JP3701109B2 - 包装用プラスチックケースの保管方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タバコ、チョコレート、医薬品、化粧品などを収納して販売する包装用プラスチックケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、タバコ、チョコレート、医薬品、化粧品などの小物の収納に包装用プラスチックケースが広く用いられている。この種のプラスチックケースは、包装用プラスチックシートを折曲げた上で貼合して構成されている。このプラスチックシートは、通常、その側面板部と背面板部とを貼合するように、折曲線に沿って折り曲げて二つ折り状としたまま多数積み重ねた束単位に搬送、納品されることが多く、これを保管する場合も、二つ折り状の束単位で行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、プラスチックシートは、図6に示すシート101のように、折曲線102、104で折曲げて二つ折り状のまま束単位で搬送や納入などする時に、外力や上に積み重なったシートの重量の影響により、対向する折曲線103、105部分で同方向に湾曲し、全体がくの字状に湾曲し易かった。このような湾曲状のシートからプラスチックケースを組み立てる場合には、予めシートを拡開せねばならず、人手或いは機械のいずれによっても煩わしさがあったのである。
【0004】
そこで、本発明は、かかる問題点を解決するべく鋭意検討を加えた上でなされたもので、二つ折りにして多数重ねて束状にしても、くの字状に湾曲することがなく、拡開作業を容易かつ効率的に行えるようにした包装用プラスチックケースを提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決を図るべく、本発明の包装用プラスチックケースの保管方法は、ケースの各側面に対応する各板部と端の板部に延出された糊代片部との間に複数本の折曲線が平行に形成されているとともに、前記折曲線が、隣接する折曲線同士で破断強度が異なり且つケースを組み立てた状態で対向する折曲線では略同一の破断強度となるように設定された、0 . 1〜0 . 8mmの厚みのプラスチックシートにより包装用プラスチックケースを形成し、このケースを前記折曲線のうち、破断強度が大きい折曲線を折目として両側の板部をV字状に折り曲げ、破断強度が小さい折曲線両側の板部を略平坦にした扁平な二つ折りに折り曲げ、当該二つ折り状のケースを複数束状に積み重ねて保管するようにしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明で用いる包装用プラスチックシート1の平面図を示したものである。シート1は、図示しないプラスチックケースの各側面に対応する板部2、3、4、5をそれぞれ折曲線6、7、8を介して連設するとともに、板部3、4、5の長手方向両端に折曲線9を介して折返片部10を連設したものである。また、板部2には、その一側辺部分を折曲線11を介して延出し、この延出部分を糊代片部12としてある。
【0011】
シート1の材質としては、耐折性が良好であるため、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)などのプラスチックシートを使用することができるが、特にポリエチレンテレフタレート(PET)シートは、透明性が良好であり剛性も高い点で好ましく、中でも、アモルファスPET(延伸していないPET以下「A−PET」という)は、より透明性が良好で、かつ未延伸であるためにシート方向に関係なく強度が高い点で好ましい。
【0012】
また、シート1の肉厚としては、通常0.1mm〜0.8mmとする。0.8mmよりも厚いと折曲加工に要する圧力が大となり、逆に0.1mmよりも薄いと板部の折れ曲がりや破損を生じやすくなる。特に、耐折性や剛性などを考慮すると、0.2mm〜0.6mmのものが好ましい。
【0013】
シート1は、折曲線6、7、8及び11をそれぞれの破断強度を均一にせず、大小2つの値に分けて設定してある。ここで、折曲線の破断強度とは、所定長さの折曲線に対して、それの形成方向と直角の方向に引っ張った場合に折曲線において破断が生じる時の引張力を意味する。シート1は、隣接する折曲線の破断強度を互いに異ならせるように、折曲線6と8とを等しくする一方で、折曲線7と11を等しくし、前者(折曲線6と8)を後者(折曲線7、11)よりも大きい値に設定してある。
【0014】
このように、折曲線の破断強度を異なる値に設定する手段には、種々の手段が考えられる。例えば折曲線を形成する溝の幅を大小異ならせたり、深さを変える場合はもとより、折曲線の一方をミシン目状(図2(a))、他方を連続溝状(同図(b))に形成したり、さらには、一方を1本溝とし、他方を2本溝(図3(a))の如くして溝の本数を異ならせても良い。なお、溝の深さを異ならせる場合として、一方を一段構造(図2(b))とし、他方を2段構造(図3(b))とすることもできる。
【0015】
以上のようにして、折曲線の破断強度を大小2つの値に異ならせて設定することにより、各板部同士の間に生じる反り返り方向の反発力(スプリングバック)を異ならせ、折曲げ性に後述するように差を持たせることができる。
【0016】
以上の構成を有するシート1は、各板部2と5をそれぞれ折曲線6、8を折目にして折り曲げて、糊代片部12を貼合して図4及び図5に示す如く、板部2及び5と、板部3及び4とが対向するように二つ折りにした偏平折曲体13とし、この偏平折曲体13を多数重ねた束状にして搬送や保管などを行う。この状態では、折曲線6、8の部分がV字状の鋭角に折り曲げられ、折曲線7、11の部分は略平坦になっている。上述の通り、折曲線6、8の破断強度を折曲線7、11よりも大きくしてあるから、折曲線6、8の近傍に折曲線7、11よりも大きな反発エネルギーが蓄積される。従って、偏平折曲体13は、多数枚重ねた束状で外圧または自重により押圧されている時には当該偏平状態を維持しているが、一旦その外圧が解除されると折曲線6、8近傍の反発エネルギーにより、いわゆるスプリングバックに似た現象が起きて、折曲線6、8近傍部位が自動的に拡開する。よって、偏平折曲体13の中に手指や拡開用の部材を挿入しやすく、挿入すれば、これを直ちに拡開することができる。なお、折曲線7、11近傍に蓄積される反発エネルギーは、折曲線6、8ほど大きくないから、拡開する際のさまたげとはならない。このようにして、シート1は、プラスチックケースの形成に必要な力を削減し、これを効率的に行えるようになっている。
【0017】
(実施例)
A−PETシート(厚さ0.3mm、カネボウ社製)を用いて上述のシート1の形状により、折曲線7、11に対応する折曲線の破断強度を5〜6kg/15mm幅(測定機:インテスコ社IW−20、引張強度:200mm/minで測定)とする一方、折曲線6、8に対応する折曲線の破断強度を9〜10kg/15mmとして、包装用プラスチックシートを打ち抜き製作した。なお、各折曲線の破断強度は、図2(b)の如く溝を形成し、溝の深さを変えることにより大小異なる値に設定した。そして、自動製函機(たて型)を用いて包装用プラスチックケースを組立てたところ、良好に製作することができた。
【0018】
(比較例)
次に、比較例として、材質、及び形状を実施例と同じとし、各折曲線の破断強度を5〜6kg/15mmに一致させて包装用プラスチックシートを打ち抜き製作して、自動製函機(たて型)を用いて包装用プラスチックケースを組立てたところ、くの字曲がりが発生した。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、破断強度が大となる折曲線を折目にして板部をV字状に折り曲げる一方、小となる折曲線両側の板部が略平坦となる恰好で偏平折曲体を形成でき、この偏平折曲体を積み重ねて束状にすることができる。この偏平折曲体から包装用プラスチックケースを形成する場合には、スプリングバックを利用できる分、それに要する力を削減でき、それだけ効率的に製造することができる。また、偏平折曲体としたときに、くの字状の反返りが生じることもなく、したがって、保管スペースを削減し得るほか、持ち運びも容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるプラスチックシートの一実施例を示す展開図である。
【図2】折曲線の一例を示し、(a)はミシン目状、(b)は連続溝状とした部分拡大斜視図である。
【図3】別の折曲線の一例を示し、(a)は2本並列状、(b)は2段構成とした部分拡大斜視図である。
【図4】偏平折曲体の一例を示す平面図である。
【図5】図4のV-V 線断面図である。
【図6】従来のシートの二つ折り状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 プラスチックシート
2,3,4,5 板部
6,7,8,9 折曲線
10 折返片部
11 折曲線
13 偏平折曲体
Claims (1)
- ケースの各側面に対応する各板部と端の板部に延出された糊代片部との間に複数本の折曲線が平行に形成されているとともに、前記折曲線が、隣接する折曲線同士で破断強度が異なり且つケースを組み立てた状態で対向する折曲線では略同一の破断強度となるように設定された、0.1〜0.8mmの厚みのプラスチックシートにより包装用プラスチックケースを形成し、
このケースを前記折曲線のうち、破断強度が大きい折曲線を折目として両側の板部をV字状に折り曲げ、破断強度が小さい折曲線両側の板部を略平坦にした扁平な二つ折りに折り曲げ、
当該二つ折り状のケースを複数束状に積み重ねて保管するようにしたことを特徴とする包装用プラスチックケースの保管方法。
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