JPH05321982A - バランサシャフト付きエンジンの本体構造 - Google Patents

バランサシャフト付きエンジンの本体構造

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Publication number
JPH05321982A
JPH05321982A JP12623292A JP12623292A JPH05321982A JP H05321982 A JPH05321982 A JP H05321982A JP 12623292 A JP12623292 A JP 12623292A JP 12623292 A JP12623292 A JP 12623292A JP H05321982 A JPH05321982 A JP H05321982A
Authority
JP
Japan
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balancer shaft
block
balancer
crankshaft
upper block
Prior art date
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Pending
Application number
JP12623292A
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English (en)
Inventor
Yukimasa Kai
志誠 甲斐
Takaharu Goto
隆治 後藤
Tetsuaki Goto
徹朗 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05321982A publication Critical patent/JPH05321982A/ja
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】バランサシャフトによる良好なる制振効果が得
られるエンジンの本体構造を提供する。 【構成】シリンダブロック1を、シリンダを有するアッ
パブロック3と、ベアリングキャップ2の取り付けによ
りクランクシャフト6を支承するロアブロック4とに分
割し、アッパブロック3とロアブロック4との分割面1
0にバランサシャフト17を配設し、ベアリングキャッ
プ2及びロアブロック4をアッパブロック3へ共締めす
るキャップボルト21を、クランクシャフト6とバラン
サシャフト17との間に配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バランサシャフト付
きエンジンの本体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多気筒エンジンの不平衡慣性力や
不平衡慣性偶力を、クランクシャフトの2倍の回転速度
で回転するバランサシャフトで打ち消すことが知られて
おり、図5に示したのは、このようなバランサシャフト
を備えるエンジンの本体構造である。(特開昭63−1
86050号公報等参照)。
【0003】これは、シリンダを有するアッパブロック
101と、アッパブロック101の下端に締結されるロ
アブロック102との締結面103に、クランクシャフ
ト104を支承するメインベアリング105と、バラン
サシャフト106を支承するバランサジャーナル107
を形成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、クランクシ
ャフト104からアッパブロック101やロアブロック
102へ伝わる不平衡慣性力・不平衡慣性偶力を効率よ
く打ち消すためには、バランサシャフト106を回転可
能に支承するバランサジャーナル107と、クランクシ
ャフト104を支承するメインベアリング105と、の
結合強度を強化することが重要である。
【0005】しかしながら、回転するクランクシャフト
104とバランサシャフト106とが干渉することを避
けるためには、バランサシャフト106はクランクシャ
フト104が軌跡する外包絡線の外側に配設される必要
があり、クランクシャフト104とバランサシャフト1
06とが共通の締結面103をセンタにして配設される
と、これらは締結面103上に比較的大きな距離を取ら
ざるを得ない。一方、これを直列型エンジンに適用する
と共に、クランクシャフトの両側に相対して2本のバラ
ンサシャフトを配設したものについて考えてみると、バ
ランサシャフトはクランクシャフトに同期して回転する
ため、図6に模式的に示す如く、バランサシャフト10
6aが回転することにより生じる遠心力Fは、クランク
シャフト104aに作用するシリンダ軸線方向への上下
起振力F´に対して、常に反対向きに作用することにな
る。つまり、図中に2点鎖線で示したのは上下起振力F
´や遠心力Fが作用していないときの締結面103aで
あるが、バランサシャフト106aとクランクシャフト
104aとが共通の締結面103a上で大きく離れるこ
とは、図中1点鎖線で示すように締結面103aに大き
な変形を生じさせ、また、バランサシャフト106aに
よる遠心力Fは締結面103aの変形を助長する方向へ
作用することになる。しかして、メインベアリングとバ
ランサジャーナルとの結合強度が低いと、締結面103
aの変形に起因して新たなる高次の振動を励起するばか
りか、バランサシャフト106aによる制振効果が余り
期待できなくなる、という問題点があった。
【0006】この発明は、このような問題点を鑑みなさ
れたもので、バランサシャフトによる良好なる制振効果
が得られるエンジンの本体構造を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、第1の発明は、ベアリングキャップの取り付けによ
りクランクシャフトを回転可能に支承するシリンダブロ
ックを、シリンダを有するアッパブロックと、ベアリン
グキャップが取り付けられるロアブロックとに分割し、
アッパブロックとロアブロックとの分割面に、クランク
シャフトと平行に配設されるバランサシャフトを支承す
る軸受部を形成し、ベアリングキャップ及びロアブロッ
クをアッパブロックに共締めするキャップボルトを、ク
ランクシャフトとバランサシャフトとの間に配設した、
ことを特徴とする。
【0008】また、第2の発明は、2本のバランサシャ
フトを備え、一方のバランサシャフトはアッパブロック
とロアブロックとの分割面に形成された第1軸受部に支
承され、他方のバランサシャフトはロアブロックとベア
リングキャップとの締結面に形成された第2軸受部に支
承される、ことを特徴とする。
【0009】また、第3の発明は、アッパブロックの下
側部にクランクケースを画成するスカートを形成し、ア
ッパブロックとロアブロックとの分割面を前記クランク
ケース内に設けた、ことを特徴とする。
【0010】
【作用】上記構成に基づき、第1の発明にあっては、ク
ランクシャフトとバランサシャフトとの干渉を避けるた
め、バランサシャフトはクランクシャフトが軌跡する外
包絡線の外側に配設される必要があるが、バランサシャ
フトの軸受部が形成される分割面がベアリングキャップ
とロアブロックの取り付け面からずれることで、バラン
サシャフトとクランクシャフトとの間に形成されるエン
ジン横方向へのピッチを詰めることが可能となる。しか
も、ピッチの狭められたバランサシャフトとクランクシ
ャフトとの間には、一般にシリンダブロックよりも高剛
性なるキャップボルトが、キャップボルト及びロアブロ
ックをアッパブロックへ共締めすべく配設されるので、
バランサシャフトを支承する軸受部とクランクシャフト
を支承する部位との結合強度、特に、キャップボルト軸
線方向への結合強度が極めて強化され、バランサシャフ
トによる制振効果が極めて良好に得られる。
【0011】また、第2の発明にあっては、クランクシ
ャフトとの干渉を避けるべく、他方のバランサシャフト
とクランクシャフトとの間には比較的大きなピッチを確
保せざるを得ないが、2本のバランサシャフトがそれぞ
れシリンダ軸線方向へずれることで、ローリング起振モ
ーメントをも併せて打ち消すことが可能となり、全体と
して良好なる制振効果が得られる。
【0012】また、第3の発明にあっては、ロアブロッ
クとアッパブロックとの分割面がクランクケース内に設
けられるので、この分割面から潤滑油が滲み出すことを
許容しても、この滲み出した潤滑油を外部に漏らすこと
なくクランクケース内に回収できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る第1実施例を図1、図2
に基づいて説明する。なお、図2は図1のA−A矢視断
面図である。
【0014】1はシリンダブロックであり、2はベアリ
ングキャップである。シリンダブロック1は、シリンダ
5を直列に4つ備えるアッパブロック3と、ベアリング
キャップ2の取り付けによりクランクシャフト6を回転
可能に支承するロアブロック4とに分割される。
【0015】シリンダブロック1の下端には、クランク
ケース7を画成するスカート8がクランクシャフト6の
両端に相対して形成されると共に、クランクケース7を
各気筒毎に仕切るバルクヘッド9が対向するスカート8
を両端にクランクシャフト6の直角方向へ形成される。
アッパブロック3とロアブロック4との分割面10は、
こうしたクランクケース7を上下に分割するところに形
成され、つまり、クランクケース7の上部を形成するス
カート8a及びバルクヘッド9aはアッパブロック3の
下端に一体成形され、クランクケース7の下部を形成す
るスカート8b及びバルクヘッド9bは概ね梯子型を呈
してロアブロック4を形成する。
【0016】アッパブロック3は、動弁機構が搭載され
るヘッド部3aと、ピストン(図略)を収納するシリン
ダ5を直列に4つ備えるシリンダ部3bとが一体成形さ
れる、いわゆるモノブロック構造を呈し、スカート8a
及びバルクヘッド9aを含めて一体鋳造される。
【0017】スカート8bの下端には、フランジ状を呈
するオイルパンレール12が形成され、ここには、クラ
ンクケース7内に回収された潤滑油を溜めるオイルパン
(図略)が締結される。
【0018】ロアブロック4のバルクヘッド9bとベア
リングキャップ2との締結面13には、当該締結面13
をセンタに、クランクシャフト6を回転可能に支承する
メインベアリング14が形成され、メインベアリング1
4とクランクシャフト6との間にはベアリングメタル1
5が介挿される。
【0019】隣接するベアリングキャップ2は2本のベ
アリングビーム16でもって剛に連結され、ベアリング
ビーム16は各ベアリングキャップ2の下端に一体成形
されると共に、クランクシャフト6方向へ延伸する。
【0020】17はクランクシャフト6に対して平行且
つその両側に相対して配設される2本のバランサシャフ
トであり、シリンダブロック1に支承される軸受体17
aと、不平衡慣性力や不平衡慣性偶力を打ち消すアンバ
ランス部17bと、から大略構成される。バランサシャ
フト17はクランクシャフト6を駆動源に、クランクシ
ャフト6の2倍の回転数で同期して回転するようになっ
ており、アンバランス部17bに作用する遠心力は、ピ
ストン(図略)の往復によって発生する不平衡慣性力や
不平衡慣性偶力を打ち消す。
【0021】アッパブロック3とロアブロック4との分
割面10には、当該分割面10をセンタとするバランサ
ハウジング18がクランクシャフト6の両側に相対して
形成される。バランサハウジング18は、バランサシャ
フト17の軸受体17aを回転可能に支承するバランサ
ジャーナル(軸受部)18aと、バランサシャフト17
のアンバランス部17bを収納するケーシング18bと
から構成され、クランクシャフト6からシリンダ軸線方
向へHだけオフセットしたところに形成される。各気筒
(シリンダ5)をシリンダ配列方向へ順に#1〜#4気
筒と呼称すると、バランサジャーナル18aが形成され
るのは、#1気筒に隣接し且つシリンダブロック1の前
端に位置するバルクヘッド9a−1と、#2気筒と#3
気筒との間に位置するバルクヘッド9a−3であり、#
1気筒と#2気筒との間に位置するバルクヘッド9a−
2はバランサシャフト17の支承に関与しない。
【0022】アッパブロック3には、バランサジャーナ
ル18aが形成される直上付近に、シリンダ部3aとス
カート8aとを剛に結ぶリブ19が形成され、バランサ
ジャーナル18aが形成されている部位の剛性を高めて
いる。
【0023】図中に2点鎖線で示したのは、クランクシ
ャフト6が軌跡する外包絡線20であるが、バランサシ
ャフト17とクランクシャフト6とが干渉することのな
いように、バランサハウジング18は外包絡線20の外
側に形成されており、また、バランサシャフト17とク
ランクシャフト6との間に形成される、シリンダ軸線に
対する直角方向(以下、エンジン横方向と称す)へのピ
ッチPは、図5に示す如きもののピッチP´よりも短縮
されている(P<P´)。
【0024】さて、バランサシャフト17とクランクシ
ャフト6との間には、ベアリングキャップ2及びロアブ
ロック4をアッパブロック3に共締めするキャップボル
ト21が、シリンダ軸線方向へ配設され、つまり、キャ
ップボルト21は分割されたバルクヘッド9a、9bと
ベアリングキャップ2を一括して締結する。キャップボ
ルト21はシリンダブロック1を構成するアルミニウム
合金に比して遥かに高剛性なるクロム鋼・クロムモリブ
デン鋼などの高強度鋼から形成され、ロアブロック4及
びベアリングキャップ2をアッパブロック3へ強靱に締
結する。これにより、シリンダ軸線方向への結合強度が
格段に高められる。
【0025】キャップボルト21の外側には、ロアブロ
ック4とアッパブロック3とを締結するボルト22が配
設され、ボルト22はキャップボルト21と協働して、
半割されるバランサジャーナル18aをその両側でもっ
てしっかりと締結する。
【0026】アッパブロック3の内部には、シリンダ5
の下側部付近をシリンダ配列方向に穿設されるメインオ
イルギャラリ23が形成され、オイルポンプ(図略)か
ら導かれる潤滑油がこの中を流れる。メインオイルギャ
ラリ23は、クランクシャフト6を支承するメインベア
リング14や、カムシャフト(図略)を支承するカムジ
ャーナル24へ連通すると共に、バランサシャフト17
を支承するバランサジャーナル18aに対してもオイル
ギャラリ24を介して連通し、これにより、機関回転数
の2倍の回転数で回転するバランサシャフト17の円滑
なる回動を可能せしめている。
【0027】ロアブロック4には、アッパブロック3に
当接する側の中央部分に、軽量化を目的として空所25
が形成される。この空所25は、バランサシャフト17
を剛に支持すること、バランサシャフト17とクランク
シャフト6との間に必要な結合強度を得ること、アッパ
ブロック3とロアブロック4との間に必要な当接面積を
確保するなど、の点を留意して形成される。
【0028】このような構成に基づき、次に作用を説明
する。
【0029】クランクシャフト6とバランサシャフト1
7との干渉を避けるため、バランサシャフト17はクラ
ンクシャフト6が軌跡する外包絡線20の外側に配設さ
れる必要があるが、バランサシャフト17がクランクシ
ャフト6からシリンダ軸線方向へHだけずれる(オフセ
ット)することで、バランサシャフト17とクランクシ
ャフト6とをエンジン横方向へのピッチPを詰めること
が可能となる。しかも、ピッチPの狭められたバランサ
シャフト17とクランクシャフト6との間には高強度な
るキャップボルト21が、ベアリングキャップ2及びロ
アブロック4をアッパブロック3へ共締めすべくシリン
ダ軸線方向へ配設されるので、バランサシャフト17を
支承するバランサジャーナル18aとクランクシャフト
7を支承するメインベアリング14との結合強度、特
に、シリンダ軸線方向への結合強度を極めて強化でき
る。しかして、バランサシャフト17による制振効果が
顕著に得られ、特に、シリンダ軸線方向への上下振動を
良好に打ち消すことが可能となる。
【0030】また、バランサジャーナル18aは分割面
10をもって半割されるので、ここに支承される軸受体
17aの径をアンバランス部17bよりも小さく形成し
ても、バランサシャフト17をシリンダブロック1に組
み付けることが可能である。これにより、バランサジャ
ーナル18aの小型化、ひいてはエンジン横方向へのシ
リンダブロック1の小型化が得られると同時に、軸受体
17aの小径化に伴って、バランサジャーナル18aと
軸受体17aとの間に介在する潤滑油の油膜剪断速度が
減少し、バランサシャフト17を駆動するための機関損
失をも低減できる。
【0031】さらに、シリンダブロック1はヘッド部3
aとシリンダ部3bとが一体成形されるモノブロック構
造を呈するが故に、仮にアッパブロック3とロアブロッ
ク4とが分割されずに一体成形されるものであったとす
ると、バランサシャフト17を収納するバランサハウジ
ング18の鋳造性は著しく悪化するが、本実施例によれ
ば、バランサハウジング18はアッパブロック3とロア
ブロック4との分割面10をセンタに形成されることか
ら、バランサハウジング18を成形する上での鋳造性・
機械加工性に大変都合がよい。
【0032】次に、図3に基づいて、本発明に係る第2
実施例を説明する。
【0033】本実施例は、アッパブロック31とロアブ
ロック32との分割面33をクランクケース34内に設
けるべくなされたものである。
【0034】以下、その構成を説明すると、アッパブロ
ック31の下端には、クランクケース34を画成するス
カート35と、クランクケース34の上部を各気筒毎に
仕切るバルクヘッド36が一体成形されている。スカー
ト35の下部にはオイルパンレール37が形成され、こ
こにはオイルパン(図略)が締結される。
【0035】アッパブロック31の下端に締結されるロ
アブロック32は概ね梯子型を呈し、クランクケース3
4の下部を各気筒毎に仕切るバルクヘッド38と、隣接
するバルクヘッド38をその両側で連結する外枠部39
とから構成される。
【0036】ロアブロック32はスカート35が画成す
るクランクケース34内に収納され、ロアブロック32
とアッパブロック31との分割面33はクランクケース
34内に設けられる。クランクシャフト43の両側に相
対して配設される2本のバランサシャフト40は分割面
33をセンタに支承され、バランサシャフト40とクラ
ンクシャフト43との間には、ロアブロック32及びベ
アリングキャップ41をアッパブロック31へ共締めす
るキャップボルト42が配設される。アッパブロック3
1とロアブロック32とを締結するボルト44はバルク
ヘッド38の両端部にそれぞれ配設され、バランサシャ
フト40はボルト44とキャップボルト42との間に配
設されることになる。他の構成は第1実施例に準じ、そ
の説明を省略する。
【0037】このような構成に基づき、次に作用を説明
する。
【0038】第1実施例同様に、バランサシャフト40
を支承するバランサジャーナルと、クランクシャフト4
3を支承するメインベアリングとの結合剛性、特に、シ
リンダ軸線方向への結合剛性が格段に強化されるので、
バランサシャフトによる制振効果を大きく得ることがで
きる。
【0039】しかも、アッパブロック31とロアブロッ
ク32との分割面33はクランクケース34内に設けら
れるので、分割面33におけるシール性を特段考慮しな
くとも、分割面33から滲みだす恐れのある潤滑油を外
部に漏らすことなく全てクランクケース34内に回収で
きる。
【0040】さらに、アッパブロック31の天地をひっ
くり返して、これにロアブロック32を組み付けること
にすれば、スカート35は言わばガイドとして作用し得
るので、組み付け性が良好となって、生産性が向上す
る。
【0041】次に、図4に基づいて、本発明に係る第3
実施例を説明する。
【0042】本実施例は、2本のバランサシャフトのう
ち、他方のバランサシャフト52をロアブロック53と
ベアリングキャップ54との締結面55に配設したもの
である。
【0043】以下、その構成を説明すると、一方のバラ
ンサシャフト51はアッパブロック56とロアブロック
53との分割面57をセンタに配設され、他方のバラン
サシャフト52はロアブロック53とベアリングキャッ
プ54との締結面55をセンタに配設される。締結面5
5をセンタに配設される他方のバランサシャフト52
は、クランクシャフト58との干渉を避けるべく、クラ
ンクシャフト58が軌跡する外包絡線59の外側に位置
するため、これを回転可能に支承するバランサジャーナ
ル(第2軸受部)60は、一方のバランサシャフト51
を支承するバランサジャーナル61(第1軸受部)に較
べ、エンジン横方向へ張り出している。ロアブロック5
3には、こうして横へ張り出したバランサジャーナル6
0の結合強度を高めるべく、バランサジャーナル60の
直上付近に図示の如くリブ62が形成される。
【0044】アッパブロック56の下端にはクランクケ
ース64を画成するスカート63が一体成形され、ロア
ブロック53とアッパブロック56との締結面57はク
ランクケース64内に設けられる。
【0045】一方のバランサシャフト51とクランクシ
ャフト58との間、他方のバランサシャフト52とクラ
ンクシャフト58との間夫々には、ロアブロック53及
びベアリングキャップ54をアッパブロック56へ共締
めするキャップボルト65が配設される。一方のバラン
サシャフト51を間に挟んだキャップボルト65の反対
側には、アッパブロック56とロアブロック53とを締
結するボルト66が配設され、他方のバランサシャフト
52を間に挟んだキャップボルト65の反対側にはロア
ブロック53とベアリングキャップ54とを締結するボ
ルト67が配設される。そして、アッパブロック56内
に形成されたメインオイルギャラリ68は、一方のバラ
ンサジャーナル61へオイルギャラリ69を介して連通
すると共に、他方のバランサジャーナル60へもオイル
ギャラリ70を介して連通する。他の構成は、上記各実
施例に準じ、その説明を省略する。
【0046】このような構成に基づき、他方のバランサ
シャフト52とクランクシャフト58との間には、エン
ジン横方向へ比較的大きなピッチを確保せざるを得ない
が、全体としては従来よりもエンジン横方向への小型化
が達せられる。しかも、一方のバランサシャフト51と
他方のバランサシャフト52とがシリンダ軸線方向へオ
フセットすることで、ローリング起振モーメントも併せ
て打ち消すことが可能となり、全体として良好なる制振
効果が得られる。さらに、第2実施例と同様に、アッパ
ブロック56とロアブロック53との分割面57はクラ
ンクケース64内に設けられるので、分割面57におけ
るシール性を考慮する必要がない。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、第1の発明に
よれば、エンジン横方向への小型化を図りながらも、バ
ランサシャフトを支承する軸受部とクランクシャフトを
支承する部位との結合強度、特に、シリンダ軸線方向へ
の結合強度を極めて強化できるので、バランサシャフト
による良好なる制振効果が得られる。
【0048】また、第2の発明によれば、ローリング起
振モーメントをも併せて打ち消すことが可能となり、全
体として極めて良好なる制振効果が得られる。
【0049】また、第3の発明によれば、ロアブロック
とアッパブロックとの分割面がクランクケース内に設け
られるので、分割面におけるシール性を特段考慮しなく
とも、潤滑油を外部に漏らすことなくクランクケース内
に回収でき、ひいてはオイル消費量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す断面図
【図2】図1のA−A矢視断面図
【図3】第2実施例を示す断面図
【図4】第3実施例を示す断面図
【図5】従来のエンジンの本体構造を示す図
【図6】アッパブロックとロアブロックとの締結面の変
形を説明する模式図
【符号の説明】
1 シリンダブロック 2 ベアリングキャップ 3 アッパブロック 4 ロアブロック 5 シリンダ 6 クランクシャフト 7 クランクケース 10 分割面 17 バランサシャフト 18 バランサジャーナル(軸受部) 21 キャップボルト 31 アッパブロック 32 ロアブロック 33 分割面 34 クランクケース 35 スカート 51 一方のバランサシャフト 52 他方のバランサシャフト 53 ロアブロック 54 ベアリングキャップ 55 締結面 56 アッパブロック 57 分割面 60 バランサジャーナル(第2軸受部) 61 バランサジャーナル(第1軸受部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベアリングキャップの取り付けによりクラ
    ンクシャフトを回転可能に支承するシリンダブロック
    を、シリンダを有するアッパブロックと、ベアリングキ
    ャップが取り付けられるロアブロックとに分割し、 アッパブロックとロアブロックとの分割面に、クランク
    シャフトと平行に配設されるバランサシャフトを支承す
    る軸受部を形成し、 ベアリングキャップ及びロアブロックをアッパブロック
    に共締めするキャップボルトを、クランクシャフトとバ
    ランサシャフトとの間に配設した、ことを特徴とするバ
    ランサシャフト付きエンジンの本体構造。
  2. 【請求項2】2本のバランサシャフトを備え、一方のバ
    ランサシャフトはアッパブロックとロアブロックとの分
    割面に形成された第1軸受部に支承され、他方のバラン
    サシャフトはロアブロックとベアリングキャップとの締
    結面に形成された第2軸受部に支承される、ことを特徴
    とする請求項1記載のバランサシャフト付きエンジンの
    本体構造。
  3. 【請求項3】アッパブロックの下側部にクランクケース
    を画成するスカートを形成し、アッパブロックとロアブ
    ロックとの分割面を前記クランクケース内に設けた、こ
    とを特徴とする請求項1、2記載のバランサシャフト付
    きエンジンの本体構造。
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