JP5096032B2 - 画像濃度制御装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、露光手段により感光体上に形成された潜像をトナーにより現像することで得られるトナー像の濃度を制御する画像濃度制御装置、及びこの種の画像濃度制御装置を備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式による画像形成装置(印字装置、ファクシミリ装置、複写機など)では、感光体の劣化や環境条件が変動することでトナー像の濃度が変化するため、適切な濃度が安定して得られるようにレーザー光量などの画像形成条件を制御する画像濃度制御(画像安定化制御)が行われおり、このような画像濃度制御として、複数種類のテストパターンを用いて画像形成条件を制御する技術が広く利用されている(特許文献1・2参照)。
このようなテストパターンを用いた画像濃度制御では、感光体の劣化や環境条件の変化に対して適切でかつ安定した画像濃度を得る上で大きな効果を奏するものの、多様な形態の画像に対して鮮明で高品質な画質を確保する要望を十分に満足するものとは言い難く、多様な形態の画像に対して鮮明で高品質な画質を確保することができる構成が望まれる。
そこで本件出願人は、多様な形態の画像に対して鮮明で高品質な画質を確保することを目的にした画像濃度制御装置を先に提案したところである(特許文献3参照)。
この画像濃度制御装置においては、全体が黒で塗りつぶされたベタ部では、トナー層の厚みが画像濃度に影響することに着目して、トナー層の厚みを最適化することができるテストパターンを用いで露光条件を決定し、また白領域と黒領域とが混在する中間調では、トナー層の太り具合が画像濃度に影響することに着目して、トナー層の太り具合を最適化することができるテストパターンを用いで露光条件を決定するようにしている。
特開平3−279971号公報(第3図、第4図) 特開2001−80113号公報(第3図、第4図、第5図) 特開2004−306590号公報(図22、図23)
しかるに、比較的低濃度の中間調領域では、画像濃度がトナー層の太り具合により定まり、トナー層の厚みの影響をほとんど受けないのに対して、同じ中間調でも高濃度の中間調領域では、濃度がベタ部に近づくのにしたがって、画像濃度がトナー層の太り具合だけでなくトナー層の厚みの影響を大きく受けるようになる。このため、中間調で一律の露光条件とすると、高濃度の中間調領域ではトナー層の太り具合は最適化されるものの、トナー層の厚みは最適化されず、トナー層の厚さが過大となる場合があり、この場合、ベタ部分と中間調部分とで画像濃度が逆転する現象が発生する。
そこで、このような画像濃度の逆転現象を避けるため、前記特許文献3で提案した画像濃度制御装置では、現像コントラスト電位の制御により現像条件の最適化を行うようにしたが、この手法では、現像剤や現像システムなどの装置の特性によっては、高品質な画質を確保する要望を十分満足するものとは言い難い場合があり、改善が望まれる。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、多様な形態の画像に対して鮮明で高品質な画質を確保することができ、また装置の特性に関係なく、画像濃度の逆転現象を避けることができるように構成された画像濃度制御装置及び画像形成装置を提供することにある。
本発明は、多値の画信号に対して2値化処理を行う2値化処理手段と、この2値化処理手段で取得した2値信号の階調値に基づいて、注目画素を基準とした観測窓内の画素を対象にした周辺濃度レベルを取得する周辺濃度レベル取得手段と、感光体上に作像された複数のテストパターンごとのトナー像の濃度に基づいてそのテストパターンごとの最適露光制御値を取得するパターン別最適値取得手段と、このパターン別最適値取得手段にて取得したテストパターンごとの最適露光制御値を基準にして、孤立点領域、低濃度中間調領域、高濃度中間調領域、ベタ濃度領域の各領域で前記周辺濃度レベルと露光制御値との対応関係を求める対応関係設定手段と、前記周辺濃度レベル取得手段にて取得した注目画素の周辺濃度レベル応じて、前記対応関係設定手段より当該注目画素の露光制御値を求める露光制御値取得手段と、を有し、前記対応関係設定手段は、前記周辺濃度レベルと露光制御値との対応関係で、前記高濃度中間調領域以外の各領域は、前記テストパターンごとの最適露光制御値をそれぞれ適用し、前記高濃度中間調領域では、前記周辺濃度レベルごとの露光制御値を補間設定するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、注目画素の周辺の濃度状態を示す周辺濃度レベルに応じて露光制御値を求めるため、多様な形態の画像に対して鮮明で高品質な画質を確保することができ、またテストパターンごとの最適露光制御値を基準にして所定の補間法により求められた周辺濃度レベル及び露光制御値の対応関係にしたがって露光制御値を求めるため、画像濃度が逆転する現象が発生することを避けることができる。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、多値の画信号に対して2値化処理を行う2値化処理手段と、この2値化処理手段で取得した2値信号の階調値に基づいて、注目画素を基準とした観測窓内の画素を対象にした周辺濃度レベルを取得する周辺濃度レベル取得手段と、感光体上に作像された複数のテストパターンごとのトナー像の濃度に基づいてそのテストパターンごとの最適露光制御値を取得するパターン別最適値取得手段と、このパターン別最適値取得手段にて取得したテストパターンごとの最適露光制御値を基準にして、孤立点領域、低濃度中間調領域、高濃度中間調領域、ベタ濃度領域の各領域で前記周辺濃度レベルと露光制御値との対応関係を求める対応関係設定手段と、前記周辺濃度レベル取得手段にて取得した注目画素の周辺濃度レベル応じて、前記対応関係設定手段より当該注目画素の露光制御値を求める露光制御値取得手段と、を有し、前記対応関係設定手段は、前記周辺濃度レベルと露光制御値との対応関係で、前記高濃度中間調領域以外の各領域は、前記テストパターンごとの最適露光制御値をそれぞれ適用し、前記高濃度中間調領域では、前記周辺濃度レベルごとの露光制御値を補間設定するようにしたことを特徴とする。
これによると、注目画素の周辺の濃度状態を示す周辺濃度レベルに応じて露光制御値を求めるため、多様な形態の画像に対して鮮明で高品質な画質を確保することができ、また、画像濃度が逆転する現象が発生することを避けることができる。
前記課題を解決するためになされた第2の発明は、前記周辺濃度レベルが、前記観測窓内の黒画素数である構成とする。
これによると、周辺濃度レベル取得のための演算処理が簡単になり、制御時間を短縮することができる。なお、本発明では、このように単純に黒画素数を計数する他、観測窓内の画素と注目画素との位置関係に応じた重み付けを施して周辺濃度レベルを求めるなどの構成も可能である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明による画像形成装置を示す模式的な断面図である。この画像形成装置は、感光体ドラム1の周囲に、感光体ドラム1の作像面を均一に帯電させる帯電ローラ2と、感光体ドラム1の作像面に対して露光用のレーザー光を走査して静電潜像を形成するLSU(レーザー・スキャニング・ユニット、露光手段)3と、感光体ドラム1の作像面上の静電潜像をトナーで現像する現像ローラ4を備えた現像器5と、感光体ドラム1の作像面上に形成されたトナー像を記録紙上に転写する転写ローラ6と、感光体ドラム1の作像面を清掃するクリーニングブレード7とが設けられており、給紙部8の記録紙が感光体ドラム1と転写ローラ6との間に送り込まれた後、定着器9を経て排紙部10に排出される。さらにこの画像形成装置は、上部に複写やファクシミリ送信のための原稿読取部11を備えている。
図2は、図1に示した画像形成装置における画像濃度制御部の概略構成を示すブロック図である。この画像濃度制御部(画像濃度制御装置)21は、2値化処理部(2値化処理手段)22と、画像メモリ23と、周辺濃度レベル取得部(周辺濃度レベル取得手段)24と、露光制御値取得部(制御値取得手段)25と、パターン別最適値取得部(パターン別最適値取得手段)26と、対応関係設定部27と、対応テーブル記憶部28とを有している。
パターン別最適値取得部26では、感光体ドラム1上に形成された複数のテストパターンごとのトナー像の濃度を検出するフォトセンサ(濃度検出手段)29の検出結果に基づいてテストパターンごとの最適露光制御値を取得する処理が行われる。対応関係設定部27では、パターン別最適値取得部26にて取得した最適露光制御値を基準にして周辺濃度レベル及び露光制御値の対応関係を所定の補間法により求る処理が行われ、その周辺濃度レベルと露光制御値との対応関係に関する情報が対応テーブルとして対応テーブル記憶部28に記憶される。
2値化処理部22では、入力される多値の画信号に対する2値化処理が行われ、これにより得られた画素値が、所要のライン数の画素値を記憶する画像メモリ23に記憶される。周辺濃度レベル取得部24では、画像メモリ23から画素値を読み出して、注目画素を基準とした所定の観測窓内の画素ごとの階調値に基づいて当該注目画素の周辺濃度レベルを取得する処理が行われる。露光制御値取得部25では、対応テーブル記憶部28に記憶された周辺濃度レベルと露光制御値との対応テーブルにしたがって、周辺濃度レベル取得部24にて取得した注目画素の周辺濃度レベルから当該注目画素の露光制御値を求める処理が行われる。
露光制御値取得部25から出力される画素単位の露光制御信号は、レーザー変調回路31に入力され、これに応じてレーザー変調回路31から出力される制御信号に応じてレーザー駆動回路32にてLSU3でのレーザーの露光動作が制御される。レーザー変調回路31では、パルス幅変調(PWM)制御、すなわち露光制御値取得部25により取得された露光制御値に応じて画素単位の光源点灯時間を制御する。
図3は、図1に示した感光体ドラム1の作像面に形成されるトナー像の状態を示している。図4は、図2に示した画像濃度制御部21で用いられるテストパターンを示している。ここでは、孤立点制御用、中間調制御用、及びベタ部制御用の3種類のテストパターンが用いられる。
図3(A)に示す孤立点では、感光体の生地(作像面)41上に形成されたトナー像の太り具合が問題となり、この場合、図4(A)に示す孤立点制御用のテストパターンにより、孤立点のトナー像の太り具合を的確に評価することができるため、孤立点に適した露光制御値を求めることができる。
この孤立点制御用のテストパターンは、1つの黒画素が周囲を白画素で囲まれた形態の孤立点を複数配列したものであり、ここでは、2×2画素からなる正方領域の1画素のみが黒画素となり、1つの黒画素が周囲を白画素で囲まれている。
図3(B)に示す低濃度中間調領域では、感光体の生地41の露出面とトナー像との割合に応じて画像濃度が変化し、トナー層の太り具合が画像濃度に影響する。この場合、図4(B)に示す中間調制御用のテストパターンにより、トナー像の太り具合を的確に評価することができるため、中間調に適した露光制御値を求めることができる。
この中間調制御用のテストパターンは、白領域と黒領域とが混在する白黒テストパターンであり、ここでは、2×2画素からなる正方領域の3画素が黒画素となる黒領域と白領域とが規則的に交互に並び、黒領域が斜め方向でのみ隣接する状態となっており、トナー像の太り具合の判別精度が向上するように白領域と黒領域との面積比率が設定されている。
図3(C)に示す高濃度中間調領域では、低濃度中間調領域と同様に、トナー層の太り具合が画像濃度に影響するが、図4(B)に示す中間調制御用のテストパターンによりトナー像の太りを制御しただけでは、トナー層の厚さが過大となり、ベタ部分と中間調部分とで画像濃度が逆転する現象が発生する。このため、以下に詳述するように、中間調制御用のテストパターンによる最適露光制御値から、図4(C)に示すベタ部制御用のテストパターンによる最適露光制御値に向けて滑らかに変化するように露光制御値を設定する。
図3(D)に示すベタ部では、トナー層の厚みが画像濃度に影響し、トナー層の厚さに応じて画像濃度が変化し、この場合、図4(C)に示すベタ部制御用のテストパターンにより、トナー層の厚さを的確に評価することができるため、ベタ部に適した露光制御値を得ることができる。このベタ部制御用のテストパターンは、全体が黒で塗りつぶされたベタ黒テストパターンである。
これらのテストパターンは、フォトセンサ29により全体の平均濃度が検出され、このとき、テストパターンの作像が、露光制御値を段階的に変化させて複数回行われ、各テストパターンごとの露光制御値の異なる複数のトナー像の濃度をフォトセンサ29で検出する。これで取得したセンサ出力値は、パターン別最適値取得部26にて所定の出力目標値と比較され、この出力目標値を実現することができる最適露光制御値が各テストパターンごとに求められる。
図5は、図2に示した画像濃度制御部21で行われる処理の要領を説明する模式図である。周辺濃度レベル取得部24では、注目画素が黒画素の場合に、周辺濃度レベルとして、注目画素を中心とした観測窓内の黒画素数をカウントする処理が行われ、露光制御値取得部25において対応テーブルを参照して周辺濃度レベル(周辺黒画素数)から露光制御値を求める処理が行われる。他方、注目画素が白画素の場合には、露光制御値取得部25において露光制御値を0とする。
パターン別最適値取得部26では、図4に示した孤立点制御用のテストパターン、中間調制御用のテストパターン及びベタ部制御用のテストパターンの最適露光制御値を取得する処理が行われ、これらのテストパターンごとの最適露光制御値に基づいて対応関係設定部27において対応テーブルが作成される。
対応テーブルでは、周辺濃度レベルを孤立点領域、低濃度中間調領域、高濃度中間調領域、ベタ濃度領域の4領域に分けて周辺濃度レベルごとの露光制御値が設定される。
まず、孤立点領域、すなわち注目画素の周囲の観測窓内の画素が全て白画素で、周辺濃度レベル(周辺黒画素数)が最低となる領域では、対応する露光制御値を、孤立点制御用のテストパターンで取得した最適露光制御値(dutyA)とする。これにより、孤立点に適した露光制御値を得ることができる。なお、ここでは、観測窓内の画素が全て白画素となる場合(周辺濃度レベル=0)のみを孤立点領域としたが、観測窓内に僅かな黒画素しかない場合も孤立点領域に含まれるように設定することも可能である。
一方、ベタ濃度領域、すなわち注目画素の周囲の観測窓内の画素が全て黒画素で、周辺濃度レベル(周辺黒画素数)が最高となる領域では、対応する露光制御値を、ベタ部制御用のテストパターンの最適露光制御値(dutyC)とする。これにより、ベタ部に適した露光制御値を得ることができる。なお、ここでは、観測窓内の画素が全て黒画素となる場合(周辺濃度レベル=24)のみをベタ濃度領域としたが、観測窓内に僅かな白画素しかない場合もベタ濃度領域に含まれるように設定することも可能である。
また、所定の基準周辺濃度レベルより低い低濃度中間調領域に属する周辺濃度レベルの露光制御値は、一律に中間調制御用のテストパターンにより取得した最適露光制御値(dutyB)とする。これにより低濃度中間調領域に適した露光制御値を得ることができる。
一方、基準周辺濃度レベルより高い高濃度中間調領域に属する周辺濃度レベルの露光制御値は、中間調制御用のテストパターンにより取得した最適露光制御値(dutyB)と、ベタ部制御用のテストパターンの最適露光制御値(dutyC)から、周辺濃度レベル(周辺黒画素数)が増大するのに応じて次第に大きくなる、あるいは小さくなるように、所定の補間法により求める。これにより、ベタ部分と中間調部分とで画像濃度が逆転する現象を避けることができる。
図6・図7は、図2に示した対応関係設定部27で作成される対応テーブルの一例を示しており、図6に解像度が600dpiの場合を、図7に解像度が1200dpiの場合をそれぞれ示している。
解像度が600dpiの場合、観測窓は注目画素を中心とした5×5画素の領域となり、周辺濃度レベル(周辺黒画素数)が0〜24の25段階に分かれる。ここでは、高濃度中間調領域と低濃度中間調領域とを区分する基準周辺濃度レベルを、略中心(最大レベルの約50%)の12としており、低濃度中間調領域が周辺濃度レベルの1〜12の範囲、高濃度中間調領域が周辺濃度レベルの13〜23の範囲となる。
解像度が1200dpiの場合、観測窓は注目画素を中心とした9×9画素の領域となり、周辺濃度レベル(周辺黒画素数)が0〜80の81段階に分かれる。ここでは、高濃度中間調領域と低濃度中間調領域とを区分する基準周辺濃度レベルが、略中心(最大レベルの約50%)の40としており、低濃度中間調領域が周辺濃度レベルの1〜40の範囲、高濃度中間調領域が周辺濃度レベルの41〜79の範囲となる。
図8・図9は、図2に示した対応関係設定部27で作成される対応テーブルをグラフ化して示しており、図8に直線補間の場合を、図9に曲線補間の場合をそれぞれ示している。直線補間の場合には、1次関数による補間式、曲線補間の場合には、2次関数などによる補間式により、高濃度中間調領域に属する周辺濃度レベルごとの露光制御値が算出される。これにより、高濃度中間調領域とベタ濃度領域との間で画像濃度が逆転することがなく、滑らかに変化する濃度補正を行う。
例えば直線補間の場合、中間調制御用及びベタ部制御用のテストパターンごとの最適露光制御値(dutyB、dutyC)、観測窓内の総画素数N、黒画素数Nb、基準周辺濃度レベルの黒画素数Nm=(N−1)/2から、露光制御値dutyXを求める補間式は、
dutyX=(dutyC−dutyB)×(Nb−Nm)/Nm+dutyB
となる。
中間調制御用及びベタ部制御用のテストパターンごとの最適露光制御値(dutyB、dutyC)の大小関係は、装置の特性や状態に応じて逆転することがあり、図8・図9の(A)に示す例では、ベタ部制御用のテストパターンの最適露光制御値(dutyC=128、8bitで256階調の場合、以下同様)が、中間調制御用のテストパターンの最適露光制御値(dutyB=180)より小さくなっている。図8・図9の(B)に示す例では、ベタ部制御用のテストパターンの最適露光制御値(dutyC=240)が、中間調制御用のテストパターンの最適露光制御値(dutyB=200)より大きくなっている。
図10は、図5に示した観測窓の大きさを設定する要領を示している。観測窓は、2値化処理部22で行われるスクリーン処理でのスクリーンピッチの少なくとも1回分を包含する大きさに設定されており、解像度に応じたスクリーン線数の違いに伴って観測窓の大きさが異なり、ここでは、600dpi/150lpiで注目画素を中心とした5×5画素、1200dpi/200lpiで注目画素を中心とした9×9画素としている。
スクリーン処理では、スクリーン線数に応じて線状に黒画素を集合させて2値画像を作成し、スクリーン線数に応じて黒画素が偏在するため、観測窓が小さいと、注目画素とスクリーン線との位置関係、すなわち注目画素が線状の黒画素領域の内か外かに応じて、周辺濃度レベル(周辺黒画素数)が大きく変化して、適切な制御ができなくなるが、観測窓の大きさを1スクリーンピッチよりも広い範囲とすることで、スクリーン線数に応じて黒画素が偏在することによる影響をなくすことができる。
図11は、図2に示した画像濃度制御部21で行われる制御前後のガンマ特性の変化状況を示している。ここでは、2値化処理部22での誤差拡散及びスクリーンの各処理方式において、現像器の状態などに応じて同一の露光制御値で作像しても画像濃度が高くなる高濃度状態及び画像濃度が低くなる低濃度状態の2つの状態で、電子データ上の階調を変化させながら、実際に作像された画像の濃度(マクベス濃度)を測定したものである。
制御前と制御後とを比較すると、(A)に示す誤差拡散処理及び(B)に示すスクリーン処理のいずれの場合でも、全体的に画像濃度が低下する方向に変化するものの、高濃度域での階調反転もなく、また装置の状態が濃いか薄いかに関係なく、一定した濃度特性を確保することができ、安定した画像形成が可能である。
図12は、本発明によるカラー画像形成装置の一例を示すブロック図である。このカラー画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及び黒(K)の各色ごとの複数のプロセスユニット121a〜121dが中間転写ベルト122に沿って配列されており、これらのプロセスユニット121a〜121dの各感光体ドラム123a〜123dに対してLSU124にて書き込みが行われた後に現像器125a〜125dにより現像されることで、各感光体ドラム123a〜123d上に各色ごとのトナー像が作像され、この各色ごとのトナー像が中間転写ベルト122に順次転写されて合成されることでカラー画像が得られるようになっており、給紙部の記録紙が中間転写ベルト122と2次転写ローラ126との間に送り込まれてカラーのトナー像が記録紙に転写される。
このカラー画像形成装置では、各プロセスユニット121a〜121dにおいて各色ごとのテストパターンが作像される。このテストパターンの作像は、中間転写ベルト122を走行させながら行われ、各感光体ドラム123a〜123d上に作像された各色ごとのテストパターンが中間転写ベルト122上に順次転写された後、中間転写ベルト122上のテストパターンの濃度が画像濃度センサ127で順次検出される。
画像濃度制御部131では、画像濃度センサ127の出力値に基づいて、前記の例と同様に、テストパターンごとの最適露光制御値が算出され、さらに周辺濃度レベルと露光制御値との対応関係に関する対応テーブルが各色ごとに作成される。そして、画信号が入力されると、注目画素の周辺濃度レベルが各色ごとに求められ、対応テーブルにしたがって周辺濃度レベルから画素ごとの露光制御値が各色ごとに取得され、この露光制御値がレーザー変調回路132に入力され、これに応じてレーザー変調回路132から出力される制御信号に応じてレーザー駆動回路133にてLSU124でのレーザーの露光動作が制御される。
本発明にかかる画像濃度制御装置及びそれを備えた画像形成装置は、多様な形態の画像に対して鮮明で高品質な画質を確保することができ、また装置の特性に関係なく、画像濃度の逆転現象を避けることができる効果を有し、露光手段により感光体上に形成された潜像をトナーにより現像することで得られるトナー像の濃度を制御する画像濃度制御装置、及びこの種の画像濃度制御装置を備えた画像形成装置、例えばプリンタ、ファクシミリ装置、複写機、複合機などとして有用である。
本発明による画像形成装置を示す模式的な断面図 図1に示した画像形成装置における画像濃度制御部の概略構成を示すブロック図 図1に示した感光体ドラムの作像面に形成されるトナー像の状態を示す図 図2に示した画像濃度制御部で用いられるテストパターンを示す図 図2に示した画像濃度制御部で行われる処理の要領を説明する模式図 図2に示した対応関係設定部で作成される対応テーブルを示す図 図2に示した対応関係設定部で作成される対応テーブルを示す図 図2に示した対応関係設定部で作成される対応テーブルをグラフ化して示す図 図2に示した対応関係設定部で作成される対応テーブルをグラフ化して示す図 図5に示した観測窓の大きさを設定する要領を説明する図 図2に示した画像濃度制御部で行われる制御前後のガンマ特性の変化状況を示す図 本発明によるカラー画像形成装置の一例を示すブロック図
符号の説明
1 感光体ドラム
3 LSU(露光手段)
21 画像濃度制御部(画像濃度制御装置)
22 2値化処理部(2値化処理手段)
24 周辺濃度レベル取得部(周辺濃度レベル取得手段)
25 露光制御値取得部(制御値取得手段)
26 パターン別最適値取得部(パターン別最適値取得手段)
27 対応関係設定部
28 対応テーブル記憶部
29 フォトセンサ(濃度検出手段)
31 レーザー変調回路(露光制御手段)
32 レーザー駆動回路

Claims (3)

  1. 多値の画信号に対して2値化処理を行う2値化処理手段と、
    この2値化処理手段で取得した2値信号の階調値に基づいて、注目画素を基準とした観測窓内の画素を対象にした周辺濃度レベルを取得する周辺濃度レベル取得手段と、
    感光体上に作像された複数のテストパターンごとのトナー像の濃度に基づいてそのテストパターンごとの最適露光制御値を取得するパターン別最適値取得手段と、
    このパターン別最適値取得手段にて取得したテストパターンごとの最適露光制御値を基準にして、孤立点領域、低濃度中間調領域、高濃度中間調領域、ベタ濃度領域の各領域で前記周辺濃度レベルと露光制御値との対応関係を求める対応関係設定手段と、
    前記周辺濃度レベル取得手段にて取得した注目画素の周辺濃度レベル応じて、前記対応関係設定手段より当該注目画素の露光制御値を求める露光制御値取得手段と、を有し、
    前記対応関係設定手段は、前記周辺濃度レベルと露光制御値との対応関係で、前記高濃度中間調領域以外の各領域は、前記テストパターンごとの最適露光制御値をそれぞれ適用し、前記高濃度中間調領域では、前記周辺濃度レベルごとの露光制御値を補間設定するようにしたことを特徴とする画像濃度制御装置。
  2. 前記周辺濃度レベルが、前記観測窓内の黒画素数であることを特徴とする請求項1に記載の画像濃度制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像濃度制御装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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