JP3697465B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,プリンタなどの電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置において、用紙上に画像形成を行う前に、用紙上に形成する画像の濃度を所定のレベルにする画像濃度制御を行うものが知られている。画像濃度制御は、例えば、感光体上に基準トナー像を形成し、形成した基準トナー像の濃度を濃度センサで検出し、その濃度センサの検出値に基づいて、感光体の電位,露光量、及び、現像バイアス等のトナー付着量に関するパラメータの値を制御するものである。
【0003】
このような、画像濃度制御を行う画像形成装置に関しては、特開平9−244391 号,特開平9−244313号,特開昭63−131152号等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の画像形成装置においては、ベタ画像部の画像濃度は所定のレベルに維持できるが、高精細な網点を用い印字面積率の増減により階調を表現しようとすると、シャドウ部(網点面積率の高い網点)がつぶれたり、ハイライト部(網点面積率の低い網点)の再現が不十分になり、出力画像においては所望する階調特性が得られない傾向があった。
【0005】
本発明の第1の目的は、上記した欠点を除去し、所望する階調特性、すなわち、直線状乃至理想再現曲線に近い階調特性が確保可能な画像形成装置を提供することである。
【0006】
又、本発明の第2の目的は、ベタ画像部の画像濃度と階調特性が安定維持できる画像形成装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも上記目的の1つを解決するために、感光体と、前記感光体表面を帯電する帯電部と、前記帯電された前記感光体表面を予め定めた露光量で露光し、静電潜像を形成する露光部と、前記感光体上にトナーを付着させて現像する現像部と、前記現像部によって現像された画像の画像濃度を検出する検出部と、前記検出部によって検出されたベタ画像の画像濃度情報に基づいて、前記現像部に印加する現像バイアス及び感光体の表面電位の値を決定するベタ濃度制御部と、前記検出部に検出された予め定められた参照網点の画像濃度情報を記憶するメモリ部と、前記参照網点と等しい網点面積率の予め定められた標準網点の画像濃度を、前記参照網点の画像濃度と同一になるように前記標準網点に対する露光量を設定する露光量制御部と、前記ベタ画像と前記網点画像とで、露光量を切り替える露光量可変部とを有する。
【0008】
上記構成のようにベタ画像又は網点画像の画像濃度を検出し、ベタ画像の場合は、その検出値に基づいて現像バイアス及び感光体の表面電位を設定し、網点画像の場合は、標準網点の画像濃度を参照網点の画像濃度と等しいような露光量に設定し、それらの画像に応じて露光量を切り替えることにより、ベタ画像の画像濃度及び網点画像の画像濃度の安定度が向上し、良い階調特性が確保可能な画像形成装置を提供できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
〔第1の実施の形態〕
図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。画像形成装置6は、感光体1の周辺に配置される帯電器2と、露光装置3と、現像装置4と、転写器5と、除電器43と、クリーナ7と、定着器8などの印写ユニットと、帯電するための帯電器用電源9と、現像するための現像バイアス電源 10と、電位センサ11と、帯電制御部14と、光学濃度センサ12と、光学濃度検出部18と、ベタ濃度制御部56,細線・網点制御部57,露光制御部19等から構成される付着量制御部58と、プロセス制御部15と、画像指定部16と、テスト画像発生部17と、画像認識部64と、信号切換部65などから構成される。
【0011】
帯電器2は感光体1の表面電位を制御するため、図6に示すように、コロナ放電を行う放電ワイヤ41と制御電極42を有するスコロトロン帯電器を用いた。帯電器2の放電ワイヤ41と制御電極42に給電する帯電器用の電源9は放電ワイヤ41に流れる放電電流と制御電極42に印加する制御電圧を設定可能なものである。
【0012】
露光装置3は、走査光学系とレーザ(またはLEDアレイ)などから成り、露光光線35の露光量を可変する露光量可変手段13を有している。また、露光光線35の記録スポット径Dは、相互にオーバーラップさせるため走査線ピッチPよりも大き目に設定するが、大き過ぎるとドットが太るため、走査線ピッチPの約1.2倍乃至約2.0倍、望ましくは約1.4倍乃至約1.7倍に設定する。電位センサ11は感光体1の表面電位を検知するもので、帯電器2にて一様帯電後の帯電電位V0や露光装置3により露光後の残留電位Vrを測定する。
【0013】
現像装置4は、磁気ブラシ状の現像剤31を該感光体1上の静電潜像と接触させ、現像バイアス電源10より該現像ロール23にバイアス電圧を印加することによりトナー画像33を形成する。磁気ブラシ状の現像剤31は、図7に示すように、トナー20と磁性キャリア21から構成され、現像ロール23の内の磁石体30の磁力により吸引され現像ロール23の外周に鎖状に保持される。トナー20は、磁性キャリア21との摩擦帯電により磁性キャリア21と逆極性に帯電しており、静電力により磁性キャリア21表面に付着している。現像ロール23は、回転可能な現像スリーブ29の内部に複数の磁極S,N,S……を有する磁石体30を配置して構成される。
【0014】
又、現像装置4は、現像ロール23に保持した現像剤22の搬送量を所定の量に規制する規制板28と、消費したトナーを補うためのトナーホッパー24と、補給ロール25と、補給ロール駆動部62と、補給されたトナー20と現像剤 22を混合し摩擦帯電を良好にするため撹拌部材26と、トナー20と磁性キャリア21との混合比(トナー濃度)を検知するための磁気センサ27などが配置されている。磁気ブラシ状の現像剤31を感光体1に回転接触させる際に、前記現像ロール23にトナー20と同極性のバイアス電圧を印加し、帯電しているトナー20に電界を作用させトナー20を感光体1側に移行させ、該感光体1上にトナー画像33を形成していた。
【0015】
現像剤22はトナー20と磁性キャリア21から成る2成分現像剤を使用した。磁性キャリア21は、表面を樹脂コートを施したフェライト,マグネタイト,鉄粉キャリアが使用でき、平均粒径が120μm以上では掃き目が、30μm以下では感光体へのキャリア付着が生じる傾向があるため、平均粒径は40乃至 110μmを使用した。トナー20が小さ過ぎる(平均粒径5μm以下の)場合は画像濃度が低下し、12μm以上ではドットの再現性が低下する傾向があるため、平均粒径6μm乃至11μmのトナー20を用いた。トナー濃度(Tc≡ 100×トナー重量/現像剤)は、1.5(wt%)未満では画像濃度の低下や感光体へのキャリア付着が生じ、7(wt%)以上ではカブリ(地肌汚れ)やトナー飛散が生じるため、1.5乃至5(wt%)、より望ましくは2乃至4(wt%)に設定した。
【0016】
トナー濃度の制御は、磁気センサ27と、補給ロール25の回転駆動を行う補給ロール駆動部62と、混合比制御部32により行う。すなわち、磁気センサ 27により磁性体含有量(すなわち、トナー濃度)を検知し、トナー濃度が所定値を下回る場合は混合比制御部32において補給信号を発生させ、補給ロール 25の回転を駆動させる。トナーホッパー24内のトナー20を補給ロール25の回転に伴い撹拌部材26が配置された撹拌混合部に補給することによりトナー濃度を略一定に制御するものである。
【0017】
光学濃度センサ12はトナー画像33の光学濃度を検知するもので、ベタ画像,網点画像,細線画像の光学濃度を測定する。光学濃度センサ12は、ホトセンサ44(図8)や光ファイバーセンサ47(図9)を用いることができる。ホトセンサ44は、図8に示すように、発光素子45と受光素子46が一体で構成された一体型が取付ける際に便利である。ホトセンサの発光素子45としては、 GaAs赤外発光ダイオード、受光素子46としてはSiホトトランジスタを使用することができる。
【0018】
又、光ファイバーセンサ47は、図9に示すように、照射光を導く複数の光ファイバー芯線から成る第1のファイバー束48と反射光を導く複数の光ファイバー芯線から成る第2のファイバー束49を介在させ反射光量を検出するものであり、後端部(図示していない)にはホトセンサと同様に発光素子,受光素子を有している。光ファイバーセンサ47は、先端の光照射部を0.5乃至3mmφ と小さくでき且つ棒状であるので設置スペースを小さくでき、ギャップの設定も容易である。又、コロナ放電を伴う帯電手段が近傍に配置されていても、光照射部はガラスまたはプラスチック製であるので電気的誘導に起因するノイズが発生しない利点がある。
【0019】
光ファイバーセンサ47と感光体1とのギャップは、出力が最大となる位置 (オプチカルピーク)が望ましい。ギャップ変動や設定バラツキの影響を緩和できるからである。さらに、光ファイバーの配列は、照射光を導く複数の光ファイバー芯線と反射光を導く複数のファイバー芯線とをランダムに混在しても良いが、図9に示すように、照射光を導く複数の光ファイバー芯線と照射光を導く複数の光ファイバー芯線とをそれぞれ区分した方が、さらに望ましい。例えば、ランダム配列のオプチカルピークは0.2乃至0.5mmであるが、区分した場合は3乃至5mmとなりより広いギャップ設定が可能となり且つ出力のギャップ依存性もより緩やかになる。その結果、後者の場合、ギャップ変動や設定バラツキの影響を緩和する効果がさらに大きくなるからである。
【0020】
尚、画像濃度,反射率と光学濃度センサの検出値との関係について説明する。画像濃度D(O.D)は、反射率をRとすると(1)式で求められる。
【0021】
D=−log10R …(1)
又、反射率Rは鏡面及びトナー画像に対する光学濃度センサの検出値をそれぞれ、y0,yとし、(2)式で近似できるとすれば、画像濃度D(O.D)と光学濃度センサの検出値yとの関係は、(3)式で求められる。
【0022】
R=y/y0 …(2)
D=−log10(y/y0) …(3)
本発明の画像形成装置6においては、上記した構成の下で、起動時及び定期的にテスト画像の画質(画像濃度)の検出を行い画像形成条件を設定する。以下、図3のフローチャートを併用し説明する。
【0023】
先ず、図3のS1からS4に至るベタ画像濃度制御工程を説明する。
【0024】
(1)S1,S2:ベタ画像露光量Isの設定と現像バイアスVb,表面電位 V0の仮設定と地肌部の濃度Dp検出。
【0025】
露光制御部19及び露光量可変手段13により、ベタ画像に対する露光量Isが予めメモリー55入力した値になるよう自動的に設定される。ベタ濃度制御部56により現像バイアスVbを予め入力した値に自動的に仮設定する。
【0026】
帯電制御部14により、一様帯電後の表面電位V0 を予め入力した値に自動的に仮設定する。表面電位V0 の仮設定の方法としては、帯電器2の制御電極42に印加する制御電圧Vgを所定の値に設定して行う方法を用いても良いが、以下のように、電位センサ11を用いて表面電位V0 を実測しその検出値を基に表面電位V0 の仮設定を行う方法の方が、環境条件や感光体の表面状態に依存して制御電圧Vgと表面電位V0 との関係が初期の相関関係からズレが大きくなる場合、表面電位V0 の目標値と実測値とのバラツキ(差異)を小さくできるので、より望ましい。一様帯電後の表面電位V0 の検出は、テスト画像発生部17から白画像パターンを選択し、印刷信号として白画像信号を発生させ、露光光線35をOFFした状態で、電位センサ11により検出する。電位センサ11の検出値が目標値の所定の値となる様、制御電圧Vgまたは放電電流ic(または、制御電圧Vg及び放電電流ic)を制御する。
【0027】
また、上記の白画像印刷モードにおいて、感光体の地肌部(トナーが付いていない感光体表面)の光学濃度Dpを光学濃度センサ12と、その出力を測定する光学濃度検出部18により検出し、その検出値yp又は、光学濃度Dpをべタ濃度制御部56及び細線・網点制御部57に記憶しておく。
【0028】
(2)S3:ベタ画像濃度Dsの検出と現像バイアスVb,表面電位V0 の修正。テスト画像発生部17からベタ画像パターンを選択し、帯電器2にて一様帯電後に、印刷信号としてベタ画像信号を発生させ、露光装置3によりベタ画像を露光し、現像ロール23にバイアス電圧Vbを印加しトナー画像(ベタ画像)33を形成する。露光後の残留電位Vrを電位センサ11により測定し、帯電制御部14に記憶しておいても良い。ベタ画像が形成されているトナー画像33の画像濃度(光学濃度;Ds)を光学濃度センサ12と光学濃度検出部18により検出する。光学濃度センサ12の検出信号は、光学濃度検出部18において、画像指定部16からのパターン情報に基づきベタ濃度制御部56に伝送される。ベタ濃度制御部56においては、画像濃度検出値Dsがベタ画像濃度の目標値(基準値xs)と等しくなる様、可変可能な現像バイアス電源10により現像バイアス電圧Vbを制御する。すなわち、光学濃度センサ12の出力値yが、予め、ベタ濃度制御部56に記憶されている基準濃度xsの画像に対する光学濃度センサ12の出力値ysと等しくなる様、現像バイアス電圧Vbを修正する。
【0029】
尚、ベタ画像に対する光学濃度センサ12の基準出力ysは、定期的に校正を行うことがより望ましい。長期的には、光学濃度センサ12の出力がセンサ窓部の汚れやゼロ点のドリフトなどにより変化する傾向があるからである。光学濃度センサ12の基準出力の校正法としては、次の▲1▼▲2▼などの方法により行うことができる。光学濃度センサ12の校正により求めた基準出力値ysは、ベタ濃度制御部56に入力され記憶される。
【0030】
▲1▼基準濃度値xsの校正板を用いる方法;感光体上に配置した校正板を光学濃度センサ12にて測定し、その出力値を基準出力ysとする。
【0031】
▲2▼画像濃度の飽和値に対する光学濃度センサ12の出力値ytを基に基準出力ysを設定する方法;基準出力ysは、補正値をΔyとした場合、ys=yt+Δyから求めることができる。ここで、補正値Δyは、予め、測定した飽和濃度と基準濃度との差(ys−yt)である。あるいは、飽和濃度画像に対する(Dt,yt)と感光体地肌部に対する(Dp,yp)を基に図13のy−D曲線を仮定し、基準濃度xsの画像に対する光学濃度センサ12の出力値ysを求めてもよい。y−D曲線の近似式としては、例えば、a,bを定数とし(4)式を用いて近似すれば良い。
【0032】
y=a・(10-D)+b …(4)
上記の画像濃度の飽和値Dtは、トナー濃度を許容範囲の中心値より高めに設定し、現像電位差|Vb−Vr|を実印刷時の現像電位差より50乃至100V大きい値で印刷する際の画像濃度を代用した。このように現像能力を高めた条件で印刷することによりほぼ一定の飽和画像濃度Dtを得ることができる。
【0033】
尚、図13のy−D曲線の代わりに飽和濃度画像、基準濃度xsの画像に対するトナー付着量(M/A)t,(M/A)sを予め測定しておき、y−M/A曲線を仮定しても良い。すなわち、感光体地肌部のトナー付着量が零であることを考慮し、(yp,0)と〔yt,(M/A)t〕を基にy−M/A曲線を仮定すれば、(M/A)sを与えることにより基準濃度xsの画像に対する光学濃度センサ12の出力値ysを求めることができる。
【0034】
さらに、本工程において、|V0−Vb|が150乃至200Vより小さくなるとカブリ(地肌汚れ)が増加する傾向があるので、その場合は、ベタ濃度制御部56においてV0の修正を指示する信号を帯電制御部14に伝達し、表面電位V0 を高目に修正した値となる様、帯電器用電源9において制御電極42に印加する制御電圧Vgまたは放電ワイヤ41に流れる放電電流ic(または制御電極42に印加する制御電圧Vgおよび放電ワイヤ41に流れる放電電流ic)を制御する。
【0035】
(3)S4:現像バイアスVb、表面電位V0 の修正値の保存
上記した(1)(2)の工程により、予め決定されていたベタ画像露光量Is以外のベタ画像形成条件である表面電位V0 、現像バイアス電圧Vbが決定し、表面電位V0 は帯電制御部14に、現像バイアス電圧Vbはベタ濃度制御部56に記憶される。尚、ベタ画像露光量Isはメモリー55に記憶されている。
【0036】
次に、図3のS5からS12に至る網点画像濃度制御工程について説明する。(4)参照網点画像濃度Drの検出
本発明における参照網点画像とは、網点の画像形成条件を決定する際にのみ必要なテストパターンであり、網点面積率が異なる複数の網点に対する基準画像濃度を実測し求めるために作成する網点画像を指す。従って、参照網点は、設定した網点面積率を忠実に再現できることが望ましい。
【0037】
他方、標準網点画像とは、通常の印刷に使用される解像度(標準モードと略称する)で形成され、階調画像の印刷に使用される網点画像を指す。
【0038】
発明者らは、参照網点画像として必要な特性が標準網点画像と網点面積率は等しいが、標準網点よりも粗い網点で形成することにより得られることを実験により見出した。(実験結果の説明については、図4を引用し後述する。)
又、この理由について以下に説明する。図15は、網点画素の大小と黒及び白抜き網点の再現性との関係を示す模式図である。灰色で示す画像周辺の黒拡大部61は、目標とする黒網点画素59に対し拡大幅がδに拡大した例である。網点面積率が等しい黒網点においては、黒網点画素59を大きくすると黒網点画素数が少なくなり、その結果、黒網点画素59の全周長が減少(本例では、1/2に減少)するので黒拡大部61の面積が小さくなり、網点面積率の再現が向上することが判る。同様に、白抜き網点においても、白網点画素60を大きくすると白網点画素数が少なくなり、その結果、白網点画素60の全周長が減少(本例では、1/2に減少)するので黒拡大部61の面積が小さくなり、網点面積率の再現が向上することが判る。
【0039】
図16は、網点面積率が異なる場合の標準網点画像と参照網点画像の例を示す。たとえば、2倍モードの参照網点は、網点を構成するドットの1辺の長さが標準モードの2倍であり、4倍モードの参照網点は、網点を構成するドットの1辺の長さが標準モードの4倍であり、解像度は、それぞれ、標準解像度の1/2倍、標準解像度の1/4倍になっている。本例から、粗い網点で形成するには、網点の画素形状と配置(分散度)を相似とし、参照網点の解像度を標準解像度よりも低くして形成すれば良いことが判る。又、標準網点の網点面積率と解像度が等しい条件で粗い網点を形成する方法としては、参照網点の線数(スクリーン線数:25.4/ps(本/インチ))を標準線数よりも少ない線数で網点を構成することが考えられるが、同じに網点画素を大きくする必要があるので、上記した解像度を低くする方法と同様な画像となる。さらに、画素メモリーを少なくし回路構成をより簡便にする観点からは、参照網点の画素を標準網点の画素と比較して相似的により大きく構成することが良く、望ましくは標準網点の整数倍、さらに望ましくは標準網点の2乃至4倍に拡大して構成することが良い。又、光学濃度センサ12の測定スポット内に入る網点画素の数が少なくなる(4個未満になると)と測定バラツキが大きくなるので、より望ましい参照網点としては、参照網点の解像度を標準解像度の1/2倍乃至1/4倍とし参照網点のドットを標準の2乃至4倍モードで形成することが良い。
【0040】
上記した参照網点画像を形成するため、テスト画像発生部17から網点面積率が異なる複数の参照網点画像パターンを選択し、帯電器2にて一様帯電後に、印刷信号として複数の参照網点画像信号を発生させ、露光装置3により参照網点画像を露光し、現像ロール23にバイアス電圧Vbを印加しトナー画像(参照網点画像)33を形成する。尚、参照網点を形成する際の露光量,表面電位V0 ,現像バイアス電圧Vbは、ベタ画像形成条件と等しい値を用いるので、変更する必要はない。
【0041】
次いで、参照網点の画像濃度Drを光学濃度センサ12と光学濃度検出部18により検出する。参照網点の光学濃度Drに対応する光学濃度センサ12の検出値yrは、光学濃度検出部18において、画像指定部16からのパターン情報に基づく網点面積率を示す信号と共に細線・網点制御部57に記憶される。
【0042】
(5)S7−S10:網点画像露光量Imの仮設定と標準網点濃度Dmの検出
テスト画像発生部17から標準網点画像パターンを選択し、帯電器2にて一様帯電後に、印刷信号として標準網点画像信号を発生させ、露光装置3により標準網点画像を露光し、現像装置4によりバイアス電圧Vbを印加し標準網点画像を形成する。
【0043】
標準網点画像に対する露光量Imの仮設定値は、ベタ画像露光量Isの1/3〜2/3の範囲の値であり予め、メモリー55に入力されてあり、画像指定部 16のパターンと網点面積率に関する信号を基に露光制御部19の指令により露光量可変手段13により露光量をベタ画像露光量Isから網点画像露光量Imの仮設定値に切り換える。尚、標準網点画像信号は、通常の印刷に使用する標準解像度の網点画像パターンに対応している。
【0044】
次に、標準網点画像の光学濃度を光学濃度センサ12と光学濃度検出部18により検出する。標準網点の画像濃度Dmに対する光学濃度センサ12の検出値 ymは光学濃度検出部18を経て、細線・網点制御部57に送られる。
【0045】
細線・網点制御部57においては、網点面積率をパラメータとして標準網点の画像濃度Dmと参照網点の画像濃度Drとを比較し、DmがDrの値と等しくなる様、以下の処理を行う。
【0046】
先ず、DmがDrの値と等しい場合は、網点露光量Imがメモリー55に記憶され設定される。
【0047】
次に、DmがDrの値と等しくない場合は、Dm−Drに比例した信号が細線・網点制御部57から露光制御部19に伝達され、それに基づいて、露光制御部19から露光量を修正する信号が露光量可変手段13に送られ、レーザ発光を駆動する電流を変化させ、露光量を修正する。このような網点画像露光量Imの修正は、DmがDrの値と等しくなるまで行われ、DmがDrの値と等しくなった時点で、網点露光量Imがメモリー55に記憶され設定される。
【0048】
(6)S11:決定された網点画像露光量Imの保存
上記した(4)(5)の工程により、網点画像露光量Imが決定される。網点画像形成の他の条件である表面電位V0 、現像バイアス電圧Vbは、ベタ画像形成条件と共通で等しい値であり、それぞれ、帯電制御部14,ベタ濃度制御部56に保存されている。ベタ画像形成条件と異なる網点画像露光量Imは、露光制御部19介してメモリー55に記憶される。
【0049】
尚、細線画像に関しても、網点画像と同様な方法により目標とする細線線幅を得る細線画像露光量Ifを決定できる。この場合、標準細線画像は等間隔ピッチの複数の縦線や横線や斜線を用い、(標準細線画像の面積率と等しい)参照細線画像としてはその2倍乃至4倍モードの画像を用いれば良い。
【0050】
以上により、決定された画像形成条件を用いて、実印刷を行う。すなわち、図1において、プロセス制御部15の指令により、テスト画像信号36はOFFされ、図2に示すように、印刷画像信号40が露光装置3に伝達できるよう信号の切り換えを信号切換部65にて行う。
【0051】
以下、実印刷時の画像認識部64の動作(画像認識画質制御)について、図2を用いて説明する。画像認識部64は図2に示すように、印刷信号39を一時的に蓄える画像メモリ37と、画像判定部38と、タイミング補正回路63から成る。
【0052】
画像判定部38においては、画像メモリ37に蓄えた画像情報を参照し、画像パターンの判定(ベタ画像,網点画像の識別)と共に画像面積率を判定しその情報を露光制御部19に伝達する。露光制御部19においては、ベタ画像,網点画像に対応し、それぞれ、露光量Is,露光量Imとなる様に指定する信号を露光量可変手段13送り、露光量可変手段13によりレーザ発光を駆動する電流を変化させ、露光光線35の露光量を制御するものである。
【0053】
上記した本実施例の画像形成装置の作用について、以下説明する。本例では、参照網点画像として、網点画素が標準網点画素より大きい、2乃至4倍モードで形成した網点画像を用いた。
【0054】
図4は、同一のベタ画像形成条件(表面電位V0 ,バイアス電圧Vb,露光量Is)で網点面積率を変化させた階調画像の画像濃度特性図である。網点面積率が100%がベタ画像、0%が白画像に対応している。又、現像方式としては、感光体1の帯電極性とトナー20の帯電極性が同じである反転現像を用いた。
【0055】
階調曲線A,B,Cは、それぞれ、パラメータとして網点を構成するドットのサイズを標準,2倍モード,4倍モードと変化させた例である。各階調曲線のベタ画像濃度は略等しい値〔約1.3(O.D)〕になっている。
【0056】
階調曲線Aの場合、シャドウ部(網点面積率の高い領域)がつぶれ気味となること、曲線が上に凸状になること、さらに写真画像を印刷した場合暗くなる傾向があることが判った。これは、前記したように、階調曲線Aを構成する各網点画像は図16の標準網点画像に対応し、網点の画素が小さい為、ベタ露光量Isで露光し網点を形成すると画像周辺の黒拡大の影響が顕著になり、その結果、目標とする網点面積率よりも黒部が増大し(図15参照)、上記の傾向を呈するものと、考えられる。
【0057】
他方、階調曲線B及び階調曲線Cの場合、階調曲線としては良好で写真画像を印刷した場合、写真画像が暗くなる傾向を回避できることが判った。これは、階調曲線B,Cを構成する各網点画像は図16の参照網点画像に対応し、網点の画素がより大きい為、画像周辺の黒拡大の影響が抑制され、その結果、ベタ露光量Isで露光し網点を形成しても目標とする網点面積率と略等しい網点面積率を再現可能(図15参照)となり、上記の傾向を呈するものと、考えられる。換言すれば、参照網点画像を形成する露光量はベタ露光量Isで良いと言える。
【0058】
尚、2倍モード,4倍モード網点を実際の印刷に使用するとハーフトーン部が粗くなる(ざらつきを生じる)傾向があった。
【0059】
本発明では、これらの知見に基づき参照網点を標準ドットの2乃至4倍モードで作成し、ベタ露光量Isで露光し形成した参照網点濃度Drを基準とし、標準モードの網点濃度Dmが参照網点濃度と等しくなるように網点露光量Imを制御するものである。従って、各網点面積率に対し所望する濃度の標準網点が得られ、目標とする階調曲線を得ることができる。また、その結果、明るい写真画像を得ることができる。
【0060】
又、図5に網点画像濃度と光学センサの出力との関係を示す。光学センサとしては、ファイバー束径が約1.6mm 光ファイバーセンサ47を用いた。標準解像度が480ドット/インチにおいて、ドットのサイズが標準,2倍モード,4倍モードのデータは、いずれも、網点画像濃度に対し一本の曲線でまとまっていることがわかる。換言すれば、標準から4倍モードの範囲では、光学濃度(反射率)の測定バラツキが過大になる程、網点画素は粗くなってはいないことが判る。ドットのサイズは、測定スポット(ファイバー束径)が充分に大きく測定バラツキが過大にならなければ、4倍モード以上を用いても良い。尚、一体型ホトセンサの場合、測定スポットは約5mmから8mm位であり、上記の光ファイバーセンサ 47より大き目であった。
【0061】
参照網点の数は、階調段数をjとすると、1段目(網点面積率がゼロ)は白画像で最終段(j段目;網点面積率が100%)はベタ画像であるので、それを除いた網点数である(j−2)個を作成することが望ましい。標準網点は面積率の等しい参照網点と画像濃度を比較するので、複数の標準網点の画像濃度Dmi (i=1,3,…,j−2;jは階調段数)を検出し、参照網点画像濃度Dri(i=1,2,…,j−2)と等しくなるように、各網点の露光量Imi(i=1,2,…,j−2)を設定すれば良い。尚、参照網点の数は1乃至(j−3)個の範囲でも良いがその場合、一部の参照網点のない面積率の標準網点に対しては露光量を代用乃至補間して設定すれば良い。
【0062】
上記の画像形成装置を電子写真方式プリンタ装置に適用し、感光体1として有機感光体(OPC)を用い、周速200乃至300mm/sec の感光体1をV0 =−550乃至−700Vに帯電しコントラスト電位|V0 −Vr|が約500乃至650Vのベタ静電潜像を形成し現像スリーブ29の周速を感光体周速との比(K=現像スリーブ周速/感光体周速)を1.5乃至2.0倍とし、さらに現像スリーブ29に−350乃至−500Vの現像バイアスを印加し反転現像を行ったところ、長期の印刷において、ベタ画像濃度(Ds)を1.25乃至1.35(O.D)に維持すると共に数100乃至数1000頁周期で生じる濃度変動幅を小さく抑えることができた。従って、濃度ムラが無く、コントラストが高く鮮明なベタ画像や文字の印刷を維持できた。
【0063】
また、網点面積率を変化させた階調画像に関しても、長期の印刷において図4の曲線B乃至曲線Cと同様な階調曲線が得られ、明るく鮮明な写真画像の画質を維持できた。さらに、シャドウ部(網点面積率の高い網点)がつぶれたり、ハイライト部(網点面積率の低い網点)の再現が不十分となる傾向を緩和できた。
【0064】
〔第2の実施の形態〕
上記した第1の実施例においては、網点露光量Imを制御したが、網点露光量Imのかわりに網点画素露光時間tm変化させるパルス幅制御を行っても良い。この場合、ベタ画像に対しては画素露光時間tsで露光し網点画像に対しては画素露光時間tm(ts≧tm)で露光し画像形成を行う。
【0065】
〔第3の実施の形態〕
第3の実施例を図17を用いて説明する。
【0066】
第3の実施例が上記した第1,第2の実施例と異なる点は、電位センサ11により複数の参照網点の潜像電位Φi(i=1,2,…,j−2)を検出し、次いで、標準網点の潜像電位Vi(i=1,2,…,j−2)を検出し両者を比較し、前記標準網点の潜像電位Viが前記参照網点の潜像電位Φiと同一になるように前記標準網点に対する露光量(網点露光量Im)を設定するようにした点である。尚、本例では、電位センサ11による網点潜像電位検出値は、潜像電位検出部66で網点面積率などの情報が付与され、細線,網点制御部に送られる。また、網点露光量Imを調整し設定する代わりに網点画素露光時間tmを設定しても良い。
【0067】
図12は露光量Isのもとで、ドットのサイズを標準,2倍モード,4倍モードと変化させた場合の網点の潜像電位曲線である。参照網点の潜像電位の例としては、2倍モードの曲線Eや4倍モードの曲線Fが相当する。
【0068】
本例では、上記した第1,第2の実施例と同様に、標準網点の再現性を良好にできる効果があるが、さらに、網点露光量Imを設定する際に、トナー画像を形成する必要がないので、トナーを消費しない利点が付随する。
【0069】
〔第4の実施の形態〕図10は、本発明の他の実施例であり、上記した第1乃至第3の実施例では光学濃度センサ12は1個のみが設けたが、本例では、光学濃度センサ12に加えて第2の光学濃度センサ50を設け、それぞれ、感光体1上のトナー画像33,用紙34上のトナー画像52を検出し、画像濃度補正部68において、感光体1上のトナー画像33の光学濃度・検出値と用紙上のトナー画像の光学濃度・検出値を基にベタ乃至網点の画像濃度を補正するようにしたものである。また、このような第2の光学濃度センサ50による検出と補正は、マシン起動時や所定頁印刷後に行えば良い。第2の光学濃度センサ50はガイドロール51と対向する位置に取り付けることが望ましい。この位置では、用紙34がガイドロール51と密着しており第2の光学濃度センサ50と用紙34とのギャップを一定に保持できるからである。なお、本実施例では、通常は第1の光学濃度センサ12の検出値を用いて画像濃度を補正するが、下記に述べる例の場合に第2の光学濃度センサ50の検出値に基づいて第1の光学濃度センサ12の検出値を補正してその補正した値により、画像濃度の補正を行うものである。
【0070】
本例では、環境条件や用紙の種類の変化により転写効率が変化しても、第2の光学濃度センサ50の検出値を基に画像濃度を補正できるので、画像濃度の安定性が用紙34上のトナー画像52を検出しない例よりも向上する効果がある。
【0071】
又、第1の光学濃度センサ12による検出値と第2の光学濃度センサ50による検出値を比較し、第1の光学濃度センサ12の動作が正常か否かを判断し、異常の場合、異常信号を発する様にしても良い。
【0072】
〔第5の実施の形態〕
図11は、本発明の他の実施例であり、用紙54として連続紙を用いベタ乃至網点の画像濃度を検出し、少なくとも現像バイアスを調節するテストモードにおいてトナー画像33が用紙54へ転写されないように、圧接機構70と圧接駆動部71を設け、用紙54及び転写器5をガイドロール51を支点として、接触時の用紙パス53(破線部)から矢印Z方向に移動させ、感光体1と用紙54が非接触状態となるように構成し、前記テストモードと用紙上に印刷を行う印刷モードのどちらかを選択するプロセス制御部15を有するようにしたものである。
【0073】
このような構成においては、ベタ乃至網点の画像濃度を検出し、少なくとも現像バイアスを調節するテストモードにおいてトナー画像33を感光体1の任意の位置に形成できる効果と、トナー画像33が用紙54へ転写されないので、用紙54が実印刷(印刷モード)以外には消費されない利点がある。
【0074】
又、用紙54として、カット紙を用いる場合は、前記テストモードにおいて用紙54を転写部に搬送しないようにし、且つ転写器5を感光体1と非接触状態となるように構成すればよく、カット紙を用いる場合も上述の連続紙の場合と同様な効果を得ることが出来る。
【0075】
〔第6の実施の形態〕
第6の実施例を図18を用いて説明する。
【0076】
第6の実施例が、上述した第1,第3の実施例と異なる点は、網点画像形成条件を設定する際、上述した第1,第3の実施例は、参照網点のトナー画像又は静電潜像を感光体1上に形成し、それを検出して参照値を求めたが、本第6の実施例では、濃度算出部67を設け、ベタ画像濃度や地肌部濃度などから理想的な網点画像再現が行われた場合の画像濃度を与えるYule−Nielsen の式を利用し、各網点面積率に対する参照値を設定するようにした点である。尚、網点露光量Imを調整し、設定する代わりに網点画素露光時間tmを調整して設定しても良い。
上述したYule−Nielsen の式を利用する方法について、以下説明する。
【0077】
Yule−Nielsen の式は、地肌部及びトナーの光拡散性や線数により変化するパラメ−タをnとし、網点画像濃度をDm(O.D)、網点面積率をf×100(%)とすると(6)式で与えらる。
【0078】
Dm−Dp=−n・log10{1−f・〔1−10-(Ds-Dp)/n〕} …(6)
ここで、Dpは地肌部の濃度であり、Dsはベタ画像濃度である。
【0079】
例えば、図4に示す条件(Dp≒0.1,Ds≒1.3)と、nを2と仮定し、網点画像濃度と網点面積率をf×100(%)との関係を求めたところ、図4の階調曲線Cとほぼ一致することが判った。
【0080】
また、(6)式を変形し、次の(7)式を得た。
【0081】
10(-Dm/n)=(1−f)・〔10(-Dp/n)〕+f・〔10(-Ds/n)〕…(7)
(7)式において、10(-Dm)=(y/y0),10(-Dp)=(yp/y0),
10(-Ds)=(ys/y0)を代入し変形すると、(8)式が得られる。
【0082】
(1/n)=(1−f)・〔yp(1/n)〕+f・〔ys(1/n)〕 …(8)
(8)式において、yは、理想的な網点再現が行われた場合の光学濃度センサ12の出力値(Yule−Nielsen の式に基づく近似値)であり、、yp,ys,f,nを与えれば、ベタ画像及び非画像部の光学濃度センサ12の検出値ys, ypに対して各網点面積率fでの光学濃度センサ12の出力値yを求めることができる。一例として、図14に、(8)式においてn=2として求めた光学濃度センサ出力yの計算値と、網点画像の実測値(標準モード及び2倍拡大モード)とを示す。2倍拡大モードの実測値は計算値に近い値(標準モードよりも)となり、さらに、4倍モードの実測値(図示していない)は計算値と略一致することを確認した。本実施例は、(7)式から求めた光学濃度センサ12の出力値y (図14の計算値)を参照値yri(i=1,3,…,j−2;jは階調段数)とし、それぞれ、網点面積率fが等しい複数の標準網点に対する光学濃度センサ12の出力値ymi(i=1,3,…,j−2)を検出し、参照値yri(i=1,2,…,j−2)と等しくなるように、各網点面積率fに対し各網点の露光量Imi(i=1,2,…,j−2)を設定するものである。
【0083】
パラメータnを予め決定しておくには、地肌部の変化影響や標準網点線数での階調特性データが必要になるが、本例では、上記した第1乃至第3の実施例と同様に、標準網点の再現性を良好にできる効果に加えて、パラメータnを予め決定しておくことにより、参照網点画像や参照網点潜像を実測する工程が省略できるので、制御に要する時間を大幅に短縮できる効果がある。
【0084】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置によれば、ベタ画像濃度のみならず、網点(階調)画像濃度に関しても安定度が良好になる効果がある。
【0085】
また、本発明の画像形成装置によれば、充分なベタ画像濃度を確保し、且つ、網点面積率を変化させた複数の網点から成る階調画像に関してもハイライト部からシャドウ部に至る画像の再現性が良好となる効果がある。
【0086】
さらに写真画像が暗くなる傾向を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る画像形成装置の部分構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る画質制御部のフローチャートを示す図である。
【図4】本発明の一実施例に係る階調画像の画像濃度特性を示す図である。
【図5】本発明の一実施例に係る光学センサ出力の画像濃度の関係を示す図である。
【図6】本発明の一実施例の帯電器の概略構成を示す図である。
【図7】本発明の一実施例の現像装置の一部分を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施例に係る反射型ホトセンサの概略構成を示す図である。
【図9】本発明の一実施例に係る光ファイバーセンサの概略構成を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る画像形成装置の部分構成を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例に係る画像形成装置の部分構成を示す図である。
【図12】本発明の他の実施例に係る網点階調潜像の表面電位特性を示す図である。
【図13】本発明の一実施例に係るベタ画像に対する反射センサの出力特性を示す図である。
【図14】本発明の他の実施例に係る階調画像に対する反射センサの出力特性を示す図である。
【図15】本発明の一実施例に係る網点画像の再現性の説明図である。
【図16】本発明の一実施例に係る標準及び参照網点画像の説明図である。
【図17】本発明の他の実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図18】本発明の他の実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1…感光体、2…帯電器、3…露光装置、4…現像装置、5…転写器、6…画像形成装置、7…クリーナ、8…定着器、9…帯電器用電源、10…現像バイアス電源、11…電位センサ、12…光学濃度センサ、13…露光量可変手段、 14…帯電制御部、15…プロセス制御部、16…画像指定部、17…テスト画像発生部、18…光学濃度検出部、19…露光制御部、20…トナー、21…磁性キャリア、22…現像剤、23…現像ロール、24…トナーホッパー、25…補給ロール、26…撹拌部材、27…磁気センサ、28…規制板、29…現像スリーブ、30…磁石体、31…磁気ブラシ状の現像剤、32…混合比制御部、 33,52…トナー画像、34…用紙、35…露光光線、36…テスト画像信号、37…画像メモリ、38…画像判定部、39…印刷信号、40…印刷画像信号、41…放電ワイヤ、42…制御電極、43…除電器、44…ホトセンサ、45…発光素子、46…受光素子、47…光ファイバーセンサ、48…第1のファイバー束、49…第2のファイバー束、50…第2の光学濃度センサ、51…ガイドロール、53…接触時の用紙パス、54…非接触時の用紙、55…メモリー、56…ベタ濃度制御部、57…細線・網点制御部、58…付着量制御部、59…黒網点画素、60…白網点画素、61…画像周辺の黒拡大部、62…補給ロール駆動部、63…タイミング補正回路、64…画像認識部、65…信号切換部、 66…潜像電位検出部、67…濃度算出部、68…画像濃度補正部、69…第2の光学濃度検出部、70…圧接機構、71…圧接駆動部。

Claims (5)

  1. 感光体と、
    前記感光体表面を帯電する帯電部と、
    前記帯電された前記感光体表面を予め定めた露光量で露光し、静電潜像を形成する露光部と、
    前記感光体上にトナーを付着させて現像する現像部と、
    前記現像部によって現像された画像の画像濃度を検出する光学濃度検出部と、
    前記光学濃度検出部によって検出されたベタ画像の画像濃度情報に基づいて、前記現像部に印加する現像バイアス及び感光体の表面電位の値を決定するベタ濃度制御部と、
    予め定められた網点面積率が異なる複数の標準網点画像の画素を、それぞれ2乃至4の整数倍に拡大して形成される複数の参照網点画像を発生させるテストパターン発生部と、
    前記テストパターン発生部で発生させた複数の参照網点画像から、ベタ画像形成条件と等しい条件で形成した参照網点画像の画像濃度情報を前記光学濃度検出部にて検出し記憶するメモリ部と、
    前記参照網点画像と等しい網点面積率の予め定められた標準網点画像の画像濃度を、前記参照網点画像の画像濃度と同一になるように前記標準網点画像に対する露光量を設定する露光量制御部と、
    前記標準網点画像は、前記ベタ画像と前記参照網点画像とは露光量が異なり、その露光量を切り替える露光量可変部とを有する画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記露光量可変部は、前記露光部の発光光量を変化させて露光量を切り替える画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    前記露光量可変部は、前記露光部の発光時間を変化させて露光量を切り替える画像形成装置。
  4. 感光体と、
    前記感光体表面を帯電する帯電部と、
    前記帯電された前記感光体表面を予め定めた露光量で露光し、静電潜像を形成する露光部と、
    前記感光体上にトナーを付着させて現像する現像部と、
    ベタ画像の画像濃度を検出する光学濃度検出部と、
    前記光学濃度検出部によって検出された前記ベタ画像の画像濃度情報に基づいて、前記現像部に印加する現像バイアス及び感光体の表面電位の値を決定するベタ濃度制御部と、
    予め定められた網点面積率が異なる複数の標準網点画像の画素を、それぞれ2乃至4の整数倍に拡大して形成される複数の参照網点画像を発生させるテストパターン発生部と、
    前記テストパターン発生部で発生させた網点面積率が異なる複数の参照網点画像から、ベタ画像形成条件と等しい条件で形成した参照網点画像と標準網点画像の静電潜像電位を検出する電位検出部と、
    前記電位検出部で検出された参照網点画像と標準網点画像の静電潜像電位の情報をそれぞれ記憶するメモリ部と、
    前記参照網点画像と等しい網点面積率の予め定められた標準網点画像の静電潜像電位を前記参照網点画像の静電潜像電位と同一になるように前記標準網点画像に対する露光量を設定する露光量制御部と、
    前記標準網点画像は、前記ベタ画像と前記参照網点画像とは露光量が異なり、その露光量を切り替える露光量可変部とを有する画像形成装置。
  5. 感光体と、
    前記感光体表面を帯電する帯電部と、
    前記帯電された前記感光体表面を予め定めた露光量で露光し、静電潜像を形成する露光部と、
    前記感光体上にトナーを付着させて現像する現像部と、
    前記現像部によって現像された画像の画像濃度を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出されたベタ画像の画像濃度情報に基づいて、前記現像部に印加する現像バイアス及び感光体の表面電位の値を決定するベタ濃度制御部と、
    複数の参照網点画像の画像濃度を網点面積率毎に、予め決定されている地肌部及びトナーの光拡散性や線数により変化するパラメータnを用いて、網点面積率毎にYule-Nielsenの式により参照網点画像の画像濃度を算出する画像濃度算出部と、
    前記画像濃度演算部で算出された参照網点画像の画像濃度を網点面積率毎に記憶するメモリ部と、
    前記参照網点画像と等しい面積率の標準網点画像の画像濃度検出値が、前記参照網点画像の画像濃度算出値と等しくなるように前記標準網点画像に対する露光量を設定する露光量制御部と、
    前記標準網点画像は、前記ベタ画像と前記参照網点画像とは露光量が異なり、その露光量を切り替える露光量可変部とを有する画像形成装置。
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