JP2016002757A - 射出成形方法および射出成形装置 - Google Patents

射出成形方法および射出成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016002757A
JP2016002757A JP2014126385A JP2014126385A JP2016002757A JP 2016002757 A JP2016002757 A JP 2016002757A JP 2014126385 A JP2014126385 A JP 2014126385A JP 2014126385 A JP2014126385 A JP 2014126385A JP 2016002757 A JP2016002757 A JP 2016002757A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
valve pin
gate
resin
injection molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014126385A
Other languages
English (en)
Inventor
賢一 松永
Kenichi Matsunaga
賢一 松永
彰則 山本
Akinori Yamamoto
彰則 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2014126385A priority Critical patent/JP2016002757A/ja
Publication of JP2016002757A publication Critical patent/JP2016002757A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】樹脂の射出成形品におけるシルバー不良およびゲートカット不良を防止した射出成形方法および射出成形装置を提供する。
【解決手段】溶融樹脂をゲート14を通してキャビティ13に注入し、バルブピン44によりゲートカットを行う射出成形装置であって、バルブピン44の温度を検出する温度検出手段46と、溶融樹脂の温度またはゲートを通流する溶融樹脂の通流速度を制御する制御手段を備える。温度検出手段46はバルブピン44に埋設された熱電対で構成される。ゲート14を通流される樹脂の温度や通流速度を制御することで、バルブピン44を所定温度に制御し、シルバー不良とゲートカット不良を防止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は樹脂成形に際してのゲートカット不良およびシルバー不良(シルバーストリーク)を防止した射出成形方法および射出成形装置に関するものである。
射出成形品におけるシルバー不良を防止するための技術として、例えば、特許文献1,2の技術が提案されている。特許文献1の技術は、ゲート部の近傍に樹脂圧調整手段を設け、溶融樹脂の充填圧力を過剰に増大することなくゲート部からキャビティに射出される際に生じる樹脂圧の低下を防止し、シルバー不良を防止するものである。特許文献2の技術は、キャビティの複数箇所に配設した温度センサーによりキャビティ温度を検出し、検出した温度の変化に基づいて射出後の保圧工程を管理する技術である。特許文献3では金型コアの内部に熱電対を配設してキャビティ内の溶融樹脂の温度を検出する技術である。
特開2010−253721号公報 特開2006−110905号公報 特表2005−515084号公報
特許文献1,2の技術または特許文献3を利用した技術ではシルバー不良を防止する効果は得られると思われるが、特にダイレクトゲート構造を採用する射出成形装置で成形した成形品では、わずかなシルバー不良が生じてもシルバー不良が目立つため、シルバー不良をより効果的に防止する射出成形方法および射出成形装置が求められている。
また、これとは別に、ダイレクトゲート構造の射出成形装置では、バルブピン(ゲートピンとも称されるが、ここではバルブピンと称する)によるゲートカットが行われるが、このゲートカットが好適に行われないことがあり、ゲートカット不良による成形品の品質低下が生じる要因になっている。
本発明の目的は、成形品におけるシルバー不良およびゲートカット不良を確実に防止することを可能にした射出成形方法および射出成形装置を提供するものである。
本発明者の種々の実験により、シルバー不良およびゲートカット不良はいずれも成形の開始時等においてゲートカットを行うバルブピンの温度が所定の温度に安定化されていないことが原因であることを突き止めた。これから、バルブピンの温度、特に先端部の温度を所定の温度に保持できるような制御を行えばシルバー不良およびゲートカット不良が防止できることに想到した。したがって、バルブピンに加熱手段や放熱手段を設けて温度制御することが考えられるが、スペース的にこれらの手段を配設することは困難である。また、単にこれら加熱手段や放熱手段を配設しても、これだけではバルブピンを所定の温度に好適に制御することは困難である。
本発明の射出成形方法は、溶融樹脂をゲートを通してキャビティに注入し、バルブピンによるゲートカットを行う射出成形方法であって、バルブピンの温度を検出し、検出した温度に基づいてバルブピンの温度を所定の温度に制御することを特徴とするものである。例えば、バルブピンの温度を検出し、検出した温度に基づいて樹脂の温度または樹脂の通流速度を制御する。
本発明の射出成形装置は、溶融樹脂をゲートを通してキャビティに注入し、バルブピンによるゲートカットを行う射出成形装置であって、バルブピンの温度を検出する温度検出手段と、検出した温度に基づいてバルブピンの温度を所定の温度に制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
例えば、温度検出手段はバルブピンに埋設された熱電対を備える構成とすることが好ましい。制御手段は樹脂の温度またはゲートでの樹脂の通流速度を制御する手段として構成される。好ましくは、樹脂を溶融する加熱手段と、溶融した樹脂をゲートに向けて供給する樹脂供給手段と、バルブピンを移動するバルブピン移動手段の少なくとも一つを備え、制御手段は、加熱手段での温度の制御、樹脂供給手段での供給速度の制御、バルブピン移動手段での移動位置の制御の少なくとも一つを実行する
本発明の射出成形方法および射出成形装置によれば、バルブピンの温度を検出し、当該バルブピンの温度を所定の温度とする制御を行うことで、バルブピンの温度を安定に保持し、樹脂成形に際してのゲートカットに際してのゲートカット不良を防止し、かつシルバー不良を防止する。この場合、樹脂の温度を制御することによりバルブピンの温度を制御するようにしてもよい。あるいは、ゲートに向けて通流される樹脂の通流速度を制御し、またはバルブピンの移動位置を制御することで、樹脂の通流速度を変化させて樹脂の温度を制御し、これによりバルブピンの温度を制御するようにしてもよい。
実施形態の射出成形装置の概略構成図。 ゲートノズルの拡大断面図。 ゲートノズルの要部の拡大断面図。 バルブピンの温度を制御する際に参照する制御テーブル図。 温度センサーの他の例を示すゲートノズルの要部の拡大断面図。 温度センサーのさらに他の例を示すゲートノズルの要部の拡大断面図。
次に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の射出成形装置の全体構成を示す概略構成図である。射出成形装置は金型部1と樹脂供給部2とコントローラ部3で構成されており、金型部1は熱可塑性の樹脂を成形し、樹脂供給部2は当該樹脂を溶融して金型部1に圧送する。コントローラ部3は前記金型部1と樹脂供給部2を制御し、後述するように樹脂供給部2での樹脂の溶融温度を制御するとともに、金型部1でのゲートノズルの開閉制御ないし樹脂の温度制御を行う機能を備えている。
前記金型部1は、ここではホットランナーシステムを採用したダイレクトゲート構造の金型として構成されている。この金型は、可動型あるいは金型コアとして構成される第1金型11と、固定型として構成される第2金型12とで構成されており、これら第1金型12と第2金型12とでキャビティ13を形成する。第1金型11には成形品をキャビティから取り出すための離型ピン等が設けられるが、ここでは図示および説明は省略する。
前記第2金型12には前記キャビティ13に連通するゲート14が開口されるとともに、このゲート14につながるランナー15が配設されている。このランナー15は前記樹脂供給部2に連通されており、当該樹脂供給部2からは溶融された樹脂が供給される。供給された樹脂はランナー15を通流され、前記ゲート13から前記キャビティ13内に注入されることになる。また、前記第2金型12にはこのランナー15を囲むようにランナーヒーター16が配設されており、このランナーヒーター16は前記ランナー15を通流される樹脂を加熱して溶融状態を保持し、前記したホットランナーシステムを構築している。
また、前記第2金型12において、前記ランナー15が前記ゲート14に連通する領域はゲート14が開口された方向に沿って真直な状態に延長されており、この真直な領域に真直な円筒状をしたゲートノズル4が内挿され、かつその外周面において当該第2金型12に支持されている。
図2はこのゲートノズル4を含む第2金型12の一部の概略拡大断面図であり、ゲートノズル4は内部が中空に形成されたノズル体41と、このノズル体41の先端部に取着された概ね円錐型をした二層構造のバルブガイド42を備えている。このバルブガイド42はノズル体41の口金として構成されており、その細径をした先端開口が前記ゲート14に対向配置されている。また、前記ゲートノズル4のノズル体41の内部には、前記バルブガイド42の近傍領域にコイル状をしたノズルヒーター43が埋設状態に配設されており、ノズル体41の中空内部を通流される樹脂を加熱して溶融状態を保持するようになっている。
前記ノズル体41の中空内部には真直な細径のロッド状をしたバルブピン44が内挿されており、当該ノズル体41の内部で長さ方向に往復移動可能とされている。このバルブピン44は前記ゲート14に対向する側、すなわち図2における右側の先端部44aが円錐台型に形成されており、鎖線で示すように右方に移動されたときに当該先端部44aが前記バルブガイド42の内面に案内されながら移動され、ノズル体41から突出してゲート14に当接し、当該ゲート14を閉塞するようになっている。また、これとは反対に、バルブピン44が図2において左方に移動されたときにはゲート14を開放し、ノズル体41の中空内部を前記ゲート14に連通させるようになっている。
前記パルブピン44の前記先端部44aと反対側の基端部44bは前記ノズル体41の基端部から突出されており、ここでバルブアクチュエータ45に連結されている。このバルブアクチュエータ45はサーボモータを駆動源とするレシプロ機構として構成され、前記バルブピン44をその長さ方向、すなわち図2の左右方向に往復移動させ、ノズル体41の内部においてバルブピン44の先端部44aの左右方向の位置を変化制御することが可能とされている。このバルブアクチュエータ45は本発明のバルブピン移動手段を構成しており、前記コントローラ部3に電気接続され、当該コントローラ部3によって駆動が制御されるようになっている。このバルブアクチュエータ45は気体や液体を用いた流体シリンダ機構で構成されてもよい。
さらに、この実施形態では、図3に要部を破断して拡大図示するように、前記バルブピン44の先端部44aの内部に温度センサーとしての熱電対46が埋設されている。この例では、バルブピン44の内部に基端部44bから先端部44aに向けて長さ方向に細径の内部孔が開口されており、この内部孔に細い針金状に形成された熱電対46が基端部44bから内挿された構成がとられている。この熱電対46は前記バルブピン44の基端部44bから引き出され、さらに第2金型12を挿通して前記コントローラ部3に接続されている。
前記樹脂供給部2は、図1に示したように、前記ランナー15に内部が連通されたシリンダ21と、このシリンダ21内に内挿されて軸回り方向に回転駆動され、かつ軸方向に前後進移動される送りスクリュー22と、当該送りスクリュー22を駆動するスクリューアクチュエータ23を備えている。この樹脂供給部2は、ここではインラインスクリュー式が採用されており、前記スクリューアクチュエータ23は、回転駆動部231と前後進駆動部232を備えている。すなわち、回転駆動部231で送りスクリュー22を軸転し、前後進駆動部232で送りスクリュー22を軸方向に前後進させる。また、前記シリンダ21の基端側の一部には当該シリンダ21の内部に連通されたホッパー24を備えるとともに、前記シリンダ21の外周に配設された円筒状をした溶融ヒーター25を備えている。前記スクリューアクチュエータ23と前記溶融ヒーター25は前記コントローラ部3に電気接続されており、コントローラ部3によって少なくとも送りスクリュー22の前進速度と溶融ヒーター25の加熱温度が変化制御されるようになっている。
この樹脂供給部2では、ホッパー24に樹脂ペレットPを投入し、スクリューアクチュエータ23の回転駆動部231によって送りスクリュー22を回転駆動することにより、樹脂ペレットPは送りスクリュー22の螺旋構造によってシリンダ21内を筒軸に沿って基端側から右方向に移送される。そして、この移送の途中で溶融ヒーター25により加熱されることで溶融される。次いで、スクリューアクチュエータ23の前後進駆動部232により送りスクリュー22を図1の右方向に前進させることにより、溶融された樹脂は第2金型12のランナー15を通流され、さらに前記ゲートノズル4にまで圧送され、最終的に前記ゲート14から前記キャビティ13内に注入されることになる。
前記コントローラ部3は、前記ゲートノズル4に設けた熱電対46、すなわち温度センサーの検出電流を入力して、前記バルブピン44の先端部44aの温度を検出する温度検出部31を備えている。また、前記温度検出部31で検出した温度に基づいて前記スクリューアクチュエータ23、前記バルブアクチュエータ45、前記各ヒーター16,43,25を制御する制御回路部32を備えている。この制御回路部32は、前記スクリューアクチュエータ23による送りスクリュー22の前進速度を制御する速度制御部321と、前記バルブアクチュエータ45によりバルブピン44の先端部の位置を制御する位置制御部322を備えている。また、前記溶融ヒーター25の加熱温度と、前記ランナーヒーター16の加熱温度と、前記ノズルヒーター43の加熱温度をそれぞれ制御する温度制御部323を備えている。
前記制御回路部32は、予め実験により求めた制御テーブルがROMやRAM等のメモリー(図示せず)に登録されており、制御回路部32は温度検出部31で検出したバルブピン44の温度を当該制御テーブルに適用することで、前記した溶融ヒーター25、ランナーヒーター16、ノズルヒーター43の各温度を制御し、これと併せてあるいは独立してスクリューアクチュエータ23、バルブアクチュエータ45を制御する。
制御テーブルは、説明を簡略化するために最もシンプルな例を図4に示すように、検出したバルブピン44の温度を「適正温度」と「高側温度」と「低側温度」のいずれの領域にあるかを判定し、この温度判定に基づいて、スクリューアクチュエータ23での前進速度を「保持」と「高速度」と「低速度」のいずれかに制御する。ここで、「適正温度」はシルバー不良やゲートカット不良が生じることがないときのバルブピン44の温度であり、本発明における所定の温度に相当する。また、「保持」は現在の速度を保持する制御であり、「高速度」は現在よりも高速に制御し、「低速度」は現在よりも低速に制御する。
あるいはバルブアクチュエータ45により移動されるバルブピン44の先端部の位置(図2の左右方向の位置)を「保持」と「広開口位置」と「狭開口位置」のいずれかに制御する。「保持」は現在の位置を保持する制御であり、「広開口位置」はバルブピン44の先端部を図2の左方向に移動してノズル体41の中空内部の軸と直交する方向の面積を大きくする制御であり、「狭開口位置」はこれと反対にバルブピン44の先端部を図2の右方向に移動してノズル体41の中空内部の軸と直交する方向の面積を小さくする制御である。
同様にして、溶融ヒーター25、ランナーヒーター16、ノズルヒーター43の各温度を「保持」と「高温度」と「低温度」のいずれかに制御する。「保持」は現在の温度を保持する制御であり、「高温度」は現在よりも高温に制御し、「低温度」は現在よりも低温に制御する。
以上の構成の射出成形装置による射出成形方法を説明する。第1金型11と第2金型12とでキャビティ13を形成するが、これと並行して樹脂供給部2において前記したように樹脂ペレットPを送りスクリュー22で移送しながら溶融ヒーター25で溶融し、溶融樹脂を第2金型12のランナー15に供給する。これにより、ランナー15に供給された溶融樹脂は、ランナー15からゲートノズル4内にまで圧送状態に通流される。このとき、ランナーヒーター16により溶融樹脂の溶融状態が保持される。
ゲートノズル4ではバルブピン44が図2の実線のように左動位置にあってノズル体41の中空内部を開放しているので、ゲートノズル4にまで圧送された溶融樹脂はゲート14を通流され、キャビティ13内に注入されかつ充填される。溶融樹脂がキャビティ13に充填されると、コントローラ部3はバルブアクチュエータ45によりバルブピン44を図2の鎖線で示す位置まで右動し、バルブピン44の先端部44aでゲート14を閉塞する。これにより、キャビティ13内の樹脂はゲートノズル4内の樹脂と剪断分離され、ゲートカットが行われる。その後、キャビティ13内の樹脂の冷却、固化を待って第1金型11を第2金型12から離し、キャビティ13内で成形された樹脂を第1金型11から取り出すことにより成形が完了される。
この一連の成形工程において、コントローラ部3では温度検出部31においてバルブピン44に埋設した熱電対46の検出電流から当該バルブピン44の先端部44aの温度を検出する。そして、制御回路部32では、この検出した温度について前記制御テーブルに基づいて「適正温度」と「高側温度」と「低側温度」のいずれかであるか判定する。
「適正温度」と判定したときには、制御回路部32は、スクリューアクチュエータ23による送りスクリュー22の前進速度と、バルブアクチュエータ45によるバルブピン44の先端部44aの位置と、溶融ヒーター25、ランナーヒーター16、ノズルヒーター43の各温度をそれぞれ「保持」の制御とする。これにより、これら各部は現状の状態が保持される。すなわち、バルブピン44の温度が適正温度、すなわち所定温度であれば、好適なゲートカットが実現できる。また、ゲートカットに際しての樹脂剪断発熱も少なくて樹脂素材の熱分解が抑制され、シルバー不良が防止される。
一方、コントローラ部3の温度検出部31で「低側温度」と判定したときには、バルブピン44の温度が所定温度よりも低下している。この場合には、ゲート14におけるバルブピン44によるゲートカットが困難になる。また、無理してゲートカットを行うと、樹脂の剪断発熱、すなわちバルブピン44と樹脂との界面における摩擦による発熱によって樹脂素材の熱分解が生じ、シルバー不良が発生する。そこで、コントローラ部3の制御回路部32は、前記制御テーブルに基づいて次のような1つまたは複数の制御を実行する。
すなわち、制御回路部32の温度制御部323は、は溶融ヒーター25、ランナーヒーター16、ノズルヒーター43の各温度、またはいずれかの温度を「高温度」に制御する。これにより、シリンダ21、ランナー16、ゲートノズル4を通流する樹脂の温度が制御されて上昇されるので、この樹脂の温度上昇に伴ってバルブピン44が加熱され、当該バルブピン44を所定温度に制御することができる。
あるいは、制御回路部32の速度制御部321は、送りスクリュー22の前進速度を「高速度」に制御する。これにより、送りスクリュー22の前進速度が速くなり、樹脂供給部2からランナー15ないしゲート14まで圧送される溶融樹脂の圧送速度が速くなる。そのため、ゲート14を通流する樹脂の通流速度が速くなり、この樹脂の通流速度の高速化によって樹脂とゲートノズル4ないしゲート14との間に流動に伴う摩擦熱が発生し、この摩擦熱により樹脂の温度が上昇される。したがって、樹脂の圧送速度を変化制御することで樹脂の温度を所定温度にまで上昇させ、これに伴ってバルブピン44を所定温度に制御することができる。
または、制御回路部32の位置制御部322は、バルブアクチュエータ45によるバルブピン44の先端部44aの位置を「狭位置」に制御する。この場合には、ノズル体41とバルブピン44とで構成されるゲートノズル4の開口面積が小さくなり、ベンチュリー効果によってゲート14を通流される樹脂の通流速度が速くなる。この樹脂の通流速度の高速化によって樹脂とゲートノズル4ないしゲート14との間に摩擦熱が発生し、樹脂の温度が所定温度にまで上昇される。これにより、バルブピン44を所定温度に制御する。
これらの制御の少なくとも1つを行うことにより、結果としてフィードバック制御によってバルブピン44の温度を所定温度にまで高めることができ、好適なゲートカットが実現できるとともに、無理なゲートカットに伴うシルバー不良が防止できる。
他方、コントローラ部3の温度検出部31で「高側温度」と判定したときには、バルブピン44が過熱状態であると推測され、この場合にはゲートカットは可能であるがカット面が変形され易く、この変形によるゲートカット低下が生じる。また、バルブピン44の過熱状態が影響して樹脂素材の熱分解が生じ、シルバー不良が発生する。そこで、コントローラ部3の制御回路部32は、前記制御テーブルに基づいて次のような1つまたは複数の制御を実行する。
この場合には、制御回路部3の温度制御部323は、溶融ヒーター25、ランナーヒーター16、ノズルヒーター43の各温度、またはいずれかの温度をそれぞれ「低温度」に制御する。これにより、シリンダ21、ランナー15、ゲートノズル4を通流する樹脂の温度が所定温度にまで低下され、当該樹脂によって放熱されることによりバルブピン44の温度が所定温度に制御され、ゲートカット不良やシルバー不良が防止される。
あるいは、速度制御部321は送りスクリュー22の前進速度を「低速度」に制御する。これにより、シリンダ21からランナー15ないしゲート14まで通流される溶融樹脂の通流速度が低下され、樹脂とゲートノズル4ないしゲート14との間での摩擦熱が発生し難くなり、ゲート14を通流する樹脂の温度の上昇が抑制され、バルブピン44は所定温度に制御される。
または、位置制御部322は、バルブアクチュエータ45によるバルブピン44の先端部44aの位置を「広位置」に制御する。この場合には、ノズル体41の中空内部とバルブピン44とで構成される開口面積が大きくなり、ゲートノズル4ないしゲート14を通流する樹脂の通流速度が遅くなる。この樹脂の通流速度の低下によって樹脂とゲートノズル4ないしゲート14との間での摩擦熱が発生し難くなり、ゲート14を通流する樹脂の温度の上昇が抑制され、バルブピン44は所定温度に制御される。
これらの制御の少なくとも1つを行うことにより、結果としてバルブピン44の温度を所定温度に制御し、好適なゲートカットが実現でき、かつバルブピン44が高温状態にあるときのようなゲートカットに伴うシルバー不良が防止できる。
以上説明した射出成形に伴うコントローラ部3での制御は、本発明の説明を分かり易くするために簡略化したものであり、実際には温度検出部31においては検出する温度を図4の制御テーブルのような「適正温度」、「高側温度」、「低側温度」の3つの領域ではなく、それよりも多数の領域に区分した判定を行い、制御回路部32ではこれら多数の領域にそれぞれ対応した制御を実行することが好ましい。そして、この温度の区分数に対応させて、スクリューアクチュエータ23による送りスクリュー22の前進速度を多数の異なる速度領域に区分した制御を行い、同様にしてバルブアクチュエータ45によるバルブピン44の先端部の位置を多数の異なる位置に設定した制御を行う。さらに、溶融ヒーター25、ランナーヒーター16、ノズルヒーター43を制御するための各温度を温度範囲の区分数に対応した多数の異なる温度区分に設定して制御を行うことになる。このようにすることで、バルブピン44の温度をより細かくかつ正確に制御することが可能になる。
また、コントローラ部3における制御では、送りスクリューア22の前進速度の制御と、バルブピン44の先端部44aの位置の制御と、溶融ヒーター25、ランナーヒーター16、ノズルヒーター43の各温度の制御を適宜組み合わせて行うようにしてもよい。例えば、スクリューアクチュエータ23の前進速度の制御と、溶融ヒーター25の温度制御のみを組み合わせて行うようにしてもよい。この場合には、コントローラ部3は樹脂供給部2のみを制御するだけでよく、射出成形装置の金型部の構成を簡略化することができる。あるいは、バルブピン44の先端部44aの位置の制御と、ランナーヒーター16またはノズルヒーター43の温度制御のみを組み合わせて行うようにしてもよく、この場合には既存の樹脂供給部2をそのまま利用して射出成形装置を構成することができる。
本発明におけるバルブピン44の温度を検出する温度センサーは、実施形態に記載のようにバルブピン44の内部に熱電対46を埋設した構成に限られるものではない。すなわち、温度センサーの種類は熱電対に限られるものではなく、サーミスター、抵抗型の温度センサーや半導体型の温度センサーを利用してもよい。
また、温度センサーの配設位置は、バルブピン44の温度と密接な関係のある部位の温度が検出できる位置であればよい。例えば、図5に示すように、ゲートノズル4の先端部の内部に抵抗型の温度センサー46Aを埋設したものであってもよい。この例では、温度センサー46Aはゲートノズル4内を通流する樹脂の温度を検出し、当該樹脂の温度と密接な関係のあるバルブピン44の温度を検出する。
あるいは、図6に示すように、バルブガイド42の内部にサーミスター46Bを埋設してもよい。このようにしても、前記実施形態と同様にしてバルブガイド42の内部を通流する樹脂の温度を検出し、密接な関係のあるバルブピン44の温度を検出する。これら、図5及び図6の例は、バルブピン44の内部に温度センサーを埋設することが難しい場合に有効である。
本発明が適用される射出成形装置の金型部についても実施形態に記載の構成のものに限定されるものではない。すなわち、ホットランナーシステムを備えていない金型部、あるいはダイレクトゲート構造ではない金型部についても本発明を適用することが可能である。
本発明は溶融樹脂をゲートを通してキャビティに注入し、バルブピンによってゲートカットを行う射出成形技術に採用することが可能である。
1 金型部
2 樹脂供給部(樹脂供給手段)
3 コントローラ部(制御手段)
4 ゲートノズル
11 第1金型
12 第2金型
13 キャビティ
14 ゲート
15 ランナー
16 ランナーヒーター
21 シリンダ
22 送りスクリュー
23 スクリューアクチュエータ
25 溶融ヒーター
31 ゲート温度検出部(温度検出手段)
32 制御回路部
41 ノズル体
42 バルブガイド
43 ノズルヒーター
44 バルブピン
45 バルブアクチュエータ
45,46A,46B 温度センサー(温度検出手段)
321 速度制御部
322 位置制御部
323 温度制御部

Claims (6)

  1. 溶融樹脂をゲートを通してキャビティに注入し、バルブピンによりゲートカットを行う射出成形方法であって、前記バルブピンの温度を検出し、検出した温度に基づいて前記バルブピンを所定の温度に制御することを特徴とする射出成形方法。
  2. 前記バルブピンの温度を検出し、検出した温度に基づいて前記樹脂の温度または前記樹脂の通流速度を制御することを特徴とする請求項1に記載の射出成形方法。
  3. 溶融樹脂をゲートを通してキャビティに注入し、バルブピンによりゲートカットを行う射出成形装置であって、前記バルブピンの温度を検出する温度検出手段と、検出した温度に基づいて前記バルブピンの温度を所定の温度に制御する制御手段とを備えることを特徴とする射出成形装置
  4. 前記温度検出手段は、前記バルブピンに埋設された熱電対で構成されることを特徴とする請求項3に記載の射出成形装置。
  5. 前記制御手段は前記樹脂の温度または前記樹脂の通流速度を制御する手段として構成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の射出成形装置。
  6. 前記樹脂を溶融する加熱手段と、溶融した樹脂をゲートに向けて供給する樹脂供給手段と、前記バルブピンを移動するバルブピン移動手段の少なくとも一つを備え、前記制御手段は、前記加熱手段での温度の制御、前記樹脂供給手段での供給速度の制御、前記バルブピン移動手段での移動位置の制御の少なくとも一つを実行することを特徴とする請求項5に記載の射出成形装置。

JP2014126385A 2014-06-19 2014-06-19 射出成形方法および射出成形装置 Pending JP2016002757A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014126385A JP2016002757A (ja) 2014-06-19 2014-06-19 射出成形方法および射出成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014126385A JP2016002757A (ja) 2014-06-19 2014-06-19 射出成形方法および射出成形装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016002757A true JP2016002757A (ja) 2016-01-12

Family

ID=55222427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014126385A Pending JP2016002757A (ja) 2014-06-19 2014-06-19 射出成形方法および射出成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016002757A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109016424A (zh) * 2017-06-08 2018-12-18 英格拉斯股份公司 用于塑料材料的注射模塑的设备

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109016424A (zh) * 2017-06-08 2018-12-18 英格拉斯股份公司 用于塑料材料的注射模塑的设备
JP2018202865A (ja) * 2017-06-08 2018-12-27 イングラス エス. ピー. エー. プラスチック材料の射出成形のための装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1389517B1 (en) Method of controlling a shut-off nozzle with heating unit and cooling unit for hot runner systems of injection molding machines
JPH05345334A (ja) バルブゲートを備えたランナーレス射出成形方法およびその装置
EP2873505B1 (en) Injection molding machine
US20160059461A1 (en) Injection Molding with Localized Heating in Flow Challenge Regions
EP3317074B1 (en) Sequential coining
CN109070420A (zh) 注塑成形装置及注塑成形方法
JP2016002757A (ja) 射出成形方法および射出成形装置
JP6791948B2 (ja) 射出成形機
JP6094601B2 (ja) 射出成形装置
JP6488120B2 (ja) 射出成型機
KR102411475B1 (ko) 사출 성형용 금형
WO2018107274A1 (en) Method of producing molded article and apparatus for executing same
JP2009202482A (ja) 射出成形システム、射出成形方法
JP7088504B2 (ja) 熱硬化性樹脂材料用のスクリュ、射出成形機および成形システム
JP6094603B2 (ja) 射出成形装置及び射出成形方法
JP6056887B2 (ja) 射出成形装置及び射出成形方法
KR101872930B1 (ko) 3차원 프린터용 노즐 히팅 블록 및 이를 구비한 3차원 프린터의 압출기
JP6352036B2 (ja) 材料供給装置、及び射出成形機
JP7064193B2 (ja) 射出成形機および成形システム
JP6413906B2 (ja) 射出成形装置
JP2009040023A (ja) 射出成形機に対する窒素ガスの供給方法および供給装置
JP7088505B2 (ja) 射出成形機および成形システム
JP2004276059A (ja) 金属材料の射出成形装置および射出成形方法
JP7057963B2 (ja) 成形システム
JP2014151492A (ja) バルブゲートシステム