JP3699019B2 - スキャン用フリップフロップおよびスキャンテスト回路 - Google Patents

スキャン用フリップフロップおよびスキャンテスト回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スキャン用フリップフロップおよびスキャンテスト回路に関し、特に、スキャン用フリップフロップが近接して配置されてスキャン用フリップフロップ間のスキャンデータの信号遅延が極めて小さいときにも誤動作を防止できるスキャン用フリップフロップと、これを縦列に接続して構成されたスキャンテスト回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSIの製造工程で発生した故障を効率よく検出するために、スキャンパス方式と呼ばれるテスト方式が広く用いられている。図5は、スキャンパス方式の模式図である。スキャンテスト回路20は、スキャン用フリップフロップ21−1〜21−nにより構成され、テスト制御信号SENがハイレベルであるスキャンモードのときには1個のシフトレジスタとして動作し、テスト制御信号SENがローレベルの通常動作モードのときには被テスト回路10の一部として動作する。スキャンテストでは、先ず、スキャンテスト回路20にスキャンデータを設定する。テスト制御信号SENをハイレベルとしてスキャンモードとし、スキャンデータをクロックCLKがローレベルからハイレベルへ変化する毎にスキャンデータ入力SCINからシリアルに入力するとともに順次シフトしてスキャン用フリップフロップ21−1〜21−nのすべてにスキャンデータを設定する。これにより、各スキャン用フリップフロップの出力SC1〜SCnに接続された被テスト回路10の内部節点の初期値が決められる。次に、テスト制御信号SENをローレベルとして通常動作モードとし、被テスト回路10に回路入力を与えて動作させ回路出力を観測したのち、被テスト回路10の内部節点の動作応答結果をデータ信号D1〜Dnとしてスキャン用フリップフロップ21−1〜21−nに取り込んで保持する。次に、テスト制御信号SENを再びハイレベルとしてスキャンモードとし、クロックCLKを与えて順次シフトしてスキャン用フリップフロップ21−nの出力SCnを観測することにより被テスト回路10の内部節点の動作応答結果を知ることができ、被テスト回路10の故障を効率よく検出することができる。
【0003】
図6(a)は、特開平4−72583号公報に記載された第1の従来例のスキャン用フリップフロップの回路図である。スキャン用フリップフロップ21は、テスト制御信号SENがハイレベル(論理値1に対応)のときにスキャン入力信号SINを選択して出力し、テスト制御信号SENがローレベル(論理値0に対応)のときにデータ入力信号DINを選択して出力するマルチプレクサ(MUX)22と、クロックCLKがローレベルのときにマルチプレクサ22の出力を入力してそのまま出力し、クロックCLKがハイレベルのときにはラッチしたデータを出力するラッチ回路23と、クロックCLKがハイレベルのときにラッチ回路23のQ出力を入力してそのままスキャン用フリップフロップ21のデータ出力信号QOとして出力し、クロックCLKがローレベルのときにはラッチしたデータを出力するラッチ回路25とにより構成される。ラッチ回路23は、ラッチ回路25と同様なラッチ回路26とそのトリガ入力端GにクロックCLKの反転クロックCLKBを供給するインバータ回路27とを含んでいる。
【0004】
図6(b)は、スキャン用フリップフロップ21の動作タイミング図である。テスト制御信号SENがハイレベルで、マルチプレクサ22はスキャン入力信号SINを選択している場合を示している。ラッチ回路23の出力は、クロックCLKのハイレベルからローレベルへの変化に同期してスキャンデータSD1,SD2を順次出力し、ラッチ回路25の出力すなわちスキャン用フリップフロップ21のデータ出力信号QOは、半クロックサイクル遅れてクロックCLKのハイレベルからローレベルへの変化に同期してスキャンデータSD0,SD1,SD2を順次出力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図6(a)のスキャン用フリップフロップ21を用いてスキャンテスト回路20を構成した場合に、スキャン用フリップフロップのデータ出力信号QOを出力するデータ出力端から次段のスキャン用フリップフロップのスキャンSINを入力するスキャン入力端までの配線負荷容量が小さく、且つ、次段のスキャン用フリップフロップのクロックCLKが遅延しているときには誤動作することがある。これについて図7を用いて説明する。
【0006】
図7(a)は、誤動作が生じ易い配置を示す図であり、スキャン用フリップフロップ21−1とスキャン用フリップフロップ21−2とは近接して配置されているのでスキャン用フリップフロップ21−1のデータ出力端からスキャン用フリップフロップ21−2のスキャン入力端までの配線が短く、一方、クロックCLKはクロックツリー配線において互いに別系統のツリーを経て供給されスキャン用フリップフロップ21−1に供給されるクロックCLK−Xに対してスキャン用フリップフロップ21−2に供給されるクロックCLK−Yが遅延しているものとする。
【0007】
このような場合には、図7(b)の動作タイミング図に示すように、スキャン用フリップフロップ(図ではFFと略す)21−1のデータ出力信号QOがスキャンデータSD0から次のスキャンデータSD1に変化してからクロックCLK−Yが立ち上がるので、時刻t31ではスキャン用フリップフロップ21−2は本来取り込むべきスキャンデータSD0ではなくスキャンデータSD1を取り込んでしまい誤動作することになる。時刻t33においても同様にスキャン用フリップフロップ21−2は本来取り込むべきスキャンデータSD1ではなくスキャンデータSD2を取り込んでしまう。このため、正常な動作であればシフトレジスタとして動作するので、図7(c)のように、時刻t32ではスキャン用フリップフロップ21−1からスキャンデータSD1が出力され、スキャン用フリップフロップ21−2からスキャンデータSD0が出力されるべきところであるが、図7(b)に示すように、時刻t32ではスキャン用フリップフロップ21−1とスキャン用フリップフロップ21−2との両方からスキャンデータSD0が出力され、シフトレジスタとして動作しない。
【0008】
図7では、問題点を明確にするために極端な配置状態に単純化して説明したが実際にこのような配置となることは稀である。しかしながら、このような極端な配置をとらない場合においても、実際の動作ではスキャン用フリップフロップが正常にデータを取り込むためにはトリガ入力(すなわちクロック)が変化したのちも入力データの状態を一定期間(データホールド時間)維持する必要があるので、クロックとスキャンデータとの時間関係の条件はさらに厳しくなる。レイアウト設計に自動配置配線を用いる場合にはスキャン用フリップフロップ同士が近隣して配置配線されないように制御することが困難なため、データホールド時間違反による誤動作が頻繁に発生する。図7(b)のようなデータホールド時間違反による誤動作が発生した場合にはスキャン用フリップフロップ21−1のデータ出力端(QO)とスキャン用フリップフロップ21−2のスキャン入力端(SIN)との間に遅延回路を挿入すればよいが、配置配線のやり直しを伴うために設計期間が増大する。前述の特開平4−72583号公報にはデータの受け渡しタイミングを制御する信号を別に設けてスキャンパスに含まれるスキャン用フリップフロップのすべてに供給することによりデータホールド時間違反による誤動作の発生を回避する技術(第2の従来例)が同時に開示されているが、この技術を適用した場合には余分な配線を必要とするので配線性が低下するという新たな問題点が生じる。
【0009】
本発明の目的は、自動配置配線を用いた場合にもデータホールド時間違反による誤動作の発生を回避でき、且つ余分な制御信号配線を必要としないスキャンテスト用のスキャン用フリップフロップを提供することであり、スキャンテスト回路を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のスキャン用フリップフロップは、スキャン入力信号を入力するスキャン入力端子と、データ入力信号を入力するデータ入力端子と、テスト制御信号を入力するテスト制御端子と、クロック信号を入力するクロック端子と、データ出力信号を出力するデータ出力端子と、前記スキャン入力端子に接続された第1の入力端と前記データ入力端子に接続された第2の入力端と前記テスト制御端子に接続された選択入力端と出力端とを備え選択入力端に入力する前記テスト制御信号が第1の信号レベルのときに前記スキャン入力信号を選択して出力端から出力し前記テスト制御信号が第2の信号レベルのときに前記データ入力信号を選択して出力端から出力する第1のマルチプレクサと、前記第1のマルチプレクサの出力端に接続されたデータ入力端と前記クロック端子に接続されたトリガ入力端と出力端とを備え、前記クロック信号が第1のクロックレベルのときに前記第1のマルチプレクサの出力データを入力して実質的にそのまま出力端から出力し、前記クロック信号が第1のクロックレベルから第2のクロックレベルに変化したときに入力中のデータをラッチして前記クロック信号が第2のクロックレベルになるとラッチしたデータを出力端から出力する第1のラッチ回路と、第1の入力端と前記第1のラッチ回路の出力端に接続された第2の入力端と前記テスト制御端子に接続された選択入力端と出力端とを備え前記テスト制御信号が第1の信号レベルのときに第1の入力端の入力信号を選択して出力端から出力し、前記テスト制御信号が第2の信号レベルのときに第2の入力端に入力する信号を選択して出力端から出力する第2のマルチプレクサと、前記第2のマルチプレクサの出力端に接続されたデータ入力端と前記クロック端子に接続されたトリガ入力端と出力端とを備え出力端が前記データ出力端子に接続されるとともに前記第2のマルチプレクサの第1の入力端に接続され、前記クロック信号が第2のクロックレベルのときに前記第2のマルチプレクサの出力データを入力して実質的にそのまま出力端から出力し、前記クロック信号が第2のクロックレベルから第1のクロックレベルに変化したときに入力中のデータをラッチして前記クロック信号が第1のクロックレベルになるとラッチしたデータを出力端から出力する第2のラッチ回路とを備え、通常動作モードでは、前記テスト制御信号が第2の信号レベルに固定され前記クロック信号が所定の時間周期で第1のクロックレベルと第2のクロックレベルとの間で変化して入力され、テストモードでは、前記テスト制御信号が第1の信号レベルのときに前記クロック信号が第1のクロックレベルから第2のクロックレベルへ変化し、前記クロック信号が第2のクロックレベルのときに前記テスト制御信号が第1の信号レベルから第2の信号レベルに変化し、前記テスト制御信号が第2の信号レベルのときに前記クロック信号が第2のクロックレベルから第1のクロックレベルへ変化し、前記クロック信号が第1のクロックレベルのときに前記テスト制御信号が第2の信号レベルから第1の信号レベルに変化して入力されるようにして構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を用いて説明する。図1(a)は本発明の一実施形態のスキャン用フリップフロップの回路図である。スキャン用フリップフロップ回路1は、スキャン入力信号SINを入力するスキャン入力端子と、データ入力信号DINを入力するデータ入力端子と、テスト制御信号SENを入力するテスト制御端子と、クロックCLKを入力するクロック端子と、データ出力信号QOを出力するデータ出力端子とを有している。
【0014】
スキャンテストモードでは、テスト制御信号SENが第1の信号レベルであるハイレベルのときにクロックCLKが第1のクロックレベルであるローレベルから第2のクロックレベルであるハイレベルへ変化し、クロックCLKがハイレベルのときにテスト制御信号SENが第1の信号レベルであるハイレベルから第2の信号レベルであるローレベルに変化し、テスト制御信号SENがローレベルのときにクロックCLKがハイレベルからローレベルへ変化し、クロックCLKがローレベルのときにテスト制御信号SENがローレベルからハイレベルに変化するように設定されたテスト制御信号SENおよびクロックCLKを入力する。スキャンテストモードでは、クロックCLKが第1のクロックレベルであるローレベルから第2のクロックレベルであるハイレベルへの変化に同期してスキャン入力信号SINの論理値データを取り込み、この論理値データを次にテスト制御信号SENが第1の信号レベルであるハイレベルから第2の信号レベルであるローレベルへの変化に同期して、データ出力信号QOとして出力する。テスト制御信号SENがハイレベルにあるときはデータ出力信号QOの信号レベルを変化させずに維持する。
【0015】
通常動作モードでは、テスト制御信号SENを第2の信号レベルであるローレベルに固定しクロックCLKを所定の時間周期でローレベルとハイレベルとの間で変化させ、クロックCLKのローレベルからハイレベルへの変化に同期してデータ入力信号DINの論理値データを取り込むとともに、この論理値データをデータ出力端子からデータ出力信号QOとして出力する。
【0016】
スキャン用フリップフロップ1の具体的な実施例について図1(a)の回路図を参照して詳細に説明する。スキャン用フリップフロップ1は、第1の入力端と第2の入力端と選択入力端と出力端とを備え、選択入力端に入力するテスト制御信号SENが第1の信号レベルであるハイレベル(論理値1に対応)のときに第1の入力端から入力するスキャン入力信号SINを選択して信号S1として出力端から出力し、テスト制御信号SENが第2の信号レベルであるローレベル(論理値0に対応)のときに第2の入力端から入力するデータ入力信号DINを選択して信号S1として出力端から出力する第1のマルチプレクサ(MUX)2と、データ入力端D1とトリガ入力端G1と出力端Q1とを備え、データ入力端D1が第1のマルチプレクサ2の出力端に接続されトリガ入力端G1にクロックCLKが入力され、クロックCLKが第1のクロックレベルであるローレベルのときに第1のマルチプレクサ2の出力である信号S1を入力して信号S2として出力端Q1から出力し、クロックCLKがローレベルから第2のクロックレベルであるハイレベルに変化したときに入力中のデータをラッチし、クロックCLKがハイレベルの間はラッチしたデータを信号S2として出力端Q1から出力する第1のラッチ回路3と、第1の入力端と第2の入力端と選択入力端と出力端とを備え、選択入力端に入力するテスト制御信号SENがハイレベルのときに第1の入力端の入力信号を選択して信号S3として出力端から出力し、選択入力端に入力するテスト制御信号SENがローレベルのときに第2の入力端に入力する信号S2を選択して信号S3として出力端から出力する第2のマルチプレクサ4と、データ入力端Dとトリガ入力端Gと出力端Qとを備え、データ入力端Dが第2のマルチプレクサ4の出力端に接続されトリガ入力端GにクロックCLKが入力され出力端Qは第2のマルチプレクサ4の第1の入力端に接続され、クロックCLKがハイレベルのときに信号3を入力して出力端Qからスキャン用フリップフロップ1のデータ出力信号QOとして出力し、クロックCLKがハイレベルからローレベルに変化したときに入力中のデータをラッチしてクロックCLKがローレベルになるとラッチしたデータを出力端Qからスキャン用フリップフロップ1のデータ出力信号QOとして出力する第2のラッチ回路5とにより構成される。第1のラッチ回路3は、例えば、第2のラッチ回路5と同様なラッチ回路6と、そのトリガ入力端GにクロックCLKの反転クロックCLKBを供給するインバータ回路7とで構成される。
【0017】
スキャン用フリップフロップ1では、スキャンデータを設定するスキャンモードではテスト制御信号SENをハイレベルとローレベルに交互に変化させる点が図6(a)のスキャン用フリップフロップ21と異なる。テスト制御信号SENを第2の信号レベルであるローレベルに固定した場合には通常操作モードとなり、データ入力信号DINが信号S1として選択され、信号S2が信号S3として選択されるので、図6(a)のスキャン用フリップフロップ21と同様に、通常のスキャン用フリップフロップとして動作する。
【0018】
次に、図1(b)を参照してスキャンデータ設定動作について説明する。時刻t11でテスト制御信号SENがハイレベルに変化すると、第1のマルチプレクサ2はスキャン入力信号SINを選択して信号S1として出力する。スキャン入力信号SINはスキャンデータSD1を送信しているので、信号S1はスキャンデータSD1となる。また、時刻t11ではクロックCLKはローレベルであるので第1のラッチ回路3は入力を論理操作がなく実質的にそのまま出力する導通状態にあり、信号S2もスキャンデータSD1に変化する。第2のマルチプレクサ4は、第2のラッチ回路5の出力すなわちスキャン用フリップフロップ1のデータ出力信号QOであるスキャンデータSD0を信号S3として選択する。第2のラッチ回路5はクロックCLKがローレベルであるので入力を受け付けないラッチ状態となってスキャンデータSD0を保持している。
【0019】
次に、時刻t12でクロックCLKがローレベルからハイレベルに変化し、第1のラッチ回路3がラッチ状態になる。第2のラッチ回路5は導通状態になるが、第2のマルチプレクサ4がラッチ回路5の出力を選択しているので、第2のラッチ回路5の出力は変化せずスキャンデータSD0を維持する。
【0020】
時刻t13でテスト制御信号SENがハイレベルからローレベルに変化すると、第1のマルチプレクサ2はデータ入力信号DINを信号S1として出力する。データ入力信号DINはスキャンデータとしては無効のデータであるので、信号S1のデータは無効となるが、第1のラッチ回路3はラッチ状態にあるため無効データを読み込むことはない。したがって、信号S2は変化せずスキャンデータSD1のままである。時刻t12のテスト制御信号SENのローレベルへの変化により第2のマルチプレクサ4が信号S2を選択して信号S3として出力するので信号S3はスキャンデータSD1に変わり、第2のラッチ回路5が導通状態にあるのでスキャン用フリップフロップ1のデータ出力信号QOはスキャンデータSD1を出力する。
【0021】
次に、時刻t14でクロックCLKがハイレベルからローレベルに変化すると、第1のラッチ回路3が導通状態になり、第2のラッチ回路5がラッチ状態になる。このため、第1のラッチ回路3は、信号S1の無効データを入力して信号S2として出力する。第2のマルチプレクサ4が信号S2を選択しているので信号S3も無効データに変化する。しかしながら、第2のラッチ回路5がラッチ状態にあるので信号S3を読み込まず、スキャン用フリップフロップ1のデータ出力信号QOはスキャンデータSD1を維持する。
【0022】
時刻t15でテスト制御信号SENが再びハイレベルに変化すると、第1のマルチプレクサ2はスキャン入力信号SINを選択して信号S1として出力する。スキャン入力信号SINはスキャンデータSD2を送信しているので、信号S1はスキャンデータSD2となる。第1のラッチ回路3は導通状態にあるので信号S2はスキャンデータSD2に変化する。第2のマルチプレクサ4は、第2のラッチ回路5の出力であるスキャンデータSD1を信号S3として選択する。第2のラッチ回路5はラッチ状態でスキャン用フリップフロップ1のデータ出力信号QOとしてスキャンデータSD1を出力として維持し続ける。
【0023】
時刻t15以降の動作は、スキャンデータが変更されたことを除けば時刻t11から時刻t15までの動作を繰り返すだけであるので詳細な説明を省略する。図1(b)で、時刻t14でクロックCLKがローレベルに変化してから信号S3のデータがスキャンデータから無効データに変化するまでの時間Tdとして、第2のラッチ回路5の動作特性により定まっているデータホールド時間以上の時間を確保することが必要である。例えばインバータ回路7による反転クロックCLKB生成の遅延時間および第2のマルチプレクサ4の動作遅延時間により時間Tdを確保できるように留意して設計する必要がある。
【0024】
図2(a)は、本発明の第2の実施形態のスキャンテスト回路11によるスキャンパス方式の模式図である。スキャンテスト回路11では図5のスキャン用フリップフロップ21−1〜21−nに換えて本発明のスキャン用フリップフロップ1−1〜1−nを用いている。スキャンテスト回路11は、第1番目のスキャン用フリップフロップ1−1のスキャン入力端にLSIの外部入力であるスキャンデータ入力SCINを接続し、第i(iは、1≦i≦(n−1)の正整数)番目のスキャン用フリップフロップ1−iの出力端を第(i+1)番目のスキャン用フリップフロップのスキャン信号入力端と接続し、第n番目のスキャン用フリップフロップ1−nの出力端がスキャンテスト回路11のスキャン出力SCnとなっている。テスト制御信号SENがハイレベルとローレベルを交互に繰り返すスキャンモードのときにはスキャンテスト回路11が1個のシフトレジスタとして動作し、テスト制御信号SENがローレベルに固定の通常動作モードのときには被テスト回路10の一部の複数の独立したスキャン用フリップフロップとして動作する。テスト制御信号SENをハイレベルとローレベルを交互に繰り返すスキャンモードとし、スキャンデータをクロックCLKのローレベルからハイレベルへの変化毎にスキャンデータ入力SCINからシリアルに入力したデータを取り込んで保持し、テスト制御信号SENのハイレベルからローレベルへの変化毎に次段のスキャン用フリップフロップへ出力してスキャンデータを順次シフトし、スキャン用フリップフロップ1−1〜1−nのすべてにスキャンデータを設定する。これにより、各スキャン用フリップフロップの出力SC1〜SCnに接続された被テスト回路10の内部節点の初期値が決められる。次に、テスト制御信号SENをローレベルに固定して通常動作モードとし、被テスト回路10に回路入力を与えて動作させ回路出力を観測したのち、各節点の動作応答結果をデータ信号D1〜Dnとしてスキャン用フリップフロップ1−1〜1−nに取り込んで保持する。次に、テスト制御信号SENを再びハイレベルとローレベルを交互に繰り返すスキャンモードとし、前段のスキャン用フリップフロップの出力を入力しクロックCLKのローレベルからハイレベルへの変化毎に入力データを取り込んで保持し、テスト制御信号SENのハイレベルからローレベルへの変化毎に次段のスキャン用フリップフロップへ出力して動作応答結果データを順次シフトしてスキャン用フリップフロップ21−nの出力SCnをLSIの外部に出力して観測することにより、図5の従来のスキャンテスト回路20と同様に被テスト回路10の内部節点の動作応答結果を知ることができる。
【0025】
図2(b)は、図2(a)のスキャン用フリップフロップ1−1に供給されるクロックCLK−Xとスキャン用フリップフロップ1−2に供給されるクロックCLK−Yとの間でクロック遅延による位相差が生じた場合の動作タイミング図である。時刻t21でテスト制御信号SENのハイレベルからローレベルへの変化により、スキャン用フリップフロップ1−1はスキャンデータSD1の出力を開始し、スキャン用フリップフロップ1−2はスキャンデータSD0の出力を開始する。時刻t22でテスト制御信号SENがハイレベルに復帰したのち、時刻t23でスキャン用フリップフロップ1−1に供給されるクロックCLK−Xがローレベルからハイレベルへ変化し、これより遅れて時刻t24でスキャン用フリップフロップ1−2に供給されるクロックCLK−Yがローレベルからハイレベルへ変化してスキャン入力信号SCINのスキャンデータSD1を取り込んで保持する。こののち時刻t25でテスト制御信号SENのハイレベルからローレベルへの変化により、スキャン用フリップフロップ1−1はスキャンデータSD1の出力を開始し、スキャン用フリップフロップ1−2はスキャンデータSD0の出力を開始する。
【0026】
このように、クロックCLK−XとクロックCLK−Yとの間でクロック遅延による位相差が生じても、時刻t24でスキャン用フリップフロップ1−2のクロックがハイレベルになりスキャンデータSD1を取り込みんだのちも時刻t25までスキャン用フリップフロップ1−2のスキャン入力信号SINすなわちスキャン用フリップフロップ1−1のデータ出力信号QOはスキャンデータSD1を維持するため、スキャン用フリップフロップ1−2のデータホールド時間を確保できるので誤動作が生じることがない。すなわち、クロックCLK−Xのローレベルからハイレベルへの変化点とクロックCLK−Yのローレベルからハイレベルへの変化点とがいずれも制御信号SENのハイレベル期間内であれば誤動作が生じることはない。また、スキャンテスト回路11では、図5の従来のスキャンテスト回路20と比較して余分な配線が付加されることがない。
【0027】
図1(b)の説明で、図1(a)スキャン用フリップフロップ1では、時刻t14でクロックCLKがローレベルに変化してから信号S3のデータがスキャンデータから無効データに変化するまでの時間Tdとして第2のラッチ回路5のデータホールド時間を確保することが必要なことを述べた。図3(a)、図3(b)および図4は、データホールド時間をより容易かつ確実に確保できるようにした他の実施例の回路図である。
【0028】
図3(a)のスキャン用フリップフロップ1aでは、第1のラッチ回路3の出力端Q1と第2のマルチプレクサ4の第2の入力端との間に遅延回路12を挿入設置することにより、ラッチ回路5のデータ入力端に入力する信号のスキャンデータから無効データへの変化タイミングを遅らせてデータホールド時間を確保する。
【0029】
図3(b)のスキャン用フリップフロップ1bでは、第2のマルチプレクサ4の出力端と第2のラッチ回路5のデータ入力端Dとの間に遅延回路13を挿入設置することにより、ラッチ回路5のデータ入力端に入力する信号のスキャンデータから無効データへの変化タイミングを遅らせてデータホールド時間を確保する。
【0030】
図4のスキャン用フリップフロップ1cでは、クロックCLKを遅延回路14を通して遅延させてから第1のラッチ回路3のトリガ入力端G1に入力することにより、ラッチ回路5のデータ入力端に入力する信号のスキャンデータから無効データへの変化タイミングを遅らせてデータホールド時間を確保する。なお、遅延回路12,13,14は、例えば偶数個のインバータ回路を縦列接続することより容易に実現できる。
【0031】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のスキャン用フリップフロップでは、スキャンデータの取り込みがクロックのローレベルからハイレベルへの変化に同期して行われ、データ出力の変化がテスト制御信号のハイレベルからローレベルへの変化に同期して行われる。このため、このスキャン用フリップフロップを縦列接続した本発明のスキャンテスト回路では、次段のスキャン用フリップフロップがスキャンデータを取り込んだのちもスキャンデータの出力を維持するようにしてデータホールド時間を確保できるので、スキャン用フリップフロップ同士が近隣して配置配線されないように制御することが困難な自動配置配線を用いてレイアウト設計する場合においてもデータホールド時間違反による誤動作の発生を防止することが可能となる。また、余分な配線が付加されることがないので、第2の従来例のように配線性の低下が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のスキャン用フリップフロップの回路図であり、(b)は、動作タイミング図である。
【図2】(a)は、本発明のスキャンテスト回路によるスキャンパス方式の模式図であり、(b)は、動作タイミング図である。
【図3】スキャン用フリップフロップの他の実施例の回路図である。
【図4】スキャン用フリップフロップの他の実施例の回路図である。
【図5】スキャンパス方式の模式図であ
【図6】従来のスキャン用フリップフロップの回路図と動作タイミング図である。
【図7】誤動作の発生を説明する図であり、(b)が誤動作で、(c)が正常動作を示す。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1−1,1−n スキャン用フリップフロップ
2,4 マルチプレクサ
3,5 ラッチ回路
11 スキャンテスト回路
12,13,14 遅延回路
CLK クロック
DIN データ入力信号
SEN テスト制御信号
SIN スキャン入力信号

Claims (4)

  1. スキャン入力信号を入力するスキャン入力端子と、データ入力信号を入力するデータ入力端子と、テスト制御信号を入力するテスト制御端子と、クロック信号を入力するクロック端子と、データ出力信号を出力するデータ出力端子と、
    前記スキャン入力端子接続された第1の入力端と前記データ入力端子接続された第2の入力端と前記テスト制御端子に接続された選択入力端と出力端とを備え選択入力端に入力する前記テスト制御信号が第1の信号レベルのときに前記スキャン入力信号を選択して出力端から出力し前記テスト制御信号が第2の信号レベルのときに前記データ入力信号を選択して出力端から出力する第1のマルチプレクサと、
    前記第1のマルチプレクサの出力端に接続されたデータ入力端と前記クロック端子に接続されたトリガ入力端と出力端とを備え、前記クロック信号が第1のクロックレベルのときに前記第1のマルチプレクサの出力データを入力して実質的にそのまま出力端から出力し、前記クロック信号が第1のクロックレベルから第2のクロックレベルに変化したときに入力中のデータをラッチして前記クロック信号が第2のクロックレベルになるとラッチしたデータを出力端から出力する第1のラッチ回路と、
    第1の入力端と前記第1のラッチ回路の出力端接続された第2の入力端と前記テスト制御端子に接続された選択入力端と出力端とを備え前記テスト制御信号が第1の信号レベルのときに第1の入力端の入力信号を選択して出力端から出力し、前記テスト制御信号が第2の信号レベルのときに第2の入力端に入力する信号を選択して出力端から出力する第2のマルチプレクサと、
    前記第2のマルチプレクサの出力端に接続されたデータ入力端と前記クロック端子に接続されたトリガ入力端と出力端とを備え出力端が前記データ出力端子に接続されるとともに前記第2のマルチプレクサの第1の入力端に接続され、前記クロック信号が第2のクロックレベルのときに前記第2のマルチプレクサの出力データを入力して実質的にそのまま出力端から出力し、前記クロック信号が第2のクロックレベルから第1のクロックレベルに変化したときに入力中のデータをラッチして前記クロック信号が第1のクロックレベルになるとラッチしたデータを出力端から出力する第2のラッチ回路とを備え、
    通常動作モードでは、前記テスト制御信号が第2の信号レベルに固定され前記クロック信号が所定の時間周期で第1のクロックレベルと第2のクロックレベルとの間で変化して入力され、テストモードでは、前記テスト制御信号が第1の信号レベルのときに前記クロック信号が第1のクロックレベルから第2のクロックレベルへ変化し、前記クロック信号が第2のクロックレベルのときに前記テスト制御信号が第1の信号レベルから第2の信号レベルに変化し、前記テスト制御信号が第2の信号レベルのときに前記クロック信号が第2のクロックレベルから第1のクロックレベルへ変化し、前記クロック信号が第1のクロックレベルのときに前記テスト制御信号が第2の信号レベルから第1の信号レベルに変化して入力されることを特徴とするスキャン用フリップフロップ。
  2. 前記第1のラッチ回路の出力端と前記第2のマルチプレクサの第2の入力端との間に遅延回路を挿入して設けたことを特徴とする請求項記載のスキャン用フリップフロップ。
  3. 前記第2のマルチプレクサの出力端と前記第2のラッチ回路のデータ入力端との間に遅延回路を挿入して設けたことを特徴とする請求項記載のスキャン用フリップフロップ。
  4. 前記クロック信号遅延回路を介して前記第1のラッチ回路のトリガ入力端に入力することを特徴とする請求項記載のスキャン用フリップフロップ。
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