JP7032757B2 - 自走式作業機 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 1、農経しんぽう 平成30年2月19日 第10面。2、農村ニュース 平成30年2月19日 第10面。3、農機新聞 平成30年2月20日 第13面。4、平成30年2月28日~平成30年に開催した展示会スマートエネルギーweek2018にて、株式会社ササキコーポレーションが自走式作業機について公開した。
本発明は、自走式作業機に係る。詳細には、作業者により操作されて草刈等の作業が可能な自走式作業機に係る。
作業者によって、機体に随伴しながら操作される、又は、無線通信等の遠隔操作によって操作される農業用自走式作業機は、小型で単機能の自走式作業機が多く存在している。小型で単機能であるため、その作業用途ごとに適応した自走式作業機をそれぞれ導入及び所有し、作業内容ごとに使用する自走式作業機を変更して行うことが一般的である。
特許文献1に記載の自走草刈機が公知となっている。この自走草刈機は、走行部を有する機体と、機体前方部に設けられた平面刈り用の刈刃部とを有し、前記刈刃部の回転刈刃は、左右に3か所以上設けられていて、それぞれの左右方向位置が変更可能であると共に、前記機体の左右両側に位置する前記刈刃部の回転刈刃は、左右方向の傾斜角度を変更可能である、ことを特徴とする自走草刈機である。
さらに、特許文献2に記載の電動作業機が公知となっている。この電動作業機は、「モーターと、該モーターにより駆動される出力軸と、前記モーターの電源となるバッテリーと、前記モーターの出力を制御する制御部とを有する動力ユニットと、該動力ユニットに着脱可能で、前記出力軸と接続可能な中継軸と、該中継軸の回転により作業を行う作業部とを有する作業ユニットとを備える電動作業機。」である。
特開2017-176153号公報 特開2016-101107号公報
特許文献1に記載の自走式草刈機は、機体の前方に刈刃部を配置して、草刈作業を行うとされる。しかしながら、通常、草刈作業は夏季に集中していて、それ以外の季節に自走式草刈機が使用されることは無く、1年を通してみると、使用される稼働率が低い問題がある。
特許文献2に記載の電動作業機は、動力部を共用化し、作業の都度、動力部に組み合わせられる作業部だけを取り替えて、各種作業ができるようにする、とされている。しかし、例示された除雪作業と草刈作業においては、作業部を含む走行部もセットとなったユニットを事前に準備してから交換することになる。結果、作業部は走行部と一体で購入することになり、作業に係る部分だけを交換できない問題がある。また、走行部を含む作業部を圃場等の作業現場に複数個持ち込んで、作業の都度交換することは大掛かりであり、機械整備知識に乏しい一般作業者は容易に交換できない問題がある。
したがって本発明は、上記問題点に着眼してなされたものであり、本体部及び走行部を共有して、作業に関わる作業部のみを容易に着脱自在にする構造にして、複数存在する作業部の交換ができ、通年で作業が行える自走式作業機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の自走式作業機は、
本体部と、
本体部の進行方向左右側に設けられ駆動走行をさせる走行モータを有した走行部と、
本体部及び前記走行部の前方に位置させ作業をするための作業部と、
前記本体部の前方側に設けられ前記作業部を昇降自在にする昇降アームを備えた昇降部と、
前記昇降部は上下動をする回動規制ピンと、
前記回動規制ピンとの当接によって前記昇降アームの下方への旋回を規制する作用ピンと、を備え、
前記作業部に設けられ前記昇降アームに前記作業部を着脱自在にするための連結部と、
を備えていることを要旨とする。
本発明によれば、本体部及び走行部を共有して、作業に関わる作業部のみを容易に着脱自在にする構造にして、複数存在する作業部の交換ができ、通年で作業が行える自走式作業機を提供できる。
本発明の第1の実施形態の自走式作業機の平面図である。 本発明の第1の実施形態の自走式作業機の左側面図である。 本発明の第1の実施形態の自走式作業機の正面図である。 本発明の第1の実施形態の図1におけるA部を拡大し、要部を示した平面図である。 本発明の第1の実施形態の図1におけるB部で断面し、要部を拡大した側面図である。 本発明の第1の実施形態の作業部を取外した状態の要部を示した側面図である。 本発明の第2の実施形態の機体前方部を示した説明図で、(a)は平面図で、(b)はC-Cで断面した断面図である。 本発明の第3の実施形態の機体前方部を示した説明図で、(a)は平面図で、(b)はD-Dで断面した断面図である。 本発明の第4の実施形態の機体前方部を示した説明図で、(a)は平面図で、(b)は本体部及び昇降部を一部断面した側面図である。 本発明の第5の実施形態の機体前方部を示した説明図で、(a)は平面図で、(b)は側面図である。 本発明の第6の実施形態を示した側面図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付すことがある。但し、図面は模式的なものであり、各部の寸法との関係等は現実のものとは異なることがある。
又、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1乃至図6は、本発明の第1の実施形態である自走式作業機1を示している。説明においては、図1の左側方向を自走式作業機1の作業進行方向に対する前方、図1の右側方向を作業進行方向に対する後方、図1の上方向を作業進行方向に対する右方向、図1の下方向を作業進行方向に対する左方向として説明する。
図1に示す自走式作業機1は、機体の本体骨格となる本体部2と、本体部2の進行方向左右側に設けられ、クローラベルト35を駆動させる走行モータ31を有した走行部3と、本体部2及び走行部3の前方に位置し、作業をするための作業部5を備えている。第1の実施形態において、作業部5は草を刈る作業を行う部分であり、草刈作業部5aとして構成している。作業部5は本体部2の上部で前方側に備えられた昇降部4によって、上下方向に昇降可能に設けられている。
また、本体部2の上部で後方側には、走行モータ31と昇降部4と作業部5に備えられた刈刃部52の駆動源であるバッテリ7と、本体部2の上部で前方側には走行部3及び作業部4の駆動や操舵等の制御を行う制御部8が設置されている。さらに、制御部8は、作業者が操作する送信機9から発信された信号を受信することで、自走式作業機1自走式草刈機1は遠隔操作される。これにより作業者は自走式作業機1から離れた遠方から、自走式作業機1を走行させて、地面の草を刈取る等の作業が可能である。
前記本体部2は、本体フレーム20を備えている。本体フレーム20は、複数の角パイプを進行方向と平行方向又は直交する方向に組み合わせて、それぞれ水平で格子状に配置し、固着されている。
本体部2の進行方向の左右のそれぞれ側方には、走行部3が配置されている。走行部2は、走行部2の骨格である走行フレーム30と、走行フレーム30の後方側の上方部に支持される走行モータ31と、走行モータ31に取り付けられる駆動輪32と、走行フレーム30の後方側の下方部に支持される転輪33と、走行フレーム30の前方側に支持される従動輪34と、前記駆動輪32と、転輪33と、従動輪34に巻きつけられるクローラベルト35と、を備えている。
走行フレーム30は、進行方向前後方向に長い板を図4に示すようにコの字状に折り曲げ、コの字の開口部を下方に向けた形状で、本体フレーム20の進行方向左右それぞれの端部に固着されている。走行フレーム30の前方には従動輪34が位置していて、回転自在に取り付けられている。従動輪34の回転軸は進行方向と直交する向きに設定されている。
走行フレーム30の後方上部には走行モータ31が固着されている。走行モータ31は、ハウジング31aの進行方向左右両側から出力軸31bを設けている。走行モータ31は、走行フレーム30の後方側上部に設けられた支持フレーム30aによって出力軸31bを固着している。出力軸31bを支持フレーム30aと固着させることによりハウジング31aが回転する。この走行モータ31の回転軸は進行方向と直交する向きであり、従動輪34及び転輪33の回転軸と平行である。
ハウジング31a左右中間部の外周側には、駆動輪32が回転軸を走行モータ31の回転軸と同軸に取り付けられる。走行モータ31に取り付けられた駆動輪32は、走行モータ31の駆動によって回転駆動する。また駆動輪32は、外周に凹凸状の歯部を複数有している。駆動輪32はクローラベルト35を周転駆動させ、自走式作業機1を前後に走行可能にしている。
本体部2の上部で前方側には、作業部5を上下に昇降可能にさせる昇降部4が位置している。昇降部4は、一端を支点軸42によって上下方向に旋回可能に設け、左右それぞれに配置された昇降アーム441と、昇降アーム441を上下駆動させる昇降モータ461と昇降モータ461によって回転駆動されるギヤ463と、を備える。
昇降アーム441は進行方向に対して左右それぞれに配置された前後方向に長い部材である。昇降アーム441の一端は、本体フレーム20の上部で前後方向の中央部で、左右のそれぞれに設けられて、上方に向けて起立したように設けられた旋回支点部411に連結されている。旋回支点部411の上部には進行方向と直交する向きに支点軸42を設けている。この支点軸42に昇降アーム441の一端側を差し込むことによって、昇降アーム441は上下方向に旋回可能になる。さらに昇降アーム441の他端には、左右それぞれの昇降アーム441の他端を架け渡すように梁部材442が固着されている。梁部材442を設けたことによって、左右の昇降アーム441は一体となって上下旋回する。この実施形態において、梁部材442は側面視で走行部3の前端と略同じ位置に設定されている。
昇降アーム441の梁部材442の後方側には昇降モータ451が位置している。昇降モータ451は出力軸を前方に向けて、本体フレーム20から上方に向けて起立させ、面を前後方向に向けて固着された板状のベース453に固着されている。昇降モータ451はベース453の後方面で左側に固定され、出力軸はベース453から前方に向けて突出している。昇降モータ451の出力軸にはピニオンギヤ452が固着されていて、回転駆動が可能である。この実施形態において、昇降モータ451の回転数は60乃至120回転毎分に設定されている。
ピニオンギヤ452の歯面と噛み合うように、回転軸を進行方向と同一で、進行方向の右側に設けられた扇状のギヤ461が、ベース453に回転可能に支持されている。ギヤ461の円弧部には歯部が形成されていて、昇降モータ451の正逆回転によってギヤ461は正逆方向に回転駆動をする。ギヤ461の円弧部に設けられた歯部は、円弧方向の端部には形成されておらず、円弧方向の端部を超えて回転はできないように設定されている。ギヤ461の前面で歯部の内側近傍下方側には、棒状で前方に向けて固着された回動規制ピン462が設けられている。回動規制ピン462は、昇降モータ451の駆動によって上下動し、梁部材442に設けられた後述する作用ピン444を押し上げることで、昇降アーム441を上下に昇降可能にする。
作用ピン444は、後方に向けて梁部材442に固着された矩形状の板材443に進行方向と直交する向きに支持されている。昇降アーム441と一体に設けられた作用ピン444によって、作用ピン444の下方に位置する回動規制ピン462の上下動を昇降アーム441に伝えることができる。昇降アーム441は、作用ピン444と回動規制ピン462への当接によって、下方への旋回動作が規制されるが、上方への旋回動作は規制がない。すなわち、昇降アーム441が下方から突き上げる力を受けた場合、作用ピン444は回動規制ピン462から離れるように作用し、昇降アーム441は単独で上方への旋回動作が可能である。
前記昇降アーム441の梁部材442の前方に連結して設けられ、本体部2及び走行部3の進行方向前方には作業部5が位置している。第1の実施形態において作業部5は、草刈作業をするため草刈作業部5aである。
草刈作業部5aを梁部材442に固定するために、梁部材442を挟み込むように、矩形状の板材をコの字状に折り曲げた形状で、凹部を後方に向けた連結部54が設けられている。連結部54の上下方向には貫通された孔部55を複数箇所に設けている。第1の実施形態において、孔部55は連結部54の進行方向左右2箇所に設定されている。梁部材442と連結部54を固定するために連結手段が設けられている。連結手段56は丸棒をコの字状に折り曲げた形状で、折り曲げた先は差込部561、中間部は把持部562として設けられている。差込部561は、孔部55と梁部材442に複数設けられた孔部445のそれぞれに貫通するように差し込むことで、梁部材442と連結部54が連結され固定する。第1の実施形態において、孔部445は2箇所である。
把持部562は作業者が握って連結手段56を抜き差し可能にする部分である。把持部562によって、作業者は工具等を用意することなく容易に抜き差しすることが可能で、梁部材442と連結部54の着脱が可能である。さらに差込部561の中間部には鍔部563が固着されていて、把持部562は連結部54から離れて位置させている。鍔部563によって、作業者は把持部562をさらに掴みやすくなる。
連結部54の前面で進行方向左右のそれぞれには、連結アーム53が設けられている。連結アーム53は進行方向前方へ向けて配置され、一端を連結部54に固着されている。第1の実施形態では、2本の連結アームとしているが、1本又は3本以上の連結アーム53で構成しても機能は損なわれない。連結アーム53の他端側には、ハウジング51が設けられている。
ハウジング51は、水平に配置された板511の左右端部下面に側板512を固着した形状に設けられる。ハウジング51は前方及び後方は側板512が無く、開放された形状である。ハウジング51の内側には刈刃部52が少なくても1つ以上設けられている。この実施形態において、刈刃部は2個に設定されている。刈刃部52は、モータ521によって複数の刈刃522を水平に回転させて、ハウジング51の前方から侵入した草を刈取る作業をする。刈り取った草は、ハウジング51の後方から排出される。
作業部5たる草刈作業部5aは、連結手段56の抜き差しによって、昇降アーム441と連結部54は着脱自在である。草刈作業部5aによる草刈作業を終了し、他の作業をする場合は他の作業部5に付け替えることが可能である。
図6は草刈作業部5aを取外した状態を示したものである。図6に示すように草刈作業部5aを取り外す場合は、連結手段56を把持して上方に引き抜く。すると、草刈作業部5aは固定が解除されるので、作業に係る部分のみを取り外すことが可能である。取り付ける場合は、取り外した逆の手順で作業部5を組付けて固定する。
前記本体フレーム20の上部には、バッテリ7と制御部8が設置されている。バッテリ7は、走行モータ31、刈刃部52のモータ521、昇降部5の昇降モータ451、制御部8を作動させる電源である。バッテリ7の電源は電源ケーブル(図示せず)に接続され、制御部8を経由して、走行モータ31と、昇降部5の昇降モータ451と、刈刃部52のモータ521と、に分配される。制御部8は、後述する送信機9からの信号を制御部8に備えた受信部(図示せず)で受信し、受信した信号データに基づき制御部8によって走行モータ31、昇降部5の昇降モータ451、刈刃部52のモータ521の出力及び出力回転数を制御する。
送信機9は、自走式作業機1を遠隔操作するための装置である。作業者が自走式作業機1から遠く離れた場所から送信機9に設けられたレバーやスイッチ(図示せず)を操作することによって、自走式作業機1は走行モータ31、刈刃部52のモータ521、昇降部5の昇降モータ451を任意の出力で駆動される。送信機9を操作された自走式作業機1は、意図する方向や速度、頃合いで走行させたり、作業部5を上下昇降させたり、草刈作業部5aの刈刃522を回転させて草を刈取ることが可能である。
作業部5は上述した草刈作業部5aのみならず、作業部を付け替えることで多様な作業が可能である。
図7を用いて第2の実施形態を説明する。図7に示すように、自走式作業機1の前方の作業部5はレーキ作業部5bである。レーキ作業部5bは進行方向の左右方向に長い矩形状板571に、下方に伸ばし、且つ、前方に向けて湾曲させた櫛状部材572を設けている。レーキ作業部5bは、走行部3で走行しながら、地上面の草や異物等を櫛状部材572で掬うように掻き集めることができる。レーキ作業部5bは、さらに、前記昇降アーム441を抱きかかえるように連結するコの字状部材の連結部54と、連結部54と矩形状板571を繋いで固着する連結アーム573を備えている。
レーキ作業部5bを昇降アーム441に装着する場合は、他の作業部5を取り外した昇降アーム441に、連結部54を取り付け、連結手段56を連結部54に設けた孔部55に差し込んで固定する。昇降アーム441に固定されたレーキ作業部5bは昇降可能であるため、レーキ作業部5bでの作業時以外に走行する場合は、レーキ作業部5bを地面から上昇させて走行することが可能である。
図8を用いて第3の実施形態を説明する。図8に示すように、自走式作業機1の前方の作業部5は押出作業部5cである。押出作業部5cは雪や土砂等を押し出すための作業が可能である。押出作業部5cは、板材を進行方向と直交する左右方向を軸にして湾曲させて凹部を前面に向けた押出板581と、押出板581の左右端部に設けられた側板582と、を備えている。押出作業部5cは、押出板581によって、走行部3の駆動で前方に走行しながら、雪や土砂等を前方に押出すことができる。押出作業部5cは、さらに、前記昇降アーム441を抱きかかえるように連結するコの字状部材の連結部54と、連結部54と押出板581を繋いで固着する連結アーム583を備えている。
押出作業部5cを昇降アーム441に装着する場合は、他の作業部5を取り外した昇降アーム441に、連結部54を取り付け、連結手段56を連結部54に2箇所に設けた孔部55に差し込んで固定する。昇降アーム441に固定された押出作業部5cは昇降可能であるため、押出作業部5cでの作業時以外に走行する場合は、押出作業部5cを地面から上昇させて走行することが可能である。
図9を用いて第4の実施形態を説明する。図9に示すように、自走式作業機1の前方の作業部5は積載作業部5dである。積載作業部5dは農業資材等を積載し運搬する作業が可能である。積載作業部5dは、パイプ部材を格子状に水平に配置して固着した土台部591と、土台部591の上部の前方及び側方を枠状に囲うように固着されたガード部592と、土台部591を移動自在にする車輪部593を備えている。土台部591上に資材等を積載することが可能で、走行部3の駆動によって前方又は後方に走行しながら、積載物を移動させることができる。積載作業部5dは、さらに、前記昇降アーム441を抱きかかえるように連結するコの字状部材の連結部54と、連結部54と土台部591を繋いで固着する連結アーム594を備えている。
積載作業部5dを昇降アーム441に装着する場合は、他の作業部5を取り外した昇降アーム441に、連結部54を取り付け、連結手段56を連結部54に2箇所設けた孔部55に差し込んで固定する。押出作業部5cは、連結アーム594の中間部に関節部597を備えている。関節部597は、上下左右に屈曲することが可能である。関節部597によって、自走式作業機1の左右方向への旋回走行時にも、積載作業部5dは左右に振られることなく円滑に追従走行させることができる。また、昇降アーム441によって昇降可能であるため、積載作業部5dの土台部は車輪部593を軸にして上下方向への傾斜が可能である。図9において、昇降アーム441を上昇させると図9の左側の積載作業部5dの端部が下降する。これにより、資材を土台部に積載する場合、土台部591の地上高まで持ち上げる必要が無く、作業者にとって荷役作業を容易にさせる。
図10を用いて第5の実施形態を説明する。作業部5は、昇降アーム441への固定のみならず、昇降アーム441が位置する本体フレーム20の反対側で、本体フレーム20の後端部への連結が可能である。図10に図示した第5の実施形態では、本体フレーム20の後方に配置される作業部5は積載作業部5dである。自走式作業機1の後方への連結は、本体フレーム20の後端部に固着された固定部60を使用する。
固定部60は矩形状の板材で、本体フレーム20の後部を挟むように上下に2枚固着されている。固定部60は、複数の孔部61を設けている。この実施形態において孔部61は、進行方向の左右に並べて3箇所に設けている。
図10に示すように、積載作業部5dは固定部60の後方に位置させている。積載作業部5dの連結部54で固定部60を上下から挟むように位置させ、連結手段56を孔部55、61に差し込むことで、積載作業部5dと固定部60が固定される。積載作業部5dは、走行部3によって本体部2と共に付随して走行が可能になる。また、関節部597によって、自走式作業機1の左右方向への旋回走行時にも、積載作業部5dは左右に振られることなく円滑に追従走行させることができる。
図11を用いて第6の実施形態を説明する。図11に示す第6の実施形態は、自走式作業機1の前後に作業部5を固定した一例を示したものである。図11は、昇降アーム441の前方に草刈作業部5aを連結し、さらに本体フレーム20の後方に積載作業部5dを連結した状態を示している。この場合、自走式作業機1の後方に資材等を積載して走行しながら、草刈作業をすることが可能で、複合的に作業をすることができる。また、昇降アーム441に固定する作業部5は、草刈作業部5aの他に、レーキ作業部5b、押出作業部5c、上述した以外の作業をする作業部5であっても良い。作業する内容に応じて適宜作業部5の交換を行うことで、自走式作業機1は状況に合わせた作業をする。
本発明の自走式作業機1を使用した作業の一例を説明する。作業者によって送信機9を用いて遠隔操作された自走式作業機1は、昇降アーム441の前方に草刈作業部5aを、本体部2の後方に積載作業部5dを連結し、草刈作業を行う圃場に向かう。さらに、積載作業部5dにはレーキ作業部5bを積載している。草刈作業圃場に到着した自走式作業機1は積載作業部5dの連結を解除し、昇降アーム441の前方に連結した草刈作業部5aで草刈作業をする。草刈作業が終了したら、作業者は昇降アーム441から草刈作業部5aの連結を解除して、草刈作業部5aを取り外す。予め用意したレーキ作業部5bを昇降アーム441に固定して、刈った草の集草作業を行う。集草した草は、積載作業部5dに積載すると圃場には、草が残らずきれいな状態を保てる。さらに積載作業部5d上に草刈作業部5aを積載すると共に、積載作業部5dを本体フレーム20の後部の固定部60に連結して圃場から移動して作業を終了する。
また、冬期間の降雪や積雪で草の生育が停滞し草を刈る必要が無いことがある。この場合のように、積雪した雪を押し出す作業をするときは、押出作業部5cを昇降アーム441に装着する。自走式作業機1の走行によって押出作業部5cは雪を前方へ押し出して排雪作業ができる。また、自走式作業機1は遠隔操作が可能であるため、作業者が自走式作業機1に近接している必要が無い。したがって、屋内等に留まりながら自走式作業機1を操縦して除雪をすることが可能である。また、走行部3にはクローラベルト35を備えているため、雪上で滑ることなく除雪作業を円滑に行うことが可能である。
以上のように構成した自走式作業機1によって、本体部及び走行部を共有しながら、作業部のみを着脱自在な構造で、複数存在する作業部の交換作業を容易にできる。さらに、複数の作業部を使用することで、通年で作業が行える。
本発明は、上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示に基づく実施形態、実施例及び運用技術の改変は、当業者とって自明のことである。
1 自走式作業機
2 本体部
20 本体フレーム
3 走行部
30 走行フレーム
31 走行モータ
35 クローラベルト
4 昇降部
411 旋回支点部
42 支点軸
441 昇降アーム
442 梁部材
5 作業部
5a 草刈作業部
53 連結アーム
54 連結部
56 連結手段
60 固定部
7 バッテリ
8 制御部
9 送信機

Claims (5)

  1. 本体部と、
    該本体部の進行方向左右側に設けられ駆動走行をさせる走行モータを有した走行部と、
    該本体部及び前記走行部の前方に位置させ作業をするための作業部と、
    前記本体部の前方側に設けられ前記作業部を昇降自在にする昇降アームを備えた昇降部と、
    前記昇降部は上下動をする回動規制ピンと、
    前記回動規制ピンとの当接によって前記昇降アームの下方への旋回を規制する作用ピンと、を備え、
    前記作業部に設けられ前記昇降アームに前記作業部を着脱自在にするための連結部と、
    を備えたことを特徴とした自走式作業機。
  2. 前記昇降アームは進行方向に対して左右それぞれに配置し、一端側を支点にして他端側を上下旋回可能にされるとともに該他端に架け渡した梁部材と、
    前記連結部は前記梁部材を挟み込むコの字状に形成するとともに、複数箇所に設けた上下方向に貫通する孔部と、
    前記連結部は前記作業部と前記昇降アームの固定が可能で前記孔部に着脱自在に設けられた連結手段と、
    前記連結手段はコの字状に形成した先端部に設け前記孔部に貫通させる差込部と、
    該差込部の中間部に位置した把持部と、
    をさらに備えたことを特徴とした請求項1に記載の自走式作業機。
  3. 前記昇降アームとは反対側に位置した前記本体部に設けられ作業部を固定して作業をするための固定部と、
    をさらに備えたことを特徴とした請求項1及び請求項2に記載の自走式作業機。
  4. 前記走行部又は前記昇降部又は前記作業部は、それぞれの駆動を制御するために本体部に設けられた制御部と、
    該制御部に操作信号を送信し作業者によって前記走行部又は前記昇降部又は前記作業部の駆動を遠隔操作する無線コントローラと、
    をさらに備えたことを特徴とした請求項1乃至3のいずれかに記載の自走式作業機。
  5. 前記走行部は前記モータによって駆動されるクローラベルトと、
    をさらに備えたことを特徴とした請求項1乃至4のいずれかに記載の自走式作業機。
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