JP3707335B2 - 岩盤の安定化工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、岩盤の安定化方法に関するものであり、岩盤のり面の崩壊や自然斜面での転石の落下等を防ぐ落石対策工等の斜面安定化に特に好ましく使用でき、これら以外にも、素掘り隧道の岩盤割れ目の充填や地下空洞の岩盤割れ目の充填等に使用でき、土木分野で賞用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】
岩盤のり面の崩落防止工法(落石対策工)等の岩盤の安定化工法には、発生源対策としての落石予防工と発生した落石による被害を軽減するための落石防護工がある。
これらのうち、落石予防工は、崩落の発生源である岩盤に対して、表面水、凍結融解、温度変化及び乾湿繰り返し等による侵食や風化の進行を予防したり、崩落予備物質を固定又は除去するものである。
【0003】
原位置で岩盤の崩落を防止する工法において、侵食や風化による崩落を防止する工法としては、植生工、排水工、編棚工、排水工及びロックボルト併用吹付工等があり、個々の岩盤を固定する工法としては、グラウンドアンカー工、ロックボルト工及び根固め工等があり、各種工法の機能、耐久性、施工性、経済性及び現地の道路状況等を考慮して選定される。
しかしながら、植生工は即効性に乏しく、その他のほとんどの工法は岩盤に直接削孔する工程が必要になる為に、施工中に不安定な岩盤が崩落する危険性があり、川沿いの幹線道路では工事中の落石や崩壊を防ぐために長期間の道路封鎖や大掛かりな仮設道路の川中への建設が必要になる等の問題があった。その上、殆どの工法は、岩盤の形状や風合いを生かすことができず、国道沿い等の景勝地化した岩盤に対する崩落防止工法としては不十分であった。
【0004】
近年、川沿い道路の上方の岩盤や観光地等の風光明媚な箇所にある岩盤の崩落防止に、削孔を最小限に抑え、岩盤の外観を損なうことなく安定化することができる接着工が開発され、多用されている。この工法は、崩落の危険性がある岩盤の継ぎ目や割れ目の間に接着材を充填することにより、岩盤を固定化しようとするものである。接着材としては、エポキシ樹脂等の有機系接着材とスラリー状のポリマーセメントモルタルからなる無機系接着材があるが、使用が容易で、コストが安価である等の点から、スラリー状のポリマーセメントモルタル(以下スラリーモルタルという)が汎用的に使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記スラリーモルタルは、岩盤の継ぎ目や割れ目からスラリーモルタルが漏出してしまい、岩盤の崩落を充分防止できないという問題を有するものであった。
【0006】
この問題を解決するため、目地材として固練りのポリマーセメントモルタル(以下固練りモルタルという)を充填し、その後スラリーモルタルを注入する方法がある。
しかしながら、目地材である固練りモルタルは、岩盤の継ぎ目や割れ目の幅の大きさにかかわらず、手作業で充填しているが、幅10mm以下の狭幅の割れ目には、割れ目の奥深くまでうまく充填できない上に、作業効率が悪いために狭い割れ目が一面に発達した岩盤では工事に非常に長期間を必要とするという問題があった。
【0007】
本発明者らは、崩落の危険性のある岩盤の割れ目又は/及び岩盤間の継ぎ目に対して、セメント組成物を充分に充填することができ、さらに正確かつ効率的に充填することができる岩盤の安定化工法を見出すべく鋭意検討を行ったのである。
【0008】
本発明者らは、種々の検討の結果、前記課題を解決するためには、セメント、樹脂エマルション、増粘剤及びシリカ質混和材からなるフロー値が250以下のセメント組成物を用い、岩盤の割れ目又は/及び岩盤間の継ぎ目に噴霧することにより、狭幅の継ぎ目や割れ目にセメント組成物を正確かつ効率的に充填することができ、岩盤を安定化できることを見出し本発明を完成した。以下、本発明を完成した。以下、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書においては、アクリル酸又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表し、アクリル酸アルキル又はメタクリル酸アルキルを(メタ)アクリル酸アルキルと表す。
【0009】
【発明の実施の形態】
1.セメント組成物
本発明の工法では、フロー値が250以下、好ましくは200以下のセメント組成物を使用する。フロー値の好ましい下限は、150である。
本発明において、フロー値とは、JIS R5201に規定するセメントの物理試験方法に従って測定した値である。組成物のフロー値が250を超えると、岩盤の割れ目から組成物が垂れたり、漏れたりして、割れ目の接着が不充分となり、岩盤の崩壊を防止できない。
【0010】
セメント組成物としては、前記フロー値を満たし、本発明においては、セメント、樹脂エマルション、増粘剤及びシリカ質混和材からなるセメント組成物である。以下、各成分について説明する。
【0011】
1)セメント
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント及び特殊セメント等の土木建築業界で一般に使用されるものを用いることができる。
【0012】
2)樹脂エマルション
樹脂エマルションは、セメント組成物の接着性を改善するものである。
樹脂エマルションとしては、種々の樹脂が水中に分散したものが使用できる。
本発明においては、アクリル重合体エマルションが好ましく、より好ましくはカチオン性アクリル重合体エマルションである。
アクリル重合体としては、炭素数4〜10のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル20〜99重量%と(メタ)アクリル酸メチル又は/及び(メタ)アクリル酸エチル1〜30重量%並びに必要に応じてこれらと共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体0〜79重量%を構成単量体単位とする重合体が好ましい。
【0013】
炭素数4〜10のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルとしては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル及び(メタ)アクリル酸n−ヘキシルが挙げられる。炭素数が4より小さいアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルは耐アルカリ性の点で好ましくなく、又、炭素数が10を超えるアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルは耐寒性が低下するので好ましくない。
上記単量体は、全単量体中20〜99重量%の範囲で適当に選択しうるが、セメント組成物の強度、耐候性等のバランスから、30〜70重量%が好ましく、更には35〜55重量%がより好ましい。
【0014】
(メタ)アクリル酸メチル又は/及び(メタ)アクリル酸エチルは、易加水分解性を利用して用いられるものであるが、特に好ましいのは、アクリル酸メチルである。(メタ)アクリル酸メチル又は/及び(メタ)アクリル酸エチルは、全単量体基準で1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%であり、更に好ましくは3〜15重量%である。この共重合割合が1重量%に満たない場合、架橋効果を発揮できない場合がり、他方30重量%を超えると耐アルカリ性が低下する場合がある。
【0015】
前記2種類の単量体に加えて、これらと共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体(以下その他単量体という)が必要に応じて使用できる。
その他単量体の具体例としては、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル及び塩化ビニリデン等が挙げられ、通常アクリル系共重合体における共重合単量体として使用されるその他の単量体のすべてをも包含する。これらの中でも、官能基としてカルボキシル基又はスルホン酸基を有する単量体は、系の安定性を低下させるため、安定性を阻害しない範囲で少量共重合することが可能である。又、メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノエチルメタアクリレート塩酸塩、ジメチルアミノプロピルメタアクリルアミド塩酸塩、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド及びビニルピリジン等のカチオン性単量体も使用し得る。
その他単量体は、全単量体に対して多すぎると耐久性が損なわれる場合があるため、その使用量としては全単量体に対して79重量%以下が好ましく、より好ましくは55重量%以下とする。
【0016】
アクリル重合体エマルションは、前記アクリル重合体が界面活性剤によりエマルション化されたものであり、界面活性剤としては、カチオン界面活性剤を使用することが、組成物製造における混練り安定性に優れ、又接着性が優れたものとなることから好ましい。
カチオン界面活性剤としては、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、トリメチルドデシルアンモニウムクロライド及びトリメチルステアリルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、並びにジメチルオクチルアミン、ジメチルベンジルアミン及びポリオキシエチレンアルキルアミン等の3級アミン等が挙げられ、特に好ましいのは、トリメチルステアリルアンモニウムクロライドのような4級アンモニウム塩である。
カチオン性界面活性剤は単独で使用しうるが、ノニオン性界面活性剤との併用も可能である。
【0017】
界面活性剤の好適な配合量は、エマルションの重合体固形分に対して、カチオン性及びノニオン性界面活性剤のそれぞれが0.1〜4重量%及び0.5〜10重量%であり、より好ましくはそれぞれ0.3〜1重量%及び2〜4重量%である。
アクリル重合体エマルションは、ラジカル開始剤を使用した通常の重合方法により製造されたものを使用できる。
【0018】
樹脂エマルションには、その性能を低下させない範囲で種々の添加剤を添加することが可能であり、その例としては、ブチルカルビトール等の成膜助剤、凍結防止剤及び消泡剤等が挙げられる。
【0019】
樹脂エマルションの添加量としては、エマルション中の固形分を基準として、セメントに対して1〜30重量%が好ましく、より好ましくは5〜20重量%である。この割合が、1重量%に満たないと、組成物の接着性が低下する場合があり、30重量%を超えると、組成物の強度が低下したり不経済的となる。
【0020】
3)増粘剤
増粘剤は、セメント組成物の保水性向上及び各成分の分離の防止等を目的に添加されるものである。
増粘剤としては、セルロール化合物等の水溶性高分子化合物等があり、メチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース等が好ましい。
増粘剤の添加量としては、セメントに対して0.001〜5重量%が好ましい。
【0021】
4)シリカ質混和剤
シリカ質混和剤は、セメント組成物のチクソ性付与を目的に添加されるものである。シリカ質混和剤としては、フライアッシュ、高炉スラグ及びシリカフューム等が挙げられる。
シリカ質混和材の添加量としては、セメントに対して1〜40重量%が好ましい。
【0022】
5)その他の成分
本発明で使用する組成物には、前記成分の他、必要に応じてその他の成分を配合することが可能である。
好ましい成分としては、膨張剤及び高性能減水剤が挙げられる。
【0023】
膨張剤は、セメント組成物の乾燥収縮を低減するために使用するものであり、カルシウムサルホアルミネート、石膏及び酸化カルシウムからなる膨張剤、アルミン酸三カルシウムと石膏からなる膨張剤等がある。
高性能減水剤は、セメント組成物の水セメント比を低下させる場合に使用し、リグニンスルホン酸塩系、ナフタリンスルホン酸塩系及びメラミン系等がある。
膨張剤及び高性能減水剤の添加量としては、セメントに対してそれぞれ1〜30重量%、0.1〜10重量%が好ましい。
【0024】
前記以外にも、適用する割れ目の幅により細骨材を配合することも可能である。細骨材には、川砂、硅砂等の天然骨材、砕砂、人工軽量骨材、スラグ細骨材及び合成樹脂発泡骨材等の人工骨材等が挙げられ、セメントに対して0〜300重量%添加することが好ましい。
【0025】
更に、セメント組成物の性能を低下させない範囲で、流動化剤、AE剤、収縮低減剤、防凍剤、急結剤、硬化促進剤、遅延剤、発泡剤、防水剤、有機及び無機繊維、並びに着色剤等も配合することができる。
尚、いずれの成分を配合する場合も、フロー値が250以下、より好ましくは200以下になるように調製する必要がある。
【0026】
2.岩盤の安定化工法
本発明は、岩盤の狭幅の割れ目又は/及び岩盤間の狭幅の継ぎ目に、セメント、樹脂エマルション、増粘剤及びシリカ質混和材からなるフロー値が250以下のセメント組成物を噴霧する岩盤の安定化工法である。本発明の工法は、岩盤の狭幅の割れ目又は/及び岩盤間の狭幅の継ぎ目に適用可能であり、10mm以下の割れ目又は/及び継ぎ目に好ましく適用できる。セメント組成物の噴霧は、モルタルガン、スクイズポンプ、スネークポンプ、プランジャーポンプ等を用いたエアースプレー方式、ダイヤフラムポンプ等による方法があり、いずれも好適に使用することができる。この場合の噴霧圧力は、0.1〜1.0N/mm2が好ましい。噴霧圧力0.1N/mm2に満たない場合には圧力が低過ぎて割れ目に十分にセメント組成物を充填することができない場合があり、1.0N/mm2を超えると、圧力が高過ぎて岩盤面でも跳ね返りが多くなることがある。組成物の噴霧方式としては、噴霧条件の調整が自由にできるエアスプレー方式が好ましい。この場合のエア吐出量としては、0.05〜1m3/分であることが好ましく、0.1〜0.5m3/分がより好ましい。
【0027】
又、噴霧時の組成物の飛散を防止し、割れ目及びその付近に材料を集中させて噴霧及び吐出モルタルの液滴を小さくして滑らかに吹き付けるためには、ノズルの口径が8mm以下の凸状のT形ノズル(JASS15 左官工事、日本建築学会)を用いることが望ましく、2〜6mmのノズル口径がより好ましい。平形ノズルを使用する場合、組成物が飛散する場合がある。
【0028】
本発明の工法により、岩盤の割れ目又は/及び岩盤間の継ぎ目をセメント組成物で充填した後には、割れ目又は/及び継ぎ目に、P漏斗フロー値が15秒以上のセメントスラリーをさらに注入することが好ましい。これにより、岩盤をさらに強固に接着させ、岩盤を安定化させることができる。
本発明において、P漏斗フロー値とは、土木コンクリート標準示方書基準編プレタックドコンクリートの注入モルタルの流動性試験方法(P漏斗による方法)(JFCE−F521−1999)に基づいて測定された値である。
セメントスラリーとしては、流動性と材料分離に対する抵抗性を高めたポリマーセメントペースト又はモルタルが使用され、前記セメント組成物と同様に、セメント、樹脂エマルション、膨張剤、高性能減水剤、増粘剤及び有機繊維又は細骨材から構成され、その配合は割れ目又は継ぎ目の幅に応じて設計される。
セメントスラリーの注入方法としては、岩盤を少しでも不安定にしないため、自然流下方式による超低圧注入が好ましい。
【0029】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
尚、以下において、「部」とは重量部を意味し、「%」とは重量%を意味する。
○製造例
2−エチルヘキシルアクリレート50部、メチルアクリレート10部及びスチレン40部からなるモノマー混合物を、ノニオン系界面活性剤のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル3部を使用して水性媒体中でラジカル開始剤により乳化重合し、得られたエマルションにカチオン系界面活性剤のトリメチルステアリルアンモニウムクロライド0.5部を添加して、固形分50%カチオン性アクリル重合体エマルションを得た。
普通ポルトランドセメント100部、上記カチオン性アクリル重合体エマルション20部、メチルセルロール系増粘剤0.5部、シリカフューム20部、カルシウムサルホアルミネート系膨張剤5部及びナルタリンスルホン酸系高性能減水剤0.3部を常法に従い混合し、さらにフロー値が180になるように水を添加してセメント組成物を調製した。
○実施例1及び同2
製造例で得られたセメント組成物を、表1に示す噴霧条件で噴霧し、以下の評価を行った。それらの結果を表2に示す。
本発明の工法によれば、いずれの隙間幅に対しても良好な充填性を示した。
【0030】
○評価方法
・噴霧試験
市販のコンクリート舗道板(300×300×60mm)2枚を重ね合わせ、スペーサーを用いて隙間を作製した。隙間幅は1、5及び10mmとした。
セメント組成物を各種噴霧条件で隙間に対して噴霧し、隙間に充填した。尚、セメント組成物の噴霧は、いずれの条件においても300mmの長さを一定の時間(速度)で行った。
噴霧後、隙間へのセメント組成物の充填状況及び隙間に対する吹付け幅を測定した。
【0031】
・割裂試験
噴霧試験1日経過後、重ね合わせたコンクリート舗道板を割裂し、セメント組成物の充填状況と充填深さを測定した。
【0032】
【表1】
Figure 0003707335
【0033】
【表2】
Figure 0003707335
【0034】
○比較例1
製造例のセメント組成物にさらに水を加え、フロー値280のセメント組成物を調製した。
得られた組成物を表1に示す条件で噴霧し、実施例1と同様に評価した。それらの結果を表2に示す。
比較例1の工法においては、いずれの隙間幅においても充分に組成物を充填することができなかった。
【0035】
【発明の効果】
本発明の工法によれば、崩落の危険性のある岩盤の割れ目又は/及び岩盤間の継ぎ目に対して、セメント組成物を充分に充填することができ、さらに正確かつ効率的に充填することができるため、岩盤を安定化することができる上、工事を迅速に行うことができる。

Claims (4)

  1. 岩盤の狭幅の割れ目又は/及び岩盤間の狭幅の継ぎ目に、セメント、樹脂エマルション、増粘剤及びシリカ質混和材からなるフロー値が250以下のセメント組成物を噴霧することを特徴とする岩盤の安定化工法。
  2. 噴霧圧力が0.1〜1.0N/mm2であることを特徴とする請求項1記載の岩盤の安定化工法。
  3. 噴霧方式がエアスプレー方式であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の岩盤の安定化工法。
  4. 岩盤の狭幅の割れ目又は/及び岩盤間の狭幅の継ぎ目に、前記セメント組成物を噴霧した後、割れ目の中にP漏斗フロー値が15秒以上のセメントスラリーを注入することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の岩盤の安定化工法。
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