JP3709218B2 - 壁孔壁破壊木材 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、木材乾燥が効果的に行われるように木材を構成する細胞間の壁孔壁を破壊した木材に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願発明者は、木材の生長応力を除去して、木材の乾燥に関してコストを大幅に引き下げようとする技術を既に提案している(特願平5−308723号)。元来、自然に成長した木材は、家屋や家具調度品等、太古の昔から人間に不可欠なものであるが、家屋や家具調度品として木材を利用するためには、これを充分に乾燥させた後に加工して使用しなければならない。
【0003】
なぜならば、伐採したばかりの木材は、多量の水分を含み、木材は、この含水率の多い、少ないによって経年的に収縮や膨張が生じ、形量の過不足が生じたり、また、含水率の変化によって木材の物理的、科学的諸性質が変化するので、この含水率を軽減するために、これまでは、長時間をかけて充分に乾燥を行い、木材の変形が生じなくなってから、これを加工するようにしてきた。
【0004】
この木材乾燥に関しては、数十年の年月をかけて行われる自然乾燥のほか、温風下で、前記木材含有水分を強制的に蒸発させる人工乾燥も行われている。殊に、人工乾燥に関しては、コストを要するので、前述のように、種々の技術を採用しているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの木材の乾燥を、木材を構成する細胞レベルで見ると、これまでの木材乾燥は、これら木材を構成する細胞内に含有する水分を、長時間かけて自然に、または、加熱等の人工的諸工程を加えて強制的に除去しようとするものであったといえる。
【0006】
ところが、木材は、伐採までは生命を宿し、一部の枝葉に損傷を受けたような場合にも、これら木材を構成する細胞群のうち、とりわけ、これら損傷を受けた枝葉につながる仮導管や導管を構成する細胞間に存在する壁孔を閉じて、含有する水分が消失しないようにする自助作用が自律的に行われるとされている。
【0007】
すなわち、木の成長には、養分や水分が必要であり、仮導管あるいは導管と称される細胞群からなる管を通じて、その根から養分や水分を吸収し、それを木の幹や枝葉に送り込むように構成されており、木材を構成する個々の細胞は、この仮導管や導管との間で、あるいは、細胞相互間で、これらの養分や水分を授受する仕組みが成立しており、そのため、これらの細胞間では、細胞膜上に壁孔(従来は、紋孔として説明されている。)と称される小さい孔隙ないしは凹みが多数に存在して形成されている。
【0008】
この壁孔は、後述するように、二細胞間に対をなして存在しているのが通常であり、これを称して壁孔対と称されることもある。この基本構造を模式的に示せば、図1のように示すことができる。図1(a)は、壁孔壁の断面の基本構造を示した模式図であり、同(b)は、同壁孔膜の平面の模式図である。図中、1は、ト−ルスを、2は、マルゴを、31および32は、壁孔を示す。そして、このような基本構造の壁孔壁を有する樹木の細胞は、成長する際には、前記ト−ルス1と、前記壁孔対の一方側の孔31または他方側の孔32の間に間隙を設けて、この間隙を通じて、樹木の成長に必要な養分や水分を細胞間に供給するように構成されている。
【0009】
すなわち、これらの壁孔対の中間には、壁孔膜と称される膜が存在し、さらに、該膜は、ト−ルス(T)とマルゴ(M)とが存在して、樹木が伐採される等の理由により、一旦、これらの木材を構成する細胞群の一部が破壊されると、前記木材を構成する細胞自体の自助作用によって、前記細胞膜上の壁孔を閉塞し、細胞内部に含有する水分を外部に排出しないような仕組みができ上がっている。
【0010】
すなわち、木材を構成する細胞から含有する水分の蒸発を防ぐため、前記ト−ルス1は、対となった壁孔の一方側の孔31または他方側の孔32を閉塞して(図1(c)および(d)参照)、水分傾斜を阻止するようにする。この細胞間の壁孔の電子顕微鏡写真を図2(a)(b)に示す。
【0011】
このため、木材の乾燥に関し、充分な乾燥を達成しようとすれば、この閉塞された壁孔壁から通過する水分を含めて、内部の水分が抜け出るのを待つ他はなく、これが、木材乾燥に長時間を必要とし、または、強力な加熱処理等をして、細胞内の水分を強制的にも除去して、短期の乾燥を強行しなければならない原因であった。
【0012】
このため、完全な木材乾燥を達成するには、長時間(長いものでは数十年間もの間)木材を軒下等において自然に乾燥するのを待ったり、一定の加熱炉において、所定の加熱を試みたり、あるいは、熱水中に所定時間浸漬したりして乾燥を早める作業を行っていたが、自然乾燥をするには、長い間材料となる木材を寝かせておかなければならず、殊に、名木たる高価な木材材料を寝かせておくには、コスト高を招いていた。
【0013】
また、人工乾燥においては、乾燥状態が、自然乾燥に勝るものではなく、また、局所的に加熱されるおそれがあるなどして、ややもすると歪みや変形の原因ともなっていた。さらに、人工乾燥には、所定の設備に費用がかかり、歪みやそりを生じさせてはならない高級なものには使用できない反面、安価な材料にはコストアップを招来する等、結果的に優れたものではなかった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、これら従来から行われている木材乾燥の概念を根底から覆し、木材を構成する細胞の細胞膜上の壁孔壁を人為的に破壊せしめて、しかる後、木材の乾燥状態を容易に達成せしめるようにしたものである。すなわち、伐採された木材は、前記壁孔壁のト−ルス1が、特に、対で構成される壁孔の一方側の孔31または他方側の孔32を閉塞してしまうので、細胞内部の水分が抜けにくくなることに鑑み、この壁孔壁の閉塞を阻止して、すなわち、壁孔壁自体を破壊することによって、破壊後は、細胞内の水分が容易に抜け出るのを助長せしめんとするものである。
【0015】
このため、被処理木材に遠赤外線を浸透させ、この幅射により、材間温度を急速に高め、木材内部の空気及び水分の熱膨張圧、水蒸気圧等の圧力により、前記壁孔壁を破壊せしめるようにしたものである。
具体的には、熱効率の高い遠赤外線が30%ほど占めている木質燃料2を燃焼させ炎の上部にはロストル4をおき、その上に多孔質のセラミック又はそれに近い火山溶岩等5をのせて赤熱させることにより、多くの遠赤外線が発生する。
【0016】
その熱風は風道6を通って隣室遠赤外線増殖室22の中に遠赤外線増殖用のセラミックス又は高密度の溶岩等23を適度の空隙を作りながら堆積させた中を通り抜け、蓄熱と更に遠赤外線の増殖をはかりながら、加熱室27の壁面8に設けられた風穴20に白金網又はステンレス網21をくぐって加熱室27に充満するようにして、遠赤外線を被処理木材に多量に照射させつつ、急激に材内温度を上昇せしめて処理することにより、伐採された木材において、前記壁孔壁のト−ルス1が、対に構成される壁孔の一方側の孔31または他方側の孔32を破壊して、この壁孔壁が閉塞してしまうのを阻止するようにした。
【0017】
すなわち、このような処理をした結果、後に、電子顕微鏡写真が示すように、木材を構成する細胞間の壁孔膜のマルゴ2が、完全に破壊され、または、壁孔が変形したりき裂が入って、閉塞された壁孔とトールス間が、部分的に破壊せしめて、その間に間隙を生じせしめたものである。
【0018】
【作用】
本発明では、木材を構成する細胞の細胞膜上の壁孔及び壁孔膜を人為的に破壊せしめて、木材の乾燥状態を容易に達成せしめるようにしたので、伐採された木材は、前記壁孔膜のト−ルス1が、対に構成される壁孔の一方側の孔31または他方側の孔32を閉塞してしまう性質を阻止して、木材を構成する細胞間の壁孔膜のマルゴ2を完全に破壊せしめ、または、壁孔が変形したり、き裂が入って、閉塞された壁孔とト−ルス間が部分的に破壊せしめて、その間に間隙を生じせしめ、この間隙を通じて細胞内の水分が容易に抜け出るのを助長するようにした。
【0019】
すなわち、木材を構成する細胞間において、伐採などによって部分的乾燥状態が生じて、これらの細胞間において、水分傾斜が発生したとしても、これらの細胞間で養分や水分の授受を行うに際して弁の働きをしている壁孔壁のトールスを壁孔に蜜着させ、又は、その壁孔自体を破壊して、水分傾斜を阻止する機能を消失せしめたことを特徴とするものである。
【0020】
具体的には、本発明は、遠赤外線を被処理木材に多量に照射させつつ、急激に材間温度を上昇せしめ、前記ト−ルス1またはマルゴ2が、対に構成される壁孔の一方側の孔31または他方側の孔32への閉塞するのを阻止し、又は、該壁孔自体を破壊するようにした。すなわち、遠赤外線を照射することにより、木材内部の温度は急速にあがり、それによって、木材を構成する細胞内の空気や水分を熱膨張あるいは、おそらく発生する蒸気圧により、壁孔壁の一部又は全部を破壊するようにした。
【0021】
【実施例】
本発明に係る木材を構成する細胞間の壁孔を破壊して、壁孔壁破壊木材を生成するための一実施例の処理炉の図面とともに説明する。
【0022】
図3は、本発明の遠赤外線増殖による木材熱処理炉の側横断面図であり、図3中、符号1は、空気吸入口、2は、木質燃料、3は燃料投入口、4は、ロストル、5は、高密度溶岩等の材質からなる遠赤外線増殖用セラミックス材、6は、熱風を通す風道、7は、全体を風雨から守る屋根、8は、燃焼室側加熱室27の壁面、9は、炉壁体を構成するコンクリート製のボックスカルバート、10は、処理炉27内の熱を外に逃がさないようにするガラスウール断熱材、11は、処理炉27内の熱を遠赤外線に効率よく変換するセラミックスボード、12は、木材の間に熱の伝達をよくするために被処理木材16間に入れられる棧、13は、加熱室27内の温度を調節するための換気扇、14は、前記換気扇13の回転により、前記処理炉27の熱風を外部に排出する風道管、15は、被処理木材16を搬入、搬出する後部扉、16は、被処理木材である。
【0023】
また、17は、トロッコ台に設けられ、被処理木材16の荷崩れを防ぐ方立て、18は、同トロッコ用レール、19は、同トロッコ台である。さらに、20は、前記燃焼室側処理炉側面に開けられた熱風を通す風穴、21は、燃焼の火のこが、前記処理炉27内に入り込まないように設けられた白金網またはステンレス網である。また、22は遠赤外線増殖室であり、内部に高密度溶岩等の遠赤外線増殖用セラミック材23を充填して、高効率に遠赤外線が発生し、前記被処理木材16に効率よく幅射されるように構成される。
【0024】
24は、燃焼用ロストルであり、25は、耐火レンガ、27は、処理炉、28は、燃焼室である。
なお、本実施例においては、木質燃料の火炎が、上記セラミックや白金網等を通過させることにより、木質燃料の火のこをろ過して、加熱処理木材の着火を未然に防ぐ働きをしている。
【0025】
このために、処理炉27の壁面8に設けた風穴は下部ほど大きくしてあり、処理炉内の温度が、上部と下部が同じようになるように工夫したものであり、形や大きさ、位置、数等は特定したものではない。
【0026】
次に、この炉を用いて、木材の処理の過程を説明する。
前記処理炉27の後方部扉15を開けてトロッコ19に棧積みした木材16を収納して扉を閉め、換気扇13を回転させながら、木質燃料に着火し、ロストル4上にあるセラミックス等5を赤熱させる。なお、被処理木材としては、スギ材の末口16cmφの小径材を使用した。
【0027】
遠赤外線を多く含んだ熱風は風道6を通って隣室の遠赤外線増殖室22の中におかれた、セラミックス等23の空隙を通り抜けながら、処理炉27の風穴20を通り抜けて、処理炉にたまり、木材を加熱する炉内に差し込んだ温度センサーを見ながら木質燃料の補給を空気吸入口1の開閉を行って、処理炉の温度を所望の温度範囲に調節を行う。この温度の調節に関しては、処理炉を遠赤外線増殖用のセラミック又は密度の高い溶岩等23に蓄熱させる構造のものを使用したので、木質燃料の燃焼による加熱むらを減少させることができる一方、夜間における燃料の補給をしなくても、処理炉内の温度を急俊に上昇せしめることが可能になった。
【0028】
また、これによって、処理室内の温度降下も低減することができ、したがって、夕方退社する際に丸太の切れ端等の火持ちのよい燃料を補給し、火が消えない程度に空気吸入口の開きを小さくして退社し、翌朝出社時には、60℃前後に処理炉内の温度になっている炉に対し、再び木質燃料を補給すると直ちに140℃前後に上昇し、日中は2時間おき位にセンサー温度を確認する程度ですむ。図4(a)は、このような調整のもとに処理をした際の炉内の温度の状態を示す図である。
【0029】
すなわち、図4(b)に示すように、スギ16cm丸太を数十本トッロッコ上に配置し、供試木上部丸太として配置された丸太材の上部約1.5mの高さに配置された丸太と、同供試木下部丸太として配置丸太の中心部約1.0mの高さに配置された丸太を各2点の材間温度と、処理炉内の高さ1mの位置に設けられた温度センサを用いて、炉内の温度を計測したものであり、その計測結果が、図4(a)に示されている。
【0030】
測定は、平成6年2月28日から同年3月4日にかけて行われた。最初に、スギ16cm丸太を炉内に数十本配置し、2月28日午前8時30分ころ木質燃料に着火した。この間、約2時間おきに、夕方の退庁時まで、3回燃料を補給した。すなわち、図4(a)に示されるように、前記木質燃料の燃焼により、炉内温度および材間温度は、それぞれ急俊に上昇し、着火後、約4時間で炉内温度は最高140℃近くまで上昇した。着火後、燃料2の消失により、火勢が衰えたので、着火後4時間余で燃料2を補給した。
【0031】
燃料2の補給により、炉内温度は120℃近くまで降下したが、補給された燃料2の燃焼により、再び炉内温度は、上昇し、130〜140℃間を推移していた。その後、燃料2は、消失していたが、炉内温度が、130〜140℃を推移していたので、燃料2の補給はしないでいた。しかしながら、夕方の退庁時間となり、炉の監視を続けるわけには行かないので、燃料2を補給し、無人運転に任せた。このとき、燃料2が完全になくなるのを避ける意味から、前記空気吸入口1を狭め、投入された燃料2が持続して長時間燃焼するようにした。このときの燃料2の補給により、炉内温度は、若干上昇するも、炉内温度は、その後、なだらかに下降をたどった。
【0032】
翌朝(3月1日)、登庁し、着火後略24時間経た時点で再び燃料2を補給した。補給された燃料2に着火し、炉内温度は、再び120℃まで上昇した。着火後28時間程度で、補給された燃料2が消失したので、再び燃料2を補給した。この場合には、炉内の温度は降下することなく、この補給された燃料2の燃焼により、炉内温度は、130〜140℃を推移した。その後、着火後、39時間程度で燃料2の補給を停止し、ロストル4内の燃料2が自然に消失するのに任せた。
【0033】
着火後、48時間を経て、空気口を密閉し、約2日間位かけて徐冷して木材の内部温度が常温に近づいた時に、室外に取り出し、必要に応じて小割り製材を行い、天然乾燥又は人工乾燥機に入れて乾燥させる。
【0034】
このときの被処理材(共試木)の材間温度を図4に基いて検証する。被処理材(共試木)の材中心部に埋め込んだ温度センサは、処理室上部に配置された丸太材(被処理材)2点は、着火後、それぞれ6時間内外で急俊に材間温度が上昇し、100℃程度に至った。また、同様に、処理室下部に配置された丸太材(被処理材)2点の材中心部に埋め込まれた温度センサは、その後も上昇を続け、12時間程度で、60℃内外の材間温度を示している。
【0035】
そして、処理室の上部に配置された丸太材は、その後、炉内温度の下降にしたがって、下降するも、前記着火後略24時間経た時点で補給した燃料2の着火にしたがい、炉内温度も再び上昇し、これに伴って、その材間温度も、100℃まで上昇し、その後、下降を辿った。
また、処理室内の下部に配置された丸太材(2点)は、その後の温度が下降することなく、安定し、前記着火後略24時間経た時点で補給した燃料2の着火にしたがい、最高70℃程度を維持した。
【0036】
上記の処理をしたスギ材の組織構成と、処理をしないスギ材の組織構成を電子顕微鏡(5,000〜6,000倍)にて観察した。このため、スギ材の仮導管を縦にマイクロト−ンで切片を作った。図5(1)〜(4)は、未処理材の組織構成の電子顕微鏡写真であり、仮導管の構成する壁面の散在する壁孔を正面から見たものである。図5(1)および(4)から明らかなように、これらの写真では、ともに前記ト−ルス1が、壁孔対の中心位置にあり、また、マルゴ2の損傷も見られない。したがって、この状態では、細胞内の水分は抜けにくく、乾燥に充分時間を要することは想像に難くない。
【0037】
一方、図6(1)および(4)に示す写真においては、水分傾斜により、前記ト−ルス1が、壁孔が、閉鎖してしていないことが知りうる。すなわち、図6(1)の写真においては、内部にト−ルス1は存在するも、マルゴの一部が完全に損傷されているため、水分傾斜が生じたとしても、ト−ルスで壁孔を閉塞する機能が完全に失われていることが明確である。したがって、細胞内の水分は、この破壊された壁孔を通って、容易に抜け出ることになる。また、図6(2)は、これらのスギ材の仮導管を縦に切って、その壁孔群を写したものであるが、上記処理をした場合には、マルゴが完全に破壊され、また、ト−ルスが、壁孔に一部突出し、壁孔壁の機能が完全に破壊されていることが見て取れる。
【0038】
図6(3)および(4)の写真のいづれについても、処理したものは、見事に壁孔、ト−ルス又はマルゴが完全に又は部分的に破壊され、これらの間に間隙が構成されていることが見て取れる。すなわち、図6(3)においては、壁孔の穴が正常の場合には、見事な円形を呈しているのに、上記処理により、壁孔の穴自体が変形し、このため、逆に、ト−ルスにより水分の通道を閉鎖できなくなっている。
【0039】
図6(4)では、ト−ルスの一部が、壁孔から突出するなど100%近くの壁孔壁が破壊され、この結果、木材を乾燥させる際には、水分傾斜が生じても、水分は、この壁孔を通り抜けて移動するので、木材乾燥が容易になることが伺いしれる。
このような状態の下では、閉じ込められたままで維持される細胞内の水分は容易に抜け出ることができる。一般に、スギ材の、特に、芯材の水分が抜けにくいといわれているが、上記処理をしたものは、これに当てはまらないものである。念の為に、処理した木材と、未処理の木材について、閉鎖壁孔の割合を計数してみた。
【0040】
この計数に関しては、上記処理を行って、その材の「辺材」、「白線帯」および「心材」を選び、いずれも、木口から1cmおよび40cmのところから切り取ったものを使用した。一方、参照のため、処理をしない同材の「辺材」、「白線帯」および「心材」を切り取り、それらの間で、破壊された壁孔の数を比較した。
【0041】
破壊の状態については、図7に示すように、図7(A)の状態(すなわち正常な状態)に対し、同(B)の状態(閉鎖壁孔状態)または同(C)の状態(壁孔部分が、部分的に破壊された状態)に分類し、いずれも200個の壁孔を見て、その比較をした。表1は、その結果を示すものである。
【0042】
【表1】
Figure 0003709218
表1によれば、無処理材においては損傷壁孔(前述、図7(C)に示したもの)は、辺材部、白線帯、心材部とも7%の比率であるのに対し、処理材においてっは、この損傷壁孔の割合は、木口より1cmの部位では、辺材部で19%、白線帯で17%、心材部で13%に増加していることが知れる。すなわち、いづれも1.9〜2.7倍に増加し、したがって、これらの損傷壁孔によって、両細胞間に水分傾斜が生じた場合には、その水分傾斜が平滑化する方向に働くことを示している。
【0043】
また、木口より40cmの部位で計数したところによれば、該損傷壁孔は、辺材部で21%、白線帯で16%、心材部で11%にも達し、いづれも無処理材に比し、1.6〜3.0倍の数値を示し、その分、細胞内の含有水分が、1.6〜3.0倍の比率で、移動しやすくなっていることを示している。
さらに測定精度を高めるため、処理材の木口より1cmの部位でそれぞれ500個の壁孔を電子顕微鏡写真を見て調べた結果が表2のとおりである。
【0044】
【表2】
Figure 0003709218
表2から明らかなように、上記処理を行った材と無処理材とを比較すれば、無処理材の損傷壁孔は辺材部で12%、白線部で6%、心材部で6%となり、平均値で8%の割合で存在しているのに対し、処理材では、木口より1cmの部位では、損傷壁孔の存在比率は、辺材部では、51%、白線帯では、23%、心材部では、23%、平均値で33%の存在割合を示し、無処理材に対して4.1倍強の発生率になっている。
【0045】
したがって、このような損傷壁孔が増加するに従い、細胞間に水分傾斜が生じたとしても、この増加分だけ含有水分の抜けが速まる(乾燥が速まる)ことになり、処理後、木材乾燥が容易に行われることになる。
このことからすれば、上記破壊壁孔を有した木材は、当初は、細胞中の水分は含有されているが、処理後、幾日も経たずに、やがて、その水分が抜け出て、乾燥が容易に行われる。
【0046】
このため、導管や仮導管をつうじた水分の抜けが向上し、天然乾燥だけでおこなっても短時間に乾燥状態を得ることができる。、また、導管や仮導管をつうじた水分の抜けが向上するので、急激な乾燥である人工乾燥を行っても、未処理の場合と比較して、材に「割れ」や、「そり」が生じることがない。
なお、本実施例においては、遠赤外線増殖による上記処理方法により行ったが、これは、材内温度を効率的に高め、木材の内部に熱が伝導しやすい方法を講じれば、いずれの方法であってもよいものである。
【0047】
また、この実施例においては、被処理材は、炉内1.5mの高さ位置に配置した、いわゆる上部丸太材であり、その材間温度は、着火後、急速に100℃まで達しており、処理をしたスギ材の組織構成と、処理をしないスギ材の組織構成を電子顕微鏡(5,000〜6,000倍)にて観察した結果は、明らかに違いがあることが知り得る。すなわち、図5(1)ないし(4)から明らかなように、前記処理をしていない被処理材の顕微鏡写真では、ともに前記ト−ルス1が、壁孔対の中心位置にあり、また、マルゴ2の損傷も見られない。
【0048】
したがって、この状態では、細胞内の水分は抜けにくく、乾燥に充分時間を要することは想像に難くない。
【効果】
本発明によれば、木材の細胞間に存在する壁孔や壁孔膜を完全に又は部分的に破壊して、壁孔壁に間隙が生じるようにしたので、その後の木材乾燥工程において、木材を構成する細胞内に含有する水分が容易に抜け出て、木材乾燥が容易に行われるという優れた効果を有する。
【0049】
特に、木材を構成する細胞内の水分の除去が速やか、かつ、心材部、辺材部ともに等しく行われる結果、乾燥される木材は、ひび割れや、曲り、ねじれ、そり等が生じにくく、品質の向上した木材を提供できる。
【0050】
また、木材の細胞間に存在する壁孔や壁孔膜が破壊され、壁孔壁に間隙が生じたので、この間隙を通じて、防腐剤、防虫剤、難燃剤等を容易に注入することができ、スギ材中目材やカラマツ材であっても、これを建築用部材として容易に使用することができる。さらには、壁孔壁が開口した木材は、音響的効果が高まることが知られており、この結果、木材の細胞間に存在する壁孔膜を破壊し、壁孔壁に間隙を生じさせた木材は、楽器材として活用することができ、通常では、使用できなかった低質材にも、楽器材としての道を開くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、壁孔壁の基本構造を示した模式図であり、(a)は、断面構造を、同(b)は、平面構造を、(c)、(d)は、ト−ルスが、壁孔の一方側の孔31または他方側の孔32を閉塞して、細胞内の含有水の移動を阻止するのを模式的に示す図
【図2】 図2(a)(b)は、細胞間の壁孔の電子顕微鏡写真
【図3】 図3は、本発明に係る木材を構成する細胞間の壁孔破壊して、壁孔壁破壊木材を生成するための一実施例の処理炉を示す概略図
【図4】 図4(a)は、処理の際の炉内温度および被処理材の材間温度の状態を示す図、同(b)は、被処理材の炉内の位置を示す図
【図5】 図5(1)〜(4)は、未処理材の組織構成の電子顕微鏡写真であり、仮導管を構成する壁面に散在する壁孔を正面から見た図
【図6】 図6(1)〜(4)は、前記実施例処理炉において処理した処理材の同組織構成電子顕微鏡写真
【図7】 図7は、壁孔壁の破壊状態を示す図
【符号の説明】
1・・・空気吸入口
2・・・木質燃料
3・・・燃料投入口
4・・・ロストル
5・・・遠赤外線増殖用セラミック等
6・・・風道
7・・・屋根
8・・・加熱室の壁面
9・・・ボックスカルバート
10・・・ガラスウール断熱材
11・・・セラミックスボード
12・・・棧
13・・・換気扇
14・・・風導管
15・・・後部扉
16・・・木材
17・・・方立て
18・・・トロッコ用レール
19・・・トロッコ台
20・・・風穴
21・・・白金網(又はステンレス網)
22・・・遠赤外線増殖室
23・・・遠赤外線増殖用セラミックス(又は高密度溶岩等)
24・・・燃焼用ロストル
25・・・耐火レンガ
26・・・扉
27・・・加熱室
28・・・燃焼室

Claims (8)

  1. 被処理丸太木材に遠赤外線を輻射・浸透させ、6時間内外で100℃の程度で材内温度を急速に高めることにより、丸太木材を構成する細胞間の壁孔が破壊された壁孔壁を有する壁孔壁破壊木材。
  2. 前記破壊された壁孔壁は、丸太木材を構成する細胞間で対に構成される壁孔対の一方側の壁孔または他方側の壁孔の「変形」または「き裂」により、該壁孔壁が、部分的あるいは完全に破壊されたものであることを特徴とする請求項1記載の壁孔壁破壊木材。
  3. 前記破壊された壁孔壁は、壁孔内のトールスおよび壁孔との間で、前記壁孔を完全に閉鎖することができない間隙を有することを特徴とする請求項1または2記載の壁孔壁破壊木材。
  4. 丸太木材を構成する細胞間で対に構成される壁孔対の内側に存する壁孔膜のマルゴの一部分または全部が破壊されたことを特徴とする請求項1ないし3記載の壁孔壁破壊木材。
  5. 丸太木材を構成する細胞間で対に構成される壁孔対の内側に存する壁孔膜のトールスが、壁孔をつき破って外側に突出することにより、壁孔を完全に閉鎖することができない間隙を有することを特徴とする請求項1ないし4記載の壁孔壁破壊木材。
  6. 被処理丸太木材に遠赤外線を輻射させ、この浸透により、被処理丸太材(共試木)の材内温度において、木質燃料に着火後、6時間内外で100℃の程度で急峻に材内温度を上昇せしめることにより、前記壁孔壁を破壊せしめた壁孔壁破壊木材を製造する方法。
  7. 前記遠赤外線の輻射は、木質燃料を燃焼させることによって発生する遠赤外線であることを特徴とする請求項6記載の壁孔壁破壊木材の製造方法。
  8. 前記遠赤外線の輻射は、前記木質燃料を燃焼させた炎の上部に遠赤外線増殖用セラミック材を充填した遠赤外線増殖室を形成して、これを赤熱させることにより遠赤外線を発生させて得られるものであることを特徴とする請求項6ないし7記載の壁孔壁破壊木材の製造方法。
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