JP3708628B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像形成装置に係り、特に、電子写真方式のカラー複写機、カラープリンタなどに備えられている像担持体上に各色成分毎に現像された現像剤像を繰り返し被転写材に多重転写して画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフルカラーの画像を形成する方法として、各色成分に対応してそれぞれ独立した感光体、露光装置、現像装置、転写装置、及びクリーニング装置を有する第1乃至第4ステーションを備えた画像形成装置が実用化されている。
【0003】
この画像形成装置では、各ステーションに備えられている4つの感光体が水平に配置され、それぞれの感光体に接するように被転写材を搬送する絶縁性ベルトとコロナチャージャにより被転写材に各色の現像剤像が多重に転写される。すなわち、各色成分毎に各感光体上に形成された現像剤像を繰り返し被転写材に多重転写してカラー画像が形成される。
【0004】
しかしながら、このようなコロナチャージャを用いた転写装置では、転写バイアスが6乃至9kVと極めて高電圧であって危険であり、また人体に有害なオゾンが大量に発生する問題がある。
【0005】
また、絶縁性ベルトを使用しているため、繰り返し転写バイアスを印加されることによりベルト持体が帯電するため、除電器を用いて絶縁性ベルトを除電する必要がある。
【0006】
さらに、このような多重転写する際、例えば第1ステーションにおいて、第1色目の現像剤により形成された現像剤像が被転写材に転写された後、第2ステーションにおいて、この被転写材に第2色目の現像剤により形成された現像剤像を多重に転写する場合、第2ステーションでの感光体と被転写材との微小ギャップで放電が発生し、第1ステーションで被転写材上に転写された現像剤がチャージアップされる。被転写材上の現像剤像がチャージアップすることにより、第3ステーションでの転写電界が弱められ、その転写効率が悪化するという問題が生じる。
【0007】
すなわち、多重転写する場合、第2及び第3ステーションにおける感光体と被転写材との間の放電により、前段のステーションで転写された現像材がチャージアップされることにより、後段のステーションでの転写電界が弱められるという問題がある。
【0008】
上述したような問題を解決するために、特公昭60−10625号、及び特開平4−280530号によれば、1乃至2kV程度の比較的低電圧で転写プロセスが実行でき、且つオゾンの発生量を少なくできる転写装置が提案されている。この転写装置は、導電性ローラと、導電性カーボンを絶縁性樹脂に分散した半導電性ベルトとを有している。この半導電性ベルトは、帯電し続けることがないため、ベルトを除電するための除電器を必要としない。
【0009】
また、現像剤像を転写する転写時において、感光体と被転写材が接触した後に、被転写材が電荷を持った感光体に静電吸着してしまうことを防止するために、被転写材に現像剤像を転写する前に、光ビームを照射して未露光部、すなわち現像剤が付着していない非画像部を除電する転写前光除電装置を適用する技術が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の転写前光除電装置では、除電光を感光体に照射することにより感光体表面、特に未露光部の電位は、帯電前の電位まで低下させることとなり、任意の電位に制御することができない。
【0011】
このため、現像剤のチャージアップを防止するために、転写前光除電装置を適用して感光体と被転写材との間の放電を防止したとしても、未露光部の電位が露光部、すなわち現像剤が付着している画像部の電位より低くなり、画像部に付着している現像剤が非画像部側に飛散する。
【0012】
このように、非画像部に現像剤が飛散することにより、被転写材上に各色成分の現像剤が多重転写されることにより形成された画像の画質が劣化する問題が生じる。
【0013】
そこで、この発明の目的は、現像剤のチャージアップ、及び現像剤の非画像部への飛散を防止することにより、良好な画質の画像を形成することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、
回転周速度vで回転可能に設けられ、画像データに対応した像を保持する像担持体を所定の初期表面電位に帯電させる帯電手段と、
この帯電手段により帯電された前記像担持体に光を照射して露光することにより前記像担持体に画像データに対応した静電潜像を形成する露光手段と、
前記像担持体に形成された静電潜像を現像し、現像剤像を形成する現像手段と、
前記像担持体に形成された現像剤像を所定の転写位置で被転写材に転写する転写手段と、
前記現像手段が配置されている位置と前記転写位置との間に位置し、前記像担持体を除電する除電手段と、を備え、
前記像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段が配置される位置から前記転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
【0015】
また、この発明によれば、
第1の像担持体に画像データの第1の色成分に対応した第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成手段と、
前記第1の現像剤像形成手段により形成された第1の現像剤像を被転写材上に転写する第1の転写手段と、
回転周速度vで回転可能に設けられた第2の像担持体を所定の初期表面電位に帯電し、帯電した前記像担持体に露光を行って、前記画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成した後、この静電潜像を現像して第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成手段と、
前記第2の現像剤像形成手段により形成された第2の現像剤像を担持する前記像担持体を除電する除電手段と、
前記除電手段により除電が行われた第2の像担持体上の第2の現像剤像を、前記第1の現像剤像が転写された前記被転写材上に転写する第2の転写手段と、を具備し、
前記第2の像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の前記第2の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段から前記第2の転写手段による転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0016】
さらに、この発明によれば
第1の像担持体に画像データの第1の色成分に対応した第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成手段と、
前記第1の像担持体に被転写材を当接させ、前記第1の現像剤像を前記被転写材上に転写する第1の転写手段と、
前記第1の転写手段に第1の転写電圧を印加する第1の電圧印加手段と、
回転周速度vで回転可能に設けられた第2の像担持体を所定の初期表面電位に帯電し、帯電した前記像担持体に露光を行って、前記画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成した後、この静電潜像を現像して第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成手段と、
前記第2の現像剤像形成手段により形成された第2の現像剤像を担持する前記像担持体を除電する除電手段と、
前記除電手段により除電が行われた第2の像担持体上に、前記第1の現像剤像が転写された前記被転写材上に当接させ、この被転写材上に第2の現像剤像を転写する第2の転写手段と、
第2の転写手段に第2の転写電圧を印加する第2の電圧印加手段と、を具備し、
前記第2の像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の前記第2の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段から前記第2の転写手段による転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0017】
またさらに、この発明によれば、
回転周速度vで回転可能に設けられた像担持体に画像データの第1の色成分に対応した第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成手段と、
前記像担持体を所定の初期表面電位に帯電し、帯電した前記像担持体に露光を行って、前記画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成した後、この静電潜像を現像して第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成手段と、
前記第2の現像剤像形成手段により形成された第2の現像剤像を担持する前記像担持体を除電する除電手段と、
前記第1の現像剤像を被転写材上に転写した後、この被転写材上に前記除電手段により除電が行われた像担持体上の第2の現像剤像を多重転写する転写手段と、を備え、
前記像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の前記像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段から前記転写手段による転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0018】
さらにまた、この発明によれば、
回転周速度vで回転可能に設けられ、画像データに対応した像を保持するとともに、一層の中に電荷発生部と電荷輸送部とが均一に分散された単層型有機感光体によって形成された像担持体を所定の初期表面電位に帯電させる帯電手段と、
この帯電手段により帯電された前記像担持体に光を照射して露光することにより前記像担持体に画像データに対応した静電潜像を形成する露光手段と、
前記像担持体に形成された静電潜像を現像し、現像剤像を形成する現像手段と、
前記像担持体に形成された現像剤像を所定の転写位置で被転写材に転写する転写手段と、
前記現像手段が配置されている位置と前記転写位置との間に位置し、前記像担持体を除電する除電手段と、を備え、
前記像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段が配置される位置から前記転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0019】
またさらに、この発明によれば、
像担持体を初期表面電位V0に均一に帯電する帯電工程と、
この像担持体に光を照射して露光することにより静電潜像を形成する潜像形成工程と、
この静電潜像を現像することにより現像剤像を形成する現像工程と、
この現像剤像が形成されている像担持体を除電する除電工程と、
前記像担持体の除電後の残留電位をVerとしたときに、前記像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2からVerの間である時に被転写材に前記像担持体上に形成されている現像剤像を転写する転写工程と、
を有することを特徴とする画像形成方法が提供される。
【0020】
さらにまた、この発明によれば、
第1の像担持体を所定の電位に均一に帯電し、この第1の像担持体に画像データに対応した光を照射して露光することにより画像データの第1の色成分に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を第1の色成分の現像剤で現像することにより第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成工程と、
前記第1の像担持体上に形成されている第1の現像剤像を被転写材に転写する第1の転写工程と、
第2の像担持体を初期表面電位V0に均一に帯電し、この第2の像担持体に画像データに対応した光を照射して露光することにより画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を第2の色成分の現像剤で現像することにより第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成工程と、
この第2の現像剤像が形成されている第2の像担持体を除電する除電工程と、
前記第2の像担持体の除電後の残留電位をVerとしたときに、前記第2の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2からVerの間である時に前記第2の像担持体上に形成されている第2の現像剤像を第1の現像剤像が転写されている被転写材に転写する第2の転写工程と、
を有することを特徴とする画像形成方法が提供される。
【0021】
またさらに、この発明によれば、
像担持体を所定の電位に均一に帯電し、この像担持体に画像データに対応した光を照射して露光することにより画像データの第1の色成分に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を第1の色成分の現像剤で現像することにより第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成工程と、
前記像担持体上に形成されている第1の現像剤像を被転写材に転写する第1の転写工程と、
前記第1の転写工程にて転写が行われた前記像担持体を初期表面電位V0に均一に帯電し、この像担持体に画像データに対応した光を照射して露光することにより画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を第2の色成分の現像剤で現像することにより第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成工程と、
この第2の現像剤像が形成されている像担持体に光を照射することにより除電する除電工程と、
前記像担持体の除電後の残留電位をVerとしたときに、前記像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2からVerの間である時に前記像担持体上に形成されている第2の現像剤像を第1の現像剤像が転写されている被転写材に転写する第2の転写工程と、
を有することを特徴とする画像形成方法が提供される。
【0022】
さらにまた、この発明によれば、
一層の中に電荷発生部と電荷輸送部とが均一に分散された単層型有機感光体によって形成された像担持体を初期表面電位V0に均一に帯電する帯電工程と、
この像担持体に光を照射して露光することにより静電潜像を形成する潜像形成工程と、
この静電潜像を現像することにより現像剤像を形成する現像工程と、
この現像剤像が形成されている像担持体を除電する除電工程と、
前記像担持体の除電後の残留電位をVerとしたときに、前記像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2からVerの間である時に被転写材に前記像担持体上に形成されている現像剤像を転写する転写工程と、
を有することを特徴とする画像形成方法が提供される。
【0023】
この発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、現像手段が配置されている位置と転写位置との間に位置して像担持体の未露光部を除電する除電手段が配置される位置から転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されている。すなわち、像担持体上に形成された静電潜像が現像され、現像剤像が形成された後、この除電手段によって光ビームが照射されることにより像担持体上の未露光部、すなわち露光手段により露光されることなく、ほぼ初期電位V0に維持されている部分が除電される。そして、この未露光部の表面電位が初期電位V0からVer+(V0−Ver)/2まで減衰してから、残留電位Verに達する以前に転写手段により所定の転写位置で被転写材に現像剤像が転写される。
【0024】
このため、像担持体上のハーフトーンの電位レベルにある露光部に付着している現像剤が、除電により残留電位Ver以下のレベルまで低下した未露光部に飛散するような不具合を防止することができる。
【0025】
したがって、良好な画質の画像を被転写材上に形成することができる。
また、複数の像担持体が所定の順に配置された画像形成装置及び画像形成方法において、この除電手段は、最前段より後段であって、且つ最後段より前段に配置された像担持体に対応して設けられている。すなわち、被転写材上に転写された第1の色成分の現像剤像に重ねて転写される第1の色成分とは異なる第2の色成分の現像剤像を保持している像担持体の未露光部を除電するように設けられている。
【0026】
このため、第2の色成分の現像剤像を第1の色成分の現像剤像が転写されている被転写材上に重ねて転写する際に印加される転写バイアスにより、被転写材上に形成されている第1の色成分の現像剤像のチャージアップを防止できる。
【0027】
したがって、第1及び第2の色成分とは異なる第3の色成分の現像剤像を重ねて転写する際に、チャージアップされた第1の色成分の現像剤像による転写効率の劣化を防止でき、良好な転写効率を維持しつつ多重に複数の現像剤像を単一の被転写剤に転写することができる。このため、良好な画質のフルカラー画像を提供することができる。
【0028】
さらに、単一の像担持体に対して複数の色成分の現像剤を収容した現像手段を備えた画像形成装置及び画像形成方法において、除電手段は、被転写材上に転写された第1の色成分の現像剤像に重ねて転写される第1の色成分とは異なる第2の色成分の現像剤像を保持している像担持体の未露光部を除電するように設けられている。
【0029】
このため、第2の色成分の現像剤像を第1の色成分の現像剤像が転写されている被転写材上に重ねて転写する際に印加される転写バイアスにより、被転写材上に形成されている第1の色成分の現像剤像のチャージアップを防止できる。
【0030】
したがって、第1及び第2の色成分とは異なる第3の色成分の現像剤像を重ねて転写する際に、チャージアップされた第1の色成分の現像剤像による転写効率の劣化を防止でき、良好な転写効率を維持しつつ多重に複数の現像剤像を単一の被転写剤に転写することができる。このため、良好な画質のフルカラー画像を提供することができる。
【0031】
またさらに、一層の中に電荷発生部と電荷輸送部とが均一に分散された単層型有機感光体によって形成された像担持体を利用した画像形成装置及び画像形成方法によれば、単層型有機感光体において、表面近辺に存在する電荷発生部により発生した電荷は、像担持体表面の電荷を即時に打ち消すことができるが、バルク中で発生した電荷は、像担持体表面まで輸送されるのに時間がかかり、比較的、表面電位の減衰が遅くなる。すなわち、この単層型有機感光体は、比較的低感度な感光体である。
【0032】
このため、像担持体の表面電位を制御し易くなる。すなわち、像担持体の表面電位が初期表面電位V0からVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間t、及び残留電位Verまで減衰するのに要する時間t’が長くなり、t及びt’で決定される除電手段の設置位置の範囲L<A<L’を広げることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明に係る画像形成装置の実施の形態について詳細に説明する
図1には、この発明のカラー画像形成装置の一例が示されている。
【0034】
図1に示すように、このカラー画像形成装置は、像担持体である感光体ドラム1aを有している。この感光体ドラム1は、断面の直径が40mm、幅が266mmの円筒形の積層型有機感光体によって形成されている。この感光体ドラム1aは、図中の矢印方向に回転可能に設けられている。
【0035】
この感光体ドラム1aの周囲には、感光体ドラムの回転方向に沿って、以下のような機構が配設されている。
すなわち、感光体ドラム1aの表面を所定の電位に一様に帯電させる帯電手段として機能する帯電ローラ5aが感光体ドラム1aの表面に接触して配設されている。この帯電ローラ5aは、例えば導電性ゴムローラによって形成されている。
【0036】
この帯電ローラ5aの下流側には、帯電した感光体ドラム1aを露光して静電潜像を形成する露光手段として機能する露光装置7aが配設されている。この露光装置7aは、感光体ドラム1aに対向する面に配置された蛍光体を有し、画像データに対応してこの蛍光体を発光させることにより、感光体ドラム1a上に静電潜像を形成する固体走査ヘッドによって形成されている。
【0037】
露光装置7aの下流には、所定の色成分の現像剤を収納し、この現像剤によって露光装置7aにより形成された静電潜像を現像する現像手段として機能する現像器9aが配設されている。この現像器9aは、例えばイエロー系の現像剤を収納している。
【0038】
この現像器9aの下流には、感光体ドラム1aに対して光ビームを照射して感光体ドラム1a上の電荷を除電する除電手段として機能する転写前除電器、すなわちLEDランプ3aが配設されている。
【0039】
このLEDランプ3aは、図2に示すように、発光波長565nmの複数の緑色LED31を基板32上に一列に配列したものである。このLEDランプ3aが発光する光の強度は、感光体ドラム1aの電位を十分に低下できるように設定されている。
【0040】
なお、感光体ドラムの電荷を除去する他の除電手段として、例えばコロナ帯電器やイオンジェットがこの画像形成装置に適用されてもよい。
LEDランプ3aの下流側には、感光体ドラム1aに対して所定の転写位置で当接され、被転写材である用紙Pを搬送する搬送手段としての搬送ベルト11が設けられている。
【0041】
この搬送ベルト11は、半導電性の材料によって形成され、感光体ドラム1aのドラム幅とほぼ等しい幅を有している。この搬送ベルト11は、環状に形成され、搬送ベルト11の上流側及び下流側にはそれぞれテンションローラ13及び駆動ローラ15が設けられている。この搬送ベルト11は、テンションローラ13及び駆動ローラ15の外周に沿うように接触している。
【0042】
なお、このカラー画像形成装置においては、テンションローラ13と駆動ローラ15との間の間隔は、例えば300mmである。テンションローラ13及び駆動ローラ15は、それぞれ図中の矢印i及びj方向に回転可能に設けられている。駆動ローラ15の回転にともなって、搬送ベルト11が図中の矢印e方向に駆動され、テンションローラが搬送ベルト11の駆動にともなって従動される。
【0043】
また、搬送ベルト11の搬送速度は、感光体ドラム1aの回転速度と等しく制御されている。
さらに、テンションローラ13及び駆動ローラ15は、接地され、半導電性の搬送ベルト11の帯電を防止している。
【0044】
また、感光体ドラム1aが搬送ベルト11に当接されている転写位置において、搬送ベルト11を介して感光体ドラム1aに対向する位置には、図示しないバイアス電源に接続された転写手段として機能する給電ローラ23aが設けられている。この給電ローラ23aを用いて、用紙P及び搬送ベルト11を介して感光体ドラム1a上に形成された現像剤像に対してバイアス電圧が供給されることにより、現像剤像が用紙Pに転写される。
【0045】
感光体ドラム1aと用紙Pとの転写位置よりも下流側には、ブレードクリーニング装置17a及び除電ランプ19aが設けられている。ブレードクリーニング装置17aは、現像剤像の転写後に感光体ドラム1a上に残留した現像剤をブレードにより掻き落として除去するものである。
【0046】
また、除電ランプ19aは、タングステンランプによって形成され、転写後に感光体ドラム1aの表面を光除電するものである。この除電ランプ19aによって感光体ドラム1aの表面が除電され、画像形成プロセスの1サイクルを終了し、次の画像形成プロセスに未帯電の感光体ドラム1aは、再び帯電ローラ5aにより帯電される。
【0047】
上述した感光体ドラム1a、帯電ローラ5a、露光装置7a、現像器9a、転写前除電器3a、ブレードクリーニング装置17a、及び除電ランプ19aによって第1プロセスユニット100aが構成されている
このカラー画像形成装置は、図1に示すように、搬送ベルト11の搬送方向に沿って同様の構成の第1プロセスユニット100a、第2プロセスユニット100b、第3プロセスユニット100c、及び第4プロセスユニット100d(以下、総称してプロセスユニット100とする)を備えている。
【0048】
すなわち、各プロセスユニット100のほぼ中心には、それぞれ感光体ドラム1aと同一の感光体ドラム1b、1c、1d(以下、総称して感光体ドラム1とする)が備えられている。
【0049】
また、各プロセスユニット100は、それぞれ感光体ドラム1の表面に接触して設けられた帯電ローラ5aと同一の帯電ローラ5b、5c、5d(以下、総称して帯電ローラ5とする)を有している。
【0050】
帯電ローラ5の下流には、それぞれ順に、露光装置7aと同一の露光装置7b、7c、7d(以下、総称して露光装置7とする)、現像器9aと同一の現像器9b、9c、9d(以下、総称して現像器9とする)、転写前除電器3aと同一の転写前除電器3b、3c、3d(以下、総称して転写前除電器3とする)、ブレードクリーニング装置17aと同一のブレードクリーニング装置17b、17c、17d(以下、総称してブレードクリーニング装置17とする)、及び除電ランプ19aと同一の除電ランプ19b、19c、19d(以下、総称して除電ランプ19とする)が設けられている。
【0051】
各現像器9は、異なる色成分に対応する現像剤を収容している。例えば、第1プロセスユニット100aの現像器9aは、第1の色成分、例えばイエロー系の現像剤を収容している。第2プロセスユニット100bの現像器9bは、第2の色成分、例えばマゼンタ系の現像剤を収容している。第3プロセスユニット100cの現像器9cは、第3の色成分、例えばシアン系の現像剤を収容している。第4プロセスユニット100dの現像器9dは、第4の色成分、例えばブラック系の現像剤を収容している。
【0052】
なお、このような色成分に対応した現像剤を収容している現像器9は、この例に示したような順番で配置される必要はない。
各プロセスユニット100は、搬送ベルト11によって搬送される用紙Pと各感光体ドラム1とが当接する転写位置の近傍、すなわち、感光体ドラム1に対向する位置であって、且つ搬送ベルト11の裏面に当接するように配設された転写手段としての給電ローラ23a、23b、23c、23d(以下、総称して給電ローラ23とする)を有している。この給電ローラ23は、搬送ベルト11の移動に従動して回転するように各感光体ドラム1に一対一に対応して配設されている。また、各給電ローラ23は、それぞれ図示しないバイアス電源に接続されている。
【0053】
次に、上述したような画像形成装置、すなわち、カラー画像形成装置の画像形成プロセスについて説明する。
まず、各プロセスユニット100の感光体ドラム1が所定の回転数で回転される。
【0054】
続いて、感光体ドラム1に接触している帯電ローラ5にAC重畳DCバイアスが印加され、感光体ドラム1の表面が一様に約−500Vに帯電される。
続いて、帯電ローラ5によって一様に帯電された感光体ドラム1に対して、露光装置7から画像データに応じた光ビームが照射されることにより、感光体ドラム1上に画像データに対応した静電潜像が形成される。
【0055】
続いて、この静電潜像は、現像器9に収納されている各色の予め十分に帯電された現像剤により現像され、現像剤像が形成される。
続いて、転写前除電器3により感光体ドラム1に対して光ビームが照射され、未露光部、すなわち現像剤像が形成されていない非画像部が除電される。
【0056】
一方、用紙Pは、用紙Pの先端と現像剤像の先端とが整合するように感光体ドラム1の回転のタイミングにあわせて搬送ベルト11上に送り出される。
用紙Pが吸着ローラ部24へ搬送されてくると同時に吸着バイアスを印加する。それにより用紙Pの表面は、帯電し、ベルト反対側(テンションローラ13側)は逆極性に帯電する。この帯電された電荷による静電力により用紙Pを搬送ベルトに吸着することができる。
【0057】
用紙Pが転写位置に搬送されてくると、搬送ベルト11には各々の給電ローラ23からバイアス電圧として例えば約+1000Vの電圧が印加される。このバイアス電圧を印加することによって、感光体ドラム1と用紙P及び搬送ベルト11を介して給電ローラ23との間に転写電界が形成される。
【0058】
すなわち、まず、第1プロセスユニット100aにおいて、感光体ドラム1aと給電ローラ23aとの間に形成された転写電界により、感光体ドラム1a上の第1の色成分に対応する現像剤像が用紙P上に転写され、この現像剤像を担持した用紙Pは、搬送されて感光体ドラム1bに達する。
【0059】
続いて、第2プロセスユニット100bにおいて、感光体ドラム1aと給電ローラ23aとの間の転写電界により、感光体ドラム1bに形成された第2の色成分に対応する現像剤像が先に転写された現像剤像上に重ねて転写される。
【0060】
用紙Pは、さらに搬送されて、第3プロセスユニット100c、及び第4プロセスユニット100dにおいても、同様に第3及び第4の色成分に対応する現像剤像が多重に転写される。
【0061】
なお、搬送ベルト11は、半導電性の部材によって形成されているため、搬送ベルト11自体のチャージアップがなく、搬送ベルト11の除電プロセスが不要である。
【0062】
このように、多重転写により形成された像を担持した用紙Pは、搬送ベルト11から図示しない定着装置に搬送され、像が用紙Pに熱定着される。
搬送ベルト11から用紙Pが分離された後、搬送ベルト11の表面は、ブレードクリーニング装置16によってクリーニングされる。
【0063】
次に、搬送ベルト11の材料について詳細に説明する。
搬送ベルト11の材料は、例えば熱硬化性ポリイミドであり、金型に注入された後のイミド化反応により、シームレスで、幅270mm、φ80mmの環状に形成される。搬送ベルト11の厚さは、100μmである。
【0064】
搬送ベルト11の材料は、この例の他にもポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)、ポリフッ化ビニリデン等の樹脂や、合成された種々のポリマーアロイや上述した複数の樹脂を積層した多層構造のベルトであってもよい。
【0065】
搬送ベルト11の1cm2 当りの厚さ方向の電気抵抗値は、概ね1011Ω・cm2 である。この電気抵抗値の測定は、重さ1kgのステンレス製の電極で挟持し、500Vの電圧を印加し、面積が7.1cm2 の対向電極に流れる電流を測定して求めた。なお、この測定時における雰囲気は、常温・常湿である。
【0066】
次に、転写前除電器としてのLEDランプ3の設置位置を規定する方法について説明する。
図3に示すように、感光体ドラム1は、帯電ローラ5により所定の初期表面電位、例えば−500Vに帯電された後、露光装置7により光ビームが照射されて露光される。この露光により、未露光部は、略初期表面電位に維持されているが、露光部は、中間電位、例えば−200Vのハーフトーン電位となる。
【0067】
そして、現像器9により現像剤が供給され、初期表面電位より低いハーフトーン電位にある露光部に選択的に現像剤が付着される。
そして、用紙Pに現像剤を転写する前に、転写前除電器3により光ビームが照射され、光除電される。
【0068】
この時、比較例のように、初期表面電位を光除電によりハーフトーン電位より低い残留電位レベルまで感光体ドラム1の表面電位を下げきってしまう場合には、露光部に付着していた現像剤がさらに電位の低い未露光部に飛散するという問題が発生する。
【0069】
一方、この発明の画像形成装置に備えられている転写前除電器3によれば、感光体ドラム1表面の電位を残留電位レベルまで下げきる前に、すなわち現像剤が未露光部に飛散するような現象が発生する前に、感光体ドラム1上の現像剤を用紙Pに転写できるような位置に転写前除電器3が配置されている。
【0070】
すなわち、感光体ドラム1が帯電ローラ5によって帯電される初期表面電位をV0、感光体ドラム1が露光された後に残留する残留電位をVerとし、除電後の未露光部の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、除電後の未露光部の表面電位がVerまで減衰するのに要する時間をt’、感光体ドラムの周速度をv(mm/sec)とすると、v×t=L(mm)と、v×t’=L’(mm)との間の距離だけ転写位置より上流側、すなわち現像器側に転写前除電器3を設置して感光体ドラムに対して光ビームを照射する。
【0071】
つまり、転写前除電器3が設置される転写位置から上流側の距離をA(mm)とすると、距離Aは、L<A<L’と規定することができる。
露光装置による露光強度がオン/オフのみの2値画像の場合、露光により感光体ドラムの表面電位は、残留電位Verとなる。したがって、除電後の感光体ドラムの表面電位は、Ver以上であり、且つその範囲内で低ければ低いほど好ましいので、転写前除電器の設置位置Aは、転写位置からL’の方に近いところが望ましい。
【0072】
露光強度を他段階に切り替えることによって多値の画像を形成することができる画像形成装置において、ハーフトーンの画像を形成する場合、転写前除電器の設置位置Aは、なるべくLに近いことが望ましい。つまり、ハーフトーン電位は、感光体ドラムの初期電位と残留電位との間の電位である。
【0073】
したがって、ハーフトーン電位レベルの露光部に付着している現像剤を未露光部に飛散させないためには、除電後の感光体ドラムの表面電位がこのハーフトーン電位より低くならないようにする必要がある。その一方で、ハーフトーン電位の露光部には、現像器によって供給される現像剤の量も少なくなるため、ある程度の電位レベルで現像剤の飛散の量も少なくなる。この電位レベルがおおよそVer+(V0−Ver)/2の電位である。
【0074】
図4には、この実施の形態で使用された感光体ドラムの光除電による光減衰曲線が示されている。この光減衰曲線は、スタテック測定法により測定したものである。図4に示すように、この感光体ドラムによれば、初期表面電位が−500Vに帯電された後、光除電されることにより、約1秒後に残留電位のレベル約−100Vまで表面電位が減衰するものである。
【0075】
図5には、図4に示したような光減衰特性を有する感光体ドラムの転写位置での除電後の表面電位及びハーフトーン電位と現像剤の飛散状況との関係を測定した測定結果である。すなわち、図5に示すように、感光体ドラムの初期表面電位が−500V、残留電位が−100Vである場合、除電後の表面電位が約−300V付近でハーフトーン電位より除電後電位が低くなっても現像剤が飛散する現象が防止されていることが分かる。つまり、この除電後電位−300Vは、Ver+(V0−Ver)/2=−100V+(−500V+100V)/2=−300Vで規定される通りである。
【0076】
そして、図4に示すように、感光体ドラムの表面電位がVer+(V0−Ver)/2=−300Vまで減衰するのに要する時間tは、約0.3sec、残留電位Ver=−100Vまで減衰するのに要する時間t’は、約1.0secであり、感光体ドラムの周速度v=50mm/secとすると、L=v×t=50×0.3=15mm、L’=v×t’=50×1.0=50mmとなる。
【0077】
したがって、転写前除電器3は、感光体ドラムと用紙との転写位置から15乃至50mm上流側、すなわち現像器が配設されている側の位置に配設される。
このようにして規定された位置に転写前除電器を配設することにより、除電された非画像部の感光体ドラムの表面電位が画像部の電位より高い電位に制御することが可能となり、画像部に付着した現像剤の非画像部への飛散を防止することができる。
【0078】
なお、図1に示したような第1乃至第4のプロセスユニット100a、100b,100c,100dを有するカラー画像形成装置において、上述したような方法で規定された位置に配置される転写前除電器は、少なくとも第2及び第3プロセスユニット100b及び100cに適用される必要がある。
【0079】
すなわち、まず、第1プロセスユニット100aにおいて、イエロー系の現像剤により感光体ドラム1a上に形成された静電潜像が現像され、用紙Pに転写される。
【0080】
続いて、第2プロセスユニット100bにおいて、転写前除電器が適用されていない場合、感光体ドラム1b上の未露光部、すなわち非画像部の表面電位は、初期表面電位V0に維持された状態にある。この状態で感光体ドラム1b上に形成されたマゼンタ系の現像剤による現像剤像を用紙Pに多重転写するために、転写バイアスが印加されて電界が形成されると、感光体ドラムと用紙Pとの間の微小ギャップで放電が発生する。この放電により、感光体ドラム上の電荷が既に用紙上に転写されているイエロー系現像剤に移動し、イエロー系現像剤をチャージアップさせる。
【0081】
続いて、第3プロセスユニット100cにおいて、用紙P上のチャージアップされたイエロー系現像剤の上に、例えば第3プロセスユニット100cにおいて形成されたシアン系現像剤像を多重転写する際に、第3プロセスユニット100cにおける転写電界は、チャージアップされたイエロー系現像剤の電荷により弱められ、シアン系現像剤の転写効率が悪化する。
【0082】
同様に、第3プロセスユニット100cにおける感光体ドラム1cと用紙Pとの間の微小ギャップで発生する放電により、第2プロセスユニット100bで転写されたマゼンタ系現像剤がチャージアップされる。そして、第4プロセスユニット100dにおいて、ブラック系現像剤を用紙P上に多重転写する際に、チャージアップされたマゼンタ系現像剤により、転写電界が弱められ、ブラック系現像剤の転写効率が悪化する。
【0083】
したがって、このような転写効率の悪化を防止するためにも、少なくとも第2及び第3プロセスユニット100b及び100cにおいて、上述したような規定方法に基づいて配置された転写前除電器3が適用される必要がある。
【0084】
そして、上述した転写前除電器3が所定の位置に配設されることにより、現像剤の飛散を防止するとともに、転写効率の悪化による転写不良を防止することができる。これにより、用紙P上に複数の異なる色成分の現像剤を多重転写することによって形成されるカラー画像の画質を向上することができる。
【0085】
また、上述したような転写前除電器は、図1に示したカラー画像形成装置の他に、図6に示したような中間転写方式のカラー画像形成装置に適用することも可能である。なお、以下の説明において、図1に示したカラー画像形成装置に適用された構成要素と同一の要素に関しては、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0086】
すなわち、このカラー画像形成装置は、図6に示したように、像担持体として機能する感光体ドラム1を有するとともに、この感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の回転方向に沿って、帯電ローラ5、露光装置7、現像部9’、転写前除電器3、中間転写体111、及びクリーニング装置21を備えている。
【0087】
現像部9’は、複数の色成分に対応した現像剤を感光体ドラム1に提供可能な現像器を有している。すなわち、現像部9’は、第1の色成分、例えばイエロー系の現像剤を収容し、感光体ドラム1上に形成された静電潜像を現像する第1現像器9a、第2の色成分、例えばマゼンタ系の現像剤を収容し、感光体ドラム1上に形成された静電潜像を現像する第2現像器9b、第3の色成分、例えばシアン系の現像剤を収容し、感光体ドラム1上に形成された静電潜像を現像する第3現像器9c、及び第4の色成分、例えばブラック系の現像剤を収容し、感光体ドラム1上に形成された静電潜像を現像する第4現像器9dを有している。
【0088】
中間転写体111は、円筒状に形成され、所定の転写位置において感光体ドラム1の長手方向に沿って当接されている。そして、この中間転写体111は、感光体ドラム1の回転に従動して回転可能に設けられている。また、中間転写体111の内部の感光体ドラム1に対向する位置には、転写バイアスを感光体ドラム1に対して印加する給電ローラ23が設けられている。
【0089】
転写前除電器3は、感光体ドラム1と中間転写体111とが当接されている転写位置より上流側、すなわち現像部9’が設けられている側に、上述したような規定方法によって規定された位置に設けられている。
【0090】
すなわち、転写前除電器3が設置される転写位置から上流側の距離A(mm)は、L<A<L’で規定される範囲内にある。なお、L及びL’は、既に規定した通りである。
【0091】
図6に示したようなカラー画像形成装置によれば、まず、第1の画像形成プロセスにおいて、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ5により、所定の電位、例えば−500Vに一様に帯電される。
【0092】
続いて、露光装置7により、帯電された感光体ドラム1の表面に向けて画像データに対応した光ビームが照射される。そして、感光体ドラム1上に画像データに対応した静電潜像が形成される。
【0093】
続いて、第1現像器9aに収容されているイエロー系の現像剤により、感光体ドラム1上の静電潜像が現像され、イエロー系現像剤像が形成される。
続いて、給電ローラ23により、感光体ドラム1上に形成されたイエロー系現像剤像が中間転写体111上に保持された用紙Pに転写される。
【0094】
そして、感光体ドラム1は、クリーニング装置21により、表面がクリーニングされる。
続いて、同様に、第2の画像形成プロセスにおいて、感光体ドラム1が帯電され、露光された後、第2現像器9bに収容されているマゼンタ系現像剤により現像され、感光体ドラム1上に現像剤像が形成される。そして、この現像剤像を中間転写体111に転写する前に、転写前除電器3によって、感光体ドラム1に対して光ビームが照射されることにより、未露光部が除電される。そして、感光体ドラム1上の現像剤像は、中間転写体111上に保持されている用紙Pに重ねて転写される。
【0095】
続いて、同様に、第3の画像形成プロセスにおいて、感光体ドラム1が帯電され、露光された後、第3現像器9cに収容されているシアン系現像剤により現像され、感光体ドラム1上に現像剤像が形成される。そして、この現像剤像を中間転写体111に転写する前に、転写前除電器3によって、感光体ドラム1に対して光ビームが照射されることにより、未露光部が除電される。そして、感光体ドラム1上の現像剤像は、中間転写体111上に保持されている用紙Pに重ねて転写される。
【0096】
続いて、同様に、第4の画像形成プロセスにおいて、感光体ドラム1が帯電され、露光された後、第4現像器9dに収容されているブラック系現像剤により現像され、中間転写体111上に保持されている用紙Pに重ねて転写される。
【0097】
続いて、図示しない定着装置に用紙Pが搬送され、加圧・溶融されて用紙上にカラー画像が定着される。
このように、図6に示したカラー画像形成装置では、少なくとも第2及び第3の画像形成プロセスにおいて、感光体ドラム1上の静電潜像が現像された後、現像剤像が所定の転写位置において中間転写体111に保持された用紙に転写される前に光ビームが照射される。そして、感光体ドラム1上の未露光部が除電される。
【0098】
このため、第2の画像形成プロセスにおいて、給電ローラ23から感光体ドラム1に対して転写バイアスを印加された際に、感光体ドラムと用紙との間の微小ギャップでの放電が防止でき、第1の画像形成プロセスにより転写された第1の色成分に対応する現像剤のチャージアップも防止できる。
【0099】
したがって、第3の画像形成プロセスにおいて、チャージアップした現像剤により、転写効率を低下させるといった問題も防止でき、良好な画質のカラー画像を用紙上に形成することができる。
【0100】
同様に、第3の画像形成プロセスにおいて、給電ローラ23から感光体ドラム1に対して転写バイアスを印加された際に、感光体ドラムと用紙との間の微小ギャップでの放電が防止でき、現像剤のチャージアップも防止できる。
【0101】
したがって、第4の画像形成プロセスにおいて、チャージアップした現像剤により、転写効率を低下させるといった問題も防止でき、良好な画質のカラー画像を用紙上に形成することができる。
【0102】
ところで、上述したようなカラー画像形成装置において、感光体ドラムに適用されている積層型有機感光体は、電荷発生層と電荷輸送層とを有し、それぞれ機能を分離することにより高感度を達成しているものである。
【0103】
一方、単層型有機感光体は、一層の中に電荷発生サイトと電荷輸送サイトとが共存し、均一に分散されているものである。そのため、この単層型有機感光体は、分散状態によりその特性が左右され、機能分離型の積層型有機感光体と比較して若干感度が低い。
【0104】
図7には、スタテック測定法による単層型有機感光体の光減衰曲線Aと、積層型有機感光体の光減衰曲線Bとが示されている。
図7に示すように、単層型有機感光体の場合、表面近辺に存在する電荷発生サイトにより発生した電荷は、感光体表面の電荷を即時に打ち消すことができるが、バルク中で発生した電荷は、感光体表面まで輸送されるのに時間がかかり、表面電位の減衰がブロードな曲線となる。
【0105】
既に述べたように、この発明は、感光体上に形成された現像剤像を用紙上に転写する前に、感光体上の未露光部の電位を除電し、感光体の表面電位をハーフトーン電位より下がらないところまで低下させるというものであるため、単層型有機感光体のように、ブロードな光減衰特性を有する感光体は好都合である。
【0106】
したがって、この単層型有機感光体を上述したようなカラー画像形成装置、すなわち図1に示したような第1乃至第4のプロセスユニットを有するカラー画像形成装置、及び図6に示したような単一の感光体ドラムに対して第1乃至第4現像器を有するカラー画像形成装置に適用することにより、より感光体の表面電位を制御し易くなる。すなわち、感光体の表面電位が初期表面電位V0からVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間t、及び残留電位Verまで減衰するのに要する時間t’が長くなり、t及びt’で決定される転写前除電器の設置位置の範囲を広げることができる。
【0107】
なお、積層型有機感光体を使用したカラー画像形成装置の説明では、感光体が負に帯電する例について説明したが、正帯電型であってもよい。すなわち、正帯電有機感光体を適用した場合、帯電ローラによる帯電バイアスの極性は正、現像剤の帯電電荷は正、現像バイアスの極性は正、転写バイアスの極性は負となる。その他の画像形成プロセスは、上述した例と同様である。
【0108】
単層型正帯電感光体の材料の一例について説明する。
電荷発生感光材としてペリレン系有機顔料を10重量部、電荷輸送材としてジアミン誘導体を80重量部、ポリカーボネイト樹脂100重量部を所定量のテトラヒドロフラン中に溶解分散し、これを感光層の塗布液として直径40mmのアルミ素管に20μmの厚さにディッピングコートすることにより、単層型正帯電有機感光体が形成される。
【0109】
上述したように、この発明の画像形成装置によれば、感光体ドラム上に形成された現像剤像を用紙に転写する前に、転写前除電器によって感光体ドラムに対して光ビームを照射することにより、感光体ドラム上の未露光部の電位が除電される。このため、現像剤のチャージアップを防止でき、転写効率の悪化を防止することができる。
【0110】
また、この転写前除電器は、感光体ドラム上の現像剤像が用紙に転写される転写位置より上流側に配置され、且つ感光体ドラム上に形成された現像剤像を用紙上に転写する前に、感光体上の未露光部、すなわち非画像部の電位を除電し、転写位置において感光体ドラムの表面電位をハーフトーン電位より下がらないところまで低下させるような位置に配置されている。このため、現像剤が非画像部に飛散するといった問題が解消される。
【0111】
したがって、良好な画質の画像を形成することができる。
なお、この発明の実施の形態において説明したカラー画像形成装置は、カラープリンタであってもよいし、スキャナ部を搭載することによりカラー複写装置としても適用することも可能である。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、現像剤のチャージアップ、及び現像剤の非画像部への飛散を防止することにより、良好な画質の画像を形成することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の画像形成装置の実施の形態に係る第1乃至第4のプロセスユニットを備えたカラー画像形成装置を概略的に示す断面図である。
【図2】図2は、図1に示したカラー画像形成装置に適用される転写前除電器を概略的に示す断面図である。
【図3】図3は、この発明の原理を説明するための説明図である。
【図4】図4は、この発明の画像形成装置に適用される感光体の光減衰特性を示す図である。
【図5】図5は、図4に示した光減衰特性を有する感光体の転写位置での除電後の表面電位及びハーフトーン電位と現像剤の飛散状況との関係を測定した測定結果である。
【図6】図6は、この発明の画像形成装置の他の実施の形態に係るカラー画像形成装置を概略的に示す断面図である。
【図7】図7は、この発明の画像形成装置に適用される感光体としての単層型有機感光体及び積層型有機感光体の光減衰特性を示す図である。
【符号の説明】
1(1a〜1d)…感光体ドラム
3(3a〜3d)…転写前除電器
5(5a〜5d)…帯電ローラ
7(7a〜7d)…露光装置
9(9a〜9d)…現像器
11…搬送ベルト
13…テンションローラ
15…駆動ローラ
17(17a〜17d)…ブレードクリーニング装置
19(19a〜19d)…除電ランプ
23(23a〜23d)…給電ローラ
100a…第1プロセスユニット
100b…第2プロセスユニット
100c…第3プロセスユニット
100d…第4プロセスユニット
111…中間転写体

Claims (9)

  1. 回転周速度vで回転可能に設けられ、画像データに対応した像を保持する像担持体を所定の初期表面電位に帯電させる帯電手段と、
    この帯電手段により帯電された前記像担持体に光を照射して露光することにより前記像担持体に画像データに対応した静電潜像を形成する露光手段と、
    前記像担持体に形成された静電潜像を現像し、現像剤像を形成する現像手段と、
    前記像担持体に形成された現像剤像を所定の転写位置で被転写材に転写する転写手段と、
    前記現像手段が配置されている位置と前記転写位置との間に位置し、前記像担持体を除電する除電手段と、を備え、
    前記像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段が配置される位置から前記転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 第1の像担持体に画像データの第1の色成分に対応した第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成手段と、
    前記第1の現像剤像形成手段により形成された第1の現像剤像を被転写材上に転写する第1の転写手段と、
    回転周速度vで回転可能に設けられた第2の像担持体を所定の初期表面電位に帯電し、帯電した前記像担持体に露光を行って、前記画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成した後、この静電潜像を現像して第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成手段と、
    前記第2の現像剤像形成手段により形成された第2の現像剤像を担持する前記像担持体を除電する除電手段と、
    前記除電手段により除電が行われた第2の像担持体上の第2の現像剤像を、前記第1の現像剤像が転写された前記被転写材上に転写する第2の転写手段と、を具備し、
    前記第2の像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の前記第2の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段から前記第2の転写手段による転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 第1の像担持体に画像データの第1の色成分に対応した第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成手段と、
    前記第1の像担持体に被転写材を当接させ、前記第1の現像剤像を前記被転写材上に転写する第1の転写手段と、
    前記第1の転写手段に第1の転写電圧を印加する第1の電圧印加手段と、
    回転周速度vで回転可能に設けられた第2の像担持体を所定の初期表面電位に帯電し、帯電した前記像担持体に露光を行って、前記画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成した後、この静電潜像を現像して第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成手段と、
    前記第2の現像剤像形成手段により形成された第2の現像剤像を担持する前記像担持体を除電する除電手段と、
    前記除電手段により除電が行われた第2の像担持体上に、前記第1の現像剤像が転写された前記被転写材上に当接させ、この被転写材上に第2の現像剤像を転写する第2の転写手段と、
    第2の転写手段に第2の転写電圧を印加する第2の電圧印加手段と、を具備し、
    前記第2の像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の前記第2の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段から前記第2の転写手段による転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 回転周速度vで回転可能に設けられた像担持体に画像データの第1の色成分に対応した第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成手段と、
    前記像担持体を所定の初期表面電位に帯電し、帯電した前記像担持体に露光を行って、前記画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成した後、この静電潜像を現像して第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成手段と、
    前記第2の現像剤像形成手段により形成された第2の現像剤像を担持する前記像担持体を除電する除電手段と、
    前記第1の現像剤像を被転写材上に転写した後、この被転写材上に前記除電手段により除電が行われた像担持体上の第2の現像剤像を多重転写する転写手段と、を備え、
    前記像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の前記像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段から前記転写手段による転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置。
  5. 回転周速度vで回転可能に設けられ、画像データに対応した像を保持するとともに、一層の中に電荷発生部と電荷輸送部とが均一に分散された単層型有機感光体によって形成された像担持体を所定の初期表面電位に帯電させる帯電手段と、
    この帯電手段により帯電された前記像担持体に光を照射して露光することにより前記像担持体に画像データに対応した静電潜像を形成する露光手段と、
    前記像担持体に形成された静電潜像を現像し、現像剤像を形成する現像手段と、
    前記像担持体に形成された現像剤像を所定の転写位置で被転写材に転写する転写手段と、
    前記現像手段が配置されている位置と前記転写位置との間に位置し、前記像担持体を除電する除電手段と、を備え、
    前記像担持体の初期表面電位をV0、除電後の残留電位をVerとし、前記除電手段により除電された後の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2まで減衰するのに要する時間をt、Verまで減衰するのに要する時間をt’とすると、前記除電手段が配置される位置から前記転写位置までの距離Aは、v×t=L、v×t’=L’の時、L<A<L’で表わされる範囲内に規定されることを特徴とする画像形成装置。
  6. 像担持体を初期表面電位V0に均一に帯電する帯電工程と、
    この像担持体に光を照射して露光することにより静電潜像を形成する潜像形成工程と、
    この静電潜像を現像することにより現像剤像を形成する現像工程と、
    この現像剤像が形成されている像担持体を除電する除電工程と、
    前記像担持体の除電後の残留電位をVerとしたときに、前記像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2からVerの間である時に被転写材に前記像担持体上に形成されている現像剤像を転写する転写工程と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  7. 第1の像担持体を所定の電位に均一に帯電し、この第1の像担持体に画像データに対応した光を照射して露光することにより画像データの第1の色成分に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を第1の色成分の現像剤で現像することにより第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成工程と、
    前記第1の像担持体上に形成されている第1の現像剤像を被転写材に転写する第1の転写工程と、
    第2の像担持体を初期表面電位V0に均一に帯電し、この第2の像担持体に画像データに対応した光を照射して露光することにより画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を第2の色成分の現像剤で現像することにより第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成工程と、
    この第2の現像剤像が形成されている第2の像担持体を除電する除電工程と、
    前記第2の像担持体の除電後の残留電位をVerとしたときに、前記第2の像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2からVerの間である時に前記第2の像担持体上に形成されている第2の現像剤像を第1の現像剤像が転写されている被転写材に転写する第2の転写工程と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  8. 像担持体を所定の電位に均一に帯電し、この像担持体に画像データに対応した光を照射して露光することにより画像データの第1の色成分に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を第1の色成分の現像剤で現像することにより第1の現像剤像を形成する第1の現像剤像形成工程と、
    前記像担持体上に形成されている第1の現像剤像を被転写材に転写する第1の転写工程と、
    前記第1の転写工程にて転写が行われた前記像担持体を初期表面電位V0に均一に帯電し、この像担持体に画像データに対応した光を照射して露光することにより画像データの第2の色成分に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を第2の色成分の現像剤で現像することにより第2の現像剤像を形成する第2の現像剤像形成工程と、
    この第2の現像剤像が形成されている像担持体に光を照射することにより除電する除電工程と、
    前記像担持体の除電後の残留電位をVerとしたときに、前記像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2からVerの間である時に前記像担持体上に形成されている第2の現像剤像を第1の現像剤像が転写されている被転写材に転写する第2の転写工程と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  9. 一層の中に電荷発生部と電荷輸送部とが均一に分散された単層型有機感光体によって形成された像担持体を初期表面電位V0に均一に帯電する帯電工程と、
    この像担持体に光を照射して露光することにより静電潜像を形成する潜像形成工程と、
    この静電潜像を現像することにより現像剤像を形成する現像工程と、
    この現像剤像が形成されている像担持体を除電する除電工程と、
    前記像担持体の除電後の残留電位をVerとしたときに、前記像担持体の表面電位がVer+(V0−Ver)/2からVerの間である時に被転写材に前記像担持体上に形成されている現像剤像を転写する転写工程と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
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