JP3706692B2 - ディスクパッドの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に使用されるブレ−キ用ディスクパッド及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは防水性、防錆性が優れたディスクパッド及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両に使用されるディスクブレ−キは、車輪と共に回転するロ−タ−の両側から挟むようにディスクパッドを押圧してロ−タ−の回転を減速または停止する構造になっている。自動車のディスクパッドは主に摩擦材と裏金から構成されており、裏金のほとんどは図1に示すようにボス穴と呼ばれる貫通穴が設けられ、摩擦材の一部がこの貫通穴に入り込むような構造になっている。これはブレ−キ制動時に、摩擦面と平行方向に発生する剪断力に充分耐えられるように摩擦材と裏金の接着強度を強化したものである。
【0003】
摩擦材を製造するに当たっては、成型工程において一体成型法では金型の底に貫通穴を有する裏金を設置した後、摩擦材原料を金型内に投入し加熱加圧成型することによりディスクパッドを製造する方法が多く行なわれている。また、予備成型を行なう場合でも同様に金型の底に貫通穴を有する裏金を設置した後、摩擦材原料を金型内に投入し加圧して予備成型品を製造し、その後加熱加圧成型を行ないディスクパッドを製造している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
摩擦材は摩擦摩耗性能、対面攻撃性等が良好になるように、また鳴き発生が少なくなるように考慮され、気孔率(空隙率)に関しては通常5〜20%程度になるように製造されている。しかし上述のような従来の成型方法では貫通穴付近の摩擦材は成型の際に充分圧力が行き届かないことが多く気孔率が大きくなる傾向がある。従って雨天や洗車等にはディスクパットの貫通穴から水が入りやすくなっている。
【0005】
裏金は通常鋳鉄を用いて製造されており、また摩擦材の基材にも金属粉末や金属繊維が使用されることが多いため、水が貫通穴から入り込むと錆びて摩擦材と裏金の接着強度が低下するおそれがある。従って本発明が解決しようとする課題は自動車等の車両に使用されるブレ−キ用ディスクパッドにおいて防水性、防錆性が優れたディスクパット及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決することを目的として成されたもので、その構成は
(1)外周に突起を有する貫通穴のない裏金に側面の一部が該突起に係合する柱状形状の成型を施した摩擦材をはめこむことにより、裏金と摩擦材を結合する、自動車の車両に使用されるブレーキ用ディスクパッドの製造方法において、摩擦材は、摩擦材とこれに隣接する摩擦材の間に薄い仕切りを設けて、多数の摩擦材を1回の成型で製造したものであることを特徴とする、ディスクパッドの製造方法、である。
【0007】
即ち、本発明の発明者は、防水性、防錆性が優れたディスクパットを得ることを目的として研究を重ねた結果、裏金を貫通穴がなくかつ外周に突起を有するものとし、摩擦材を柱状形状として、摩擦材を裏金の突起にはめ込むことによりこれらを一体化してディスクパットを製造すれば上記目的を達成できることを知得して本発明を成し遂げたのである。裏金の貫通穴をなくした理由は防水性、防錆性を向上させるためであり、裏金前面の外周に突起を設けた理由は摩擦材と裏金の接着強度を強化してブレ−キ制動による剪断力に耐えられるようにしたためである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明ディスクパットの構成について図面を参照して詳細に説明する。
図2は本発明ディスクパットの一例であり、上の図はディスクパットの平面図、下の図はディスクパットの側面図である。また図2において、1は摩擦材、2はバックプレ−ト、3は突起を示している。図2は突起が裏金の外周全体に設けられているディスクパットの例を示しているが、該突起は外周の一部分とすることも可能である。また突起は裏金本体に対し垂直で、高さが0.5〜2mmであることが望ましく、0.5mmより低い場合は摩擦材と裏金の接着強度が低くなるおそれがあり、2mmより高くしても接着強度向上の効果は少なく使用できる摩擦材の厚みが少なくなる。
【0009】
摩擦材の形状は、製造に使用するための器具を簡単なものにするために、或いは製造工程を単純なものにするために、凹凸のない単純な形状とすることが望ましい。本発明において摩擦材の形状は柱状形状であることが必要であり、摩擦面及び摩擦面と反対側の裏金と接する面は凹凸がないことが必須の条件である。また摩擦材の摩擦面と反対側の裏金と接する面は平行で、これらの面と側面は垂直であることも必須の条件である。
【0010】
次に本発明ディスクパットの製造方法について詳細に説明する。
摩擦材の混合工程については、摩擦材原料をレディゲミキサ−、アイリッヒミキサ−、ヘンシェルミキサ−等の混合機により均一に混合すればよく、従来行なわれている方法を用いることができる。次の成型工程については、従来行なわれている方法で予備成型、加熱加圧成型が可能であるが、他にも以下のような便利な成型方法が可能である。
【0011】
即ち、本発明ディスクパットの摩擦材の形状は、裏金の貫通穴に摩擦材の一部を埋め込む必要がないので、従来のように裏金と接する面に貫通穴に対応する凸状形状の突起を設ける必要がない。従って、従来加熱加圧成型においてはほとんど必須であった摩擦材と裏金の一体化を必ずしも該工程で行なう必要がない。例えば図3のように多数の摩擦材を1回の成型で製造し、これを各々分離して裏金と一体化すればよい。摩擦材とこれに隣接する摩擦材の間には例えば薄い仕切を設けておくと便利である。
【0012】
従来の摩擦材の形状では突起があるために多数の摩擦材を1回の成型で製造することは困難であったのに対して、本発明ディスクパットの製造方法では上記のように作業能率を向上させることができる。また、貫通穴がないので成型の際、均等に加圧され気孔率が均一な摩擦材を得ることができるので摩擦摩耗性能が向上することが期待できる。
【0013】
熱処理工程については、従来のように摩擦材と裏金を接着してから熱処理を行なうことが可能である。また、成型工程を経た摩擦材を熱処理中に接着材を介して接着することも可能であるし、また成型工程を経た摩擦材を熱処理した後、裏金と接着することも可能である。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明ディスクパッドは、外周に突起を有する貫通穴のない裏金と側面の一部が該突起に係合した柱状形状の摩擦材により構成されたものであり、防水性、防錆性を向上することができるので、自動車等の車両のブレ−キ用ディスクパッドとして好適である。また本発明ディスクパッドの製造方法は、外周に突起を有する貫通穴のない裏金に側面の一部が該突起に係合する柱状形状の成型を施した摩擦材をはめ込むことにより裏金と摩擦材を結合する方法であり、作業能率を向上させることが期待できるので自動車等の車両のブレ−キ用ディスクパッドの製造方法として好適である。
【0015】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のディスクパッドの一例を示す説明図。
【図2】本発明のディスクパットの一例を示す説明図。
【図3】本発明に用いる摩擦材の成型品の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 摩擦材
2 バックプレ−ト
3 突起
4 貫通穴
Claims (1)
- 外周に突起を有する貫通穴のない裏金に側面の一部が該突起に係合する柱状形状の成型を施した摩擦材をはめこむことにより、裏金と摩擦材を結合する、自動車の車両に使用されるブレーキ用ディスクパッドの製造方法において、摩擦材は、摩擦材とこれに隣接する摩擦材の間に薄い仕切りを設けて、多数の摩擦材を1回の成型で製造したものであることを特徴とする、ディスクパッドの製造方法。
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JP23999496A JP3706692B2 (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | ディスクパッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP23999496A JP3706692B2 (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | ディスクパッドの製造方法 |
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JPH1061700A JPH1061700A (ja) | 1998-03-06 |
JP3706692B2 true JP3706692B2 (ja) | 2005-10-12 |
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JP23999496A Expired - Fee Related JP3706692B2 (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | ディスクパッドの製造方法 |
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JP (1) | JP3706692B2 (ja) |
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1996
- 1996-08-23 JP JP23999496A patent/JP3706692B2/ja not_active Expired - Fee Related
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