JP6865662B2 - 歩行型作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、走行機体から後方向きに延出された操縦ハンドルと、前記走行機体の前方に設けられた作業部と、が備えられた歩行型作業機に関する。
上記した歩行型作業機として、作業部が除雪用ブレード本体を有し、除雪作業を可能されたものがある。この種の歩行型作業機としては、例えば特許文献1に示される歩行型ブレード除雪機がある。すなわち、走行機体の前方にブレード部が配置されている。ブレード部は、ドーザブレード部及びスクレーパ部を有し、雪をスクレーパ部によってドーザブレード部へすくい上げるように構成されている。
特開2017−115443号公報
従来、作業部が除雪用ブレード本体を有した歩行型作業機にあっては、降雪時期だけに使用され、降雪時期以外の時期には、格納されたままになっている。
本発明は、除雪作業のみならず、除雪以外の対地作業にも使用可能であり、かつ、安価に得られる歩行型作業機を提供する。
本発明による歩行型作業機は、
走行機体から後方向きに延出された操縦ハンドルと、
前記走行機体の前方に設けられた作業部と、が備えられ、
前記作業部は、前記走行機体に支持された除雪用ブレード本体と、前記除雪用ブレード本体に脱着可能なスクレーパと、前記除雪用ブレード本体に脱着可能な対地作業装置と、を有し、
前記除雪用ブレード本体の下端部に、前記スクレーパが取付けられる取付け部が設けられ、
前記対地作業装置に、前記取付け部に連結される連結部が設けられ
前記対地作業装置は、地面に清掃作用する回転ブラシを有し、
前記対地作業装置は、接地によって回転されて前記回転ブラシを回転させる接地輪体を有する
本構成によると、除雪用ブレード本体にスクレーパを取り付けることにより、作業部が除雪用になる。除雪用ブレード本体にスクレーパに代えて対地作業装置を連結することにより、作業部が除雪用以外の対地作業用になる。
除雪用ブレード本体におけるスクレーパ取り付け用の取付け部を対地作業装置の連結用に活用しているので、除雪用ブレード本体に対地作業装置を支持させる連結構造を簡素化できる。
従って、除雪作業に使用できるのみならず、除雪作業以外の対地作業にも使用できて有益である。対地作業装置を除雪用ブレード本体に簡素な連結構造で支持させ得るので安価に得ることができる。
本構成によると、回転ブラシを回転させるだけの簡素な構造で対地作業装置を清掃用にできる。
本構成によると、接地輪体の接地による回転動力によって回転ブラシを駆動できるので、モータなどを装備するのに比して、軽量かつ安価に得られる。
本発明においては、前記走行機体から前向きに延出され、延出端部で前記除雪用ブレード本体を支持する支持アームが備えられ、前記操縦ハンドルと前記支持アームとは、前記走行機体に上下揺動可能に支持され、かつ、背反的に上下揺動するように連動連結されており、前記支持アームの下降限界を変更可能に設定する下限設定機構が備えられていると好適である。
本構成によると、除雪作業のとき、支持アームの下降限界が除雪作業に適応した下降限界になるように下限設定機構によって設定調節しておく。対地作業装置を連結したとき、支持アームの下降限界が対地作業装置に適応した下降限界になるように下限設定機構によって設定調節しておく。すると、旋回時など、支持アームを上昇させて除雪用ブレード本体や対地作業装置を非作業高さに持ち上げた後、操縦ハンドルを上げ操作して除雪用ブレード本体や対地作業装置を地面に向けて下げ戻すとき、支持アームを下げ過ぎてスクレーパや対地作業装置を変形や破損させてしまうことを防止できる。また、地面の凹凸が著しい場合、除雪用ブレードを下げ過ぎないように支持アームの下限設定をしておき、スクレーパなどが隆起部に突っ込むことを防止できる。
除雪作業形態での歩行型作業機の全体を示す左側面図である。 除雪作業形態での作業部を示す平面図である。 分解状態の作業部を示す斜視図である。 清掃作業形態での作業部を示す平面図である。 清掃作業形態での作業部を示す正面図である。 清掃作業形態での作業部を示す左側面図である。 下限設定機構及び姿勢切換え部を示す側面図である。
以下、本発明に係る歩行型作業機の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、除雪作業形態での歩行型作業機の全体を示す左側面図である。図1に示す[F]の方向が走行機体1の前方向、[B]の方向が走行機体1の後方向、紙面表側の方向が走行機体1の左方向、紙面裏側の方向が走行機体1の右方向と定義する。
図1に示すように、歩行型作業機は、左右一対のクローラ走行装置2が装備された走行機体1を備えている。左右のクローラ走行装置2は、走行機体1の両横外側に位置している。走行機体1から左右一対の操縦ハンドル3が後方向きに延出されている。走行機体1に、電動モータ4及びバッテリー5が設けられている。電動モータ4及びバッテリー5は、カバー6によって上側から覆われている。走行機体1は、電動モータ4がバッテリー5の電力によって駆動され、左右のクローラ走行装置2が電動モータ4の動力によって駆動されることによって自走する。走行機体1の前方に作業部7が設けられている。
〔作業部7について〕
図3に示すように、作業部7は、除雪用ブレード本体8と、スクレーパ9と、対地作業装置10とを有している。
図1,2に示すように、除雪用ブレード本体8は、走行機体1から前向きに延出された左右一対の支持アーム11の延出端部に支持され、左右一対の支持アーム11を介して走行機体1に支持されている。除雪用ブレード本体8の横幅方向での両端部に側板部12が設けられている。図3に示すように、除雪用ブレード本体8の下端部の4箇所に、取付け部としての取付け穴13が形成されている。4つの取付け穴13は、除雪用ブレード本体8の横幅方向に間隔を空けて並んでいる。本実施形態では、4つの取付け穴13が備えられているが、3つ以下、5つ以上の取付け穴13を採用してもよい。
図1に示すように、左右一対の支持アーム11と左右一対の操縦ハンドル3とは、走行機体1の前後方向に延びる一連の構造体によって構成されている。一連の構造体の走行機体前後方向での中間部が枢支軸14を介して走行機体1に支持されている。左右一対の支持アーム11と左右一対の操縦ハンドル3とは、枢支軸14を揺動支点にして上下揺動可能な状態で走行機体1に支持され、かつ、背反的に上下揺動する状態で連動連結されている。
操縦ハンドル3を上げ操作することにより、支持アーム11が下降揺動し、作業部7の対地高さを低くなる側に調節できる。操縦ハンドル3を下げ操作することにより、支持アーム11が上昇揺動し、作業部7の対地高さを高くなる側に調節できる。また、操縦ハンドル3を下げ操作することにより、作業部7を搬送用の対地高さに持ち上げることができる。
図1,7に示すように、支持アーム11と走行機体1とにわたり下限設定機構15が設けられている。図7に示すように、下限設定機構15は、下限設定ネジ軸16及び固定部材19を備えている。下限設定ネジ軸16は、固定部材19に支持されている。固定部材19は、走行機体1に固定されている。下限設定ネジ軸16は、固定部材19を介して走行機体1に支持されている。支持アーム11が下降揺動して支持アーム11の被支持部11aが下限設定ネジ軸16の頭部16aに当接すると、支持アーム11が下限設定ネジ軸16によって受け止め支持されて下降限界に位置する。下限設定ネジ軸16を回転操作することにより、下限設定ネジ軸16が固定部材19に対して昇降し、下限設定ネジ軸16の走行機体1に対する取付位置が上下方向に変化し、支持アーム11の下降限界が変化する。すなわち、支持アーム11の下降限界が下限設定機構15によって設定される。そして、下限設定ネジ軸16が回転操作されることにより、下限設定機構15によって設定される支持アーム11の下降限界が変更される。
図1,2,7に示すように、除雪用ブレード本体8は、左右一対の支持アーム11の先端部に姿勢切換え部30を介して支持されている。すなわち、除雪用ブレード本体8は、姿勢切換え部30が有する枢支軸31を揺動支点にして支持アーム11に対して重力で下降揺動した排出姿勢と、枢支軸31を揺動支点にして支持アーム11に対して上昇揺動したすくい姿勢とに姿勢変更可能になっている。姿勢切換え部30には、除雪用ブレード本体8をすくい姿勢に保持するロック状態と、除雪用ブレード本体8の排出姿勢への揺動を許容するロック解除状態とに切換え可能なロック部32が備えられている。ロック部32は、左右一対の支持アーム11の先端部を連結する連結部材33に支持されている。ロック部32と、操縦ハンドル3に支持された切換えレバー34(図1参照)とが操作ケーブル35を介して連動連結されている。ロック部32は、切換えレバー34の握り操作によってロック解除状態に切り換え操作され、切換えレバー34の開放操作によってロック状態に切り換え操作される。除雪用ブレード本体8が排出姿勢になっている場合、操縦ハンドル3を持ち上げ操作し、スクレーパ9の前端部を地面に押し付けることにより、除雪用ブレード本体8を支持アーム11に対して上昇揺動させてすくい姿勢に姿勢切換えできる。
図3に示すように、スクレーパ9の前後方向での一端部に第1エッジ部9aが形成され、スクレーパ9の前後方向での他端部に第2エッジ部9bが形成されている。スクレーパ9のうちの第2エッジ部9b側の部位の4箇所に第1連結穴17が形成されている。スクレーパ9のうちの第1エッジ部91側の部位の4箇所に第2連結穴18が形成されている。第1連結穴17及び第2連結穴18は、スクレーパ9の横幅方向に間隔を空けて並んでいる。本実施形態では、4つの第1連結穴17、及び、4つの第2連結穴18が備えらえているが、除雪用ブレード本体8の取付け穴13の数に対応させて、3つ以下、あるいは、5つ以上の連結穴を採用してもよい。
図2に示すように、スクレーパ9は、第1エッジ部9aを使用する場合、第1連結穴17と除雪用ブレード本体8の取付け穴13とに連結ボルトを装着する。すなわち、スクレーパ9を、第1エッジ部9aが前向きになる取付け姿勢で除雪用ブレード本体8の取付け穴13に支持する。
スクレーパ9は、第2エッジ部9bを使用する場合、第2連結穴18と除雪用ブレード本体8の取付け穴13とに連結ボルトを装着する。すなわち、スクレーパ9を、第2エッジ部9bが前向きになる取付け姿勢で除雪用ブレード本体8の取付け穴13に支持する。
図3に示すように、対地作業装置10は、横幅方向に2つに分割されている。すなわち、対地作業装置10は、2つの分割作業装置20を有している。
分割作業装置20は、メインフレーム21を備えている。メインフレーム21の両横端部から連結ブラケット22が後方向きに突設されている。各連結ブラケット22に連結部としての連結穴23が形成されている。
図3,4,5に示すように、メインフレーム21の下側に、3つの回転ブラシ24が支持されている。3つの回転ブラシ24は、分割作業装置20の横幅方向に間隔を空けて並んでいる。各回転ブラシ24は、回転支軸25を介してメインフレーム21に支持され、回転支軸25の上下方向に延びる軸芯を回転中心にして回転可能に支持されている。本実形態では、3つの回転ブラシ24が備えられているが、2つ以下、あるいは、4つ以上の回転ブラシ24を備える形態を採用してもよい。
メインフレーム21の上面側とメインフレーム21の横外側とにわたって伝動ケース26が設けられている。伝動ケース26のうち、メインフレーム21から横外側に突出している部位に接地輪体27が回転支軸28を介して支持されている。接地輪体27は、回転支軸28の横向き軸芯を回転中心にして回転可能に支持されている。伝動ケース26には、回転支軸28と回転支軸25とを連動連結する連動機構(図示せず)が内装されている。接地輪体27の回転動力が伝動ケース26の連動機構によって3つの回転ブラシ24に伝達され、3つの回転ブラシ24が接地輪体27の動力によって回転駆動される。
図1,2に示すように、スクレーパ9を第1取付け姿勢で除雪用ブレード本体8に支持する。あるいは、スクレーパ9を第2取付け姿勢で除雪用ブレード本体8に支持する。すると、作業部7が除雪作業形態になり、除雪作業を行なえる。
すなわち、除雪用ブレード本体8をロック部32によってすくい姿勢に保持しておき、操縦ハンドル3を昇降操作して作業部7の対地高さを除雪目標高さに調節をする。作業部7が除雪目標高さになると、クローラ走行装置2を駆動して走行機体1を前進移動させ、作業部7を地面上の雪に押し付ける。すると、雪がスクレーパ9によって除雪用ブレード本体8にすくい上げられ、雪が作業部7にすくいとられる。雪がすくいとられると、操縦ハンドル3を下げ操作することにより、作業部7が持ち上がり、すくいとられた雪を作業部7に保持させて捨て場所へ搬送できる。捨て場所へ搬送すると、切換えレバー34を握り操作する。すると、ロック部32がロック解除状態に切り換わって、作業部7及び雪の荷重によって作業部7が排出姿勢に切り換わり、作業部7から雪が落下する。
地面に凹凸がある場合、支持アーム11の下限が地面の隆起部に対応した対地高さになるように下限設定機構15を調節しておく。すると、支持アーム11の下げ過ぎが下限設定機構15によって防止され、スクレーパ9などの破損を回避できる。
図4,5,6に示すように、対地作業装置10をスクレーパ9に代えて除雪用ブレード本体8に支持する。すなわち、2つの分割作業装置20のうちの一方の分割作業装置20を、接地輪体27が除雪用ブレード本体8の左横外側に位置する取付姿勢で、除雪用ブレード本体8の4つの取付け穴13のうちの左側の2つの取付け穴13に連結する。2つの分割作業装置20のうちの他方の分割作業装置20を、接地輪体27が除雪用ブレード本体8の右横外側に位置する取付姿勢で、除雪用ブレード本体8の4つの取付け穴13のうちの右側の2つの取付け穴13に連結する。すると、作業部7は、清掃作業形態になり、地面などの清掃作業を行なえる。
すなわち、回転ブラシ24などが除雪用ブレード本体8より下方に位置するので、下限設定機構15により、支持アーム11の下降限界を除雪作業のときの下降限界よりも高く設定する。すると、支持アーム11を下げ過ぎて、回転ブラシ24及び接地輪体27などを地面に強く押し付け過ぎることを防止できる。除雪用ブレード本体8をロック部32によってすくい姿勢に保持しておき、操縦ハンドル3を昇降操作し、作業部7の高さを清掃作業高さに調節する。作業部7が清掃作業高さに位置すると、クローラ走行装置2を駆動して走行機体1を前進移動させる。すると、左右の接地輪体27が接地しつつ移動して回転し、左の分割作業装置20の回転ブラシ24が左の接地輪体27の動力によって平面視で時計まわりの回転方向R(図4参照)に回転駆動されて地面に清掃作用する。右の分割作業装置20の回転ブラシ24が右の接地輪体27の動力によって平面視で反時計まわりの回転方向L(図4参照)に回転駆動されて地面に清掃作用する。各回転ブラシ24によって掃かれたゴミがメインフレーム21の下方を通して除雪用ブレード本体8に送り込まれて除雪用ブレード本体8に回収される。
〔別実施形態〕
(1)上記した実施形態では、対地作業装置10が回転ブラシ24を有するよう構成された例を示したが、散水ノズルを有した散水作業形態など、各種の作業形態を備えるよう構成してもよい。
(2)上記した実施形態では、回転ブラシ24の動力源として接地輪体27が採用された例を示したが、接地輪体27に代えて電動モータを採用してもよい。
(3)上記した実施形態では、対地作業装置10が2つの分割作業装置20を有する例を示したが、分割されない単一の装置に構成して実施してもよい。
(4)上記して実施形態では、下限設定機構15が備えられた例を示したが、下限設定機構15を備えないで実施してもよい。
本発明は、電動モータに代えて、エンジンを備えた歩行型作業機に適用できる。
1 走行機体
3 操縦ハンドル
7 作業部
8 除雪用ブレード本体
9 スクレーパ
10 対地作業装置
11 支持アーム
13 取付け部(取付け穴)
15 下限設定機構
24 回転ブラシ
27 接地輪体

Claims (2)

  1. 走行機体から後方向きに延出された操縦ハンドルと、
    前記走行機体の前方に設けられた作業部と、が備えられ、
    前記作業部は、前記走行機体に支持された除雪用ブレード本体と、前記除雪用ブレード本体に脱着可能なスクレーパと、前記除雪用ブレード本体に脱着可能な対地作業装置と、を有し、
    前記除雪用ブレード本体の下端部に、前記スクレーパが取付けられる取付け部が設けられ、
    前記対地作業装置に、前記取付け部に連結される連結部が設けられ
    前記対地作業装置は、地面に清掃作用する回転ブラシを有し、
    前記対地作業装置は、接地によって回転されて前記回転ブラシを回転させる接地輪体を有する歩行型作業機。
  2. 前記走行機体から前向きに延出され、延出端部で前記除雪用ブレード本体を支持する支持アームが備えられ、
    前記操縦ハンドルと前記支持アームとは、前記走行機体に上下揺動可能に支持され、かつ、背反的に上下揺動するように連動連結されており、
    前記支持アームの下降限界を変更可能に設定する下限設定機構が備えられている請求項1に記載の歩行型作業機。
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