JP3705396B2 - 永久磁石可動形リニア直流モータ - Google Patents

永久磁石可動形リニア直流モータ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、各種OA機器、各種光学機器および各種測定機器等において、振動および推力変動を嫌う各種移動部の駆動の用に供され、脈動のない推力の発生、推力変動の減少、大推力化、ロング・ストローク化、小型軽量化および低価格化を共に可能とする永久磁石可動形リニア直流モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、リニア直流モータは、巻線を主に構成される可動子を有するコイル可動形リニア直流モータと、永久磁石を主に構成される可動子を有する永久磁石可動形リニア直流モータとに分類され、脈動のない推力を発生し得る唯一のリニア・モータであり、各種位置検出装置を装着してサーボ制御することにより、推力および速度の広範囲の制御と、停止位置の高精度の制御とを可能とし、振動を嫌う負荷、推力変動を嫌う負荷および広範囲の速度での運転を必要とする負荷に対応し得るリニア・アクチュエータである。
【0003】
従来の永久磁石可動形リニア直流モータは、給電線の移動を必要とせず、脈動のない推力を発生し、優れた応答性を有する反面、推力変動の減少、ロング・ストローク化および小型軽量化を困難とするものであった。
【0004】
図12は、従来の永久磁石可動形リニア直流モータの構造説明図である。
【0005】
固定子1は、所定の距離を隔て相対して配置される第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5により構成される。第1の固定子構成部材2は、第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4により構成され、第2の固定子構成部材5は、第2のヨーク6および第2のヨーク6の周囲に装着される第2の巻線7により構成される。
【0006】
可動子10は、平板状をなす第1の永久磁石11を主に構成される。第1の永久磁石11は、N極の極性を有する磁極面が第1の固定子構成部材2に所定の間隙を隔て相対し、S極の極性を有する磁極面が第2の固定子構成部材5に所定の距離を隔て相対するように、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の、それぞれの相対面が構成する空間21内に配置される。
【0007】
可動子10は、第1の巻線4および第2の巻線7に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4および第2の巻線7に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0008】
図13は、図12に示す従来の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性図である。
【0009】
直線Aは、ストロークを30[mm]に設定した際の推力特性を示し、曲線Bは、固定子1の長手方向(可動子10の移動方向)の寸法のみを増加させ、ストロークを100[mm]に設定した際の推力特性を示し、曲線Cは、固定子1の長手方向(可動子10の移動方向)の寸法のみを増加させ、ストロークを200[mm]に設定した際の推力特性を示し、曲線Dは、固定子1の長手方向(可動子10の移動方向)の寸法のみを増加させ、ストロークを300[mm]に設定した際の推力特性を示す。
【0010】
従来の永久磁石可動形リニア直流モータは、図13の直線A、曲線B、曲線Cおよび曲線Dに示すように、可動子10の移動に伴い推力が減少する欠点があった。即ち、固定子1を構成する第1の巻線4および第2の巻線7の周囲に発生する磁界の影響により、推力変動が増大する欠点があった。
【0011】
従来の永久磁石可動形リニア直流モータの推力変動の減少は、固定子1を構成する第1の巻線4および第2の巻線7の巻数の減少あるいは第1の巻線4および第2の巻線7に流れる電流の減少により可能と成る。しかし、推力およびストロークが減少する問題点があった。
【0012】
一般に、従来の永久磁石可動形リニア直流モータの大推力化は、固定子1を構成する第1の巻線4および第2の巻線7の巻数の増加、第1の巻線4および第2の巻線7に流れる電流の増加、あるいは可動子10を構成する第1の永久磁石11の体積の増加により可能と成る。
【0013】
しかし、第1の巻線4および第2の巻線7の巻数の増加と、第1の巻線4および第2の巻線7に流れる電流の増加とは、前記のように第1の巻線4および第2の巻線7の周囲に発生する磁界の影響が大きくなり推力変動が増大し、可動子10を構成する第1の永久磁石11の体積の増加は、可動子質量の増加、応答性の悪化、ストロークの減少および固定子質量が増加する問題点があった。
【0014】
従来の永久磁石可動形リニア直流モータのロング・ストローク化は、可動子10を構成する第1の永久磁石11の体積の増加と、固定子1を構成する第1のヨーク3および第2のヨーク6の体積の増加とにより可能となる。
【0015】
しかし、固定子1および可動子10が大型化し、永久磁石可動形リニア直流モータ全体の質量が増大する問題点があった。第1の永久磁石11の体積の増加と、第1のヨーク3および第2のヨーク6の体積の増加とを伴わないロング・ストローク化は、図16の曲線Dに示すように、全ストロークに対する推力の発生を困難とする問題点があった。
【0016】
一般に、従来の永久磁石可動形リニア直流モータは、固定子1を構成する第1の巻線4あるいは第2の巻線7の起磁力(巻数と電流の積)を減少させることにより推力変動が減少する。更に、第1の巻線4あるいは第2の巻線7の起磁力(巻数と電流の積)を減少させると推力のリニア領域(推力変動の無い領域)が拡大する。しかし、可動子10に作用する推力およびストロークが極端に減少する問題点があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、永久磁石可動形リニア直流モータの推力変動の減少、大推力化、ロング・ストローク化、小型軽量化および低価格化を共に実現することが困難な点である。
【0018】
【課題を解決するための手段】
N極の極性を有する磁極面とS極の極性を有する磁極面とを隣接させた二つの永久磁石を、固定子1の両端部あるいは一方の端部に装着することを最も主要な特徴とし、永久磁石可動形リニア直流モータの推力変動の減少、大推力化、ロング・ストローク化、小型軽量化および低価格化を共に実現するという目的を可能にした。
【0019】
【実施例】
図1ないし図10示す実施例に基づいて、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの構造および動作を説明し、図11に本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性を示す。
【0020】
図1は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第1の実施例の構造説明図である。
【0021】
固定子1は、平板状を成す第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4より成る第1の固定子構成部材2と、平板状を成す第2のヨーク6より成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12および第3の永久磁石13とにより構成される。可動子10は、平板状を成す第1の永久磁石11により構成される。
【0022】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5とは、所定の距離を隔て相対して配置され、それぞれの相対面は空間21を構成する。
【0023】
第2の永久磁石12と第3の永久磁石13とは、第2の永久磁石12の所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第2の永久磁石12のN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6への相対面に固着され、第2の永久磁石12のS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0024】
第1の永久磁石11は、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5に相対させて空間21内に配置される。
【0025】
可動子10は、第1の巻線4に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0026】
図2は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第2の実施例の構造説明図である。
【0027】
固定子1は、平板状を成す第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4より成る第1の固定子構成部材2と、平板状を成す第2のヨーク6および第2のヨーク6の周囲に装着される第2の巻線7より成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12および第3の永久磁石13とにより構成される。可動子10は、平板状を成す第1の永久磁石11により構成される。
【0028】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5とは、所定の距離を隔て相対して配置され、それぞれの相対面は空間21を構成する。
【0029】
第2の永久磁石12と第3の永久磁石13とは、第2の永久磁石12の所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第2の永久磁石12のS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6への相対面に固着され、第2の永久磁石12のN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0030】
第1の永久磁石11は、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5に相対させて空間21内に配置される。
【0031】
可動子10は、第1の巻線4および第2の巻線7に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4および第2の巻線7に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0032】
図3は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第3の実施例の構造説明図である。
【0033】
固定子1は、平板状を成す第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4より成る第1の固定子構成部材2と、それぞれ平板状を成す第2のヨーク6aおよび第2のヨーク6bより成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12a、12bおよび第3の永久磁石13a、13bとにより構成される。可動子10は、それぞれ平板状を成す第1の永久磁石11aおよび第1の永久磁石11bにより構成される。
【0034】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5を構成する第2のヨーク6aとは、所定の距離を隔て相対して配置され、それぞれの相対面は空間21aを構成し、第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5を構成する第2のヨーク6bとは、所定の距離を隔て相対して配置され、それぞれの相対面は空間21bを構成する。
【0035】
第2の永久磁石12aと第3の永久磁石13aとは、第2の永久磁石12aの所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第2の永久磁石12aのS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aのN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6aへの相対面に固着され、第2の永久磁石12aのN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aのS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6aの第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0036】
第2の永久磁石12bと第3の永久磁石13bとは、第2の永久磁石12bの所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第2の永久磁石12bのN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bのS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6bへの相対面に固着され、第2の永久磁石12bのS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bのN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6bの第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0037】
第1の永久磁石11aは、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5を構成する第2のヨーク6aに相対させて空間21a内に配置される。
【0038】
第1の永久磁石11bは、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5を構成する第2のヨーク6bに相対させて空間21b内に配置される。
【0039】
可動子10は、第1の巻線4に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0040】
図4は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第4の実施例の構造説明図である。
【0041】
固定子1は、円筒状を成す第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4より成る第1の固定子構成部材2と、円筒状を成す第2のヨーク6より成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12a、12bおよび第3の永久磁石13a、13bとにより構成される。可動子10は、円筒状を成す第1の永久磁石11により構成される。
【0042】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5とは、所定の距離を隔て同軸円筒状に配置され、それぞれの相対面は空間21を構成する。
【0043】
第2の永久磁石12aと第3の永久磁石13aとは、第2の永久磁石12aの所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向(以後、図4、図5、図9および図10に示す本発明の実施例において、固定子1の円周方向と記す。)に列設される。第2の永久磁石12aのS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aのN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の外側円筒面に固着され、第2の永久磁石12aのN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aのS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の内側円筒面に固着される。
【0044】
第2の永久磁石12bと第3の永久磁石13bとは、第2の永久磁石12bの所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、固定子1の円周方向に列設される。第2の永久磁石12bのS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bのN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の外側円筒面に固着され、第2の永久磁石12bのN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bのS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の内側円筒面に固着される。
【0045】
第2の永久磁石12aおよび第3の永久磁石13aと、第2の永久磁石12bおよび第3の永久磁石13bとは、第2の永久磁石12aの所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、第2の永久磁石12bの所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aの他の極性を有する磁極面とを隣接させて固定子1の円周方向に列設される。
【0046】
第1の永久磁石11は、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5に相対させて空間21内に配置される。
【0047】
可動子10は、第1の巻線4に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0048】
図5は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第5の実施例の構造説明図である。
【0049】
固定子1は、円筒状を成す第1のヨーク3より成る第1の固定子構成部材2と、円筒状を成す第2のヨーク6および第2のヨーク6の内側円筒面に装着される第2の巻線7より成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12および第3の永久磁石13とにより構成される。可動子10は、円筒状を成す第1の永久磁石11により構成される。
【0050】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5とは、所定の距離を隔て同軸円筒状に配置され、それぞれの相対面は空間21を構成する。
【0051】
第2の永久磁石12と第3の永久磁石13とは、第2の永久磁石12の所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、固定子1の円周方向に列設される。第2の永久磁石12のN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の外側円筒面に固着され、第2の永久磁石12のS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の内側円筒面に固着される。
【0052】
第1の永久磁石11は、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5に相対させて空間21内に配置される。
【0053】
可動子10は、第2の巻線7に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第2の巻線7に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0054】
図6は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第6の実施例の構造説明図である。
【0055】
固定子1は、平板状を成す第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4より成る第1の固定子構成部材2と、平板状を成す第2のヨーク6より成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12および第3の永久磁石13と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印A方向の端部に装着される第4の永久磁石14および第5の永久磁石15とにより構成される。可動子10は、平板状を成す第1の永久磁石11により構成される。
【0056】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5とは、所定の距離を隔て相対して配置され、それぞれの相対面は空間21を構成する。
【0057】
第2の永久磁石12と第3の永久磁石13とは、第2の永久磁石12の所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第2の永久磁石12のN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6への相対面に固着され、第2の永久磁石12のS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0058】
第4の永久磁石14と第5の永久磁石15とは、第4の永久磁石14の所定の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第4の永久磁石14のS極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6への相対面に固着され、第4の永久磁石14のN極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0059】
第1の永久磁石11は、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5に相対させて空間21内に配置される。
【0060】
可動子10は、第1の巻線4に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0061】
図7は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第7の実施例の構造説明図である。
【0062】
固定子1は、平板状を成す第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4より成る第1の固定子構成部材2と、平板状を成す第2のヨーク6および第2のヨーク6の周囲に装着される第2の巻線7より成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12および第3の永久磁石13と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印A方向の端部に装着される第4の永久磁石14および第5の永久磁石15とにより構成される。可動子10は、平板状を成す第1の永久磁石11により構成される。
【0063】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5とは、所定の距離を隔て相対して配置され、それぞれの相対面は空間21を構成する。
【0064】
第2の永久磁石12と第3の永久磁石13とは、第2の永久磁石12の所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第2の永久磁石12のN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6への相対面に固着され、第2の永久磁石12のS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0065】
第4の永久磁石14と第5の永久磁石15とは、第4の永久磁石14の所定の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第4の永久磁石14のS極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6への相対面に固着され、第4の永久磁石14のN極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0066】
第1の永久磁石11は、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5に相対させて空間21内に配置される。
【0067】
可動子10は、第1の巻線4および第2の巻線7に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4および第2の巻線7に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0068】
図8は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第8の実施例の構造説明図である。
【0069】
固定子1は、平板状を成す第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4より成る第1の固定子構成部材2と、それぞれ平板状を成す第2のヨーク6aおよび第2のヨーク6bより成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12a、12bおよび第3の永久磁石13a、13bと、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印A方向の端部に装着される第4の永久磁石14a、14bおよび第5の永久磁石15a、15bとにより構成される。可動子10は、それぞれ平板状を成す第1の永久磁石11aおよび第1の永久磁石11bにより構成される。
【0070】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5を構成する第2のヨーク6aとは、所定の距離を隔て相対して配置され、それぞれの相対面は空間21aを構成し、第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5を構成する第2のヨーク6bとは、所定の距離を隔て相対して配置され、それぞれの相対面は空間21bを構成する。
【0071】
第2の永久磁石12aと第3の永久磁石13aとは、第2の永久磁石12aの所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第2の永久磁石12aのS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aのN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6aへの相対面に固着され、第2の永久磁石12aのN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13aのS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6aの第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0072】
第2の永久磁石12bと第3の永久磁石13bとは、第2の永久磁石12bの所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第2の永久磁石12bのS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bのN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6bへの相対面に固着され、第2の永久磁石12bのN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13bのS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6bの第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0073】
第4の永久磁石14aと第5の永久磁石15aとは、第4の永久磁石14aの所定の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15aの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第4の永久磁石14aのS極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15aのN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6aへの相対面に固着され、第4の永久磁石14aのN極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15aのS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6aの第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0074】
第4の永久磁石14bと第5の永久磁石15bとは、第4の永久磁石14bの所定の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15bの他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子10の移動方向に対して直角方向に列設される。第4の永久磁石14bのS極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15bのN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の第2のヨーク6bへの相対面に固着され、第4の永久磁石14bのN極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15bのS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6bの第1のヨーク3への相対面に固着される。
【0075】
第1の永久磁石11aは、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5を構成する第2のヨーク6aに相対させて空間21a内に配置される。
【0076】
第1の永久磁石11bは、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5を構成する第2のヨーク6bに相対させて空間21b内に配置される。
【0077】
可動子10は、第1の巻線4に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0078】
図9は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第9の実施例の構造説明図である。
【0079】
固定子1は、円筒状を成す第1のヨーク3および第1のヨーク3の周囲に装着される第1の巻線4より成る第1の固定子構成部材2と、円筒状を成す第2のヨーク6より成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12および第3の永久磁石13と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印A方向の端部に装着される第4の永久磁石14および第5の永久磁石15とにより構成される。可動子10は、円筒状を成す第1の永久磁石11により構成される。
【0080】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5とは、所定の距離を隔て同軸円筒状に配置され、それぞれの相対面は空間21を構成する。
【0081】
第2の永久磁石12と第3の永久磁石13とは、第2の永久磁石12の所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、固定子1の円周方向に列設される。第2の永久磁石12のS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の外側円筒面に固着され、第2の永久磁石12のN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の内側円筒面に固着される。
【0082】
第4の永久磁石14と第5の永久磁石15とは、第4の永久磁石14の所定の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、固定子1の円周方向に列設される。第4の永久磁石14のN極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の外側円筒面に固着され、第4の永久磁石14のS極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の内側円筒面に固着される。
【0083】
第1の永久磁石11は、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5に相対させて空間21内に配置される。
【0084】
可動子10は、第1の巻線4に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第1の巻線4に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0085】
可動子10に作用する推力は、第2のヨーク6の側面に設けられた可動子10の移動方向に長穴状を成す開口22を介して外部に伝達される。
【0086】
図10は、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの第10の実施例の構造説明図である。
【0087】
固定子1は、円筒状を成す第1のヨーク3より成る第1の固定子構成部材2と、円筒状を成す第2のヨーク6および第2のヨーク6の内側円筒面に装着される第2の巻線7より成る第2の固定子構成部材5と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12および第3の永久磁石13と、第1の固定子構成部材2および第2の固定子構成部材5の矢印A方向の端部に装着される第4の永久磁石14および第5の永久磁石15とにより構成される。可動子10は、円筒状を成す第1の永久磁石11により構成される。
【0088】
第1の固定子構成部材2と第2の固定子構成部材5とは、所定の距離を隔て同軸円筒状に配置され、それぞれの相対面は空間21を構成する。
【0089】
第2の永久磁石12と第3の永久磁石13とは、第2の永久磁石12の所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、固定子1の円周方向に列設される。第2の永久磁石12のS極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の外側円筒面に固着され、第2の永久磁石12のN極の極性を有する磁極面と第3の永久磁石13のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の内側円筒面に固着される。
【0090】
第4の永久磁石14と第5の永久磁石15とは、第4の永久磁石14の所定の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、固定子1の円周方向に列設される。第4の永久磁石14のN極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15のS極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第1のヨーク3の外側円筒面に固着され、第4の永久磁石14のS極の極性を有する磁極面と第5の永久磁石15のN極の極性を有する磁極面とが隣接して構成する磁極面は、第2のヨーク6の内側円筒面に固着される。
【0091】
第1の永久磁石11は、N極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材2に相対させ、S極の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材5に相対させて空間21内に配置される。
【0092】
可動子10は、第2の巻線7に図示の方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印B方向に移動し、第2の巻線7に図示と異なる方向に所定の電流を流すことにより、所定の推力をもって矢印A方向に移動する。
【0093】
通常、可動子10は、第1のヨーク3の外側円筒面上を滑動し得る構造を有する軸受25により空間21内に保持され、軸受25は、第1の永久磁石11のN極の極性を有する磁極面と第1のヨーク3の外側円筒面との間に装着される。
【0094】
可動子10に作用する推力は、第2の永久磁石12aの所定の位置に設けられた開口23aおよび第3の永久磁石13aの所定の位置に設けられた開口23bを介して、可動子10に装着された推力伝達部材24a、24bにより外部に伝達される。
【0095】
図2ないし図5に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、図1に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの大推力化を目的としたものであり、図7ないし図10に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、図6に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの大推力化を目的としたものである。
【0096】
一般に、図1ないし図5に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、30[mm]以下のストロークに対応するものであり、図6ないし図10に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、30[mm]を越えるストロークに対応するものである。
【0097】
30[mm]以下のストロークに対応する本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、図1、図2、図3および図5に示すように、固定子1の一方の端部に第2の永久磁石12および第3の永久磁石13より成る一組の永久磁石を装着して構成され、可動子10の各部に作用する推力の均一化を図る際には、図4に示すように固定子1の一方の端部に第2の永久磁石12および第3の永久磁石13より成る一組の永久磁石を複数組装着して構成される。
【0098】
30[mm]を越えるストロークに対応する本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、図6ないし図10に示すように、固定子1の一方の端部に第2の永久磁石12および第3の永久磁石13より成る一組の永久磁石を装着し、固定子1の他方の端部に第4の永久磁石14および第5の永久磁石15より成る一組の永久磁石を装着して構成され、可動子10の各部に作用する推力の均一化を図る際には、固定子1の一方の端部に複数組の永久磁石を装着し、固定子1の他方の端部に複数組の永久磁石を装着して構成される。
【0099】
図6ないし図10に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性は、固定子1の矢印B方向の端部に装着される第2の永久磁石12および第3の永久磁石13と、固定子1の矢印A方向の端部に装着される第4の永久磁石14および第5の永久磁石15との、それぞれ対向して位置する磁極の極性に左右されない。
【0100】
一般に、図2および図7に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、固定子1に巻装される第1の巻線4および第2の巻線7の巻線の巻数および巻線抵抗等の巻線仕様を同一に構成し、それぞれの巻線を並列に接続し、直流電源より所定の電流を供給して運転される。
【0101】
本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの固定子1および可動子10を構成する永久磁石は、所定の体積を越えた際に、永久磁石の製造および着磁の簡略化と、永久磁石可動形リニア直流モータの組立の簡略化とを目的として、複数の永久磁石を積層あるいは列設して構成される。更に、必要に応じて磁性材料を介在させ構成し得るものである。
【0102】
本発明の永久磁石可動形リニア直流モータにおいて、第1のヨーク3および第2のヨーク6は、電磁軟鉄、構造用圧延鋼あるいは炭素鋼等の優れた磁気特性を有する金属により構成される。使用目的によっては、熱処理により磁気特性の向上が図られる。第1の巻線4および第2の巻線7は、巻枠にに所定の径を有する素線を所定数巻いて構成されるが、小型軽量化を図る際には自己融着線により構成され巻枠が不要となる。
【0103】
図11は、図1ないし図10に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性図である。
【0104】
直線Aは、図1ないし図5に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性であり、曲線B、曲線Cおよび曲線Dは、図6ないし図10に示す本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性である。
【0105】
直線Aは、ストロークを30[mm]に設定した際の推力特性を示し、曲線Bは、固定子1の長手方向(可動子11の移動方向)の寸法のみを増加させ、ストロークを100[mm]に設定した際の推力特性を示し、曲線Cは、固定子1の長手方向(可動子11の移動方向)の寸法のみを増加させ、ストロークを200[mm]に設定した際の推力特性を示し、曲線Dは、固定子1の長手方向(可動子11の移動方向)の寸法のみを増加させ、ストロークを300[mm]に設定した際の推力特性を示す。
【0106】
図11に示す直線A、曲線B、曲線Cおよび曲線Dは、それぞれ図13に示す従来の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性図の直線A、曲線B、曲線Cおよび曲線Dに対応するものであり、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータが、従来の永久磁石可動形リニア直流モータの推力変動の減少および大推力化を可能とする状態を示すものである。
【0107】
図11に示す直線Aは、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータが、従来の永久磁石可動形リニア直流モータの推力変動の減少、推力のリニア領域(推力変動の無い領域)の拡大および大推力化を可能とする状態を示すものであり、図11に示す曲線Dは、本発明の永久磁石可動形リニア直流モータが、従来の永久磁石可動形リニア直流モータのロング・ストローク化、推力変動の減少および大推力化を可能とする状態を示すものである。
【0108】
図11の曲線B、曲線Cおよび曲線Dで示される推力特性を有する本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、固定子1を構成する第1のヨーク3および第2のヨーク6の体積の増加により推力変動が大きく減少し、更に、可動子10を構成する第1の永久磁石11の体積の増加と、固定子1を構成する第1の巻線4あるいは第2の巻線7の起磁力(巻数と電流の積)の減少とにより、推力のリニア領域(推力変動の無い領域)の拡大を可能とするものである。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の永久磁石可動形リニア直流モータは、従来の永久磁石可動形リニア直流モータの推力変動の減少、大推力化およびロング・ストローク化を可能とするものであり、推力変動の減少および大推力化に伴い、小型軽量化および低価格化を可能とするものである。即ち、推力変動の減少、大推力化、ロング・ストローク化、小型軽量化および低価格化を共に可能とするものであり、更に、推力のリニア領域(推力変動の無い領域)の拡大を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構造説明図である。
【図2】本発明の第2の実施例の構造説明図である。
【図3】本発明の第3の実施例の構造説明図である。
【図4】本発明の第4の実施例の構造説明図である。
【図5】本発明の第5の実施例の構造説明図である。
【図6】本発明の第6の実施例の構造説明図である。
【図7】本発明の第7の実施例の構造説明図である。
【図8】本発明の第8の実施例の構造説明図である。
【図9】本発明の第9の実施例の構造説明図である。
【図10】本発明の第10の実施例の構造説明図である。
【図11】本発明の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性図である。
【図12】従来の永久磁石可動形リニア直流モータの構造説明図である。
【図13】従来の永久磁石可動形リニア直流モータの推力特性図である。
【符号の説明】
1 固定子
2 第1の固定子構成部材
3 第1のヨーク
4 第1の巻線
5 第2の固定子構成部材
6 第2のヨーク
6a 第2のヨーク
6b 第2のヨーク
7 第2の巻線
10 可動子
11 第1の永久磁石
11a 第1の永久磁石
11b 第1の永久磁石
12 第2の永久磁石
12a 第2の永久磁石
12b 第2の永久磁石
13 第3の永久磁石
13a 第3の永久磁石
13b 第3の永久磁石
14 第4の永久磁石
14a 第4の永久磁石
14b 第4の永久磁石
15 第5の永久磁石
15a 第5の永久磁石
15b 第5の永久磁石
21 空間
21a 空間
21b 空間
22 開口
23a 開口
23b 開口
24a 推力伝達部材
24b 推力伝達部材
25 軸受

Claims (3)

  1. 第1のヨークおよび第1のヨークに装着される第1の巻線より成る第1の固定子構成部材と、第2のヨークより成る第2の固定子構成部材とを所定の距離を隔て相対して配置させ構成される固定子と、所定の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第1の固定子構成部材に相対させ、他の極性を有する磁極面を所定の間隙を隔て第2の固定子構成部材に相対させ、第1の固定子構成部材および第2の固定子構成部材の、それぞれの相対面が構成する空間内を円滑に移動し得る構造に配置される第1の永久磁石より構成される可動子とにより成る永久磁石可動形リニア直流モータにおいて、
    固定子の一方の端部に、第2の永久磁石と第3の永久磁石とを、第2の永久磁石の所定の極性を有する磁極面と第3の永久磁石の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子の移動方向に対して直角方向に列設し、それぞれ異なる極性を有する磁極面が隣接して構成する一方の磁極面を第1のヨークの第2のヨークへの相対面に固着させ、それぞれ異なる極性を有する磁極面が隣接して構成する他方の磁極面を第2のヨークの第1のヨークへの相対面に固着させることを特徴とする永久磁石可動形リニア直流モータ。
  2. 固定子の他方の端部に、第4の永久磁石と第5の永久磁石とを、第4の永久磁石の所定の極性を有する磁極面と第5の永久磁石の他の極性を有する磁極面とを隣接させ、可動子の移動方向に対して直角方向に列設し、それぞれ異なる極性を有する磁極面が隣接して構成する一方の磁極面を第1のヨークの第2のヨークへの相対面に固着させ、それぞれ異なる極性を有する磁極面が隣接して構成する他方の磁極面を第2のヨークの第1のヨークへの相対面に固着させることを特徴とする請求項1の永久磁石可動形リニア直流モータ。
  3. 第2の固定子構成部材を、第2のヨークおよび第2のヨークに装着される第2の巻線により構成することを特徴とする請求項1あるいは請求項2の永久磁石可動形リニア直流モータ。
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