JP2003205539A - 射出成形機の予熱制御装置 - Google Patents
射出成形機の予熱制御装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 予熱作業によるディスタンスピースの潰れを
防止する。 【解決手段】 キャビティ4を形成する金型のうち、固
定型1が設けられる固定板2(金型取付板)を有する射
出成形機において、固定板2と固定型1との間に、溶融
した原料が供給されるマニホールド6と、マニホールド
6と固定板2との間に空間を確保するディスタンスピー
ス8とを設ける。金型を加熱する金型ヒーター6及び金
型の温度を測定する金型温度センサ13と、マニホール
ド6を加熱するシースヒーター19、20(マニホール
ドヒーター)と、金型温度センサ13の測定値に基づい
て、シースヒーター19、20の動作を制御する制御装
置24とを設ける。制御装置24を、金型温度センサ1
3の測定値が基準温度A以上になったことを条件とし
て、シースヒーター19、20の電源を投入する構成と
する。
防止する。 【解決手段】 キャビティ4を形成する金型のうち、固
定型1が設けられる固定板2(金型取付板)を有する射
出成形機において、固定板2と固定型1との間に、溶融
した原料が供給されるマニホールド6と、マニホールド
6と固定板2との間に空間を確保するディスタンスピー
ス8とを設ける。金型を加熱する金型ヒーター6及び金
型の温度を測定する金型温度センサ13と、マニホール
ド6を加熱するシースヒーター19、20(マニホール
ドヒーター)と、金型温度センサ13の測定値に基づい
て、シースヒーター19、20の動作を制御する制御装
置24とを設ける。制御装置24を、金型温度センサ1
3の測定値が基準温度A以上になったことを条件とし
て、シースヒーター19、20の電源を投入する構成と
する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性原料の射
出成形を行う射出成形機の予熱作業に用いられる予熱制
御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】射出成形機は、互いの間にキャビティを
形成する一対の金型のうちの一方の金型が設けられる固
定板(金型取付板)と、他方の金型が設けられる可動板
(金型取付板)と、これら固定板と可動板とを相対的に
近接させてこれら金型の型締めを行う型締め装置とを有
しており、型締め装置によって型締めされた金型のキャ
ビティ内に、プランジャによって熱可塑性樹脂等の溶融
原料を射出することで成形品を得るものである。プラン
ジャから金型のキャビティ内への溶融原料の射出方式と
しては、プランジャから金型までの間に、マニホールド
ヒーターによって加熱されるマニホールドを設けて、金
型の直前まで常に原料を溶融させた状態としておくホッ
トランナ方式と呼ばれる方式がある。マニホールドは、
固定板または可動板のうちの一方の板とこの一方の板に
取り付けられる金型との間に設けられており、マニホー
ルドと金型との間にはマニホールドからキャビティへの
溶融原料の射出を制御するバルブが設けられており、ま
たマニホールドと一方の板との間には、これらの間に空
間を確保するディスタンスピースが設けられている。 【0003】この射出成形機を立ち上げて初回の射出成
形動作を行う前には、金型のキャビティ内に射出された
溶融原料を溶融状態のままキャビティ全体に行き渡らせ
ることができるよう金型ヒーターによって金型の加熱が
行われ、またマニホールド内の原料を溶融させるため
に、マニホールドヒーターによるマニホールドの予熱が
行われる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】この射出成形機の予熱
作業は、通常は金型が十分に予熱されてからマニホール
ドの予熱が行われるが、誤操作等によって金型が十分予
熱されていない状態でマニホールドの予熱が行われる
と、金型及びその周辺の部材が熱膨張していない状態で
マニホールドだけが熱膨張することになり、マニホール
ドの熱膨張による圧力を受けて、ディスタンスピースが
潰れてしまう。このようにディスタンスピースが潰れて
しまうと、以降は、金型が十分に予熱された状態であっ
ても、金型の型締めを行った際に、ディスタンスピース
が潰れた分だけバルブと金型とが離間することとなって
これらの間に隙間が形成されてしまい、この隙間からの
溶融原料の漏れが生じてしまうこととなる。 【0005】本発明は、このような背景の下になされた
もので、予熱作業によるディスタンスピースの潰れを防
止することができる射出成形機の予熱制御装置を提供す
ることを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、以下の構成
を採用した。本発明にかかる射出成形機の予熱制御装置
(以下、単に予熱制御装置と称する)は、金型取付板と
金型との間に、前記金型のキャビティ内に溶融した原料
を供給するマニホールドと、該マニホールドと前記金型
取付板との間に空間を確保するディスタンスピースとが
設けられ、前記金型には該金型を加熱する金型ヒーター
が設けられ、前記マニホールドにはマニホールドを加熱
するマニホールドヒーターが設けられる構成の射出成形
機の予熱作業に用いられる予熱制御装置であって、前記
金型の温度を測定する金型温度センサと、前記金型温度
センサーの測定値に基づいて前記マニホールドヒーター
の動作を制御する制御装置とを有し、該制御装置は、前
記金型温度センサの測定値が基準温度A以上になったこ
とを条件として前記マニホールドヒーターの電源を投入
することを特徴としている。 【0007】このように構成される予熱制御装置は、射
出成形機を立ち上げて初回の射出成形動作を行う前の金
型及びマニホールドの予熱作業に用いられる。前記予熱
作業においては、まず金型ヒーターの電源が投入されて
金型の加熱が行われる。この金型の温度は金型温度セン
サによって測定されており、制御装置は、金型温度セン
サの測定値に基づいて金型の温度が基準温度A以上に達
したことを検出すると、マニホールドヒーターの電源を
投入する。これによって、金型がある程度まで加熱され
て、金型及びその周辺の部材が熱膨張した状態でマニホ
ールドの予熱作業が行われることとなる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる予熱制御装
置の一実施形態について、図1及び図2を用いて説明す
る。図1は、本実施形態にかかる予熱制御装置の構成を
示す縦断面図、図2は本実施形態にかかる予熱制御装置
の動作を示すフローチャートである。 【0009】まず、本実施の形態による予熱制御装置が
設けられる射出成形機の構成について説明する。ここ
で、この射出成形機は、原料として熱可塑性樹脂を用い
るものに限らず、低融点金属等の他の熱可塑性材料を射
出成形するものであってもよい。射出成形機は、互いの
間にキャビティ4を形成する金型のうちの一方の金型で
ある固定型1が設けられる固定板2(金型取付板)と、
他方の金型である可動型3が設けられる可動板(金型取
付板、図示せず)と、これら固定板2と可動板とを相対
的に近接させてこれら金型の型締めを行う型締め装置
(図示せず)とを有している。固定板2と固定型1との
間には、図示せぬプランジャによって溶融した原料が供
給されるマニホールド6と、マニホールド6と固定型1
との間に設けられてマニホールド6からキャビティ4へ
の溶融原料の射出を制御するバルブ7と、マニホールド
6と固定板2との間に空間を確保するディスタンスピー
ス8とが設けられている。ここで、図1では、バルブ7
の開閉機構の図示を省略している。 【0010】金型には、該金型を加熱する金型ヒーター
11が設けられている。本実施の形態では、金型ヒータ
ー11として、射出成形動作時における金型の温度調整
に用いられる金型温度調整装置を用いている。この金型
温度調整装置は、金型内に設けられる流路1aと、この
流路1aに冷水または温水を供給する冷温水供給装置1
2とを有しており、流路1a内に温水を供給すること
で、金型の加熱を行うものである。ここで、金型ヒータ
ー11は、他の任意の構成としてもよい。また、金型に
は、金型の温度を測定する金型温度センサ13が設けら
れている。本実施の形態では、金型温度センサ13を、
金型の加熱に供されて流路1aから排出された温水の温
度を測定する水温計によって構成しており、この排出さ
れた温水の温度から金型の温度を検出する構成としてい
る。 【0011】マニホールド6は、略平板形状をなし、そ
の内部には、プランジャが接続されるスプルーブッシュ
から延びるスプルーから分岐するランナー16が形成さ
れている。そして、ランナー16の最終分岐路は、マニ
ホールド6の下端に開口しており、この開口端にバルブ
7が設けられている。マニホールド6の上面及び下面に
は、ランナー16に沿うように溝17、18がそれぞれ
形成されており、各溝17、18の底部には、シースヒ
ーター19、20(マニホールドヒーター)がそれぞれ
収容され、さらに各溝17、18には断熱材としてのサ
ーモセメント21、22がそれぞれ充填されている。ま
た、バルブ7の外周には、バンドヒーター等からなるバ
ルブヒーター23が設けられている。 【0012】金型ヒーター11、金型温度センサ13、
シースヒーター19、20、バルブヒーター23は、制
御装置24に接続されている。制御装置24は、金型温
度センサ13の測定値に基づいて、シースヒーター1
9、20、バルブヒーター23の動作を制御するもので
ある。本実施形態にかかる予熱制御装置25は、前記の
金型温度センサ13、シースヒーター19、20、バル
ブヒーター23、制御装置24とによって構成されてい
る。 【0013】このように構成される予熱制御装置25を
用いた射出成形機の予熱作業について、図2のフローチ
ャートを用いて説明する。ここで、初期状態では、金型
ヒーター11、シースヒーター19、20、バルブヒー
ター23の電源はOFFとされており、バルブ2は閉じ
られている。本実施の形態では、射出成形に用いる熱可
塑性原料として、熱可塑性樹脂(融点160°C〜34
0°C)を用いている。予熱制御装置25を作動させる
と、まず、制御装置24によって金型ヒーター11の電
源が投入される(ステップS1)。 【0014】そして、制御装置24は、金型ヒーター1
1によって金型が加熱されて、金型温度センサ13の測
定値が基準温度A以上になったことを検出すると(ステ
ップS2)、これに基づいてシースヒーター19、2
0、及びバルブヒーター23の電源を投入する(ステッ
プS3)。これにより、シースヒーター19、20、及
びバルブヒーター23は、金型がある程度予熱されて、
金型及び金型の周囲の部材が熱膨張した状態でそれぞれ
マニホールド6、バルブ7の加熱を開始することにな
る。そして、マニホールド6、バルブ7を所望の基準温
度に加熱することで、射出成形機の予熱作業を終了する
(ステップS4)。ここで、この予熱作業は、例えばマ
ニホールドやバルブにマニホールド温度センサ、バルブ
温度センサを設けて、これらセンサの測定値が所望の基
準温度に達したことを作業員が確認するか、制御装置2
4が検出することで終了させる。 【0015】以上説明したように、本実施形態にかかる
予熱制御装置25によれば、射出成形機を立ち上げて初
回の射出成形動作を行う前の金型及びマニホールド6の
予熱作業において、まず金型ヒーター11によって金型
が加熱されて金型の周囲の部材が熱膨張したのちにマニ
ホールド6及びバルブ7の予熱作業が行われることとな
るので、マニホールド6及びバルブ7の熱膨張によって
ディスタンスピース8が潰されることがない。これによ
り、金型の型締めを行った際に、バルブ7と金型との間
に隙間が形成されることがなく、これらの間からの溶融
原料の漏れが生じない。 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる予
熱制御装置によれば、金型ヒーターによって金型が十分
に予熱されて、金型及びその周辺の部材が熱膨張した状
態でマニホールドの予熱が行われるので、ディスタンス
ピースが潰れてしまうことがない。これにより、金型の
型締めを行った際に、バルブと金型との間に隙間が形成
されることがなく、これらの間からの溶融原料の漏れが
生じない。
出成形を行う射出成形機の予熱作業に用いられる予熱制
御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】射出成形機は、互いの間にキャビティを
形成する一対の金型のうちの一方の金型が設けられる固
定板(金型取付板)と、他方の金型が設けられる可動板
(金型取付板)と、これら固定板と可動板とを相対的に
近接させてこれら金型の型締めを行う型締め装置とを有
しており、型締め装置によって型締めされた金型のキャ
ビティ内に、プランジャによって熱可塑性樹脂等の溶融
原料を射出することで成形品を得るものである。プラン
ジャから金型のキャビティ内への溶融原料の射出方式と
しては、プランジャから金型までの間に、マニホールド
ヒーターによって加熱されるマニホールドを設けて、金
型の直前まで常に原料を溶融させた状態としておくホッ
トランナ方式と呼ばれる方式がある。マニホールドは、
固定板または可動板のうちの一方の板とこの一方の板に
取り付けられる金型との間に設けられており、マニホー
ルドと金型との間にはマニホールドからキャビティへの
溶融原料の射出を制御するバルブが設けられており、ま
たマニホールドと一方の板との間には、これらの間に空
間を確保するディスタンスピースが設けられている。 【0003】この射出成形機を立ち上げて初回の射出成
形動作を行う前には、金型のキャビティ内に射出された
溶融原料を溶融状態のままキャビティ全体に行き渡らせ
ることができるよう金型ヒーターによって金型の加熱が
行われ、またマニホールド内の原料を溶融させるため
に、マニホールドヒーターによるマニホールドの予熱が
行われる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】この射出成形機の予熱
作業は、通常は金型が十分に予熱されてからマニホール
ドの予熱が行われるが、誤操作等によって金型が十分予
熱されていない状態でマニホールドの予熱が行われる
と、金型及びその周辺の部材が熱膨張していない状態で
マニホールドだけが熱膨張することになり、マニホール
ドの熱膨張による圧力を受けて、ディスタンスピースが
潰れてしまう。このようにディスタンスピースが潰れて
しまうと、以降は、金型が十分に予熱された状態であっ
ても、金型の型締めを行った際に、ディスタンスピース
が潰れた分だけバルブと金型とが離間することとなって
これらの間に隙間が形成されてしまい、この隙間からの
溶融原料の漏れが生じてしまうこととなる。 【0005】本発明は、このような背景の下になされた
もので、予熱作業によるディスタンスピースの潰れを防
止することができる射出成形機の予熱制御装置を提供す
ることを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、以下の構成
を採用した。本発明にかかる射出成形機の予熱制御装置
(以下、単に予熱制御装置と称する)は、金型取付板と
金型との間に、前記金型のキャビティ内に溶融した原料
を供給するマニホールドと、該マニホールドと前記金型
取付板との間に空間を確保するディスタンスピースとが
設けられ、前記金型には該金型を加熱する金型ヒーター
が設けられ、前記マニホールドにはマニホールドを加熱
するマニホールドヒーターが設けられる構成の射出成形
機の予熱作業に用いられる予熱制御装置であって、前記
金型の温度を測定する金型温度センサと、前記金型温度
センサーの測定値に基づいて前記マニホールドヒーター
の動作を制御する制御装置とを有し、該制御装置は、前
記金型温度センサの測定値が基準温度A以上になったこ
とを条件として前記マニホールドヒーターの電源を投入
することを特徴としている。 【0007】このように構成される予熱制御装置は、射
出成形機を立ち上げて初回の射出成形動作を行う前の金
型及びマニホールドの予熱作業に用いられる。前記予熱
作業においては、まず金型ヒーターの電源が投入されて
金型の加熱が行われる。この金型の温度は金型温度セン
サによって測定されており、制御装置は、金型温度セン
サの測定値に基づいて金型の温度が基準温度A以上に達
したことを検出すると、マニホールドヒーターの電源を
投入する。これによって、金型がある程度まで加熱され
て、金型及びその周辺の部材が熱膨張した状態でマニホ
ールドの予熱作業が行われることとなる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる予熱制御装
置の一実施形態について、図1及び図2を用いて説明す
る。図1は、本実施形態にかかる予熱制御装置の構成を
示す縦断面図、図2は本実施形態にかかる予熱制御装置
の動作を示すフローチャートである。 【0009】まず、本実施の形態による予熱制御装置が
設けられる射出成形機の構成について説明する。ここ
で、この射出成形機は、原料として熱可塑性樹脂を用い
るものに限らず、低融点金属等の他の熱可塑性材料を射
出成形するものであってもよい。射出成形機は、互いの
間にキャビティ4を形成する金型のうちの一方の金型で
ある固定型1が設けられる固定板2(金型取付板)と、
他方の金型である可動型3が設けられる可動板(金型取
付板、図示せず)と、これら固定板2と可動板とを相対
的に近接させてこれら金型の型締めを行う型締め装置
(図示せず)とを有している。固定板2と固定型1との
間には、図示せぬプランジャによって溶融した原料が供
給されるマニホールド6と、マニホールド6と固定型1
との間に設けられてマニホールド6からキャビティ4へ
の溶融原料の射出を制御するバルブ7と、マニホールド
6と固定板2との間に空間を確保するディスタンスピー
ス8とが設けられている。ここで、図1では、バルブ7
の開閉機構の図示を省略している。 【0010】金型には、該金型を加熱する金型ヒーター
11が設けられている。本実施の形態では、金型ヒータ
ー11として、射出成形動作時における金型の温度調整
に用いられる金型温度調整装置を用いている。この金型
温度調整装置は、金型内に設けられる流路1aと、この
流路1aに冷水または温水を供給する冷温水供給装置1
2とを有しており、流路1a内に温水を供給すること
で、金型の加熱を行うものである。ここで、金型ヒータ
ー11は、他の任意の構成としてもよい。また、金型に
は、金型の温度を測定する金型温度センサ13が設けら
れている。本実施の形態では、金型温度センサ13を、
金型の加熱に供されて流路1aから排出された温水の温
度を測定する水温計によって構成しており、この排出さ
れた温水の温度から金型の温度を検出する構成としてい
る。 【0011】マニホールド6は、略平板形状をなし、そ
の内部には、プランジャが接続されるスプルーブッシュ
から延びるスプルーから分岐するランナー16が形成さ
れている。そして、ランナー16の最終分岐路は、マニ
ホールド6の下端に開口しており、この開口端にバルブ
7が設けられている。マニホールド6の上面及び下面に
は、ランナー16に沿うように溝17、18がそれぞれ
形成されており、各溝17、18の底部には、シースヒ
ーター19、20(マニホールドヒーター)がそれぞれ
収容され、さらに各溝17、18には断熱材としてのサ
ーモセメント21、22がそれぞれ充填されている。ま
た、バルブ7の外周には、バンドヒーター等からなるバ
ルブヒーター23が設けられている。 【0012】金型ヒーター11、金型温度センサ13、
シースヒーター19、20、バルブヒーター23は、制
御装置24に接続されている。制御装置24は、金型温
度センサ13の測定値に基づいて、シースヒーター1
9、20、バルブヒーター23の動作を制御するもので
ある。本実施形態にかかる予熱制御装置25は、前記の
金型温度センサ13、シースヒーター19、20、バル
ブヒーター23、制御装置24とによって構成されてい
る。 【0013】このように構成される予熱制御装置25を
用いた射出成形機の予熱作業について、図2のフローチ
ャートを用いて説明する。ここで、初期状態では、金型
ヒーター11、シースヒーター19、20、バルブヒー
ター23の電源はOFFとされており、バルブ2は閉じ
られている。本実施の形態では、射出成形に用いる熱可
塑性原料として、熱可塑性樹脂(融点160°C〜34
0°C)を用いている。予熱制御装置25を作動させる
と、まず、制御装置24によって金型ヒーター11の電
源が投入される(ステップS1)。 【0014】そして、制御装置24は、金型ヒーター1
1によって金型が加熱されて、金型温度センサ13の測
定値が基準温度A以上になったことを検出すると(ステ
ップS2)、これに基づいてシースヒーター19、2
0、及びバルブヒーター23の電源を投入する(ステッ
プS3)。これにより、シースヒーター19、20、及
びバルブヒーター23は、金型がある程度予熱されて、
金型及び金型の周囲の部材が熱膨張した状態でそれぞれ
マニホールド6、バルブ7の加熱を開始することにな
る。そして、マニホールド6、バルブ7を所望の基準温
度に加熱することで、射出成形機の予熱作業を終了する
(ステップS4)。ここで、この予熱作業は、例えばマ
ニホールドやバルブにマニホールド温度センサ、バルブ
温度センサを設けて、これらセンサの測定値が所望の基
準温度に達したことを作業員が確認するか、制御装置2
4が検出することで終了させる。 【0015】以上説明したように、本実施形態にかかる
予熱制御装置25によれば、射出成形機を立ち上げて初
回の射出成形動作を行う前の金型及びマニホールド6の
予熱作業において、まず金型ヒーター11によって金型
が加熱されて金型の周囲の部材が熱膨張したのちにマニ
ホールド6及びバルブ7の予熱作業が行われることとな
るので、マニホールド6及びバルブ7の熱膨張によって
ディスタンスピース8が潰されることがない。これによ
り、金型の型締めを行った際に、バルブ7と金型との間
に隙間が形成されることがなく、これらの間からの溶融
原料の漏れが生じない。 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる予
熱制御装置によれば、金型ヒーターによって金型が十分
に予熱されて、金型及びその周辺の部材が熱膨張した状
態でマニホールドの予熱が行われるので、ディスタンス
ピースが潰れてしまうことがない。これにより、金型の
型締めを行った際に、バルブと金型との間に隙間が形成
されることがなく、これらの間からの溶融原料の漏れが
生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる予熱制御装置の
構成を示す縦断面図である。 【図2】 本実施形態にかかる予熱制御装置の動作を示
すフローチャートである。 【符号の説明】 1 固定型 2 固定板(金型取付
板) 3 可動型 4 キャビティ 6 マニホールド 8 ディスタンスピー
ス 11 金型ヒーター 13 金型温度センサ 19、20 シースヒーター(マニホールドヒーター) 24 制御装置 25 予熱制御装置
構成を示す縦断面図である。 【図2】 本実施形態にかかる予熱制御装置の動作を示
すフローチャートである。 【符号の説明】 1 固定型 2 固定板(金型取付
板) 3 可動型 4 キャビティ 6 マニホールド 8 ディスタンスピー
ス 11 金型ヒーター 13 金型温度センサ 19、20 シースヒーター(マニホールドヒーター) 24 制御装置 25 予熱制御装置
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フロントページの続き
Fターム(参考) 4F202 AK09 AP05 AR06 AR16 CA11
CK06 CK07 CN18 CN22
4F206 AK09 AP05 AR06 AR16 JA07
JL01 JL09 JN15 JN25 JN43
JP13 JP18 JQ81
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 金型取付板と金型との間に、前記金型の
キャビティ内に溶融した原料を供給するマニホールド
と、該マニホールドと前記金型取付板との間に空間を確
保するディスタンスピースとが設けられ、前記金型には
該金型を加熱する金型ヒーターが設けられ、前記マニホ
ールドには該マニホールドを加熱するマニホールドヒー
ターが設けられる構成の射出成形機の予熱作業に用いら
れる予熱制御装置であって、 前記金型の温度を測定する金型温度センサと、 前記金型温度センサの測定値に基づいて前記マニホール
ドヒーターの動作を制御する制御装置とを有し、 該制御装置は、前記金型温度センサの測定値が基準温度
A以上になったことを条件として前記マニホールドヒー
ターの電源を投入することを特徴とする射出成形機の予
熱制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002005338A JP2003205539A (ja) | 2002-01-11 | 2002-01-11 | 射出成形機の予熱制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2016128252A (ja) * | 2014-12-11 | 2016-07-14 | オットー メナー イノヴァツィオン ゲーエムベーハーOtto Manner Innovation GmbH | 加熱された型穴を有する射出成型装置 |
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JP2022088046A (ja) * | 2020-12-02 | 2022-06-14 | 双葉電子工業株式会社 | 制御装置及びプログラム |
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2002
- 2002-01-11 JP JP2002005338A patent/JP2003205539A/ja active Pending
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