JP3708425B2 - 遊技機製造用釘打機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機のような遊技機を製造する際に、遊技盤に釘を打込む機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平9−19545号公報で開示された遊技機製造用釘打機は、XYテーブル上に遊技盤を位置決め搭載し、釘供給部からホルダーに釘を供給し、この釘をホルダーの移動で遊技盤に対する釘打込位置に運び、ハンマーで遊技盤に打込む構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例は、釘供給部から釘ホルダー機構への釘受取り、釘ホルダー機構の釘打込位置への移動、ハンマー機構の釘打込み等の全部の動作をカム機構で行う構造であるので、カム機構が複雑であるうえ、各機構動作の精度向上及びタイミング調整に多大な時間と労力が必要であり、コストダウンを図るにも限度があった。
【0004】
そこで、本発明は、カム機構の簡素化及び機構動作の精度向上及びタイミング調整の容易化が図れる遊技機製造用釘打機を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遊技機製造用釘打機は、釘打データによる釘の打込み位置と順序とに従って平面内で縦横に移動するテーブルと、テーブルよりも上方に配置された機構基部と、機構基部に設けられた釘ホルダー機構と、機構基部に設けられたカム機構によりテーブルに対し昇降するハンマーヘッドを有するハンマー機構と、釘ホルダー機構に釘を供給する釘供給部とを備え、遊技盤がテーブルに位置決め搭載され、テーブルが釘打データによる釘の打込み位置と順序とに従って平面内で縦横に移動して遊技盤の釘を打ち込むべき所定位置を釘ホルダー機構の下方に位置決め停止し、釘ホルダー機構が釘供給部から供給された釘を支持し、この釘ホルダー機構に支持された釘の頭部をハンマー機構のハンマーヘッドがカム機構により下降して押下げることによって、釘ホルダー機構に支持された釘が遊技盤の釘を打ち込むべき所定位置に打込まれる遊技機製造用釘打機において、カム機構が、機構基部に設けられたモーターと、モーターで一方向に回転駆動されてハンマーヘッドを昇降するカムプレートとを備え、カムプレートは、ハンマーヘッドが待機位置から下降して釘ホルダー機構で支持された釘の頭部に接触する直前まではハンマーヘッドの下降速度を早くする第1高速下降領域と、第1高速下降領域の終点からハンマーヘッドが釘ホルダー機構で支持された釘の頭部に接触した直後まではハンマーヘッドの下降速度を遅くする第1低速下降領域とを有したことを特徴としている。よって、本発明に係る遊技機製造用釘打機によれば、待機位置から釘の頭部と接触する直前までにおけるハンマーヘッドの動作期間を短縮することができ、釘の頭部と接触する直前から釘の頭部とに接触した直後までにおけるハンマーヘッドの下降速度が遅くなり、ハンマーヘッドが釘の頭部にあたかも軟着陸するというように小衝撃下で衝撃音が出ないように接触するので、ハンマーヘッドが釘の頭部と衝突する衝撃を和らげて静音化が図れる。本発明に係る遊技機製造用釘打機において、カムプレートは、ハンマーヘッドが第1低速下降領域の終点から釘ホルダー機構で支持され釘を押下げることで当該釘の先端が遊技盤に接触する直前まではハンマーヘッドの下降速度を早くする第2高速下降領域と、第2高速下降領域の終点からハンマーヘッドが釘ホルダー機構で支持された釘を押下げることで当該釘の先端が遊技盤に接触した直後まではハンマーヘッドの下降速度を遅くする第2低速下降領域とを有すれば、釘の先端が遊技盤にあたかも軟着陸するというように小衝撃下で衝撃音が出ないように接触することができる。本発明に係る遊技機製造用釘打機において、カムプレートは、ハンマーヘッドが第2低速下降領域の終点から釘ホルダー機構で支持され釘を遊技盤に押し込む過程ではハンマーヘッドの下降速度を早くする第3高速下降領域を有すれば、釘の先端を遊技盤に接触してから遊技盤の内部に押込むハンマーヘッドの動作期間を短縮することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は本発明の第1実施形態であって、図1は遊技機製造用釘打機(以下、釘打機と言う)を示し、図2はハンマー機構9及びカム機構20を示し、図3及び図4はカムプレート23とハンマーヘッド17と釘11との関係を示し、図5は釘ホルダー機構8を示す。
【0007】
図1において、装置本体1のテーブル2に遊技盤3の意匠盤面を上に向けて遊技盤3を位置決め搭載し、遊技盤3が位置決め搭載されたことを検出する図外の遊技盤センサ、又は、遊技盤センサに代えて作業者の操作でオン動作される図外のマニュアルスイッチの何れかが、遊技盤種別信号と釘打開始信号とを、コンピュータが内蔵された制御装置4に出力する。すると、制御装置4のコンピュータが記憶装置に予め記憶されたプログラムによる遊技盤3の厚さ監視処理に従ってXY駆動部5を制御する。この制御により、XY駆動部5がテーブル2をX方向及びY方向に移動して、遊技盤3の上下端部(図1では左右端部)を上方の機構基部6に取付けられた厚さ検出装置7の下方に交互に位置決め停止し、厚さ検出装置7が遊技盤3の上下端部夫々の厚さを検出する。
【0008】
厚さ検出装置7はエアシリンダのピストンロッド7aの先端に取付けた接触子7bを遊技盤3に押付け、そのときのテーブル2に対するピストンロッド7aの移動距離を遊技盤3の厚さとしてエアシリンダの外側に設けたリニアゲージ7cで検出した電気信号を制御装置4に出力する。厚さ検出装置7の厚さ監視動作の準備作業として、遊技盤3をテーブル2に搭載しない状態において、ピストンロッド7aを下降して接触子7bをテーブル2に突き当てたピストンロッド7aの移動距離をリニアゲージ7cの零点位置として設定しておく。よって、上記リニアゲージ7cで検出したテーブル2に対するピストンロッド7aの移動距離である遊技盤3の厚さは接触子7bとテーブル2との間の寸法である。
【0009】
制御装置4は厚さ検出装置7から入力された厚さ検出信号に相当する検出厚さと記憶部に設定された基準厚さ(遊技盤3の厚さ標準値として決められた値)との差を演算し、この差を用いてハンマー機構9の釘11を遊技盤3に打込む量つまりハンマー機構9の下降量を調整する。その後、制御装置4のコンピュータが制御装置4の記憶装置に予め記憶された上記遊技盤3の機種に対応する釘打データより釘打込位置及び順序に従ってXY駆動部5を制御する。XY駆動部5がテーブル2をX方向及びY方向に移動して、遊技盤3の所定位置をその上方の機構基部6に取付けられた釘ホルダー機構8及びハンマー機構9の下方に位置決め停止する。そして、パーツフィーダのような釘供給部10から釘ホルダー機構8に供給された遊技釘又は障害釘と呼ばれる釘11をハンマー機構9で打込むことで、1枚の遊技盤3に打つべき多数の釘11を遊技盤3に1本ずつ自動的に打込む。
【0010】
図2を参照し、ハンマー機構9と、ハンマー機構9が釘11を遊技盤3に打込む機構動作を担うカム機構20とについて説明する。ハンマー機構9は機構基部6に下方に突出するように設けられた直線状の縦ガイド13と、縦ガイド13に上下方向に移動し得るように嵌め込まれた縦スライダー14と、縦スライダー14に固定された可動基板15と、可動基板15に固定されたハンマー支持具16と、ハンマー支持具16に交換可能に装着されたハンマーヘッド17と、ハンマー支持具16に固定されたホルダー開放用のプランジャ18とを備える。カム機構20は、機構基部6に取付けられた駆動源であるモーター21と、モーター21により回転されるように機構基部6に取付けられた駆動軸22と、駆動軸22に固定された2つの周面カムよりなるカムプレート23と、機構基部6に取付けられた2つのレバー24と、レバー24に回転可能に取付けられて2枚のカムプレート23それぞれに接触するカムフォロア25と、一方のレバー24及び可動基板15を互いに連結するリンク部材26とを備え、カムプレート23がモーター21で一方向に回転駆動することによりカムフォロア25とレバー24及びリンク部材26を経由して可動基板15を昇降駆動させる。可動基板15の縦ガイド13に沿う昇降駆動に伴い、ハンマーヘッド17及びプランジャ18が可動基板15と一緒に昇降動作する。2つのレバー24は機構基部6に回転可能に設置されたシャフト27に一緒に運動するように固定されシャフト27を回転中心として同期運動する。
【0011】
カムプレート23は1つの溝カム又は1つの周面カムとばねとの組合せでも実施可能であるが、これらの場合には動作中に溝カム又は周面カムとの間でがたつきが出る場合がある。そのようなことから、第1実施形態のように2つのカムプレート23で1つのカムフォロア25を抱え込むようにしつつ、カムプレート23の動力をレバー24に伝達すれば、カムフォロア25とカムプレート23との間に上記のようながたつきを生じる不都合はなく、ハンマーヘッド17の昇降量及び昇降動作を正確なものにすることができる。
【0012】
一方のレバー24とリンク部材26とにはハンマー機構9による遊技盤3への釘打込量調整機構28を備える。釘打込量調整機構28はリンク部材26、自在継手28a;28b、モータ28c、ドライブギヤ28d及びドリブンギヤ28eを備える。リンク部材26と自在継手28a;28bとがリンク部材26の両端に自在継手28a;28bを互いに逆向きでねじ嵌合したターンバックル機構を形成している。一方の自在継手28a及びモータ28cが一方のレバー24に取付けられ、他方の自在継手28bが可動基板15に取付けられ、ドライブギヤ28dがモータ28cの出力軸に一緒に回転し得るように取付けられ、ドライブギヤ28dに噛合するドリブンギヤ28eがリンク部材26に一緒に回転し得るように取付けられる。そして、図1の厚さ検出装置7からの検出信号による厚さ監視処理結果の差に応じた制御装置4からの制御出力によりモータ28cが一方向に回転駆動してリンク部材26を回転するとリンク部材26の両端にねじ嵌合した自在継手28a;28b間距離が広くなり、モータ28cが他方向に回転駆動してリンク部材26を回転するとリンク部材26の両端にねじ嵌合した自在継手28a;28b間距離が狭くなる。これら自在継手28a;28b間距離の広狭により、図1の釘11が遊技盤3に打込まれる量が調整され、もって、遊技盤3から突出する釘11の高さが一定となる。
【0013】
図3及び図4を参照し、釘ホルダー機構8で支持された釘11をハンマーヘッド17で遊技盤3に打込む工程におけるカムプレート23とハンマーヘッド17と釘11との関係について説明する。図3のa図においてハンマーヘッド17が実線で示す上昇限度位置である待機位置から下降して点線で示す釘ホルダー機構8で支持された釘11の頭部に接触する直前までは、図4に示すように、カムプレート23のカム曲線はハンマーヘッド17の下降速度が早くなるような第1高速下降領域N1〜N2を有する。第1高速下降領域N1〜N2の終点からハンマーヘッド17が釘ホルダー機構8で支持された釘11の頭部に接触した直後までは、図4に示すように、カムプレート23のカム曲線は第1高速下降領域N1〜N2の終点からハンマーヘッド17の下降速度が遅くなるような第1低速下降領域N2〜N4を有する。
【0014】
ハンマーヘッド17が図3のa図の点線で示す位置から図3のb図に示す釘ホルダー機構8で支持された釘11を押下げることで、当該釘11の先端が遊技盤3の意匠盤面に接触する直前までは、図4に示すように、カムプレート23のカム曲線は第1低速下降領域N2〜N4の終点からハンマーヘッド17の下降速度が早くなるような第2高速下降領域N4〜N5を有する。第2高速下降領域N4〜N5の終点からハンマーヘッド17が釘ホルダー機構8で支持された釘11を押下げることで当該釘11の先端が遊技盤3の意匠盤面に接触した直後までは、図4に示すように、カムプレート23のカム曲線は第2高速下降領域N4〜N5の終点からハンマーヘッド17の下降速度が遅くなるような第2低速下降領域N5〜N7を有する。
【0015】
ハンマーヘッド17が図3のb図に示す位置から図3のc図に示す釘ホルダー機構8で支持された釘11を押下げることで、当該釘11の先端が遊技盤3の意匠盤面より内部に押込まれ(打込まれ)る過程では、図4に示すように、カムプレート23のカム曲線は第2低速下降領域N5〜N7の終点からハンマーヘッド17の下降速度が早くなるような第3高速下降領域N7〜N8を有する。そして、釘ホルダー機構8で支持された釘11を遊技盤3に押込んだハンマーヘッド17が下降限度位置である押込み終点位置に到達すると、カムフォロア25が図4に示すカムプレート23の第3高速下降領域N7〜N8の終点に到達する。
【0016】
引続き、カムプレート23の回転が進行し、カムフォロア25が図4に示すカムプレート23の第3高速下降領域N7〜N8の終点から切替領域N8〜N9及び上昇領域N9〜N10更には待機領域N10〜N1を経由して第1高速下降領域N1〜N2の始点に戻る。カムフォロア25が待機領域N10〜N1に位置すると、前記ハンマーヘッド17が上昇限度位置に停止している。カムフォロア25がカムプレート23の第1高速領域の始点から始点に戻る範囲がカムプレート23の一回転の運動範囲である。
【0017】
第1実施形態ではハンマー機構9の機構動作であるハンマーヘッド17の昇降動作をカム機構20で行う構造であるので、ハンマーヘッド17の上昇限度位置と下降限度位置とに移動する昇降量の精度が向上する。又、厚さ検査装置7及び釘打込量調整機構28を備えたので、遊技盤3の意匠盤面から釘11の頭部までの距離つまり打込まれた釘11の高さが正確になる。よって、テーブル2に位置決め搭載した遊技盤3に許容限度内の反りを生じた場合でも、釘11が遊技盤3の意匠盤面より内部に押込まれる最中は、釘11が遊技盤3に押込まれる力で遊技盤3の反りを矯正し、遊技盤3の裏面がテーブル2の上面に接触し、又、テーブル2の上面と下降限度位置におけるハンマーヘッド17の釘11の頭部に接触する先端までの距離が一定であるため、遊技盤3の意匠盤面からの釘11の高さを一定の寸法に確保することができる。
【0018】
ハンマーヘッド17が釘11の頭部に接触する前後においてはカムフォロア25がカムプレート23の第1低速下降領域N2〜N4に位置していることから、ハンマーヘッド17が釘11の頭部にあたかも軟着陸するというように小衝撃下で衝撃音が出ないように接触し、釘11の打音の静かな作業環境を提供することができる。ハンマーヘッド17で押された釘11の先端が遊技盤3の意匠盤面に接触する前後においてはカムフォロア25がカムプレート23の第2低速下降領域N5〜N7に位置していることから、釘11の先端が遊技盤3の意匠面にあたかも軟着陸するというように小衝撃下で衝撃音が出ないように接触し、釘打音の静かな作業環境を提供することができる。
【0019】
ハンマーヘッド17が釘11の頭部に接触する前後以外やハンマーヘッド17で押された釘11の先端が遊技盤3の意匠盤面に接触する前後以外では、カムフォロア25がカムプレート23の第1高速下降領域N2〜N4や切替領域N8〜N9或いは第2高速下降領域N4〜N5又は待機領域N10〜N1更には上昇領域N9〜N10の何れかに位置しており、特に、カムフォロア25がカムプレート23の第1・第2高速下降領域N1〜N2;N4〜N5を経由することで釘11の遊技盤3への押込速度を向上することができる。よって、前記釘打音の静音化を発揮しつつ、1本の釘11を遊技盤3に打込むハンマー機構9の動作期間(タクト)の短縮化も図れる。
【0020】
図5を参照し、釘ホルダー機構8について説明する。釘ホルダー機構8は釘受取位置及び釘打込位置に移動可能なホルダーベース30の上に固定アーム31及び可動アーム32を備える。固定アーム31と可動アーム32とが釘ホルダーアームを形成する。釘受取位置は釘ホルダー機構8が図1の釘供給部10から釘11を受取るための位置であり、釘打込位置は釘ホルダー機構8が遊技盤3に釘11を打込むための位置をいう。固定アーム31はホルダーベース30に止ねじで締結され、可動アーム32は開閉中心を構成する図外の軸でホルダーベース30に取付けられる。ホルダーベース30の先端部に形成された切欠部35よりも前方に突出する固定アーム31及び可動アーム32の内側面には平面視平坦な釘保持部36と平面視V字形の釘保持部37とを有する。
【0021】
可動アーム32はコイルスプリングのような図外のアームスプリングにより閉力を与えられている。この閉力により可動アーム32の先端部が前記図外の軸を中心として内側に閉じ、釘保持部37が釘11の胴体の直径より小さな内接円を描く閉じた形態になる。可動アーム32の上に回転可能に設けられた開放力受部38が図2に示すハンマー機構9のプランジャ18で外側に押されることにより、可動アーム32の先端部が外側に開いて可動アーム32の釘保持部37周り内側面と固定アーム31の釘保持部36周り内面との間に図3に示す釘11の胴体の直径より大きな隙間を形成する。
【0022】
釘ホルダー機構8を釘受取位置及び釘打込位置に移動するための昇降案内機構40及び進退案内機構50について説明する。昇降案内機構40による下降動作と進退案内機構50による前進動作との合成運動により、釘保持部36;37が上方の釘受取位置から下方の釘打込位置へと漸近曲線である曲線状の軌跡を描いて、図1に示す遊技盤33に既に打込まれた釘11と干渉しないように遊技盤3の所定位置に徐々に近づき、ホルダーベース30の先端部が遊技盤3を押し下げるか又は接触する程度まで近づいて停止する。このホルダーベース30が遊技盤3を押し下げる態様の場合には、ホルダーベース30が遊技盤3を押し下げる力はハンマー機構9が釘11を遊技盤3に押込む荷重よりも小さい値で、かつ、遊技盤3に窪みを形成しない程度の値に設定される。又、釘11がハンマー機構9で遊技盤3に押込まれた後に、進退案内機構50による後退動作と昇降案内機構40による上昇動作との合成運動により、釘保持部36;37が上記軌跡を逆方向に経由して釘打込位置から釘受取位置へと復帰する。
【0023】
昇降案内機構40は機構基部6に設けられた直線状の縦ガイド41と縦ガイド41に摺接係合する縦スライダー42と縦スライダー42に設けられた昇降力受部43とを備え、昇降力受部43が機構基部6に設けられた図外の昇降駆動源からの昇降動力を受取ることにより縦スライダー42及び進退案内機構50を介してホルダーベース30を上昇又は下降させる。進退案内機構50は縦スライダー42より突出した直線状の横ガイド51と横ガイド51に摺接係合しかつホルダーベース30に設けられた横スライダー52と横スライダー52に設けられた進退力受部53とを備え、進退力受部53が機構基部6に設けられた図外の進退駆動源からの進退動力を受取ることにより横スライダー52を介してホルダーベース30を前進又は後退させる。
【0024】
釘ホルダー機構8及びハンマー機構9の相関動作を中心に、遊技機製造用釘打機に搭載した遊技盤3に或る1本の釘11を打込む過程について説明する。先ず、釘ホルダー機構8が釘受取位置に停止した状態において、釘11が釘供給部10の図外のプッシャーで押し下げられることにより、釘11の先端が釘保持部36;37に取り込まれ、釘11の胴体が図外のアームスプリングのばね力に抗して可動アーム32を押し開きながら釘保持部36;37に挿入保持される。その後、ホルダーベース30がハンマーヘッド17の真下に向けて斜め下方へと前進する。次に、釘ホルダー機構8が釘打込位置に停止した状態において、ハンマーヘッド17が待機位置より打込終了位置に向けて下降する。
【0025】
そして、ハンマーヘッド17が、打込終了位置に下降する過程において、釘ホルダー機構8の釘11を押し下げて遊技盤3に押込むように打込む。釘11が遊技盤3に打込まれる過程において、プランジャ18が釘ホルダー機構8の開放力受部38を外側に押し、固定アーム31の釘保持部36周り内面と可動アーム32の釘保持部37周り内側面との隙間が釘11の胴体の直径よりも大きくなるように、可動アーム32が開く。その後、ハンマーヘッド17の下降が停止し、釘11が所定量だけ遊技盤3に押込まれる。
【0026】
更に、釘ホルダー機構8が釘打込位置より釘受取位置に向けて後退を開始すると、その後退初期においては、プランジャ18が開放力受部38を外側に押したまま開放力受部38に摺接している。よって、固定アーム31に対し可動アーム32の先端部が開いたまま、固定アーム31及び可動アーム32が釘11に干渉することなく斜め上方へと後退して釘11より外れる位置に後退するに伴い、ハンマーヘッド17が上昇する。そして、釘ホルダー機構8が釘受取位置まで後退して停止し、ハンマーヘッド17が待機位置まで上昇して停止する。又、上記固定アーム31及び可動アーム32が釘11より外れる位置に後退したら、XY駆動部5により遊技盤3が釘打データーによる釘打位置と順序とに従って平面内で縦横に移動を開始する。それから、遊技盤3が次の釘打位置に停止した後、釘ホルダー機構8及びハンマー機構9が上記動作を繰り返し、多数の釘11が遊技盤3に打込まれる。
【0027】
図6及び図7は本発明の第2実施形態であって、図6は釘ホルダー機構8が釘受取位置及び釘打込位置に移動する機構動作のうちの進退動作を担うカム機構60を示し、図7は釘ホルダー機構8が釘受取位置及び釘打込位置に移動する機構動作のうちの昇降動作を担うカム機構70を示す。
【0028】
図6を参照し、カム機構60について説明する。カム機構60は、機構基部6に取付けられた駆動源であるモーター61と、モーター61により回転されるように図5の機構基部6に取付けられた駆動軸62と、駆動軸62に固定された2つの周面カムよりなるカムプレート63と、機構基部6に取付けられた2つのレバー64と、レバー64に回転可能に取付けられてカムプレート63それぞれに接触するカムフォロア65と、一方のレバー64に連結されて機構基部6に設けられた回転運動を前後方向の直線運動に変換する運動変換部66とを備え、運動変換部66の出力端67が釘ホルダー機構8の進退力受部53に連結された状態において、カムプレート63がモーター61で一方向に回転駆動することによりカムフォロア65とレバー64及び運動変換部66を経由して釘ホルダー機構8のホルダーベース30を進退駆動させる。ホルダーベース30の横ガイド51に沿う進退駆動に伴い、釘ホルダー機構8の釘保持部36;37がホルダーベース30と一緒に前進・後退動作する。2つのレバー64は機構基部6に回転可能に設置されたシャフト68に一緒に回転するように固定されシャフト68を回転中心として同期運動する。
【0029】
図7を参照し、カム機構70について説明する。カム機構70は、駆動軸62に固定された2つの周面カムよりなるカムプレート71と、図5の機構基部6に取付けられた2つのレバー72と、レバー72に回転可能に取付けられてカムプレート71それぞれに接触するカムフォロア73と、一方のレバー72に連結されて機構基部6に設けられた回転運動を上下方向の直線運動に変換する運動変換部74とを備え、運動変換部74の出力端75が釘ホルダー機構8の昇降力受部43に連結された状態において、カムプレート71が図6のモーター61で一方向に回転駆動することによりカムフォロア73とレバー72及び運動変換部74を経由して釘ホルダー機構8のホルダーベース30を昇降駆動させる。ホルダーベース30の縦ガイド41に沿う昇降駆動に伴い、釘ホルダー機構8の釘保持部36;37がホルダーベース30と一緒に上昇・下降動作する。2つのレバー72は機構基部6に回転可能に設置されたシャフト83に一緒に回転するように固定されシャフト83を回転中心として同期運動する。
【0030】
カムフォロア73はレバー72及び機構基部6に掛け渡されたコイルスプリングのようなばね76のばね力によりカムプレート71に接触する。ばね76は圧縮ばねでも良いが、圧縮ばねでの場合はばねが座屈しないようなガイドが必要であるのに対し、図示のように引張りばねならば係るガイドを不要とし構造が簡単となる。運動変換部74はホルダーベース30の遊技盤3の押過防止機構77を備える。押過防止機構77は運動変換部74の機構基部6に設けられた直線状の縦ガイド78に上下方向に移動し得るように嵌め込まれた縦スライダー79と縦ガイド78に上下方向に移動し得るように嵌め込まれた出力端75とに掛け渡されたコイルスプリングのようなばね80と、縦スライダー79に設けられたストッパ81と、出力端75に設けられたストッパ受部82とを備え、ばね80が出力端75を押し下げて、ストッパ81及びストッパ受部82が互いに上下で接触して出力端75の落下を防止する。そして、カム機構70により下降された釘ホルダー機構8のホルダーベース30が遊技盤3を押し下げる場合、ホルダーベース30の遊技盤3を押し下げる力が遊技盤3に窪みを形成する程度の以前に、出力端75がばね80のばね力に抗して上昇し、ホルダーベース30による遊技盤3への窪み形成を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の釘打機を示す側面図。
【図2】 第1実施形態のハンマー機構及びそれのカム機構を示す斜視図。
【図3】 第1実施形態の釘打込工程を示す模式図。
【図4】 第1実施形態のカム曲線を示す線図。
【図5】 第1実施形態の釘ホルダー機構を示す斜視図。
【図6】 第2実施形態の釘ホルダー機構の進退カム機構を示す斜視図。
【図7】 第2実施形態釘ホルダー機構の昇降カム機構を示す斜視図。
【符号の説明】
2 テーブル
3 遊技盤
4 制御装置
6 機構基部
8 釘ホルダー機構
9 ハンマー機構
20 カム機構
Claims (3)
- 釘打データによる釘の打込み位置と順序とに従って平面内で縦横に移動するテーブルと、テーブルよりも上方に配置された機構基部と、機構基部に設けられた釘ホルダー機構と、機構基部に設けられたカム機構によりテーブルに対し昇降するハンマーヘッドを有するハンマー機構と、釘ホルダー機構に釘を供給する釘供給部とを備え、遊技盤がテーブルに位置決め搭載され、テーブルが釘打データによる釘の打込み位置と順序とに従って平面内で縦横に移動して遊技盤の釘を打ち込むべき所定位置を釘ホルダー機構の下方に位置決め停止し、釘ホルダー機構が釘供給部から供給された釘を支持し、この釘ホルダー機構に支持された釘の頭部をハンマー機構のハンマーヘッドがカム機構により下降して押下げることによって、釘ホルダー機構に支持された釘が遊技盤の釘を打ち込むべき所定位置に打ち込まれる遊技機製造用釘打機において、カム機構が、機構基部に設けられたモーターと、モーターで一方向に回転駆動されてハンマーヘッドを昇降するカムプレートとを備え、カムプレートは、ハンマーヘッドが待機位置から下降して釘ホルダー機構で支持された釘の頭部に接触する直前まではハンマーヘッドの下降速度を早くする第1高速下降領域と、第1高速下降領域の終点からハンマーヘッドが釘ホルダー機構で支持された釘の頭部に接触した直後まではハンマーヘッドの下降速度を遅くする第1低速下降領域とを有したことを特徴とする遊技機製造用釘打機。
- カムプレートは、ハンマーヘッドが第1低速下降領域の終点から釘ホルダー機構で支持され釘を押下げることで当該釘の先端が遊技盤に接触する直前まではハンマーヘッドの下降速度を早くする第2高速下降領域と、第2高速下降領域の終点からハンマーヘッドが釘ホルダー機構で支持された釘を押下げることで当該の先端が遊技盤に接触した直後まではハンマーヘッドの下降速度を遅くする第2低速下降領域とを有したことを特徴とする請求項1記載の遊技機製造用釘打機。
- カムプレートは、ハンマーヘッドが第2低速下降領域の終点から釘ホルダー機構で支持され釘を遊技盤に押し込む過程ではハンマーヘッドの下降速度を早くする第3高速下降領域を有したことを特徴とする請求項2記載の遊技機製造用釘打機。
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