JP3709064B2 - 発光素子制御装置及び光記録再生装置 - Google Patents

発光素子制御装置及び光記録再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的に情報の記録,再生或いは消去を行う光ディスク装置等の光情報記録再生装置の光源として用いられる発光素子の出射光量を制御する発光素子制御装置及び光記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から大容量の情報記録再生装置として光ディスク装置が知られている。この光ディスク装置では光源として半導体レーザが使用されるが、一般に半導体レーザは温度ドリフトの影響が大きいため、出射光量制御を行う半導体レーザ制御装置を用いて、光ディスクに照射される光ビームの光量を所定値に保持するようになされている。
【0003】
また、近年高密度化に適した記録方法として、記録時に半導体レーザをパルス発光させる方法が提案されている。このようにパルス発光による記録を行う場合でも、再生時には、半導体レーザは一定出力で直流発光される。よって、半導体レーザ制御装置では、記録時には、パルス発光の光量制御を行い、再生時には直流光の光量制御を行う必要がある。このような、直流発光とパルス発光の光量制御を行う半導体レーザ制御装置として、特開平2−18722号公報に開示されている。
【0004】
図4に従来の半導体レーザ制御装置の構成図を示す。以下、図面を参照して、従来例を説明する。
【0005】
電流源1から出力された半導体レーザ駆動電流aはスイッチ2を介して半導体レーザ3に入力され半導体レーザ3が駆動される。半導体レーザ3から出射された光ビームは光情報記録媒体である光ディスク(図示しない)に向かうとともに、その一部が光検出器4に入射し、半導体レーザ3の出射光量bが検出される。光検出器4の出力電流cは電流電圧変換回路5で電圧に変換された後、差動増幅器6の一方の入力端子に入力される。差動増幅器6の他方の入力端子には切り替えスイッチ7を介して、再生モード基準電圧源8あるいは記録モード基準電圧源9が接続される。電流電圧変換回路5の出力電圧信号dと、再生モードあるいは記録モードに応じた基準電圧信号eとの差が差動増幅器6により演算増幅され(信号f)、抵抗RとコンデンサCよりなるローパスフィルタに接続される。ローパスフィルタの出力gは、制御回路10によりゲイン調整および位相補償などが施された後、電流源1にフィードバックされる。こうして、基準電圧eと電流電圧変換回路5の出力dとが等しくなるように制御動作が行われ、その結果、半導体レーザ3からの出射光量bが所定の値に保持される。このように、記録モード、再生モードいずれの場合も、定常状態においては半導体レーザ3の出射光量を検出し、それをフィードバックすることにより、出射光量を制御している。
【0006】
図4におけるローパスフィルタは、光量制御系が必要以上の制御帯域を持つことにより、発振等の不安定な状態になるのを防ぐものである。半導体レーザの制御は、温度ドリフト等の時間的にゆっくりとした変化を抑制するためのものなので、その制御帯域は低く設定されるのが一般的である。また、このローパスフィルタはサージ等の高周波ノイズが半導体レーザに加わるのを防ぐ役目も果たしている。また、パルス発光時においては、電流電圧変換回路5の出力dに含まれるパルス成分を除去する働きもある。
【0007】
モード信号hは、再生モードと記録モードとを切り替えるための信号であり、図示しないコントローラから与えられる。モード信号hが「H」レベルの時に記録モードとなり、「L」レベルの時に再生モードとなる。また、モード信号hはゲート回路13にも接続されており、変調信号iをモード信号hが「H」レベルの時のみ通過させるように働く。
【0008】
変調信号iは、インバータ16により極性反転したのち、ゲート回路13に加えられる。変調信号iは、記録方法に応じた信号であり、単一周波数や所定のパターンの信号である。
【0009】
次に、再生モードおよび記録モードでの制御動作について説明する。
再生モードにおいては、モード信号hは「L」レベルとなる。このとき、切り替えスイッチ7は、再生モード基準電圧源8に接続される。また、ゲート回路13の出力は、「H」レベルに固定されるため、スイッチ2は常にオンとなる。
【0010】
この場合、半導体レーザ3は直流発光され、その出射光量bがモード信号hにより選択された再生モード基準電圧源8で設定された光量となるように、駆動電流aが制御される。このときの半導体レーザの出射光量は数mW程度の比較的低い光量にされる。
【0011】
ここで、再生モードでは半導体レーザの帰還光によるノイズを抑制するために駆動電流aに数百MHzの高周波電流を重畳する、いわゆる高周波重畳を行う場合もあるが、ここでは説明を簡単にするために半導体レーザは直流駆動されるとして説明する。
【0012】
次に、記録モードにおける制御動作について説明する。
記録モード時には、モード信号が「H」レベルとなり、切り替えスイッチ7は記録モード基準電圧源9に接続される。また、モード信号が「H」レベルとなるので、ゲート回路13の出力kは変調信号iに応じた信号となり、「H」もしくは「L」レベルとなる。
【0013】
ゲート回路13の出力kが「H」レベルの時、スイッチ2は、オンとなり、電流源1から出力される電流aが半導体レーザ3に流れる。また、ゲート回路13の出力kが「L」レベルの時は、スイッチ2はオフとなり、半導体レーザ3には電流は流れない。こうして半導体レーザ3は変調信号iに応じてパルス発光される。ここで、変調信号iの周波数は数MHzから数十MHzの比較的高い周波数なので、パルス発光による検出信号は平滑化され、電流電圧変換回路5の出力にはパルス発光された光の平均光量が現れることになる。よって、その平均光量が記録モード基準電圧源で設定された光量となるように、駆動電流aが制御される。
【0014】
なお、記録時にはレーザ光により光ディスクの記録膜に物理的な変化を起こす必要があるため、比較的高い出力の出射光量が必要であるが、特にパルス発光により記録する場合は、パルス幅が数十nsのパルス状の光で記録するため、直流発光により記録する場合に比べてさらに高い出力の出射光量が必要となる。具体的には数十mWの出射光量が必要である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の半導体レーザ光量制御装置では、記録モードから再生モードに切り替わった際に、一定時間の間、記録モードにおいて出力するのと同等の高い出力の出射光量が持続してしまうという問題を有している。
【0016】
この点について図5を用いて説明する。
図5には、図4に示す装置における(a)モード信号h、(b)ローパスフィルタの出力gおよび(c)出射光量bを示す。記録モード時、すなわちモード信号hが、「H」レベルの期間中は、前述したように駆動電流aは変調信号iに応じて、スイッチ2によりオン/オフされ、半導体レーザ3の出射光量bは、スイッチ2がオンのときは出射光量bはPwmaxとなり、スイッチ2がオフの時は出射光量bは0となる。また、出射光量の平均値は、記録モード基準電圧源9で設定された電圧になるように制御されている。
【0017】
さて、記録モードから再生モードに切り換わるとスイッチ2はオン状態となる。このとき、電流源1は、それまでの、パルス発光時と同様の光量すなわち、Pwmaxが得られるような、電流を半導体レーザ3に流す。これは、制御系がフィードバック系として構成されていることに起因する。すなわち、フィードバック系では、検出信号が所定の目標値からずれたことを検出して初めて、それをフィードバックし、制御量を調整するように動作するからである。よって、記録モードにおいてPwmaxに相当する電流を半導体レーザ3に流すように制御動作していた状態から、再生モードに切り替えた直後は、記録モードにおいて流していたPwmaxに相当する電流を半導体レーザ3に流すのである。しかし、Pwmaxを連続して流すと、再生モードにおける所定の出射光量Prに対して光量が大きすぎるので、電流源1に流す電流を減らすよう制御がされる。ここで、前述のように制御系は所定の制御帯域を有している。よって、出射光量bは記録モード時のピーク光量Pwmaxから再生光量Prに、制御系の制御帯域で決まる応答時間にしたがって徐々に低下して行く。光量制御系の制御帯域は、通常数kHz程度とされるので、応答時間は数百μs程度である。よって、記録モードから再生モードに切り換わる際に、数百μsの間、数十mWもの非常に高い出力を出すことになる。
【0018】
ところで、半導体レーザはパルス発光時の定格は数十mWであるが、連続発光時の定格はパルス発光時の2分の1以下であり、パルス発光時と同じ出射光量を長時間に渡り出力すると、半導体レーザの破壊、もしくは劣化を招くという重大な問題を有している。したがって、上記のごとく記録モードから再生モードへの移行時に高い出力を出せば、その破壊や劣化が生じる虞れがある。
【0019】
半導体レーザ制御系の制御帯域を広くし、応答時間を短くすることで、大きな出射光量を出す期間を短縮することは可能であるが、制御帯域を広くすると制御系が不安定になり易く、また、温度ドリフトの抑圧に必要とされる制御帯域以上の制御帯域を持つことになるため、高い周波数にも応答してしまい、サージ等のノイズが半導体レーザの駆動電流に混入し、半導体レーザを破壊してしまうという問題がある。
【0020】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、記録モードから再生モードに切り換わる際の発光素子からの出射光量の増大を防ぎ、発光素子の劣化を回避できる発光素子制御装置及び光記録再生装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発光素子制御装置は、発光素子を、パルス駆動である第1の状態と、該第1の状態よりも低駆動電力且つ低周波数での駆動である第2の状態と、で少なくとも駆動する発光素子制御装置であって、前記発光素子の出射光量を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に応じて、前記発光素子に加える駆動電力をフィードバック制御する第1の制御手段と、該第1の制御手段による前記発光素子の駆動を、前記第1の状態と前記第2の状態との間で切り替える切り替え手段と、前記第1の状態から前記第2の状態への切り替え時に、前記第1の制御手段による前記発光素子の駆動を一旦休止させると共に、この駆動と休止との間において、前記発光素子に加える駆動電力を減少させた後、再び前記第1の制御手段による前記発光素子の駆動を再開させる第2の制御手段と、前記第1の状態から前記第2の状態への切り替え時に、前記発光素子の駆動を一旦休止する際の前記第1の制御手段の有する時定数を減少させる一方、前記発光素子の駆動を休止から再開するときは上記時定数を減少させない第3の制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0022】
請求項2に記載の発光素子制御装置は、請求項1に記載の発光素子制御装置において、前記第3の制御手段が前記第1の制御手段の時定数を減少させる期間は、この期間が経過した時に前記発光素子に加わっている電力が前記第2の状態における駆動電力と略同一となる期間に設定されていることを特徴としている。
【0027】
なお、上記本発明の構成における“低周波数”は勿論“直流”をも含むものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体レーザ制御装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1に本発明による実施の形態における半導体レーザ制御装置の構成図を示す。
【0029】
電流源1から出力された半導体レーザ駆動電流aはスイッチ2を介して半導体レーザ3に入力され半導体レーザ3が駆動される。半導体レーザ3から出射された光ビームは光情報記録媒体である光ディスク(図示しない)に向かうとともに、その一部が光検出器4に入射し、半導体レーザ3の出射光量bが検出される。光検出器4の出力電流cは電流電圧変換回路5で電圧に変換された後、差動増幅器6の一方の入力端子に入力される。差動増幅器6の他方の入力端子には切り替えスイッチ7を介して、再生モード基準電圧源8あるいは記録モード基準電圧源9が接続される。電流電圧変換回路5の出力電圧信号dと、再生モードあるいは記録モードに応じた基準電圧信号eとの差が差動増幅器6により演算増幅され、抵抗RとコンデンサCよりなるローパスフィルタに接続される。コンデンサCの両端には、スイッチ12が接続されている。スイッチ12は、モノマルチバイブレータ11の出力nに応じてオン/オフする。ローパスフィルタの出力gは、制御回路10によりゲイン調整および位相補償などが施された後、電流源1にフィードバックされる。こうして、基準電圧eと電流電圧変換回路5の出力dとが等しくなるように制御動作が行われ、その結果、半導体レーザ3からの出射光量bが所定の値に保持される。上記電流電圧変換回路5、作動増幅器6、抵抗RおよびコンデンサCからなるローパスフィルタ、制御回路10および電流源1によって、第1の制御手段を構成している。
【0030】
モード信号hは、再生モードと記録モードとを切り替えるための信号であり、図示しないコントローラから与えられる。モード信号hが「H」レベルの時に記録モードとなり、「L」レベルの時には、再生モードとなる。
【0031】
また、モード信号hはゲート回路13に接続されており、変調信号iをモード信号hが「H」レベルの時のみ通過させるように働く。変調信号iは、インバータ16により極性反転したのち、ゲート回路13に加えられる。変調信号iは、記録方法に応じた信号であり、単一周波数や所定のパターンの信号である。
【0032】
さらに、モード信号hは、モノマルチバイブレータ11の入力にも接続されている。モノマルチバイブレータ11は所定の時間幅のパルスを出力するもので、ここではモード信号hが「H」レベルから「L」レベルに変化する立ち下がりでトリガされ、所定の時間幅のパルスを出力する。モノマルチバイブレータ11の出力nは、前述したように、スイッチ12に接続されている。また、インバータ15を通してゲート回路14にも接続されており、モノマルチバイブレータ11の出力nが「L」レベルの時のみ、ゲート回路13の出力jを通過させるように働く。上記モノマルチバイブレータ11、インバータ15およびゲート回路14によって、第2の制御手段を構成している。また、上記モノマルチバイブレータ11およびスイッチ12で、第3の制御手段を構成している。
【0033】
次に、再生モードおよび記録モードでの制御動作について説明する。
再生モードにおいては、モード信号hは「L」レベルとなる。このとき、切り替えスイッチ7は再生モード基準電圧源8に接続される。また、ゲート回路13の出力は変調信号iに関係なく「H」レベルに固定される。モノマルチバイブレータ11の出力は「L」レベルであるので、ゲート回路14の出力kは「H」レベルとなり、スイッチ2は常にオンとなる。
【0034】
これにより再生時には半導体レーザ3は直流発光され、その出射光量bがモード信号hにより選択された再生モード基準電圧源で設定された光量となるように、駆動電流aが制御される。このときの半導体レーザの出射光量は数mW程度の比較的低い出力にされる。
【0035】
次に、記録モードにおける制御動作について説明する。
記録モード時にはモード信号が「H」レベルとなり、切り替えスイッチ7は記録モード基準電圧源9に接続される。また、モード信号が「H」レベルとなるので、ゲート回路13の出力は変調信号iに応じて「H」もしくは「L」レベルとなる。モノマルチバイブレータ11の出力は「L」レベルなので、ゲート回路14の出力には変調信号iと同一の信号が現れる。
【0036】
ゲート回路14の出力kが「H」レベルの時、スイッチ2は、オンとなり、電流源1から出力される電流aが半導体レーザ3に流れる。また、ゲート回路14の出力kが「L」レベルの時は、スイッチ2はオフとなり、半導体レーザ3には電流は流れない。こうして半導体レーザ3は変調信号iに応じて、パルス発光される。ここで、変調信号iの周波数は、数MHzから数十MHzの比較的高い周波数なので、パルス発光による検出信号は平滑化され、電流電圧変換回路5の出力には、パルス発光された光の平均光量が現れることになる。よって、その平均光量が記録モード基準電圧源で設定された光量となるように、駆動電流aが制御される。
【0037】
なお、記録時には、レーザ光により光ディスクの記録膜に物理的な変化を起こす必要があるため、比較的高い出力の出射光量が必要であるが、特にパルス発光により記録する場合は、パルス幅が数十nsのパルス状の光で記録するため、直流発光により記録する場合に比べてさらに高い出力の出射光量が必要となる。具体的には数十mWの出射光量が必要とされる。
【0038】
このように、記録モード,再生モードいずれの場合も、定常状態においては、半導体レーザ3の出射光量を検出し、それをフィードバックすることにより、出射光量を制御している。
【0039】
次に、記録モードから再生モードに切り替える際の動作について説明する。図2に記録モードから再生モードに切り替える際の各部の信号を示す。図2においては、(a)モード信号h、(b)モノマルチバイブレータの出力n、(c)ローパスフィルタの出力g、(d)出射光量bを示している。
【0040】
記録モードから再生モードに切り替えるために、モード信号hは、「H」レベルから「L」レベルとなる(図2(a))。モノマルチバイブレータ11は、前述のようにモード信号が「H」レベルから「L」レベルとなる立ち下がり時点でトリガされる。これにより、モノマルチバイブレータ11の出力nには、あらかじめ設定された時間幅Tのパルスが発生する(図2(b))。モノマルチバイブレータ11の出力nは、インバータ15を通してゲート回路14に接続されているので、Tの期間だけゲート回路14の出力kは「L」レベルとなり、スイッチ2はオフとされる。この結果、電流源1から半導体レーザ3へ流れる電流は遮断され、出射光量bは0となる。すなわち、スイッチ2がオフとなった時点で光量制御系は、フィードバック制御状態を一時的に休止することになる。こうして、記録モードから再生モードへの切り替え時に半導体レーザ3から高い出力が出されることを防ぐことができる。
【0041】
一方、モノマルチバイブレータ11の出力nはスイッチ12にも接続されており、Tの期間スイッチ12がオンとなるので、その結果コンデンサCの両端が短絡される。
【0042】
記録モードでは、ローパスフィルタの出力gには半導体レーザ3に記録パワーPwmaxに相当する電流を流すように電圧が発生しており、これによって、コンデンサCに電荷が蓄えられている。スイッチ12が短絡することにより、コンデンサCに充電された電荷が放電される。このため、ローパスフィルターの出力電圧gは、コンデンサCの容量とスイッチ12のオン抵抗で決まる時定数で急速に0に減少する(図2(c))。この結果、電流源1から流すべき電流値も0となる。
【0043】
ここで、スイッチ12のオン抵抗は、1Ω以下と非常に小さな値とできる。このようにオン抵抗値の非常に小さな素子として、例えばMOSFETがある。こうした素子を使うことにより、放電の時定数は1μs以下の極めて小さな値とすることができる。
【0044】
この後、モノマルチバイブレータ11の出力nが「L」レベルに戻るとスイッチ12がオフとなり、また、スイッチ2がオンとなるので、フィードバック動作による通常の光量制御動作が再開され、半導体レーザ3の出射光量は制御帯域で決まる応答時間で、所定の再生モードの光量Prまで上昇することになる。この場合、前述のようにコンデンサCは放電されており、ローパスフィルタの出力gは0となっているので、出射光量bは0から上昇していくことになり、半導体レーザから高い出力が出されることは全くない(図2(d))。
【0045】
モノマルチバイブレータ11により発生するパルスの時間幅Tは、コンデンサCに蓄えられた電荷を放電するのに十分な時間に設定されている。前述のように、放電の時定数は1μs以下であるので、出射光量が0となっても光ディスク装置のフォーカス、トラッキングサーボに悪影響を及ぼすことはない。
【0046】
また、上記の実施の形態では、モノマルチバイブレータ11により発生するパルスの時間幅Tを、コンデンサCに蓄えられた電荷が0になる時間幅に設定したが、コンデンサCの両端の電圧が再生モードでの半導体レーザ3の出射光量Prに相当する電圧にほぼ等しくなった時点で、フィードバック制御を再開するように時間幅Tを設定するとさらに良い。このように設定した場合の各信号の波形を図3に示す。
【0047】
図3において、(a)はモード信号hを、(b)はモノマルチバイブレータ11の出力nを、(c)はローパスフィルタ出力gを、(d)は半導体レーザの出射光量bを示している。
【0048】
前述した図2においては、コンデンサCの電荷が0になるまで、スイッチ12をオンしており、ローパスフィルタの出力gは0となる。このため、その後、モノマルチバイブレータ11の出力nが「L」レベルに戻って、フィードバック動作による通常の光量制御状態が再開されても、半導体レーザ3の出射光量が所定の再生光量Prに達するまでは、制御帯域で決まる応答時間分だけの時間がかかってしまう。この場合、所定の再生光量Prに達するまでは、光ディスク装置は、記録された情報を読み出す等の再生動作を行うことができないため、高速性を求められる応用分野では問題がある。
【0049】
しかし、図3に示すように、ローパスフィルタの出力gが再生光量Prに相当する電圧にほぼ等しい値になった時点で通常の光量制御状態が再開されるようにすれば、半導体レーザ3の出射光量がPrに達するまでの時間を短縮することができる。ここで、ローパスフィルタの出力gと半導体レーザの出射光量は半導体レーザの温度ドリフト等により必ずしも1対1の対応となるわけではないので、再生光量Prに完全に一致させることはできないが、その場合でも、コンデンサCの電荷を完全に0にする場合に比べて短い時間で再生光量Prに到達することができる。
【0050】
以上説明したように、本発明の実施の形態における半導体レーザ制御装置では、記録モードから再生モードに切り替える際に、所定の時間フィードバック制御状態を休止し、電流源1から半導体レーザ3に流れる電流をスイッチ2により完全に0にするとともに、同時に、制御系の中で最も応答時間が遅い部分の時定数を一時的に小さくすることにより、極めて短い時間で電流源1の電流出力値を0とするようにしている。そして、これにより半導体レーザ3の破壊や劣化を防止している。しかしながら、半導体レーザ3への電流の遮断と、時定数の低減の2つを両方行う必要はなく、時定数の低減のみを行っても良い。この場合、高い出力が半導体レーザ3から出射される時間は1μs以下と極めて短くできるので、記録時の光量が比較的小さい場合には、半導体レーザ3に及ぼす影響を大幅に低減できる。
【0051】
なお、上記実施の形態においては、半導体レーザをパルス駆動からそれより低駆動電力の直流駆動へと切り替える場合に、半導体レーザの出射光量の増大を防止できる点について述べたが、本発明の効果は、半導体レーザをパルス駆動からそれより低駆動電力,低駆動電流駆動へと切り替える場合であれば同様に得ることができる。
【0052】
また、上記実施の形態では、記録時から再生時への切り替え時について述べたが、消去時から再生時への切り替え時についても同様に対応できる。
【0053】
さらに、上記実施の形態では、記録時から再生時への切り替え時に半導体レーザに供給する駆動電力を0としているが、必ずしも0にする必要はなく、駆動電力を減少させるだけでも構わない。但し、この場合、減少させた駆動電力は半導体レーザへの供給電流が過大とならないレベルに設定しておく必要がある。
【0054】
なお、発光素子としては半導体レーザ以外に、発光ダイオード等の他の発光素子が使用できる。
【0055】
【発明の効果】
本発明の発光素子制御装置は、発光素子をパルス駆動する第1の状態から発光素子を低周波数駆動(直流駆動を含む)する第2の状態への切り替え時に、通常の光量制御を行うフィードバック制御動作を一時的に休止するとともに、休止期間中に発光素子の出射光量を減少させるようにするので、発光素子が過大な出力を出す期間を短くすることができ、発光素子の劣化、破壊が防止できる。
【0056】
また、フィードバック制御動作を休止している期間中に制御系の時定数を小さくするようにすることにより、発光素子が過大な出力を出す期間を更に短くすることができ、発光素子の劣化、破壊防止効果が更に高まる。
【0057】
さらに、フィードバック制御動作の休止期間経過時に発光素子に加わっている電力が再生光量に相当する電力にほぼ等しい値になった時点で、再びフィードバック動作による通常の光量制御状態が再開されるようにしているので、再生光量に整定するまでの時間を短縮でき、再生動作を迅速に再開できる。
【0058】
また、フィードバック制御動作を休止している期間中に発光素子への電力の供給を遮断するスイッチ手段を設けているため、発光素子が過大な出力を出すことが全くなく、発光素子の劣化、破壊が完全に防止できる。
【0059】
また、本発明の光記録再生装置は、発光素子をパルス駆動する記録(消去)時から、発光素子を低周波数駆動(直流駆動を含む)する再生時への切り替え時に、通常の光量制御を行うフィードバック制御動作を一時的に休止するとともに、休止期間中に発光素子の出射光量を減少させるようにするので、発光素子が過大な出力を出す期間を短くすることができ、発光素子の劣化、破壊が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光素子制御装置の一例を示す構成図である。
【図2】図1の発光素子制御装置の動作を説明する説明図である。
【図3】図1の発光素子制御装置の動作の他の例を説明する説明図である。
【図4】従来の発光素子制御装置の構成図である。
【図5】図4の発光素子制御装置の動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 電流源
2、12 スイッチ
3 半導体レーザ
4 光検出器
5 電流電圧変換回路
6 差動増幅器
7 切り替えスイッチ
8 再生モード基準電圧源
9 記録モード基準電圧源
10 制御回路
11 モノマルチバイブレータ
13、14 ゲート回路
15、16 インバータ
h モード信号
n モノマルチバイブレータの出力
g ローパスフィルタの出力
b 半導体レーザの出射光量

Claims (2)

  1. 発光素子を、パルス駆動である第1の状態と、該第1の状態よりも低駆動電力且つ低周波数での駆動である第2の状態と、で少なくとも駆動する発光素子制御装置であって、
    前記発光素子の出射光量を検出する検出手段と、
    該検出手段の検出結果に応じて、前記発光素子に加える駆動電力をフィードバック制御する第1の制御手段と、
    該第1の制御手段による前記発光素子の駆動を、前記第1の状態と前記第2の状態との間で切り替える切り替え手段と、
    前記第1の状態から前記第2の状態への切り替え時に、前記第1の制御手段による前記発光素子の駆動を一旦休止させると共に、この駆動と休止との間において、前記発光素子に加える駆動電力を減少させた後、再び前記第1の制御手段による前記発光素子の駆動を再開させる第2の制御手段と、
    前記第1の状態から前記第2の状態への切り替え時に、前記発光素子の駆動を一旦休止する際の前記第1の制御手段の有する時定数を減少させる一方、前記発光素子の駆動を休止から再開するときは上記時定数を減少させない第3の制御手段と、を備えたことを特徴とする発光素子制御装置。
  2. 請求項1に記載の発光素子制御装置において、
    前記第3の制御手段が前記第1の制御手段の時定数を減少させる期間は、この期間が経過した時に前記発光素子に加わっている電力が前記第2の状態における駆動電力と略同一となる期間に設定されていることを特徴とする発光素子制御装置。
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