JP3707224B2 - 天井直付照明器具用の接続器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、天井直付照明器具用の接続器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例を図4に示す。すなわち、この天井直付照明器具の取付構造は、天井面100に取付けられた引掛シーリングボディ101にアダプタ102の引掛金具(図示せず)を引掛け、アダプタ102に器具本体103の挿入孔104を外嵌し、挿入孔104の内周面に設けた係合凹部105に、アダプタ102の周面に設けた係止部106を係止させて器具本体103を天井面100に取付け、器具本体103の器具点灯ブロック109に接続された給電用プラグ107をアダプタ102の下面に設けた電線接続受け部108に接続している。器具本体103の取外しは係止部106の操作つまみ110を相接近するように移動して係止部106を後退することにより行なう。111は直管蛍光ランプである。
【0003】
さらに、この従来例は、器具本体103の取付操作後に給電用プラグ107の接続操作により係止部106が動かないようにする解除防止機能を設けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、アダプタ102と器具本体103との間では係止部106が器具本体103の支持を解除防止されているため器具の落下を防止できるが、アダプタ102の引掛金具と天井面100に取付けられている引掛シーリングボディ101との接続で、引掛金具が引掛シーリングボディ101に不十分に接続される場合があり、器具落下のおそれがあった。
【0005】
したがって、この発明の目的は、器具落下を確実に防止することができる天井直付照明器具用の接続器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の天井直付照明器具用の接続器は、有底筒状であって底面の一方向に一対の差込み引掛用孔を有し前記一対の差込み引掛用孔間の中央に形成された挿入孔を有し前記底面の前記一方向に直交する他方向に露出孔を有し前記他方向の側面に挿通孔を有して天井に取付けられる接続器本体と、前記露出孔より露出する操作つまみを一体に有して先端が前記接続器本体の内部より前記挿通孔を通して進退自在な一対の可動係合片と、前記接続器本体内に配置されて前記可動係合片の先端を前記接続本体より外部に突出付勢するばねと、前記接続器本体内の前記差込み引掛用孔の近傍に配置された電源供給部と、前記接続器本体の外部より前記差込み引掛用孔に差し込まれて回動することにより前記電源供給部に接触する引掛刃を有し前記引掛刃の間に突設されて前記引掛刃が前記差込み引掛用孔に差し込まれる際に前記挿入孔に挿入されかつ進出状態の前記一対の可動係合片の後端部間に挿入され前記一対の可動係合片の後退を規制する突起を有する電源接続装置とを備えたものである。
【0007】
請求項1記載の天井直付照明器具用の接続器によれば、接続器本体の可動係合片により照明器具を接続器本体にアダプタなしで取付けでき、このため取付作業が簡単になり施工性のアップになる。また照明器具を機械的に支持する専用の可動係合片を接続器に設けたため、取付けが明確となり確実にできて従来の引掛金具の不接続による器具落下を防止できる。また照明器具に従来のアダプタがないため器具のコストダウンが図れる。さらにアダプタを無くすことにより、天井面から照明器具までの突出高さを低くでき、器具の薄形化が図れ、直管多灯器具にも容易に展開することができる。また、電源接続装置を電源供給部に接続することにより可動係合片が照明器具から外れるのを突起により防止しているため、電源接続装置を接続することで、照明器具が解除できない状態にロックされるので器具の落下を確実に防止でき、品質の向上となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態を図1から図3により説明する。すなわち、この天井直付照明器具の取付構造は、接続器1と、器具本体2と、電源接続装置3と、解除防止手段53を有する。
接続器1は、天井面4に取付けられて電源供給部5および本体支持部6を有する。本体支持部6は、後述の被支持部7に係脱自在に係止する可動係合部であり、器具本体2を接続器1に向けて押し上げたときに被支持部7を弾性的に乗り越えて係合する操作つまみ付きの可動係合部であり、接続器1の周面から水平方向に突出付勢された可動凸部になっている。
【0009】
実施の形態の接続器1は、例えば引掛シーリングボディに本体支持部を設けたような構成であり、図3に示すように、有底で筒状の接続器本体9の底部に一対の差込み引掛用孔10(図1参照)を形成しており、差込み引掛用孔10の内側に一対の速結用の鎖錠ばね12付き接触ばね11を配設して、これらにより電源供給部5を構成している。天井裏の電源線(図示せず)は鎖錠ばね12に速結する。20は解除釦である。また接続器本体9の接触ばね12の並び方向と直交する方向の周面に一対の挿通孔14を形成するとともに挿通孔14の近傍の底部側に露出孔15を形成している。本体支持部6は一体形成された操作つまみ16付き可動係合片17からなり、可動係合片17を挿通孔14に摺動自在に接続器本体9の内部から挿通して外部に突出し、操作つまみ16を露出孔15に露出するように、これらを接続器本体9内に配設している。また可動係合片17の後端側にばね18を設けて可動係合片17の後端部を先端側が接続器本体9より外方に突出する方向に押圧付勢している。したがって、可動係合片17の先端は通常はばね18の力により接続器本体9の周面より所定量突出し、操作つまみ16をばね18に抗して移動することにより可動係合片17を後退することができる。さらに可動係合片17の先端縁の下側に被支持部7を案内するテーパ17aを形成している。また接続器本体9の上端開口は、端子カバー35により被覆され、タッピンねじ21により接続器本体9に固定されている。
【0010】
器具本体2は、接続器1の本体支持部6に支持される被支持部7を有し接続器1の外側で天井面4に略密接する。実施の形態では被支持部7は本体支持部6に直接的に支持され、本体支持部6である可動係合片17に係止する係止部により形成されている。さらに具体的には器具本体2の例えば中央部などの取付位置に凹段部23が形成され、凹段部23の中心に孔36を形成し、被接続部7を孔36の縁部としている。取付け状態は、可動係合片17の上面に器具本体2の孔36の縁部である被支持部7を係止した状態であり、接続器1における可動係合片17の天井面4からの高さの設定により天井面4と略密接、すなわち天井面4との間に隙間を形成したり、天井面4と接触したり、天井面4と押圧した状態になる。
【0011】
電源接続装置3は、接続器1の電源供給部5に接続されて器具本体2に給電する。実施の形態では、電源供給部5に孔10を通して差込み回転により電気的かつ機械的に引掛係止する引掛刃37を設けている。38はリード線である。
なお、41は接続器本体9に形成した接続器1の天井取付孔、42は端子カバー35に形成た天井取付用切欠、43は解除釦用孔、48は鎖錠ばね12に速結する電線の電線挿入孔、49はタッピンねじ21の挿入孔である。
【0012】
解除防止手段53は、電源接続装置3を電源供給部5に接続することにより本体支持部6から被支持部7が解除されるのを防止する。実施の形態の解除防止手段53は電源接続装置3の一対の引掛刃37の間に設けた突起51と、接続器本体9の一対の可動係合片17の間となる下面中央位置に形成されて突起51を挿入させる挿入孔50とを有し、図3に示すように突起51が挿入孔50に挿入された状態で突起51が可動係合片17の後端部17bの間に位置する関係にしている。このとき後端部17b間の間隔は、可動係合片17がばね18により突出位置に付勢された状態で突起51が後端部17bの間に進入できる程度に設定し、可動係合片17の後退が妨げられロック状態となるようにしている。
【0013】
器具本体2の着脱について説明する。器具本体2の取付けは、器具本体2の孔36を接続器1に嵌め、可動係合片17のテーパ17aに被接続部7である孔36の縁部を当てさらに器具本体2を天井面4に向けて押し上げる。テーパ17aに沿って器具本体2の孔36の縁部が滑るように可動係合片17がばね18に抗して後退し、孔36が可動係合片17を乗り越えると可動係合片17がばね18により復帰し、可動係合片17の上面に器具本体2の孔36の縁部が支持できる状態となる。つぎに、電源接続装置3を電源供給部5に接続すると、給電可能となると同時に、突起51が挿入孔50を通して図3に示すように可動係合部17の後端部17bの間に位置し、可動係合部17の後退動作が妨げられる。このため、不用意に操作つまみ16を動かすことができずロックされ、器具本体2の落下が防止される。
【0014】
器具本体2の取外しは、電源接続装置3を電源供給部5から外す。これにより可動係合部17の動作が可能となり、操作つまみ16を移動することができる。そこで操作つまみ16をつまんで相接近するようにばね18に抗して移動し、器具本体2の孔36が接続器1の下方に抜けるようにする。なお、器具本体2を取付けるときも操作つまみ16を操作して可動係合片17を孔36の縁部に係止することは可能である。
【0015】
この実施の形態によれば、器具本体2の被支持部7を接続器1の本体支持部6に支持し、電源接続装置3を電源給電部5に接続するため、照明器具をアダプタなしで取付けでき、このため取付作業が簡単になり施工性のアップになる。また照明器具を機械的に支持する専用の本体支持部6を接続器に設けたため、取付けが明確となり確実にできて従来の引掛金具の不接続による器具落下を防止できる。また照明器具に従来のアダプタがないため器具のコストダウンが図れる。さらにアダプタを無くすことにより、天井面4から照明器具までの突出高さを低くでき、器具の薄形化が図れ、直管多灯器具にも容易に展開することができる。また、電源接続装置3を電源供給部5に接続することにより本体支持部5から被支持部7が解除するのを防止する解除防止手段53を設けているため、電源接続装置3を接続することで、被支持部7が解除できない状態にロックされるので器具の落下を確実に防止でき、品質の向上となる。
【0016】
また、中途半端な可動係合片17の接続状態では可動係合片17が充分に突出してないので、後端部17bの相互間隔が突起51の径よりも小さく突起51が後端部17bに当たり、突起51を挿入孔50に挿入できず、電源接続装置3が接続できなくなるので、器具落下を未然に防止することができる。
さらに可動係合片17を接続器1側に設けることで照明器具側のコストダウンが図れる。
【0017】
なお、この発明において、本体支持部および被支持部の一方は係止部であり、他方は係止部に係脱自在に係止する可動係合部であるため、接続器1の本体支持部に前記の係止部を設け、器具本体2の被支持部に前記の可動係合部を設けてもよい。
【0018】
【発明の効果】
請求項1記載の天井直付照明器具用の接続器によれば、接続器本体の可動係合片により照明器具を接続器本体にアダプタなしで取付けでき、このため取付作業が簡単になり施工性のアップになる。また照明器具を機械的に支持する専用の可動係合片を接続器に設けたため、取付けが明確となり確実にできて従来の引掛金具の不接続による器具落下を防止できる。また照明器具に従来のアダプタがないため器具のコストダウンが図れる。さらにアダプタを無くすことにより、天井面から照明器具までの突出高さを低くでき、器具の薄形化が図れ、直管多灯器具にも容易に展開することができる。また、電源接続装置を電源供給部に接続することにより可動係合片が照明器具から外れるのを突起により防止しているため、電源接続装置を接続することで、照明器具が解除できない状態にロックされるので器具の落下を確実に防止でき、品質の向上となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態の照明器具の取付前の分解斜視図である。
【図2】接続器の分解斜視図である。
【図3】解除防止手段による可動係合片のロック状態の概略断面図である。
【図4】従来例の取付け前の斜視図である。
【符号の説明】
1 接続器
2 器具本体
3 電源接続装置
4 天井面
5 電源供給部
6 本体支持部
7 被支持部
16 操作つまみ
17 可動係合片
53 解除防止手段
Claims (1)
- 有底筒状であって底面の一方向に一対の差込み引掛用孔を有し前記一対の差込み引掛用孔間の中央に形成された挿入孔を有し前記底面の前記一方向に直交する他方向に露出孔を有し前記他方向の側面に挿通孔を有して天井に取付けられる接続器本体と、前記露出孔より露出する操作つまみを一体に有して先端が前記接続器本体の内部より前記挿通孔を通して進退自在な一対の可動係合片と、前記接続器本体内に配置されて前記可動係合片の先端を前記接続本体より外部に突出付勢するばねと、前記接続器本体内の前記差込み引掛用孔の近傍に配置された電源供給部と、前記接続器本体の外部より前記差込み引掛用孔に差し込まれて回動することにより前記電源供給部に接触する引掛刃を有し前記引掛刃の間に突設されて前記引掛刃が前記差込み引掛用孔に差し込まれる際に前記挿入孔に挿入されかつ進出状態の前記一対の可動係合片の後端部間に挿入され前記一対の可動係合片の後退を規制する突起を有する電源接続装置とを備えた天井直付照明器具用の接続器。
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