JP3705189B2 - バルブ温度制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂等の熱可塑性原料を溶融させて金型のキャビティ内に射出することで所望の形状に成形する射出成形機において、金型への溶融原料の射出を制御するバルブの温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形機において、プランジャから金型のキャビティ内への溶融原料の射出方式としては、プランジャから金型までの間に、マニホールドヒーターによって加熱されるマニホールドを設けて、金型の直前まで常に原料を溶融させた状態としておくホットランナ方式と呼ばれる方式がある。
【0003】
このマニホールドと金型との間にはバルブが設けられており、このバルブを開閉することでキャビティ内への溶融原料の射出を制御している。
これらマニホールド及びバルブは、内部の原料を溶融状態に維持するためにそれぞれマニホールドヒーター、バルブヒーターによって加熱されるようになっている。
そして、射出成形機を立ち上げて初回の射出成形動作を行う前には、マニホールド及びバルブ内の原料を溶融させるために、マニホールドヒーター、バルブヒーターによるマニホールド及びバルブの予熱が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらマニホールドヒーター、バルブヒーターの電源を同時に投入した場合、マニホールドの方がバルブに比べて体積が大きく加熱に時間がかかるため、マニホールドが十分に加熱されるまでの間、バルブヒーターによって加熱されているバルブからマニホールドに熱が奪われることになる。
バルブヒーターはバルブの加熱に要求される程度の出力しか有していないが、このようにバルブからマニホールドに熱が奪われることで、間接的にマニホールドの加熱も行うことになり、常に最大出力で駆動されることとなってバルブヒーターには多大な負荷が加わってしまう。このような使用を繰り返すことで、バルブヒーターの故障を招くこととなる。
また、予熱を開始してからマニホールドが十分加熱されるまでの間、バルブ内の原料はバルブ内に留まった状態でバルブヒーターによって加熱され続けているので、場合によってはバルブ内で原料が焼けてしまう恐れがある。
さらに、バルブは、マニホールドよりも先に所望の温度に達するので、バルブが所望の温度に達してからマニホールドが十分加熱されるまでの間は、バルブヒーターによって電力が浪費されていることとなる。
【0005】
本発明は、このような背景の下になされたもので、予熱時におけるバルブヒーターの負荷を低減することができるバルブ温度制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、以下の構成を採用した。
本発明にかかるバルブ温度制御装置は、ヒーターによって加熱されてプランジャから溶融した原料が供給されるマニホールドと、該マニホールドを介して前記原料が射出されるキャビティを有する金型と、前記マニホールドと前記金型との間に設けられて前記マニホールドからの前記キャビティ内への前記原料の射出を制御する構成とされたバルブとを備える射出成形機における前記バルブの温度制御を行うバルブ温度制御装置であって、前記マニホールドを加熱するマニホールドヒーターと、前記マニホールドの温度を測定するマニホールド温度センサと、前記バルブを加熱するバルブヒーターと、前記マニホールド温度センサの測定値に基づいて前記バルブヒーターの動作を制御する制御装置とを有し、前記制御装置は、前記射出成形機を立ち上げて初回の射出成形動作を行う予熱時において、前記マニホールドヒーターの電源を投入した後、前記マニホールド温度センサの測定値が第一の基準温度A以上になったことを条件として前記バルブヒーターの電源を投入することを特徴としている。
【0007】
このように構成されるバルブ温度制御装置は、射出成形機を立ち上げて初回の射出成形動作を行う前のマニホールド及びバルブの予熱作業においてバルブの温度制御に用いられる。
前記予熱作業においては、まずマニホールドヒーターの電源が投入されてマニホールドの加熱が行われる。
このマニホールドの温度はマニホールド温度センサによって測定されており、
制御装置は、マニホールド温度センサの測定値に基づいてマニホールドの温度が第一の基準温度A以上に達したことを検出すると、バルブヒーターの電源を投入する。
これによって、マニホールドがある程度まで加熱された状態でバルブの予熱作業が行われることとなる。
【0008】
ここで、バルブにおいて、基部はマニホールドに接しているためにマニホールドによって熱を奪われることによる温度低下が先端部よりも顕著となる。また、先端部は金型へ溶融原料を射出するノズルをなすものであって基部よりも小径とされているので、基部よりも加熱による温度上昇が生じやすい。
そこで、このバルブ温度制御装置において、バルブヒーターとして、バルブにおいてマニホールド側に位置する基部を加熱する基部ヒーターと、バルブにおいて金型側に位置する先端部を加熱する先端部ヒーターとを有し、バルブの基部の温度を測定する基部温度センサと、バルブの先端部の温度を測定する先端部温度センサとを有し、制御装置は、マニホールド温度センサの測定値が第一の基準温度A以上になったことを条件として基部ヒーターの電源を投入し、基部温度センサの測定値が第二の基準温度B以上になったことを条件として先端部ヒーターの電源を投入する構成としてもよい。
【0009】
この場合には、射出成形を行う前のマニホールド及びバルブの予熱作業において、制御装置は、マニホールドの温度が第一の基準温度A以上に達したことを検出すると、基部ヒーターの電源を投入するので、バルブの基部の加熱が行われる。
そして、基部の温度は基部温度センサによって測定されており、制御装置は、基部温度センサの測定値に基づいて基部の温度が第二の基準温度B以上になったことを検出すると、先端部ヒーターの電源を投入するので、先端部の加熱が開始される。
これによって、マニホールドがある程度まで加熱された状態でバルブの基部の予熱が行われ、バルブの基部がある程度まで加熱された状態でバルブの先端部の予熱が行われることとなる。
【0010】
ここで、予熱によりマニホールド及びバルブが所望の温度まで達した直後は、まだこれらの内部にある溶融原料全体が均一な温度に加熱されていない場合がある。
このように溶融原料の温度にむらがある状態で、または溶融原料の一部が所望の温度まで達していない状態でキャビティ内への溶融原料の射出を行うと、製品に不良が生じてしまう。
そこで、このバルブ温度制御装置において、制御装置によって動作を制御されて基準時間Dを計時する計時装置を設けて、制御装置が、全てのヒーターの電源が投入されて全ての温度センサの測定値が各基準温度以上になってから計時装置による計時を開始させて、基準時間Dが経過したことを信号として受けるまではバルブの開放動作を規制する構成としてもよい。
この場合には、マニホールド及びバルブが所望の温度に加熱されてから、マニホールド及びバルブ内の溶融原料全体が所望の温度になるのに要する基準時間Dが経過するまではバルブを開くことができないので、溶融原料全体が所望の温度になっていない状態で誤操作等によってキャビティ内へ溶融原料の射出が行われてしまうことがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるバルブ温度調整装置の一実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態にかかるバルブ温度調整装置の構成を示す縦断面図、図2は本実施形態にかかるバルブ温度調整装置の動作を示すフローチャートである。
まず、本実施の形態によるバルブ温度調整装置が設けられる射出成形機の構成について説明する。ここで、この射出成形機は、原料として熱可塑性樹脂を用いるものに限らず、低融点金属等の他の熱可塑性材料を射出成形するものであってもよい。
この射出成形機は、図示せぬプランジャによって溶融した原料が供給されるマニホールド1と、マニホールド1を介して溶融原料をキャビティ内に射出される金型(図示せず)とを有しており、マニホールド1と金型との間には、マニホールド1からの金型のキャビティ内への原料の射出を制御するバルブ2が設けられている。
【0012】
マニホールド1は、略平板形状をなし、その内部には、プランジャが接続されるスプルーブッシュから延びるスプルーから分岐するランナー6が形成されている。そして、ランナー6の最終分岐路は、マニホールド1の下端に開口しており、この開口端にバルブ2が設けられている。
【0013】
マニホールド1の上面及び下面には、ランナー6に沿うように溝7、8がそれぞれ形成されており、各溝7、8の底部には、シースヒーター9、10(マニホールドヒーター)がそれぞれ収容され、さらに各溝7、8には断熱材としてのサーモセメント11、12がそれぞれ充填されている。また、マニホールド1には、その温度を測定するためのマニホールド温度センサ13が設けられている。
本実施の形態では、シースヒーター9、10の出力を800Wとしている。
【0014】
前記バルブ2は、一端をマニホールド1に結合される比較的大径の円筒状の基部2aと、基部2aの金型側に基部2aと同軸にして設けられる比較的小径の円筒状の先端部2bとを有しており、これら基部2a及び先端部2b内には、先端部2bの先端側の開口を閉塞するバルブピン16が、バルブ2の軸線方向に沿って移動可能にして挿通されている。バルブ2は、図示せぬ駆動装置によってバルブピン16をバルブ2の軸線方向に移動させることで、バルブピン16の先端16aによる先端部2bの開口の閉塞、開放が制御されるものである。
【0015】
基部2aの外周には、バンドヒーターからなる基部ヒーター17と、基部温度センサ18とが設けられている。
また、先端部2bの外周には、先端部ヒーター19及び先端部温度センサ20が埋め込まれている。
本実施の形態では、基部ヒーター17の出力を350W、先端部ヒーター19の出力を300Wとしている。
ここで、本実施の形態では、前記マニホールド温度センサ13、基部温度センサ18、先端部温度センサ20を、熱電対によって構成しているが、これに限らず他の任意の構成としてもよい。
【0016】
シースヒーター9、10、基部ヒーター17、先端部ヒーター19、並びにマニホールド温度センサ13、基部温度センサ18、先端部温度センサ20は、制御装置21に接続されており、シースヒーター9、10、基部ヒーター17、及び先端部ヒーター19は、制御装置21によってその動作を制御されるようになっている。
【0017】
制御装置21は、シースヒーター9、10、基部ヒーター17、先端部ヒーター19、及びバルブピン16を駆動する駆動装置の動作を制御するものである。
また、制御装置21は、基準時間Dを計時するタイマー等の計時装置22と接続されている。
本実施形態にかかるバルブ温度制御装置23は、前記のマニホールド温度センサ13、基部ヒーター17、基部温度センサ18、先端部ヒーター19、先端部温度センサ20、制御装置21及び計時装置22とによって構成されている。
【0018】
このように構成されるバルブ温度制御装置23を用いた射出成形機の予熱作業について、図2のフローチャートを用いて説明する。
ここで、初期状態では、シースヒーター9、10、基部ヒーター17、先端部ヒーター19の電源はOFFとされており、バルブ2のバルブピン16は、先端部2bの開口を閉塞する位置にあってバルブ2が閉じられている。本実施の形態では、射出成形に用いる熱可塑性原料として、熱可塑性樹脂(融点160°C〜340°C)を用いている。
バルブ温度制御装置23を作動させると、まず、制御装置21によってシースヒーター9、10の電源が投入される(ステップS1)。
【0019】
そして、制御装置21は、シースヒーター9、10によってマニホールド1が加熱されて、マニホールド温度センサ13の測定値が第一の基準温度A以上になったことを検出すると(ステップS2)、これに基づいて基部ヒーター17の電源を投入する(ステップS3)。
本実施の形態では、第一の基準温度Aは、200°Cから400°Cの範囲内とされている。
これにより、基部ヒーター17は、マニホールド1がある程度予熱された状態でバルブ2の基部2aの加熱を開始することになり、基部ヒーター17の熱がマニホールド1に逃げにくくなる。
【0020】
続いて、制御装置21は、基部ヒーター17によってバルブ2の基部2aが加熱されて、基部温度センサ18の測定値が第二の基準温度B以上になったことを検出すると(ステップS4)、これに基づいて先端部ヒーター19の電源を投入する(ステップS5)。
本実施の形態では、第二の基準温度Bは、200°Cから400°Cの範囲内とされている。
これにより、先端部ヒーター19は、バルブ2の基部2aがある程度予熱された状態で先端部2bの加熱を行うことになり、バルブ2において基部2a内の原料が加熱される時間よりも先端部2b内の原料が加熱される時間が短くなる。
【0021】
さらに、制御装置21は、先端部ヒーター19の測定値が第三の基準温度C以上になったことを検出すると(ステップS6)、これに基づいて計時装置22による計時を開始させる(ステップS7)。
本実施の形態では、第三の基準温度Cは、200°Cから400°Cの範囲内とされている。
これにより、マニホールド1及びバルブ2内の溶融原料がさらに加熱されて、全体が射出成形に適した温度以上の均一の温度に加熱される。ここで、本実施の形態では、基準時間Dを5分に設定している。
そして、制御装置21は、計時装置22が基準時間Dを計時したことを検出すると(ステップS8)、バルブピン16を駆動する駆動装置の動作を許容し、これによって以降はバルブ2の開放操作が許容される(ステップS9)。
このようにしてマニホールド1、バルブ2、及びこれらの内部にある溶融原料が所望の温度に予熱されたのちに、射出成形動作が可能となる。
【0022】
以上説明したように、本実施形態にかかるバルブ温度制御装置23によれば、射出成形機を立ち上げて初回の射出成形動作を行う前のマニホールド1及びバルブ2の予熱作業において、まずシースヒーター9、10によってマニホールド1が加熱されてその温度が第一の基準温度A以上に達したのちにバルブ2の予熱作業が行われることとなるので、バルブ2の熱がマニホールド1に奪われずに済み、バルブヒーターである基部ヒーター17、先端部ヒーター19の負荷を低減することができる。
そして、予熱作業の際に、バルブ2が加熱される時間を最小限にすることができるので、バルブ2内の溶融原料の焼けを防止することができ、また基部ヒーター17、先端部ヒーター19による電力の消費量を低減することができる。
【0023】
さらに、バルブ2の予熱を行う際に、マニホールド1に熱を奪われやすい基部2aの予熱を、基部2aよりも加熱による温度上昇が生じやすい先端部2bの予熱よりも先に行って、基部2aの温度が第二の基準温度B以上になったことをもって先端部2bの加熱が行われるので、先端部2bが加熱される時間を最小限にして、先端部2b内の溶融原料の焼けを防止することができる。
【0024】
また、このバルブ温度制御装置23では、全てのヒーターの電源が投入されて全ての温度センサの測定値が各基準温度以上になってから、計時装置22より基準時間Dが経過したことを信号として受けるまではバルブの開放動作を規制する構成としており、マニホールド1及びバルブ2が所望の温度に加熱されてからこれらの内部の溶融原料全体が所望の温度になるのに要する基準時間Dが経過するまではバルブ2を開くことができないので、溶融原料全体が所望の温度になっていない状態で誤操作等によってキャビティ内への溶融原料の射出が行われることが防止されて、誤操作等によって不良品が製造されてしまうことがなくなる。
【0025】
ここで、上記実施の形態では、制御装置21には計時装置22を接続した例を示したが、全ての温度センサの測定値が各基準温度以上となった直後でもマニホールド1及びバルブ2内の溶融原料の温度むら等が許容範囲内にある場合には、必ずしも計時装置22を設けなくてもよい。
また、上記実施の形態では、バルブ2の基部2aには基部ヒーター17及び基部温度センサ18を、また先端部2bには先端部ヒーター19及び先端部温度センサ20を設けた例を示したが、これに限られることなく、基部ヒーター17及び基部温度センサ18のみを設けた構成としてもよく、さらに計時装置22を設けない場合には、基部ヒーター17のみを設けた構成としてもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるバルブ温度制御装置によれば、射出成形機を立ち上げて初回の射出成形動作を行う前のマニホールド及びバルブの予熱作業において、まずマニホールドヒーターによる加熱によってマニホールドの温度が第一の基準温度A以上に達したのちにバルブの予熱作業が行われることとなる。このようにマニホールドが十分に加熱された状態でバルブの加熱が行われることで、バルブの熱がマニホールドに奪われずに済むので、バルブヒーターの負荷を低減することができる。
そして、予熱作業の際に、バルブが加熱される時間を最小限にすることができるので、バルブ内の溶融原料の焼けを防止することができ、またバルブヒーターによる電力の消費量を低減することができる。
【0027】
ここで、バルブの予熱を行う際に、マニホールドに熱を奪われやすい基部の予熱を、基部よりも加熱による温度上昇が生じやすい先端部の予熱よりも先に行って、基部の温度が第二の基準温度B以上になったことをもって先端部の加熱が行われる構成とすることで、先端部が加熱される時間を最小限にして、先端部内の溶融原料の焼けを防止することができる。
【0028】
そこで、このバルブ温度制御装置を、全てのヒーターの電源が投入されて全ての温度センサの測定値が各基準温度以上になってから計時装置による計時を開始させて、基準時間Dが経過したことを信号として受けるまではバルブの開放動作を規制する構成とすることで、マニホールド及びバルブが所望の温度に加熱されてからマニホールド及びバルブ内の溶融原料全体が所望の温度になるのに要する基準時間Dが経過するまではバルブを開くことができない。これにより、溶融原料全体が所望の温度になっていない状態で誤操作等によってキャビティ内への溶融原料の射出が行われることが防止されて、誤操作等によって不良品が製造されてしまうことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかるバルブ温度調整装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】 本実施形態にかかるバルブ温度調整装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 マニホールド 2 バルブ
2a 基部 2b 先端部
9、10 シースヒーター 13 マニホールド温度センサ
17 基部ヒーター(バルブヒーター) 18 基部温度センサ
19 先端部ヒーター(バルブヒーター) 20 先端部温度センサ
21 制御装置 22 計時装置
23 バルブ温度制御装置
Claims (3)
- ヒーターによって加熱されてプランジャから溶融した原料が供給されるマニホールドと、該マニホールドを介して前記原料が射出されるキャビティを有する金型と、前記マニホールドと前記金型との間に設けられて前記マニホールドからの前記キャビティ内への前記原料の射出を制御する構成とされたバルブとを備える射出成形機における前記バルブの温度制御を行うバルブ温度制御装置であって、
前記マニホールドを加熱するマニホールドヒーターと、
前記マニホールドの温度を測定するマニホールド温度センサと、
前記バルブを加熱するバルブヒーターと、
前記マニホールド温度センサの測定値に基づいて前記バルブヒーターの動作を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置は、前記射出成形機を立ち上げて初回の射出成形動作を行う予熱時において、前記マニホールドヒーターの電源を投入した後、前記マニホールド温度センサの測定値が第一の基準温度A以上になったことを条件として前記バルブヒーターの電源を投入することを特徴とするバルブ温度制御装置。 - 前記バルブヒーターとして、前記バルブにおいてマニホールド側に位置する基部を加熱する基部ヒーターと、前記バルブにおいて前記金型側に位置する先端部を加熱する先端部ヒーターとを有し、
前記バルブの基部の温度を測定する基部温度センサと、
前記バルブの先端部の温度を測定する先端部温度センサとを有し、
前記制御装置は、前記マニホールド温度センサの測定値が第一の基準温度A以上になったことを条件として前記基部ヒーターの電源を投入し、
前記基部温度センサの測定値が第二の基準温度B以上になったことを条件として前記先端部ヒーターの電源を投入することを特徴とする請求項1記載のバルブ温度制御装置。 - 前記制御装置によって動作を制御されて基準時間Dを計時する計時装置を有し、
前記制御装置は、前記全てのヒーターの電源が投入されて前記全ての温度センサの測定値がそれぞれ予め設定された基準温度以上になってから前記計時装置による計時を開始させて、前記基準時間Dが経過したことを信号として受けるまでは前記バルブの開放動作を規制することを特徴とする請求項1または2に記載のバルブ温度制御装置。
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