JP3702482B2 - エンジンのシリンダブロック構造 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンのシリンダブロック構造、特に、シリンダブロックにおいてクランクシャフトのジャーナル部を支持するベアリング支持部周辺の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンのシリンダブロックは、一般に、クランクシャフトが挿設されるクランクケース部と、このクランクケース部の上方に位置し、クランクシャフト軸線方向に並ぶ複数のシリンダボアが形成されたシリンダ部とからなっており、シリンダ部の下端部における各シリンダボア相互間には、クランクケース部内に垂下するバルクヘッドと呼ばれる隔壁が設けられ、該バルクヘッドの下端部にベアリング支持部が一体に設けられている。そして、これら各ベアリング支持部は、該ベアリング支持部とベアリングキャップとでクランクシャフトのジャーナル部を回転自在に支持するように構成されている。
【0003】
上記各ベアリング支持部は、クランクシャフトに対して十分な支持剛性を確保する必要があることから、クランクケース部の両側壁と剛的に接続されることが多いが、このようなシリンダブロック構造では、エンジンの燃焼爆発に伴うベアリング支持部の振動がバルクヘッドを介してクランクケース部の両側壁へ容易に伝達されてしまうため、シリンダブロックからエンジン外部へ振動あるいは騒音が伝達されてしまう、という問題がある。
【0004】
上記ベアリング支持部の振動は、入力荷重が大きなベアリング支持部ほど大きくなり、そして、その入力荷重は、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部の方が、それ以外のベアリング支持部に比して大きな値となる。
【0005】
そこで従来、例えば特開平5−340301号公報に開示されているように、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部を備えたバルクヘッドについては、クランクケース部の両側壁との接続部分にスリットを形成して該ベアリング支持部と両側壁とを柔的に接続することにより、両側壁への振動伝達量低減を図る工夫がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載のようなシリンダブロック構造をただ単に採用しただけでは、上記スリットによりベアリング支持部とクランクケース部の両側壁との強度的連続性が断たれてしまうので、該ベアリング支持部はクランクシャフト軸線方向に揺動しやすくなり、クランクシャフトに対する支持剛性が低下するという問題がある。
【0007】
また、ベアリング支持部とクランクケース部の両側壁との強度的連続性が断たれてしまうために、クランクケース部の両側壁の剛性が低下し、両側壁自体から振動音が放射されるという問題もある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ベアリング支持部からクランクケース部の両側壁への振動伝達量を最小限に抑えつつ、クランクシャフトに対するベアリング支持部の支持剛性を確保することができるシリンダブロック構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、請求項1に記載したように、クランクシャフトが挿設されるクランクケース部と、このクランクケース部の上方に位置し、クランクシャフトの軸線方向に並ぶ複数のシリンダボアが形成されたシリンダ部とからなり、シリンダ部の下端部における各シリンダボア相互間に、クランクケース部内に垂下するバルクヘッドが形成され、該バルクヘッドの下端部に、クランクシャフトのジャーナル部を支持するベアリング支持部が設けられ、各ベアリング支持部にベアリングキャップがボルトによってそれぞれ締着されるシリンダブロックの構造において、
上記複数のベアリング支持部のうち、着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部は、クランクケース部の両側壁と剛的に接続されており、
上記複数のベアリング支持部のうち、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部は、クランクケース部の両側壁と柔的に接続されており、かつ、該第2のベアリング支持部を備えたバルクヘッドの基端部には、該基端部の前記クランクシャフト軸線方向両側において該バルクヘッドと一体に形成された上向き末広がりの拡張リブからなり該ベアリング支持部のクランクシャフト軸線方向の揺動を抑制する揺動抑制構造が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
上記各「ベアリング支持部」は、シリンダブロックの一部として該シリンダブロックと一体で形成してもよいし、該シリンダブロックとは別体で形成してもよい。
【0011】
上記「剛的に接続」とは、ベアリング支持部とクランクケース部の両側壁との間に所要の強度的連続性が維持される接続構造をいう。
【0012】
上記「柔的に接続」とは、「剛的に接続」した場合に比して、ベアリング支持部からクランクケース部の両側壁への振動伝達量を低減させることができる態様での接続構造をいう。この「柔的に接続」された構成の具体的態様としては、ベアリング支持部を備えたバルクヘッドとクランクケース部の両側壁との接続部分にスリット等が形成された態様、あるいはこのスリットが深く形成されて上記接続部分が全く存在しない態様等が採用可能である。
【0013】
上記「揺動抑制構造」は、ベアリング支持部のクランクシャフト軸線方向の揺動を抑制することができるものであり、ベアリング支持部の基端部のクランクシャフト軸線方向両側において該ベアリング支持部と一体で形成された上向き末広がりの拡張リブからなる構成とする。そして、上記拡張リブを、請求項2に記載したように、該拡張リブに隣接するシリンダボアの円周形状に沿って円弧状に延びるように形成することができる。
【0014】
さらに本発明は、上記基本構成に加えて、バルクヘッドに鋳型固定用の孔が形成されている場合に、第2のベアリング支持部を備えたバルクヘッドにおける孔を、第1のベアリング支持部を備えたバルクヘッドにおける孔よりも小さく形成することが好ましい。
【0015】
上記エンジンの構成の一例としては、シリンダ部に4個のシリンダボアが形成されており、これらシリンダボアの着火順序が、前記シリンダ部の一端から1番目、3番目、4番目、2番目のシリンダボアの順で行われるように構成されたものが挙げられるが、このようなエンジンにおいては、2番目と3番目のボアが「着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア」の関係にあり、1番目と2番目のボア、および3番目と4番目のボアが「着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア」の関係にあることとなる。
【0016】
【発明の作用および効果】
ここで、「着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置する」ベアリング支持部の方が、「着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア相互間に位置する」ベアリング支持部に比して大きな入力荷重が作用する理由について、図7を参照して説明する。
【0017】
図7は、直列4気筒4サイクルエンジンにおける動作の説明図で、クランクシャフトのジャーナル部を回転自在に支持する5個のベアリング支持部#1〜#5に対する各気筒の膨脹開始時点A〜Dにおける荷重の入力状況を示したものである。着火順序は、第1気筒→第3気筒→第4気筒→第2気筒の順で行われる。したがって、ベアリング支持部#3は着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部(第1のベアリング支持部)であり、ベアリング支持部#2,#4は着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部(第2のベアリング支持部)である。
【0018】
(1)先ず、第1気筒の膨脹開始時点Aにおいては、第1気筒のクランクピンに下向きの大きな爆発荷重が入力する。第2気筒では、排気開始時点であり、第2気筒のクランクピンには下向きの小さな慣性力が入力するするから、ベアリング支持部#2に対し2つの下向きの力が合成された極めて大きな荷重が作用する。また、第3気筒では、圧縮開始時点であり、第3気筒のクランクピンには下向きの小さな慣性力が入力するから、2つの下向きの力が合成されてもベアリング支持部#3に作用する荷重は僅かなものとなる。また、第4気筒では、吸入開始時点であり、第4気筒のクランクピンには上向きの小さな慣性力が入力するから、ベアリング支持部#4に加わる力は2つの慣性力が相殺されたものとなる。
【0019】
(2)第3気筒の膨脹開始時点Bにおいては、第3気筒のクランクピンに下向きの大きな爆発荷重が入力する。第4気筒では、圧縮開始時点であり、第4気筒のクランクピンには下向きの小さな慣性力が入力するするから、ベアリング支持部#4に対し2つの下向きの力が合成された極めて大きな荷重が作用する。また、第2気筒では、吸入開始時点であり、第2気筒のクランクピンには上向きの小さな慣性力が入力するから、ベアリング支持部#3に作用する下向きの爆発荷重は上向きの慣性力によって弱められる。また、第1気筒では、排気開始時点であり、第1気筒のクランクピンには下向きの小さな慣性力が入力するから、ベアリング支持部#2に加わる力は2つの慣性力が相殺されたものとなる。
【0020】
(3)第4気筒の膨脹開始時点Cにおいては、第4気筒のクランクピンに下向きの大きな爆発荷重が入力する。第3気筒では、排気開始時点であり、第3気筒のクランクピンには下向きの小さな慣性力が入力するから、ベアリング支持部#4に対し2つの下向きの力が合成された極めて大きな荷重が作用する。また、第2気筒では、圧縮開始時点であり、第2気筒のクランクピンには下向きの小さな慣性力が入力するから、2つの下向きの力が合成されてもベアリング支持部#3に作用する荷重は僅かなものとなる。また、第1気筒では、吸入開始時点であり、第1気筒のクランクピンには上向きの小さな慣性力が入力するから、ベアリング支持部#2に加わる力は2つの慣性力が相殺されたものとなる。
【0021】
(4)第2気筒の膨脹開始時点Dにおいては、第2気筒のクランクピンに下向きの大きな爆発荷重が入力する。第1気筒では、圧縮開始時点であり、第1気筒のクランクピンには下向きの小さな慣性力が入力するするから、ベアリング支持部#2に対し2つの下向きの力が合成された極めて大きな荷重が作用する。また、第3気筒では、吸入開始時点であり、第3気筒のクランクピンには上向きの小さな慣性力が入力するから、ベアリング支持部#3に作用する下向きの爆発荷重は上向きの慣性力によって弱められる。また、第4気筒では、排気開始時点であり、第4気筒のクランクピンには下向きの小さな慣性力が入力するから、ベアリング支持部#4に加わる力は2つの慣性力が相殺されたものとなる。
【0022】
以上の説明で明らかなように、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部#2,4の方が、ベアリング支持部#3に比して大きな荷重が作用することになる。そしてこの傾向は、特にクランクシャフトの回転数が低くかつ爆発荷重が大きいディーゼルエンジンにおいて顕著となる。
【0023】
本発明においては、請求項1に記載したように、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置する第2のベアリング支持部については、クランクケース部の両側壁と柔的に接続されているので、ベアリング支持部からクランクケース部の両側壁への振動伝達量を最小限に抑えることができる。一方、着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部についてはクランクケース部の両側壁と剛的に接続されており、また、上記着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部の基端部には、該ベアリング支持部のクランクシャフト軸線方向の揺動を抑制する揺動抑制構造が設けられているので、第2のベアリング支持部からクランクケース部の両側壁への振動伝達量を最小限に抑えつつ、クランクシャフトに対する所要の支持剛性を確保することができる。
【0024】
上記「揺動抑制構造」として、ベアリング支持部の基端部のクランクシャフト軸線方向両側において該ベアリング支持部と一体で形成された上向き末広がりの拡張リブからなる構成とすれば、ベアリング支持部の強度を十分高くすることができる。
【0025】
その場合において、請求項2に記載したように、上記拡張リブを、該拡張リブに隣接するシリンダボアの円周形状に沿って円弧状に延びるように形成すれば、限られた空間を有効に利用した揺動抑制構造とすることができる。
【0026】
この構成に加えて、第2のベアリング支持部を備えたバルクヘッドにおける鋳型固定用の孔を、第1のベアリング支持部を備えたバルクヘッドにおけ鋳型固定用のる孔よりも小さく形成することによって、第2のベアリング支持部を備えたバルクヘッドの剛性をさらに高めることができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1の実施例に係わるエンジンのシリンダブロック構造を示す縦断面図であり、図2はそのII-II線矢視図、図3および4はそのIII-III線断面図およびIV-IV線断面図である。
【0029】
これらの図に示すように、このエンジン12は、直列4気筒のエンジンであって、そのシリンダブロック14は、クランクシャフト16が挿設されるクランクケース部18と、このクランクケース部18の上方に位置し、クランクシャフト14の軸線方向に並ぶ4個のシリンダボア20(図1において、左から順に第1、第2、第3、第4ボアということとする)が形成されたシリンダ部22とから構成されている。
【0030】
このエンジン12におけるシリンダボア20の着火順序は、第1ボア→第3ボア→第4ボア→第2ボアの順で行われるようになっている。したがって、隣り合ったシリンダボア20のうち、第2ボアと第3ボアは着火順序が連続しないが、第1ボアと第2ボア、第3ボアと第4ボアは着火順序が連続することとなる。
【0031】
上記シリンダ部22の下端部における各シリンダボア20相互間には、クランクケース部18内に垂下するバルクヘッドが形成され、このバルクヘッドの下端部にベアリング支持部24A(1箇所)、24B(2箇所)、24C(2箇所)が設けられている。
【0032】
これら5つのベアリング支持部24A、24B、24Cのうち、着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア(第2ボアと第3ボア)相互間に位置するベアリング支持部24Aは、図3に示すように、シリンダ部22と一体に形成されたバルクヘッド26に設けられており、かつ、クランクケース部18の両側壁18a,18aとバルクヘッド26を介して剛的に接続されている。また、シリンダブロック14の両端部に位置するベアリング支持部24Cについても同様の接続構造となっている。一方、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア(第1ボアと第2ボア、第3ボアと第4ボア)相互間に位置するベアリング支持部24Bを備えたバルクヘッド26は、図4に示すように、シリンダ部22とは別体で形成されており、かつ、クランクケース部18の両側壁18a,18aとの接続はなされていない。
【0033】
このような構造上の差異が設けられているのは、図7によって説明した理由による。すなわち、上記各ベアリング支持部24A、24B、24Cには、エンジン12の燃焼爆発に伴い径方向の荷重(ベアリング荷重)が入力されるが、このベアリング荷重は、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部24B(図7における#2,#4ベアリング支持部)の方が、それ以外のベアリング支持部24A(図7における#3ベアリング支持部)、24C(図7における#1,#5ベアリング支持部)に比して大きな値となる。そして、ベアリング荷重が大きなベアリング支持部24Bにおいては大きな振動が発生しやすくなる。そこで、このベアリング支持部24Bの振動がクランクケース部18の両側壁18a,18aへ伝達されてエンジン騒音等が発生するのを未然に防止するため、ベアリング支持部24Bとクランクケース部18の両側壁18a,18aとの接続を行わないようにしたものである。なお、ベアリング支持部24Bがシリンダ部22と別体で形成されている理由については後述する。
【0034】
図6は、上記各ベアリング支持部24A、24B、24Cに入力されるベアリング荷重を、いくつかのエンジン回転数において測定したデータをグラフに表わした図である。この実験に供したエンジンは、図1〜4に示したのと同様のエンジンである。
【0035】
図6において、丸印「1」はシリンダブロック14の左端部のベアリング支持部24Cの測定データを示し、丸印「2」は第1ボアと第2ボア相互間に位置するベアリング支持部24Bの測定データを示し、丸印「3」は第2ボアと第3ボア相互間に位置するベアリング支持部24Aの測定データを示すものである。なお、第3ボアと第4ボア相互間に位置するベアリング支持部24Bの測定データおよびシリンダブロック14の右端部のベアリング支持部24Cの測定データについてはグラフ上に示されていないが、それぞれ丸印「2」、丸印「1」と同様のデータとなる。
【0036】
図6のグラフから明らかなように、エンジン常用回転域(約5000回転以下の領域)では、丸印「2」のベアリング荷重が、丸印「1」、丸印「3」のベアリング荷重に比して大きな値となっている。このことは、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部24Bがそれ以外のベアリング支持部24A、24Cに比して大きなベアリング荷重を受けることを示している。
【0037】
図1に示すように、上記各ベアリング支持部24A、24B、24Cは、これらとベアリングキャップ28とによって、クランクシャフト14のジャーナル部30をメタル32を介して上下から挟んでクランクシャフト16を回転可能に支持するようになっている。その際、ベアリング支持部24Aにおいては、図3に示すように、該ベアリング支持部24Aにベアリングキャップ28を1対の短尺ボルト34,34で取り付けられているのみである(ベアリング支持部24Cについても同様である)が、ベアリング支持部24Bにおいては、該ベアリング支持部24Bがシリンダ部22と別体で形成されたバルクヘッド26の下端部に設けられていることから、図4に示すように、該ベアリング支持部24Bを備えたバルクヘッド26とベアリングキャップ28とが、このバルクヘッド26を上下に貫通する1対の長尺ボルト36,36でシリンダ部22の下端部に取り付けられている。その際、ベアリングキャップ28とベアリング支持部24Bとの間、およびバルクヘッド26の上端部とシリンダ部22との間には、補強用のスリーブ46が各々介装されている。
【0038】
ところで、上記ベアリング支持部24Bは、クランクケース部18の両側壁18a,18aとの接続がなされていないので、ベアリング支持部24Aに比してクランクシャフト16の支持強度が低下することとなる。そして、このベアリング支持部24Bにはクランクシャフト16軸線方向の揺動が発生しやすくなる。そこで、本実施例においては、ベアリング支持部24Bを備えたバルクヘッド26の基端部に、ベアリング支持部24Bのクランクシャフト16軸線方向の揺動を抑制する揺動抑制構造が設けられている。
【0039】
この揺動抑制構造は、ベアリング支持部24Bの基端部のクランクシャフト16の軸線方向両側において該ベアリング支持部24Bと一体で形成された上向き末広がりの拡張リブ38からなっている。この拡張リブ38は、図5に単品で詳細に示すように、該拡張リブ38に隣接するシリンダボア20の円周形状に沿って円弧状に延びるように形成されている。
【0040】
図1に示すように、クランクシャフト16の各シリンダボア20下方部位にはカウンタウェイト42が設けられているが、本実施例におけるクランクシャフト16は、各気筒のクランクピン(ジャーナル部30)に対してクランクシャフト16の軸線方向の一方側にのみカウンタウェイト42が設けられたハーフカウンタウェイト形式とされている。すなわち、このカウンタウェイト42は、コンロッド40に対してベアリング支持部24A側あるいはベアリング支持部24C側にのみ設けられており、ベアリング支持部24B側にはカウンタウェイト42が存在しないようになっている。このようなハーフカウンタウェイト構造を採用することにより、ベアリング支持部24Bの基端部に設けられた拡張リブ38が、クランクシャフト16の回転に伴ってカウンタウェイト42と干渉するのを未然に防止するようになっている。そして、本発明を適用して特に効果があるディーゼルエンジンは回転数が低いため、ハーフカウンタウェイト構造の採用が可能となる。なお、図3および4において、2点鎖線で示す2つの同心円44o、44iのうち、外側の円44oがカウンタウェイト42の先端の軌跡であり、内側44iの円がカウンタウェイト42の反対側端の軌跡である。
【0041】
以上詳述したように、本実施例においては、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部24Bについては、クランクケース部18の両側壁18a,18aと接続されていないので、該ベアリング支持部24Bから上記両側壁18a,18aへの振動伝達量を最小限に抑えることができる。一方、着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部24A、24Cについてはクランクケース部18の両側壁18a,18aと剛的に接続されており、また、上記ベアリング支持部24Bの基端部には、該ベアリング支持部24Bのクランクシャフト16軸線方向の揺動を抑制する揺動抑制構造として拡張リブ38が設けられているので、クランクシャフト16に対する所要の支持剛性を確保することができる。
【0042】
このように本実施例によれば、クランクシャフト16に対する支持剛性を確保しつつ、ベアリング支持部24Bからクランクケース部18の両側壁18a,18aへの振動伝達量を最小限に抑えることができる。
【0043】
上記拡張リブ38は、該拡張リブ38に隣接するシリンダボア20の円周形状に沿って円弧状に延びるように形成されているので、限られた空間を有効に利用した揺動抑制構造とすることができる。
【0044】
しかも、本実施例におけるカウンタウェイトは、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部24Bとは反対側にカウンタウェイト42が形成されたハーフカウンタウェイト構造を有しているので、拡張リブ38がカウンタウェイトと干渉するのを未然に防止することができる。
【0045】
図8は、第1の参考例に係わるエンジンのシリンダブロック構造を示す一部を省略した横断面図であり、図9および図10はそのIX-IX線およびX-X断面図である。また、図11は図8のXI-XI線に沿った部分的断面図である。なお、図8は、図9および図10のVIII-VIII線断面図である。
【0046】
本参考例は、すべてのベアリング支持部がシリンダ部と一体に形成されたバルクヘッドに設けられていること、およびクランクケース部の両側壁と柔的に接続されているベアリング支持部のクランクシャフト軸線方向の揺動を抑制する揺動抑制構造が異なることを除いては、上述した第1の実施例とほぼ同様の構成を有するので、第1の実施例に対応する部位に対して同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0047】
本参考例においても、着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア(第2ボアと第3ボア)相互間に位置するベアリング支持部24Aは、図9に示すように、クランクケース部18の両側壁18a,18aとバルクヘッド26を介して剛的に接続されている。そして、このバルクヘッド26には、ベアリング支持部24Aにベアリングキャップ(図示は省略)を締着するボルトの軸線L,L上(軸線L,Lの延長線上を含む)において、壁厚の厚い部分51A,51Aが形成されている。そして、これら厚肉部分51A,51A間の薄肉部分52Aに、シリンダブロック鋳造時において鋳型を固定するための円形の孔53Aが貫設されている。また、シリンダブロック14の両端部に位置するベアリング支持部24Cについても同様の接続構造となっている。
【0048】
一方、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア(第1ボアと第2ボア、第3ボアと第4ボア)相互間に位置するベアリング支持部24Bを備えたバルクヘッド26と両側壁18a,18の間には、図10に示すように、下方に開口する空間54,54が形成されて、ベアリング支持部24Bと両側壁18a,18とが柔的に接続されている。そして、このバルクヘッド26には、ベアリング支持部24Bにベアリングキャップ(図示は省略)を締着するボルトの軸線L,L上(軸線L,Lの延長線上を含む)において、壁厚の厚い部分51B,51Bが形成されている。そして、これら厚肉部分51B,51B間の薄肉部分52Bに、鋳型固定用の円形の孔53Bが貫設されている。
【0049】
ここで、ベアリング支持部24Bを備えたバルクヘッド26における厚肉部分51Bおよび孔53Bの面積を、ベアリング支持部24Aを備えたバルクヘッド26における厚肉部分51Aおよび孔53Aの面積と比較してみると、図8〜図10から明らかなように、下記のような関係となる。すなわち、
51Bの面積>51Aの面積、53Bの面積<53Aの面積
したがって、ベアリング支持部24Bのクランクシャフト16に対する支持剛性が確保され、ベアリング支持部24Bからクランクケース部18の両側壁18aへの振動伝達量を最小限に抑えつつ、ベアリング支持部24Bのクランクシャフト16の軸線方向の揺動を抑制することができる。そして、この場合、鋳型固定用の円形の孔53A,53Bは、ピストンの上下動に伴うクランクケース部18内の気圧の変動を緩和する機能をも有するため、ある程度の面積を必要とするものであるが、ベアリング支持部24Bの両側に空間54,54が存在していることにより、この空間54,54が気圧の変動を緩和する機能を果たし、孔53Bを面積の小さいものとして、バルクヘッド26の剛性を高めることができる。
【0050】
なお、本参考例では、厚肉部分51A,51Bの面積を51B>51Aの関係となるように設定しているが、厚肉部分51A,51Bの面積を同一として、肉厚が51B>51Aの関係となるように設定してもよい。また、本参考例の揺動抑制構造を前述した第1の実施例の揺動抑制構造と組み合わせてもよい。
【0051】
さらに、ベアリング支持部24Bに対して空間54,54を隔てて対向するクランクケース部18の両側壁18a,18aの剛性を向上させるため、本参考例では、両側壁18a,18aの空間54,54に臨む内壁面に、シリンダ部22の下端部から下方へ延びる縦リブ55,55が突設されている。図11は、この縦リブ55,55と、バルクヘッド26の厚肉部分とにのみハッチングを施した断面図である。そして、上記縦リブ55,55は、シリンダブロック鋳造時における鋳型の型割りに有効に利用することができる。図12に鋳型の型割りラインを符号56でしめしてある。
【0052】
このような縦リブ55,55を、ベアリング支持部24Bに対向するクランクケース部18の両側壁18a,18aの内壁面に形成することにより、この部分を腹とするクランクケース部18の両側壁18a,18aの振動モードの発生を効果的に阻止することができる。なお、本参考例の側壁強化構造を第1の実施例の揺動抑制構造と組み合わせることも可能である。
【0053】
図13は、第2の参考例に係わるエンジンのシリンダブロック構造を示す側面図であり、図14(A),(B)はそれぞれ図13のA−A線およびB−B線(B′−B′線)断面図を部分的に示したものである。図14(A)は第1の参考例の図9に対応し、図14(B)は第1の参考例の図10に対応する。なお、図14(B)に示すベアリング支持部24Bは、第1の実施例と同様に、シリンダ部22と別体で形成されたバルクヘッド26の下端部に設けられているが、シリンダ部22と一体のバルクヘッド26を有するシリンダブロックにも適用できる。
【0054】
本参考例は、ベアリング支持部24Bに対向するクランクケース部18の両側壁18a,18aの部分の補強構造を示すもので、クランクケース部18の両側壁18a,18aの外壁面に、オイル通路57を形成するオイル通路壁58が、シリンダ部22の下端部から下方へ延長して形成されている。このオイル通路壁58をクランクケース部18の両側壁18a,18aの外壁面に設けることによって、第1の参考例の縦リブ55と同様に、両側壁18a,18aの剛性を向上させることができ、この部分を腹とするクランクケース部18の両側壁18a,18aの振動モードの発生を効果的に阻止することができる。なお、本参考例の側壁強化構造を前述した第1の実施例および第1の参考例と組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係るエンジンのシリンダブロック構造を示す縦断面図
【図2】 図1のII-II線矢視図
【図3】 図1のIII-III線断面図
【図4】 図1のIV-IV線断面図
【図5】 本発明の第1の実施例において着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部の構成を単品で示す斜視図
【図6】 上記実施例の作用を示すためのグラフ
【図7】 着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置するベアリング支持部に大きな荷重がかかる理由の説明に供する図
【図8】 本発明の第1の参考例に係るエンジンのシリンダブロック構造を示す横断面図
【図9】 図8のIX-IX線断面図
【図10】 図8のX-X線断面図
【図11】 図8のXI-XI線に沿った部分的断面図
【図12】 図8のにおける鋳型の型割りラインを示す説明図
【図13】 本発明の第2の参考例に係るエンジンのシリンダブロック構造を示す側面図
【図14】 図13のA−A線、B−B線断面図
【符号の説明】
12 エンジン
14 シリンダブロック
16 クランクシャフト
18 クランクケース部
18a クランクケース部の側壁
20 シリンダボア
22 シリンダ部
24A,24B,24C ベアリング支持部
26 バルクヘッド
28 ベアリングキャップ
30 ジャーナル部
34 短尺ボルト
36 長尺ボルト
38 拡張リブ(揺動抑制構造)
42 カウンタウェイト
51A,51B 厚肉部分
53A,53B 鋳型固定用孔
55 縦リブ
58 オイル通路壁
Claims (3)
- クランクシャフトが挿設されるクランクケース部と、このクランクケース部の上方に位置し、前記クランクシャフトの軸線方向に並ぶ複数のシリンダボアが形成されたシリンダ部とからなり、前記シリンダ部の下端部における前記各シリンダボア相互間に、前記クランクケース部内に垂下するバルクヘッドが形成され、該バルクヘッドの下部に、前記クランクシャフトのジャーナル部を支持するベアリング支持部が設けられたシリンダブロックの構造において、
前記複数のベアリング支持部のうち、着火順序が連続しない隣り合ったシリンダボア相互間に位置する第1のベアリング支持部は、前記クランクケース部の両側壁と剛的に接続されており、
前記複数のベアリング支持部のうち、着火順序が連続する隣り合ったシリンダボア相互間に位置する第2のベアリング支持部は、前記クランクケース部の両側壁と柔的に接続されており、かつ、該第2のベアリング支持部を備えたバルクヘッドの基端部には、該基端部の前記クランクシャフト軸線方向両側において該バルクヘッドと一体に形成された上向き末広がりの拡張リブからなり第2のベアリング支持部の前記クランクシャフト軸線方向の揺動を抑制する揺動抑制構造が設けられていることを特徴とするエンジンのシリンダブロック構造。 - 前記拡張リブが、該拡張リブに隣接するシリンダボアの円周形状に沿って円弧状に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンのシリンダブロック構造。
- 前記第1のベアリング支持部を備えたバルクヘッドおよび前記第2のベアリング支持部を備えたバルクヘッドにそれぞれ鋳型固定用の孔が形成されているとともに、前記第2のベアリング支持部を備えたバルクヘッドにおける前記孔が、前記第1のベアリング支持部を備えたバルクヘッドにおける前記孔よりも小さくされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンのシリンダブロック構造。
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