JP3705716B2 - 換気機能付き浴室乾燥装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、換気部が、固定設置される浴室乾燥装置本体の横側部に当て付けた状態で、締め付け手段により、前記浴室乾燥装置本体の横側部に片持ち状に取り付けられるように構成された換気機能付き浴室乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる換気機能付き浴室乾燥装置(以下、単に浴室乾燥装置と記載する場合がある)は、浴室乾燥装置本体(以下、単に装置本体と記載する場合がある)を固定設置し、換気部を、固定設置された装置本体における換気部取り付け用の横側部に当て付けた状態で、締め付け手段により、装置本体の横側部に片持ち状に取り付けるように構成したものである。
例えば、装置本体は、建物のスラブ面とユニットバスの天井部との間において、ユニットバスの天井部の取り付け用開口部を通して浴室内に臨む状態で、スラブ面に埋め込み固定された複数の吊り下げボルトにて吊り下げ支持する構成としてある。
換気部は、装置本体の横側部に片持ち状に取り付けるが、換気部の取り付け作業は、ユニットバスの天井部に形成された点検用開口部を通じて行う。
【0003】
換気部を装置本体の横側部に取り付ける換気部取り付け構成として、従来は、以下のような構成としていた。
即ち、締め付け手段を構成するボルトを挿通するためのボルト挿通孔を換気部に形成し、そのボルトを螺着するネジ孔を装置本体の横側部に形成し、ボルトをボルト挿通孔に挿通した状態でネジ孔に締め付けることにより、換気部を装置本体の横側部に取り付ける構成としてある。
ボルト挿通孔は、下方側に位置して、ボルトのボルト頭部を挿通可能な大幅部と、上方側に位置して、ボルト頭部の挿通が不可能で且つボルトの棒状のネジ部を挿通可能な小幅部が連なった、所謂、だるま状の挿通孔に形成してある。
そして、換気部を装置本体の横側部に取り付ける作業は、以下のように行う。予め、ボルトを、装置本体のネジ孔に、装置本体の側面部とボルト頭部との間に隙間が形成される状態で緩く螺着しておき、そのように緩く螺着したボルトに、換気部のだるま状のボルト挿通孔を通して、ボルトの棒状ネジ部をボルト挿通孔の小幅部に係合させることにより、換気部を仮に装置本体に支持し、続いて、ボルトを締め付けることにより、換気部を装置本体に取り付ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来では、装置本体の横側部に緩く螺着したボルトに、換気部のだるま状のボルト挿通孔を通すことにより、換気部を仮に装置本体に支持した仮止め状態では、換気部は、装置本体側とは反対側が下がった前下がり状態で装置本体に支持されている状態となっているので、ボルトを更に締め付けるには、例えば、片方の手で換気部を持ち上げた状態で他方の手でボルトを締め付ける必要がある。又、換気部が前下がり状態になるのを抑制するために、ボルトを螺着するときにボルト頭部と装置本体の側面部との隙間を極力狭くするようにすると、ボルトをボルト挿通孔の小幅部に係合させる作業が行いにくくなる。
従って、従来では、換気部を装置本体に取り付ける作業の作業性が悪かった。
例えば、ユニットバスの天井部に形成された狭い点検用開口部を通じて、換気部の取り付け作業を行う場合は、特に作業性が悪かった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、換気部を浴室乾燥装置本体に取り付ける構成を改善して、換気部の取り付け作業の作業性を向上することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の特徴構成は、前記浴室乾燥装置本体側及び前記換気部側の夫々に、係合状態において、前記換気部を前記浴室乾燥装置本体に対してその横側部に当て付けた状態に保持する本体側係合部及び換気部側係合部が係合自在に設けられ
前記換気部側係合部は、前記浴室乾燥装置本体に対する前記換気部の前後方向の位置及び上下方向の位置を規制するように前記本体側係合部に係合する引っ掛け部、及び、前記浴室乾燥装置本体に対する前記換気部の左右方向の位置を規制するように前記本体側係合部に係合する横規制部を備えて構成され、
前記本体側係合部及び換気部側係合部は、その係合状態において、前記浴室乾燥装置本体に対する前記換気部の位置を、前後、上下並びに左右方向において規制した状態で係合して、前記換気部を前記浴室乾燥装置本体に対してその横側部に当て付けた状態で保持するように構成されていることにある。
【0007】
請求項1に記載の特徴構成によれば、換気部を、それに設けられた換気部側係合部が浴室乾燥装置本体側に設けられた本体側係合部に係合する状態で配置させると、換気部は浴室乾燥装置本体に対してその横側部に当て付けられ状態に保持される。その状態で、締め付け手段を構成するボルトを、換気部に形成されたボルト挿通孔に挿通して、装置本体のネジ孔に螺着する作業を行うに当たっては、従来必要としていた、前下がり状態の換気部を持ち上げるといった作業が不要となる。
従って、換気部を浴室乾燥装置本体に取り付ける作業が簡単になり、その作業性を向上することができるようになった。
又、換気部を、それに設けられた換気部側係合部が浴室乾燥装置本体側に設けられた本体側係合部に係合する状態で配置させると、換気部は、浴室乾燥装置本体に対してその横側部に当て付けられ状態に保持されると共に、浴室乾燥装置本体に対する適切な位置に位置することになる。
そこで、締め付け手段を構成するボルトを、換気部のボルト挿通孔に挿通して、装置本体のネジ孔に螺着する作業を行うに当たって、換気部側係合部と本体側係合部とを係合させた状態で、ボルト挿通孔とネジ孔とが重なった状態となっているので、浴室乾燥装置本体に対する換気部の位置調節が不要となる。
従って、換気部を浴室乾燥装置本体に取り付ける作業の作業性を一層向上することができるようになった。
【0010】
〔請求項記載の発明〕
請求項に記載の特徴構成は、前記換気部側係合部を構成する係合部材が、前記換気部に設けられた下向き開口の凹部に挿脱自在な凸部を上端部に備え、且つ、締結手段にて前記換気部に締結される締結用固定部を下端部に備えるように構成されて、前記換気部に対して着脱自在に取り付けられるように構成されていることにある。
【0011】
請求項に記載の特徴構成によれば、換気部側係合部を構成する係合部材は、その上端部の凸部を換気部に設けられた下向き開口の凹部に挿入した状態で、下端部の締結用固定部を締結手段にて換気部に締結することにより、換気部に取り付けることができ、又、締結手段による締結を解除することにより、換気部から取り外すことができる。例えば、締結手段を構成する1本のボルトの操作により、換気部に対する係合部材の着脱が可能となる。
従って、換気部側係合部を構成する係合部材を換気部に対して着脱自在に取り付けられるように構成するに当たって、その着脱作業を簡略化することができるようになった。
【0012】
〔請求項記載の発明〕
請求項に記載の特徴構成は、前記換気部側係合部を構成する前記係合部材が、前記換気部に、その横側方に突出する状態で取り付けられるように構成され、
その係合部材に、前記締め付け手段を構成するボルトを挿通するボルト挿通孔が設けられ、
前記浴室乾燥装置本体に、前記ボルトが螺着可能なネジ孔が、前記本体側係合部と前記換気部側係合部との係合状態において、前記ボルト挿通孔に重なるように設けられていることにある。
【0013】
請求項に記載の特徴構成によれば、換気部側係合部を構成する係合部材が、換気部にその横側方に突出する状態で取り付けられ、本体側係合部と換気部側係合部との係合状態においては、係合部材に設けられたボルト挿通孔と、浴室乾燥装置本体に設けられたネジ孔とが重なっている。そこで、ボルトをネジ孔に螺着する作業を行うに当たって、換気部がその作業の邪魔になるのを抑制することができるので、ボルトを簡単に螺着することができる。
従って、換気部を浴室乾燥装置本体に取り付ける作業の作業性を更に向上することができるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図5に示すように、換気機能付き浴室乾燥装置には、浴室BRの天井部に設置されて浴室BRの乾燥や暖房を行う浴室乾燥ユニット(装置本体に相当する)M2と、その浴室乾燥ユニットM2の横側部に当て付けた状態で、ボルト式の締め付け手段C1により、浴室乾燥ユニットM2の横側部に片持ち状に取り付けられて、浴室BR、トイレTR及び脱衣室DRを換気する換気ユニット (換気部に相当する)M1を備えてある。
【0015】
浴室乾燥装置は、浴室BRの天井部において、建物のスラブ面SbとユニットバスUbの天井部との間に設置する構成にしてある。ユニットバスUbの天井部には、浴室乾燥装置を取り付けるための取り付け用開口部K1と、浴室乾燥装置を点検するための点検用開口部K2を形成してあり、点検用開口部K2は、通常は、開閉自在な蓋体Dにて閉じられている。
そして、浴室乾燥ユニットM2は、換気ユニットM1の取り付け用の横側部が点検用開口部K2側を向く姿勢で、取り付け用開口部K1を通して浴室内に臨む状態で設置し、浴室乾燥ユニットM2に取り付けた複数のブラケット11と、スラブ面Sbに埋め込み固定された4本の吊り下げボルト12とにより吊り下げ支持する構成としてある。
換気ユニットM1は、浴室乾燥ユニットM2の横側部に片持ち状に取り付けるが、その取り付け作業は、点検用開口部K2を通じて行う。
【0016】
図1、図5及び図7に示すように、浴室乾燥ユニットM2は、下方側が開口し、一側面に換気空気排出用の排気用接続口2を備えたケーシング1と、吸込み部3及び吹出し部4を備えてケーシング1の下方側を閉じるように配置されるグリル板5を備えている。
ケーシング1内部には、吸込み部3と吹出し部4とを接続する循環風路6を区画形成し、排気用連通口2は、吸込み部3から吹出し部4に至る循環風路6の経路の途中で、循環風路6に連通するように形成してある。
循環風路6の内部に、吸込み部3に吸気作用すると共に、吸込み空気を吹出し部4及び排気用連通口2に送るように通風作用する循環用ファン7と、循環風路6を通流する空気を加熱する熱交換器8を設けてある。熱交換器8には、外部熱源機(図示せず)から温水を循環供給するための温水循環路9を接続すると共に、その温水循環路9には、熱交換器8への温水の供給を断続する熱動弁10を設けてある。
【0017】
図1、図5及び図9に示すように、換気ユニットM1は、上方が開口したU字状の下枠13、その下枠13に対して着脱自在に構成された天板14、及び、下枠13と天板14にて形成される一方の開口部を閉じる状態に、シール材35を介在させた状態でビスにて取り付けられる背板16等にて構成する換気用ファンケーシング17を備えている。
換気用ファンケーシング17を構成する下枠13の一方の側面に2個の他室用吸気口19を設け、他方の側面に排気口21を設けてある。
換気用ファン24を、換気用ファンケーシング17を構成する天板14に取り付けることにより、換気用ファンケーシング17内に収納して、換気用ファン24を換気用ファンケーシング17内に吸気作用させ、更に、吸引空気を排気口21から排出するように、換気用ファン24の吐出口を排気口21に接続してある。
【0018】
詳細は後述するが、浴室用吸気口23を設けた接続板15を、その浴室用吸気口23が浴室乾燥ユニットM2のケーシング1に設けた排気用接続口2に重なって連通する状態で、浴室乾燥ユニットM2に取り付け、換気用ファンケーシング17を、背板16を取り付けた側とは反対側を接続板15に当て付けた状態で、ボルト式の締め付け手段C1により、浴室乾燥ユニットM2の横側部に片持ち状態で取り付ける。
【0019】
尚、背板16は、下枠13と天板14にて形成される両側の開口部のいずれにも取り付けられるように構成してあり、そのように背板16を取り付けた換気用ファンケーシング17を、背板16を取り付けた側とは反対側を接続板15に当て付けた状態で、浴室乾燥ユニットM2の横側部に取り付けられるように構成して、換気ユニットM1を、取り付け向きを選択して、浴室乾燥ユニットM2に取り付けられるように構成してある。
【0020】
各他室用吸気口19には、上下方向の移動操作により、他室用吸気口19の開口量を調節するダンパ36を上下移動操作自在に設けてある。
各他室用吸気口19には、筒状のダクト接続部20を介して、脱衣室DR及びトイレTR夫々に接続される吸気ダクト37を接続し、排気口21には、筒状のダクト接続部22を介して、屋外に延設される排気ダクト38を接続し、もって、浴室乾燥ユニットM2を介して浴室BRを換気すると共に、吸気ダクト37を通じて、脱衣室DR及びトイレTRを換気するように構成してある。
【0021】
図5、図8及び図10に示すように、前板15に設けた浴室用吸気口23の上縁には、浴室乾燥ユニットM2側に突出する舌片27を設け、その舌片27に対して、矩形枠状の保持枠28を複数のビス29にて着脱自在に取り付け、その保持枠28に、横軸芯周りの揺動により浴室用吸気口23を開閉するシャッタ板30を設けてある。
説明を加えると、保持枠28の上下方向の略中央部に、横向きの軸体32を枢支し、その横軸体32に対して、シャッタ板30を、浴室用吸気口23を閉じる縦向き姿勢に付勢される状態で揺動自在なように略中央部にて取り付け、更に、保持枠28の上部には、シャッタ板30が縦向き姿勢になった状態で通電によりシャッタ板30の上端部に吸着してシャッタ板30を縦向き姿勢に保持する電磁石34を設けてある。
【0022】
電磁石34は、浴室乾燥ユニットM2側から見て、シャッタ板30の裏側の面の上端部に吸着するように配置して、電磁石34が浴室BRの湿気に晒されるのを抑制して、耐久性の向上を図っている。
シャッタ板30は、電磁石34が非通電状態となった状態で、換気用ファン24の吸気作用により、下方側が換気ユニットM1側に揺動して横向き姿勢になって、浴室用吸気口23を開く(図6参照)。
シャッタ板30は、縦向き姿勢になった閉じ状態で、下方側部分が上方側部分よりも換気ユニットM1側に位置するように、側面視で「く」の字形状に屈曲させてあり、閉じ方向にモーメント力がかかるようにして、閉じ作動がスムーズになるようにしてある。
【0023】
次に、図8ないし図13に基づいて、換気ユニットM1を、浴室乾燥ユニットM2の横側部に当て付けた状態で、接続板15に設けたネジ孔15aとそのネジ孔15aに螺着されるボルト51から成るボルト式の締め付け手段C1により、浴室乾燥ユニットM2の横側部に片持ち状に取り付けるための構成について説明する。
本発明においては、浴室乾燥ユニットM2の側及び換気ユニットM1の側の夫々に、係合状態において、換気ユニットM1を浴室乾燥ユニットM2に対してその横側部に当て付けた状態に保持する本体側係合部H2及び換気部側係合部H1を係合自在に設けてある。
【0024】
本体側係合部H2として機能させる接続板15は、その浴室用吸気口23が浴室乾燥ユニットM2のケーシング1に設けた排気用接続口2に重なって連通する状態で、ブラケット26を介して複数のビス25により浴室乾燥ユニットM2に取り付ける。
【0025】
換気部側係合部H1を構成する係合部材として、換気ユニットM1の左側方に突出する状態で、換気ユニットM1の左端に着脱自在に取り付け可能な左用係合部材40Lと、換気ユニットM1の右側方に突出する状態で、換気ユニットM1の右端に着脱自在に取り付け可能な右用係合部材40Rとを設けてある。
各係合部材40L,40Rの上端には、接続板15の上端の厚さと同一又はわずかに広い幅を有して、接続板15の上端に下方向きに外嵌される下向き開口の引っ掛け部41を備えてある。又、各係合部材40L,40Rには、その上端側に位置させて、ボルト式の締め付け手段C1を構成するボルト51を挿通するためのだるま状のボルト挿通孔42を設け、下端側に位置させて、ボルト51を挿通するための長円状のボルト挿通孔43を設けてある。だるま状のボルト挿通孔43は、下方側に位置して、ボルト51のボルト頭部を挿通可能な大幅部と、上方側に位置して、ボルト頭部の挿通が不可能で且つボルト51の棒状のネジ部を挿通可能な小幅部が連なった状態の、だるま形状に形成してある。
【0026】
左用係合部材40Lには、平面視において、左側方に延びると共に、前方に直角に屈曲する横規制部44を設け、右用係合部材40Rには、平面視において、右側方に延びると共に、前方に直角に屈曲する横規制部44を設けてある。
【0027】
そして、左用係合部材40L及び右用係合部材40Rを、それらの横規制部44の内側同士の間隔が、接続板15の横幅と同一又はわずかに広くなる状態で、換気ユニットM1の換気用ファンケーシング17を構成する下枠13に取り付ける。
各係合部材40L,40Rには、換気用ファンケーシング17を構成する下枠13に設けられた下向き開口の凹部13aに挿脱自在な凸部45を上端部に備え、且つ、下枠13に形成されたネジ穴13bとそのネジ穴13bに螺着されるボルト52からなるボルト式の締結手段C2にて換気ユニットM1に締結される締結用舌片(締結用固定部に相当する)46を下端部に備えるように構成し、その締結用舌片55には、ボルト挿通用のボルト挿通孔46aを形成してある。
そして、各係合部材40L,40Rを、夫々の凸部45を下枠13の凹部13aに挿入した状態で配置し、ボルト52を締結用舌片46のボルト挿通孔46aに挿通して、ネジ穴13bに螺着することにより、締結用舌片46を下枠13に締結して、係合部材40L,40Rを下枠13に取り付ける。
接続板15のネジ孔15aは、本体側係合部H2として機能させる接続板15と、換気部側係合部H1を構成する係合部材40L,40Rの係合状態、即ち、各係合部材40L,40Rの引っ掛け部41を接続板15の上端に引っ掛けた状態で、だるま状のボルト挿通孔42の小幅部や長円状のボルト挿通孔43に重なるように位置させて形成してある。
【0028】
凹部13a及びネジ穴13bは、下枠13の4個所の角部の夫々に形成してあり、左右一対の係合部材40L,40Rを、下枠13の両側の開口端のいずれにも取り付けられるように構成してある。
【0029】
そして、予め、ボルト51を接続板15の上側のネジ孔15aに緩く螺着しておき、換気ユニットM1を、それに取り付けた左右一対の係合部材40L,40Rの間に、浴室乾燥ユニットM2に取り付けた接続板15を入れ込むと共に、だるま状のボルト挿通孔42に接続板15に緩く螺着したボルト51を挿通した状態で、接続板15に当て付け、その状態で、換気ユニットM1を下方に移動させて、各係合部材40L,40Rの引っ掛け部41を接続板15の上端に外嵌状態で引っ掛けて係合させることにより、換気ユニットM1を浴室乾燥ユニットM2に対してその横側部に当て付けた状態に保持することができる。
続いて、緩く螺着したボルト51を締め付けると共に、接続板15の下側のネジ孔15aにもボルト51を締め付けることにより、換気ユニットM1を浴室乾燥ユニットM2の横側部に片持ち状態で取り付ける。
【0030】
従って、本体側係合部H2として機能させる接続板15、及び、換気部側係合部H1を構成する係合部材40L,40Rは、その係合状態において、浴室乾燥ユニットM2に対する換気ユニットM1の位置を、前後、上下並びに左右方向において規制するように構成してある。
【0031】
左右一対の係合部材40L,40Rを、下枠13の両側の開口端のいずれに取り付けるかを選択することにより、換気ユニットM1を、取り付け向きを選択して、浴室乾燥ユニットM2に取り付けることができる。つまり、排気ダクト38等の設置位置に応じて、換気ユニットM1の取り付け向きを変更できるのである。
【0032】
上述のように構成した浴室乾燥装置は、リモコン(図示せず)からの指令に基づく制御装置(図示せず)による制御によって、浴室BRを乾燥する乾燥モード、浴室BRの空気を循環させる涼風モード、浴室BRを暖房する暖房モードに加えて、浴室BR、脱衣室DR及びトイレTRを通常換気量にて換気する通常換気モード、浴室BRの換気を停止した状態で脱衣室DR及びトイレTRを前記通常換気量にて換気する浴室切状態の通常換気モード、浴室BR、脱衣室DR及びトイレTRを通常換気量よりも少ない少換気量にて換気する24時間換気モード、浴室BRの換気を停止した状態で脱衣室DR及びトイレTRを前記少換気量にて換気する浴室切状態の24時間換気モード等の実行が可能なように構成してある。
【0033】
24時間換気モードの実行が指令されると、電磁石34を非通電状態にした状態で、換気用ファン24を通風量が少通風量となる回転数にて作動させる。
従って、図6に示すように、換気用ファン24の吸気作用によりシャッタ板30が横向き姿勢になって、浴室用吸気口23が開かれるので、浴室BR、脱衣室DR及びトイレTRが少換気量にて換気される。
【0034】
浴室切状態の24時間換気モードの実行が指令されると、電磁石34を通電状態として、電磁石34によりシャッタ板30を縦向き姿勢に吸着保持した状態で、換気用ファン24を前記少通風量にて作動させる。
従って、図5に示すように、シャッタ板30により浴室用吸気口23が閉じられるので、浴室BRの換気を停止した状態で、脱衣室DR及びトイレTRが少換気量にて換気される。従って、入浴中に、換気に伴う冷風感を感じるのを防止することができる。
【0035】
通常換気モードが指令されると、電磁石34を非通電状態にした状態で、換気用ファン24を通風量が前記少通風量よりも多い通常通風量となる回転数にて作動させる。
従って、換気用ファン24の吸気作用によりシャッタ板30が横向き姿勢になって、浴室用吸気口23が開かれるので、浴室BR、脱衣室DR及びトイレTRが前記少換気量よりも多いに通常換気量にて換気される。
【0036】
浴室切状態の通常換気モードの実行が指令されると、電磁石34を通電状態として、電磁石34によりシャッタ板30を縦向き姿勢に吸着保持した状態で、換気用ファン24を前記通常通風量にて作動させる。
従って、シャッタ板30により浴室用吸気口23が閉じられるので、浴室BRの換気を停止した状態で、脱衣室DR及びトイレTRが換気される。従って、浴室BRが換気されない分、脱衣室DR及びトイレTRの換気量を前記通常換気量よりも多くすることができる。
【0037】
乾燥モードが指令されると、電磁石34を非通電状態にした状態で、換気用ファン24を通風量が前記通常通風量となる回転数にて作動させ、並びに、熱動弁10を開弁すると共に、循環用ファン7を作動させる。又、浴室内の温度を検出する温度センサ(図示せず)の検出温度に基づいて、検出温度が加熱停止用設定温度(例えば、50°C)以上になると、熱動弁10を閉弁して、熱交換器8に対する温水の供給を停止し、検出温度が加熱用設定温度(例えば、40°C)以下になると、熱動弁10を開弁して、熱交換器8に温水を循環供給する。
【0038】
従って、換気用ファン24の吸気作用によりシャッタ板30が横向き姿勢になって、浴室用吸気口23が開かれるので、吸込み部3を通じて浴室BRから吸込まれて循環風路6を通流する空気の一部は、浴室用吸気口23を経て排出され、残部は、熱交換器8を通過して加熱された後、吹出し部4から浴室BRに戻される。従って、浴室BRの相対湿度が低下するので、浴室BRや、浴室BRに設置した洗濯物等が乾燥される。又、並行して、脱衣室DR及びトイレTRも換気される。
【0039】
涼風モードが指令されると、電磁石34を非通電状態にした状態で、換気用ファン24を通風量が前記通常通風量となる回転数にて作動させ、循環用ファン7を作動させる。
従って、換気用ファン24の吸気作用によりシャッタ板34が横向き姿勢になって、浴室用吸気口23が開かれるので、吸込み部3を通じて浴室BRから吸込まれて、循環風路6を通流する空気の一部は、浴室用吸気口23を経て排出され、並びに、残部は、吹出し部4から浴室BRに戻される。又、それと並行して、脱衣室DR及びトイレTRも換気される。
【0040】
暖房モードが指令されると、電磁石34を通電状態として、電磁石34によりシャッタ板30を縦向き姿勢に吸着保持した状態で、換気用ファン24を通風量が前記少通風量となる回転数にて作動させ、並びに、熱動弁10を開弁すると共に、循環用ファン7を作動させる。又、乾燥モードと同様に、前記温度センサの検出温度に基づいて、検出温度が前記加熱停止用設定温度以上になると、熱動弁10を閉弁し、検出温度が前記加熱用設定温度以下になると、熱動弁10を開弁する。
従って、シャッタ板30にて浴室用吸気口23が閉じられた状態で、吸込み部3を通じて浴室BRから吸込まれた空気は、熱交換器8を通過して加熱された後、吹出し部4から浴室BRに戻される。並びに、脱衣室DR及びトイレTRが少換気量にて換気される。即ち、暖房モードと、浴室切状態の24時間換気モードが並行して実行されることになる。この場合、浴室用吸気口23が閉じられているので、脱衣室DR及びトイレTRの換気によって、浴室BRの暖房性能が低下するのが防止される。
【0041】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 本体側係合部H2と換気部側係合部H1との係合形態は種々変更可能である。上記の実施形態では、上下方向での相対移動により係合する形態としたが例えば、横方向での相対移動により係合する形態や、前後方向の相対移動により係合する形態としても良い。前後方向の相対移動により係合する形態としては、拡径付勢された突起部を、縮径させて孔に貫通させて、貫通した状態で付勢力により拡径させて係合させる形態を採用することができる。
【0042】
(ロ) 上記の実施形態では、換気部側係合部H1を換気ユニットM1に着脱自在に取り付けられるように構成する場合について例示したが、これに代えて、換気部側係合部H1を換気ユニットM1に一体的に取り付けても良い。
【0043】
(ハ) 上記の実施形態では、換気部側係合部H1に、締め付け手段C1を構成するボルト51を挿通するためのボルト挿通孔を設ける場合について例示したが、そのボルト挿通孔は、換気ユニットM1において、換気部側係合部H1とは異なる箇所に設けても良い。
【0044】
(ニ) 換気部側係合部H1を構成する係合部材の設置個数は、上記の実施形態において例示したように、左右の係合部材40L,40Rの2個に限定されるものではない。例えば、1個でも良く、3個以上でも良い。尚、係合部材を1個だけ設ける場合は、横方向の係合幅を広くした方が、換気ユニットM1の保持状態が安定するので好ましい。
【0045】
(ホ) 上記の実施形態においては、換気ユニットM1に,浴室BR以外の他室(実施形態では、トイレTR及び脱衣室DR)を換気する機能を備えさせたが、他室を換気する機能を省略しても良い。
上記の実施形態においては、換気ユニットM1は、浴室乾燥ユニットM2を介して浴室BRに吸気作用するように構成したが、浴室乾燥ユニットM2を介せずに直接、浴室BRに吸気作用するように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 換気機能付き浴室乾燥装置の横断平面図
【図2】 換気機能付き浴室乾燥装置の正面図
【図3】 換気機能付き浴室乾燥装置の底面図
【図4】 換気機能付き浴室乾燥装置の側面図
【図5】 換気機能付き浴室乾燥装置のブロック図、及び、浴室切状態の24時間換気モード実行時の通風状態を示す図
【図6】 換気機能付き浴室乾燥装置のブロック図、及び、24時間換気モード実行時の通風状態を示す図
【図7】 換気機能付き浴室乾燥装置の分解斜視図
【図8】 浴室乾燥ユニットの要部の分解斜視図
【図9】 換気ユニットの分解斜視図
【図10】 係合部の構成を示す分解斜視図
【図11】 係合部材の取り付け構造を示す分解斜視図
【図12】 係合部の構成を示す横断平面図
【図13】 係合部の構成を示す縦断側面図
【符号の説明】
13a 凹部
15a ネジ孔
40L,40R 係合部材
41 引っ掛け部
42,43 ボルト挿通孔
44 横規制部
45 凸部
46 締結用固定部
52 ボルト
C1 締め付け手段
C2 締結手段
H1 換気部側係合部
H2 本体側係合部
M1 換気部
M2 浴室乾燥装置本体

Claims (3)

  1. 換気部が、固定設置される浴室乾燥装置本体の横側部に当て付けた状態で、締め付け手段により、前記浴室乾燥装置本体の横側部に片持ち状に取り付けられるように構成された換気機能付き浴室乾燥装置であって、
    前記浴室乾燥装置本体側及び前記換気部側の夫々に、係合状態において、前記換気部を前記浴室乾燥装置本体に対してその横側部に当て付けた状態に保持する本体側係合部及び換気部側係合部が係合自在に設けられ
    前記換気部側係合部は、前記浴室乾燥装置本体に対する前記換気部の前後方向の位置及び上下方向の位置を規制するように前記本体側係合部に係合する引っ掛け部、及び、前記浴室乾燥装置本体に対する前記換気部の左右方向の位置を規制するように前記本体側係合部に係合する横規制部を備えて構成され、
    前記本体側係合部及び換気部側係合部は、その係合状態において、前記浴室乾燥装置本体に対する前記換気部の位置を、前後、上下並びに左右方向において規制した状態で係合して、前記換気部を前記浴室乾燥装置本体に対してその横側部に当て付けた状態で保持するように構成されている換気機能付き浴室乾燥装置。
  2. 前記換気部側係合部を構成する係合部材が、前記換気部に設けられた下向き開口の凹部に挿脱自在な凸部を上端部に備え、且つ、締結手段にて前記換気部に締結される締結用固定部を下端部に備えるように構成されて、前記換気部に対して着脱自在に取り付けられるように構成されている請求項1記載の換気機能付き浴室乾燥装置。
  3. 前記換気部側係合部を構成する前記係合部材が、前記換気部に、その横側方に突出する状態で取り付けられるように構成され、
    その係合部材に、前記締め付け手段を構成するボルトを挿通するボルト挿通孔が設けられ、
    前記浴室乾燥装置本体に、前記ボルトが螺着可能なネジ孔が、前記本体側係合部と前記換気部側係合部との係合状態において、前記ボルト挿通孔に重なるように設けられている請求項2記載の換気機能付き浴室乾燥装置。
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