JP3706877B2 - ノンスリップ舗装工法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車道、歩道、橋梁、歩道橋、公園等の路面のノンスリップ舗装の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリートやアスファルト舗装の車道のうちカーブや坂道等、雨天時に車がスリップしやすい箇所には、様々なノンスリップ加工が施されている。また、歩道においても、歩道橋や水路に渡した橋等、鉄板製の通路や、公園の遊歩道や公共施設の玄関前の進入スロープ等、スリップしやすい箇所、スリップが重大な影響をおよぼす箇所には、ノンスリップ加工が施されている。
【0003】
このノンスリップ加工の一方法として、ガラス粒またはガラス片入りの合成樹脂によるガラスコーティング法がある。これは、舗装基盤の上に通常1mmから3mm程度の直径相当の非球形ガラス粒または同等寸法のガラス片を散布し、その上からエポキシ樹脂等の合成樹脂を薄く塗布し、結果として舗装基盤の上に凹凸のあるノンスリップ層を形成するものである。
【0004】
このガラスコーティング法は、ガラス粒またはガラス片の鋭利な角部が、靴底に対するグリップ力を高めるため、非常にスリップ防止効果が高く、また施工コストも比較的安価なため、幅広く用いられている。
【0005】
しかしながら、この方法は、その主材がガラスであるため、歩行等による摩耗により表面の樹脂コーティングが剥げた場合や、ガラス粒が衝撃により割れコーティングごと脱落した場合には、直接ガラスの鋭利な角が露出し、車両のタイヤや歩行者の靴底をいためることとなり、さらに万一歩行者が転倒した場合には衣服を破ったり、露出した肌を傷つける結果となり非常に危険であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、このような欠点を克服し、ノンスリップ舗装の結合強度が高い上に、スリップ防止効果も高く、尚かつ万一歩行者が転倒した時も安全で、しかも短い工期と安い費用で、おこなえるノンスリップ舗装の施工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るノンスリップ舗装の施工方法は、舗装基盤上に少なくとも高分子系樹脂とガラスの微小箔片をあらかじめ混合した舗装層を施工する工程と、その面上に微小径のガラス繊維を粉砕したミルドファイバーを散布する工程と、前記舖装層が半硬化後もしくは完全硬化後に該舗装層に接着されていない未結合のミルドファイバーを除去する工程とを有することを特徴としている。
【0008】
【作用】
本発明に係るノンスリップ舗装工法によれば、材料保存時または散布時に材料相互間に働く静電気作用等により、毛玉状に固まった状態で散布されたミルドファイバー塊が、毛細管現象等で吸収された高分子系樹脂により、毛玉状のまま舗装層の表面に固着するので、結果として舗装層の表面がスリップ防止に適した凹凸状態となる。
【0009】
また、その凹凸状の表面は微細なミルドファイバーの集合体なので、適度な細かい空隙を有しており、接触面の摩擦係数を高めるのに貢献している。
【0010】
さらにまた、舗装自体の接合強度は、舗装層内のガラス微小箔片が高分子系樹脂により相互に強く結合されるため、圧縮強度・引っ張り強度・曲げ強度をはじめとしてあらゆる面で高い値を維持できる。
【0011】
次に、安全性に関して述べれば、表面の凹凸が微細な繊維の集合体による毛玉状のミルドファイバー塊で構成されているため、万一外力により破壊や脱落が起こっても、その破壊面や脱落面が鋭利な角にならないため危険な状態とならず、車のタイヤや歩行者の靴底、さらには歩行者が転倒時にその衣服や肌を傷つけることがない。
【0012】
【実施例】
以下、本発明を具体的実施例を挙げて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例のノンスリップ舗装の断面図を示し、図2は、その部分拡大断面図である。
【0013】
第1図において、1は舗装基盤、2は舗装層、3は表面ミルドファイバー凹凸層をそれぞれ示している。舗装基盤としては、コンクリート舗装やアスファルト舗装の他、歩道橋や橋梁等の鉄板、建築物の通路の樹脂板等の新建材も考えられる。
【0014】
舗装層としては、骨材として主に厚さ数μm、大きさが0.3から3.2mm程度の薄い鱗片状ガラス片の使用が考えられる。バインダーとしては、エポキシ系、ウレタン系、アクリル系等の各高分子系樹脂を例示することができるが、これらのバインダーの中でエポキシ系樹脂は施工性の面で好適である。
【0015】
また、この舗装層の樹脂含有量を減少させるため骨材として、リサイクル材である塩ビ製粉末を適当量含有させる場合もある。
【0016】
表面ミルドファイバー凹凸層は、骨材として繊維径5から30μm、望ましくは10μmで、平均繊維長さが30から500μm、望ましくは200μmのガラス繊維を用いるが、これは通常粉砕加工により製造される。バインダーとしては、舗装層と同一の高分子系樹脂が使用されるが、特にミルドファイバーと混合するのではなく、ミルドファイバーの散布により、舗装層から吸い上げられる形で構成される。
【0017】
この舗装層2と表面ミルドファイバー凹凸層3をあわせた全体の材料比率は、重量比において樹脂:ガラスが100:(5〜15)程度であり、望ましくは100:10である。さらに、ガラスのうちのガラス片:ミルドファイバーは、同じく重量比で10:(2〜6)程度であり、望ましくは10:4である。
【0018】
この材料比率に対し、樹脂量が多すぎると表面の凹凸が形成されにくく、反対にガラス量が多すぎると骨材間の結合強度が低下し、脆くなる。
【0019】
次に、本発明に係る具体的なノンスリップ舗装の施工方法について説明する。
【0020】
まず、清掃された舗装基盤1の上に前述の重量比率によりあらかじめ混合された舗装層2用材料、すなわちガラスの微小箔片入りエポキシ樹脂をローラ等のハンドレイアップで2〜3mmの厚さで塗布する。この際、前述のように樹脂量減量によるコストダウンのためリサイクル品である塩ビ粉末を混入してもよい。
【0021】
次いで、ミルドファイバーを適当量散布する。通常は、舗装層2があらかた隠れる程度表面を覆うように散布する。
【0022】
そして、この後エポキシ樹脂が半硬化もしくは完全硬化した後に、樹脂を吸収せずに舗装層に対して未結合状態のミルドファイバーを、ホウキ等で掃き回収する。尚、回収したミルドファイバーは別の施工箇所に最利用可能である。
【0023】
なお、上記実施例では、もっとも安価な施工方法として、手作業による施工を前提とした説明をおこなったが、圧縮空気とノズルを用いた機械化により塗布施工をおこなってもよいし、自動車等を使用して連続的な施工をおこなっても差し支えない。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るノンスリップ舗装工法によれば、安価な材料を利用し、簡便にノンスリップ効果の高い舗装をおこなうことができ、しかも自動車のタイヤや歩行者の靴底にやさしく、転倒時にも歩行者の衣服や肌を損傷させることがない安全なノンスリップ舗装を実現できる。
【0025】
さらに、骨材、バインダーともにほぼ無色透明であるので、顔料の添加により、舗装場所の目的や周囲の環境にあわせ、最適な配色の舖装を実現でき、また文字や記号、図柄の塗り込みも可能なので、児童公園、老人施設、福祉施設等の公共施設の通路、中庭、駐車場等幅広い要求のノンスリップ化に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のノンスリップ舗装の一例を示す断面図
【図2】 本発明のノンスリップ舗装の一例を示す部分拡大断面図
【符号の説明】
1 舗装基盤
2 舗装層
2a 高分子系樹脂
2b ガラス微小箔片
3 表面ミルドファイバー凹凸層
3a ミルドファイバー
Claims (1)
- 舗装基盤上に少なくとも高分子系樹脂とガラスの微小箔片をあらかじめ混合した舗装層を施工する工程と、その面上に微小径のガラス繊維を粉砕したミルドファイバーを散布する工程と、前記舗装層が半硬化後もしくは完全硬化後に該舗装層に接着されていない未結合のミルドファイバーを除去する工程とを有することを特徴とするノンスリップ補修工法。
Priority Applications (1)
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JP09580896A JP3706877B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | ノンスリップ舗装工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09580896A JP3706877B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | ノンスリップ舗装工法 |
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JPH09250107A JPH09250107A (ja) | 1997-09-22 |
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Family Applications (1)
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JP09580896A Expired - Fee Related JP3706877B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | ノンスリップ舗装工法 |
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Country | Link |
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1996
- 1996-03-13 JP JP09580896A patent/JP3706877B2/ja not_active Expired - Fee Related
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