JP2000345524A - 除雪機 - Google Patents

除雪機

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JP2000345524A
JP2000345524A JP11155674A JP15567499A JP2000345524A JP 2000345524 A JP2000345524 A JP 2000345524A JP 11155674 A JP11155674 A JP 11155674A JP 15567499 A JP15567499 A JP 15567499A JP 2000345524 A JP2000345524 A JP 2000345524A
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一成 入来
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文祥 村田
Reiji Sugawara
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 機体31後部とスイングアーム35との
間に、リンク機構80を渡し、このリンク機構80の関
節部と機体31との間に引張コイルばね55を掛け渡
し、この引張コイルばね55の引張力でリンク機構80
を伸張させることにより、機体31の後部を持ち上げ
る。 【効果】 ドーザ組立体を雪面又は地面に近づける場合
に、ハンドルバーを引き上げるだけで容易に操作するこ
とができ、操作性を向上させることができる。また、そ
の場合に、引張コイルばねの張力によってハンドルバー
を引き上げる力は小さくて済み、作業者の負担を軽減す
ることができる。更に、リンク機構と引張コイルばねと
を組合わせたことで、リンク機構の取付位置、寸法や引
張ばねの全長を自由に設定することができ、除雪機の設
計自由度を増すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は操作性を高め、設計
自由度を増すのに好適な除雪機に関する。
【0002】
【従来の技術】前部にオーガ、ドーザ等の除雪部を設
け、この除雪部を昇降させることのできる除雪機として
は、例えば、実公昭60−35611号公報「小型除雪
機の高低調節装置」に記載されたものが知られている。
【0003】上記技術には、同公報の第1図に、前部に
除雪作業部3を取付け、後部にハンドル4を取付けた作
業機体5と、この作業機体5に駆動軸16を介してスイ
ング可能に取付けた走行機体2と、作業機体5後部、走
行機体2後部間に介在させた押圧バネ9と、この押圧バ
ネ9の圧縮量を調整するストッパ10とが示されてい
る。上記技術において、除雪作業部3を下降させるに
は、ストッパ10を回すことで上方へ移動して作業機体
5を上昇させ、また、除雪作業部3を上昇させるには、
ストッパ10を回すことで下方へ移動して作業機体5を
下降させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記技術では、除雪作
業部3の昇降毎にストッパ10を回さなければならず、
操作が煩雑になる。また、ハンドル4を押圧バネ9に抗
して押し下げて除雪作業部3を上昇させることもできる
が、この場合、押圧バネ9の弾性力は直線的に増加する
ため、押し下げるにつれて、ハンドル4に大きな力を加
えなくてはならず、作業者の負担が大きくなる。
【0005】更に、例えば、ストッパ10を下方へ移動
させた状態では、除雪作業部3を下降させるためにハン
ドル9を引き上げることができず、操作性の面で劣ると
いう不都合がある。更にまた、走行機体2と作業機体5
との間に押圧バネ9を直接介在させているため、押圧バ
ネ9のレイアウトを自由に設定することができず、除雪
機の設計自由度が制限される。
【0006】そこで、本発明の目的は、除雪部の昇降操
作が容易で、昇降操作時の作業者の負担を軽くすること
ができ、また、設計自由度を増すことができる除雪機を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、前部に除雪部を備え、後部からハンドル
を延ばした機体に回転軸を介して前輪を取付け、前記回
転軸廻りにスイングするスイングアームを後方に延ば
し、このスイングアームに後輪を取付け、これらの前・
後輪を接地させた状態で機体を回転軸廻りにスイングさ
せて、地面から除雪部までの高さを変更することのでき
る除雪機において、前記機体後部とスイングアームとの
間にリンク機構を渡し、このリンク機構の関節部と機体
との間に引張ばねを掛け渡し、この引張ばねの引張力で
前記リンク機構を伸張させることにより、機体の後部を
持ち上げることを特徴とする。
【0008】機体後部とスイングアームとの間に、リン
ク機構を渡し、このリンク機構の関節部と機体との間に
引張ばねを掛け渡し、引張ばねの引張力でリンク機構を
伸張させ、機体の後部を持ち上げて、ハンドルによる機
体の後部の持ち上げを補助し、機体に回転軸を介して取
付けた前輪と、後方に延ばすとともに回転軸廻りにスイ
ングするスイングアームに取付けた後輪とを接地させた
状態で機体を回転軸廻りにスイングさせ、地面から機体
の前部に備えた除雪部までの高さを変更する。
【0009】この結果、除雪部を雪面又は地面に近づけ
る場合に、ハンドルを引き上げるだけで容易に操作する
ことができ、操作性を向上させることができる。また、
その場合に、引張ばねの張力によってハンドルを引き上
げる力は小さくて済み、作業者の負担を軽減することが
できる。
【0010】更に、リンク機構と引張ばねとを組合わせ
たことで、例えば、従来のように、機体後部とスイング
アームとの間に圧縮ばねを直接介在させた場合に、圧縮
ばねの全長や取付位置が制限されるのに比べて、リンク
機構の取付位置、寸法や引張ばねの全長を自由に設定す
ることができ、除雪機の設計自由度を増すことができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る除雪機の側面図であ
り、除雪機30は、ボックス状に形成した機体31と、
この機体31に搭載したエンジン32と、このエンジン
32の出力軸に図示せぬ動力伝達機構を介して連結した
回転軸としての駆動軸33と、この駆動軸33の両端部
に取付けた前輪としての駆動輪34,34(奥側の符号
34は不図示)と、駆動軸33にスイング自在に取付け
た左右のスイングアーム35,35(奥側の符号35は
不図示)と、これらのスイングアーム35の後部に回転
可能に取付けた従動軸36と、この従動軸36の両端部
に取付けた後輪としての従動輪37,37(奥側の符号
37は不図示)と、駆動輪34,34と従動輪37,3
7とにそれぞれ掛け渡したクローラ38,38(奥側の
符号38は不図示)とからなる。
【0012】また、除雪機30は、機体31の後部から
後ろ斜め上方に延ばし更に後方に延ばした左右一対のハ
ンドルとしてのハンドルバー41,41(奥側の符号4
1は不図示)と、これらのハンドルバー41,41の中
間部と上記スイングアーム35,35の後端との間に取
付けることで、後述するドーザ組立体45を雪面(又は
地面)SNに押付ける弾性力発生機構42と、走行状態
を選択するためにハンドルバー41,41の上部に取付
けた操作部43と、機体31の前部に取付けた除雪部と
してのドーザ組立体45とからなる。
【0013】ここで、47,47(奥側の符号47は不
図示)はグリップ、CEは駆動系、即ち、駆動軸33、
駆動輪34,34、スイングアーム35,35、従動軸
36、従動輪37,37、クローラ38,38及び後述
する後部ビーム54を除く除雪機30の駆動軸33廻り
にスイングする部分の重心である。
【0014】弾性力発生機構42は、ハンドルバー4
1,41間に渡したブラケット51と、このブラケット
51にスイング自在に取付けた上部リンク52と、この
上部リンク52にスイング自在に取付けた下部リンク5
3と、この下部リンク53をスイング自在に取付けるた
めにスイングアーム35,35間に渡した後部ビーム5
4と、機体31の後部と上部リンク52の下部との間に
渡した引張ばねとしての引張コイルばね55,55(奥
側の符号55は不図示)とからなる。
【0015】ドーザ組立体45は、除雪機30の前部に
取付けることで積もった雪を掻きのけるための付属品で
あり、前面を後方へ湾曲させたドーザ本体57と、この
ドーザ本体57の背面に取付けたドーザ本体支持部58
と、ドーザ本体57の前面下部に取付けた爪61と、ド
ーザ本体57の左右の側面に取付けた側板62,63
(側板63は奥側にある。)とからなる。
【0016】ドーザ本体57は、前進させることで、湾
曲させた前面により積もった雪を下からすくうとともに
前方へロールさせ、少ない抵抗で除雪するための部材で
ある。ドーザ本体支持部58は、後部を機体31に取付
けたものである。
【0017】爪61は、積もった雪、特に氷状に固まっ
た根雪等に食い込ませるための部材である。側板62,
63は、ドーザ本体57で押出す雪がドーザ本体57の
左右に逃げることを防止する部材である。
【0018】図2は本発明に係る除雪機の正面図であ
り、ドーザ本体57の左右の側面にそれぞれ側板62,
63を取付け、ドーザ本体57の前面下部に爪61を取
付けたドーザ組立体45を示す。なお、65はエンジン
32の出力軸に取付けた動力伝達機構を覆うカバー、6
6は燃料タンク、67はマフラ、68はマフラ67の後
方に配置したエアクリーナである。スイングアーム3
5,35は、それぞれ駆動軸33にベアリング71,7
1を介してスイング自在に取付けた部材である。
【0019】図3は本発明に係る除雪機の要部斜視図で
あり、ハンドルバー41,41間にブラケット51を渡
し、このブラケット51の下部にサブブラケット73,
73を取付け、このサブブラケット73,73間に第1
ピン74を介して上部リンク52の上端部をスイング自
在に取付け、この上部リンク52の下端部に第2ピン7
5を介して下部リンク53をスイング自在に取付け、こ
の下部リンク53の下端部を第3ピン76を介して後部
ビーム54にスイング自在に取付け、この後部ビーム5
4をスイングアーム35,35間に渡し、機体31の後
部に設けた突出部31aにばね取付孔31b,31bを
開け、上部リンク52の下部の両側方に第4ピン77,
77を立て、ばね取付孔31b,31bに引張コイルば
ね55,55の一端を掛け、第4ピン77,77に引張
コイルばね55,55の他端を掛けた弾性力発生機構4
2を示す。
【0020】上記した上部リンク52と下部リンク53
とは、くの字状に配置したものであり、上部リンク5
2、下部リンク53及びこれらの上部リンク52と下部
リンク53とを連結する第2ピン75は、リンク機構8
0を構成するものである。上部リンク52と下部リンク
53との連結部、即ち上部リンク52の下端部、下部リ
ンク53の上端部及び第2ピン75は、リンク機構80
の関節部を構成するものである。
【0021】弾性力発生機構42は、引張コイルばね5
5,55により、上部リンク52と下部リンク53との
連結部を機体31側に引張ることで、上部リンク52の
上端部を介してブラケット51、ハンドルバー41,4
1及び機体31の後部をスイングアーム35,35に対
して押し上げ、駆動軸33廻りに機体31をスイングさ
せる機構であり、引張コイルばね55の設定によって、
図1に示したドーザ組立体45の爪61を雪面(又は地
面)SNに押付けることができる機構である。
【0022】また、弾性力発生機構42は、スイングア
ーム35,35に対する機体31の時計廻り又は反時計
廻りのスイング量を所定範囲内に規制するための図示せ
ぬストッパを備え、このストッパにより必要以上の機体
31のスイングを抑える。従って、リンク機構80のな
す角度(上部リンク52と下部リンク53とのなす角
度)α(図1参照)は、0<α<180゜の範囲にあ
り、且つ上記したストッパにより決まる範囲内にある。
【0023】本発明では、リンク機構80と引張コイル
ばね55とを組合わせたことで、リンク機構80の上部
リンク52上端をブラケット51に限らずに、機体31
後部又はハンドルバー41に取付けることができ、ま
た、下部リンク53下端を後部ビーム54に限らずに、
スイングアーム35又は従動軸36に取付けることがで
き、従来、例えば、機体後部とスイングアームとの間に
圧縮ばねを直接介在させた場合に、圧縮ばねの全長や取
付位置が制限されるのに比べて、リンク機構80の取付
位置、リンク機構80の寸法や引張コイルばね55の全
長を自由に設定することができ、除雪機30の設計自由
度を増すことができる。
【0024】以上に述べた除雪機30の作用を次に説明
する。図4は本発明に係る除雪機の作用を説明する第1
作用図である。例えば、根雪のように、積もって硬くな
った雪を押し退ける場合や窪んだ場所の除雪を行う場合
には、ハンドルバー41,41(奥側の符号41は不図
示)を引き上げ、クローラ38を介して駆動輪34及び
従動輪37を接地させた状態(クローラ38の雪面(又
は地面)SNに接する部分が浮き上がらない状態)で機
体31を駆動軸33廻り(半時計廻り)にスイングさ
せ、ドーザ組立体45の爪61を雪面(又は地面)SN
に食い込ませる。
【0025】この時、予め機体31の後部には、弾性力
発生機構42による押し上げ力が作用した状態にあり、
この押し上げ力に更に作業者がハンドルバー41を引き
上げる力が加わるので、作業者は、弾性力発生機構42
による押し上げ力が作用しない場合に比べて、より小さ
な力でハンドルバー41を引き上げればよく、作業者の
負担を軽減することができる。
【0026】また、ドーザ組立体45をスイングさせる
ための回転軸である駆動軸33を前輪としての駆動輪3
4側に設けたことで、駆動軸33とハンドルバー41の
グリップ47位置との距離を十分に大きく設定すること
ができ、ドーザ組立体45をスイングさせるための回転
軸である駆動軸を後輪としての従動輪側等へ設けた場合
に比べて、駆動軸33とドーザ組立体45の爪61との
距離に対する駆動軸33とハンドルバー41のグリップ
47位置との距離の割合を大きくすることができる。従
って、このことでもハンドルバー41のグリップ47を
握って操作する作業者の負担を軽減することができる。
【0027】以上に説明したように、本発明は、前部に
ドーザ組立体45を備え、後部からハンドルバー41を
延ばした機体31に駆動軸33を介して駆動輪34を取
付け、駆動軸33軸廻りにスイングするスイングアーム
35を後方に延ばし、このスイングアーム35に従動輪
37を取付け、これらの駆動輪33及び従動輪37を接
地させた状態で機体31を駆動軸33廻りにスイングさ
せて、雪面(又は地面)SNからドーザ組立体45まで
の高さを変更することのできる除雪機30において、機
体31後部とスイングアーム35との間に、リンク機構
80を渡し、このリンク機構80の関節部と機体31と
の間に引張コイルばね55を掛け渡し、この引張コイル
ばね55の引張力でリンク機構80を伸張させる、即ち
上部リンク52と下部リンク53とのなす角度を増大さ
せることにより、機体31の後部を持ち上げることを特
徴とする。
【0028】この結果、ドーザ組立体45を雪面(又は
地面)SNに近づける場合に、ハンドルバー41を引き
上げるだけで容易に操作することができ、操作性を向上
させることができる。また、その場合に、引張コイルば
ね55の張力によってハンドルバー41を引き上げる力
は小さくて済み、作業者の負担を軽減することができ
る。
【0029】図1にも示した除雪機30のスイング部分
の重心CEは、機体31の傾きが図1及び図4の状態で
駆動軸33よりも後方に位置するため、ハンドルバー4
1を下降させようとするモーメントが発生する、即ち、
ドーザ組立体45を浮き上がらせようとするモーメント
が発生するが、本発明の弾性力発生機構42は、上記し
たモーメントに打ち勝つだけの弾性力を発生させること
で、ハンドルバー41を引き上げる作業者の操作力を小
さくし、且つ、ドーザ組立体45に常に雪面(又は地
面)SNへの所定の押し付け力を発生させるという効果
を発揮するものである。
【0030】図5は本発明に係る除雪機の作用を説明す
る第2作用図である。例えば、除雪した雪を通路の脇に
山積みする場合には、ハンドルバー41,41(奥側の
符号41は不図示)を押し下げ、クローラ38を介して
駆動輪34及び従動輪37を接地させた状態で機体31
を駆動軸33廻り(時計廻り)にスイングさせ、ドーザ
組立体45を上昇させる。
【0031】この時、予め機体31の後部には、弾性力
発生機構42による押し上げ力が作用した状態にあり、
この押し上げ力に抗してハンドルバー41を押し下げる
と、従来のような機体とスイングアームとの間に圧縮ば
ねを介在させた除雪機に比較して、後述するように、押
し下げるにつれて、押し下げ力の増加が小さくなり、よ
り小さな力で操作することができて、作業者の負担を軽
減することができる。従って、従来よりも、除雪機30
の操作性を向上させることができる。
【0032】図6は除雪機の比較例を示す側面図であ
る。除雪機100は、前部に除雪部101を備え、後部
からハンドル102を延ばした機体103に駆動軸10
4を介して前輪105,105(奥側の符号105は不
図示)を取付け、駆動軸104廻りにスイングするスイ
ング部106,106(奥側の符号106は不図示)を
後方に延ばし、これらのスイング部106,106の後
部にそれぞれ従動軸107を介して後輪108,108
(奥側の符号108は不図示)を取付け、前輪105と
後輪108とにクローラ111を掛け(奥側も同様)、
従動軸107にロッド112の下端を回転自在に取付
け、このロッド112の上端におねじ113を形成し、
ロッド112に圧縮コイルばね114を嵌めるとともに
ロッド112の中間部で圧縮コイルばね114の下端を
支え、機体103の後部に連結板115を取付け、この
連結板115に開けた穴にロッド112の上部を通し、
ロッド112のおねじ113にナット部材116をねじ
込んで圧縮コイルばね114の上端を連結板115で押
えた車両である。なお、117は雪面(又は地面)であ
る。
【0033】上記した除雪機100で、雪面(又は地
面)117から除雪部101までの高さを変更するに
は、ナット部材116を回転させる。即ち、除雪部10
1を下降させるには、ナット部材116を回転させて上
方に移動する。この結果、圧縮コイルばね114の弾性
力により連結板115を介して機体103の後部が上昇
し、機体103が駆動軸104を中心に反時計廻りにス
イングする。また、除雪部101を上昇させるには、ナ
ット部材116を回転させて下方に移動する。この結
果、圧縮コイルばね114の弾性力に抗して連結板11
5を介して機体103の後部が下降し、機体103が駆
動軸104を中心に時計廻りにスイングする。
【0034】上記したナット部材116を上方に移動し
た状態では、ハンドル102を圧縮コイルばね114の
弾性力に抗して押し下げることで機体103の後部を下
降させ、除雪部101を上昇させることも可能である。
この時の圧縮コイルばね114の上端の移動量(圧縮コ
イルばね114のたわみ量)と、圧縮コイルばね114
の弾性力に対する操作力(弾性力と大きさが同じで、方
向が反対の力)との関係を図7及び図9で説明する。
【0035】図7(a),(b)は比較例における圧縮
コイルばねの荷重と上端の移動量との関係を説明する模
式図である。(a)は、圧縮コイルばね114を立てた
状態を示し、圧縮コイルばね114の上端を点A、下端
を点C、圧縮コイルばね114の全長をL1とする。ま
た、圧縮コイルばね114に軸線に沿って下向きに加え
る荷重をW1とする。初期には荷重W1はW1=0とす
る。ここで、点Aは、上下方向に移動可能な移動点とし
て「○」で示し、下端Cは、固定点として「●」で示
す。(以下同様に、移動点は「○」、固定点は「●」で
示す。)
【0036】(b)において、圧縮コイルばね114の
点Aを(a)の状態から下方へxだけ移動させ、圧縮コ
イルばね114を縮める。この時、点Aの移動量をx、
圧縮コイルばね114の全長をL2、圧縮コイルばね1
14に軸線に沿って下向きに加える荷重をW2とする。
一般に、圧縮コイルばねに荷重Fを加えた時に、圧縮コ
イルばねがxだけ縮んだとすると、荷重Fは、F=k・
x(kはばね定数)で求められるから、この場合の圧縮
コイルばね114の荷重W2は、W2=k1・xで求め
られる。(k1は圧縮コイルばね114のばね定数)
【0037】図8(a)〜(d)は本発明に係る弾性力
発生機構の弾性力に抗する荷重を説明する模式図であ
る。(a)は、弾性力発生機構の初期の状態を示す。こ
こで、弾性力発生機構42を便宜的に以下のように設定
する。即ち、ブラケット51(図1参照)への上部リン
ク52の取付部を点A、上部リンク52と下部リンク5
3との連結部を点B、スイングアーム35(図1参照)
への下部リンク53の取付部を点C、機体31(図1参
照)への引張コイルばね33の一端の取付部を点Dとす
る。ここで、引張コイルばね33の他端は点Bに取付け
るものとする。
【0038】また、点A〜点Dで形成した正方形の一辺
の長さを1とし、点Aと点Cとの距離をL1、引張コイ
ルばね33の全長をSL1とすると、引張コイルばね3
3の軸線と上部リンク52とのなす角度θ1はθ1=4
5゜となる。また、初期に、点Aに下向きに作用する力
をW1=0、引張コイルばね33の引張力をF1=0と
する。
【0039】(b)は(a)の状態から弾性力発生機構
42の上部リンク52の点Aに下向きに荷重が加えた状
態を示す。点Aに荷重を加えて点Jまで下降させた時、
点Jに加える荷重をW2、点Aから点Jまでの移動量を
x、水平線HLに対する上部リンク52の傾きをθ2、
水平線HLに対する引張コイルばね33の軸線の傾きを
θ3、引張コイルばね33を引張る荷重をF2とする。
【0040】(c)は(b)の場合に、圧縮コイルばね
33に作用する荷重及び上部・下部リンク52,53に
発生する荷重の大きさと方向を示す。引張コイルばね3
3の荷重F2により上部リンク52に発生する荷重をF
3、下部リンク53に発生する荷重をF4とすると、荷
重F3及び荷重F4のそれぞれの大きさに対応する線分
は平行四辺形を構成する二辺となり、荷重F2の線分は
平行四辺形の長い方の対角線となる。また、荷重F4の
線分とこの線分に平行な対辺との距離をhとする。
(d)は荷重W2とこの荷重W2に釣り合う荷重F3と
の関係を示す図であり、荷重W2(下向きの荷重)の大
きさと荷重F3の上向きの成分の大きさとが等しい。
【0041】以上の設定条件を踏まえ、荷重W2と移動
量xとの関係を数1で説明する。
【0042】
【数1】
【0043】以上の図7で説明した圧縮コイルばね11
4及び図8で説明した弾性力発生機構42におけるそれ
ぞれの荷重W2と移動量xとの関係を次に比較する。図
9は圧縮コイルばね及び弾性力発生機構におけるそれぞ
れの荷重W2と移動量xとの関係を比較するグラフであ
り、縦軸は荷重W2、横軸は移動量xを表す。比較例
(破線)として示した圧縮コイルばねでは、移動量xの
増加に対して荷重W2は比例して増加する。これに対し
て、本実施例(実線)の弾性力発生機構では、移動量x
が増加するにつれて、荷重W2の増加の割合が小さくな
る。
【0044】上記比較例及び本実施例において、初めに
所定の移動量(グラフ中の初期位置)を与えて、同一の
所定荷重を発生させた場合、初期位置から比較例の圧縮
コイルばね又は本実施例の弾性力発生機構を押し下げた
時には、本実施例の荷重W2は、比較例の荷重W2に対
して押し下げるほど小さくなり、ハンドルバー41(図
1参照)を操作する作業者の負担を大幅に軽減すること
ができる。また、初期位置から比較例の圧縮コイル又は
本実施例の弾性力発生機構を押し上げた時には、比較例
の荷重W2と本実施例の荷重W2との差は小さい。
【0045】尚、本発明では、図1に示したように、リ
ンク機構80を機体31側に開き、リンク機構80の関
節部と機体31との間に引張コイルばね55を掛け渡し
たが、これに限るものではなく、リンク機構80を機体
31と反対の側へ開き、このリンク機構80の関節部と
機体31との間に圧縮ばねを介在させた構成としてもよ
い。
【0046】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1の除雪機は、機体後部とスイングアーム
との間に、リンク機構を渡し、このリンク機構の関節部
と機体との間に引張ばねを掛け渡し、この引張ばねの引
張力でリンク機構を伸張させることにより、機体の後部
を持ち上げるので、除雪部を雪面又は地面に近づける場
合に、ハンドルを引き上げるだけで容易に操作すること
ができ、操作性を向上させることができる。また、その
場合に、引張ばねの張力によってハンドルを引き上げる
力は小さくて済み、作業者の負担を軽減することができ
る。
【0047】更に、リンク機構と引張ばねとを組合わせ
たことで、従来、例えば、機体後部とスイングアームと
の間に圧縮ばねを直接介在させた場合に、圧縮ばねの全
長や取付位置が制限されるのに比べて、リンク機構の取
付位置、寸法や引張ばねの全長を自由に設定することが
でき、除雪機の設計自由度を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除雪機の側面図
【図2】本発明に係る除雪機の正面図
【図3】本発明に係る除雪機の要部斜視図
【図4】本発明に係る除雪機の作用を説明する第1作用
【図5】本発明に係る除雪機の作用を説明する第2作用
【図6】除雪機の比較例を示す側面図
【図7】比較例における圧縮コイルばねの荷重と上端の
移動量との関係を説明する模式図
【図8】本発明に係る弾性力発生機構の弾性力に抗する
荷重を説明する模式図
【図9】圧縮コイルばねと弾性力発生機構とにおけるそ
れぞれの荷重Wと移動量xとの関係を比較するグラフ
【符号の説明】
30…除雪機、31…機体、33…回転軸(駆動軸)、
34…前輪(駆動輪)、35…スイングアーム、37…
後輪(従動輪)、41…ハンドル(ハンドルバー)、4
2…弾性力発生機構、45…除雪部(ドーザ組立体)、
55…引張ばね(引張コイルばね)、80…リンク機
構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 入来 一成 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 村田 文祥 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 菅原 黎治 岩手県花巻市実相寺410番地 和同産業株 式会社内 Fターム(参考) 2D026 CD02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前部に除雪部を備え、後部からハンドル
    を延ばした機体に回転軸を介して前輪を取付け、前記回
    転軸廻りにスイングするスイングアームを後方に延ば
    し、このスイングアームに後輪を取付け、これらの前・
    後輪を接地させた状態で機体を回転軸廻りにスイングさ
    せて、地面から除雪部までの高さを変更することのでき
    る除雪機において、前記機体後部とスイングアームとの
    間にリンク機構を渡し、このリンク機構の関節部と機体
    との間に引張ばねを掛け渡し、この引張ばねの引張力で
    前記リンク機構を伸張させることにより、機体の後部を
    持ち上げることを特徴とした除雪機。
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