JP3706770B2 - 基板メッキ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハなどの基板に電解メッキ液などのメッキ液を供給してメッキ処理を行う基板メッキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来の基板メッキ装置の全体構成を示す図である。
【0003】
この従来の基板メッキ装置は、メッキ層を形成する処理面WFを上方に向けてウエハWを保持する保持機構101を備えている。
【0004】
この保持機構101は、電動モータ102に連動連結されており、鉛直方向の軸芯回りで回転される回転軸103の上部にウエハWよりも大径の円板状のベース部材104が一体回転可能に連結されている。ウエハWは、ベース部材104上に載置されており、またベース部材104の周縁部上に3つ以上設けられた保持部材105がウエハWの周縁部を保持している。
【0005】
ベース部材104は導電性の材料で形成されている。このベース部材104に設けられた回転軸103との連結部104aには、給電ブラシ106によって、保持機構1の回転中でもブラシ給電されるようになっている。なお、回転軸103は絶縁部103aによって上部と下部とが電気的に絶縁されており、給電ブラシ106からの給電が電動モータ102に影響しないように構成されている。
【0006】
各保持部材105は、鉛直方向の軸芯周りで回転可能であり、ウエハWの周縁部を係止する。また、各保持部材105のウエハWを係止する部分には陰電極107が設けられ、この陰電極107(カソード電極)だけが、給電ブラシ106と導通している。ウエハWが各保持部材105に係止されて保持されると、ウエハWの処理面WFと陰電極107とが電気的に接続されてウエハWの処理面WFだけに通電される。
【0007】
保持機構101の上方には、下方が開口され、保持機構101の上部を覆う有蓋円筒状の上部カップ110が設けられている。この上部カップ110は図示しない昇降機構によって上下方向に昇降可能に構成されている。複数の孔121が形成され、保持機構101に保持されたウエハWの処理面WFに対向して配置されるように円板状の陽電極114(アノード電極)が上部カップ110の開口に配設されている。上部カップ110の側壁及び天井面と陽電極114の上面とにより、電解メッキ液を収容するための液保持空間123が形成される。
【0008】
給電ブラシ106は、電源ユニット115の陰極側に接続され、陽電極114は電源ユニット115の陽極側に接続されている。したがって、ウエハWの処理面WFは、陰電極107だけがベース部材104と導通させる導通部(図示省略)、ベース部材104、連結部104a、給電ブラシ106、導線116を介して陰極となり、陽電極114は導線117を介して陽極となるように給電される。
【0009】
また、上部カップ110の天井部分の中央部には電解メッキ液の供給口124が設けられ、この供給口124から、まず、液保持空間123に電解メッキ液が供給される。次に、陽電極114に形成された複数の孔121を介してウエハWの処理面WFに電解メッキ液が供給される。
【0010】
この供給口124には、以下のような電解メッキ液供給機構130により電解メッキ液がウエハWの処理面WFへ供給されるようになっている。
【0011】
すなわち、供給口124には、貯溜タンク131内の電解メッキ液Qを供給するための供給管132が接続されている。供給管132には、上流側から貯溜タンク131内の電解メッキ液Qを送液するポンプ133や開閉弁134が設けられている。また、供給管132の途中には、帰還管135が分岐されている。帰還管135の先端は貯溜タンク131に接続され、帰還管135の途中には開閉弁136が設けられている。
【0012】
また、貯溜タンク131内には、液補充管137が接続されている。貯溜タンク131内の電解メッキ液Qの貯溜量が減少すると、図示しない液補充機構によって液補充管137を介して貯溜タンク131に電解メッキ液が補充される。
【0013】
なお、ウエハWに対するメッキ処理は、電動モータ102を駆動させてウエハWを回転させつつ、陰電極107と陽電極114との間を給電した状態で、陽電極114に形成された複数の孔121から電解メッキ液を直接ウエハWの処理面WFに供給することによって行われる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の基板メッキ装置では、陽電極114に形成された複数の孔121を通して電解メッキ液を直接ウエハWの処理面WFに供給しているので、電解メッキ液の銅イオンの濃度が孔121付近において非常に高くなるとともに孔の形状が上下方向に直線なので孔121の直下に電解メッキ液が多く供給される。また、孔121の電流の集中により電流密度が孔121付近において高くなる。そのため、孔121直下の部分のメッキ層の薄膜が厚くなり、均一な膜厚のメッキ層を得ることができないという問題がある。
【0015】
また、孔121付近の陽電極114が電解メッキ液中へ溶出するので、処理時間とともに孔121が大きくなり、電解メッキ液の孔121からウエハWへ供給される吐出抵抗が小さくなることも均一な膜厚のメッキ層を得ることができない原因となっている。
【0016】
さらに、上部カップ110の天井部分の中央部には電解メッキ液の供給口124が設けられているので、ウエハWの処理面WFの中央部に電解メッキ液が多く供給されてしまうので、ウエハWの表面の中央部分が周辺部分よりメッキ層の薄膜が厚くなってしまうという問題がある。
【0017】
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、基板の処理面に均一な膜厚のメッキ層を形成する基板メッキ装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、基板にメッキ処理を行う基板メッキ装置であって、基板を保持する基板保持手段と、前記基板保持手段に保持された基板を上方から覆うカップと、前記カップ内に設けられ、前記基板保持手段によって保持された基板の上方に基板の処理面に対向して配置された第1電極と、前記基板保持手段に保持された基板に電気的に接続された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間で電流が流れるように給電する給電手段と、前記カップ内において前記基板保持手段と前記第1電極との間に配置され、メッキ液を通す孔を有する第1板状部材と、前記カップ内において前記第1電極と前記第1板状部材との間に配置され、メッキ液を通す孔を有する第2板状部材と、前記基板保持手段に保持された基板の処理面にメッキ液を供給するためのメッキ液供給手段と、を備え、前記カップと前記第2板状部材とによって第1空間が形成され、前記第1空間の下方に、前記カップと前記第1板状部材と前記第2板状部材とによって第2空間が形成され、前記第2空間の下方に、前記カップと前記第1板状部材と前記基板保持手段とによって第3空間が形成され、前記第1電極は、前記第1空間内に配置され、前記メッキ液供給手段は、前記第1空間にメッキ液を供給し、前記第1板状部材の孔の径は、前記第2板状部材の孔の径より小さいことを特徴とする。ここでいう基板保持手段による「基板の保持」には、基板の端部を保持部材によって保持している場合、基板の裏面を吸着保持手段によって吸着保持している場合、基板の裏面を支持部材によって支持している場合等が含まれる。また、第1電極としては陽極が、第2電極として陰極がそれぞれ考えられる。
【0022】
また、本発明は、前記第1電極に装着されたフィルタをさら備えたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、前記第1空間内において、前記第1電極と前記第2板状部材との間にフィルタをさらに備えたことを特徴とする。
【0026】
また、本発明は、前記第1板状部材が、メッキ液を通す孔を複数有しており、前記第1板状部材が有する孔の径が、0.1mm以上1.0mm以下であることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る基板メッキ装置の全体構成を示す図である。
【0028】
この基板メッキ装置は、メッキ層を形成する処理面WFを上方に向けて基板の一種であるウエハWを保持する保持機構1を備えている。
【0029】
この保持機構1は、電動モータ2に連動連結されており、鉛直方向の軸芯周りで回転される回転軸3の上部にウエハWよりも大径の円板状のベース部材4が一体回転可能に連結され、ベース部材4の上面周辺部にウエハWの周縁部を保持する保持部材5が3つ以上設けられている。
【0030】
ベース部材4は、導電性の材料で形成されている。このベース部材4に設けられた回転軸3との連結部4aには、給電ブラシ6によって、保持機構1の回転中でもブラシ給電されるようになっている。なお、回転軸3は絶縁部3aによって上部と下部とが電気的に絶縁されており、給電ブラシ6からの給電が電動モータ2に影響しないように構成されている。
【0031】
各保持部材5は、鉛直方向の軸芯周りで回転可能であり、この軸芯から離れた外周部にウエハWを係止するための凹部5aが形成されている。また、各保持部材5は凹部5aの天井面側に設けられた第2電極である陰電極(カソード電極)7だけが給電ブラシ6と導通するようになっており、ウエハWが各保持部材5に係止されて保持されると、ウエハWの処理面WFと陰電極7とが電気的に接続されてウエハWの処理面WFだけに通電される。
【0032】
保持機構1は、第1昇降機構8によって上下方向に昇降可能である。この第1昇降機構8は、ボールネジなどで構成される周知の1軸方向駆動機構によって実現されている。
【0033】
保持機構1の上方には、下方が開口され、保持機構1の上部を覆う円筒状のカップに相当する上部カップ10が設けられている。この上部カップ10も周知の1軸方向駆動機構によって実現された第2昇降機構11によって上下方向に昇降可能である。第1昇降機構8、第2昇降機構11によって保持機構1と上部カップ10とが近接され、保持機構1のベース部材4の上面と上部カップ10の下端部とが閉じ合わされることにより、保持機構1に保持されたウエハWの上部に電解メッキ液を貯溜するメッキ処理空間12が形成される。なお、上部カップ10の下端部にはシール部材13が設けられ、銅メッキ処理を行うための電解メッキ液などの電解メッキ液を充填する際に、ベース部材4の上面と上部カップ10の下端部との接合部分から電解メッキ液が漏れ出ないようになっている。
【0034】
上部カップ10内上部には、保持機構1に保持されたウエハWの処理面WFに対向して配置されるように円板状の第1電極である陽電極(アノード電極)14が配設されている。この陽電極14の周囲には、0.5μm程度の濾過性能を有するフィルタFが装着されている。なお、フィルタFの代わりにイオン交換膜などの電解メッキ液を通過させる透過膜でもよい。
【0035】
給電ブラシ6は、電源ユニット15の陰極側に接続され、陽電極14は電源ユニット15の陽極側に接続されている。したがって、ウエハWの処理面WFは、陰電極7だけがベース部材4と導通させる導電部(図示省略)、ベース部材4、連結部4a、給電ブラシ6、導線16を介して陰極となり、陽電極14は、導線17を介して陽極となるように給電される。
【0036】
また、以下のような構成により陽電極14の周りの電解メッキ液を保持するための電解メッキ液保持機構20が設けられている。
【0037】
すなわち、まず上部カップ10内には、保持機構1に保持されたウエハWの処理面WFの上方に複数の孔21が形成された板状の第1仕切り板(第1板状部材)22が設けられている。また、第1仕切り板22の上方で、かつ陽電極14の下方に位置させて複数の孔23が形成された第2仕切り板(第2板状部材)24が設けられている。この第1仕切り板22に形成された複数の孔21は微小孔であるが詳細については後述する。また、第2の仕切り板24に形成された複数の孔23は、その径が複数の孔21の径より大きいものである。なお、この実施の形態では、複数の孔にしたが、複数の孔21の径より大きいものだったら、円形に限らず、スリット状のものでもよい。
【0038】
第2仕切り板24の上面と上部カップ10の天井面および側壁とによって第1空間12aが形成される。この第1空間12a内に、陽電極14は収容される。また、第1仕切り板22の上面と第2仕切り板24の下面と上部カップ10の側壁とによって第2空間12bが形成される。さらに、第1仕切り板22の下面とスピンベース4の上面と上部カップ10の側壁とによって第3空間12cが形成される。したがって、メッキ処理空間12は、第1空間12aと第2空間12bと第3空間12cとによって構成されることになる。
【0039】
また、上部カップ10の天井部分に電解メッキ液の供給口25が設けられている。この供給口25から、まず、第1空間12aに電解メッキ液が供給される。次に、第2仕切り板24に形成された孔23を介して第1空間12aから第2空間12b内に電解メッキ液が供給される。さらに、第1仕切り板22に形成された孔21を介して第2空間12bから第3空間12c内に電解メッキ液が供給される。
【0040】
このような構成にすることによって、電解メッキ処理を終えて第1空間12aへの電解メッキ液の供給を停止するとともに、第3空間12c内の電解メッキを排出しても、電解メッキ液の表面張力により、第2空間12b内の電解メッキ液が第1仕切り板22に形成された孔21から下方に排出されることが防止され、陽電極14が第1空間12aの電解メッキ液内に浸漬された状態を常時維持することができる。
【0041】
上部カップ10の天井部分に設けられた電解メッキ液の供給口25には、以下のような電解メッキ液供給機構30により電解メッキ液が供給されるようになっている。
【0042】
すなわち、供給口25は、貯溜タンク31内の電解メッキ液Qを供給する供給管32が接続されている。供給管32には、貯溜タンク31内の電解メッキ液Qを送液するポンプ33、0.05〜0.1μm程度のフィルタ39、及び開閉弁34が設けられているとともに、供給管32の途中には、帰還管35が分岐されている。帰還管35の先端は貯溜タンク31に接続され、帰還管35の途中には開閉弁36が設けられている。
【0043】
基板メッキ装置を稼動している際には、常時ポンプ33を駆動させている。第1空間12a内に電解メッキ液Qを供給しないときには、開閉弁34を開、開閉弁36を閉に切り換えて、供給口25に電解メッキ液Qをすぐに供給できるようにしている。なお、供給管32の一部と帰還管35とを介した電解メッキ液Qの循環中に図示しない温度調整機構により電解メッキ液Qの温度を所定温度範囲に維持するように温調したり、図示しない濃度調整機構により電解メッキ液Qの濃度を所定濃度範囲に維持するようにしてもよい。
【0044】
貯溜タンク31には液補充管37や回収管38も接続されている。貯溜タンク31内の電解メッキ液Qの貯溜量が減少すると、図示しない液補充機構によって液補充管37を介して電解メッキ液Qが貯溜タンク31に補充される。また、後述する液回収部40に形成された電解メッキ液回収部41によって電解メッキ処理中に回収された電解メッキ液Qは回収管38を介して貯溜タンク31へ戻される。
【0045】
保持機構1の周囲には、電解メッキ液回収部41と洗浄液回収部42とが形成されるとともに、電解メッキ液回収部41の回収口43と洗浄液回収部42の回収口44とが上下方向に設けられた液回収部40が固設されている。
【0046】
この液回収部40は、円筒状の内壁45と、円筒状の仕切り壁46と、円筒状の外壁47と、仕切り壁46の上部に設けられた傾斜部48と、外壁47の上部に設けられた傾斜部49とを備えている。内壁45と、仕切り壁46及び傾斜部48の内側面とによって囲まれる空間が洗浄液回収部42となり、仕切り壁46及び傾斜部48の外側面と、外壁47及び傾斜部49とによって囲まれる空間が電解メッキ液回収部41となっている。また、内壁45の上端部と傾斜部48の先端部との間の開口が洗浄液回収部42の回収口44となり、傾斜部48の先端部と傾斜部49の先端部との間の開口が電解メッキ液回収部41の回収口43となっている。
【0047】
電解メッキ処理時は、第1昇降機構8によって液回収部40に対して保持機構1が昇降されて液回収部40に形成された電解メッキ液回収部41の回収口43を保持機構1の周囲に位置させ、保持機構1及び保持機構1によって保持されたウエハWの回転に伴って保持機構1及びウエハWの周囲に飛散される電解メッキ液Qが電解メッキ液回収部41の回収口43を介して傾斜部49の内側面で受け止められ、電解メッキ液回収部41に回収される。なお、電解メッキ液回収部41の底部には、回収管38に接続された液排出口50が設けられ、電解メッキ液回収部41で回収された電解メッキ液Qは液排出口50、回収管38を介して貯溜タンク31へ戻される。
【0048】
また、洗浄処理時と乾燥処理時は、第1昇降機構8によって液回収部40に対して保持機構1が昇降されて液回収部40に形成された洗浄液回収部42の回収口44を保持機構1の周囲に位置させ、保持機構1及びウエハWの回転に伴って保持機構1及びウエハWの周囲に飛散される洗浄液が洗浄液回収部42の回収口44を介して傾斜部48の内側面で受け止められ、洗浄液回収部42で回収される。なお、洗浄液回収部42の底部には、廃棄管51に接続された液排出口52が設けられ、洗浄液回収部42で回収された洗浄液は液排出口52、廃棄管51を介して廃棄される。
【0049】
保持機構1に保持されたウエハWの上方であって、離間された保持機構1と上部カップ10との間の防滴位置に位置されて上方から保持機構1に保持されたウエハWへの電解メッキ液Qの滴下を防止する円板状の防滴部材60と、防滴位置とそこから外れた待機位置(図1に示す防滴部材60の位置)との間で防滴部材60を移動させる移動機構61とを備えている。
【0050】
防滴部材60は、防滴位置に位置しているときには水平姿勢をとり、待機位置に位置しているときには起立姿勢をとる。このような姿勢転換を伴う防滴部材60の移動を行う移動機構61は、図2(a)に示すような構成で実現することができる。
【0051】
すなわち、固定フレームに取り付けられた回転軸62、63に回転自在に連結された支持部材64、65の基端部に防滴部材60が支持されている。そして、支持部材65の先端部には、エアシリンダ66のロッド67が連結されていて、エアシリンダ66のロッド67を伸縮させることにより、図2(b)に示すように、姿勢転換を伴う防滴部材60の移動が行われる。
【0052】
このように防滴部材60が待機位置に位置しているときは起立姿勢をとるように構成したことにより、基板メッキ装置のフットプリントを小さくすることができる。
【0053】
防滴部材60の下部には、保持機構1に保持されたウエハWに洗浄液を供給する洗浄液供給ノズル70が設けられている。洗浄液供給ノズル70には、洗浄液供給管71を介して図示しない洗浄液供給源から洗浄液が供給される。洗浄液供給ノズル70からの洗浄液の供給とその停止の切換えは、洗浄液供給管71に設けられた開閉弁72の開閉によって行われる。
【0054】
この基板メッキ装置の各部の制御は図示を省略した制御部によって行われる。この制御部は各部を制御し基板メッキ装置を作動させてウエハWの処理面WFにメッキ層を形成する。
【0055】
図3は、第1仕切り板の平面図である。この第1仕切り板22は、上述したように複数の孔21を有しており、その孔径は第2空間12b内の電解メッキ液が孔21から第3空間12cへ排出されないような電解メッキ液の表面張力が得られる孔径とする。この孔径は、電解メッキ液の粘度や第1仕切り板22の材質等に応じて設定されるが、孔径を0.1mm以上1.0mm以下にすれば、確実に電解メッキ液の表面張力が得られる。この孔径を0.1mm未満にすると、孔21に電解メッキ液が通らなくなり、孔径を1.0mmを超えるものにすると、電解メッキ液の表面張力が得られないようになるからである。第2空間12b内の電解メッキ液が第1仕切り板22に形成された孔21から下方に排出されることが防止され、陽電極14が電解メッキ液内に浸漬された状態を常時維持することができる。
【0056】
以上の構成より明らかなように、この発明の実施の態様によれば、以下のような効果が得られる。
【0057】
一旦供給口25から第1空間12aに電解メッキ液が供給された後、第2仕切り板24の孔23を介して第2空間12bへ供給され、さらに第1仕切り板22の孔21を介して第3空間12c内へ電解メッキ液を供給して保持機構1に保持されたウエハWの処理面WFに供給しているので、電解メッキ液の銅イオンの濃度などの影響を受けることはなく、電解メッキ液を充分に分散してウエハWの処理面WFに電解メッキ液を供給できる。
【0058】
また、第1仕切り板22及び第2仕切り板24は、陽電極14と保持機構1に保持されたウエハWとの間に設けられているので、この第1仕切り板22及び第2仕切り板24で電流のショートパスを防止でき、電流密度を均一にすることができる。その結果、ウエハWの処理面WFに均一な膜厚のメッキ層を形成することができる。
【0059】
また、第1仕切り板22の複数の孔21の径は、第2仕切り板24の複数の孔23の径より小さいので、第2仕切り板24の複数の孔23で1次的に電解メッキ液の上から下への流れが均一になり、さらに第1仕切り板22の複数の孔21で2次的に電解メッキ液の上から下への流れが均一になり、その結果、ウエハWの処理面WFに均一な膜厚のメッキ層をさらに確実に形成することができる。
【0060】
また、陽電極14にフィルタまたはイオン交換膜などのような透過膜を装着しているので、陽電極14の溶解物であるスライムがウエハWの処理面WFに供給されるのを防止することができる。したがって、ウエハWの処理面WFにスライムの付着、もしくは陽電極14に吸着している電解メッキ液中の添加剤等の一時的な大量離脱が原因の離脱成分の付着による膜質の悪化を防止することができる。
【0061】
また、保持機構1及び保持機構1によって保持されたウエハWを回転させながら電解メッキ処理を行うので、ウエハWの回転によって、ウエハWの処理面WF上のウエハWの中心から周囲へ向かう電解メッキ液Qの流れが形成され、保持機構1に保持されたウエハWの処理面WF上に形成される境界層を薄く、かつ均一にすることができ、ウエハWの処理面WFにメッキ層形成イオンが移動し易くなり、ウエハWの処理面WFへのメッキ層形成イオンの移動を均一化できる。したがって、メッキ層の形成に要する時間を短縮できるとともに、均一なメッキ層をウエハWの処理面WFに形成することができる。
【0062】
また、陽電極14の周囲の電解メッキ液Qを保持する電解メッキ液保持機構20を備えたので、陽電極14が電解メッキ液Q内に浸漬された状態を常時維持することができる。したがって、陽電極14が大気にさらされることを防止でき、陽電極14の表面に形成された被膜層が流れ出たり変質したりすることなどを防止できて、再現性のある電解メッキ処理を実施することができる。
【0063】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、以下のような実施の形態も可能である。
【0064】
図4は、本発明の別の実施の形態に係る基板メッキ装置の上部カップを示す図である。図4においては、上述した図1に示す内容と重複する部分については一部省略している。
【0065】
上述した図1に示すものと比較して、大きくこと異なるのはフィルタFが設けられている位置等である。
【0066】
すなわち、図4に示すように、上部カップ10内の第1空間12aに、0.5μm程度の濾過性能を有するフィルタFが設けられている。なお、フィルタFの代わりにイオン交換膜などの電解メッキ液を通過する透過膜でもよい。
【0067】
以上の構成より明らかなように、本発明の別の実施の態様によれば、以下のような効果が得られる。
【0068】
一旦供給口25から第1空間12aに電解メッキ液が供給された後、第1空間12a内に設けられたフィルタFを通過し、第2仕切り板24の孔23を介して第2空間12bへ供給され、第1仕切り板22の孔21を介して第3空間12c内へ電解メッキ液を供給して保持機構1に保持されたウエハWの処理面WFに供給しているので、電解メッキ液の銅イオンの濃度などの影響を受けることはなく、電解メッキ液を充分に分散してウエハWの処理面WFに電解メッキ液を供給できる。
【0069】
また、第1仕切り板22及び第2仕切り板24は、陽電極14と保持機構1に保持されたウエハWとの間に設けられているので、この第1仕切り板22及び第2仕切り板24で電流のショートパスを防止でき、電流密度を均一にすることができる。その結果、ウエハWの処理面WFに均一な膜厚のメッキ層を形成することができる。
【0070】
また、第1空間12aにフィルタまたはイオン交換膜などのような透過膜を装着しているので、陽電極14の溶解物であるスライムがウエハWの処理面WFに供給されるのを防止することができる。したがって、ウエハWの処理面WFにスライムの付着、もしくは陽電極14に吸着している電解メッキ液中の添加剤等の一時的な大量離脱が原因の離脱成分の付着による膜質の悪化を防止することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、カップ内において基板保持手段と第1電極との間に、メッキ液を通す孔を有する複数の板状部材を配置しているので、この複数の板状部材の孔により、基板の処理面に均一な膜厚のメッキ層を形成できる。
【0072】
また、本発明によれば、基板保持手段と第1電極との間に、メッキ液を通す孔を有する複数の板状部材を配置しているので、この複数の板状部材の孔により、基板の処理面に均一な膜厚のメッキ層を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る基板メッキ装置の全体構成を示す図である。
【図2】移動機構の一例を示す図である。
【図3】第1仕切り板の平面図である。
【図4】本発明の別の実施の形態に係る基板メッキ装置の上部カップを示す図である。
【図5】従来の基板メッキ装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1 保持機構
5 保持部材
7 陰電極(カソード電極)
10 上部カップ
12 メッキ処理空間
12a 第1空間
12b 第2空間
12c 第3空間
14 陽電極(アノード電極)
15 電源ユニット
16 導線
17 導線
20 メッキ液保持機構
21 孔
22 第1仕切り板
23 孔
24 第2仕切り板
25 供給口
F フィルタ
Q 電解メッキ液
W ウエハ
WF 処理面
Claims (4)
- 基板にメッキ処理を行う基板メッキ装置であって、
基板を保持する基板保持手段と、
前記基板保持手段に保持された基板を上方から覆うカップと、
前記カップ内に設けられ、前記基板保持手段によって保持された基板の上方に基板の処理面に対向して配置された第1電極と、
前記基板保持手段に保持された基板に電気的に接続された第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間で電流が流れるように給電する給電手段と、
前記カップ内において前記基板保持手段と前記第1電極との間に配置され、メッキ液を通す孔を有する第1板状部材と、
前記カップ内において前記第1電極と前記第1板状部材との間に配置され、メッキ液を通す孔を有する第2板状部材と、
前記基板保持手段に保持された基板の処理面にメッキ液を供給するためのメッキ液供給手段と、
を備え、
前記カップと前記第2板状部材とによって第1空間が形成され、
前記第1空間の下方に、前記カップと前記第1板状部材と前記第2板状部材とによって第2空間が形成され、
前記第2空間の下方に、前記カップと前記第1板状部材と前記基板保持手段とによって第3空間が形成され、
前記第1電極は、前記第1空間内に配置され、
前記メッキ液供給手段は、前記第1空間にメッキ液を供給し、
前記第1板状部材の孔の径は、前記第2板状部材の孔の径より小さいことを特徴とする基板メッキ装置。 - 請求項1に記載の基板メッキ装置であって、
前記第1電極に装着されたフィルタをさらに備えたことを特徴とする基板メッキ装置。 - 請求項1に記載の基板メッキ装置であって、
前記第1空間内において、前記第1電極と前記第2板状部材との間にフィルタをさらに備えたことを特徴とする基板メッキ装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の基板メッキ装置であって、
前記第1板状部材は、メッキ液を通す孔を複数有しており、
前記第1板状部材が有する孔の径は、0.1mm以上1.0mm以下であることを特徴とする基板メッキ装置。
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