JP3708845B2 - 両テレセントリック対物レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、両テレセントリック対物レンズに関する。
【0002】
【背景技術】
近年、画像処理技術の発展を背景に、多彩な画像処理測定機が商品化され始めている。測定ワークも多様化、複雑化が進み、従来、投影検査機の測定範疇にあった比較的大きく、また、厚い機械部品、刃工具、電子部品なども画像処理測定機で測定したいというニーズが出始めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、物体視野が広く、また、厚く、段差のある機械部品などを測定できるような焦点深度が深く、テレセントリシティ(軸外光束の主光線と光軸の平行度)のよく補正された倍率が1×以下の低倍率のテレセントリック対物レンズの出現が要請されている。
【0004】
また、測定に用いるテレセントリック対物レンズは、レンズ群が前群と後群の2群に分かれ、前群の後側焦点と後群の前側焦点とを一致させて配置し、その一致した焦点位置に絞りをおいた、いわゆる、両テレセントリック光学系が、原理上、その結像倍率が物体の位置には関係なく、前群と後群の焦点距離によってのみ決まるため、より望ましい。
【0005】
本発明の目的は、このような状況に対応するために、諸収差および軸外光束の主光線のテレセントリシティがよく補正された画像処理測定機に好適な倍率が0.2×程度の両テレセントリック対物レンズを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の両テレセントリック対物レンズは、次の構成を採用している。
すなわち、全体として正の屈折力をもつ前群と、全体として正の屈折力をもつ後群とからなり、前群の後側焦点と後群の前側焦点とを一致させるように配置し、その一致した焦点位置に絞りを配置して両テレセントリック光学系を構成した両テレセントリック対物レンズにおいて、
前記前群は、凸レンズおよび凹レンズの接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第1群と、物体側より近い順に凸レンズまたは凸レンズおよび凹レンズの接合レンズと凹レンズとからなり、全体として正の屈折力をもつ第2群とからなり、
前記後群は、凹レンズと凸レンズおよび凹レンズの接合レンズとからなり、全体として正の屈折力をもつ第3群と、凸レンズおよび凹レンズの接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第4群とからなり、
前記第1群の凸レンズの屈折率とν値(アッベ数)をそれぞれn1p,ν1p、前記第1群の凹レンズの屈折率とν値をそれぞれn1n,ν1n、前記第2群の凸レンズまたは凸レンズおよび凹レンズの接合レンズの物体より最も遠い面の曲率半径をr2p、前記第2群の凹レンズの物体側の面の曲率半径をr2n、前群全体の焦点距離をfF、前記第3群の凹レンズの平均屈折率をn3n、前記第3群の凸レンズの屈折率をn3pとし、かつ、上記屈折率はd線(587.56nm)に対する値、焦点距離はd線における値とすると、
n1n−n1p>0.1 …………(1)
ν1p−ν1n>25 …………(2)
0.3fF<|r2n|<0.5fF …………(3)
1.4<(r2p/r2n)<2.7 …………(4)
n3n<n3p …………(5)
を満たす、ことを特徴とする。
【0007】
ここで、条件式(1)は、第1群レンズに使用するレンズの屈折率を規定するものである。
条件式(1)の範囲を超えると、凸レンズと凹レンズの屈折率の差が小さくなり、球面収差や主光線のテレセントリシティを補正しようとすると、接合面の曲率半径が小さくなり、球面収差などの高次収差が発生する。さらに、物体周辺から射出した光軸に平行な主光線がテレセントリック絞りの中心を大きくはずれるため、光束全体として見た場合、テレセントリック絞りの中心を通過する光束の主光線は光軸と大きな角度をもってしまう。
このような対物レンズを使用して、段差のある物体を計測すると、物体周辺部では大きな測定誤差を生じることとなる。
【0008】
条件式(2)は、第1群レンズに使用するレンズのアッベ数を規定するものである。
条件式(2)を超える硝材を使用して色収差を補正した場合、凸レンズ、凹レンズ、双方の屈折力を強くしなければならず、球面収差、コマ収差などの高次収差の発生を招く。また、軸外光束のテレセントリシティも悪化し、他のレンズ群ではこの高次収差を補正しきれない。
【0009】
つまり、条件式(1)および(2)は、第1群で発生する球面収差、コマ収差、色収差、軸外主光線のテレセントリシティの悪化を最小限にするための条件である。
【0010】
条件式(3)は、第2群レンズの凹レンズの物体側の面の曲率半径を規定するものである。
条件式(3)の上限を超えて曲率半径が大きくなると、他で発生した球面収差などの補正が不十分になり、前群全体として収差補正不足のままとなり、主光線のテレセントリシティも補正しきれないままとなる。
条件式(3)の下限を超えると、この面での正の収差が発生過剰となり、それを他の面で負の収差を発生させてバランスさせることができなくなるか、または、大きな高次収差の発生を招く。
【0011】
条件式(4)は、第2群の凸レンズまたは凸レンズおよび凹レンズの接合レンズの物体より最も遠い面の曲率半径r2pと、第2群の凹レンズの物体側の面の曲率半径r2nとを規定するものである。
この条件は、r2pで発生する負の収差とr2n で発生する正の収差とをバランスさせ、かつ、第1群で発生した残存収差を含め、前群全体として収差補正するために必要な条件で、さらに、良好な物体から射出した主光線のテレセントリシティを保つためである。
条件式(4)の上限を超えると、r2n面での正の収差の発生が大きくなり、下限を超えると、r2pでの負の収差の発生が大きくなる。どちらも他の群でこれを補正しようとすると、収差の打ち消しが激しくなり、高次収差の発生が防げず、また、軸外光束の主光線のテレセントリシティが悪化する。
【0012】
つまり、条件式(3)および(4)は、前群全体として、収差のバランスを保ち、かつ、軸外光束の主光線のテレセントリシティを良好に補正するために、必要な条件である。
【0013】
条件式(5)は、第3群の凸レンズと凹レンズとの屈折率を規定するためのものである。
この条件は、この群での球面収差、コマ収差などの高次収差を含めた収差の発生を最小限にするために凸レンズに高屈折率の硝材を用い、また、非点収差を良好に補正するために必要な条件であるペッツバール和を低く抑えるために凸レンズに高屈折率硝材を用い、同時に、凹レンズに低屈折率硝材を用いている。
この条件式(5)を超えて凸レンズと凹レンズの硝材を選択すると、ペッツバール和が大きくなり、そのため、非点収差の増大を招く。
この条件は、とくに、前群、後群、全体を通した光学系の非点収差を良好に補正するために必要な条件である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態の両テレセントリック対物レンズの構成を示す図、図2は第1実施形態の球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
本実施形態の両テレセントリック対物レンズは、全体として正の屈折力をもつ前群GFと、全体として正の屈折力をもつ後群GRとからなり、前群GFの後側焦点と後群GRの前側焦点とが一致するように配置され、その一致した焦点位置に絞りが配置された構成である。つまり、両テレセントリック光学系が構成されている。
【0015】
前群GFは、凸レンズL1および凹レンズL2の接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第1群G1と、物体側より近い順に凸レンズL3および凹レンズL4の接合レンズと凹レンズL5とからなり、全体として正の屈折力をもつ第2群G2とからなる。
後群GRは、凹レンズL6と凹レンズL7および凸レンズL8の接合レンズとからなり、全体として正の屈折力をもつ第3群G3と、凹レンズL9および凸レンズL10の接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第4群G4とからなる。
【0016】
このような構成において、物体位置:-150.021mm、前群焦点距離(前群全体の焦点距離)fF:150.02mm、像位置:33.170mm、後群焦点距離:30.02mm、結像倍率:-0.2×の条件で、各レンズの光学定数などを表1に示すように設定した。なお、絞り位置は、r8面より像側へ32.369mmの位置である。
ここで、L1〜L10は各レンズ、r1〜r16は各レンズ各面の曲率半径、d1〜d15はレンズの厚みまたは間隔、n1〜n10は波長d線における硝材の屈折率、ν1〜ν10は硝材のアッベ数である。
【0017】
【表1】
【0018】
以上の各レンズ系の光学定数を基に、上記条件式(1)〜(5)を求めると、
n1n−n1p=0.13255
ν1p−ν1n=33.9
|r2n|=0.48fF
(r2p/r2n)=1.56
n3n=1.55647<n3p=1.7432
となり、全ての条件式(1)〜(5)を満たしている。
【0019】
つまり、第1群G1の凸レンズの屈折率とν値(アッベ数)をそれぞれn1p,ν1p、第1群G1の凹レンズの屈折率とν値をそれぞれn1n,ν1n、第2群G2の凸レンズまたは凸レンズおよび凹レンズの接合レンズの物体より最も遠い面の曲率半径をr2p、第2群G2の凹レンズの物体側の面の曲率半径をr2n、前群GF全体の焦点距離をfF、第3群G3の凹レンズの平均屈折率をn3n、第3群G3の凸レンズの屈折率をn3pとし、かつ、上記屈折率はd線(587.56nm)に対する値、焦点距離はd線における値とすると、
n1n−n1p>0.1 …………(1)
ν1p−ν1n>25 …………(2)
0.3fF<|r2n|<0.5fF …………(3)
1.4<(r2p/r2n)<2.7 …………(4)
n3n<n3p …………(5)
を満たしている。
【0020】
本実施形態における球面収差、非点収差および歪曲収差を図2に示す。なお、図2中において、d,F,Cは波長d線、F線、C線、NAは像側のNA、Y’は像高を示す。図2は、物体側より像側に向かって光線追跡することによって得られたものであり、諸収差が良好に補正されていることがわかる。
また、表2に、各物体高さ(10,14,20mm)における軸外光束主光線のテレセントリシティを示す。なお、テレセントリシティの角度の符号は、+は物体から対物レンズに主光線が向かう時、光軸に対して発散する方向、−は収束する方向である。この表2からも、軸外光束主光線のテレセントリシティが良好に補正されていることがわかる。
【0021】
【表2】
【0022】
[第2実施形態]
図3は第2実施形態の両テレセントリック対物レンズの構成を示す図、図4は第2実施形態の球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
本実施形態の両テレセントリック対物レンズも、第1実施形態と同様に、全体として正の屈折力をもつ前群GFと、全体として正の屈折力をもつ後群GRとからなり、前群GFの後側焦点と後群GRの前側焦点とが一致するように配置され、その一致した焦点位置に絞りが配置された構成である。
【0023】
前群GFは、凸レンズL1および凹レンズL2の接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第1群G1と、物体側より近い順に凸レンズL3と凹レンズL4とからなり、全体として正の屈折力をもつ第2群G2とからなる。
後群GRは、凹レンズL5と凹レンズL6および凸レンズL7の接合レンズとからなり、全体として正の屈折力をもつ第3群G3と、凹レンズL8および凸レンズL9の接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第4群G4とからなる。
【0024】
このような構成において、物体位置:-151.702mm、前群焦点距離(前群全体の焦点距離)fF:150.06mm、像位置:35.445mm、後群焦点距離:29.98mm、結像倍率:-0.2×の条件で、各レンズの光学定数を表2に示すように設定した。なお、絞り位置は、r7面より像側へ30.045mmの位置である。
ここで、L1〜L9は各レンズ、r1〜r15は各レンズ各面の曲率半径、d1〜d14はレンズの厚みまたは間隔、n1〜n9は波長d線における硝材の屈折率、ν1〜ν9は硝材のアッベ数である。
【0025】
【表3】
【0026】
以上の各レンズ系の光学定数を基に、上記条件式(1)〜(5)を求めると、
n1n−n1p=0.13255
ν1p−ν1n=33.9
|r2n|=0.388fF
(r2p/r2n)=1.42
n3n=1.61497<n3p=1.72916
となり、全ての条件式(1)〜(5)を満たしている。
【0027】
本実施形態における球面収差、非点収差および歪曲収差の測定結果を図4に示す。なお、図4中において、d,F,Cは波長d線、F線、C線、NAは像側のNA、Y’は像高を示す。図4は、物体側より像側に向かって光線追跡することによって得られたものであり、諸収差が良好に補正されていることがわかる。
また、表4に、各物体高さ(10,14,20mm)における軸外光束主光線のテレセントリシティを示す。なお、テレセントリシティの角度の符号は、+は物体から対物レンズに主光線が向かう時、光軸に対して発散する方向、−は収束する方向である。この表4からも、軸外光束主光線のテレセントリシティが良好に補正されていることがわかる。
【0028】
【表4】
【0029】
[第3実施形態]
図5は第3実施形態の両テレセントリック対物レンズの構成を示す図、図6は第3実施形態の球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
本実施形態の両テレセントリック対物レンズも、第1実施形態と同様に、全体として正の屈折力をもつ前群GFと、全体として正の屈折力をもつ後群GRとからなり、前群GFの後側焦点と後群GRの前側焦点とが一致するように配置され、その一致した焦点位置に絞りが配置された構成である。
【0030】
前群GFは、凸レンズL1および凹レンズL2の接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第1群G1と、物体側より近い順に凸レンズL3および凹レンズL4の接合レンズと凹レンズL5とからなり、全体として正の屈折力をもつ第2群G2とからなる。
後群GRは、凹レンズL6と凹レンズL7および凸レンズL8の接合レンズとからなり、全体として正の屈折力をもつ第3群G3と、凹レンズL9および凸レンズL10の接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第4群G4とからなる。
【0031】
このような構成において、物体位置:-159.623mm、前群焦点距離(前群全体の焦点距離)fF:150.00mm、像位置:33.175mm、後群焦点距離:30.06mm、結像倍率:-0.2×の条件で、各レンズの光学定数を表3に示すように設定した。なお、絞り位置は、r8面より像側へ25.97mmの位置である。
ここで、L1〜L10は各レンズ、r1〜r16は各レンズ各面の曲率半径、d1〜d15はレンズの厚みまたは間隔、n1〜n10は波長d線における硝材の屈折率、ν1〜ν10は硝材のアッベ数である。
【0032】
【表5】
【0033】
以上の各レンズ系の光学定数を基に、上記条件式(1)〜(5)を求めると、
n1n−n1p=0.18569
ν1p−ν1n=27
|r2n|=0.35fF
(r2p/r2n)=2.6
n3n=1.55647<n3p=1.7433
となり、全ての条件式(1)〜(5)を満たしている。
【0034】
本実施形態における球面収差、非点収差および歪曲収差を図6に示す。なお、図6中において、d,F,Cは波長d線、F線、C線、NAは像側のNA、Y’は像高を示す。図6は、物体側より像側に向かって光線追跡することによって得られたものであり、諸収差が良好に補正されていることがわかる。
また、表6に、各物体高さにおける軸外光束主光線のテレセントリシティを示す。なお、テレセントリシティの角度の符号は、+は物体から対物レンズに主光線が向かう時、光軸に対して発散する方向、−は収束する方向である。この表6からも、軸外光束主光線のテレセントリシティが良好に補正されていることがわかる
【0035】
【表6】
【0036】
[第4実施形態]
図7は第4実施形態の両テレセントリック対物レンズの構成を示す図、図8は第4実施形態の球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
本実施形態の両テレセントリック対物レンズも、第1実施形態と同様に、全体として正の屈折力をもつ前群GFと、全体として正の屈折力をもつ後群GRとからなり、前群GFの後側焦点と後群GRの前側焦点とが一致するように配置され、その一致した焦点位置に絞りが配置された構成である。
【0037】
前群GFは、凹レンズL1および凸レンズL2の接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第1群G1と、物体側より近い順に凸レンズL3および凹レンズL4の接合レンズと凹レンズL5とからなり、全体として正の屈折力をもつ第2群G2とからなる。
後群GRは、凹レンズL6および凸レンズL7の接合レンズと凹レンズL8とからなり、全体として正の屈折力をもつ第3群G3と、凹レンズL9および凸レンズL10の接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第4群G4とからなる。
【0038】
このような構成において、物体位置:-161.051mm、前群焦点距離(前群全体の焦点距離)fF:150.01mm、像位置:26.213mm、後群焦点距離:30.01mm、結像倍率:-0.2×の条件で、各レンズの光学定数を表4に示すように設定した。なお、絞り位置は、r8面より像側へ26.03mmの位置である。
ここで、L1〜L10は各レンズ、r1〜r16は各レンズ各面の曲率半径、d1〜d15はレンズの厚みまたは間隔、n1〜n10は波長d線における硝材の屈折率、ν1〜ν10は硝材のアッベ数である。
【0039】
【表7】
【0040】
以上の各レンズ系の光学定数を基に、上記条件式(1)〜(5)を求めると、
n1n−n1p=0.18569
ν1p−ν1n=27
|r2n|=0.36fF
(r2p/r2n)=2.5
n3n=1.52948<n3p=1.741
となり、全ての条件式(1)〜(5)を満たしている。
【0041】
本実施形態における球面収差、非点収差および歪曲収差を図8に示す。なお、図8中において、d,F,Cは波長d線、F線、C線、NAは像側のNA、Y’は像高を示す。図8は、物体側より像側に向かって光線追跡することによって得られたものであり、諸収差が良好に補正されていることがわかる。
また、表8に、各物体高さにおける軸外光束主光線のテレセントリシティを示す。なお、テレセントリシティの角度の符号は、+は物体から対物レンズに主光線が向かう時、光軸に対して発散する方向、−は収束する方向である。この表8からも、軸外光束主光線のテレセントリシティが良好に補正されていることがわかる。
【0042】
【表8】
【0043】
なお、上記各実施形態では、前群焦点距離が150mm、後群の焦点距離が30mm程度で、倍率が0.2×程度の両テレセントリック対物レンズを挙げたが、前群の数値を、たとえば、2倍して300mmとし、その後側焦点をテレセントリック絞りに合わせて配置すれば、そのまま0.1×の両テレセントリックレンズとして使用できる。
また、上記各実施形態では、像高Y’=4mmのときの値として数値示したが、実施形態の数値をそのまま2倍すれば、像高Y’=8mmの両テレセントリック対物レンズとしてそのまま使用できる。
本発明の技術的思想の範囲内で、上記のように他の倍率への展開や、有効像円の増減が可能なことは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、諸収差および軸外光束の主光線のテレセントリシティがよく補正された画像処理測定機に好適な倍率が0.2×程度の両テレセントリック対物レンズを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る両テレセントリック対物レンズの構成を示す図である。
【図2】同上実施形態の両テレセントリック対物レンズの球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る両テレセントリック対物レンズの構成を示す図である。
【図4】同上実施形態の両テレセントリック対物レンズの球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る両テレセントリック対物レンズの構成を示す図である。
【図6】同上実施形態の両テレセントリック対物レンズの球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る両テレセントリック対物レンズの構成を示す図である。
【図8】同上実施形態の両テレセントリック対物レンズの球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図である。
【符号の説明】
G1 第1群
G2 第2群
G3 第3群
G4 第4群
L1〜L15 レンズ
Claims (1)
- 全体として正の屈折力をもつ前群と、全体として正の屈折力をもつ後群とからなり、前群の後側焦点と後群の前側焦点とを一致させるように配置し、その一致した焦点位置に絞りを配置して両テレセントリック光学系を構成した両テレセントリック対物レンズにおいて、
前記前群は、凸レンズおよび凹レンズの接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第1群と、物体側より近い順に凸レンズまたは凸レンズおよび凹レンズの接合レンズと凹レンズとからなり、全体として正の屈折力をもつ第2群とからなり、
前記後群は、凹レンズと凸レンズおよび凹レンズの接合レンズとからなり、全体として正の屈折力をもつ第3群と、凸レンズおよび凹レンズの接合レンズからなり、全体として正の屈折力をもつ第4群とからなり、
前記第1群の凸レンズの屈折率とν値(アッベ数)をそれぞれn1p,ν1p、前記第1群の凹レンズの屈折率とν値をそれぞれn1n,ν1n、前記第2群の凸レンズまたは凸レンズおよび凹レンズの接合レンズの物体より最も遠い面の曲率半径をr2p、前記第2群の凹レンズの物体側の面の曲率半径をr2n、前群全体の焦点距離をfF、前記第3群の凹レンズの平均屈折率をn3n、前記第3群の凸レンズの屈折率をn3pとし、かつ、上記屈折率はd線(587.56nm)に対する値、焦点距離はd線における値とすると、
n1n−n1p>0.1 …………(1)
ν1p−ν1n>25 …………(2)
0.3fF<|r2n|<0.5fF …………(3)
1.4<(r2p/r2n)<2.7 …………(4)
n3n<n3p …………(5)
を満たす、
ことを特徴とする両テレセントリック対物レンズ。
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