JP3702135B2 - 高周波ダイオード発振器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミリ波集積回路等の高周波回路に組み込まれるガンダイオード発振器等の高周波ダイオード発振器であって、発振周波数の調整機能を有する非放射性誘電体線路型の高周波ダイオード発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のガンダイオード発振器を図5に示す。同図において、1は一対の平行平板導体であり、それらの間隔zをz≦λ/2とすることにより外部から誘電体線路6へのノイズの侵入をなくしかつ外部への高周波信号の放射をなくして信号を伝送させる、所謂非放射性誘電体線路(NonRadiative Dielectric waveguide で、以下、NRDガイドという)を構成する。なお、λは使用周波数において空気中を伝搬する電磁波(高周波信号)の波長である。
【0003】
また、2はガンダイオード素子を設置(マウント)するための略直方体状の金属ブロック等の金属部材、3はマイクロ波,ミリ波を発振する高周波ダイオードの1種であるガンダイオード素子、4は金属部材2の一側面に設置され、ガンダイオード素子3にバイアス電圧を供給するとともに高周波信号の漏れを防ぐローパスフィルタとして機能するチョーク型バイアス供給線路4aを形成した配線基板、5はチョーク型バイアス供給線路4aとガンダイオード素子3の上部導体とを接続する金属箔リボン等の帯状導体、6はガンダイオード素子3の近傍に配置され高周波信号を受信し外部へ伝搬させる誘電体線路である。なお、図5では、内部を透視するために平行平板導体1の上側を一部切り欠いている。また、帯状導体5は金属部材2の表面から所定間隔をあけてチョーク型バイアス供給線路4aとガンダイオード素子3との間に架け渡されている。
【0004】
そして、帯状導体5の主面に平行な主面を有する略四角柱状の誘電体チップ7を帯状導体5に近接配置して電磁結合させ、高周波信号の発振周波数を制御可能とすることを本出願人は先に提案した(特願平11−237318号)。また、この場合、チョーク型バイアス供給線路4aは、幅の広い線路の長さと幅の狭い線路の長さとがそれぞれ略λ/4であるチョークを構成しており、帯状導体5の長さは略{(3/4)+n}λ(nは0以上の整数)に設定され、チョーク型バイアス供給線路4aと帯状導体5とで共振器を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ガンダイオード発振器においては、高周波信号の発振周波数を調整するために誘電体チップ7を帯状導体5に近接配置させていたが、誘電体チップ7の位置調整による発振周波数の制御は困難であり、再現性良く発振周波数を微調整することは難しかった。また、誘電体チップ7を手動により位置調整し易いように大型化しようとすると、ガンダイオード発振器全体が大型化し、小型、軽量化ができなくなるという問題点があった。
【0006】
従って、本発明は上記事情に鑑みて完成されたものであり、その目的は、誘電体または金属から成る周波数調整部材を、位置の微調整が容易かつ再現性良くできるよう配置することにより、発振周波数の微調整を再現性良く可能とし、また周波数調整部材を小型化して位置の微調整を可能とすることで高周波ダイオード発振器を小型化することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の高周波ダイオード発振器は、高周波信号の波長λの2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体間に金属部材を設置し、該金属部材に、高周波信号を発振する高周波ダイオードと、幅の広い線路と幅の狭い線路が交互に形成されたチョーク型バイアス供給線路と、該チョーク型バイアス供給線路を前記高周波ダイオードに直線状に接続する帯状導体とを設けるとともに、前記平行平板導体間の前記高周波ダイオードの近傍に前記高周波信号を受信し伝搬させる誘電体線路を設けて成る高周波ダイオード発振器において、前記チョーク型バイアス供給線路の幅の広い線路および幅の狭い線路の長さをそれぞれ略λ/4、前記帯状導体の長さを略{(3/4)+n}λ(nは0以上の整数)とするとともに、少なくとも一方の前記平行平板導体の前記帯状導体近傍に貫通孔を形成し、かつ該貫通孔に前記平行平板導体間側の表面に突出して前記帯状導体と電磁結合する柱状の周波数調整部材を設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明は、このような構成により、チョーク型バイアス供給線路と帯状導体とが高周波ダイオードの発振周波数を決定する共振器として機能し、その共振器の帯状導体に周波数調整部材を近接配置して電磁結合させる際に、周波数調整部材の位置を容易かつ再現性良く微調整可能な構成とすることで、前記共振器の実質的な共振器長を微妙に調整でき、その結果発振周波数を再現性良く微調整できるという作用効果を有する。また、周波数調整部材を小型化して位置の微調整を可能とすることで高周波ダイオード発振器全体が小型化される。
【0009】
また本発明において、好ましくは、前記周波数調整部材と前記帯状導体との距離がλ/2以下である。これにより、周波数調整部材と帯状導体とが良好に電磁結合し、その状態で電磁結合の度合いを微調整することにより、共振器の実質的な共振器長を微妙に調整できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の高周波ダイオード発振器について以下に説明する。図1〜図4は本発明のNRDガイド型の高周波ダイオード発振器を示し、これらの図において、1はガンダイオード素子等の高周波ダイオードが発振する高周波信号の空気中での波長λの2分の1以下の間隔で配置した一対の平行平板導体、2はガンダイオード素子3を設置(マウント)するための略直方体状の金属ブロック等の金属部材、3はマイクロ波,ミリ波を発振する高周波ダイオードの1種であるガンダイオード素子、4は金属部材2の一側面に設置され、ガンダイオード素子3にバイアス電圧を供給するとともに高周波信号の漏れを防ぐローパスフィルタとして機能するチョーク型バイアス供給線路4aを形成した配線基板、5はチョーク型バイアス供給線路4aとガンダイオード素子3の上部導体とを接続する金属箔リボン等の帯状導体、6はガンダイオード素子3の近傍に配置され高周波信号を受信し外部へ伝搬させる誘電体線路である。なお、図1では、内部を透視するために平行平板導体1の上側を一部切り欠いて描いている。
【0011】
また本発明において、チョーク型バイアス供給線路4aは、図2に示すように、幅の広い線路および幅の狭い線路の長さがそれぞれ略λ/4の広狭線路から成り、また帯状導体5の長さは略{(3/4)+n}λ(nは0以上の整数)である。この帯状導体5の長さは略3λ/4〜略{(3/4)+3}λが良く、略{(3/4)+3}λを超えると帯状導体5が長くなり、撓み、捩じれ等が生じ易くなり、個々の高周波ダイオード発振器間で発振周波数等の特性のばらつきが大きくなるとともに、種々の共振モードが発生して、所望の発振周波数と異なる周波数の信号が発生するという問題が生じる。より好ましくは、略3λ/4,略{(3/4)+1}λである。
【0012】
また、略{(3/4)+n}λとしたのは、{(3/4)+n}λから多少ずれていても共振は可能だからである。例えば、帯状導体5を{(3/4)+n}λよりも10〜20%程度長く形成しても良く、その場合、帯状導体5の接するチョーク型バイアス供給線路4aの1パターン目の長さλ/4のうち一部が共振に寄与すると考えられるからである。従って、帯状導体5の長さは{(3/4)+n}λ±20%程度の範囲内で変化させることができる。
【0013】
これらチョーク型バイアス供給線路4aおよび帯状導体5の材料は、Cu,Al,Au,Ag,W,Ti,Ni,Cr,Pd,Pt等から成り、特にCu,Agが、電気伝導度が良好であり、損失が小さく、発振出力が大きくなるといった点で好ましい。
【0014】
また、帯状導体5は金属部材2の表面から所定間隔をあけて金属部材2と電磁結合しており、チョーク型バイアス供給線路4aとガンダイオード素子3間に架け渡されている。即ち、帯状導体5の一端はチョーク型バイアス供給線路4aの一端に半田付け等により接続され、帯状導体5の他端はガンダイオード素子3の上部導体に半田付け等により接続されており、帯状導体5の接続部を除く中途部分は宙に浮いた状態となっている。
【0015】
そして、金属部材2は、ガンダイオード素子3の電気的な接地(アース)を兼ねているため金属導体であれば良く、その材料は金属(合金を含む)導体であれば特に限定するものではなく、真鍮(黄銅:Cu−Zn合金),Al,Cu,SUS(ステンレス),Ag,Au,Pt等から成る。また金属部材2は、全体が金属から成る金属ブロック、セラミックスやプラスチック等の絶縁基体の表面全体または部分的に金属メッキしたもの、絶縁基体の表面全体または部分的に導電性樹脂材料等をコートしたものであっても良い。
【0016】
また、誘電体線路6の材料は、コーディエライト(2MgO・2Al23 ・5SiO2 )セラミックス,アルミナ(Al23 )セラミックス等が好ましく、これらは高周波帯域において低損失である。ガンダイオード素子3と誘電体線路6との間隔は1.0mm程度以下が好ましく、1.0mmを超えると損失を小さくして電磁的結合が可能な最大離間幅を超える。
【0017】
本発明の2種の高周波ダイオード発振器について、周波数調整部材周辺の部分平面図および側断面図を図3(a),(b)、図4(a),(b)にそれぞれ示す。これらの図に示すように、一方の平行平板導体1には、帯状導体5近傍に位置し厚さ方向に貫通する貫通孔8と、貫通孔8に挿置されかつ平行平板導体1間側の表面より突出して帯状導体5に近接し電磁結合する柱状の周波数調整部材9とが設けられている。この場合、平行平板導体1の外側より周波数調整部材9を挿入して、位置調整をすることができる。
【0018】
また図4の実施形態は、貫通孔10にネジ切りを施し、これにネジ状の周波数調整部材11を螺合させ挿入することで、ネジの回転により周波数調整部材11の突出長を微調整でき、さらに微妙な発振周波数の制御が可能になる。
【0019】
これらの実施形態において、周波数調整部材9,11の高周波ダイオード発振器内部への突出部の形状を先細り状,テーパー状とすることにより、さらに微妙な制御ができる。また、突出部の形状を種々に変化させたものを複数用意し、それらを所望の特性に応じて使用することもできる。例えば、発振周波数の変化幅、発振周波数の変化率、Q特性等について、種々の制御が可能なように、複数種の周波数調整部材9,11を使用してもよい。これらの周波数調整部材9,11は、帯状導体5に近接する位置に複数設けても良く、例えば断面積の大きなものと断面積の小さなものとを設け、断面積の大きなものにより周波数を粗調整し、断面積の小さなものにより周波数を微調整することもできる。
【0020】
さらには、一対の平行平板導体1,1の両方に対向する貫通孔を設け、それらの貫通孔に一本の周波数調整部材9,11を挿入する、または平行平板導体1,1の両方に対向しない貫通孔を設け、それらの貫通孔に周波数調整部材9,11を一本ずつ挿入することもできる。上記実施形態においては、円柱状の周波数調整部材9について説明したが、円柱状に限らず、三角柱状,四角柱状等の角柱状、円錐状,角錐状、突出端部が半球状のもの等種々の形状とし得る。また、周波数調整部材9の断面形状を凸型,逆T型等として、一端に突出長さを制限する止め部を設けてもよい。あるいは、周波数調整部材9,11の内部を空洞として軽量化、低コスト化を行ってもよく、また周波数調整部材9,11を複数種の材質から構成してもよい。
【0021】
周波数調整部材9,11の材料としては、コーディエライト(2MgO・2Al23 ・5SiO2 )セラミックス,アルミナ(Al23 )セラミックス等の誘電体、またはCu,Al,Fe,SUS(ステンレス)等の金属が良く、上記誘電体は高周波信号に対する誘電体損失が小さく、上記金属は加工性に優れる。
【0022】
このように、周波数調整部材9,11を帯状導体5に近接させ、周波数調整部材9,11の突出長さ、即ち電磁結合長を調整することで、帯状導体5と周波数調整部材9,11との間の結合容量を変化させ、その結果チョーク型バイアス供給線路4aと帯状導体5とから成る共振器の実質的な共振器長を微妙に調整できる。例えば、帯状導体5の電気的な共振器長を略{(3/4)+n}λよりも僅かに大きくし、発振周波数を低くすることが可能となる。
【0023】
そして、周波数調整部材9,11と帯状導体5との距離はλ/2以下が好ましく、発振周波数が約77GHzでは0.05〜2.0mmとするのが良い。0.05mm未満では周波数調整部材9,11と帯状導体5とが接触し易くなり、2.0mmを超えると周波数調整部材9,11と帯状導体5とが電磁結合し難くなり、発振周波数の制御が困難になる。
【0024】
さらに、周波数調整部材9,11と帯状導体5との距離だけでなく、周波数調整部材9,11の帯状導体5に対向する面の面積を調整することによっても、発振周波数の制御が可能であり、対向する面の面積が小さい場合は細かな制御ができるとともに周波数変調可能幅が小さくなり、対向する面の面積が大きい場合は相対的に粗い制御となり周波数変調可能幅も大きくなる。好ましくは、対向する面の面積は0.5〜3.0mm2 が良く、0.5mm2 未満では発振周波数の制御が困難であり、3.0mm2 を超えると、周波数調整部材9,11と誘電体線路6とが電磁結合しそれが無視できない程度に大きくなる。
【0025】
本発明でいう高周波帯域は、数10〜数100GHz帯域のマイクロ波帯域およびミリ波帯域に相当し、例えば30GHz以上、特に50GHz以上、更には70GHz以上の高周波帯域が好適である。
【0026】
また本発明の高周波ダイオードとしては、インパット(impatt:impact ionisation avalanche transit time)・ダイオード,トラパット(trapatt :trapped plasma avalanche triggered transit)・ダイオード,ガンダイオード等のマイクロ波ダイオードおよびミリ波ダイオードが好適に使用される。
【0027】
本発明のNRDガイド用の平行平板導体1は、高い電気伝導度および加工性等の点で、Cu,Al,Fe,SUS(ステンレス),Ag,Au,Pt等の導体板、あるいはセラミックス,樹脂等から成る絶縁板の表面にこれらの導体層を形成したものでもよい。
【0028】
また、本発明のNRDガイド型の高周波ダイオード発振器は、無線LAN,自動車のミリ波レーダ等に使用されるものであり、例えば自動車の周囲の障害物および他の自動車に対しミリ波を照射し、反射波を元のミリ波と合成してビート信号を得、このビート信号を分析することにより障害物および他の自動車までの距離、それらの移動速度等が測定できる。
【0029】
かくして、本発明は、チョーク型バイアス供給線路と帯状導体とが高周波ダイオードの発振周波数を決定する共振器として機能し、帯状導体に周波数調整部材を近接配置して電磁結合させる際に、周波数調整部材の位置を容易かつ再現性良く微調整可能な構成とすることで、共振器の実質的な共振器長を微妙に調整でき、その結果発振周波数を再現性良く微調整できる。また、周波数調整部材を小型化して位置の微調整を可能とすることで高周波ダイオード発振器全体が小型化される。
【0030】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行っても何等差し支えない。
【0031】
【実施例】
本発明の実施例を以下に説明する。
(実施例)
図1のNRDガイド型のガンダイオード発振器を以下のように構成した。一対の平行平板導体1,1として、縦100mm×横100mm×厚さ2mmのAl板を1.8mmの間隔で配置し、それらの間にガンダイオード素子3をネジ止めした真鍮性の金属部材2とコーディエライトセラミックスから成る誘電体線路6を設置した。この金属部材2は高さが約1.8mmの直方体状であり、その一側面には、発振周波数約77GHzで波長λが約3.9mmの高周波信号(電磁波)を発振するガンダイオード素子3と、ガンダイオード素子3にバイアス電圧を入力するチョーク型バイアス供給線路4aが形成された配線基板4と、チョーク型バイアス供給線路4aとガンダイオード素子3の上部導体とに接続され架け渡された帯状導体5を設けた。
【0032】
前記配線基板4はガラスエポキシ樹脂から成り、金属部材2に接着剤により固定した。また、チョーク型バイアス供給線路4aの幅の広い線路と幅の狭い線路について、幅の広い線路の長さはλ/4=0.70mm(誘電体基板上では短波長化する)、幅の狭い線路の長さはλ/4=0.70mmであり、幅の広い線路部の幅は1.5mm、幅の狭い線路部の幅は0.2mmである。帯状導体5は厚さ35μm,幅0.6mm,長さ3.3mmの銅箔リボンから成り、一端をチョーク型バイアス供給線路4aに他端をガンダイオード素子3の上部導体に各々半田付けした。誘電体線路6は、比誘電率5のコーディエライトセラミックスから成り、ガンダイオード素子3の上部導体から約0.5mmの間隔をあけて配置した。
【0033】
そして、図3,図4に示すように、ガンダイオード素子3の上部導体端部(帯状導体5側端部)と、配線基板4と帯状導体5との接続点Pとの中間点Qに対向して2.0mm離れた位置において、一方の平行平板導体1に直径2.0mmの貫通孔8を形成した。この状態では発振周波数は76.387GHzであった。そして、周波数調整部材11として、貫通孔8にステンレスからなる直径2.0mmの円柱状のネジを挿入螺合させ、平行平板導体1内側の表面から1.5mm突出させた。このときの周波数調整部材11の帯状導体5に対向する面積は、近似的に1.0mm2であり、発振周波数は76.612GHzとなり、225MHz変化させることができた。また、周波数調整部材11の突出長さを調整することで再現性良く発振周波数を制御できた。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、NRDガイド型の高周波ダイオード発振器において、チョーク型バイアス供給線路の幅の広い線路および幅の狭い線路の長さをそれぞれ略λ/4、帯状導体の長さを略{(3/4)+n}λ(nは0以上の整数)とするとともに、少なくとも一方の平行平板導体の帯状導体近傍に貫通孔を形成し、かつ該貫通孔に平行平板導体間側の表面に突出して帯状導体と電磁結合する柱状の周波数調整部材を設けたことにより、チョーク型バイアス供給線路と帯状導体とが高周波ダイオードの発振周波数を決定する共振器として機能し、帯状導体に周波数調整部材を近接配置して電磁結合させる際に、周波数調整部材の位置を容易かつ再現性良く微調整可能とすることで、共振器の実質的な共振器長を微妙に調整でき、その結果発振周波数を再現性良く微調整できる。また、周波数調整部材を小型化して位置の微調整を可能とすることで高周波ダイオード発振器全体が小型化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のNRDガイド型の高周波ダイオード発振器の内部を透視した斜視図である。
【図2】チョーク型バイアス供給線路および帯状導体の平面図である。
【図3】本発明の高周波ダイオード発振器を示し、(a)はチョーク型バイアス供給線路,帯状導体および円柱状の周波数調整部材の平面図、(b)は(a)の側断面図である。
【図4】本発明の高周波ダイオード発振器を示し、(a)はチョーク型バイアス供給線路,帯状導体およびネジ状の周波数調整部材の平面図、(b)は(a)の側断面図である。
【図5】従来のNRDガイド型の高周波ダイオード発振器の内部を透視した斜視図である。
【符号の説明】
1:平行平板導体
2:金属部材
3:ガンダイオード素子
4:配線基板
4a:チョーク型バイアス供給線路
5:帯状導体
6:誘電体線路
8:貫通孔
9:周波数調整部材

Claims (2)

  1. 高周波信号の波長λの2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体間に金属部材を設置し、該金属部材に、高周波信号を発振する高周波ダイオードと、幅の広い線路と幅の狭い線路が交互に形成されたチョーク型バイアス供給線路と、該チョーク型バイアス供給線路を前記高周波ダイオードに直線状に接続する帯状導体とを設けるとともに、前記平行平板導体間の前記高周波ダイオードの近傍に前記高周波信号を受信し伝搬させる誘電体線路を設けて成る高周波ダイオード発振器において、前記チョーク型バイアス供給線路の幅の広い線路および幅の狭い線路の長さをそれぞれ略λ/4、前記帯状導体の長さを略{(3/4)+n}λ(nは0以上の整数)とするとともに、少なくとも一方の前記平行平板導体の前記帯状導体近傍に貫通孔を形成し、かつ該貫通孔に前記平行平板導体間側の表面に突出して前記帯状導体と電磁結合する柱状の周波数調整部材を設けたことを特徴とする高周波ダイオード発振器。
  2. 前記周波数調整部材と前記帯状導体との距離がλ/2以下であることを特徴とする請求項1記載の高周波ダイオード発振器。
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