JP3706921B2 - 自動販売機の商品収納装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下方向に蛇行しながら延びる、いわゆるサーペンタイントラック式の商品コラム(商品通路)内に横倒し姿勢で商品を積み重ねて収納する自動販売機の商品収納装置に関し、特に商品コラムの幅の設定を変更可能な自動販売機の商品収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動販売機の商品収納装置として、実開平6−51988号公報に記載されたものが知られている。図9に示すように、この商品収納装置80は、図示しない販売機本体内に収容されたコラム本体81を備えている。コラム本体81は、互いに対向する左右2枚の側板83,83(1枚のみ図示)を備え、これらの間には、前後方向に互いに対向しかつ上下方向に配列された多数の円弧状のガイド板84,84が設けられている。これらの側板83,83および前後2列のガイド板84,84によって、上下方向に蛇行しながら延びるサーペンタイントラック式の商品コラム82が、コラム本体81内に画成されている。
【0003】
各ガイド板84の上端部は、側板83,83の間に水平に左右方向(図9の奥行方向)に延びるピン84aに取り付けられており、このピン84aは、各側板83,83に回動自在に取り付けられている。これによって、ガイド板84は、ピン84aを中心として、側板83に対し回動可能になっている。また、ガイド板84は、その上端部に商品コラム82の外側に突出する突片84bを有しており、側板83には、係止ピン85が設けられている。ガイド板84は、常時、自重によって突片84bが係止ピン85に当接した状態で係止されており、これによって、常時、図中に実線で示す係止位置に保持されている。
【0004】
また、商品コラム82内には、商品コラム82の幅を設定するための幅設定板86が側板83,83の間に配置されている。この幅設定板86は、図示しないリンク機構を介して左右方向に移動自在に側板83に取り付けられており、これを左右方向に移動させ、一方の側壁83との間隔を変更することによって、商品コラム82の幅を設定するようになっている。商品コラム82内に商品Sを収納する際には、横倒し姿勢の商品Sの幅(商品Sの高さ)に応じて、この幅設定板86を移動させ、商品コラム82の幅を適切に設定する。これによって、商品Sは、商品コラム82内を落下する際に、幅設定板86および一方の側板83によって上下方向に傾かないように姿勢がコントロールされる。また、この収納時に、商品Sは、各ガイド板84に当接し、これらを図中の2点鎖線で示す位置まで回動させる。このとき、商品Sは、ガイド板84との間に発生する摺動抵抗によって制動され、減速される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の商品収納装置80では、商品Sの上下方向の動きを規制することはできるが、奥行方向の姿勢を適切にコントロールできないと共に、落下速度に対する制動力が不十分であるという問題がある。すなわち、ガイド板84の上端部は、ピン84aに取り付けられているので、商品投入時に、投入商品Sの動きに対して追従して前後方向に動くことができない。ガイド板84は、ピン84aを中心にして回動し、その下端が前後方向に移動するだけである。このため、投入商品Sが前後方向に斜めに傾いた状態で商品コラム82内に投入された場合には、投入商品Sの奥行方向の落下姿勢を適切にコントロールできないと共に、投入商品Sが円筒形ではなく、円錐台形やビンなどの径が一定ではない商品である場合には、投入商品Sの落下姿勢が商品コラム82内で乱れやすいために、投入商品Sが商品コラム82内に詰まることがある。これに加えて、投入商品Sがガイド板84の表面を摺動する際に、これとガイド板84の接触時間が短くなったり、接触面積が狭くなったりすることによって、商品Sに対する制動が不十分で、十分に減速されず、落下衝撃が大きくなってしまう。このため、落下時に大きな衝撃音が発生すると共に、投入商品Sがビン商品の場合には、ひびが入ることがあり、投入商品Sが炭酸飲料の場合には、フォーミングが発生するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、商品の寸法や形状にかかわらず、ローディング時に、商品の落下姿勢を適切にコントロールでき、商品を十分に減速できる、サーペンタイントラック式の商品コラムを備えた自動販売機の商品収納装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の自動販売機の商品収納装置は、左右一対の側板間に前後方向に互いに対向しかつ各々が上下方向に配列され、横倒し状態で商品を収納するための蛇行状の商品通路を構成する複数の円弧状の前後のガイド部材であって、前後のガイド部材の少なくとも一方の上下端部が前後方向に移動自在に構成された前後のガイド部材と、これら前後のガイド部材間に上下方向に延びると共に、左右方向に移動自在に構成された幅設定部材と、この幅設定部材を、移動した左右方向の複数の位置で固定する固定手段と、一方のガイド部材を、所定範囲で前後方向に案内する案内手段と、一方のガイド部材を商品通路の内方に付勢する付勢手段と、を備え、一方のガイド部材の上端部が、付勢手段によって商品通路の内方に付勢され、一方のガイド部材の下端部が、その下側の一方のガイド部材の上端部まで延び、この上端部に商品通路の内側から当接していることを特徴とする。
【0008】
この自動販売機の商品収納装置によれば、一対の側板と前後のガイド部材とによって、商品を横倒し状態で収納する蛇行状の商品通路、すなわちサーペンタイントラック式の商品通路が構成されている。ローディング時には、幅設定部材を前後のガイド部材間で左右方向に移動させ、固定手段により複数の位置の1つに固定することによって、幅設定部材と一方の側板との間の商品通路の幅を、横倒し状態の商品の幅に応じて予め適切に設定できる。適切な幅に設定された商品通路に投入された商品は、商品通路を奥行方向に拡げるように、前後のガイド部材をそれぞれ押圧する。一方のガイド部材は、この商品の押圧力により、付勢手段の付勢力に抗しながら案内手段に案内され、商品通路の奥行を拡げる方向に移動する。これによって、商品は、両ガイド部材の表面と、一方の側板および幅設定部材の表面とをそれぞれ摺動しながら商品通路内を落下し、これに収納される。
【0009】
この場合、商品通路内に投入された商品は、幅設定部材と一方の側板との間を摺動することによって、商品は上下方向に傾かないようにその姿勢をコントロールされる。また、従来のものと異なり、一方のガイド部材の上下端部が前後方向に移動自在に構成されているので、一方のガイド部材全体が商品の動きに追従しながら前後方向に移動し、その結果、一方のガイド部材の商品の動きに対する追従性(応答性)が従来のものよりも向上する。これにより、商品が前後方向に傾いた状態で商品通路に投入された場合でも、商品の落下姿勢を適切にコントロールすることができると共に、円錐台形やビンなどの径が一定でない商品を商品通路に投入した場合でも、商品の姿勢が乱れにくくなることによって、商品の詰まりを生じることなく、これを商品通路に適切に収納できる。これに加えて、商品と一方のガイド部材の接触時間を従来よりも長くでき、かつ接触面積を従来よりも広くできるので、付勢手段の付勢力および両ガイド部材の摺動抵抗が商品に対してより効果的に作用することで制動性が向上し、商品を従来よりも効果的に減速することができる。さらに、1つの一方のガイド部材の上端部は、付勢手段によって直接、商品通路の内方に付勢され、下端部は、下側の一方のガイド部材の上端部を介して下側の付勢手段によって、商品通路の内方に間接的に付勢される。したがって、一方のガイド部材の上下端部がそれぞれ、上下の付勢手段によって商品通路の内方に付勢されるので、一方のガイド部材の商品の動きに対する追従性がさらに向上する。これにより、付勢手段の付勢力および両ガイド部材の摺動抵抗が商品に対してさらに効果的に作用するので、商品の落下姿勢のコントロールと、商品の減速をさらに効果的に行うことができる。
【0010】
上記において、案内手段は、一対の側板の各々に形成され、幅設定部材に対し前後方向に隔てて配置された、前後方向に延びる長孔で構成され、一方のガイド部材の左右端部が、一対の側板の長孔に摺動自在にそれぞれ係合しており、付勢手段は、商品通路の内方に向かって斜めに広がるように延び、かつ一方のガイド部材に商品通路の外側から当接する左右の腕部を有するハの字形の板バネで構成されていることが好ましい。
【0011】
この自動販売機の商品収納装置によれば、一方のガイド部材が案内される長孔が、幅設定部材に対し前後方向に隔てて配置されているので、一方のガイド部材が、幅設定部材に干渉することがない位置に保持される。これによって、幅設定部材をスムーズに左右に移動させ、商品通路の幅をスムーズに設定することができると共に、このような商品通路の幅の設定がスムーズな構成を、側板の長孔および板バネという比較的、簡易な構成によって達成することができる。また、商品が前後方向に傾斜した姿勢で商品通路内に投入された場合や径が一定ではない商品が投入された場合には、一方のガイド部材が商品によって商品通路の外側に押圧されることによって、板バネは、ハの字をさらに開くように弾性変形する。このとき、板バネの左右の腕部はそれぞれ、商品の姿勢や形状に応じて、商品通路の外方に開くように互いに独立して弾性変形する。この板バネの左右の腕の独立した弾性変形に応じて、ガイド部材の左右端部は、左右の長孔内を異なる移動量で前後方向に摺動する。このように、一方のガイド部材は、商品の傾斜姿勢や一定ではない径に応じて商品に接した状態を保つように傾きながらこれを案内するので、一方のガイド部材の商品の動きに対する追従性をより一層、向上させることができる。また、側板の長孔および板バネという比較的、単純な構成によって、このような追従性の向上した商品収納装置を実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る自動販売機の商品収納装置について説明する。図1は、本発明の商品収納装置1を適用した自動販売機2の側断面図を示しており、この自動販売機2は、缶飲料やビン飲料などの断面がほぼ円形の商品S(図7参照)を横倒し状態で収納し、販売するものである。同図に示すように、自動販売機2の販売機本体3内には、断熱ドア4と、5枚の断熱壁5aとによって、収納庫5が画成されている。収納庫5の底側の断熱壁5a上には、エバポレータ、ファンおよびヒータが設けられ、収納庫5の下方の空間には、コンプレッサ、ファンおよび凝縮器などが設けられている。これらによって、収納庫5内を加温または冷却する加温冷却装置6が構成されている。
【0013】
また、収納庫5内には、コラム本体10が収容されている。図2および図3に示すように、コラム本体10は、互いに平行に上下方向に延びる左右一対の側板11,11を備えており、これらの側板11,11間には、多数の断面円弧状のガイド板(ガイド部材)12,13が、前後方向に互いに対向しかつ上下方向に配列されている。これらの側板11,11および前後2列のガイド板12,13によって、上下方向に蛇行しながら延びる、いわゆるサーペンタイントラック式の商品コラム(商品通路)14が画成されている。商品コラム14は、前後方向(図2の左右方向)に4列、配列されると共に、図示はしないが、左右方向(図2の奥行方向)に複数列(例えば6列)、配列されている。
【0014】
左右の側板11,11はそれぞれ、鋼板で製作されており、左右対称に形成された多数の長孔11a,11aを有している。これらの長孔11a,11aは、前後方向に所定長さで延びており、左右を1組とする多数組の長孔11a,11aが上下方向に配列されている。ガイド板12,13はそれぞれ、鋼板で製作されており、商品コラム14の外方に向かって凸の円弧状のほぼ同様の形状を備えている。ガイド板12とガイド板13は、一方の上端部が他方の中央部に対向するような千鳥状の位置関係で配置されている。
【0015】
ガイド板12の上端部には、円筒形状のカール部12aが一体に形成されている。このカール部12aの両端部はそれぞれ、割ピン状に形成されており、各側板11の図示しない孔を介して側板11の外方に突出してから押し拡げられ、かしめることによって各側板11に回動自在に取り付けられている。また、ガイド板12の下端部は、商品コラム14の内方に向かって凸の円弧状に形成され、下側のガイド板12のカール部12aに、商品コラム14の内側から当接している。
【0016】
一方、ガイド板13の上端部にも、円筒形状のカール部13aが一体に形成されており、このカール部13aの両端部はそれぞれ、左右の側板11,11の外方に突出した状態で、上記1組の長孔11a,11aに回動自在かつ前後方向に摺動自在に係合している。ガイド板13は、その下端部に商品コラム14の内方に向かって凸に湾曲する湾曲部13bを有しており、この湾曲部13bは、下側のガイド板13のカール部13aに、商品コラム14の内側から当接している。
【0017】
また、側板11,11には、板バネ15を備えた取付板16が取り付けられている。この取付板16は、各組の長孔11a,11aの外側に近接して設けられており、側板11,11間に左右方向に延びている。取付板16は、左右両端の中央部に縦長の係合突起16a,16aを有し、その下端部には、円筒状のカール部16bが一体に形成されている。カール部16bの両端部はそれぞれ、割ピン状に形成され、各側板11の図示しない孔を介して側板11の外方に突出してから押し拡げられ、かしめられている。さらに、係合突起16a,16aはそれぞれ、各側板11の図示しない縦長の孔に嵌合しており、以上の構成によって、取付板16は、各側板11に位置決めされた状態で固定されている。
【0018】
図3〜図5に示すように、板バネ15は、その中央部に矩形の取付部15aを有しており、取付板16は、その中央部に、ほぼ矩形でその四隅に突起16dが形成された取付孔16cを有している。板バネ15は、取付部15aを取付孔16cに商品コラム14側から圧入し、四隅の突起16dに裏側で係合させることによって、取付板16に取り付けられている。また、板バネ15は、「ハ」の字状にガイド板13側に斜めに広がりながら延びる左右の腕部15b,15bを有しており、各腕部15bの先端部には、ガイド板13側に向かって凸の曲面部15cが形成されている。この曲面部15cは、ガイド板13のカール部13aに常時、当接しており、これによって、板バネ15は、カール部13aを商品コラム14の内方に常時、付勢している。このように、カール部13aは、板バネ15の付勢力によって長孔11aの商品コラム14側の縁に常時、当接しており、これによって、商品コラム14は、商品Sを収納していない場合には、常時、最も奥行が小さい状態(図2の実線で示す状態)に保持される。
【0019】
また、図2に示すように、各商品コラム14の上端部には、トッププレート17が斜め後下がりに配置されており、ローディング時に、投入口から横倒し状態で投入された商品Sは、このトッププレート17上を転動し、各商品コラム14内に落下する。図6(a)に示すように、商品コラム14内には、その幅を横倒し状態の商品Sの幅(商品Sの高さ)に応じて変更するための幅設定板(幅設定部材)20が配置されている。幅設定板20は、ガイド板12,13間を上下方向に延びる鋼板であり、商品コラム14の蛇行形状に応じた凹凸を前後部に有している。この幅設定板20は、前後方向に移動するガイド板13と常態のガイド板12とに対して常時、干渉しないように配置されており、具体的には、前述した長孔11aは、ガイド板13のカール部13aが長孔11aの商品コラム14側の縁に当接していても、ガイド板13が幅設定板20に干渉しないような位置に形成されている。
【0020】
幅設定板20の上端部20aは、トッププレート17に沿って斜め前上がりに延びており、その下縁には、下方に突出する突起20bが形成されている。一方、トッププレート17には、図示しない4つの縦長の溝が、左右方向の所定位置に並んで形成されており、これら4つの溝のいずれか1つに、幅設定板20の突起20bが係合されるようになっている。また、図6(b)に示すように、幅設定板20は、リンク機構21を介して左側板11に取り付けられている。リンク機構21は、上下2つ(1つのみ図示)のリンク部材21a、21aを備えており、これらのリンク部材21a、21aはそれぞれ、左側板11および幅設定板20の両方に回動自在に連結されている。これによって、幅設定板20は、左側板11に対し左右方向に平行移動し、この幅設定板20の平行移動によって、右側板11との間隔、すなわち商品コラム14の幅が変更される。そしてその状態で、幅設定板20の突起20bを、トッププレート17の4つ溝の1つに選択的に係合させることによって、商品コラム14の幅を4段階に変更できる。この変更作業は、オペレータが手で幅設定板20を移動させることによって行われる。
【0021】
図7に示すように、各商品コラム14の下端部には、商品払出機構18および奥行調整板19が互いに対向するように平行に配置されており、これらは商品コラム14の下部における前後壁を構成している。商品払出機構18は、販売待機時に、商品コラム14内に商品Sを保持すると共に、販売時に、商品Sを商品コラム14の下端の払出口14aから下方に払い出す。
【0022】
奥行調整板19は、商品Sの奥行(外径)に応じて商品コラム14の下部の奥行を調整するためのものであり、商品払出機構18に対向して上下に延びている。奥行調整板19の上下端部には、上下2つの係合ピン19a,19bが取り付けられている。係合ピン19a,19bはそれぞれ、側板11の下端部に設けられた上下一対の案内孔11b,11cに係合している。上案内孔11bは階段状に、下案内孔11cは櫛歯状にそれぞれ形成されている。商品コラム14の下部の奥行を調整する場合には、奥行調整板19を移動させることによって、上下の案内孔11b,11cで上下の係合ピン19a,19bをそれぞれ案内すると共に、下係合ピン19bを下案内孔11cの3つの櫛歯部の1つに係止する。これによって、商品コラム14の下部の奥行を、図7(a)に示す最小径の商品S1用の設定と、図7(b)に示す最大径の商品S2用の設定と、これらの中間の設定とに3段階に切り替えることができる。この切替作業は、オペレータが手で奥行調整板19を移動させることによって行われる。
【0023】
以上のように構成された商品収納装置1のローディング時の動作について説明する。ローディング時に、投入する商品Sの幅(商品Sの高さ)に応じて商品コラム14の幅を変更する場合には、まず、幅設定板20の上端部20aを持ち上げ、その突起20bとトッププレート17の溝との係合を外してから、幅設定板20を左右方向に平行移動する。そして、突起20bをトッププレート17の1つの溝に係合させることによって、商品コラム14の幅を商品Sの幅に応じて適切に変更する。次に、投入口から商品Sを投入すると、商品Sは、トッププレート17上を転動し、横倒し状態で商品コラム14内に落下する。このとき、商品Sの左右端は、適切に設定された幅設定板20と右側板11の間をこれらに摺接しながら落下することによって、上下方向に傾かないように落下姿勢をコントロールされる。
【0024】
この後、図8(a)に示すように、商品Sが、ガイド板13の湾曲部13bに近づくと、商品Sは、商品コラム14の奥行を拡げるように、湾曲部13bおよびこれが当接している下側のガイド板13のカール部13aを、板バネ15の付勢力に抗しながら商品コラム14の外方に押圧する。これによって、板バネ15の左右の腕部15b,15bが弾性変形し、湾曲部13bおよびカール部13aを商品コラム14の外方に移動させると共に、商品コラム14の奥行を商品Sの奥行と同じサイズまで拡げる。このとき、板バネ15の曲面部15c,15cがカール部13a上を摺動するので、カール部13aが滑らかに移動する。
【0025】
さらに、商品Sは、両ガイド板12,13に案内され、これらの表面を摺動しながら下方に移動することによって、両ガイド板12,13から受ける板バネ15の付勢力および摺動抵抗で制動され、減速される。この場合、ガイド板13のカール部13aおよび湾曲部13bが、板バネ15の付勢力によって商品Sの動きに対応しながら前後方向に移動するので、従来のガイド板の下端部が固定されたものと比べて、その追従性が向上する。例えば、図4(b)に示すように、商品Sが前後方向に傾いた状態で投入されると、板バネ15の左右の腕部15b,15bは、互いに独立して弾性変形する。これによって、ガイド板13は、商品Sの姿勢に応じて商品Sに接した状態を保つように傾きながら案内すると共に、商品Sを左右方向に沿う姿勢に押し戻すように作用する。
【0026】
そして、図8(b)に示すように、商品Sは、下方に並んだガイド板13のカール部13aを順次、前後方向に移動させながら商品コラム14の下端部まで移動し、奥行調整板19と商品払出機構18の間に保持される。このように、ガイド板13の前後方向の移動によって、商品コラム14の奥行は、商品Sの移動(落下)に伴い、最も小さい状態(図2の実線で示す状態)と、最も大きい状態(図2の2点鎖線で示す状態)との間でフレキシブルに変化する。この後、図8(c)に示すように、商品コラム14内に商品Sが満杯になると、ローディングを終了する。この場合、収納した商品Sの重量によって商品コラム14の奥行は、最大の状態に保持される。
【0027】
以上詳述したように、本発明の商品収納装置1によれば、ローディング時に、投入する商品Sの幅に応じ、幅設定板20を左右方向に平行移動させ、トッププレート17の1つの溝に係合させることによって、これと右側板11の間隔、すなわち商品コラム14の幅を適切に設定できる。これによって、商品コラム14内に投入された商品Sは、幅設定板20および右側板11を摺動しながら落下し、これによって、商品Sが上下方向に傾かないようにその姿勢をコントロールできる。
【0028】
これに加えて、ガイド板13のカール部13aおよび湾曲部13b、すなわちガイド板13の上下端部が前後方向に移動自在でかつこれらが板バネ15によって付勢されているので、板バネ15の左右の腕部15b,15bが、商品Sの姿勢や形状に応じて互いに独立して弾性変形することによって、ガイド板13は、商品Sの姿勢や形状に応じて商品Sに接した状態を保つように傾きながらこれを案内する。これによって、ガイド板13の商品Sに対する追従性を、従来のものよりも向上させることができる。したがって、商品Sが前後方向に傾いた状態で商品コラム14に投入された場合でも、商品Sの落下姿勢を適切にコントロールすることができると共に、円錐台形やビンなどの径が一定でない商品Sを商品コラム14に投入した場合でも、商品Sの姿勢が乱れにくくなることによって、商品Sの詰まりを生じることなく、これを商品コラム14に適切に収納できる。これに加えて、商品Sとの接触時間を従来よりも長くでき、かつ接触面積を従来よりも広くできるので、板バネ15の付勢力および両ガイド板12,13の摺動抵抗が商品Sに対してより効果的に作用することで制動性が向上し、商品Sの落下速度を従来よりも効果的に減速することができる。
【0029】
さらに、側板11の長孔11aおよび板バネ15という比較的、単純な構成によって、このようなガイド板13の追従性の向上した商品収納装置1を実現することができる。また、板バネ15の曲面部15c,15cがガイド板13のカール部13a上を滑らかに摺動するので、板バネ15およびガイド板13の耐久性が向上する。
【0030】
なお、上記実施形態においては、幅設定板20の突起20bをトッププレート17の溝に係合させることによって幅設定板20を左右方向の所定位置に固定したが、これに限らず、幅設定板20を固定できる構成であればよい。さらに、2つのガイド板12,13のうちのガイド板13が、そのカール部13aおよび湾曲部13bが移動する構成としたが、ガイド板12をガイド板13と同様の構成にしてもよい。このようにすれば、前述したようなローディング時の商品Sに対する制動性能およびその姿勢のコントロール性能がより一層、向上する。また、ガイド板13のカール部13aが、長孔11a,11aと係合するように構成したが、これに限らず、例えば、ガイド板13の中央部の両端にピンを設け、このピンが長孔11a,11aと係合するようにしてもよく、ガイド板13全体が前後方向に移動できるように長孔11a,11aと係合していればよい。
【0031】
また、ガイド板13を案内する構成は、長孔11aに限らず、例えば、ガイドレールなど、ガイド板13を前後方向に適切に案内できるものであればよい。さらに、板バネ15がガイド板13のカール部13aに当接し、これを商品コラム14の内方に付勢する構成としたが、板バネ15が当接する位置は、これに限らず、ガイド板13の上下方向の中央部などでもよく、ガイド板13を商品コラム14の内方に適切に付勢できる位置であればよい。また、ガイド板13を商品コラム14の内方に付勢する構成は、板バネ15に限らず、ねじりコイルバネなど適切に付勢できる構成であればよい。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、本発明の自動販売機の商品収納装置によれば、商品の寸法や形状にかかわらず、ローディング時に、商品の落下姿勢を適切にコントロールでき、商品を十分に減速できる、サーペンタイントラック式の商品コラムを備えた自動販売機の商品収納装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる商品収納装置を適用した自動販売機の側断面図である。
【図2】商品収納装置の構成を示す側断面図である。
【図3】商品収納装置の構成を示す斜視図である。
【図4】(a)板バネの常態、および(b)傾いた商品によって弾性変形した状態をそれぞれ示す平面図である。
【図5】(a)板バネおよび取付板の要部、および(b)板バネの要部をそれぞれ拡大した斜視図である。
【図6】幅設定板の構成を示す(a)側断面図、および(b)正面図である。
【図7】商品コラムの下部の奥行が(a)最小径の商品用の設定である状態、および(b)最大径の商品用の設定である状態をそれぞれ示す側断面図である。
【図8】商品コラム内に商品が収納される動作の状態をそれぞれ示す側断面図である。
【図9】従来の自動販売機の商品収納装置の構成を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 商品収納装置
2 自動販売機
11 側板
11a 長孔
12 ガイド板(ガイド部材)
13 ガイド板(少なくとも一方のガイド部材)
13a カール部(上端部)
13b 湾曲部(下端部)
15 板バネ
15b 腕部
20 幅設定板(幅設定部材)
S 商品
Claims (2)
- 左右一対の側板間に前後方向に互いに対向しかつ各々が上下方向に配列され、横倒し状態で商品を収納するための蛇行状の商品通路を構成する複数の円弧状の前後のガイド部材であって、当該前後のガイド部材の少なくとも一方の上下端部が前後方向に移動自在に構成された前後のガイド部材と、
これら前後のガイド部材間に上下方向に延びると共に、左右方向に移動自在に構成された幅設定部材と、
この幅設定部材を、移動した左右方向の複数の位置で固定する固定手段と、
前記一方のガイド部材を、所定範囲で前後方向に案内する案内手段と、
前記一方のガイド部材を前記商品通路の内方に付勢する付勢手段と、
を備え、
前記一方のガイド部材の前記上端部が、前記付勢手段によって前記商品通路の内方に付勢され、当該一方のガイド部材の前記下端部が、その下側の一方のガイド部材の上端部まで延び、この上端部に前記商品通路の内側から当接していることを特徴とする自動販売機の商品収納装置。 - 前記案内手段は、前記一対の側板の各々に形成され、前記幅設定部材に対し前後方向に隔てて配置された、前後方向に延びる長孔で構成され、
前記一方のガイド部材の左右端部が、前記一対の側板の前記長孔に摺動自在にそれぞれ係合しており、
前記付勢手段は、前記商品通路の内方に向かって斜めに広がるように延び、かつ前記一方のガイド部材に前記商品通路の外側から当接する左右の腕部を有するハの字形の板バネで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の商品収納装置。
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JP10359298A JP3706921B2 (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 自動販売機の商品収納装置 |
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