JP3708433B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置のパターン欠陥の原因となる気泡の発生を低減できる半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造における超微細加工の一工程として、ウエハ(半導体基板)の表面上に形成された露光済みのフォトレジスト(感光性材料)膜の現像処理が行われている。
【0003】
この工程では、ウエハ上に現像液を滴下し、ウエハを回転させて現像液を拡散させる方法が採用されている。しかし、現像液がウエハに接触する際や、現像液滴下後のウエハの回転中に、現像液中にマイクロバブル(気泡)を取り込んでしまうことがある。さらに、滴下前の現像液中にマイクロバブルが含まれていることもある。このマイクロバブルは、現像を阻害してパターン欠陥を起こす原因になることから、半導体の生産効率を低下させてしまう。
【0004】
このマイクロバブルを除去して、半導体装置の生産効率を向上させる製造方法としては、特開平10−339956号公報に開示された製造方法が挙げられる。
【0005】
ここで、上記公報に記載された従来の製造方法を図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0006】
図3は、従来の方法により、ウエハ面に形成された露光済みのレジストの現像処理を行うときの、現像シーケンスのタイムチャートである。図3において、Aは、現像液を滴下するノズルのウエハに対する位置を示しており、▲1▼はノズルの移動シーケンスを示している。
【0007】
最初に、ウエハを回転させるためのスピンチャックに、ウエハの中心を固定して、120rpmでウエハを回転させる。ノズルは最初ウエハの外3mm(−3mm)の位置にあり、現像液のダミー滴下を1秒間行って、ウエハ表面の現像液を新しい現像液と入れ替えている。その後、ノズルは、ウエハの中央部に向かって最初20mm/sで、次いで、150mm/sの速度で移動を開始する。また、この移動と同時に、Bの状態において、急速にスピンモータの回転速度を、3000rpm/s、次いで10000rpm/sの加速度で回転速度を上昇させる。
【0008】
0.3秒後に、ノズルがウエハの外周まで達したところで、ウエハの回転速度は、1000rpmに達し、この状態で現像液がウエハ外周部に滴下されて、マイクロバブルを振り切っている。さらに、ノズルがウエハ中央部に達する時点で、ウエハの回転速度は3000rpmまで上昇しており(C状態)、この回転速度を、0.7秒間維持する。
【0009】
上記のC状態により、ウエハの中心部に現像液を滴下し、マイクロバブルの振り切りを行っている。ウエハの中心部に現像液を滴下する際に、1000〜3000rpmでウエハを回転させているのは、ウエハ上のマイクロバブルの付着を減少させ、高速回転のウエハに滴下された際に発生する現像液のミスト(霧)の飛散が増加しない回転速度であるためである。
【0010】
その後、段階的にウエハの回転速度を落として液盛りを行い、正味の現像液滴下時間4.2秒で現像液の滴下を終了する。さらに、この後、パドル現像方式により現像を進行させていき、リンス処理により現像液が除去されて、スピンドライによってウエハを乾燥させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の製造方法では、マイクロバブルの発生を十分に抑えることができるまでには至っていない。すなわち、従来の製造方法は、ウエハを1000〜3000rpmという比較的高速で回転させながら現像液を滴下するため、現像中にマイクロバブル(気泡)が発生しやすいという問題を有していた。
【0012】
ウエハ上に滴下された現像液にマイクロバブルが発生する原因としては、現像液を滴下してウエハと現像液が接触する際に、現像液に衝撃が与えられてマイクロバブルが発生する場合と、元々現像液中にマイクロバブルを含んでいた場合とが考えられる。
【0013】
上述した従来の方法では、ウエハ外周部から中央部にノズルを移動させながら現像液を滴下している。しかし、ウエハを回転させているため、現像液は遠心力を受けてウエハの周辺部に向かって移動する。よって、ノズルから滴下される現像液と、ウエハ上に滴下された現像液とが、互いに相反する方向に流動しながら衝突して、マイクロバブルの発生を助長してしまう。
【0014】
さらに、現像液を滴下させながら段階的にウエハの回転速度が低下して、液盛りを行い、パドル現像方式による現像へ移行している。このため、現像液の滴下時に発生したマイクロバブルや、元々現像液中に含まれていたマイクロバブルが同一場所にとどまってしまう。このマイクロバブルのとどまっている部分では、現像が進行しないため、パターン欠陥が発生するという問題が生じる。また、現像を進行させている際に、ウエハが回転しているために、ウエハの外周部の方が中心部に比べて単位時間当たりの現像液の接触量が多くなり、外周部の方が中心部よりも現像が進行してしまい、均一な現像を行うことができない。
【0015】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、現像液中に発生するマイクロバブルの発生を抑制し、フォトレジスト膜のパターン欠陥を低減することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、半導体基板に現像液を滴下して、半導体基板上に形成されたフォトレジスト膜の現像を行う半導体装置の製造方法において、100〜500rpmの速度で半導体基板を回転させながら、半導体基板に現像液を滴下し、半導体基板表面の塗れ性を高い状態にする第1の工程と、現像液の滴下を停止し、500〜1500rpmの速度で半導体基板を回転させる第2の工程と、半導体基板を静止させたまま、あるいは100rpm以下の速度で回転させながら、再び現像液を滴下し、液盛りを行った後、半導体基板にリンス液を滴下し、現像液を洗い流す第3の工程とを含むことを特徴としている。
【0017】
本発明によれば、第1の工程において、半導体基板上に現像液が滴下される際に、500rpm以下の速度で半導体基板を回転させているために、現像液が半導体基板に接触する際の衝撃を従来の製造方法に比べて小さくできる。これにより、現像液滴下時の気泡の発生を大幅に低減できる。
【0018】
また、半導体基板は、100rpm以上の回転速度で回転しているために、半導体基板上に滴下された現像液に遠心力を与え、現像液中に含まれる気泡がレジスト表面に付着して同一場所にとどまるのを防止できるとともに、常に新しい現像液を供給することができる。これにより、気泡が同一場所にとどまって現像未進行の部分ができるのを防ぐことができる。
【0019】
さらに、第2の工程において、一旦現像液の滴下を停止して、半導体基板の回転速度を500〜1500rpmに上げて現像液を振り切ることにより、現像液中に元々存在した気泡が同一場所にとどまって所定時間経過することで発生するパターン欠陥を低減できる。
【0020】
さらに、第3の工程において、半導体基板を静止させた状態で、あるいは100rpm以下で回転させながら、再び現像液を滴下することにより、第1の工程時と同様に、現像液が半導体基板に接触する際の衝撃を小さくできる。これにより、現像液が半導体基板に滴下される際に気泡の発生を低減できる。これに加えて、半導体基板上から現像液がこぼれない程度の回転速度であるため、半導体基板上に現像液の液盛りを行うことができる。よって、このままパドル現像へ移行できる。
【0021】
従来の製造方法では、高速回転中の半導体基板上に現像液を滴下後、段階的に回転速度を落として液盛りを行い、そのままパドル現像へ移行している。この従来の製造方法では、現像液が高速回転中の半導体基板に接触する時に現像液に気泡が発生しやすい。この現像液中に発生した気泡がフォトレジスト膜上の同一場所にとどまり、所定時間経過することにより、現像が進行しない領域が発生しやすくなる。さらに、従来の製造方法では、現像進行中に現像液が半導体基板上から振り切られるような速度で半導体基板を回転させている。これにより、半導体基板の外周部の方が中心部と比べて、単位時間当たりの現像液との接触量が多くなり、外周部の現像が中心部よりも進行してしまい、半導体基板が均一に現像できなくなる。
【0022】
これに対し本発明では、第1の工程で滴下した現像液を、第2の工程で一旦振り切って、第3の工程で再度半導体基板上に現像液を滴下して所定の時間現像を行っている。これにより、気泡が同一の場所にとどまることはなく、現像未進行の部分が生じてパターン欠陥ができるのを防止できる。
【0023】
また、前記第3の工程の半導体基板の回転速度は、10〜100rpmであることがより好ましい。
【0024】
これにより、液盛りを行う際に、比較的ゆっくりと半導体基板が回転しているため、現像液中に最初から含まれていた気泡が同一場所にとどまるのを防ぐことができるとともに、現像液を半導体基板上に均一に液盛りすることができる。よって、半導体基板を静止させて第3の工程を行うよりも、10〜100rpmで回転させる方がより好ましい。
【0025】
また、第1の工程を3〜5秒間、第2の工程を3〜5秒間および第3の工程を2〜4秒間行うことがより好ましい。
【0026】
これにより、第1の工程における現像液の滴下、第2の工程における現像液の振り切り、および第3の工程における現像液の液盛りという各工程の目的を達成し、さらに製造効率も考慮した最適な製造条件が得られる。よって、各工程における回転数および時間の両面について管理することにより、より良好な製造方法を得ることができる。
【0027】
以上のように、本発明の半導体装置の製造方法では、従来の製造方法のように高速回転中の半導体基板上に現像液を滴下しないことで、現像液中に発生する気泡の発生を低減できる。さらに、現像液中に元々含まれている気泡がレジスト上の同一場所にとどまることがないように、半導体基板を回転させているため、現像液中の気泡が原因となっておきるフォトレジスト膜のパターン欠陥を低減でき、半導体装置の歩留りの向上、品質の安定を図ることが可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体製造工程における製造方法に関する実施の一形態について、図1および図2に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0029】
図1は、本実施形態の半導体装置の製造方法を概略的に示した説明図である。
【0030】
本実施形態の半導体装置の製造方法は、図1(a)〜(d)に示すように、ウエハ(半導体基板)11、スピンチャック(回転体)12、現像液13および現像液供給ノズル14を用いて行われ、続いて、図1(e)に示すようにリンス液16およびリンス液供給ノズル17によって、現像液13および溶融したフォトレジスト膜15の洗浄が行われる。
【0031】
ここで、半導体装置の現像工程を示す図1(a)〜(e)の各工程について詳しく説明する。
【0032】
図1(a)に示すウエハ11は、表面にフォトレジスト膜15が塗布され、露光が終了した状態であり、その中心はスピンチャック12で保持されている。このウエハ11を300rpmの速度で回転させながら、ウエハ11の中心上に誘導された現像液供給ノズル14より現像液13が滴下されて、ウエハ11上の全面に現像液13が行き渡る(第1の工程)。
【0033】
次に、図1(b)に示すように、現像液供給ノズル14から現像液13の滴下が一旦停止されるとともに、ウエハ11の回転速度を1000rpmに上げて、ウエハ11上の現像液13が遠心力によって振り切られる(第2の工程)。
【0034】
続いて、ウエハ11の回転速度を50rpmまで落として、図1(c)に示すように、現像液供給ノズル14から再び現像液13がウエハ11上に滴下される(第3の工程)。
【0035】
その後、図1(d)に示すように、現像液13を表面張力により、ウエハ11の表面に保持して静止したまま所定の時間、フォトレジスト膜15の現像がパドル現像方式により行われる。
【0036】
さらに、図1(e)に示すように、図1(d)の終了後、再び回転させたウエハ11上にリンス液供給ノズル17からリンス液16が滴下されて、現像液13および溶解したフォトレジスト膜15が洗い流される。
【0037】
なお、前記パドル現像方式とは、前記図1(d)のように、現像液13の表面張力を利用してウエハ11上に現像液13を液盛りし、ウエハ11を静止させた状態で現像を行う現像方式の一種である。
【0038】
本実施形態の半導体装置の製造方法では、上記のように、スピンチャック12上に保持したウエハ11を、300rpmの速度で回転させながら現像液13を滴下し、一旦現像液13の滴下を停止した後、回転速度を1000rpmにしてウエハ11上の現像液13を振り切る。その後、50rpmの回転速度でウエハ11を回転させながら現像液13を滴下させている。
【0039】
上記のような方法によって、半導体装置の製造が行われることにより、第1の工程において、ウエハ11上に現像液13が滴下される際に、現像液13がウエハ11に接触する際の衝撃を従来の製造方法に比べて小さくできる。これにより、現像液13の滴下時のマイクロバブルの発生を大幅に低減できる。また、ウエハ11は、300rpmの回転速度で回転しているために、現像液13中のマイクロバブルを同一場所にとどまらせることなく、常に新しい現像液13を供給できる。
【0040】
また、第1の工程において現像液13を滴下することにより現像が始まり、フォトレジスト膜15の表面が現像される。これにより、第3の工程において、液盛りを行って現像を進行させる際に、フォトレジスト膜15表面を塗れ性(親水性)の高い状態にすることができる。よって、第3の工程時に、滴下前の現像液13中にマイクロバブルが含まれていても、マイクロバブルが同一場所にとどまる可能性を低くし、マイクロバブルが同一場所にとどまって現像未進行の部分ができるの防ぐことができる。
【0041】
本実施形態においては、第1の工程において、ウエハ11を300rpmで回転させている例について説明したが、100〜500rpmの範囲であれば、上記と同様の効果を得ることができる。
【0042】
ウエハ11の回転速度を、上記範囲に限定したのは、以下の理由からである。第1の工程におけるウエハ11の回転を100rpm以上とした場合、現像液13中に元々含まれているマイクロバブルがウエハ11表面に形成されたフォトレジスト膜15上の同一場所にとどまることはない。よって、現像未進行部分であるパターン欠陥の発生を防止できる。ただし、ウエハ11を250rpm以上で回転させることがより好ましい。また、500rpm以下とした場合、現像液13滴下時に現像液13とウエハ11が接触する際、現像液13に対して大きな衝撃が与えられて生じるマイクロバブルの発生を抑制できる。ただし、ウエハ11を350rpm以下で回転させることがより好ましい。
【0043】
さらに、第2の工程において、一旦現像液13の滴下を停止して、ウエハ11の速度を1000rpmに上げて現像液13を振り切ることにより、現像液13中に元々存在したマイクロバブルが同一場所にとどまって所定時間経過することで発生するパターン欠陥を低減できる。
【0044】
本実施形態においては、第2の工程において、ウエハ11を1000rpmで回転させている例について説明したが、500〜1500rpmの範囲であれば、上記と同様の効果を得ることができる。
【0045】
第2の工程におけるウエハ11の回転速度を500rpm以上としたのは、500rpmが、第1の工程でウエハ11上に滴下した現像液13が十分に振り切るための最低の回転速度であるためである。ただし、第2の工程において、ウエハ11を800rpm以上で回転させることがより好ましい。この残存した現像液13中にマイクロバブルが含まれていると、フォトレジスト膜15表面に付着して同一場所にとどまり、パターン欠陥が発生してしまう。よって、第2の工程では、パターン欠陥の発生要因であるマイクロバブルを十分に振り切ることができる。
【0046】
また、第2の工程の目的は、第1の工程で滴下された現像液13をウエハ11上から振り切ることであるため、500rpm以上の回転速度であれば目的は達成できる。しかし、第2の工程のウエハ11の回転速度を敢えて1500rpm以下としたのは、現像液13と溶解したレジストが霧状のミストとなり、ウエハ11上に飛散してパターン欠陥の発生を防止するためである。上記ミスト中には、溶解したレジストがパーティクルとなって含まれており、ウエハ11上に飛散するとパターン欠陥となるため、ミストの発生のない程度の回転数でウエハ11を回転させることが重要となる。なお、1200rpm以下でウエハ11を回転させることが、ミストの発生を抑えるためにはより好ましい回転速度である。
【0047】
さらに、第3の工程において、ウエハ11を50rpmで回転させながら、再び現像液13を滴下することにより、第1の工程時と同様に、現像液13がウエハ11に接触する際の衝撃を小さくできる。これにより、現像液13がウエハ11に滴下される際のマイクロバブルの発生を低減できる。これに加えて、ウエハ11は、ウエハ11上から現像液13がこぼれない程度の回転速度で回転しているため、ウエハ11上に現像液13の液盛りを行うことができる。よって、このままパドル現像へ移行できる。なお、ウエハ11が静止した状態であっても、滴下された現像液13中にマイクロバブルが混入する恐れはなく、液盛りを行うことができる。
【0048】
本実施形態においては、第3の工程において、ウエハ11を50rpmで回転させている例について説明したのは、上記の効果を得るための最適な回転速度であるためであるが、ウエハ11の回転速度が100rpm以下であれば、ウエハ11を静止させた状態であっても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0049】
第3の工程におけるウエハ11の回転速度を、100rpm以下としたのは、100rpmより速くウエハ11を回転させながら現像液13を滴下すると、現像液13に与えられる遠心力が大き過ぎてウエハ11上から振り切られてしまい、液盛りを行うことができないためである。また、第3の工程の目的は、パドル現像へ移行する前段階の液盛りを行うことであるため、ウエハ11を静止させた状態であってもよいことは言うまでもない。しかし、10〜100rpmの範囲でゆっくりと回転させることにより、現像液13中に含まれる少量のマイクロバブルに遠心力を与え、同一場所にとどまるのをさらに確実に防止できる。さらに、現像液13をウエハ11上により均一に液盛りすることができる。
【0050】
なお、上記第3の工程において、静止した状態も含んでいるのは、ウエハ11が静止した状態であっても、滴下された現像液13中にマイクロバブルが発生する恐れはなく、液盛りも行うことができるためである。さらに、上述したように、第1の工程で滴下された現像液13によってフォトレジスト膜15の表面が塗れ性の高い状態となっている。これにより、現像液13中に滴下前から存在したマイクロバブルがフォトレジスト膜15表面に付着して、同一場所にとどまる可能性が低くなる。よって、第3の工程で液盛りを行っても、パターン欠陥が発生することはない。
【0051】
ここで、上記本実施形態の製造方法において、ウエハ11の回転速度と経過時間との関係を図2に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0052】
図2に示したように、上記第1の工程において、ウエハ11を300rpmで回転させながら、現像液13が約4秒間(好ましくは、3〜5秒間)、ウエハ11上に滴下される。
【0053】
次に、上記第2の工程において、現像液13の滴下が停止され、ウエハ11を1000rpmで約4秒間(好ましくは3〜5秒間)回転させて、ウエハ11上に滴下された現像液13が振り切られる。
【0054】
さらに、上記第3の工程において、ウエハ11を50rpmで回転させながら、ウエハ11上に現像液13が約4秒間(好ましくは2〜4秒間)滴下されて、ウエハ11の全面に現像液13の液盛りが行われる。
【0055】
そして、ウエハ11の回転を停止して、現像液13の表面張力により現像液13がフォトレジスト膜15上にとどまって、所定の時間現像が行われる。
【0056】
上記の工程が終了後、ウエハ11を回転させながらリンス液16がリンス液供給ノズル17から滴下され、現像液13および溶解したフォトレジスト膜15を洗い流して現像が終了する。
【0057】
従来の製造方法では、ウエハ11を1000〜3000rpmの高速で回転させながら、現像液13を滴下後、段階的に回転速度を落として液盛りを行い、そのままパドル現像方式による現像へ移行している。よって、現像液13の滴下時に現像液13内にマイクロバブルが発生し易いとともに、フォトレジスト膜15上の同一場所にとどまり、所定時間の経過により、現像の進行しない領域が発生することになる。
【0058】
しかし、本実施形態の製造方法では、前述したように、前記第1の工程において、ウエハ11を300rpmの低速で回転させながら、現像液13が滴下されている。よって、従来の製造方法よりも、現像液13の滴下時における、現像液13とウエハ11との接触時の衝撃が小さく、現像液13中に混入するマイクロバブルの数を大幅に低減できる。また、第3の工程においても、さらに低速の50rpmでウエハ11を回転させているため、このウエハ11上に現像液13を滴下してもマイクロバブルが発生しにくい。
【0059】
さらに、上記第2の工程において、現像液13の滴下を一旦停止して、ウエハ11を1000rpmで高速回転させるため、現像液13は、ウエハ11上から振り切られる。よって、滴下前に現像液13内に存在したマイクロバブルがあったとしても、ウエハ11上にとどまることはない。これにより、マイクロバブルが所定時間、同一場所にとどまって現像が進行しない領域を発生させるのを防止できる。
【0060】
以上より、フォトリソグラフ工程において現像する際に、現像液13中のマイクロバブルがフォトレジスト膜15上に付着して、部分的に発生するフォトレジスト膜15のパターン欠陥数を飛躍的に低減し、半導体装置の歩留り向上および品質の安定を達成することが可能になる。
【0061】
また、フォトレジスト膜15の塗布と露光が終了したウエハ11を低速回転させながら現像液13を滴下する第1の工程と、現像液13の滴下を停止するとともにウエハ11を高速回転させてウエハ11上の現像液13を除去する第2の工程と、ウエハ11を低速回転させながら、若しくは、静止させた状態で現像液13を滴下する製造方法であってもよい。
【0062】
【発明の効果】
本発明の半導体装置の製造方法は、上記のように、100〜500rpmの速度で半導体基板を回転させながら、半導体基板に現像液を滴下し、半導体基板表面の塗れ性を高い状態にする第1の工程と、現像液の滴下を停止し、500〜1500rpmの回転速度で半導体基板を回転させる第2の工程と、半導体基板を静止させた状態で、あるいは100rpm以下の回転速度以下で回転させながら、再び現像液を滴下し、液盛りを行った後、半導体基板にリンス液を滴下し、現像液を洗い流す第3の工程とを含む構成である。
【0063】
上記の構成によれば、第1の工程において、半導体基板上に現像液が滴下される際に、現像液が半導体基板に接触する際の衝撃を小さくでき、現像液の滴下時の気泡の発生を大幅に低減できるという効果を奏する。
【0064】
さらに、第2の工程において、一旦現像液の滴下を停止させ、半導体基板の回転速度を上げて現像液を振り切ることにより、現像液中に元々存在した気泡が同一場所にとどまって所定時間経過することで発生するパターン欠陥を低減できるという効果を奏する。
【0065】
さらに、第3の工程において、半導体基板を静止させた状態で、あるいは100rpm以下で回転させながら、再び現像液を滴下することにより、第1の工程時と同様に、現像液が半導体基板に接触する際の衝撃を小さくできる。これにより、現像液が半導体基板に滴下される際に気泡の発生を低減できる。さらに、半導体基板上から現像液がこぼれない程度の回転速度であるため、半導体基板上に現像液の液盛りを行うことができるという効果を奏する。よって、このままパドル現像へ移行できる。
【0066】
また、第3の工程の半導体基板の回転速度は、10〜100rpmであることがより好ましく、上述したような現像液中の気泡の発生の低減と、気泡が原因となって発生する現像未進行部分である半導体装置のパターン欠陥を、より確実に防止でき、現像が均一に行われた半導体装置を提供できるという効果を奏する。
【0067】
また、第1の工程を3〜5秒間、第2の工程を3〜5秒間および第3の工程を2〜4秒間行うことがより好ましい。それゆえ、第1の工程における現像液の滴下、第2の工程における現像液の振り切り、および第3の工程における現像液の液盛りという各工程の目的を達成し、さらに製造効率も考慮した最適な製造条件が得られる。よって、各工程における回転数および時間の両面について管理することにより、より良好な製造方法を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である半導体装置の製造方法を概略的に示した説明図である。
【図2】上記製造方法における現像液の滴下とウエハの回転速度と経過時間との関係を示すグラフである。
【図3】従来の製造方法によりレジストの現像処理を行う際の現像シーケンスを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
11 ウエハ(半導体基板)
12 スピンチャック(回転体)
13 現像液
14 現像液供給ノズル
15 フォトレジスト膜
16 リンス液
17 リンス液供給ノズル

Claims (3)

  1. 半導体基板に現像液を滴下して、半導体基板上に形成されたフォトレジスト膜の現像を行う半導体装置の製造方法において、
    100〜500rpmの速度で半導体基板を回転させながら、半導体基板に現像液を滴下し、半導体基板表面に塗れ性を高い状態にする第1の工程と、
    現像液の滴下を停止し、500〜1500rpmの速度で半導体基板を回転させる第2の工程と、
    半導体基板を静止させた状態で、あるいは100rpm以下の速度で回転させながら、再び現像液を滴下し、液盛りを行った後、半導体基板にリンス液を滴下し、現像液を洗い流す第3の工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第3の工程の半導体基板の回転速度は、10〜100rpmであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 上記第1の工程を3〜5秒間、第2の工程を3〜5秒間および第3の工程を2〜4秒間行うことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
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