JP3703651B2 - 除雪機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は操作性を高め、設計自由度を増すのに好適な除雪機に関する。
【0002】
【従来の技術】
前部にオーガ、ドーザ等の除雪部を設け、この除雪部を昇降させることのできる除雪機としては、例えば、実公昭60−35611号公報「小型除雪機の高低調節装置」に記載されたものが知られている。
【0003】
上記技術には、同公報の第1図に、前部に除雪作業部3を取付け、後部にハンドル4を取付けた作業機体5と、この作業機体5に駆動軸16を介してスイング可能に取付けた走行機体2と、作業機体5後部、走行機体2後部間に介在させた押圧バネ9と、この押圧バネ9の圧縮量を調整するストッパ10とが示されている。
上記技術において、除雪作業部3を下降させるには、ストッパ10を回すことで上方へ移動して作業機体5を上昇させ、また、除雪作業部3を上昇させるには、ストッパ10を回すことで下方へ移動して作業機体5を下降させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記技術では、除雪作業部3の昇降毎にストッパ10を回さなければならず、操作が煩雑になる。
また、ハンドル4を押圧バネ9に抗して押し下げて除雪作業部3を上昇させることもできるが、この場合、押圧バネ9の弾性力は直線的に増加するため、押し下げるにつれて、ハンドル4に大きな力を加えなくてはならず、作業者の負担が大きくなる。
【0005】
更に、例えば、ストッパ10を下方へ移動させた状態では、除雪作業部3を下降させるためにハンドル9を引き上げることができず、操作性の面で劣るという不都合がある。
更にまた、走行機体2と作業機体5との間に押圧バネ9を直接介在させているため、押圧バネ9のレイアウトを自由に設定することができず、除雪機の設計自由度が制限される。
【0006】
そこで、本発明の目的は、除雪部の昇降操作が容易で、昇降操作時の作業者の負担を軽くすることができ、また、設計自由度を増すことができる除雪機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、前部に除雪部を備え、後部からハンドルを延ばした機体に回転軸を介して前輪を取付け、前記回転軸廻りにスイングするスイングアームを後方に延ばし、このスイングアームに後輪を取付け、これらの前・後輪を接地させた状態で機体を回転軸廻りにスイングさせて、地面から除雪部までの高さを変更することのできる除雪機において、前記機体後部とスイングアームとの間に、前記機体に取付けた上部リンクと、前記スイングアームに取付けた下部リンクとをくの字状に配置したリンク機構を渡し、前記機体後部と前記上部リンクの下部との間に、前記除雪部としてのドーザ組立体を雪面に押付ける引張ばねを掛け渡し、この引張ばねの引張力で前記リンク機構を伸張させることにより、機体の後部を持ち上げることを特徴とする。
【0008】
機体後部とスイングアームとの間に、機体に取付けた上部リンクと、スイングアームに取付けた下部リンクとをくの字状に配置したリンク機構を渡し、機体後部と上部リンクの下部との間に、除雪部としてのドーザ組立体を雪面に押付ける引張ばねを掛け渡し、引張ばねの引張力でリンク機構を伸張させ、機体の後部を持ち上げて、ハンドルによる機体の後部の持ち上げを補助し、機体に回転軸を介して取付けた前輪と、後方に延ばすとともに回転軸廻りにスイングするスイングアームに取付けた後輪とを接地させた状態で機体を回転軸廻りにスイングさせ、地面から機体の前部に備えたドーザ組立体までの高さを変更する。
【0009】
この結果、ドーザ組立体を雪面又は地面に近づける場合に、ハンドルを引き上げるだけで容易に操作することができ、操作性を向上させることができる。また、その場合に、引張ばねの張力によってハンドルを引き上げる力は小さくて済み、作業者の負担を軽減することができる。
【0010】
更に、リンク機構と引張ばねとを組合わせたことで、例えば、従来のように、機体後部とスイングアームとの間に圧縮ばねを直接介在させた場合に、圧縮ばねの全長や取付位置が制限されるのに比べて、リンク機構の取付位置、寸法や引張ばねの全長を自由に設定することができ、除雪機の設計自由度を増すことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る除雪機の側面図であり、除雪機30は、ボックス状に形成した機体31と、この機体31に搭載したエンジン32と、このエンジン32の出力軸に図示せぬ動力伝達機構を介して連結した回転軸としての駆動軸33と、この駆動軸33の両端部に取付けた前輪としての駆動輪34,34(奥側の符号34は不図示)と、駆動軸33にスイング自在に取付けた左右のスイングアーム35,35(奥側の符号35は不図示)と、これらのスイングアーム35の後部に回転可能に取付けた従動軸36と、この従動軸36の両端部に取付けた後輪としての従動輪37,37(奥側の符号37は不図示)と、駆動輪34,34と従動輪37,37とにそれぞれ掛け渡したクローラ38,38(奥側の符号38は不図示)とからなる。
【0012】
また、除雪機30は、機体31の後部から後ろ斜め上方に延ばし更に後方に延ばした左右一対のハンドルとしてのハンドルバー41,41(奥側の符号41は不図示)と、これらのハンドルバー41,41の中間部と上記スイングアーム35,35の後端との間に取付けることで、後述するドーザ組立体45を雪面(又は地面)SNに押付ける弾性力発生機構42と、走行状態を選択するためにハンドルバー41,41の上部に取付けた操作部43と、機体31の前部に取付けた除雪部としてのドーザ組立体45とからなる。
【0013】
ここで、47,47(奥側の符号47は不図示)はグリップ、CEは駆動系、即ち、駆動軸33、駆動輪34,34、スイングアーム35,35、従動軸36、従動輪37,37、クローラ38,38及び後述する後部ビーム54を除く除雪機30の駆動軸33廻りにスイングする部分の重心である。
【0014】
弾性力発生機構42は、ハンドルバー41,41間に渡したブラケット51と、このブラケット51にスイング自在に取付けた上部リンク52と、この上部リンク52にスイング自在に取付けた下部リンク53と、この下部リンク53をスイング自在に取付けるためにスイングアーム35,35間に渡した後部ビーム54と、機体31の後部と上部リンク52の下部との間に渡した引張ばねとしての引張コイルばね55,55(奥側の符号55は不図示)とからなる。
【0015】
ドーザ組立体45は、除雪機30の前部に取付けることで積もった雪を掻きのけるための付属品であり、前面を後方へ湾曲させたドーザ本体57と、このドーザ本体57の背面に取付けたドーザ本体支持部58と、ドーザ本体57の前面下部に取付けた爪61と、ドーザ本体57の左右の側面に取付けた側板62,63(側板63は奥側にある。)とからなる。
【0016】
ドーザ本体57は、前進させることで、湾曲させた前面により積もった雪を下からすくうとともに前方へロールさせ、少ない抵抗で除雪するための部材である。
ドーザ本体支持部58は、後部を機体31に取付けたものである。
【0017】
爪61は、積もった雪、特に氷状に固まった根雪等に食い込ませるための部材である。
側板62,63は、ドーザ本体57で押出す雪がドーザ本体57の左右に逃げることを防止する部材である。
【0018】
図2は本発明に係る除雪機の正面図であり、ドーザ本体57の左右の側面にそれぞれ側板62,63を取付け、ドーザ本体57の前面下部に爪61を取付けたドーザ組立体45を示す。なお、65はエンジン32の出力軸に取付けた動力伝達機構を覆うカバー、66は燃料タンク、67はマフラ、68はマフラ67の後方に配置したエアクリーナである。
スイングアーム35,35は、それぞれ駆動軸33にベアリング71,71を介してスイング自在に取付けた部材である。
【0019】
図3は本発明に係る除雪機の要部斜視図であり、ハンドルバー41,41間にブラケット51を渡し、このブラケット51の下部にサブブラケット73,73を取付け、このサブブラケット73,73間に第1ピン74を介して上部リンク52の上端部をスイング自在に取付け、この上部リンク52の下端部に第2ピン75を介して下部リンク53をスイング自在に取付け、この下部リンク53の下端部を第3ピン76を介して後部ビーム54にスイング自在に取付け、この後部ビーム54をスイングアーム35,35間に渡し、機体31の後部に設けた突出部31aにばね取付孔31b,31bを開け、上部リンク52の下部の両側方に第4ピン77,77を立て、ばね取付孔31b,31bに引張コイルばね55,55の一端を掛け、第4ピン77,77に引張コイルばね55,55の他端を掛けた弾性力発生機構42を示す。
【0020】
上記した上部リンク52と下部リンク53とは、くの字状に配置したものであり、上部リンク52、下部リンク53及びこれらの上部リンク52と下部リンク53とを連結する第2ピン75は、リンク機構80を構成するものである。
上部リンク52と下部リンク53との連結部、即ち上部リンク52の下端部、下部リンク53の上端部及び第2ピン75は、リンク機構80の関節部を構成するものである。
【0021】
弾性力発生機構42は、引張コイルばね55,55により、上部リンク52と下部リンク53との連結部を機体31側に引張ることで、上部リンク52の上端部を介してブラケット51、ハンドルバー41,41及び機体31の後部をスイングアーム35,35に対して押し上げ、駆動軸33廻りに機体31をスイングさせる機構であり、引張コイルばね55の設定によって、図1に示したドーザ組立体45の爪61を雪面(又は地面)SNに押付けることができる機構である。
【0022】
また、弾性力発生機構42は、スイングアーム35,35に対する機体31の時計廻り又は反時計廻りのスイング量を所定範囲内に規制するための図示せぬストッパを備え、このストッパにより必要以上の機体31のスイングを抑える。
従って、リンク機構80のなす角度(上部リンク52と下部リンク53とのなす角度)α(図1参照)は、0<α<180゜の範囲にあり、且つ上記したストッパにより決まる範囲内にある。
【0023】
本発明では、リンク機構80と引張コイルばね55とを組合わせたことで、リンク機構80の上部リンク52上端をブラケット51に限らずに、機体31後部又はハンドルバー41に取付けることができ、また、下部リンク53下端を後部ビーム54に限らずに、スイングアーム35又は従動軸36に取付けることができ、従来、例えば、機体後部とスイングアームとの間に圧縮ばねを直接介在させた場合に、圧縮ばねの全長や取付位置が制限されるのに比べて、リンク機構80の取付位置、リンク機構80の寸法や引張コイルばね55の全長を自由に設定することができ、除雪機30の設計自由度を増すことができる。
【0024】
以上に述べた除雪機30の作用を次に説明する。
図4は本発明に係る除雪機の作用を説明する第1作用図である。
例えば、根雪のように、積もって硬くなった雪を押し退ける場合や窪んだ場所の除雪を行う場合には、ハンドルバー41,41(奥側の符号41は不図示)を引き上げ、クローラ38を介して駆動輪34及び従動輪37を接地させた状態(クローラ38の雪面(又は地面)SNに接する部分が浮き上がらない状態)で機体31を駆動軸33廻り(半時計廻り)にスイングさせ、ドーザ組立体45の爪61を雪面(又は地面)SNに食い込ませる。
【0025】
この時、予め機体31の後部には、弾性力発生機構42による押し上げ力が作用した状態にあり、この押し上げ力に更に作業者がハンドルバー41を引き上げる力が加わるので、作業者は、弾性力発生機構42による押し上げ力が作用しない場合に比べて、より小さな力でハンドルバー41を引き上げればよく、作業者の負担を軽減することができる。
【0026】
また、ドーザ組立体45をスイングさせるための回転軸である駆動軸33を前輪としての駆動輪34側に設けたことで、駆動軸33とハンドルバー41のグリップ47位置との距離を十分に大きく設定することができ、ドーザ組立体45をスイングさせるための回転軸である駆動軸を後輪としての従動輪側等へ設けた場合に比べて、駆動軸33とドーザ組立体45の爪61との距離に対する駆動軸33とハンドルバー41のグリップ47位置との距離の割合を大きくすることができる。従って、このことでもハンドルバー41のグリップ47を握って操作する作業者の負担を軽減することができる。
【0027】
以上に説明したように、本発明は、前部にドーザ組立体45を備え、後部からハンドルバー41を延ばした機体31に駆動軸33を介して駆動輪34を取付け、駆動軸33軸廻りにスイングするスイングアーム35を後方に延ばし、このスイングアーム35に従動輪37を取付け、これらの駆動輪33及び従動輪37を接地させた状態で機体31を駆動軸33廻りにスイングさせて、雪面(又は地面)SNからドーザ組立体45までの高さを変更することのできる除雪機30において、機体31後部とスイングアーム35との間に、リンク機構80を渡し、このリンク機構80の関節部と機体31との間に引張コイルばね55を掛け渡し、この引張コイルばね55の引張力でリンク機構80を伸張させる、即ち上部リンク52と下部リンク53とのなす角度を増大させることにより、機体31の後部を持ち上げることを特徴とする。
【0028】
この結果、ドーザ組立体45を雪面(又は地面)SNに近づける場合に、ハンドルバー41を引き上げるだけで容易に操作することができ、操作性を向上させることができる。また、その場合に、引張コイルばね55の張力によってハンドルバー41を引き上げる力は小さくて済み、作業者の負担を軽減することができる。
【0029】
図1にも示した除雪機30のスイング部分の重心CEは、機体31の傾きが図1及び図4の状態で駆動軸33よりも後方に位置するため、ハンドルバー41を下降させようとするモーメントが発生する、即ち、ドーザ組立体45を浮き上がらせようとするモーメントが発生するが、本発明の弾性力発生機構42は、上記したモーメントに打ち勝つだけの弾性力を発生させることで、ハンドルバー41を引き上げる作業者の操作力を小さくし、且つ、ドーザ組立体45に常に雪面(又は地面)SNへの所定の押し付け力を発生させるという効果を発揮するものである。
【0030】
図5は本発明に係る除雪機の作用を説明する第2作用図である。
例えば、除雪した雪を通路の脇に山積みする場合には、ハンドルバー41,41(奥側の符号41は不図示)を押し下げ、クローラ38を介して駆動輪34及び従動輪37を接地させた状態で機体31を駆動軸33廻り(時計廻り)にスイングさせ、ドーザ組立体45を上昇させる。
【0031】
この時、予め機体31の後部には、弾性力発生機構42による押し上げ力が作用した状態にあり、この押し上げ力に抗してハンドルバー41を押し下げると、従来のような機体とスイングアームとの間に圧縮ばねを介在させた除雪機に比較して、後述するように、押し下げるにつれて、押し下げ力の増加が小さくなり、より小さな力で操作することができて、作業者の負担を軽減することができる。
従って、従来よりも、除雪機30の操作性を向上させることができる。
【0032】
図6は除雪機の比較例を示す側面図である。
除雪機100は、前部に除雪部101を備え、後部からハンドル102を延ばした機体103に駆動軸104を介して前輪105,105(奥側の符号105は不図示)を取付け、駆動軸104廻りにスイングするスイング部106,106(奥側の符号106は不図示)を後方に延ばし、これらのスイング部106,106の後部にそれぞれ従動軸107を介して後輪108,108(奥側の符号108は不図示)を取付け、前輪105と後輪108とにクローラ111を掛け(奥側も同様)、従動軸107にロッド112の下端を回転自在に取付け、このロッド112の上端におねじ113を形成し、ロッド112に圧縮コイルばね114を嵌めるとともにロッド112の中間部で圧縮コイルばね114の下端を支え、機体103の後部に連結板115を取付け、この連結板115に開けた穴にロッド112の上部を通し、ロッド112のおねじ113にナット部材116をねじ込んで圧縮コイルばね114の上端を連結板115で押えた車両である。なお、117は雪面(又は地面)である。
【0033】
上記した除雪機100で、雪面(又は地面)117から除雪部101までの高さを変更するには、ナット部材116を回転させる。
即ち、除雪部101を下降させるには、ナット部材116を回転させて上方に移動する。この結果、圧縮コイルばね114の弾性力により連結板115を介して機体103の後部が上昇し、機体103が駆動軸104を中心に反時計廻りにスイングする。
また、除雪部101を上昇させるには、ナット部材116を回転させて下方に移動する。この結果、圧縮コイルばね114の弾性力に抗して連結板115を介して機体103の後部が下降し、機体103が駆動軸104を中心に時計廻りにスイングする。
【0034】
上記したナット部材116を上方に移動した状態では、ハンドル102を圧縮コイルばね114の弾性力に抗して押し下げることで機体103の後部を下降させ、除雪部101を上昇させることも可能である。
この時の圧縮コイルばね114の上端の移動量(圧縮コイルばね114のたわみ量)と、圧縮コイルばね114の弾性力に対する操作力(弾性力と大きさが同じで、方向が反対の力)との関係を図7及び図9で説明する。
【0035】
図7(a),(b)は比較例における圧縮コイルばねの荷重と上端の移動量との関係を説明する模式図である。
(a)は、圧縮コイルばね114を立てた状態を示し、圧縮コイルばね114の上端を点A、下端を点C、圧縮コイルばね114の全長をL1とする。
また、圧縮コイルばね114に軸線に沿って下向きに加える荷重をW1とする。初期には荷重W1はW1=0とする。
ここで、点Aは、上下方向に移動可能な移動点として「○」で示し、下端Cは、固定点として「●」で示す。(以下同様に、移動点は「○」、固定点は「●」で示す。)
【0036】
(b)において、圧縮コイルばね114の点Aを(a)の状態から下方へxだけ移動させ、圧縮コイルばね114を縮める。
この時、点Aの移動量をx、圧縮コイルばね114の全長をL2、圧縮コイルばね114に軸線に沿って下向きに加える荷重をW2とする。
一般に、圧縮コイルばねに荷重Fを加えた時に、圧縮コイルばねがxだけ縮んだとすると、荷重Fは、F=k・x(kはばね定数)で求められるから、この場合の圧縮コイルばね114の荷重W2は、W2=k1・xで求められる。(k1は圧縮コイルばね114のばね定数)
【0037】
図8(a)〜(d)は本発明に係る弾性力発生機構の弾性力に抗する荷重を説明する模式図である。
(a)は、弾性力発生機構の初期の状態を示す。ここで、弾性力発生機構42を便宜的に以下のように設定する。
即ち、ブラケット51(図1参照)への上部リンク52の取付部を点A、上部リンク52と下部リンク53との連結部を点B、スイングアーム35(図1参照)への下部リンク53の取付部を点C、機体31(図1参照)への引張コイルばね33の一端の取付部を点Dとする。ここで、引張コイルばね33の他端は点Bに取付けるものとする。
【0038】
また、点A〜点Dで形成した正方形の一辺の長さを1とし、点Aと点Cとの距離をL1、引張コイルばね33の全長をSL1とすると、引張コイルばね33の軸線と上部リンク52とのなす角度θ1はθ1=45゜となる。また、初期に、点Aに下向きに作用する力をW1=0、引張コイルばね33の引張力をF1=0とする。
【0039】
(b)は(a)の状態から弾性力発生機構42の上部リンク52の点Aに下向きに荷重が加えた状態を示す。
点Aに荷重を加えて点Jまで下降させた時、点Jに加える荷重をW2、点Aから点Jまでの移動量をx、水平線HLに対する上部リンク52の傾きをθ2、水平線HLに対する引張コイルばね33の軸線の傾きをθ3、引張コイルばね33を引張る荷重をF2とする。
【0040】
(c)は(b)の場合に、圧縮コイルばね33に作用する荷重及び上部・下部リンク52,53に発生する荷重の大きさと方向を示す。
引張コイルばね33の荷重F2により上部リンク52に発生する荷重をF3、下部リンク53に発生する荷重をF4とすると、荷重F3及び荷重F4のそれぞれの大きさに対応する線分は平行四辺形を構成する二辺となり、荷重F2の線分は平行四辺形の長い方の対角線となる。また、荷重F4の線分とこの線分に平行な対辺との距離をhとする。
(d)は荷重W2とこの荷重W2に釣り合う荷重F3との関係を示す図であり、荷重W2(下向きの荷重)の大きさと荷重F3の上向きの成分の大きさとが等しい。
【0041】
以上の設定条件を踏まえ、荷重W2と移動量xとの関係を数1で説明する。
【0042】
【数1】
Figure 0003703651
【0043】
以上の図7で説明した圧縮コイルばね114及び図8で説明した弾性力発生機構42におけるそれぞれの荷重W2と移動量xとの関係を次に比較する。
図9は圧縮コイルばね及び弾性力発生機構におけるそれぞれの荷重W2と移動量xとの関係を比較するグラフであり、縦軸は荷重W2、横軸は移動量xを表す。
比較例(破線)として示した圧縮コイルばねでは、移動量xの増加に対して荷重W2は比例して増加する。
これに対して、本実施例(実線)の弾性力発生機構では、移動量xが増加するにつれて、荷重W2の増加の割合が小さくなる。
【0044】
上記比較例及び本実施例において、初めに所定の移動量(グラフ中の初期位置)を与えて、同一の所定荷重を発生させた場合、初期位置から比較例の圧縮コイルばね又は本実施例の弾性力発生機構を押し下げた時には、本実施例の荷重W2は、比較例の荷重W2に対して押し下げるほど小さくなり、ハンドルバー41(図1参照)を操作する作業者の負担を大幅に軽減することができる。
また、初期位置から比較例の圧縮コイル又は本実施例の弾性力発生機構を押し上げた時には、比較例の荷重W2と本実施例の荷重W2との差は小さい。
【0045】
尚、本発明では、図1に示したように、リンク機構80を機体31側に開き、リンク機構80の関節部と機体31との間に引張コイルばね55を掛け渡したが、これに限るものではなく、リンク機構80を機体31と反対の側へ開き、このリンク機構80の関節部と機体31との間に圧縮ばねを介在させた構成としてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1の除雪機は、機体後部とスイングアームとの間に、機体に取付けた上部リンクと、スイングアームに取付けた下部リンクとをくの字状に配置したリンク機構を渡し、機体後部と上部リンクの下部との間に、除雪部としてのドーザ組立体を雪面に押付ける引張ばねを掛け渡し、この引張ばねの引張力で前記リンク機構を伸張させることにより、機体の後部を持ち上げるので、ドーザ組立体を雪面又は地面に近づける場合に、ハンドルを引き上げるだけで容易に操作することができ、操作性を向上させることができる。
また、その場合に、引張ばねの張力によってハンドルを引き上げる力は小さくて済み、作業者の負担を軽減することができる。
【0047】
更に、リンク機構と引張ばねとを組合わせたことで、従来、例えば、機体後部とスイングアームとの間に圧縮ばねを直接介在させた場合に、圧縮ばねの全長や取付位置が制限されるのに比べて、リンク機構の取付位置、寸法や引張ばねの全長を自由に設定することができ、除雪機の設計自由度を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除雪機の側面図
【図2】本発明に係る除雪機の正面図
【図3】本発明に係る除雪機の要部斜視図
【図4】本発明に係る除雪機の作用を説明する第1作用図
【図5】本発明に係る除雪機の作用を説明する第2作用図
【図6】除雪機の比較例を示す側面図
【図7】比較例における圧縮コイルばねの荷重と上端の移動量との関係を説明する模式図
【図8】本発明に係る弾性力発生機構の弾性力に抗する荷重を説明する模式図
【図9】圧縮コイルばねと弾性力発生機構とにおけるそれぞれの荷重Wと移動量xとの関係を比較するグラフ
【符号の説明】
30…除雪機、31…機体、33…回転軸(駆動軸)、34…前輪(駆動輪)、35…スイングアーム、37…後輪(従動輪)、41…ハンドル(ハンドルバー)、42…弾性力発生機構、45…除雪部(ドーザ組立体)、52…上部リンク、53…下部リンク、55…引張ばね(引張コイルばね)、80…リンク機構、SN…雪面(又は地面)

Claims (1)

  1. 前部に除雪部を備え、後部からハンドルを延ばした機体に回転軸を介して前輪を取付け、前記回転軸廻りにスイングするスイングアームを後方に延ばし、このスイングアームに後輪を取付け、これらの前・後輪を接地させた状態で機体を回転軸廻りにスイングさせて、地面から除雪部までの高さを変更することのできる除雪機において
    記機体後部とスイングアームとの間に、前記機体に取付けた上部リンクと、前記スイングアームに取付けた下部リンクとをくの字状に配置したリンク機構を渡し、
    前記機体後部と前記上部リンクの下部との間に、前記除雪部としてのドーザ組立体を雪面に押付ける引張ばねを掛け渡し、この引張ばねの引張力で前記リンク機構を伸張させることにより、機体の後部を持ち上げることを特徴とした除雪機。
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