JP3883945B2 - 換気装置付き浴室暖房機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室の天井裏等に設置して浴室内の暖房を行う浴室暖房機本体と、この浴室暖房機本体に取り付けて浴室を含む脱衣室及びトイレ等の複数室の換気を行う換気装置とを備えた換気装置付き浴室暖房機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴室の天井裏等に設置して浴室内の暖房及び換気をする浴室暖房機本体(以下本体という)と、この浴室暖房機本体の側面に取り付けて脱衣室及びトイレの換気を行う換気装置とが開示されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
前記本体は、箱体状の本体ケースを有し、この本体ケース内に外部の熱源機等から温水の供給される熱交換器と、浴室内から空気を吸い込み熱交換器を介して熱交換された空気を浴室内に吹き出す温風ファンと、浴室内の空気を換気する換気ファンとを備え、本体ケースの側板に浴室換気用の通気口が設けられている。また、本体ケースの底面には吸込口及び吹出口を有する吸込グリルが取り付けられている。
【0004】
前記換気装置は箱体状のケース内に通風路を形成し、この通風路内に換気ファンを設け、本体への取付用側板に本体通気口へ連通する連通口を設け、この取付用側板に直交する一方の側板に脱衣室及びトイレ用の2つの吸気口を設け、他方の側板に排気口を設けている。2つの吸気口には各室に連通する吸気ダクトが接続され、排気口には壁穴を通して屋外に連通する排気ダクトが接続されている。
【0005】
そして、浴室換気用ファンと別室換気用ファンとを作動することにより浴室の換気を行うことができ、別室換気用ファンのみを作動することにより脱衣室及びトイレの換気を行うことができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平9ー243127号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した浴室暖房機は、浴室及び脱衣室の位置関係により、本体と換気装置との配置が決められるため、換気装置の排気口の位置が屋外に通じる壁穴に対して反対向きになることがあり、排気ダクトを曲線部の多い曲がりくねった配置にしなければならなかった。このため、ダクトの配置が難しくなり作業が煩雑になるとともに換気能力を低下させるという問題があった。
【0008】
本発明は上述のような従来の事情に鑑みなされものであり、浴室暖房機本体と、この本体の側面に取り付けられ、浴室を含む複数室の換気をする箱体状の換気装置とを備えた換気装置付き浴室暖房機において、換気装置へ接続されるダクトの配設作業を容易にするとともに換気能力の低下を防ぐことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明では、浴室(A)の天井裏(B)に設置される箱体状の浴室暖房機本体(2)と、換気ファン(35)を内蔵した箱体状の換気ケース(6)を有し、前記浴室暖房機本体(2)の一側部に連結されて前記浴室(A)を含む複数の室(C、D)の換気を行う換気装置(3)とを備えた換気装置付き浴室暖房機において、前記換気装置(3)の換気ケース(6)は、前記浴室暖房機本体(2)内と連通する連通口(7)を有し、この連通口(7)を開閉するダンパ及びダンパモータが組み込まれた取付用側板(6a)と、吸気口(8)を有し、前記取付用側板(6a)に直交する一方の側板(6b)と、排気口(10)を有し、前記取付用側板(6a)に直交する他方の側板(6c)と、前記取付用側板(6a)に対向する開口の無い側板(6d)と備えて構成され、かつ、前記ダンパ及びダンパモータが組み込まれた取付用側板(6a)と、この取付用側板(6a)に対向する開口の無い側板(6d)とを相互に付け替え可能とし、前記ダンパモータ(43M)の配線(43s)を前記取付用側板(6a)に沿うように保持する配線保持部(H、H)を前記取付用側板(6a)に複数箇所設けたことを特徴とする。
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態における浴室暖房機の設置構成図、図2は図1の浴室暖房機を上から見た図である。
【0012】
図1、図2において、浴室暖房機1は、浴室Aの天井裏B等に設置される浴室暖房機本体(以下本体という)2及びこの本体の側面へ取り付けられる換気装置3と、前記本体2に温水等の熱媒を供給する熱源機4とを備え、本体2と熱源機4とが温水配管5にて接続されている。換気装置3の各側板には、本体内へ連通する連通口7、脱衣室用吸気口8、トイレ用吸気口9及び排気口10が設けられ、連通口7は本体2を介して浴室Aへ連通し、脱衣室用吸気口8及びトイレ用吸気口9は、それぞれ吸気ダクト15、17を介して脱衣室C及びトイレDへ連通し、排気口10は排気ダクト18を介して屋外に連通している。前記ダクト15、17、18は、浴室A、脱衣室C及びトイレDの天井裏Bに配設されている。また、浴室暖房機1には本体2及び換気装置3を操作するためのリモコン21が設けられ、リモコン21及び本体2間、並びに本体2及び熱源機3間が信号線22にて接続されている。
【0013】
なお、換気装置3近傍の天井板には浴室暖房機1の設置及び点検等を行うための点検口23が設けられている。
【0014】
前記本体2は箱体状の本体ケース2Aを有し、この本体ケース2Aの側面に設けられた4つの吊下げ具24、24・・に4本の吊りボルト25、25・・にて吊り下げられ、浴室Aの天井に設けられた天井開口部の裏側に設置される。この本体2の底面には、天井開口部を塞ぐように天井面に設けられ、吸込口と吹出口(図示せず)を有する吸込グリル26がねじ止め固定される。本体ケース2A内には外部の熱源機4から温水の供給される熱交換器(図示せず)と、浴室A内から空気を吸い込みこの熱交換器を介して熱交換された空気を浴室A内に吹き出す温風ファン(図示せず)と、浴室A内の空気を換気する浴室換気用ファン31と、浴室暖房機1の電気部品を制御する制御装置32とを備え、本体2の一側板33には浴室換気用の通気口34が設けられ、この通気口34は吸込グリル26の吸込口に連通している。
【0015】
前記換気装置3は箱体状の換気ケース6を有し、この換気ケース6の本体へ取り付ける取付用側板6aに本体の通気口34へ連通する前記連通口7が形成され、この取付用側板6aに直交する一方の側板6bに前記2つの吸気口8、9が形成され、他方の側板6cに前記排気口10が形成されている。換気ケース6には通風路が形成されて通風路内に換気ファン35が設けられ、この通風路は前記吸気口8、9及び排気口10に連通している。
【0016】
図3は換気装置の本体取付用側板を内側から見た斜視図である。取付用側板6aには、下部に3ヵ所の爪41、41と上部に3ヵ所のねじ孔42、42・・が形成され、3ヵ所の爪41、41が換気ケース6の底板に設けられた孔(図示せず)に係止され、3ヵ所のねじ孔42、42・・部分が直交する側板6b、6cの側縁及び天板の側縁に設けられたねじ固定部(図示せず)に取付ねじにて固定され、これにより取付用側板6aが換気ケース6として着脱可能に取り付けられる。取付用側板6aの内面には、前記連通口7の窓枠7wと、この窓枠7wの内側に設けられ連通口7を開放遮断する開閉ダンパ43と、この開閉ダンパ43を駆動するダンパモータ43Mと、このモータ43Mの配線43sとが固定されている。この配線43sは取付用側板6aの縁に設けられたリブの切欠き部45から外に引き出され、前記本体2の制御装置32にコネクタを介して着脱自在に接続される。なお、ダンパモータ43Mはリモコン21(図1参照)の操作に基づいて制御装置32で制御される。ここで、前記取付用側板6aにおけるダンパモータ43Mが配置された片側面には、前記ダンパモータ43Mの配線43sを、取付用側板6aにその途中が屈曲状態で沿うように保持する複数箇所の配線保持部H、Hが設けられ(図3参照)、これにより、ダンパモータ43Mの配線43sが安定的に取付用側板6aに組み付けられる。
【0017】
図4は換気装置の本体取付用側板に対向する側板を内側から見た斜視図である。前記取付用側板6aに対向する側板6dには、取付用側板6aと同じ位置に、下部に3ヵ所の爪41、41と上部に3ヵ所のねじ孔42、42・・が形成され、3ヵ所の爪41、41が換気ケース6の底板に設けられた孔(図示せず)に係止され、3ヵ所のねじ孔42、42・・部分が直交する側板6b、6cの側縁及び天板の側縁に設けられたねじ固定部(図示せず)に取付ねじにて固定され、これにより取付用側板6aが換気ケース6に着脱可能に取り付けられる。ここで、前記側板6dは、図4に示すように、他の側板(6a、6b、6c)と異なり、吸気口や排気口や連通口などの換気に関連する開口の無い無開口状となされている。
【0018】
ここで、前記本体取付用側板6aとこの側板6aに対向する側板6dは、それぞれ3本の取付ねじと3ヵ所の爪41、41とで換気ケース6として固定され、開閉ダンパ43、ダンパモータ43M及び配線43sが本体取付用側板6aに組み込まれて固定され、かつ配線43sが制御装置32に着脱自在に接続されているので、両側板6a、6dは容易に付け替えることができる。
【0019】
図5は、本体取付用側板とこの側板に対向する側板を付け替えた後、換気装置を浴室暖房機本体に取り付けた状態を示す平面図である。前記両側板6a、6dを付け替えて取り付けることにより、図2で示すような換気装置3の取り付け状態と比較すると、本体2に対して吸気口8、9と排気口10とが180度反転した位置に設けられ、これら吸気口8、9と排気口10に接続され配設されるダクト15、17、18の引き出し方向を変更することができる。
【0020】
これによりダクト15、17、18の配設が容易になるとともに、ダクト15、17、18の曲線部が少なくなり、ダクト15、17、18内の空気が通り易くなって換気能力の低下を防ぐことができる。
【0021】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、前記換気装置の換気ケースは、前記浴室暖房機本体内と連通する連通口を有し、この連通口を開閉するダンパ及びダンパモータが組み込まれた取付用側板と、吸気口を有し、前記取付用側板に直交する一方の側板と、排気口を有し、前記取付用側板に直交する他方の側板と、前記取付用側板に対向する開口の無い側板と備えて構成され、かつ、前記ダンパ及びダンパモータが組み込まれた取付用側板と、この取付用側板に対向する開口の無い側板とを相互に付け替え可能とした構成であるから、換気装置は、一方の吸気口と他方の排気口の位置を、180度反転させることができ、これら吸気口及び排気口に接続されるダクトの配設が容易になり、ダクト接続作業の効率化を図ることができるとともに、ダクトの曲線部が少なくなるので、ダクト内の空気の流通を良くし換気能力の低下を防ぐことができる。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における浴室暖房機の設置構成図である。
【図2】 図1の浴室暖房機を上から見た図である。
【図3】 換気装置の本体取付用側板を内側から見た斜視図である。
【図4】 換気装置の本体取付用側板に対向する側板を内側から見た斜視図である。
【図5】 本体取付用側板とこの側板に対向する側板を付け替えた後、換気装置を浴室暖房機本体に取り付けた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 浴室暖房機
2 浴室暖房機本体
3 換気装置
4 熱源機
6a 本体取付用側板(取付用側板)
6b、6c 側板
6d 本体取付用側板に対向する開口の無い側板
7 連通口
8 脱衣室用吸気口
9 トイレ用吸気口
10 排気口
15、17 吸気ダクト
18 排気ダクト
32 制御装置
33 本体側板
34 通気口
41 爪
42 ねじ孔
43 開閉ダンパ
43M ダンパモータ
43s 配線
A 浴室
B 天井裏
C 脱衣室
D トイレ
H 配線保持部
Claims (1)
- 浴室(A)の天井裏(B)に設置される箱体状の浴室暖房機本体(2)と、換気ファン(35)を内蔵した箱体状の換気ケース(6)を有し、前記浴室暖房機本体(2)の一側部に連結されて前記浴室(A)を含む複数の室(C、D)の換気を行う換気装置(3)とを備えた換気装置付き浴室暖房機において、
前記換気装置(3)の換気ケース(6)は、前記浴室暖房機本体(2)内と連通する連通口(7)を有し、この連通口(7)を開閉するダンパ(43)及びダンパモータ(43M)が組み込まれた取付用側板(6a)と、吸気口(8)を有し、前記取付用側板(6a)に直交する一方の側板(6b)と、排気口(10)を有し、前記取付用側板(6a)に直交する他方の側板(6c)と、前記取付用側板(6a)に対向する開口の無い側板(6d)と備えて構成され、かつ、前記ダンパ(43)及びダンパモータ(43M)が組み込まれた取付用側板(6a)と、この取付用側板(6a)に対向する開口の無い側板(6d)とを相互に付け替え可能とし、
前記ダンパモータ(43M)の配線(43s)を前記取付用側板(6a)に沿うように保持する配線保持部(H、H)を前記取付用側板(6a)に複数箇所設けたことを特徴とする換気装置付き浴室暖房機。
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