JP2002135056A - 高周波ダイオード発振器およびそれを用いたミリ波送受信器 - Google Patents

高周波ダイオード発振器およびそれを用いたミリ波送受信器

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JP2002135056A
JP2002135056A JP2000330133A JP2000330133A JP2002135056A JP 2002135056 A JP2002135056 A JP 2002135056A JP 2000330133 A JP2000330133 A JP 2000330133A JP 2000330133 A JP2000330133 A JP 2000330133A JP 2002135056 A JP2002135056 A JP 2002135056A
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millimeter
wave signal
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dielectric line
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JP2000330133A
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Hironori Yoshii
浩紀 喜井
Nobuki Hiramatsu
信樹 平松
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発振周波数を容易かつ再現性良く調整でき、ま
た高周波ダイオード発振器の小型化に有利なものとする
こと。 【解決手段】NRDガイド型のガンダイオード発振器に
おいて、チョーク型バイアス供給線路4aの幅の広い線
路および幅の狭い線路の長さをそれぞれ略λ/4、帯状
導体5の長さを略{(3/4)+n}λ(nは0以上の
整数)とし、平行平板導体1,1の内側の少なくとも一
方の面に帯状導体5の前方の部位からチョーク型バイア
ス供給線路4aの前方の部位にかけて帯状導体5に略平
行な溝8が形成され、溝8に沿って移動するように溝8
に一面が嵌入されるとともに帯状導体5の主面と対向す
る面を有する略直方体の金属ブロック9が帯状導体5に
電磁結合するように近接して設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミリ波集積回路等
の高周波回路に組み込まれるガンダイオード発振器等の
高周波ダイオード発振器であって、発振周波数の調整機
能を有する非放射性誘電体線路型の高周波ダイオード発
振器およびそれを用いたミリ波送受信器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来のガンダイオード発振器を図4に示
す。同図において、1は一対の平行平板導体であり、そ
れらの間隔dをd≦λ/2とすることにより外部から誘
電体線路6へのノイズの侵入をなくしかつ外部への高周
波信号の放射をなくして信号を伝送させる、所謂非放射
性誘電体線路(NonRadiative Dielectric waveguide
で、以下、NRDガイドという)を構成する。なお、λ
は使用周波数において空気中を伝搬する電磁波(高周波
信号)の波長である。
【0003】また、2はガンダイオード素子を設置(マ
ウント)するための略直方体状の金属ブロック等の金属
部材、3はマイクロ波,ミリ波を発振する高周波ダイオ
ードの1種であるガンダイオード素子、4は金属部材2
の一側面に設置され、ガンダイオード素子3にバイアス
電圧を供給するとともに高周波信号の漏れを防ぐローパ
スフィルタとして機能するチョーク型バイアス供給線路
4aを形成した配線基板、5はチョーク型バイアス供給
線路4aとガンダイオード素子3の上部導体とを接続す
る金属箔リボン等の帯状導体、6はガンダイオード素子
3の近傍に配置され高周波信号を受信し外部へ伝搬させ
る誘電体線路である。なお、図4では、内部を透視する
ために平行平板導体1の上側を一部切り欠いている。ま
た、帯状導体5は金属部材2の表面から所定間隔をあけ
てチョーク型バイアス供給線路4aとガンダイオード素
子3との間に架け渡されている。
【0004】そして、帯状導体5の主面に平行な主面を
有する略四角柱状の誘電体チップ7を帯状導体5に近接
配置して電磁結合させ、高周波信号の発振周波数を制御
可能とすることを本出願人は先に提案した(特願平11
−237318号)。また、この場合、チョーク型バイ
アス供給線路4aは、幅の広い線路の長さと幅の狭い線
路の長さとがそれぞれ略λ/4であるチョークを構成し
ており、帯状導体5の長さは略{(3/4)+n}λ
(nは0以上の整数)に設定され、チョーク型バイアス
供給線路4aと帯状導体5とで共振器を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ガ
ンダイオード発振器においては、高周波信号の発振周波
数を調整するために誘電体チップ7を帯状導体5に近接
配置させていたが、誘電体チップ7の位置調整による発
振周波数の制御は困難であり、再現性良く発振周波数を
微調整することは難しかった。また、誘電体チップ7を
手動により位置調整し易いように大型化しようとする
と、ガンダイオード発振器全体が大型化し、小型軽量化
ができなくなるという問題点があった。
【0006】従って、本発明は上記事情に鑑みて完成さ
れたものであり、その目的は、高周波ダイオード発振器
の発振周波数の微調整を再現性良く可能とし、また発振
周波数の調整量を変化させることが可能なものとするこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波ダイオー
ド発振器は、高周波信号の波長λの2分の1以下の間隔
で配置した平行平板導体間に金属部材を設置し、該金属
部材に、高周波信号を発振する高周波ダイオードと、幅
の広い線路と幅の狭い線路が交互に形成されたチョーク
型バイアス供給線路と、前記高周波ダイオードと前記チ
ョーク型バイアス供給線路との間に架け渡されて直線状
に接続する帯状導体とを設けるとともに、前記平行平板
導体間の前記高周波ダイオードの近傍に前記高周波信号
を受信し伝搬させる誘電体線路を設けて成る高周波ダイ
オード発振器において、前記チョーク型バイアス供給線
路の幅の広い線路および幅の狭い線路の長さをそれぞれ
略λ/4、前記帯状導体の長さを略{(3/4)+n}
λ(nは0以上の整数)とするとともに、前記平行平板
導体の内側の少なくとも一方の面に前記帯状導体の前方
の部位から前記チョーク型バイアス供給線路の前方の部
位にかけて前記帯状導体に略平行な溝が形成され、該溝
に沿って移動するように前記溝に一面が嵌入されるとと
もに前記帯状導体の主面と対向する面を有する略直方体
の金属ブロックが前記帯状導体に電磁結合するように近
接して設けられていることを特徴とする。
【0008】本発明は、このような構成により、チョー
ク型バイアス供給線路と帯状導体とが高周波ダイオード
の発振周波数を決定する共振器として機能し、帯状導体
の主面と対向する面を有する金属ブロックを、平行平板
導体の内側の面に設けた溝に配置して、移動(スライ
ド)することで、帯状導体に対向する金属ブロックの面
の対向部の対向面積および距離を容易かつ再現性良く微
調整可能とすることで、帯状導体を伝搬する高周波信号
の波長を微調整できる。その結果、共振器の実質的な共
振器長を微妙に調整でき、従って発振周波数を再現性良
く微調整できる。
【0009】また、本発明の高周波ダイオード発振器
は、高周波信号の波長λの2分の1以下の間隔で配置し
た平行平板導体間に金属部材を設置し、該金属部材に、
高周波信号を発振する高周波ダイオードと、幅の広い線
路と幅の狭い線路が交互に形成されたチョーク型バイア
ス供給線路と、前記高周波ダイオードと前記チョーク型
バイアス供給線路との間に架け渡されて直線状に接続す
る帯状導体とを設けるとともに、前記平行平板導体間の
前記高周波ダイオードの近傍に前記高周波信号を受信し
伝搬させる誘電体線路を設けて成る高周波ダイオード発
振器において、前記チョーク型バイアス供給線路の幅の
広い線路および幅の狭い線路の長さをそれぞれ略λ/
4、前記帯状導体の長さを略{(3/4)+n}λ(n
は0以上の整数)とするとともに、前記平行平板導体の
内側の少なくとも一方の面に前記帯状導体の前方の部位
から前記チョーク型バイアス供給線路の前方の部位にか
けて前記帯状導体に略平行な溝が形成され、該溝に沿っ
て移動するように前記溝に嵌入された平板が設けられ、
かつ前記平板上に前記帯状導体の主面と対向する面を有
する略角柱状の金属柱が前記帯状導体と電磁結合するよ
うに近接して立設されていることを特徴とする。
【0010】本発明は、上記の構成により、チョーク型
バイアス供給線路と帯状導体とが高周波ダイオードの発
振周波数を決定する共振器として機能し、帯状導体の主
面と対向する面を有する金属柱を、平行平板導体の内側
の面に設けた溝に配置した平板上に立設して移動(スラ
イド)することで、帯状導体に対向する金属柱の面の対
向面積および距離を容易かつ再現性良く微調整可能とす
ることで、帯状導体を伝搬する高周波信号の波長をさら
に微調整できる。その結果、共振器の実質的な共振器長
をさらに微妙に調整でき、従って発振周波数を再現性良
く微調整できる。
【0011】本発明のミリ波送受信器は、ミリ波信号の
波長の2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体間
に、高周波ダイオード発振器が一端部に付設され、前記
高周波ダイオード発振器から出力されたミリ波信号を伝
搬させる第1の誘電体線路と、バイアス電圧印加方向が
前記ミリ波信号の電界方向に合致するように配置され、
前記バイアス電圧を周期的に制御することによって前記
ミリ波信号を周波数変調した送信用のミリ波信号として
出力する可変容量ダイオードと、前記第1の誘電体線路
に一端側が電磁結合するように近接配置されるかまたは
一端が接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキサー側
へ伝搬させる第2の誘電体線路と、前記平行平板導体に
平行に配設されたフェライト板の周縁部に所定間隔で配
置されかつそれぞれ前記ミリ波信号の入出力端とされた
第1の接続部,第2の接続部および第3の接続部を有し、
一つの前記接続部から入力された前記ミリ波信号をフェ
ライト板の面内で時計回りまたは反時計回りに隣接する
他の接続部より出力させるサーキュレータであって、前
記第1の誘電体線路の前記ミリ波信号の出力端に前記第1
の接続部が接合されたサーキュレータと、該サーキュレ
ータの第2の接続部に接合され、前記ミリ波信号を伝搬
させるとともに先端部に送受信アンテナを有する第3の
誘電体線路と、前記送受信アンテナで受信され第3の誘
電体線路を伝搬して前記サーキュレータの第3の接続部
より出力した受信波をミキサー側へ伝搬させる第4の誘
電体線路と、前記第2の誘電体線路の中途と前記第4の
誘電体線路の中途とを近接させて電磁結合させるかまた
は接合させて成り、ミリ波信号の一部と受信波とを混合
させて中間周波信号を発生させるミキサー部と、を設け
たミリ波送受信器において、前記高周波ダイオード発振
器を上記本発明の高周波ダイオード発振器としたことを
特徴とする。
【0012】本発明のミリ波送受信器は、上記構成によ
り、ミリ波信号の周波数を微妙に調整可能であるととも
に、その伝送特性に優れ、その結果ミリ波レーダー等に
適用した際の探知距離を増大し得、また最適周波数で使
用可能なものとなる。
【0013】また、本発明のミリ波送受信器は、ミリ波
信号の波長の2分の1以下の間隔で配置した平行平板導
体間に、高周波ダイオード発振器が一端部に付設され、
前記高周波ダイオード発振器から出力されたミリ波信号
を伝搬させる第1の誘電体線路と、バイアス電圧印加方
向が前記ミリ波信号の電界方向に合致するように配置さ
れ、前記バイアス電圧を周期的に制御することによって
前記ミリ波信号を周波数変調した送信用のミリ波信号と
して出力する可変容量ダイオードと、前記第1の誘電体
線路に一端側が電磁結合するように近接配置されるかま
たは一端が接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキサ
ー側へ伝搬させる第2の誘電体線路と、前記平行平板導
体に平行に配設されたフェライト板の周縁部に所定間隔
で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号の入出力端とさ
れた第1の接続部,第2の接続部および第3の接続部を有
し、一つの前記接続部から入力された前記ミリ波信号を
フェライト板の面内で時計回りまたは反時計回りに隣接
する他の接続部より出力させるサーキュレータであっ
て、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波信号の出力端に
前記第1の接続部が接続されるサーキュレータと、該サ
ーキュレータの第2の接続部に接続され、前記ミリ波信
号を伝搬させるとともに先端部に送信アンテナを有する
第3の誘電体線路と、先端部に受信アンテナ、他端部に
ミキサーが各々設けられた第4の誘電体線路と、前記サ
ーキュレータの第3の接続部に接続され、前記送信アン
テナで受信混入したミリ波信号を伝搬させるとともに先
端部に設けられた無反射終端部で前記ミリ波信号を減衰
させる第5の誘電体線路と、前記第2の誘電体線路の中
途と前記第4の誘電体線路の中途とを近接させて電磁結
合させるかまたは接合させて成り、ミリ波信号の一部と
受信波とを混合させて中間周波信号を発生させるミキサ
ー部と、を設けたミリ波送受信器において、前記高周波
ダイオード発振器を上記本発明の高周波ダイオード発振
器としたことを特徴とする。
【0014】本発明のミリ波送受信器は、上記構成によ
り、ミリ波信号の周波数をさらに微調整可能であるとと
もに、送信用のミリ波信号がサーキュレータを介してミ
キサーへ混入することがなく、その結果受信信号のノイ
ズが低減しミリ波レーダー等に適用した際に探知距離が
増大し、ミリ波信号の伝送特性に優れ、ミリ波レーダー
の探知距離をさらに増大し得るものとなる。
【0015】上記本発明のミリ波送受信器において、好
ましくは、前記第2の誘電体線路は、前記第3の誘電体
線路に一端側が電磁結合するように近接配置されるかま
たは一端が接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキサ
ー側へ伝搬させるように配置されていることを特徴とす
る。この構成においても、上記と同様の作用効果を奏す
る。
【0016】また、上記本発明のミリ波送受信器におい
て、好ましくは、前記第1の誘電体線路の前記第2の誘
電体線路との信号分岐部と、前記サーキュレータとの間
に、バイアス電圧印加方向が前記ミリ波信号の電界方向
に合致するように配置され、前記バイアス電圧をオン−
オフすることによって前記ミリ波信号をパルス変調し送
信用のミリ波信号として出力するパルス変調用ダイオー
ドを設けたことを特徴とする。
【0017】上記の構成により、ミリ波信号をパルス化
して送受信するパルス方式のミリ波レーダーモジュール
等のミリ波送受信器を構成できるとともに、ミリ波信号
の周波数を微調整できるとともに、その伝送特性に優
れ、ミリ波レーダーの探知距離を増大し得るものとな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の高周波ダイオード発振器
について以下に説明する。図1〜図3は本発明のNRD
ガイド型の高周波ダイオード発振器を示し、これらの図
において、1はガンダイオード素子等の高周波ダイオー
ドが発振する高周波信号の空気中での波長λの2分の1
以下の間隔で配置した一対の平行平板導体、2はガンダ
イオード素子3を設置(マウント)するための略直方体
状の金属ブロック等の金属部材、3はマイクロ波,ミリ
波を発振する高周波ダイオードの1種であるガンダイオ
ード素子、4は金属部材2の一側面に設置され、ガンダ
イオード素子3にバイアス電圧を供給するとともに高周
波信号の漏れを防ぐローパスフィルタとして機能するチ
ョーク型バイアス供給線路4aを形成した配線基板、5
はチョーク型バイアス供給線路4aとガンダイオード素
子3の上部導体とを接続する金属箔リボン等の帯状導
体、6はガンダイオード素子3の近傍に配置され高周波
信号を受信し外部へ伝搬させる誘電体線路である。な
お、図1では、内部を透視するために平行平板導体1の
上側を一部切り欠いて描いている。
【0019】また本発明において、チョーク型バイアス
供給線路4aは、図2に示すように、幅の広い線路およ
び幅の狭い線路の長さがそれぞれ略λ/4の広狭線路か
ら成り、また帯状導体5の長さは略{(3/4)+n}
λ(nは0以上の整数)である。この帯状導体5の長さ
は略3λ/4〜略{(3/4)+3}λが良く、略
{(3/4)+3}λを超えると帯状導体5が長くな
り、撓み、捩じれ等が生じ易くなり、個々の高周波ダイ
オード発振器間で発振周波数等の特性のばらつきが大き
くなるとともに、種々の共振モードが発生して、所望の
発振周波数と異なる周波数の信号が発生するという問題
が生じる。より好ましくは、略3λ/4,略{(3/
4)+1}λである。
【0020】また、略{(3/4)+n}λとしたの
は、{(3/4)+n}λから多少ずれていても共振は
可能だからである。例えば、帯状導体5を{(3/4)
+n}λよりも10〜20%程度長く形成しても良く、
その場合、帯状導体5の接するチョーク型バイアス供給
線路4aの1パターン目の長さλ/4のうち一部が共振
に寄与すると考えられるからである。従って、帯状導体
5の長さは{(3/4)+n}λ±20%程度の範囲内
で変化させることができる。
【0021】これらチョーク型バイアス供給線路4aお
よび帯状導体5の材料は、Cu,Al,Au,Ag,
W,Ti,Ni,Cr,Pd,Pt等から成り、特にC
u,Agが、電気伝導度が良好であり、損失が小さく、
発振出力が大きくなるといった点で好ましい。
【0022】また、帯状導体5は金属部材2の表面から
所定間隔をあけて金属部材2と電磁結合しており、チョ
ーク型バイアス供給線路4aとガンダイオード素子3間
に架け渡されている。即ち、帯状導体5の一端はチョー
ク型バイアス供給線路4aの一端に半田付け等により接
続され、帯状導体5の他端はガンダイオード素子3の上
部導体に半田付け等により接続されており、帯状導体5
の接続部を除く中途部分は宙に浮いた状態となってい
る。
【0023】そして、金属部材2は、ガンダイオード素
子3の電気的な接地(アース)を兼ねているため金属導
体であれば良く、その材料は金属(合金を含む)導体で
あれば特に限定するものではなく、真鍮(黄銅:Cu−
Zn合金),Al,Cu,SUS(ステンレススチー
ル),Ag,Au,Pt等から成る。また金属部材2
は、全体が金属から成る金属ブロック、セラミックスや
プラスチック等の絶縁基体の表面全体または部分的に金
属メッキしたもの、絶縁基体の表面全体または部分的に
導電性樹脂材料等をコートしたものであっても良い。
【0024】また、誘電体線路6の材料は、コーディエ
ライト(2MgO・2Al23・5SiO2)セラミッ
クス(比誘電率4〜5),アルミナ(Al23)セラミ
ックス(比誘電率9〜10)等が好ましく、これらは高
周波帯域において低損失である。ガンダイオード素子3
と誘電体線路6との間隔は1.0mm程度以下が好まし
く、1.0mmを超えると損失を小さくして電磁的結合
が可能な最大離間幅を超える。
【0025】本発明の高周波ダイオード発振器につい
て、金属ブロック9周辺の側面図を図3の(a)に、
(a)のA−A線における断面図を図3の(b)に示
す。同図に示すように、平行平板導体1,1の内側の少
なくとも一方の面に帯状導体5の前方の部位から少なく
ともチョーク型バイアス供給線路の前方の部位にかけ
て、好ましくは平行平板導体1の一辺11(図1)にか
けて、帯状導体5に略平行な溝8が形成される。一辺1
1にかけて溝8を形成すると、外部から容易に金属ブロ
ック9を移動させ得る。
【0026】そして、その溝8に沿って移動するよう
に、溝8に一面が嵌入されるとともに帯状導体5の主面
と対向する面を有する略直方体の金属ブロック9が帯状
導体5に電磁結合するように近接して設けられている。
そして、金属ブロック9は溝8に最も進入させた状態
で、その一端が平行平板導体1の一辺11から外部に突
出しているのが好ましく、この場合、平行平板導体1の
外部より金属ブロック9を駆動して移動させて位置調整
を容易に行うことができる。なお、金属ブロック9は板
状のものを一側面が下になるように縦置きしたものであ
ってもよく、その場合、その一側面を溝8に嵌入させ
て、その一主面が帯状導体5の主面に対向するように設
置されていればよい。
【0027】平行平板導体1の溝8は、図3に示すよう
に、各平行平板導体1の内面に対向させて一対設けても
よいし、一方の平行平板導体1にのみ設けてもよい。
【0028】また、金属ブロック9をステッピングモー
タ等を用いたアクチュエーター等で移動駆動させ、位置
を制御することにより、金属ブロック9の位置調整の再
現性がより向上し、より細かい位置調整が可能となる。
【0029】さらに、この金属ブロック9は、帯状導体
5に平行な方向に限らず、帯状導体5に平行な方向に対
して若干の角度をなして傾斜する方向に移動するよう
に、溝8を形成してもよい。この場合、金属ブロック9
の移動につれて、金属ブロック9と帯状導体5との電磁
結合の度合いを徐々に変化するように制御することがで
きる。即ち、チョーク型バイアス供給線路4aの共振状
態の制御の度合いを徐々に変化させ得る。
【0030】この金属ブロック9と帯状導体5との間隔
は0.1mm以上2mm以下であるのがよく、0.1m
m未満では、金属ブロック9の帯状導体5への影響が大
きく共振器長に変化も大きくなり、周波数変化が大きく
なりすぎ、調整が困難である。一方、2mm以上では、
金属ブロック9の帯状導体5への影響の度合いが小さく
周波数の調整幅が小さくなりすぎる。
【0031】金属ブロック9の材料としては、金属(合
金を含む)導体であれば特に限定するものではなく、真
鍮(黄銅:Cu−Zn合金),Al,Cu,SUS(ス
テンレススチール),Ag,Au,Pt等から成る。
【0032】本発明のNRDガイド用の平行平板導体1
は、高い電気伝導度および加工性等の点で、Cu,A
l,Fe,SUS(ステンレススチール),Ag,A
u,Pt等の導体板、あるいはセラミックス,樹脂等か
ら成る絶縁板の表面にこれらの導体層を形成したもので
もよい。
【0033】本発明において、振動等により金属ブロッ
ク9が位置ずれを起こさないように、金属ブロック9と
溝8との摺動部の少なくとも一方を、算術平均粗さが
0.5〜3.0μmとなるように粗面化することがよ
い。0.5μm未満では、金属ブロック9が位置ずれを
起こし易く、3.0μmを超えると、金属ブロック9の
移動を円滑に行なうのが困難になる。また、金属ブロッ
ク9と溝8との摺動部に、互いに噛み合うような凹凸を
設け、金属ブロック9が外力で容易に移動しないように
するとともに、金属ブロック9を所定長さづつ移動させ
るようにすることもできる。
【0034】また、金属ブロック9の形状は、図9に示
すように種々の形状とし得る。同図の(a)は、帯状導
体5に対向する側を先細り状とし、帯状導体5の主面と
それに対向する金属ブロック9の面との間隔が徐々に変
化するようにした形状である。この場合、帯状導体5と
金属ブロック9との電磁結合の状態を徐々に変化させる
ことにより、チョーク型バイアス供給線路4aの共振状
態の制御の度合いを徐々に変化させ得る。例えば、より
先端部では共振状態の変化がより緩やかなものとなる。
【0035】(b)は、帯状導体5の主面とそれに対向
する金属ブロック9の面との間隔が段階的に変化するよ
うにした形状である。この場合、帯状導体5と金属ブロ
ック9との電磁結合の状態を段階的に変化させることに
より、チョーク型バイアス供給線路4aの共振状態の制
御の度合いを段階的に変化させ得る。例えば、帯状導体
5の主面とそれに対向する金属ブロック9の面との間隔
が大きい先端部では共振状態の変化が緩やかであり、間
隔が小さい部分では共振状態の変化が急になる。
【0036】(c)は、帯状導体5の主面に対向する金
属ブロック9の面に帯状導体5に略相当する幅の溝を設
け、帯状導体5の主面とそれに対向する金属ブロック9
の面との間隔が段階的に変化するようにした形状であ
る。この場合、(b)と同様の効果が得らるが、共振状
態の制御の度合いがより微妙なものとなる。
【0037】(d)は、帯状導体5の主面に対向する金
属ブロック9の面に帯状導体5に略相当する幅の溝を設
け、その溝の底面を斜面とし、帯状導体5の主面とそれ
に対向する金属ブロック9の面との間隔が徐々に変化す
るようにした形状である。この場合、(a)と同様の効
果が得らるが、共振状態の制御の度合いがより微妙なも
のとなる。
【0038】(e)は、略直方体の金属ブロック9の、
帯状導体5の主面に対向する面に、電磁波吸収性が金属
ブロック9と異なる電磁波吸収層9aを形成したもので
ある。電磁波吸収層9aの電磁波吸収性が金属ブロック
9よりも大きい場合、先端部では共振状態の制御の度合
いが大きくなり、電磁波吸収層9aの電磁波吸収性が金
属ブロック9よりも小さい場合、先端部では共振状態の
制御の度合いが小さくなる。この電磁波吸収層9aは、
例えばフェライト等の磁性材料,磁性材料と金属材料の
粉末,金属繊維,カーボン等のうちの少なくとも1種を
樹脂バインダ中に分散させたものを塗布形成したもの等
である。また、電磁波吸収層9aを多孔質としたり表面
にピラミッド型の凹凸を形成すると、電磁波吸収性が向
上し、好ましい。
【0039】また、薄い金属板を縦に複数枚重ねて金属
ブロック9を構成し、それを溝8に嵌入させ、薄い金属
板を抜いていくことにより、帯状導体5との電磁結合の
度合いを制御して共振状態を制御することができる。こ
の場合、溝8内に、薄い金属板の各々に対応する細い溝
を設けることが好ましく、溝8内での金属板の位置ずれ
を防止できる。
【0040】このように、平行平板導体1,1の内側の
少なくとも一方の面に帯状導体5の前方の部位からチョ
ーク型バイアス供給線路4aの前方の部位にかけて帯状
導体5に略平行な溝8が形成され、その溝8に沿って移
動するように溝8に一面が嵌入されるとともに帯状導体
5の主面と対向する面を有する略直方体の金属ブロック
9が帯状導体5に電磁結合するように近接して設けられ
ている構成とし、この構成において金属ブロック9を移
動駆動することにより、金属ブロック9の帯状導体5と
の対向部分の間隔、面積を容易かつ再現性良く微調整す
ることができる。その結果、帯状導体5を伝搬する高周
波信号の波長を調整することができ、チョーク型バイア
ス供給線路4aと帯状導体5とから成る共振器の実質的
な共振器長を微妙に調整できる。例えば、帯状導体5の
電気的な共振器長を略{(3/4)+n}λよりも僅か
に大きくし、発振周波数を低くすることが可能となる。
【0041】また、本発明の他の発明は、図8に示すよ
うに、図1,図3に示した溝8に沿って移動するように
溝8に嵌入された平板12が設けられ、かつ平板12上
に帯状導体5の主面と対向する面を有する略角柱状の金
属柱13が帯状導体5と電磁結合するように近接して立
設されている構成である。なお、平板12および金属柱
13以外の構成は図1〜図3のものと同様であり、それ
らの詳細な説明は省略する。
【0042】本発明において、平板12の材料は、平行
平板導体1と同様に加工性等の点で、Cu,Al,F
e,SUS(ステンレススチール),Ag,Au,Pt
等の導体とするか、または誘電体材料として、アルミナ
セラミックス,コーディエライトセラミックス等のセラ
ミック材料、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオ
ロエチレン),ポリスチレン,ポリカーボネート,アク
リル樹脂等の樹脂材料であってもよい。好ましくは、平
板12の材料は、平行平板導体1と同じ材料がよく、帯
状導体5からの電界分布が、平板12とそれに対向する
平行平板導体1の主面との間で異なるものとならず、そ
の結果高周波信号の伝送損失が小さくなる。
【0043】金属柱13の材料は、平行平板導体1と同
様に加工性等の点で、Cu,Al,Fe,SUS(ステ
ンレススチール),Ag,Au,Pt等から成る。
【0044】また、金属柱13の形状は、帯状導体5の
主面と対向する面を有する、略三角柱状,略四角柱状等
の略角柱状であり、好ましくは上下が対称になっている
形状がよく、上下が対称で無い場合、不要な伝送モード
が発生し、伝送損失が大きくなる。
【0045】さらに、金属柱13の形状は、図10に示
すような種々の形状とし得る。同図の(a)は、金属柱
13を三角柱状のものとし、帯状導体5の主面とそれに
対向する金属柱13の面との間隔が徐々に変化するよう
にしたものである。この場合、例えば帯状導体5の主面
とそれに対向する金属柱13の面との間隔が先端部で大
きくなっていると、より先端部では共振状態の変化がよ
り緩やかなものとなる。また、帯状導体5の主面とそれ
に対向する金属柱13の面との間隔が先端部で小さくな
るように配置することもでき、より先端部で共振状態の
変化がより急になる。
【0046】(b)は、金属柱13を、帯状導体5の主
面に対向する面を凹状の円筒面等の曲面とした略三角柱
状のものとし、帯状導体5の主面とそれに対向する金属
柱13の面との間隔が徐々にかつ先端側で微妙に変化す
るようにしたものである。この場合、例えば帯状導体5
の主面とそれに対向する金属柱13の面との間隔が先端
部で大きくなっているため、より先端部では共振状態の
変化がより緩やかで微妙なものとなる。
【0047】(c)は、略四角柱の金属柱13の帯状導
体5の主面に対向する面に、電磁波吸収性が金属柱13
と異なる電磁波吸収層13aを形成したものである。電
磁波吸収層13aの電磁波吸収性が金属柱13よりも大
きい場合、先端部では共振状態の制御の度合いが大きく
なり、電磁波吸収層13aの電磁波吸収性が金属柱13
よりも小さい場合、先端部では共振状態の制御の度合い
が小さくなる。
【0048】本発明でいう高周波帯域は、数10〜数1
00GHz帯域のマイクロ波帯域およびミリ波帯域に相
当し、例えば30GHz以上、特に50GHz以上、更
には70GHz以上の高周波帯域が好適である。
【0049】また、本発明の高周波ダイオードとして
は、インパット(impatt:impact ionisation avalan
che transit time)・ダイオード,トラパット(trap
att:trapped plasma avalanche triggered transi
t)・ダイオード,ガンダイオード等のマイクロ波ダイ
オードおよびミリ波ダイオードが好適に使用される。
【0050】また、本発明のNRDガイド型の高周波ダ
イオード発振器は、無線LAN,自動車のミリ波レーダ
等に使用されるものであり、例えば自動車の周囲の障害
物および他の自動車に対しミリ波を照射し、反射波を元
のミリ波と合成して中間周波信号を得、この中間周波信
号を分析することにより障害物および他の自動車までの
距離、それらの移動速度等が測定できる。
【0051】かくして、本発明は、チョーク型バイアス
供給線路4aと帯状導体5とが高周波ダイオードの発振
周波数を決定する共振器として機能し、また帯状導体5
を伝搬する高周波信号の波長を調整することができ、チ
ョーク型バイアス供給線路4aと帯状導体5とから成る
共振器の実質的な共振器長を微妙に調整できる。
【0052】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の
変更を行っても何等差し支えない。
【0053】本発明のミリ波送受信器について、以下に
説明する。図5~7は本発明のミリ波送受信器について
示すものであり、図5は送信アンテナと受信アンテナが
一体化されたものの平面図、図6は送信アンテナと受信
アンテナが独立したものの平面図、図7はスイッチ用の
PINダイオードやショットキーバリアダイオードを設
けた配線基板の斜視図である。
【0054】図5において、51は本発明の一方の平行
平板導体(他方は省略する)、52は第1の誘電体線路
53の一端に設けられた電圧制御型のミリ波信号発振
部、即ち本発明の高周波ダイオード発振器を具備してお
り、さらに、バイアス電圧印加方向が高周波信号の電界
方向に合致するように、第1の誘電体線路53の高周波
ダイオード近傍に配置された可変容量ダイオードのバイ
アス電圧を周期的に制御して、三角波,正弦波等とする
ことにより、周波数変調した送信用のミリ波信号として
出力する。
【0055】53は、高周波ダイオードから出力された
高周波信号が変調されたミリ波信号を伝搬させる第1の
誘電体線路、54は、第1,第3,第4の誘電体線路に
それぞれ結合される第1,第2,第3の接続部54a,
54b,54cを有する、フェライト円板等から成るサ
ーキュレータ、55は、サーキュレータ54の第2の接
続部54bに接続され、ミリ波信号を伝搬させるととも
に先端部に送受信アンテナ56を有する第3の誘電体線
路、56は、第3の誘電体線路55の先端部に金属導波
管を介して接続される送受信アンテナである。
【0056】また57は、送受信アンテナ56で受信さ
れ第3の誘電体線路55を伝搬してサーキュレータ54
の第3の接続部54cより出力した受信波をミキサー5
9側へ伝搬させる第4の誘電体線路、58は、第1の誘
電体線路53に一端側が電磁結合するように近接配置さ
れるかまたは第1の誘電体線路53に一端が接合され
て、ミリ波信号の一部をミキサー59側へ伝搬させる第
2の誘電体線路、58aは、第2の誘電体線路58のミ
キサー59と反対側の一端部に設けられた無反射終端部
(ターミネータ)である。また、図中M1は、第2の誘
電体線路58の中途と第4の誘電体線路57の中途とを
近接させて電磁結合させるかまたは接合させることによ
り、ミリ波信号の一部と受信波を混合させて中間周波信
号を発生させるミキサー部である。
【0057】本発明のサーキュレータ54は、平行平板
導体51,51間に平行に配設された一対のフェライト
円板の周縁部に所定間隔、例えばフェライト円板の中心
点に関して角度で120°間隔で配置され、かつそれぞ
れミリ波信号の入出力端とされた第1の接続部54a,
第2の接続部54bおよび第3の接続部54cを有し、
一つの接続部から入力されたミリ波信号をフェライト円
板の面内で時計回りまたは反時計回りに隣接する他の接
続部より出力させるものである。また、平行平板導体5
1の外側主面のフェライト円板に相当する部位には、フ
ェライト円板を伝搬する電磁波の波面を回転させるため
の磁石が、磁力線がフェライト円板に対し略垂直方向
(略上下方向)に通過するように設けられる。
【0058】本発明では、第1の誘電体線路53と第2
の誘電体線路58とを接合する場合、これらの誘電体線
路53,58のうちいずれか一方の接合部を円弧状とな
し、その円弧状部の曲率半径rを高周波信号の波長λ以
上とするのがよい。これにより、高周波信号を損失を小
さくして均等の出力で分岐させることができる。また、
第2の誘電体線路58と第4の誘電体線路57とを接合
する場合、上記と同様に、これらの誘電体線路58,5
7のうちいずれか一方の接合部を円弧状となし、その円
弧状部の曲率半径rを高周波信号の波長λ以上とするの
がよい。
【0059】そして、これらの各種部品は、ミリ波信号
の波長の2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体間
に設けられている。
【0060】図5のものにおいて、第1の誘電体線路5
3の中途にスイッチを設け、それをオン−オフ(ON−
OFF)することでパルス変調制御することもできる。
例えば、図7に示すように、配線基板38の一主面に第
2のチョーク型バイアス供給線路40を形成し、その中
途に半田実装されたビームリードタイプのPINダイオ
ードやショットキーバリアダイオードを設けたスイッチ
である。この配線基板38を、第1の誘電体線路53の
第2の誘電体線路58との信号分岐部とサーキュレータ
54との間に、PINダイオードやショットキーバリア
ダイオードのパルス変調用ダイオードのバイアス電圧印
加方向がLSMモードの高周波信号の電界方向に合致す
るように配置し、第1の誘電体線路53の伝送路中に介
在させるものである。また、第1の誘電体線路53の伝
送路中にもう一つのサーキュレータを介在させ、その第
1,第3の接続部に第1の誘電体線路53を接続し、第
2の接続部に他の誘電体線路を接続し、その誘電体線路
の先端部の端面に、図7のようなショットキーバリアダ
イオードを設けたスイッチを設置してもよい。
【0061】また、本発明のミリ波送受信器の他の実施
形態として、送信アンテナと受信アンテナを独立させた
図6のタイプがある。同図において、61は本発明の一
方の平行平板導体(他方は省略する)、62は第1の誘
電体線路63の一端に設けられた電圧制御型のミリ波信
号発振部、即ち本発明の高周波ダイオード発振器を具備
するものであり、さらに、バイアス電圧印加方向が高周
波信号の電界方向に合致するように第1の誘電体線路6
3の高周波ダイオード近傍に配置された可変容量ダイオ
ードのバイアス電圧を周期的に制御して、三角波,正弦
波等とすることにより、周波数変調した送信用のミリ波
信号として出力する。
【0062】63は、高周波ダイオードから出力された
高周波信号が変調されたミリ波信号を伝搬させる第1の
誘電体線路、64は、第1,第3,第5の誘電体線路6
3,65,67にそれぞれ接続される第1,第2,第3
の接続部(図5と同様であり図示せず)を有する、フェ
ライト円板64a等から成るサーキュレータ、65は、
サーキュレータ64の第2の接続部に接続され、ミリ波
信号を伝搬させるとともに先端部に送信アンテナ66を
有する第3の誘電体線路、66は、第3の誘電体線路6
5の先端部に金属導波管を介して接続される送信アンテ
ナ、67は、サーキュレータ64の第3の接続部に接続
され、送信用のミリ波信号を減衰させる無反射終端部6
7aが先端に設けられた第5の誘電体線路である。
【0063】また68は、第1の誘電体線路63に一端
側が電磁結合するように近接配置されるかまたは第1の
誘電体線路63に一端が接合されて、ミリ波信号の一部
をミキサー71側へ伝搬させる第2の誘電体線路、68
aは、第2の誘電体線路68のミキサー71と反対側の
一端部に設けられた無反射終端部、69は、受信アンテ
ナ70で受信された受信波をミキサー71側へ伝搬させ
る第4の誘電体線路である。また、図中M2は、第2の
誘電体線路68の中途と第4の誘電体線路69の中途と
を近接させて電磁結合させるかまたは接合させることに
より、ミリ波信号の一部と受信波とを混合させて中間周
波信号を発生させるミキサー部である。
【0064】本発明では、第1の誘電体線路63と第2
の誘電体線路68とを接合する場合、これらの誘電体線
路63,68のうちいずれか一方の接合部を円弧状とな
し、その円弧状部の曲率半径rを高周波信号の波長λ以
上とするのがよい。これにより、高周波信号を損失を小
さくして均等の出力で分岐させることができる。また、
第2の誘電体線路68と第4の誘電体線路69とを接合
する場合、上記と同様に、これらの誘電体線路68,6
9のうちいずれか一方の接合部を円弧状となし、その円
弧状部の曲率半径rを高周波信号の波長λ以上とするの
がよい。
【0065】そして、これらの各種部品は、ミリ波信号
の波長の2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体間
に設けられる。
【0066】図6のものにおいて、サーキュレータ64
をなくし、第1の誘電体線路63の先端部に送信アンテ
ナ66を接続した構成とすることもできる。この場合、
小型化されたものとなるが、受信波の一部がミリ波信号
発振部62に混入しノイズ等の原因となり易いため、図
6のタイプが好ましい。
【0067】この図6のものにおいて、第1の誘電体線
路63の中途に、図7に示したものと同様に構成したス
イッチを設け、それをオン−オフすることでパルス変調
制御することもできる。例えば、図7に示すように、配
線基板38の一主面に第2のチョーク型バイアス供給線
路40を形成し、その中途に半田実装されたビームリー
ドタイプのPINダイオードやショットキーバリアダイ
オードを設けたスイッチである。この配線基板38を、
第1の誘電体線路63の第2の誘電体線路68との信号
分岐部と、サーキュレータ64との間に、PINダイオ
ードやショットキーバリアダイオードのバイアス電圧印
加方向がLSMモードの高周波信号の電界方向に合致す
るように配置し、第1の誘電体線路53に介在させるも
のである。
【0068】また、第1の誘電体線路63の伝送路中に
もう一つのサーキュレータを介在させ、その第1,第3
の接続部に第1の誘電体線路63を接続し、第2の接続
部に他の誘電体線路を接続し、その誘電体線路の先端部
の端面に、図7のようなショットキーバリアダイオード
を設けたスイッチを設置してもよい。
【0069】図6のタイプにおいて、第2の誘電体線路
68が、第3の誘電体線路65に一端側が電磁結合する
ように近接配置されるかまたは第3の誘電体線路65に
一端が接合されて、ミリ波信号の一部をミキサー71側
へ伝搬させるように配置されていてもよい。
【0070】また、これらのミリ波送受信器において、
平行平板導体間の間隔は、ミリ波信号の空気中での波長
であって、使用周波数での波長の2分の1以下となる。
【0071】図5,図6のミリ波送受信器用のミリ波信
号発振部52,62は、図1〜図3に示した高周波ダイ
オード発信器を具備し、さらに、例えば図1において、
帯状導体5近傍に、周波数変調用ダイオードであって可
変容量ダイオードの1種であるバラクタダイオードを装
荷した配線基板(図示せず)を設置することもできる。
このバラクタダイオードのバイアス電圧印加方向は、帯
状導体5の電界方向と合致しており、共振器を成す帯状
導体5に周波数変調用ダイオードを近接配置して電磁結
合させ、周波数変調用ダイオードに印加するバイアス電
圧を変化させることで発振周波数を制御でき、また誘電
体線路中に周波数変調用ダイオードを配置する必要がな
いため、損失が小さく高出力が得られるとともに、全体
が小型化する。さらに、周波数変調用ダイオードの位置
を調整することにより、共振器としても機能する帯状導
体と周波数変調用ダイオードとの電磁結合の強さを変え
ることができ、それにより周波数変調幅を調整し得る。
【0072】また、図5,図6のミリ波送受信器はFM
CW(Frequency Modulation Cotinuous Waves)方
式であり、FMCW方式の動作原理は以下のようなもの
である。ミリ波信号発振部の変調信号入力用のMODI
N端子に、電圧振幅の時間変化が三角波等となる入力信
号を入力し、その出力信号を周波数変調し、ミリ波信号
発振部の出力周波数偏移を三角波等になるように偏移さ
せる。そして、送受信アンテナ56,送信アンテナ66
より出力信号(送信波)を放射した場合、送受信用アン
テナ56,送信アンテナ66の前方にターゲットが存在
すると、電波の伝搬速度の往復分の時間差をともなっ
て、反射波(受信波)が戻ってくる。この時、ミキサー
59,71の出力側のIFOUT端子には、送信波と受
信波の周波数差が出力される。
【0073】このIFOUT端子の出力周波数等の周波
数成分を解析することで、Fif=4R・fm・Δf/c
{Fif:IF(Intermediate Frequency)出力周波数,
R:距離,fm:変調周波数,Δf:周波数偏移幅,
c:光速}という関係式から距離を求めることができ
る。
【0074】かくして、本発明のミリ波送受信器は、ミ
リ波信号の伝送特性に優れ、ミリ波レーダーの探知距離
を増大し得るものとなり(図5のもの)、また送信用の
ミリ波信号がサーキュレータを介してミキサーへ混入す
ることがなく、その結果受信信号のノイズが低減し探知
距離が増大するものであって(図6のもの)、ミリ波信
号の伝送特性に優れ、ミリ波レーダーの探知距離をさら
に増大し得るものとなる。
【0075】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て種々の変更を行うことは何等差し支えない。
【0076】
【実施例】本発明の実施例を以下に説明する。 (実施例)図1のNRDガイド型のガンダイオード発振
器を以下のように構成した。一対の平行平板導体1,1
として、縦100mm×横100mm×厚さ2mmのA
l板を1.8mmの間隔で配置し、それらの間にガンダ
イオード素子3をネジ止めした真鍮性の金属部材2とコ
ーディエライトセラミックスから成る誘電体線路6を設
置した。この金属部材2は高さが約1.8mmの直方体
状であり、その一側面には、発振周波数約77GHzで
波長λが約3.9mmの高周波信号(電磁波)を発振す
るガンダイオード素子3と、ガンダイオード素子3にバ
イアス電圧を入力するチョーク型バイアス供給線路4a
が形成された配線基板4と、チョーク型バイアス供給線
路4aとガンダイオード素子3の上部導体とに接続され
架け渡された帯状導体5を設けた。
【0077】配線基板4はガラスエポキシ樹脂から成
り、金属部材2に接着剤により固定した。また、チョー
ク型バイアス供給線路4aの幅の広い線路と幅の狭い線
路について、幅の広い線路の長さはλ/4=0.70m
m(誘電体基板上では短波長化する)、幅の狭い線路の
長さはλ/4=0.70mmであり、幅の広い線路部の
幅は1.5mm、幅の狭い線路部の幅は0.2mmであ
る。帯状導体5は厚さ35μm,幅0.6mm,長さ
3.3mmの銅箔リボンから成り、一端をチョーク型バ
イアス供給線路4aに他端をガンダイオード素子3の上
部導体に各々半田付けした。誘電体線路6は、比誘電率
5のコーディエライトセラミックスから成り、ガンダイ
オード素子3の上部導体から約0.5mmの間隔をあけ
て配置した。
【0078】そして、下側の平行平板導体1の内側の両
方の面に、帯状導体5の前方(0.5mm前方)の部位
からチョーク型バイアス供給線路4aの前方の部位を通
り平行平板導体1の一辺11にかけて、帯状導体5に平
行な溝8を形成した。溝8の幅は2mm、深さは1mm
であり、溝8の帯状導体5の前方の部位側の一端は、誘
電体線路6から1mm離れた部位に形成した。
【0079】そして、溝8に幅2mm、厚み2.8m
m、長さ30mmのAl製の金属ブロック9を外部より
嵌め込んだ。
【0080】まず、金属ブロック9の一つの面と帯状導
体5の主面とが、対向して重なることがない場合の発振
周波数は76.874GHzであった。そして、金属ブ
ロック9を誘電体線路6の方向に0.5mm進入させた
場合、つまり金属ブロック9の面が先端から0.5mm
帯状導体5の主面と対向し重なっている場合、発振周波
数は77.143GHzとなり、269MHz変化させる
ことができた。また、金属ブロック9を誘電体線路6の
方向にさらに0.5mm(計1mm)進入させると、発
振周波数は77.393GHzとなり、519MHzも
変化させることができた。このように、金属ブロック9
の移動距離を調整することで再現性良く発振周波数を制
御できた。
【0081】
【発明の効果】本発明は、NRDガイド型の高周波ダイ
オード発振器において、チョーク型バイアス供給線路の
幅の広い線路および幅の狭い線路の長さをそれぞれ略λ
/4、帯状導体の長さを略{(3/4)+n}λ(nは
0以上の整数)とするとともに、平行平板導体の内側の
少なくとも一方の面に帯状導体の前方の部位からチョー
ク型バイアス供給線路の前方の部位にかけて帯状導体に
略平行な溝が形成され、その溝に沿って移動するように
溝に一面が嵌入されるとともに帯状導体の主面と対向す
る面を有する略直方体の金属ブロックが帯状導体に電磁
結合するように近接して設けられていることにより、チ
ョーク型バイアス供給線路と帯状導体とが高周波ダイオ
ードの発振周波数を決定する共振器として機能し、帯状
導体の主面と対向する面を有する金属ブロックを、平行
平板導体の内側の面に設けた溝に配置して、スライドす
ることで、帯状導体に対向する金属ブロックの面の対向
面積および距離を容易かつ再現性良く微調整可能とする
ことで、帯状導体を伝搬する高周波信号の波長を微調整
できる。その結果、共振器の実質的な共振器長を微妙に
調整でき、従って発振周波数を再現性良く微調整でき
る。
【0082】また本発明は、NRDガイド型の高周波ダ
イオード発振器において、チョーク型バイアス供給線路
の幅の広い線路および幅の狭い線路の長さをそれぞれ略
λ/4、帯状導体の長さを略{(3/4)+n}λ(n
は0以上の整数)とするとともに、平行平板導体の内側
の少なくとも一方の面に帯状導体の前方の部位からチョ
ーク型バイアス供給線路の前方の部位にかけて帯状導体
に略平行な溝が形成され、その溝に沿って移動するよう
に溝に嵌入された平板が設けられ、かつ平板上に帯状導
体の主面と対向する面を有する略角柱状の金属柱が帯状
導体と電磁結合するように近接して立設されていること
により、チョーク型バイアス供給線路と帯状導体とが高
周波ダイオードの発振周波数を決定する共振器として機
能し、帯状導体の主面と対向する面を有する金属柱を、
平行平板導体の内側の面に設けた溝に配置した平板上に
立設してスライドすることで、帯状導体に対向する金属
柱の面の対向面積および距離を容易かつ再現性良く微調
整可能とすることで、帯状導体を伝搬する高周波信号の
波長をさらに微調整できる。その結果、共振器の実質的
な共振器長をさらに微妙に調整でき、従って発振周波数
を再現性良く微調整できる。
【0083】本発明の送受信アンテナを兼用するタイプ
のミリ波送受信器は、ミリ波信号発振部が本発明の高周
波ダイオード発振器を具備することにより、発振周波数
を再現性良く微調整できるとともに、送信波の一部がサ
ーキュレータを介してミキサーへ混入する量が減少し、
その結果ミリ波レーダー等に適用した場合にその探知距
離を増大し得るものとなる。
【0084】また、本発明の送信アンテナと受信アンテ
ナが独立したタイプのミリ波送受信器は、ミリ波信号発
振部が本発明の高周波ダイオード発振器を具備すること
により、発振周波数を再現性良く微調整できるととも
に、送信アンテナで受信したミリ波信号がミリ波信号発
振部へ混入することがなく、従ってミリ波レーダーに適
用した場合受信信号のノイズが低減し、ミリ波信号の伝
搬特性に優れ、ミリ波レーダーの探知距離をさらに増大
し得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のNRDガイド型の高周波ダイオード発
振器の内部を透視した斜視図である。
【図2】チョーク型バイアス供給線路および帯状導体の
平面図である。
【図3】本発明の高周波ダイオード発振器を示し、
(a)はチョーク型バイアス供給線路,帯状導体および
金属ブロック付近の側断面図、(b)は(a)のA−A
線における断面図である。
【図4】従来のNRDガイド型の高周波ダイオード発振
器の内部を透視した斜視図である。
【図5】本発明によるNRDガイド型のミリ波送受信器
において、実施の形態の一例を示す平面図である。
【図6】本発明によるNRDガイド型のミリ波送受信器
において、実施の形態の他の例を示す平面図である。
【図7】本発明のミリ波送受信器に用いられ、ミリ波信
号を周波数変調またはパルス変調させるためのスイッチ
であり、PINダイオードやバラクタダイオードを設け
た配線基板の斜視図である。
【図8】本発明の他の発明によるNRDガイド型の高周
波ダイオード発振器の内部を透視した斜視図である。
【図9】(a)〜(e)は、本発明の高周波ダイオード
発振器に用いられる金属ブロックの各種形状を示す斜視
図である。
【図10】(a)〜(c)は、本発明の高周波ダイオー
ド発振器に用いられる金属柱の各種形状を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1:平行平板導体 2:金属部材 3:ガンダイオード素子 4:配線基板 4a:チョーク型バイアス供給線路 5:帯状導体 6:誘電体線路 8:溝 9:金属ブロック 11:辺 12:平板 13:金属柱

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波信号の波長λの2分の1以下の間隔
    で配置した平行平板導体間に金属部材を設置し、該金属
    部材に、高周波信号を発振する高周波ダイオードと、幅
    の広い線路と幅の狭い線路が交互に形成されたチョーク
    型バイアス供給線路と、前記高周波ダイオードと前記チ
    ョーク型バイアス供給線路との間に架け渡されて直線状
    に接続する帯状導体とを設けるとともに、前記平行平板
    導体間の前記高周波ダイオードの近傍に前記高周波信号
    を受信し伝搬させる誘電体線路を設けて成る高周波ダイ
    オード発振器において、 前記チョーク型バイアス供給線路の幅の広い線路および
    幅の狭い線路の長さをそれぞれ略λ/4、前記帯状導体
    の長さを略{(3/4)+n}λ(nは0以上の整数)
    とするとともに、前記平行平板導体の内側の少なくとも
    一方の面に前記帯状導体の前方の部位から前記チョーク
    型バイアス供給線路の前方の部位にかけて前記帯状導体
    に略平行な溝が形成され、該溝に沿って移動するように
    前記溝に一面が嵌入されるとともに前記帯状導体の主面
    と対向する面を有する略直方体の金属ブロックが前記帯
    状導体に電磁結合するように近接して設けられているこ
    とを特徴とする高周波ダイオード発振器。
  2. 【請求項2】高周波信号の波長λの2分の1以下の間隔
    で配置した平行平板導体間に金属部材を設置し、該金属
    部材に、高周波信号を発振する高周波ダイオードと、幅
    の広い線路と幅の狭い線路が交互に形成されたチョーク
    型バイアス供給線路と、前記高周波ダイオードと前記チ
    ョーク型バイアス供給線路との間に架け渡されて直線状
    に接続する帯状導体とを設けるとともに、前記平行平板
    導体間の前記高周波ダイオードの近傍に前記高周波信号
    を受信し伝搬させる誘電体線路を設けて成る高周波ダイ
    オード発振器において、 前記チョーク型バイアス供給線路の幅の広い線路および
    幅の狭い線路の長さをそれぞれ略λ/4、前記帯状導体
    の長さを略{(3/4)+n}λ(nは0以上の整数)
    とするとともに、前記平行平板導体の内側の少なくとも
    一方の面に前記帯状導体部の前方の部位から前記チョー
    ク型バイアス供給線路の前方の部位にかけて前記帯状導
    体に略平行な溝が形成され、該溝に沿って移動するよう
    に前記溝に嵌入された平板が設けられ、かつ前記平板上
    に前記帯状導体の主面と対向する面を有する略角柱状の
    金属柱が前記帯状導体と電磁結合するように近接して立
    設されていることを特徴とする高周波ダイオード発振
    器。
  3. 【請求項3】ミリ波信号の波長の2分の1以下の間隔で
    配置した平行平板導体間に、 高周波ダイオード発振器が一端部に付設され、前記高周
    波ダイオード発振器から出力されたミリ波信号を伝搬さ
    せる第1の誘電体線路と、 バイアス電圧印加方向が前記ミリ波信号の電界方向に合
    致するように配置され、前記バイアス電圧を周期的に制
    御することによって前記ミリ波信号を周波数変調した送
    信用のミリ波信号として出力する可変容量ダイオード
    と、 前記第1の誘電体線路に一端側が電磁結合するように近
    接配置されるかまたは一端が接合されて、前記ミリ波信
    号の一部をミキサー側へ伝搬させる第2の誘電体線路
    と、 前記平行平板導体に平行に配設されたフェライト板の周
    縁部に所定間隔で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号
    の入出力端とされた第1の接続部,第2の接続部および第
    3の接続部を有し、一つの前記接続部から入力された前
    記ミリ波信号をフェライト板の面内で時計回りまたは反
    時計回りに隣接する他の接続部より出力させるサーキュ
    レータであって、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波信
    号の出力端に前記第1の接続部が接合されたサーキュレ
    ータと、 該サーキュレータの第2の接続部に接合され、前記ミリ
    波信号を伝搬させるとともに先端部に送受信アンテナを
    有する第3の誘電体線路と、 前記送受信アンテナで受信され第3の誘電体線路を伝搬
    して前記サーキュレータの第3の接続部より出力した受
    信波をミキサー側へ伝搬させる第4の誘電体線路と、 前記第2の誘電体線路の中途と前記第4の誘電体線路の
    中途とを近接させて電磁結合させるかまたは接合させて
    成り、ミリ波信号の一部と受信波とを混合させて中間周
    波信号を発生させるミキサー部と、を設けたミリ波送受
    信器において、 前記高周波ダイオード発振器を請求項1または請求項2
    記載の高周波ダイオード発振器としたことを特徴とする
    ミリ波送受信器。
  4. 【請求項4】ミリ波信号の波長の2分の1以下の間隔で
    配置した平行平板導体間に、 高周波ダイオード発振器が一端部に付設され、前記高周
    波ダイオード発振器から出力されたミリ波信号を伝搬さ
    せる第1の誘電体線路と、 バイアス電圧印加方向が前記ミリ波信号の電界方向に合
    致するように配置され、前記バイアス電圧を周期的に制
    御することによって前記ミリ波信号を周波数変調した送
    信用のミリ波信号として出力する可変容量ダイオード
    と、 前記第1の誘電体線路に一端側が電磁結合するように近
    接配置されるかまたは一端が接合されて、前記ミリ波信
    号の一部をミキサー側へ伝搬させる第2の誘電体線路
    と、 前記平行平板導体に平行に配設されたフェライト板の周
    縁部に所定間隔で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号
    の入出力端とされた第1の接続部,第2の接続部および第
    3の接続部を有し、一つの前記接続部から入力された前
    記ミリ波信号をフェライト板の面内で時計回りまたは反
    時計回りに隣接する他の接続部より出力させるサーキュ
    レータであって、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波信
    号の出力端に前記第1の接続部が接続されるサーキュレ
    ータと、 該サーキュレータの第2の接続部に接続され、前記ミリ
    波信号を伝搬させるとともに先端部に送信アンテナを有
    する第3の誘電体線路と、 先端部に受信アンテナ、他端部にミキサーが各々設けら
    れた第4の誘電体線路と、 前記サーキュレータの第3の接続部に接続され、前記送
    信アンテナで受信混入したミリ波信号を伝搬させるとと
    もに先端部に設けられた無反射終端部で前記ミリ波信号
    を減衰させる第5の誘電体線路と、 前記第2の誘電体線路の中途と前記第4の誘電体線路の
    中途とを近接させて電磁結合させるかまたは接合させて
    成り、ミリ波信号の一部と受信波とを混合させて中間周
    波信号を発生させるミキサー部と、を設けたミリ波送受
    信器において、 前記高周波ダイオード発振器を請求項1または請求項2
    記載の高周波ダイオード発振器としたことを特徴とする
    ミリ波送受信器。
  5. 【請求項5】前記第2の誘電体線路は、前記第3の誘電
    体線路に一端側が電磁結合するように近接配置されるか
    または一端が接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキ
    サー側へ伝搬させるように配置されていることを特徴と
    する請求項4記載のミリ波送受信器。
  6. 【請求項6】前記第1の誘電体線路の前記第2の誘電体
    線路との信号分岐部と、前記サーキュレータとの間に、
    バイアス電圧印加方向が前記ミリ波信号の電界方向に合
    致するように配置され、前記バイアス電圧をオン−オフ
    することによって前記ミリ波信号をパルス変調し送信用
    のミリ波信号として出力するパルス変調用ダイオードを
    設けたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載
    のミリ波送受信器。
JP2000330133A 2000-10-30 2000-10-30 高周波ダイオード発振器およびそれを用いたミリ波送受信器 Withdrawn JP2002135056A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100587901B1 (ko) * 2002-08-10 2006-06-08 엔알디테크 주식회사 세라믹 공진기를 이용한 nrd 가이드 건 발진기 및 주파수 안정화 방법
KR100675354B1 (ko) 2004-08-25 2007-01-30 삼성전자주식회사 밀리미터 및 서브-밀리미터 파장용 전자기파를 생성하는양자 우물 공진 터널링 제너레이터를 안정화하는마이크로스트립

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