/cm2(皮膚からの除去に必要な、付着面の平面に垂直に働く力)、好ましくは100〜700g/cm2、更に好ましくは300〜600g/cm2である。皮膚と接触させられるマトリックス面は滑らかであっても、又はでこぼこしていたり、体線に合うようにされたものであってもよい。
【0018】
ポリマー層を形成するマトリックスは、有利には、該マトリックス中に均質に分散した少なくとも1種の吸湿剤の粒子を含有し得る。これは、皮膚の水分と接触すると、吸湿剤粒子は水分を吸い上げ、よって水溶性の固体活性化合物の可溶化を促進させるためである。ある面では、この水溶性の活性成分の「インシトゥー」での可溶化により、その生物学的利用能は実質的に即時的で、ポリマー層に存在する他の化合物と何らかの相互作用を起こす可能性は最小になる。特に、パッチの支持層により閉塞状態が生じるため、皮膚の水分は水溶性活性成分の可溶化剤として作用可能である。
【0019】
分散した状態で疎水性ポリマーマトリックス中に存在し得る吸湿剤としては、好ましくは、水中における膨張度が高い超吸収性の架橋ポリアクリラート、例えば「アクアキープ(Aquakeep)(登録商標)」の名称でノーソーラー(Norsolor)社から販売されているもの;ポリ(ビニルアルコール);カルボキシビニルポリマー類、例えば「カルボポール(Carbopol)(登録商標)」の名称でグッドリッチ(Goodrich)社から販売されているもの;セルロースの半合成誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース;又は天然物質、例えばデンプン、天然ガム(グアガム、アラビアゴム又はトラガカントゴム)、カゼイン、フィトコロイド類(phytocolloids)(カラゲナート、アルギナート又は寒天)、綿繊維及びゼラチンを挙げることができる。
【0020】
特に、超吸収性の架橋ポリアクリラートを使用することが非常に好ましく、疎水性ポリマーマトリックス中に分散した状態で存在することで、例えば汗を吸い上げることができ、水和後、適切であれば、マトリックス中に存在する他の活性成分の粒子とのより良好な接触を促進することができる。
【0021】
上述した吸湿剤は、ポリマー層の全重量に対して、好ましくは約0.2重量%〜20重量%、特に0.5重量%〜10重量%の範囲内の割合で存在する。
【0022】
本発明の支持層は、隣接するポリマー層中に存在する活性化合物に対して不浸透性の任意の適切な物質からなるものとすることができる。支持層は、ポリマー層の支持体として作用するばかりでなく、ポリマー層に対する保護被覆となるという機能も有している。支持層は、ポリマー層と同じ大きさであるか、ポリマー層の周縁を越えて延在するように大きい寸法を持つものでもよい。
【0023】
支持は、閉塞的支持とすることができる。例えば、支持層は高密度及び低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニル)類、エチレンと酢酸ビニルのコポリマー、ポリエステル及びポリウレタン、又はこれらの物質の複合体から選択される熱可塑性物質からなる。また、これらの物質は、少なくとも1つの金属シート、例えばアルミニウムシートでラミネートされた形態をとることもできる。
【0024】
支持層は所望の支持及び保護機能をもたらす任意の適切な厚みとすることができる。支持層の厚みは、好ましくは約20μm〜約1.5mmである。皮膚の輪郭に完全に適合することができ、使用者に不快感を感じさせないように、支持層には十分な可撓性をもたせるのが好ましい。
【0025】
しかしながら、支持層は好ましくは非閉塞的である。この場合は、紙、多孔質又は穴あき熱可塑性材料、織物、不織布又は穴あき不織布からなる支持層を使用するのが有利である。
【0026】
有色層は、好ましくは前記マトリックスで形成される。ポリマーマトリックスは、皮膚に移らない有色顔料を導入することにより着色することができる。そのような顔料は、マトリックスの全重量に対して0.1%〜10%、好ましくは0.1%〜2%で変えることのできる濃度で導入される。支持層は有色マトリックスと同一の色彩でも異なる色彩を有するものでもよい。支持層は、皮膚上のパッチを可能な限り目立たせないようにするため、皮膚と似た色彩又は淡い色彩であることが好ましい。あるいは、有色層が支持層それ自体からなる場合は、ポリマーマトリックスは透明である。
【0027】
有色顔料は、特に、食品又は化粧品の分野、なかでもリップスティック又はネイルラッカーに対して使用されている種類の顔料からなるものとすることができる。例えば、合成顔料又は無機顔料、特に、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム顔料、並びに酸化鉄又は酸化クロム及びフェリックブルーの単独物又は混合物を挙げることができる。また有機顔料、特に、カーボンブラック又はバリウム、ストロンチウム、カルシウム(DC Red No.7)又はアルミニウムレーキ類を使用してもよい。更に特定の例として、コーンスタム(Kohnstamm)(登録商標)として販売されているリファレンスDC Violet 2 K7014の顔料を使用してもよい。
【0028】
一種(又は複数)の水溶性の固体活性化合物(類)の粒子を、ポリマーマトリックス中に導入することができる。単独又は組合せて使用されるこのような活性成分は、従来より使用されている親水性活性成分、例えば酸化防止剤、抗フリーラジカル剤、保湿剤、色素脱失剤、脂肪調節剤(fat-regulating agent)、抗ざ瘡剤、抗脂漏剤、抗加齢剤、柔軟剤、抗シワ剤、角質溶解剤、抗炎症剤、リフレッシュ剤(refreshing agents)、治癒剤、血管保護剤(vascular-protecting agents)、抗菌剤、抗真菌剤、制汗剤、脱臭剤、皮膚用コンディショナー、免疫調節剤及び滋養剤から選択される。
【0029】
特に、アスコルビン酸及びその生物学的に適合性のある塩類、酵素、抗生物質、例えばリン酸クリンダマイシン、緊張効果を有する成分、例えば大豆又は小麦タンパク質パウダー、α−ヒドロキシ酸及びその塩類、ヒドロキシル化ポリ酸、スクロース及びその誘導体、尿素、アミノ酸、オリゴペプチド、水溶性の植物抽出物、酵母抽出物、タンパク質加水分解物、例えばコラーゲン及びエラスチン、ヒアルロン酸、ムコ多糖類、ビタミンB2、B6、H及びPP、パンテノール、葉酸、アセチルサリチル酸、アラントイン、グリチルレチン酸、コウジ酸、ヒドロキノン等から選択される一または複数の活性成分を使用することができる。
【0030】
また、マトリックスは、次の化合物:D−α−トコフェロール、DL−α−トコフェロール、D−α−酢酸トコフェリル、DL−α−酢酸トコフェリル、パルミチン酸アルコルビル、ビタミンF及びビタミンFグリセリド、ビタミンD、ビタミンD2、ビタミンD3、レチノール、レチニルエステル、パルミチン酸レチニル、プロピオン酸レチニル、β−カロチン、D−パンテノール、ファルネソール、酢酸ファルネシル、必須脂肪酸に富んだクロフサスグリ(blackcurrant)油及びホホバ油、角質溶解剤、例えばサリチル酸、その塩類及びそのエステル類、5−(n−オクタノイル)サリチル酸及びそのエステル類、クエン酸、乳酸又はグリコール酸等のα−ヒドロキシ酸のアルキルエステル類、アジア酸(asiatic acid)、マデカシン酸(madecassic acid)、アジアチコシド(asiaticoside)、Centella asiaticaの全抽出物、β−グリチルレチン酸、α−ビサボロール、セラミド類、例えば2−オレイルアミノ−1,3−オクタデカン、フィタントリオール(phytanetriol)、ミルクのスフィンゴミエリン、ポリ不飽和必須脂肪酸に富んだ海洋由来のリン脂質、エトキシキン(ethoxyquin)、ローズマリー抽出物、バルム抽出物、ケルセチン、乾燥した微小藻類の抽出物又はステロイド性の抗炎症剤から選択される少なくとも1つの脂溶性化合物を含有してもよい。
【0031】
このような活性成分は、単独で又は組合せて使用される油に溶解した形態で導入することができ、油としては、動物、植物又は鉱物由来の油、特に脂肪酸とポリオールのエステルにより形成される動物性又は植物性油、特に流動トリグリセリド、例えばヒマワリ油、トウモロコシ油、大豆油、ヒョウタン油(gourd oil)、グレープシード油、ゴマ油、ハゼルナッツ油、ピスタチオ油、アプリコット油、アルモンド油又はアボカド油;魚油、トリカプロカプリル酸グリセリル、又はR1が7〜19の炭素原子を有する高級脂肪酸残基を表し、R2が3〜20の炭素原子を有する分枝状の炭化水素含有鎖を表す、式R1COOR2の動物性又は植物性油、例えばプルセリン油;小麦胚芽油、カロフィラム油(calophyllum oil)、ゴマ油、コリアンダー油(coriander oil)、ベニバナ油、トケイソウ油(passsion flower oil)、マスクローズ油、マカダミア油、果実(ブドウ、クロフサスグリ、オレンジ又はキウイフルーツ)の種油、菜種油、ヤシ油、グランドナッツ油、マツヨイグサ油(evening primrose oil)、パーム油、ヒマシ油、亜麻仁油、ホホバ油、チア油(chia oil)、オリブ油又は穀物胚芽油、例えば小麦胚芽油、米糠油又はカリテバター;アセチルグリセリド;アルキル又はポリアルキルオクタノアート、デカノアート又はリシノレアート;脂肪酸トリグリセリド;グリセリド;流動パラフィン、流動ワセリン又はペルヒドロスクワレン;脂肪アルコール(ステアリルアルコール又はセチルアルコール)及び脂肪酸(ステアリン酸)及びそれらのエステル類;又はポリ(C1−C20)アルキルシロキサン、特にトリメチルシリル末端基を含有するもの、好ましくは0.06m2/s未満の粘度を有するもの、例えば直鎖状のポリジメチルシロキサン及びアルキルメチルポリシロキサン、例えばセチルジメチコーン(CTFA名)を挙げることができる。
【0032】
また、部分的にフッ化された炭化水素含有油又は過フッ化油、特にペルフルオロポリエーテル及びポリフルオロアルカンを挙げることもできる。
【0033】
油相、すなわちポリマー層に分散した油滴は、組成物の全重量に対して0.1重量%〜30重量%の範囲内の割合で存在する。このパーセントは好ましくは5〜25重量%である。
【0034】
脂溶性の活性化合物の場合は、パウダー又は顆粒の形態で疎水性のポリマー層に導入される。
【0035】
本発明のパッチは、ポリマー層に隣接して、分離又は剥離可能な保護層(保護シート)を設けるか、及び/又は適切な容器、特に水分及び水蒸気に対して不浸透性のものに包装することにより、更に保護され得る。
【0036】
ポリマー層が分離可能な保護層で保護される場合、保護層は使用時に除去される。それは、活性化合物及びポリマーマトリックス中に存在する任意の他の成分に対して不浸透性の任意の物質からなる。使用可能な物質としては、耐付着性にするために、例えばラッカーを使用して処理された熱可塑性物質のシート又はシリコーン処理された紙のシートを好ましく挙げることができる。この分離可能な保護層は、好ましくはポリエチレンからなる。保護シートは、有利には、活性成分を含有するマトリックスに指を接触させないでもパッチを容易に配置できるように、パッチの中央部分上に載せられる2つの部位からなる。一つの代替手段としては、保護シートは、パッチの表面積より大きな表面積にわたって伸張され、その限界を超えて引き延ばされて、その分離が促進される。
【0037】
公知の方法で、本発明に係るパッチは、皮膚表面の処理される領域に相当する適切な外形、例えば顔、特に、鼻、唇、頬、鼻と上唇の間の領域、又は前頭部に適用されるマスクの形態に切断することができる。もちろん、本発明のパッチは体の所定領域への適用に必要な任意の他の形状に切断することもできる。本発明のパッチの大きさは、一般的に0.25cm2〜500cm2、好ましくは1cm2〜30cm2である。
【0038】
このように構成され切断されたパッチは、分離可能な保護層を除去した後、皮膚に直接適用することにより処理される皮膚表面に使用することができ、汗の水分が、適当ならば、親水性活性化合物を望むように放出する。
【0039】
このようなパッチは、従来の経皮用パッチと比較して、比較的短い時間使用するのが好ましい。その適用時間は、好ましくは30秒〜15分間、より好ましくは30秒〜5分間である。適用時間が比較的短いことにより、より高濃度の活性成分又はフィラーを導入することが可能になり、付着要因は、長い適用時間のパッチよりも重要なものではなくなった。
【0040】
より有利には、本発明のパッチは、パッチの分離を助長可能なタブ形態の、少なくとも1つの小片部を有する。
【0041】
本発明の好ましい実施態様においては、例えばエチルアルコール等のアルコール、又は酢酸エチルのような溶媒に溶解したポリマー、特にアクリルポリマーから出発して混合物が調製される。活性成分及び有色顔料が混合物に添加される。
混合物は非付着面、特にシリコーン処理されたポリエチレン上に配される。溶媒は30℃〜100℃の温度で蒸発させられる。このようにして、支持層、特に不織布上に配される付着層が得られる。
【0042】
本発明の他の実施態様においては、シリコーン又はポリウレタンマトリックスの場合、ポリマー層を構成するポリマーマトリックスは、シリコーン又はポリウレタンのプレポリマー、有色顔料及び活性化合物をよく混合することにより調製される。
【0043】
ついで、このようにして得られた混合物に、プレポリマーがシリコーンポリマーならば架橋触媒が、又はプレポリマーがポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールならばイソシアナート又はポリイソシアナートが、低温、一般的には室温で添加される。
【0044】
混合物はついでホッパーに投入され、例えばパッチの分離又は剥離可能な薄い保護フィルムを構成するポリエチレンシート上に注がれる。ポリマーマトリックスのポリマー層の厚みを均一にするドクターブレードがホッパーの下流に配置され、この厚みは一般に10μm〜300μmである。
【0045】
続いて、ポリエチレンシートとすることができる閉塞的又は非閉塞的な支持層のシートが、カレンダーにかけられる前に付けられる。
【0046】
活性化合物を劣化させないようにする目的で、重合又は重付加は室温で行うのが好ましい。一般的に、重合又は重付加は、室温では約24時間後に完了する。
【0047】
カレンダーにかけた後で重合又は重付加が完了する前に、得られた複合構造体を、挟締された縁部にして漏洩現象を防止し得る所望の形状に直ちに切断することができる。
【0048】
【実施例】
実施例I
79.5重量%の酢酸エチルに溶解したアクリルポリマー;
0.5重量%のベンガラ顔料;
10重量%のオルガソール(登録商標)(ポリアミド粒子):及び
10重量%のアスコルビン酸;
を含有する組成物を調製した。
【0049】
ホモジナイズした後、生成物をホッパーに投入し、ドクターブレードを使用して、200μm厚のポリエチレンシート上に0.8mm厚の層になるように展伸した。このシートは付着性を低減させるために、予め表面処理しておくことができる。このアセンブリを60℃で加熱して、溶媒を蒸発させた。付着マトリックスは暗赤色であった。続いて、パッチの支持層を構成する30μm厚のポリエチレンフィルム(耐付着処理はせず)を付け、アセンブリをカレンダーにかけた。
このようにして、有色のポリアクリルマトリックスで形成された自己付着性ポリマー層と支持層を具備するアセンブリが得られた。このアセンブリは、分離可能な保護層を更に具備する。
【0050】
このアセンブリを切断することにより、所望の用途に応じた種々の形態のパッチを得ることができる。続いて、切断後、パッチをポリエチレン袋に包装した。
使用に当たっては、分離可能な保護層を除去した後、パッチを直接前頭部に、例えば約5分間適用した。
【0051】
このようなパッチは、アスコルビン酸の存在により、皮膚を明るくする効果(lightening effect)を有している。オルガソール(登録商標)が存在することにより、皮膚から放出される皮脂を汲み上げることができる。オルガソール(登録商標)は更に柔軟効果も有する。除去後、パッチの赤色面では、特に、付着層の機械的影響により皮膚から剥離した、淡い色彩の皮膚死細胞と、吸収された皮脂により形成される可視環状部の存在が観察された。有色面上に可視される不純物を定量的に評価することにより、必要なパッチの適用頻度を算出することができる。
【0052】
実施例II
69.5重量%の酢酸エチルに溶解したアクリルポリマー;
0.5重量%のプルシアンブルー顔料;
20重量%の尿素:及び
10重量%のサリチル酸;
を含有する組成物を調製した。
【0053】
手順は、先の実施例に記載されたものとほぼ一致する。パッチの付着性マトリックスは暗青色であった。
【0054】
このようなパッチはざ瘡の治療に特に適切であり、尿素が皮脂腺の開口部の浄化(freeing)を促進する。更に、表面の死亡した皮膚細胞の除去を促進するサリチル酸が存在することにより、角質溶解効果も有する。パッチの暗青色面には、付着層の機械的影響により皮膚から除去され、尿素とサリチル酸の組合せ効果で放出された、一般的に淡い色彩の死亡した皮膚細胞並びに他の残査の存在が観察された。必要なパッチの適用頻度は、それらの量に依存する。
【0055】
実施例III
69.5重量%の酢酸エチルに溶解したアクリルポリマー;
0.5重量%の褐酸化鉄顔料;
20重量%のデンプン;及び
10重量%のオルガソール(登録商標);
を含有する溶液を調製した。
【0056】
手順は、実施例Iに記載されたものとほぼ一致する。パッチの付着性マトリックスは褐色であった。
【0057】
これらの活性成分を組合せることにより、皮膚から分泌される親水性成分及び脂肪性成分(皮脂)を吸収し、皮膚に自然なマットな外観を付与し、更にかなり柔軟な感触をもたらすことが可能になる。パッチに吸収された成分は、特に、パッチの有色面に、またリングの形態で可視される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、クレンジング効果を有するパッチ(patch)に関する。クレンジング効果に加えて、このパッチは他の効果、特に表皮への一又は複数の製薬用、化粧品用又は皮膚医薬用活性化合物の徐放による効果を奏するものである。このようなパッチは皮膚表面上に存在する不純物の除去に特に効果的である。このような不純物には、環境汚染に関連した残留物、皮膚死細胞、皮脂栓、にきび、汗残留物等が含まれる。
【0002】
【従来の技術】
活性化合物を経皮プロセスにより浸透させるパッチを使用することは従来から知られている。このようなパッチは、以下の順の複数の連続層からなる構造を一般に有している。すなわち、一般的に閉塞的である支持層、すなわち、活性化合物の劣化及び/又は蒸散を防いで経皮プロセスを容易にするように、特に水、空気又は活性化合物に対して不浸透性の物質からなる支持層として知られる第1層と、支持層に接合されると共に、活性化合物を含有し、皮膚と直接接触され得るポリマー層として知られる第2層と、場合によっては、皮膚へのパッチの貼付を容易にするため、ポリマー層の表面に塗布され、活性化合物を浸透せしめ得る付着物質の層と、最後に、パッチの使用前の保管期間においてあらゆる外的汚染からポリマー層を保護するようにポリマー層を密封して被覆する剥離可能な保護層とからなる構造を有する。
【0003】
例えば、閉塞支持層と、該支持層に接合せしめられ、油性粒子を分散状態で含有するシリコーンポリマーマトリックスからなるポリマー層とからなるパッチ構造は、特に米国特許第5232707号公報により知られている。
【0004】
また、浸透剤として使用される油を更に含有可能な無水マトリックス中にパウダー形態の水溶性活性化合物を含有せしめた、上述したタイプのシワのトリートメントに適した形態の閉塞パッチが、国際公開第96/14822号公報に開示されている。
【0005】
更に他の例として、例えば仏国特許公開第2738744号公報には、少なくとも1種の吸湿剤の粒子と、酸化媒体中で不安定であってもよい活性化合物の粒子とが分散せしめられた疎水性のポリマーマトリックスからなり、支持層に接合せしめられた層を有し、該貯蔵層が無水である、少なくとも1つの化粧品用又は皮膚製薬用活性化合物の徐放パッチが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ある種の活性成分、例えば角質溶解性活性成分、なかでもサリチル酸、又はα−ヒドロキシ酸は、「スクラブ」効果があることから使用されており、皮膚から全ての不純物、特に皮膚死細胞を除去するのに効果がある。他の活性成分は皮脂又はある種の脂肪性もしくは汗性残留物に対し吸収効果があることから使用されている。特に表皮表面又は内部への徐放により皮膚と接触せしめられるこれら全ての活性成分は、多くの場合、皮膚に対して比較的攻撃的である。よって、必要以上にこれらを使用しないことが望ましい。
【0007】
上述した種類のパッチに、このような活性成分を導入することは既に知られている。これらの器具の全てに関連している一つの欠点は、不必要に皮膚を攻撃することなく、所望する結果を得るために必要かつ十分な塗布頻度を導き出すことが困難であることに起因する。加えて、使用されるトリートメント法が、処理される皮膚の要求に最も適したトリートメント法であるとは必ずしも限らない。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
よって、本発明の一つの目的は、必要かつ十分な塗布頻度及び/又は皮膚に必要なトリートメントの種類を使用者に告知することができるクレンジング効果を有するパッチを調製することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、どのような形態であれ、皮膚から不純物を除去する効果に加えて、他の効果、特に保湿、柔軟又は治癒効果を有する活性成分(活性化合物)が導入されたパッチを調製することにある。
【0010】
本発明は、皮膚が含む不純物を皮膚から除去することができるパッチであって、少なくとも1つの活性成分を含有するポリマーマトリックスを支持体上に有し、皮膚に接触せしめられるパッチ面が付着性であるパッチにおいて、皮膚から取り除かれ上記付着面上に存在する不純物を自分の目で定量及び/又は定性することができるように、有色層を有することを特徴とするパッチを提供する。
【0011】
付着面は、乾燥時に自己付着性であるものが好ましい。あるいは、付着面は水分の添加により付着性になり、ゲルを形成する。後者の場合では、予め湿らせておいた皮膚に乾燥したパッチを配するか、もしくは乾燥した皮膚に湿らせたパッチを配することができる。
【0012】
活性成分は、特に、皮膚から不純物を取り除くことができる効果を有する化合物(例えば、皮膚死細胞を分離する角質溶解剤)であり、続いて、接着剤の機械的作用によりパッチから除去される。また、活性成分は、脂肪物質(皮脂)又は水性物質(汗)を直接吸収し得るマトリックス中に存在する一または複数の化合物である。更に、活性成分はこのような活性成分の混合物でもあってもよい。
【0013】
例えば、皮膚からパッチを分離すると、パッチの有色の付着面にはトリートメント中に出てきた全ての不純物が付着している。このような不純物は、特に死亡した皮膚小片、にきび、又は脂肪性もしくは汗性残留物のような種々の形態で存在する。これらの不純物は、固体状形態(一般的に淡い色彩、特に灰色がかった白色)であるか、また脂肪もしくは汗の場合は、マトリックス中に存在する吸収剤化合物による「吸い上げ」の結果得られるパッチの有色面上に可視される環状部(比較的淡い)を形成する。固体粒子の場合、それは、マトリックス又は付加的な層により形成される付着層により除去される。換言すれば、接着剤それ自体が皮膚上での「剥離」の役割を果たすことが可能である。液体、特に脂肪の場合は、マトリックス中に存在する吸収剤活性成分の吸収作用により、パッチへの移動が生じる。
【0014】
本発明においては、有色層が存在することから、自身の眼で見て、パッチの有色面上の不純物の定量(数又は大きさ)及び/又は定性を行うことができる。除去される不純物の量は、前記パッチの望ましい適用頻度を表す。しかして、このような残留物が多量に存在すれば、比較的高頻度(例えば毎日)でパッチを適用しなければならないこと使用者に示していることになる。このような不純物が少量であると、使用頻度をより少なくすべき(例えば1週間に1度)ことを示している。換言すれば、本発明のパッチから、それによりなされるトリートメントの効果を定量することができる。加えて、除去される不純物の種類により、使用者は皮膚にとって必要な最も好ましい種類のトリートメントを選択することが可能になる。
【0015】
本発明において使用可能なクレンジング効果を有する活性成分には、特に角質溶解剤、例えばα−及びβ−ヒドロキシカルボン酸又はβ−ケトカルボン酸、それらの塩類、アミド類又はエステル類、特にα−ヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸又はマンデル酸、及び一般には果実酸及びβ−ヒドロキシ酸、例えばサリチル酸及びその誘導体、特にアルキル化誘導体、例えば5−(n−オクタノイル)サリチル酸が含まれる。また、皮脂を吸収可能な活性成分、例えばカオリンパウダー又はポリアミド粒子[特にアトケム(Atochem)社から「オルガソール(Orgasol)」の名称で販売されているもの]を使用することができ、更に後者は皮膚と接触して柔軟効果を付与する。また更に、吸収特性がある故に、タンニン又はシエンナを使用することもできる。また、抗菌剤、例えばリン酸クリンダマイシン、エリスロマイシン、又はテトラサイクリン属の抗生物質を使用することもできる。このような活性成分は、特に、エモリエント、柔軟剤、なかでもハチミツ又はロウ類、及び/又は治癒剤、特にある種の無機塩類と組み合わせて使用することもできる。
【0016】
皮膚から出てくる不純物は一般に淡い色調を示し、これと十分に対比させるため、有色層(有色面)は暗色であると有利である。典型的には、暗青色、暗緑色、暗赤色、黒色、褐色、オレンジ色等を使用することができる。
【0017】
ポリマーマトリックスはポリアクリル又はポリビニル系接着剤をベースとしたマトリックス、もしくはシリコーン又はポリエステルポリウレタン又はポリエーテルポリウレタン型のポリウレタンポリマーをベースとした疎水性マトリックスで構成することができる。適当ならば、架橋触媒又は重付加剤を、架橋又は重付加が不完全になるような量で使用し、好ましくは支持層に付着層を被覆しなくともよいようにポリマー層自体が満足のいく自己付着性を示すようにする。また、溶媒、特に酢酸エチル又はアルコールに溶解したポリマー、例えばポリアクリル化合物を使用することもできる。本発明に係るパッチの付着力は、典型的には50g/cm2〜800g/cm2(皮膚からの除去に必要な、付着面の平面に垂直に働く力)、好ましくは100〜700g/cm2、更に好ましくは300〜600g/cm2である。皮膚と接触させられるマトリックス面は滑らかであっても、又はでこぼこしていたり、体線に合うようにされたものであってもよい。
【0018】
ポリマー層を形成するマトリックスは、有利には、該マトリックス中に均質に分散した少なくとも1種の吸湿剤の粒子を含有し得る。これは、皮膚の水分と接触すると、吸湿剤粒子は水分を吸い上げ、よって水溶性の固体活性化合物の可溶化を促進させるためである。ある面では、この水溶性の活性成分の「インシトゥー」での可溶化により、その生物学的利用能は実質的に即時的で、ポリマー層に存在する他の化合物と何らかの相互作用を起こす可能性は最小になる。特に、パッチの支持層により閉塞状態が生じるため、皮膚の水分は水溶性活性成分の可溶化剤として作用可能である。
【0019】
分散した状態で疎水性ポリマーマトリックス中に存在し得る吸湿剤としては、好ましくは、水中における膨張度が高い超吸収性の架橋ポリアクリラート、例えば「アクアキープ(Aquakeep)(登録商標)」の名称でノーソーラー(Norsolor)社から販売されているもの;ポリ(ビニルアルコール);カルボキシビニルポリマー類、例えば「カルボポール(Carbopol)(登録商標)」の名称でグッドリッチ(Goodrich)社から販売されているもの;セルロースの半合成誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース;又は天然物質、例えばデンプン、天然ガム(グアガム、アラビアゴム又はトラガカントゴム)、カゼイン、フィトコロイド類(phytocolloids)(カラゲナート、アルギナート又は寒天)、綿繊維及びゼラチンを挙げることができる。
【0020】
特に、超吸収性の架橋ポリアクリラートを使用することが非常に好ましく、疎水性ポリマーマトリックス中に分散した状態で存在することで、例えば汗を吸い上げることができ、水和後、適切であれば、マトリックス中に存在する他の活性成分の粒子とのより良好な接触を促進することができる。
【0021】
上述した吸湿剤は、ポリマー層の全重量に対して、好ましくは約0.2重量%〜20重量%、特に0.5重量%〜10重量%の範囲内の割合で存在する。
【0022】
本発明の支持層は、隣接するポリマー層中に存在する活性化合物に対して不浸透性の任意の適切な物質からなるものとすることができる。支持層は、ポリマー層の支持体として作用するばかりでなく、ポリマー層に対する保護被覆となるという機能も有している。支持層は、ポリマー層と同じ大きさであるか、ポリマー層の周縁を越えて延在するように大きい寸法を持つものでもよい。
【0023】
支持は、閉塞的支持とすることができる。例えば、支持層は高密度及び低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニル)類、エチレンと酢酸ビニルのコポリマー、ポリエステル及びポリウレタン、又はこれらの物質の複合体から選択される熱可塑性物質からなる。また、これらの物質は、少なくとも1つの金属シート、例えばアルミニウムシートでラミネートされた形態をとることもできる。
【0024】
支持層は所望の支持及び保護機能をもたらす任意の適切な厚みとすることができる。支持層の厚みは、好ましくは約20μm〜約1.5mmである。皮膚の輪郭に完全に適合することができ、使用者に不快感を感じさせないように、支持層には十分な可撓性をもたせるのが好ましい。
【0025】
しかしながら、支持層は好ましくは非閉塞的である。この場合は、紙、多孔質又は穴あき熱可塑性材料、織物、不織布又は穴あき不織布からなる支持層を使用するのが有利である。
【0026】
有色層は、好ましくは前記マトリックスで形成される。ポリマーマトリックスは、皮膚に移らない有色顔料を導入することにより着色することができる。そのような顔料は、マトリックスの全重量に対して0.1%〜10%、好ましくは0.1%〜2%で変えることのできる濃度で導入される。支持層は有色マトリックスと同一の色彩でも異なる色彩を有するものでもよい。支持層は、皮膚上のパッチを可能な限り目立たせないようにするため、皮膚と似た色彩又は淡い色彩であることが好ましい。あるいは、有色層が支持層それ自体からなる場合は、ポリマーマトリックスは透明である。
【0027】
有色顔料は、特に、食品又は化粧品の分野、なかでもリップスティック又はネイルラッカーに対して使用されている種類の顔料からなるものとすることができる。例えば、合成顔料又は無機顔料、特に、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム顔料、並びに酸化鉄又は酸化クロム及びフェリックブルーの単独物又は混合物を挙げることができる。また有機顔料、特に、カーボンブラック又はバリウム、ストロンチウム、カルシウム(DC Red No.7)又はアルミニウムレーキ類を使用してもよい。更に特定の例として、コーンスタム(Kohnstamm)(登録商標)として販売されているリファレンスDC Violet 2 K7014の顔料を使用してもよい。
【0028】
一種(又は複数)の水溶性の固体活性化合物(類)の粒子を、ポリマーマトリックス中に導入することができる。単独又は組合せて使用されるこのような活性成分は、従来より使用されている親水性活性成分、例えば酸化防止剤、抗フリーラジカル剤、保湿剤、色素脱失剤、脂肪調節剤(fat-regulating agent)、抗ざ瘡剤、抗脂漏剤、抗加齢剤、柔軟剤、抗シワ剤、角質溶解剤、抗炎症剤、リフレッシュ剤(refreshing agents)、治癒剤、血管保護剤(vascular-protecting agents)、抗菌剤、抗真菌剤、制汗剤、脱臭剤、皮膚用コンディショナー、免疫調節剤及び滋養剤から選択される。
【0029】
特に、アスコルビン酸及びその生物学的に適合性のある塩類、酵素、抗生物質、例えばリン酸クリンダマイシン、緊張効果を有する成分、例えば大豆又は小麦タンパク質パウダー、α−ヒドロキシ酸及びその塩類、ヒドロキシル化ポリ酸、スクロース及びその誘導体、尿素、アミノ酸、オリゴペプチド、水溶性の植物抽出物、酵母抽出物、タンパク質加水分解物、例えばコラーゲン及びエラスチン、ヒアルロン酸、ムコ多糖類、ビタミンB2、B6、H及びPP、パンテノール、葉酸、アセチルサリチル酸、アラントイン、グリチルレチン酸、コウジ酸、ヒドロキノン等から選択される一または複数の活性成分を使用することができる。
【0030】
また、マトリックスは、次の化合物:D−α−トコフェロール、DL−α−トコフェロール、D−α−酢酸トコフェリル、DL−α−酢酸トコフェリル、パルミチン酸アルコルビル、ビタミンF及びビタミンFグリセリド、ビタミンD、ビタミンD2、ビタミンD3、レチノール、レチニルエステル、パルミチン酸レチニル、プロピオン酸レチニル、β−カロチン、D−パンテノール、ファルネソール、酢酸ファルネシル、必須脂肪酸に富んだクロフサスグリ(blackcurrant)油及びホホバ油、角質溶解剤、例えばサリチル酸、その塩類及びそのエステル類、5−(n−オクタノイル)サリチル酸及びそのエステル類、クエン酸、乳酸又はグリコール酸等のα−ヒドロキシ酸のアルキルエステル類、アジア酸(asiatic acid)、マデカシン酸(madecassic acid)、アジアチコシド(asiaticoside)、Centella asiaticaの全抽出物、β−グリチルレチン酸、α−ビサボロール、セラミド類、例えば2−オレイルアミノ−1,3−オクタデカン、フィタントリオール(phytanetriol)、ミルクのスフィンゴミエリン、ポリ不飽和必須脂肪酸に富んだ海洋由来のリン脂質、エトキシキン(ethoxyquin)、ローズマリー抽出物、バルム抽出物、ケルセチン、乾燥した微小藻類の抽出物又はステロイド性の抗炎症剤から選択される少なくとも1つの脂溶性化合物を含有してもよい。
【0031】
このような活性成分は、単独で又は組合せて使用される油に溶解した形態で導入することができ、油としては、動物、植物又は鉱物由来の油、特に脂肪酸とポリオールのエステルにより形成される動物性又は植物性油、特に流動トリグリセリド、例えばヒマワリ油、トウモロコシ油、大豆油、ヒョウタン油(gourd oil)、グレープシード油、ゴマ油、ハゼルナッツ油、ピスタチオ油、アプリコット油、アルモンド油又はアボカド油;魚油、トリカプロカプリル酸グリセリル、又はR1が7〜19の炭素原子を有する高級脂肪酸残基を表し、R2が3〜20の炭素原子を有する分枝状の炭化水素含有鎖を表す、式R1COOR2の動物性又は植物性油、例えばプルセリン油;小麦胚芽油、カロフィラム油(calophyllum oil)、ゴマ油、コリアンダー油(coriander oil)、ベニバナ油、トケイソウ油(passsion flower oil)、マスクローズ油、マカダミア油、果実(ブドウ、クロフサスグリ、オレンジ又はキウイフルーツ)の種油、菜種油、ヤシ油、グランドナッツ油、マツヨイグサ油(evening primrose oil)、パーム油、ヒマシ油、亜麻仁油、ホホバ油、チア油(chia oil)、オリブ油又は穀物胚芽油、例えば小麦胚芽油、米糠油又はカリテバター;アセチルグリセリド;アルキル又はポリアルキルオクタノアート、デカノアート又はリシノレアート;脂肪酸トリグリセリド;グリセリド;流動パラフィン、流動ワセリン又はペルヒドロスクワレン;脂肪アルコール(ステアリルアルコール又はセチルアルコール)及び脂肪酸(ステアリン酸)及びそれらのエステル類;又はポリ(C1−C20)アルキルシロキサン、特にトリメチルシリル末端基を含有するもの、好ましくは0.06m2/s未満の粘度を有するもの、例えば直鎖状のポリジメチルシロキサン及びアルキルメチルポリシロキサン、例えばセチルジメチコーン(CTFA名)を挙げることができる。
【0032】
また、部分的にフッ化された炭化水素含有油又は過フッ化油、特にペルフルオロポリエーテル及びポリフルオロアルカンを挙げることもできる。
【0033】
油相、すなわちポリマー層に分散した油滴は、組成物の全重量に対して0.1重量%〜30重量%の範囲内の割合で存在する。このパーセントは好ましくは5〜25重量%である。
【0034】
脂溶性の活性化合物の場合は、パウダー又は顆粒の形態で疎水性のポリマー層に導入される。
【0035】
本発明のパッチは、ポリマー層に隣接して、分離又は剥離可能な保護層(保護シート)を設けるか、及び/又は適切な容器、特に水分及び水蒸気に対して不浸透性のものに包装することにより、更に保護され得る。
【0036】
ポリマー層が分離可能な保護層で保護される場合、保護層は使用時に除去される。それは、活性化合物及びポリマーマトリックス中に存在する任意の他の成分に対して不浸透性の任意の物質からなる。使用可能な物質としては、耐付着性にするために、例えばラッカーを使用して処理された熱可塑性物質のシート又はシリコーン処理された紙のシートを好ましく挙げることができる。この分離可能な保護層は、好ましくはポリエチレンからなる。保護シートは、有利には、活性成分を含有するマトリックスに指を接触させないでもパッチを容易に配置できるように、パッチの中央部分上に載せられる2つの部位からなる。一つの代替手段としては、保護シートは、パッチの表面積より大きな表面積にわたって伸張され、その限界を超えて引き延ばされて、その分離が促進される。
【0037】
公知の方法で、本発明に係るパッチは、皮膚表面の処理される領域に相当する適切な外形、例えば顔、特に、鼻、唇、頬、鼻と上唇の間の領域、又は前頭部に適用されるマスクの形態に切断することができる。もちろん、本発明のパッチは体の所定領域への適用に必要な任意の他の形状に切断することもできる。本発明のパッチの大きさは、一般的に0.25cm2〜500cm2、好ましくは1cm2〜30cm2である。
【0038】
このように構成され切断されたパッチは、分離可能な保護層を除去した後、皮膚に直接適用することにより処理される皮膚表面に使用することができ、汗の水分が、適当ならば、親水性活性化合物を望むように放出する。
【0039】
このようなパッチは、従来の経皮用パッチと比較して、比較的短い時間使用するのが好ましい。その適用時間は、好ましくは30秒〜15分間、より好ましくは30秒〜5分間である。適用時間が比較的短いことにより、より高濃度の活性成分又はフィラーを導入することが可能になり、付着要因は、長い適用時間のパッチよりも重要なものではなくなった。
【0040】
より有利には、本発明のパッチは、パッチの分離を助長可能なタブ形態の、少なくとも1つの小片部を有する。
【0041】
本発明の好ましい実施態様においては、例えばエチルアルコール等のアルコール、又は酢酸エチルのような溶媒に溶解したポリマー、特にアクリルポリマーから出発して混合物が調製される。活性成分及び有色顔料が混合物に添加される。
混合物は非付着面、特にシリコーン処理されたポリエチレン上に配される。溶媒は30℃〜100℃の温度で蒸発させられる。このようにして、支持層、特に不織布上に配される付着層が得られる。
【0042】
本発明の他の実施態様においては、シリコーン又はポリウレタンマトリックスの場合、ポリマー層を構成するポリマーマトリックスは、シリコーン又はポリウレタンのプレポリマー、有色顔料及び活性化合物をよく混合することにより調製される。
【0043】
ついで、このようにして得られた混合物に、プレポリマーがシリコーンポリマーならば架橋触媒が、又はプレポリマーがポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールならばイソシアナート又はポリイソシアナートが、低温、一般的には室温で添加される。
【0044】
混合物はついでホッパーに投入され、例えばパッチの分離又は剥離可能な薄い保護フィルムを構成するポリエチレンシート上に注がれる。ポリマーマトリックスのポリマー層の厚みを均一にするドクターブレードがホッパーの下流に配置され、この厚みは一般に10μm〜300μmである。
【0045】
続いて、ポリエチレンシートとすることができる閉塞的又は非閉塞的な支持層のシートが、カレンダーにかけられる前に付けられる。
【0046】
活性化合物を劣化させないようにする目的で、重合又は重付加は室温で行うのが好ましい。一般的に、重合又は重付加は、室温では約24時間後に完了する。
【0047】
カレンダーにかけた後で重合又は重付加が完了する前に、得られた複合構造体を、挟締された縁部にして漏洩現象を防止し得る所望の形状に直ちに切断することができる。
【0048】
【実施例】
実施例I
79.5重量%の酢酸エチルに溶解したアクリルポリマー;
0.5重量%のベンガラ顔料;
10重量%のオルガソール(登録商標)(ポリアミド粒子):及び
10重量%のアスコルビン酸;
を含有する組成物を調製した。
【0049】
ホモジナイズした後、生成物をホッパーに投入し、ドクターブレードを使用して、200μm厚のポリエチレンシート上に0.8mm厚の層になるように展伸した。このシートは付着性を低減させるために、予め表面処理しておくことができる。このアセンブリを60℃で加熱して、溶媒を蒸発させた。付着マトリックスは暗赤色であった。続いて、パッチの支持層を構成する30μm厚のポリエチレンフィルム(耐付着処理はせず)を付け、アセンブリをカレンダーにかけた。
このようにして、有色のポリアクリルマトリックスで形成された自己付着性ポリマー層と支持層を具備するアセンブリが得られた。このアセンブリは、分離可能な保護層を更に具備する。
【0050】
このアセンブリを切断することにより、所望の用途に応じた種々の形態のパッチを得ることができる。続いて、切断後、パッチをポリエチレン袋に包装した。
使用に当たっては、分離可能な保護層を除去した後、パッチを直接前頭部に、例えば約5分間適用した。
【0051】
このようなパッチは、アスコルビン酸の存在により、皮膚を明るくする効果(lightening effect)を有している。オルガソール(登録商標)が存在することにより、皮膚から放出される皮脂を汲み上げることができる。オルガソール(登録商標)は更に柔軟効果も有する。除去後、パッチの赤色面では、特に、付着層の機械的影響により皮膚から剥離した、淡い色彩の皮膚死細胞と、吸収された皮脂により形成される可視環状部の存在が観察された。有色面上に可視される不純物を定量的に評価することにより、必要なパッチの適用頻度を算出することができる。
【0052】
実施例II
69.5重量%の酢酸エチルに溶解したアクリルポリマー;
0.5重量%のプルシアンブルー顔料;
20重量%の尿素:及び
10重量%のサリチル酸;
を含有する組成物を調製した。
【0053】
手順は、先の実施例に記載されたものとほぼ一致する。パッチの付着性マトリックスは暗青色であった。
【0054】
このようなパッチはざ瘡の治療に特に適切であり、尿素が皮脂腺の開口部の浄化(freeing)を促進する。更に、表面の死亡した皮膚細胞の除去を促進するサリチル酸が存在することにより、角質溶解効果も有する。パッチの暗青色面には、付着層の機械的影響により皮膚から除去され、尿素とサリチル酸の組合せ効果で放出された、一般的に淡い色彩の死亡した皮膚細胞並びに他の残査の存在が観察された。必要なパッチの適用頻度は、それらの量に依存する。
【0055】
実施例III
69.5重量%の酢酸エチルに溶解したアクリルポリマー;
0.5重量%の褐酸化鉄顔料;
20重量%のデンプン;及び
10重量%のオルガソール(登録商標);
を含有する溶液を調製した。
【0056】
手順は、実施例Iに記載されたものとほぼ一致する。パッチの付着性マトリックスは褐色であった。
【0057】
これらの活性成分を組合せることにより、皮膚から分泌される親水性成分及び脂肪性成分(皮脂)を吸収し、皮膚に自然なマットな外観を付与し、更にかなり柔軟な感触をもたらすことが可能になる。パッチに吸収された成分は、特に、パッチの有色面に、またリングの形態で可視される。
Claims (20)
- 皮膚が含む不純物を皮膚から除去可能であって、少なくとも1つの活性成分を含有するポリマーマトリックスを支持層上に有し、皮膚に接触せしめられるパッチ面が付着性であるパッチにおいて、該少なくとも1つの活性成分は水溶性の固体であり、該ポリマーマトリックスは疎水性で、少なくとも1種の吸湿剤の粒子を含み、上記付着面により取り除かれる不純物を自身の目で定量化及び/又は定性化することのできるように、ポリマーマトリックスの0.1ないし10重量%の顔料を含有することを特徴とするパッチ。
- 前記少なくとも1つの吸湿剤の粒子は、超吸収性の架橋ポリアクリラート、ポリ(ビニルアルコール)、カルボキシビニルポリマー類、セルロースの半合成誘導体、デンプン、グアガム、アラビアゴム、トラガカントゴム、カゼイン、フィトコロイド類、綿繊維及びゼラチンから選択される少なくとも1つの粒子である請求項1に記載のパッチ。
- 活性成分が、α−及びβ−ヒドロキシカルボン酸又はβ−ケトカルボン酸、それらの塩類、アミド類又はエステル類等の角質溶解剤、なかでもグリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸又はマンデル酸、及び一般的な果実酸等のα−ヒドロキシ酸、5−(n−オクタノイル)サリチル酸のようなアルキル化誘導体等のサリチル酸及びその誘導体等のβ−ヒドロキシ酸、カオリンパウダー、ポリアミド粒子[オルガソール(登録商標)]、ロウ、ハチミツ、シエンナ、タンニン又は無機塩から選択されることを特徴とする請求項1に記載のパッチ。
- 皮膚から出てくる不純物と十分に対比させるため、暗色の有色層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のパッチ。
- ポリマーマトリックスが、アクリル又はビニルポリマー、シリコーンあるいはポリウレタンをベースとして形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のパッチ。
- 支持層が閉塞的支持層であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のパッチ。
- 支持層が、高密度及び低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニル)、エチレンと酢酸ビニルのコポリマー、ポリエステル及びポリウレタン、又はこれらの物質の複合体から選択される熱可塑性物質からなることを特徴とする請求項6に記載のパッチ。
- 支持層が非閉塞的支持層であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のパッチ。
- 支持層が、紙、多孔質又は穴あき熱可塑性物質、織物、不織布又は穴あき不織布からなることを特徴とする請求項8に記載のパッチ。
- 有色層が前記ポリマーマトリックスから形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のパッチ。
- ポリマーマトリックスが、有色顔料の導入により着色されていることを特徴とする請求項10に記載のパッチ。
- 顔料が、酸化チタン、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム顔料、並びに酸化亜鉛、酸化鉄又は酸化クロム、及びフェリックブルー等の合成又は無機顔料、又はカーボンブラック又はバリウム、ストロンチウム、カルシウム(DC Red No.7)又はアルミニウムレーキ類等の有機顔料、又はこのような顔料の混合物から選択されることを特徴とする請求項11に記載のパッチ。
- マトリックスが、次の化合物:アスコルビン酸及び生物学的に適合性のあるその塩類、酵素、抗生物質、緊張効果を有する成分、α−ヒドロキシ酸及びその塩類、ヒドロキシル化ポリ酸、スクロース及びその誘導体、尿素、アミノ酸、オリゴペプチド、水溶性の植物抽出物、酵母抽出物、タンパク質加水分解物、ヒアルロン酸、ムコ多糖類、ビタミンB2、B6、H及びPP、パンテノール、葉酸、アセチルサリチル酸、アラントイン、グリチルレチン酸、コウジ酸及びヒドロキノンから選択される少なくとも1つの水溶性活性成分を含有していることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載のパッチ。
- マトリックスが、次の化合物:ステロイド性の抗炎症剤、乾燥した微小藻類の抽出物、ケルセチン、バルム抽出物、ローズマリー抽出物、エトキシクイン、ポリ不飽和の必須脂肪酸に富んだ海洋由来のリン脂質、ミルクのスフィンゴミエリン、フィタントリオール、2−オレイルアミノ−1,3−オクタデカン等のセラミド類、α−ビサボロール、β−グリチルレチン酸、Centella asiaticaの全抽出物、アジアチコシド、マデカシン酸、アジア酸、グリコール酸、乳酸又はクエン酸等のα−ヒドロキシ酸のアルキルエステル類、5−(n−オクタノイル)サリチル酸及びそのエステル類、サリチル酸、その塩類及びそのエステル類等の角質溶解剤、必須脂肪酸に富んだクロフサスグリ油及びホホバ油、酢酸ファルネシル、ファルネソール、D−パンテノール、β−カロチン、プロピオン酸レチニル、パルミチン酸レチニル、レチニルエステル、レチノール、ビタミンD3、ビタミンD2、ビタミンD、ビタミンF及びビタミンFグリセリド、パルミチン酸アルコルビル、DL−α−酢酸トコフェリル、D−α−酢酸トコフェリル、DL−α−トコフェロール、D−α−トコフェロールから選択される少なくとも1つの脂溶性化合物を含有していることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載のパッチ。
- パッチの適用前に剥離可能で、ポリマー層の組成の一部を形成する化合物に対して不浸透性である保護シートを有することを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載のパッチ。
- 保護シートが、パッチの中央部分に載せられた2つの部位からなることを特徴とする請求項15に記載のパッチ。
- パッチの除去用の把持領域を形成可能な、少なくとも1つの小片部を有することを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載のパッチ。
- 適用時間が30秒〜15分間であることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1項に記載のパッチ。
- 付着力が、50〜800g/cm2であることを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1項に記載のパッチ。
- 形状が、鼻、唇、頬、鼻と上唇の間の領域、又は前頭部に適合するものであることを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1項に記載のパッチ。
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